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第036回ライトアップジャーナル 小出裕章先生:まず多くの方が気がつかなければいけない

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自由なラジオ Light Up! 036回
澤地久枝さんの書斎からお届けします! 焼野原に芽生えた一途でぶれない魂が照らす希望」


https://youtu.be/aBf_hNjl5LU?t=37m54s
37分54秒~第036回ライトアップジャーナル
福島県沖地震で使用済核燃料プールの冷却停止、私たちが今考えるべきこと

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-036/

木内みどり
今日も元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんにお話を伺います。
小出さん、こんにちは。

小出裕章さん:
はい、こんにちは。みどりさん、お久しぶりでした。

木内:
お久しぶりでした。私、昨日、澤地久枝さんのお家に行きました。

小出さん:
はい、羨ましいです。

木内:
白い建物で、白い玄関でした。その真ん中に、「アベ政治を許さない」あのポスターが飾ってありました。

アベ政治を許さない

小出さん:
はい。私も行ってみたいです。

木内:
はい、それではお伺いします。地震のことです。11月22日に地震がありました。調べてみたら、5時56分に地震があったんですね。津波警報が出たのが6時2分でした。
福島第二原発の3号機の使用済み核燃料プールの冷却装置が止まった。
6時10分に自動停止したんだそうです。そして、7時47分に手動で復帰しました。ということは、6時10分から7時47分、1時間37分間止まっていたんですが、私が聞きたいのはここなんですね。
自動で止まるというのは、機械で設定してあるんだから自動で止まりますよね。

福島県沖地震 原発リスク今なお

小出さん:
そうですね。

木内:
47分に手動で復帰した。この手動は人がやったわけですよね?

小出さん:
もちろんです。

木内:
そうすると、この原子炉のこういう所は凄く危険だから、やっぱり作業員の方も避難するわけですよね?

小出さん:
場合によっては、避難をしなければいけなくなる時があるわけですね。福島第一原子力発電所の事故、2011年3月11日の時には皆さん逃げたわけだし、逃げ遅れた人はお亡くなりになった方もいらっしゃるわけですね。

木内:
そこなんですけれど、この手動で復帰させたスイッチを押した方っていうのは、もちろんいろんな状況考えて残るべきだ、作業するべきだってしたんでしょうけれども、こういう人っていつも匿名ですよね?

小出さん:
はい。使用済み燃料プールを点検してる多分作業グループっていうのがあるわけですし、緊急時には、それをどういう体制でやるかということも決まっていたはずだと思います。

木内:
ですよね。
私が突っ込みたいのはね、そこからちょっと細かいことなんですけど、こういう凄く日本全体に命が関わるような、やっぱり大事なことだと思うんですね。大事なスイッチだと思うんですよ。それを押したっていう人の個人名まで出す必要はないけれど、やっぱり日本中があなたの手元を見ているよっていうような大事な作業をしているんだっていうことを自覚してもらう為にも、いつもいつもこう名前も何も発表されないで、責任をあんまり感じずにやってるんじゃないかなって。だから、何もかも誰も責任を問わず、誰も責任を問いもしないし、とらないということの、小さいけれどこういう事なんじゃないかなって、私はずっと朝からこだわっているんですが、どうお思いになるでしょうか?

小出さん:
はい。多分そういうこともあるだろうと思います。
東京電力という巨大な会社があって、巨大で複雑な原子力発電所というものを動かしているわけですけれども、言ってみれば、キチッキチッとした組織として動かなければいけない、いわゆる軍隊のような形になってしまっていて、一人一人の人間ではない。要するに、組織なんだという風な意識が多分あるんだと思います。ですから、一人一人の人達は自分の責任ということに関して、かなり意識が低くなってしまっているんではないかなと、私は危惧しています


https://youtu.be/0AcQJE_R0iw


https://youtu.be/alv841V_IZ8

木内:
そうなんですよ。そこを私は、ほんとに突っ込んでいきたいと思うんですね。
私、反原発とか脱原発って言ってもなかなか効果が上がらない…「どうしたらいいんだろう?」っていろいろ考えた時に、この私の小さいことに突っ込んでいくっていうことをこれから続けていこうと、私は決意したんですけれど。この匿名の下に、例えば新聞記事でもそうですよね。自分の名前を出さずに記事を書くから、それに何も責任をとらない。だから、いつもいつも大きな会社の名前で仕事してる人達っていうのは自分の責任を意識しない。という事はプライドもあんまりない。それから、個人の名前において生きていない。会社の看板で生きてしまう。
だから、そこをやっぱりみんなで止めていかないと、この世の中全体が変わらないんじゃないかっていう風に思い始めたんですが。例えば、小出さんはいつでもいつでも元京都大学原子炉実験所という名前が肩書きが付いて回りますけれども、もう、でも誰も京都大学原子炉実験所なんてもう関係ないんですよ。もうただ小出裕章さんっておっしゃれば、もうそれでもうみんながそれでもう納得という、個人の名前でずっと生きてらしたから、そういう風になんか私ごときと小出さんを並べては申し訳ないんですけれども、私もずーっともうどこにも寄りかからず一人で生きてきたので、そういう孤独と辛さと挫折と恥ずかしさといろんな思いがあって、今生きてるわけなんですね。
だから、その東京電力にしても参議院議員にしてもどこ党にしても、電通にしても、その1、ひとりはその人しかない人生を生きて個人なんだということをもっと大きな会社にいる人こそ感じて欲しいと、どうしても思ってしまうですが。

小出さん:
はい、完璧に同意します。

歴史の巨大な流れと個人の責任

木内:
ありがとうございます。なんか全然質問をしてなくて申し訳ないんですけど。それで、今日の質問はですね、山本さんが作ってくれた質問があるんですけれども、私には、この使用済み核燃料プールっていうのもあんまり分かっていないんですけれども。ともかく使用済み核燃料っていうものは、使用済みになっちゃったんだけど、ゴミ箱に捨てるわけにいかなくて、使用済み核燃料プールという所で水で冷やし続けないと危険なものなんですよね?

小出さん:
そうです。 

使用済み燃料棒

木内:
この使用済み核燃料っていうのは、いつまで冷やすんですか?

小出さん:
ええっと(笑)非常に長期間にわたって冷やさないといけないのです。原子炉が運転中で、例えばその原子炉を停止するといった時にも、使用済みというか、その燃料の中には大量の放射性物質があるので、猛烈な発熱をしているわけです

残り火

そのため、福島第一原子力発電所の事故では、1号機、2号機、3号機の炉心が溶けてしまうというような大事故になったわけです。

メルトダウン

但し、運転を停止してしまいますと、そこにあった放射性物質のうち、それぞれの放射性物質の寿命によって、どんどん無くなっていってくれるのです。発熱も約1日経つと10分の1ぐらいに減ってくれますし、1年経てばそのまた10分の1ぐらいまで減ってくれるという、そのぐらいのスピードで減っていってくれるのです。

使用済み燃料発熱量

使用済み燃料プールという中には、もう燃やし終えた燃料が入れてあるわけですけれども、入れてから1年経てば、100分の1ぐらいの発熱に減ってくれているわけですし、その後も年が経てば経つだけ、また少しずつ少しずつ減っていってくれているわけです。ですから、大きなプールの底に沈めておいて、何年もそこで保管を続けるというのがこれまでやってきたことなのです。

原発にたまる使用済み核燃料

木内:
再稼働されてしまった所では稼働してるわけだから、常に使用済み核燃料っていうのは生まれ続けてるわけですよね?

小出さん:
そうです。またそういう危険なものを生んでしまっているということになっているわけです。

木内:
ということは、ほんとにどこからどういう角度から見ても聞いても、原子力発電は止めた方がいいんじゃないかって、どうしてみんな思わないのかしらと思うんですけど。

小出さん:
私もそう止めた方がいいと思いますけれども、多くの人達は今、日本というこの国は科学が進歩している国なんだから、何とかなるだろうというように皆さん聞かされてきたし、ほんとんどの方がそう思ってきたのですね。

原子力にかけた幻の夢

原子力発電所が事故を起こすなんてこともないと聞かされてきて、皆さんそう思ってきたけれども、でも、やはり事故は起きたたわけですし、使用済みの核燃料にしても、始末ができないということはもうハッキリ分かっているわけで、そんな物を生んではいけないと、まず多くの方が気がつかなければいけないんだろうと私は思います

この核のゴミどこに捨てればいいんですか?

大切なことは自分で始末できない毒物を生まないこと

木内:
ですよねえ。だって、事故前だったら、それで良かったのかもしれないんだけど、現実に起きたんですもんねえ。あれだけの事故が。それで、あれだけの人々が苦しんで、今も苦しんみ続けていて、原因も分からず、誰も責任をとらずで、ずーっとこのままで、みんな平気で過ごしちゃうっていうことは、また次の事故が起きるんじゃないかって、私はこの間の地震の時にゆらゆらゆらゆら横揺れした時に、「あっ、もう日本中のみんな起きろ!」と思いましたけど!

小出さん:
はい、私もそう思いました。
ただ、今、みどりさんおっしゃって下ったけれども、福島第一原子力発電所の事故が起きて、大変な苦難が今現在も続いているわけですけれども、その苦難を引き起こさせてしまったことに責任のある人達、誰一人として責任をとっていないし、とろうともしないし、また処罰もされないという、そういう国なのですね。ですから、彼らとしては、何をやっても自分は安全だということを事故の教訓として学んだわけで、原子力発電所は再稼働して、また金儲けをしようとしているわけです。ですから、その事を本当はもっと多くの人が気が付かなければいけないのですが、メディアもそのことを伝えない。

誰も責任を取らない原子力村

今現在、原子力緊急事態宣言という宣言が未だに続いているのですけれども、そのこと自身も、たぶん多くの日本人は知らないままだと私は思います


原子力緊急事態宣言

木内:
本当ですよねえ。私達は非常事態に生きてるんですよねえ。

小出さん:
そうです。

木内:
はい、ありがとうございます。今日の東京は凄い寒いんですけど、松本はいかがですか?

小出さん:
松本は結構寒くなってきましたけれども、私は寒いのが大好きなのでとっても快適です。

木内:
快適ですか。はい。でも、風邪をお引きにならないようにいらしてください。ありがとうございました。

小出さん:
はい、ありがとうございました。


暗黒の時代に向かう流れは 今もある
愚かな国民には愚かな政府

「悪魔を退くる力なきは、其(その)身も亦(また)悪魔なればなり。已に業(わざ)に其身悪魔にして悪魔を退けんは難し。茲(ここ)に於(おい)てか懺悔洗礼を要す」田中正造


放射能汚染の中での反原発
              1988年3月 小出裕章
より

この現実を差別と呼ばずに何と呼ぶのか

私が「放射能汚染した食糧は、原子力で恩恵を受けてきた国々の人が食ぺ、誰も食べるべきではない。非汚染物が少なくなってくれば皆で少しずつ分けて食べよう、とりあえず」と書いてきてくれた人がいた。その意見に私は賛成である。そうなって欲しいと心から願わずにはいられない。また、「毒物はできうる限り避けなけれぱならないといえなければ、原発をとめようと人々に呼びかけることなどできない」という批判もいただいた。しかし、現在日本のような飽食の国がある一方、アフリカ諸国のように深刻な飢餓で苦しんでいる国々がある。私達あるいは私達の子供達が、たまたま日本に生まれたことで私達の大多数は食ぺ物に困るほどの生活を強いられていない。しかし、アフリカ諸国に生まれた人々、子供達は、ただそれだけの理由で日常的な飢餓に直面したければならないのがいま現在の現実である。図2に世界の穀物消費実績を示す。この図から、一人当たりの穀物消費量(帯の高さ)で比ぺた場合、西側工業文明国の人々は、世界全体の半分を占める第三世界の人々に比べて、なんと約三倍もの穀物を消費していることがわかるし、消費量(帯の面積)で比ぺても、西側工業文明国ではたった五分の一にも満たない人口(帯の横幅)で世界の穀物の約三分の一蔭消費していることが分かる。この図のデータは一九七三年から一九七五年にかけてのものであり、この格差は現在ではもっと著しくなっているはずである。日本が拒否した汚染食糧が飢餓で苦しむ国の子供達の口にも入らないのだとすれば、勿諭私は汚染食料を食べたくない。
こうした比較をネルギー消費について行なうと、もっと著しい格差が浮かび上がる。図2を作成したのと同じようにして世界のエネルギー消費実績を図示すると図3となる。一人当たりの消費量でいえば、最もエネルギーを消費している国と、最もエネルギーを利用できない国とでは、なんと一〇〇〇倍もの格差があるのである。私達日本人も世界平均の二倍以上のエネルギーを消費しているし、東南アジア諸国の人々に比ぺれぱ一〇人から一〇〇人分ものエネルギーを使っているのである。世界全体では、わずか四分の一の人口がエネルギーの八〇%をも使っている。この格差を差別といわずに何と呼べばよいのか私には分からない。四人の人間がいるとすれば、その内の一人が80%ものエネルギーを使ってしまい、あとの三入で残りの二〇%を使っているのであるが、一番少ない一人はわずか一%以下のエネルギー消費しか許されていないのである。
私達はまさに無茶苦茶な差別社会に生きているのであり、日本あるいは日本人は差別する側にいるのである。それにもかかわらず、生活を向上させるためにはもっとネルギーが要るから、原発は必要だというのが大多数の日本入の意識である。その上、原発がダメだというなら別のエネルギー源を示すべきだなどという論理が、良識として通用しているような国がこの日本という国である。
一言いっておくならば、平和な日本で法に触れることなく生きているからといって、ただそのことで一人ひとりの日本人が『無罪』であるとはいえないし、日本国内で反原発を闘っているとしても、私自身を含めて、それで『無罪』であるとは、私には思えない

放射能汚染の中での反原発


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金子勝×室井佑月×大竹まこと:原発の廃炉費用・賠償費用を国民負担に

https://youtu.be/wej4gyy-nVA



東電社員が労災申請

電通強制捜査で罰金や責任者の処罰の可能性! 元東京地検・落合洋司弁護士に訊く~元博報堂社員で『電通と原発報道』著者の本間龍氏と元東電社員の一井唯史氏に岩上安身がインタビュー
(IWJ) 2016.11.1
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/344859






120㍍排気筒の倒壊高濃度放射性物質が飛び散る
福島沖で頻発する東日本大震災の”余震”で緊急警鐘!
元東電”原発指導員”が明かした「福島第一原発”爆発”危機」
(女性自身)2016年12月05日
http://jisin.jp/serial/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84/disaster/26692
大震災の余波は続いている、と感じさせた福島沖地震廃炉作業中の原発内では、複合災害によって放射性物質が再び広い範囲で拡散するリスクが日々高まっている―。

120㍍排気筒の倒壊で高濃度放射性物質が飛び散る

「先日の地震は、東日本大震災の余震です。過去の事例を見ると今後100年、余震は続くでしょう」
 そう話すのは、地震学者の島村英紀氏だ。
 11月22日に起きた、福島県沖を震源とするマグニチュード(以下M)7.4の地震。6年前の原発事故の悪夢が、再び頭をよぎった方も多いだろう。2日後の24日にはM6・1の余震が続いた。
今後、M8レベルの余震が、いつ起きてもおかしくありません。震源が浅ければ、東日本大震災を越える津波がくる可能性も否定できません」(島村氏)
 そうなると心配なのは、廃炉作業中の福島第一原発だ。元東京電力の社員であり原発で作業員の指導や放射線管理者を務めたこともある桑原豊さん(59)は、原発が再び“暴発”する危険についてこう警鐘をならす。
 「心配なのは排気筒の倒壊。中に溜まっている100兆ベクレル以上とされる放射能に汚染された粉じんが、大気中に一気に噴き出します」 
 排気筒とは、原発から出る排気を環境中に安全に放出するための設備。
 倒壊のおそれがあるのは、1号機と2号機の間にある高さ約120㍍の排気筒だ。原発事故の際、この排気筒から高濃度の放射性物質を含む蒸気を放出(ベント)したため、現在も内部は高濃度で汚染されたままなのだ。
 この排気筒を支えている骨組みの溶接部分5カ所(地上66㍍付近)が破断、さらに3カ所が変形していることが、東京電力の調査により13年に判明した。それ以来大きな地震がくれば、倒壊するリスクが懸念されてきた。
「日々、海からの潮風にさらされることでサビが増え、腐食は進んでいると思います。早急に補強工事をすべきなんですが、排気筒周辺は放射線量が高すぎて人が近づけないんです」(桑原氏)
 東電の発表によると、11年8月時点で排気筒の配管付近の地表面では、最大、毎時25シーベルトが記録されている。人間が一瞬でも浴びたら、約20分で死に至るほど高い数値だ。もし、この排気筒が倒れたらどうなるのか。
当然、所内で働いている作業員は、排気筒から出た高濃度の放射性物質が付着した粉じんを吸い込んで内部被ばくをします。さらに、その粉じんが風に乗って遠方まで飛ばされたら、人や土地、農作物が再び広範囲で汚染されるおそれもあります

東京電力は目視で確認するだけ……

 さらに深刻なのは、排気筒倒壊が原発施設内に与える影響だという。
「排気筒が倒れるときに20メートルほど先にある1号機や2号機の原子炉建屋を直撃して、破壊されてしまう可能性があるんです」
 と桑原氏は懸念を示す。
 そうなるとさらに大量の汚染粉じんが舞い上がることはもちろん、使用済み燃料プールが破壊される怖れもある。「建屋内には、それぞれ約500~600本の使用済み燃料が保管されている使用済み燃料プールがあります。プールの破損によって水がなくなると、使用済み燃料を冷やせなくなります。そうなると使用済み燃料の周りを覆っている被覆管が溶け始め、核反応が進む可能性も否定できません。大量の放射性物質が大気中に放出される危険性も出てきます」(桑原氏)
 排気筒倒壊が原発施設内に与える影響は、燃料プールだけではない。格納容器の底にたまっている(一部は格納容器を突き抜けている)核燃料が溶け落ちて固まった”デブリ”にも影響が生じる。
「デブリを冷やすために、今もずっと注水しています。また、内部に水素ガスがたまって水素爆発が起きないように、毎日、チッ素の投入も行われています。核反応を進めないために、ときどきホウ酸水も入れているんです」
 もし、建屋が崩壊したり、あるいは建屋内の施設が今以上の損傷を受けて一連の作業が長期間ストップした場合、「一部で核反応が進み、再臨界(核反応の連鎖)が起きる可能性もゼロではありません
と桑原氏は言う。
 放射性物質が大量に拡散する、最悪の事態を招きかねない排気筒の倒壊。東京電力は、どのような対策をとっているのか。広報担当者に問い合わせたところ、以下のような答えが返ってきた。
「解析モデルで耐震性を計算した結果、破断がなかった場合、東日本大震災レベルの地震動600ガル程度に対する安全性が確保されていることを確認しています。(破断がある)現状でも、同程度の地震動に耐えられることを確認しています」
 なんとも矛盾した答えだが、東電は、破損が進んでいないかを年に一回、望遠レンズを使って“目視”で確認しているという。(;゚ロ゚)
「今のところ、大きな変化はありません。(倒壊などの)影響はない。そうは言っても高い建物なので……。比較的放射線量の低い上層部分のみ、18年度から解体していく予定です」
 やはり、リスクが大きいことは認識しているのだ。
排気筒の倒壊という大惨事に至らなくても、地震によって便用済み燃料プールの冷却装置が停止すること自体が大問題なんです
 と話すのは、東芝で原子力プラントの設計をしていた後藤政志氏だ。
「福島第一原発の場合、事故から5年たっているので冷却装置が止まっても、すぐに燃料棒が高温になって損傷する可能性は少ないでしょう。ですが、それは複合災害がなかった場合の話。配管が切れたり、プールが破損して、水がなくなっていくような場合は別です。とくに、廃炉作業中の福島第一原発は複合災害が起きやすいので、最悪の事態に備えて対策を立てるべき
 余震が引き起こす津波対策にも不安が残る。束電は原発事故後、高さ15㍍の津波まで防ぐことができる仮設防潮堤を築いた。しかし右ページの図のように、設置しているのは南側だけだ。
 震災後、東電の定例会見に出席し、現地の状況をつぶさに取材しているジャーナリストの木野龍逸氏は、津波対策の甘さを次のように指摘する。
「原子力建屋や、隣接するタービン建屋の地下には、汚染水が大量にたまっています。防潮堤を乗り越えて津波がやってきた場合、建物の入口がいまだ塞がれていない3号機の建屋内に海水が押し寄せ、波が引くときに、汚染水が流出する可能性があります
 木野氏によると、3号機にはいちばん高い濃度の汚染水がたまっているという。
 流出した汚染水が乾燥したときに、高濃度の汚染物質が敷地内に残り、飛散することが懸念される。
 こうした状況を踏まえて、前出の桑原さんは最後にこう語った。
再び大きな地震・津波が起これば、どんなリスクが生じるが分からない。そんな場所に、政府は住民を戻そうとしている。これは、あってはならないことです
 災害に“想定外”は通用しないことは原発事故で学んだはず。東電や国は、そのことを肝に命じて対策をとるべきだ


福島第一原子力発電所1・2号機排気筒の


被災地に津波再び20161126

http://dai.ly/x53ohte


「日本にいたい」…子供に罪はない!…全ては戦争する国へ…何という冷たい国か…(・ω・`)

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日本を能力にあふれる外国人が活躍しやすい場所に


「日本にいたい」
 在留許可得られず 苦境「仮放免」の子どもたち
(東京新聞【こちら特報部】)2016年12月2日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016120202000168.html
 「どうして日本にいられないのでしょうか。僕が日本に生まれたことは罪なのでしょうか」-。「不法滞在」のタイ人母親(44)のもとで日本に生まれ育った甲府市の高校二年生ウォン・ウティナン君(16)が、強制退去処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が六日に東京高裁で言い渡される。ウティナン君のように退去命令を受けながら「仮放免」という不安定な状況に置かれ、将来の希望を抱けない子どもは少なくない。罪のない子どもたちには在留特別許可を与えるべきではないか。
(白名正和、安藤恭子)

日本にいたい在留許可得られず苦境の子どもたち_1

退去撤回求め控訴審
母と別れ6日に判決


タイ語できず「ここが古里」

 「こちら特報部」は、控訴審判決を控えたウティナン君に甲府市内で話を聞いた。
 「高裁では勝ちたい。勝って日本で生活できるようになりたい。正直勝てるかどうかは五分五分だと思っているけど、みんなが支援してくれている。そのためにも勝訴したい」。表情は硬かったが、はっきりとした口調で決意を披露した。
 ウティナン君の母親は一九九五年九月、タイ人のブローカーから「日本でレストランの仕事を紹介する」と誘われて入国した。ところが、来日すると「借金が三百八十万円ある」と言われ、不法滞在のまま、日本各地で意に沿わぬ仕事を強要された。ブローカーが日本で摘発された後に甲府へ移り住み、二〇〇〇年一月、タイ人男性との間にウティナン君が誕生した。
 両親は結婚しておらず、ウティナン君が生まれてすぐに別れた。母親は不法滞在の発覚を恐れ、一人息子のウティナン君を連れて長野県や愛知県などを転々とした。家の中で隠れるよう
に生活するウティナン君は小学校に通えなかった

 「漫画もあったし友達もいたので寂しくはなかった」とウティナン君。だが、甲府に戻っていた十一歳の時、学校への思いが募る。「友達は学校に通っていた。行きたいと思ってお母さんに頼んだ」
 当時のウティナン君は、日本語の読み書きや計算が小学校低学年の水準だった。母親から相談を受けた甲府市の「山梨外国人人権ネットワーク・オアシス」で基礎を学び、一三年四月、同市内の中学二年に編入した。「勉強は難しかったが隣の席の子がいろいろ教えてくれた。うれしかった」
 母親とウティナン君は、日本で暮らし続けたいと一三年八月、東京入国管理局に出頭して在留特別許可を申請したが、仮放免となった。一年後の一四年八月、東京入管から強制退去を通告された
 ウティナン君は「急すぎて頭が真っ白になって、何の言葉も出てこなかった」と振り返る。そぱでは、めったに泣くことのない母親が涙をこぽしていた。
 ウティナン君はタイ語の読み書きができず、当然日本を出たこともない。「日本が僕の母国だと思っている。タイに帰れと言われてもピンとこない。日本にいたい」。一五年一月、東京地裁へ強制退去処分の取り消しを求めて提訴した。
 原告側は、母親はだまされて日本で働かされた「人身取引の被害者」であり、ウティナン君も学校に通うなどして「日本で生活の基盤を完全に築いている。夕イヘ送還されれば、生活の基盤はすべて奪われる」と主張。しかし、東京地裁は今年六月、「強制退去処分は適正」として二人の請求を棄却する判決を下した。

日本にいたい在留許可得られず苦境の子どもたち_2

子どもに罪はない

就労できず・健保入れず・移動に制限

「司法も人道配慮を」

 ウティナン君は七月、地裁の判決を不服として東京高裁に控訴した。母親は控訴せず、九月、成田空港からタイに飛び立った。母親が帰国したのは、地裁判決が「母が送還された後も母に代わって子の養育を担う態勢が築かれれば、在留特別許可を再検討する余地があり得る」と含みを残していたからだ
 ウティナン君は、空港で抱き合って母親との別れを惜しんだ。「悲しくてさみしい。ずっと一緒に生活してきたお母さんがそばからいなくなるのはつらい。本当は一緒に暮らしたい。でも、お母さんは僕のことを考えてタイヘ帰った。お母さんのためにも、日本で生きていきたい
 今回の裁判で忘れてならないのが、同級生や地元の支援だ。提訴前の一四年十二月四日、当時中学三年のウティナン君は同級生全員の前で、自分が強制送還されるかもしれない立場だと明かした。中学の有志三十人以上が、東京地裁に書面で「在留許可を認めてください」と意見した
 中学時代、同じバスケットボール部に所属していた竹本健志君(一七)は「練習でみんなについて行けなくても一人で練習し、分からないところは教えてほしいと積極的たった」。中学三年で同じクラスだった安田新君(一六)は「中学は卒業して離れ離れになったけど、日本に残ってほしいという気持ちは今も変わらない」と力を込める。
 保護者有志も「裁判を支える会」を結成し、バザーやチャリティー落語会を開いて裁判費用の一部に充てた。町内会も署名用紙を回覧板で回す形で協力し、一万五千筆以上が集まった。母親が帰国した後、ウティナン君に弁当を差し入れてくれる人もいる

 「オアシス」の山崎俊二事務局長は「親が不法滞在でも、子どもは生まれ育った場所で生活する権利がある」と説く。
 法務省入管によると、強制退去を命じうれながら仮放免となっている外国人は、昨年末現在で三千六百六人と過去最多。入管は不法滞在などの外国人を施設に収容し、処分を決める。帰国するまで収容されるのが原則だが、難民申請の手続きや訴訟などを理由に、身柄の拘束を解く仮放免が認められることがある。仮放免者は就労や国民健康保険への加入ができず、居住地の都道府県を出る場合には入管への申請が必要だ
 当事者や支援者でつくる「仮放免者の会」によると、仮放免の子どもは学校には通えるものの、移動の自由などが制限され、将来への不安から食欲不振や不眠に陥るケースもある
 例えば、ガーナ国籍の高校一年の女性は日本で生まれ育ちい母国に足を踏み入れたことがない。両親が働けず、生活は厳しい。「服は親族からのおさがり。食事もおなかいっぱいは食べられない。悪いことをしたわけじゃないのに、なぜ他の子と同じことができないのか」と悲しむ
 この舂専門学校に入ったブラジル国籍の男性は、奨学金の申請に住民票が必要だと知って大学進学をあきらめた。「借りられても高額で、働けない僕には返す見込みがない」と嘆く。
 専門学校を出ても仕事はできない。「将来働けないと思うと、先の見えない不安がずっと続いている。帰る場所もないのに帰れと言われてつらい。在留特別許可を得て働き、僕が家族を支えたい」と切望する

 入管のガイドラインでは、「日本の小中学校に在学し相当期間在住している実子と同居し、監護養育している」場合などが、在留特別許可を出す「積極要素」として位置づけられている。なぜウティナン君たちに許可が下りないのか。
 入管の担当者は「子どもの在留特別許可は、両親に対する強制退去の判断や保養の状況などもみて、総合的に判断する。長く日本に暮らす子どもであっても、許可しないという判断はあり得る」と説明する。(´・д・)」ナンデヤネン!
 「親が不法滞在であっても、その子どもに罪はない。日本で暮らすことを望む仮放免の子どもには、親の事情にかかわらず、無条件で在留特別許可を出すべきだ」と指摘するのは、仮放免の問題に詳しい指宿昭一弁護士だ。 」
 ウティナン君の一審・東京地裁判決については「母子の別れを促す踏み絵のようなもので、十六歳の少年にはあまりに残酷だ。国ばかりか、司法まで人道上の配慮に欠けた冷たい判断を下し、彼の心を傷つけただろう」と批判した上で、控訴審判決に注目する。
 「彼が日本に生まれたことは罪じゃない。一審の誤りを認め、彼のような子が日本で生きていく権利を認める判決を願う

日本にいたい在留許可得られず苦境の子どもたち_デ


在留特別許可に係るガイドライン

ウティナン君訴訟、控訴棄却
それでも日本にいたい
(東京新聞【こちら特報部】)ニュースの追跡 2016年12月7日

 「不法滞在」のタイ人母親(四四)のもとで日本に生まれ育った甲府市の高校二年生ウォン・ウティナン君(十六)が、強制退去処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は六日、再び訴えを退けた。ウティナン君は落胆の色を隠せなかったが、「最後まで日本にいたいという覚悟を持つ」と必死に前を向いた。
(佐藤大)

ウティナン君訴訟、控訴棄却 それでも日本にいたい

落胆も…「最後までの覚悟」

 控訴を棄却する―。判決が言い渡されると、ウティナン君は硬い表情のままうつむいた。傍聴席を埋めた支援者からは「ひどいよ」「おかしいよ」と怒りの声が飛ぶ。法廷を後にしたウティナン君は、ショックからしばらくトイレにこもってしまった。
 判決の一時間後の記者会見でもウティナン君は、憔悴(しょうすい)した様子でなかなか口を
開かなかったが、最後に記者団に促されて「判決まで待つ期間が長かったのに、判決言い渡しはこんなに簡単なのかと。悔しいし、とても悲しい」と涙を浮かべながら声を絞り出した。
 高裁判決は、一審東京地裁判決をなぞったものにすぎない。ウティナン君側は、法務省が定める「在留特別許可に係るガイドライン」に照らせば、ウティナン君が日本に定着していることなどの「積極要素」がある一方、「消極要素」はないとして在留特別許可を認めるべきだと主張した
 しかし、高裁判決は、がイドラインは「判断の目安として例示したもの」にすぎず、「法務大臣等がその判断に際して、ガイドラインに拘束されることはない」と結論付けた。ウティナン君の代理人の児玉晃一弁護士は会見で「それでは何のためのガイドラインなのか。自己矛盾以外の何ものでもない。ひと言で言えば、法務大臣が偉いから、ということにすぎない」と判決を批判した。
 東京地裁で六月、母親とウティナン君の請求が棄却された後、ウティナン君が判決を不服として控訴する一方、母親は控訴せず、九月にタイヘと向かった。一審判決が「母が送還された後も母に代わって子の養育を担う態勢が築かれれば、在留特別許可を再検討する余地があり得る」と含みを持たせたことから、泣く泣く親子は離れ離れになったのだった
 ところが、高裁判決はこの点に全く触れていない(#ノ`皿´)ノ
ウティナン君を支援する「山梨外国人人権ネットワークーオアシス」の山崎俊二事務局長は会見で「ウティナン君はお母さんの思いも受けて裁判を闘ってきたのに、このこと(母親が夕イに向かったこと)について何も触れられていない。不当な判決としか言いようがない」と憤った。
 ウティナン君は今後について「いったん甲府に帰って、少し気持ちを落ち着かせてから考えたい」と話すのが精いっぱい。上告するかどうかは決まっておらず、児玉弁護士は「あくまで目的は彼が日本に滞在すること。どの手段が一番いいのか、本人と支援者と相談して决めたい」と説明する。法務省入国管理局(入管)に強制退去処分の再考を求める「再審情願」の手続きは進める意向だ。
 ウティナン君のように退去命令を受けながら「仮放免」という不安定な状況に置かれた子どもは少なくない。当事者や支援者でつくる「仮放免者の会」の宮廻満事務局長は「ウティナン君の母親が帰国することまでして『譲歩』していたので、絶対に司法で救済されると思っていた。他の子どもたちのことも考えれば、あしき前例だ」と嘆いた上で、「入管はせめて再審情願で在留特別許可を認めるべきだ」と強調した。



安倍式集団的自衛権とは玉砕思考




自衛隊体験入隊中高生 毎年5000人超
高校の4割で説明会

(しんぶん赤旗)2016年12月11日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-12-11/2016121101_03_1.html
 全国の高校の約4割で自衛隊勧誘の説明会が開かれ、自衛隊の体験入隊に参加した中学生・高校生は過去4年間で毎年5000人超にのぼっていたことが分かりました。防衛省が本紙の取材に回答しました。安保法制=戦争法の具体化により任務と危険が拡大する自衛隊。志願者数が減る中、教育現場では自衛隊による中高生への勧誘の動きが強まっています。その実態は―。
(吉本博美)

自衛隊体験入隊中高生 毎年5000人超

 「危険なことはない」「いつでも辞められる」「運転免許がタダで取れる」「大学にも通学できる」―。青森県のとある高校。生徒たちにふりそそがれる自衛隊のリクルーター(地方協力本部の募集担当者)の言葉に、現役教員の酒田孝さん(54)は「彼らは甘言をうのみにしてしまう」と危機感を抱きます。
 高校の就職の取り決めでは、企業の学校訪問の解禁は7月1日ですが、リクルーターは4月から盛んに学校を訪問します。校長や進路指導部長などとの接触をはじめ、生徒向けに「採用試験対策講座」と称して毎週勉強会を開くことも。
 青森県は人口10万人あたりの入隊者数が全国1位(2015年度789人)。「農業以外に地場産業がなく、県民所得も少ない。大学進学はハードルが高い。安定的に収入がある自衛官は、地元ではいわば“憧れの職業”です」。男性教員の高校では、男子生徒の約5人に1人が自衛隊に入隊しているといいます。
 11月20日、青森空港から青森市の陸上自衛隊第9師団を中心とするPKO(国連平和維持活動)部隊が南スーダンに出発しました。「母子家庭で育った教え子が部隊の中にいます」。男性教員の知人の、ある中学校教師は話しました。
 当時中学生だった教え子の夢は「体育教師」。しかし金銭的な事情で大学進学をあきらめ、自衛隊に入隊しました。母親は、「あの時、借金をしてでも進学させてあげれば」と、声を詰まらせていたといいます
 酒田さんの高校では1、2年生の自衛隊希望者は極端に減少しました。しかし、強い懸念は払しょくできません。
 「南スーダンで隊員が犠牲になれば、希望者はさらに少なくなる。そうなれば、アメリカのように大学奨学金などの手段を使って隊員を募集することになるでしょう。貧しい家庭で育った若者が海外の紛争地域でたたかう。そうした現実が目の前にきているのではないでしょうか

学校介入強める防衛省

反知性主義の果てに…茹で蛙?はダメよ~!(。-_-。)

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知識より数、愚の安倍政治!


この国の民主主義は死んでいる
すでに日本は全体主義の風潮との指摘もある
目くらましペテン政治に騙され続け、権力の横暴に飼いならされた結果、異様な集団になりつつある国民の悲喜劇

内閣支持率60%超のカラクリと謎解き
(日刊ゲンダイ)2016年12月10日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/195498

この国の民主主義は死んでいる内閣支持率60%の謎

 テレビ中継を見ていた国民は思わずのけぞったのではないか。7日に行われた今国会初の党首討論。衆院内閣委員会で、わずか5時間半の審議時間で強行採決された「カジノ法案」について、民進党の蓮舫代表が「どこが成長産業なのか」と迫ると、安倍首相は少しも悪びれた様子も見せず、こう言い放ったのだ。
(議員立法の法案で)内閣提出法案ではないから、私は説明の義務を負っていない
 おいおい、ちょっと待て。何をスットボけているのか。カジノを「成長戦略」の本丸に位置付けていた“張本人”は、安倍政権だったのではないか。党首討論で安倍は2014年5月にシンガポールのカジノ施設を視察した時の感想を語っていたが、当時、視察を終えた安倍は記者団に「外国人観光客を2020年までに年2000万人へ倍増させたい。(カジノを含む)IRは成長戦略の目玉になる」とハッキリ言っていた。議員立法であろうが何だろうが、「成長戦略の目玉」であるならば、安倍には説明する義務があるだろう。
 まっ、国会答弁で度々、「国民に丁寧に説明」とか言いながら、一度も丁寧に説明したことがない男である。党首討論のデタラメなやりとりも、ある程度は予想できた。

国の民主主義は死んでいる内閣支持率60%の謎_2

 とはいえ、その安倍の首相在任期間が中曽根元首相を上回る戦後歴代4位になり、60・7%の内閣支持率(11月、共同通信調査)を維持しているのは奇々怪々だ。

政府・与党は国民をナメている

民主主義(デモクラシー)」の語源は、ギリシャ語の「デモス(人民)」と「クラシア(支配)」が組み合わさったものだ。つまり、そのまま訳せば「人民支配」であり、民主主義とは、政府や立法者ではなく、国民に主権があるということだ。間違っても国会で「私は総理大臣なんですから」と、中世ヨーロッパの「王権神授説」を彷彿させるような発言を繰り返す安倍の姿勢は断じて民主主義ではない。にもかかわらず、今の高い支持率を得ているのを見ると、果たして日本国民は民主主義を理解しているのか、前提となるマトモな判断力を備えているのか、と疑わずにはいられない。一体なぜ、安倍政権の支持率はこんなに高いのか。聖学院大の石川裕一郎教授(憲法・フランス法)はこう言う。
まずは安倍政権の負の部分をきちんと噛み砕いて報じない大手メディアの報道姿勢に原因があると思います。政府広報のような報道ばかりで、マイナス情報はごくごく少ない。だから、高い支持率を保っていられるのだと思います。ただ、政府・与党もそれを意図的に仕向けている面もあります。例えば、賭博を合法化するという大問題のカジノ法案をはじめ、TPP法案も年金カット法案も、強行採決に踏み切ったのはすべて金曜日。おそらく、土、日の休日は報道が減って国民の目に触れる機会も少なく、そのうちに忘れるだろう――と考えているのでしょう。国民は政府・与党にナメられているのです
 年金やTPP関連法案の議論を深めるために国会の会期を延長したはずなのに、いつの間にかカジノ法案に突き進んでいること自体が「詐欺行為」と言っていい。そんな政権が6割を超える支持を得ているようでは、この国の民主主義は死んでいるのに等しい

騙されていることが平気な国民は何度も騙される

 そもそも、どう考えても「数の力」に驕り、ブッたるんだ閣僚ばかりの安倍政権が世論の支持を集められるはずがないのだ。代表的なのは、山本農相だ。自民党の佐藤・衆院議院運営委員長のパーティーに出席した際、「(TPP案件を)強行採決するかどうかは佐藤氏が決める」と仰天発言。担当大臣が審議前から強行採決をほのめかすなんて前代未聞だ。
 沖縄・東村高江の米軍オスプレイ基地の建設に反対する市民に対し、機動隊員が「土人」と差別発言をした問題では、鶴保沖縄北方相は機動隊に反省を促すどころか「差別だとは断定できない」と擁護する始末。菅官房長官、稲田防衛相、高市総務相らの政治団体による「白紙領収書」だって犯罪的行為なのに、そろって国会で追及されると「合法」と開き直った
 外交も失敗続きだ。TPPは、米国のトランプ次期大統領が離脱を明言した以上、発効はほぼ絶望的。それなのに、8日の参院特別委で、ダラダラと無意味な審議を続けていた。15日に来日するロシアのプーチン大統領との日ロ首脳会談だって、最初は経済協力と引き換えに「北方領土が返還される」みたいな騒ぎだったが、11月中旬にペルーの首都リマで行われたプーチンとの会談後の安倍は暗い顔で「大きな一歩を進めることは簡単でない」とトーンダウン。もはや北方領土どころか、2島返還の道筋すら怪しくなったというのが外交専門家の共通した見方だ。要するに安倍政権は内政も外交も何一つうまくいっていない。にもかかわらず、国民は支持しているから、ますますワケが分からない。政治評論家の森田実氏はこう言った。
国民が目先のことしか考えない、近視眼的な思考になっているのでしょう。背景には『もうかればいい』という拝金主義、新自由主義が、政財界、メディアに至るまで隅々に浸透していることがあると思います。例えば、刑法で禁止されたバクチであるカジノ法案が成立すればどんな悲劇を招くか――などと考えず、政府・与党が喧伝する『経済効果』ばかりに目が向いている。日本の政治や将来はどうあるべきか、という大局的視点に立って物事を見ない。だから、安倍政権が耳当たりのいいことを訴えるほど、支持してしまうのです
 端的に言うと、国民が「思考停止」状態になっているワケで、こうなるとコワイのは、戦前のように「一億火の玉」化しかねないことだ。映画監督だった故・伊丹万作氏は著書「戦争責任者の問題」で、先の大戦に至った経緯を振り返りつつ、こう書いていた。
〈騙す者だけでは戦争は起こらない。騙す者と騙される者とがそろわなければ戦争は起こらない(略)騙された者の罪は、ただ単に騙されたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作もなく騙されるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切を委ねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである
〈専横と圧制を支配者に許した国民の奴隷根性とも密接につながるものである。(略)『騙されていた』といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でも騙されるだろう〉

 安倍は7日に自民党の茂木政調会長と会談した際、今の支持率が「民主主義国家ではこれ以上いかないだろう」と余裕シャクシャクで語ったらしいが、ペテン政権に「騙されている」ことに国民は早く気付かないとトンデモないことになる


大衆は見たくない真実より安心できるウソを好む
大衆は「見たくない真実」より「安心できるウソ」を好むそうである。


「日本には抵抗の文化がない」 福島訪問したノーベル賞作家が指摘
(ハフィントンポスト)2016年11月29日
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/29/svetlana-alexievich-_n_13295940.html



注目の人直撃インタビュー
社会そのものが全体主義へと変わりつつある
作家 平野啓一郎
(日刊ゲンダイ)2016年12月2日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/194937
 一方的にまくし立てるような国会答弁から「反知性」の烙印を押されている安倍首相。当然、作家・文化人など言論人からの批判が多いが、平野啓一郎氏(41)も急先鋒のひとりだ。SNSなどで非常に多くの発信をしているし、「世の中は新自由主義から全体主義に移行している」と警鐘を鳴らす。安倍政権の危うさと時代の危機を語ってもらった。
社会そのものが全体主義へと変わりつつある

理念的にも現実的にも愚かな安倍外交

 ―平野さんもそうですが、作家、文化人の方は総じて安倍政権に対して批判的ですね。
 基本的に自由であることが作家にとっては、というか、一人の人間として、大変、重要ですから、その自由が拘束されていく感覚に対する抵抗感ですね。それに作家は政治的発言がしやすいというところもあります。職種によっては原発反対とか五輪反対とか言うと不利益があるでしょうけど、僕らにはありません。むしろ、よくぞ言ってくれたと読者が応援してくれたりしますし。

―やはり、安倍政権になってから、世の中、きな臭くなったと思いますか?
 小泉政権も評価していないし、民主党の野田政権にもものすごいフラストレーションがありました。でも、小泉政権時代には今の自民党の改憲草案のようなものがメーンストリームになるとは思ってもみなかった。小泉氏も決してリベラルではないが、今の自民党の中心にあるような暗い国家主義はなかったと思います。あの時代は、新自由主義で、勝ち組は努力の結果であると。苦境の人は努力が足りないという考え方でした。そうやって、弱者は見捨てられたわけですが、今は経済的苦境にある人は見捨てられるだけでなく、批判される。社会保障という面で国に「迷惑をかけている存在」だと、糾弾の対象になってきている。これは非常に危ない風潮だと思います

―ナチスの優生思想に通じるような?
 自民党はかつてと同じ党ではないですね、もはや。安倍政権だけじゃなく、社会的風潮そのものが新自由主義から全体主義へと変わりつつある危惧を覚えます

―安保法制の審議の進め方や中国を敵視するような外交姿勢、この辺はどう思われますか?
 とにかく、象徴的な「敵」が必要なんでしょう。日本という国が戦後、曲がりなりにも続けてきた平和国家としての歩みが急激に変化しています。これは理念的に間違っているだけでなく、現実的にも何の得もない南スーダンや中東はどうしようもない泥沼です。一体、どういう期間、何を目指して、どう関わっていくのか? 何のビジョンもない。自衛隊員の犠牲も出かねないし、日本もテロの標的となり得る。愚かとしか思えません。北朝鮮や中国に対しても、強気に出れば、いつか相手が参りましたと言うと思っているのでしょうか? 拉致問題しかり、どういうプロセスで問題の解決をイメージしているのか、まったくわかりません。中国に対しても日米同盟の軍事力を強化して、抑止力が高まったのか? 尖閣問題で中国と軍事的に衝突したとして、どんな収拾のつけ方があるのか? 中国だって国内のナショナリズムが沸騰して、引くに引けなくなる。恐れ入りましたとおとなしくなるはずがない。

国家が弱体化しその反動で軍事力強化

―何のための軍事力強化なのか。政治家が自分の力を誇示したいだけではないのか。そんな印象すら受けますが、さて、米国ではトランプ大統領が誕生します。来年には世界中で国家主義者が誕生、台頭する懸念があります。
 フランスも極右のマリーヌ・ルペンが支持を伸ばしている。ポーランド、ハンガリーなど、東欧では右派政権が誕生していますし、とんでもない法案を通しています。

グローバリズムへの反動ですか?
 それもありますが、いまは世界的に国家そのものが弱体化しているのだと思います。国家が財政的にも弱体化し、アイデンティティーも失いつつある。その反動が起こっているのではないか。

―どういうことでしょうか?
 アップルやグーグル、アマゾンみたいなグローバル企業が通信だけじゃなく、社会的なインフラを広範に担うようになると、人々にとって、国家への依存度が低下していく。それに対して、国家にはものすごい危機感がある。そこで、グローバル企業が担えない国家権力の源泉、徴税権であったり、軍事力が反動として強化されていく。本来であれば、外交交渉や民間の交流で国際平和を維持していくべきなのに、やみくもに軍事力を強化する。しかし、国家がなければ困るのは社会的弱者であって、むしろその点でこそ機能すべきなのに。

―安倍首相の場合はどうですか?
 彼の場合、確固たる国家観というよりも祖父の悲願である憲法改正をやりたいというだけではないでしょうか。そこに至る過程、最終的な国家像は支離滅裂です

―それなのに、選挙のたびに大勝している。
 選挙制度がこれでいいのか、という問題もあるし、そもそも、安倍政権の態度は小選挙区的ですよね。1票でも勝てば、何をやっても許される。相手がどれだけ票を取ろうがお構いなし。悔しかったら選挙で勝ってみろ。そんな態度じゃないですか。もちろん、民主主義ですから、選挙で多数派の布陣を握った方が有利に議論は進められる。しかし、その前提として少数派の意見に真摯に耳を傾けなければならない。それなのに多数決で勝てば、全権委任を得たように誤解しているとしか思えません

民主主義の前提が崩れている

―閣僚の暴言、放言も後を絶ちませんね。
 政治倫理は現政権になってからガタガタになりました。これを回復するのに、どれだけ時間がかかるのか? そもそも回復できるのか? 16年前、元首相は「日本は天皇中心の神の国だ」と発言し、これが政権の命取りになった。このレベルの暴言は今、ゴロゴロあります。機動隊員の土人発言を「差別と断じることはできない」と言って擁護した鶴保沖縄担当相なんてメチャクチャなのに、辞めさせられない。閣議決定でこの発言を擁護までする。山本農水大臣の強行採決発言だって、本来であれば、クビが飛んでいなければおかしい

―選挙で選ばれた政権が暴走していく。民主主義の限界、欠陥という気もします。
 民主主義以外の制度は考えられないけれど、その民主主義が機能するにはいくつかの前提があって、それが崩れているのではないでしょうか。年齢別人口構成を見ると、日本は逆ピラミッド形になりつつあり、成人して社会に出た労働力の中心が有権者の中ではマイノリティーになっている。こうしたことって、民主主義ができたときには誰も想定していなかったのではありませんか。マスコミがきちんと政権を監視、批判しているのか、という問題もあるし、そもそも、マスコミはそれだけの力を持てなくなっているのではないか。これは日本に限った話ではありませんが、有権者の情報源としてネットの影響は非常に大きいと思います。そのネットの世界では言っていいことと悪いことのタガが外れてしまったというか、思想的に歪んだ言論が、国民の本音を代弁したかのように扱われたりする。中国、韓国に対する差別発言が「よくぞ、本音を言ってくれた」みたいになって広がっていく。実際は一部の人間の醜悪な差別意識が露呈しただけなのに。その過程で、死語になっていた差別用語が復活しています。90年代には言葉狩りと批判されたような社会的プレッシャーが差別を抑え込んできましたが、それが弱まると、排外的な言葉がどっとあふれだしている。

ネットによって社会が分断されていく

―そうした風潮はネットでますます、拡散、拡大されていますね。
 自分にとって居心地がいい場所を定めるのがネット社会ですから、偏った情報にだけ接するようになる。そうやって、一面的な価値観が固定化され、社会が分断されていく。そんな状況だと思います。

―そんな中、平野さんはネットでよく発信されていますね。
 ツイッターの140文字は議論をしない設定ですし、ネット空間には次々に話題が出てきますから、スレッドが立ってもどんどん過去のものになっていく。それに自分と考えが違う人と議論するのは面倒くさいし、関わりたくない。正直、僕にもそういうところはあります。なので、事実として信用できることをリツイートして投げる。それよりも小説を読んでもらって、その中で考えてもらいたい。「マチネの終わりに」という小説を書きましたが、ヒロインは日本人とクロアチア人のハーフです。彼女を魅力的に描くことで、国籍問題に引きずり込まれることに対して、ツイッターとは違うレベルの議論が盛り上がる効果を期待しています。


国民生活?知らんがな。この道しかない。


真の内閣支持率

Facebook調査世論調査


【ツイッター世論調査】今週の安倍内閣支持率「支持する」34%「支持しない」43%(4000人投票)
(健康になるためのブログ)2016/12/12
http://xn--nyqy26a13k.jp/archives/24906
ツイッター世論調査







論理や「知」軽んじるな
聖学院大学教授:石川裕一郎さん
「戦争法案」今言わなければ
(しんぶん赤旗)2015年6月27日

理論や「知」軽んじるな 石川裕一郎

 去年の集団的自衛権行使を容認する「閣議決定」(7月)は、PKOやインド洋・イラクへの自衛隊派遣とは質が違うと感じた研究者が多かったのではないでしょうか。だからこそ今回、憲法に決められた範囲でしか権力は勦けないという立憲主義の原理が侵されつつあると感じ、短期間に憲法研究者が反対の声明に賛同したのだと思います
 安保関連法案(戦争法案)は、改憲派から見ても、本来、憲法を変えてからやるべきことです。まともな憲法研究者でこの法案を合憲だという人はほとんどいません。これは右、左や保守、革新といった政治的なイデオロギーの問題ではなく、論理の問題だからです

立憲主義が危機

 日本国憲法のスピリットは、13条の「個人の尊重」と「幸福追求権」だと思います。それらは仮に多数決でも侵してはいけない。この考え方も立憲主義です。その根本が危機にさらされているのです
 法案が通るとどうなるのか。それに基づいて自衛隊がなんらかの武力行使をともなう行動に出て、死傷者がでる。あるいは外国の兵士や市民を殺してしまうかもしれません。そこで裁判が起きたときに、裁判所はこの一連の法案は違憲だったと判断を下す可能性があります。そうした不安定な状態で自衛官に命をかけさせるのは、はたして国家権力の指導者として許されるのか
 安倍首相や中谷防衛大臣は、私を信じてください、私の政府ではそんなことはやりませんと言いますが、〃私”の次の政府はやるかもしれない。今の政府がその責任を取れるのでしょうか。

「反知性」広がる

 ここ数年の日本の状況を見ると、「反知性主義」が広がっています。朝日新聞やNHK、大学の自治が攻撃され、いわゆる「専門家」が攻撃されています。標的になっているのは特定のメディアや研究者ではなく、アカデミズムとジャーナリズムという日本の「知」そのものです。立憲主義もそのひとつです
 論理だけで日本が滅びてもいいのかと言う人がいますが、論理や知を軽んじて栄えた国は、歴史上ありません。ましてや、法律学にとって論理は命です。研究者が政治家や権力におもねる必要はない。
 私たち研究者も研究者として言うべきことは言い、わかりやすく問題の本質を説明する努力が一層必要です。

 聞き手・写真 北野ひろみ


自由からの逃走
エーリヒ・フロム
より要約抜粋

主題

 「人間がもっとも恐れているのは「孤立すること」である。しかし人間は普段そのことを意識すらしていない。
 人間は、意識の上では自らの意思で動いているものと信じているが、実際は「無意識的な力」によって動かされている。
 人間は、自由になればなるほど、心の底では耐えがたい「孤独感」や「無力感」に脅かされるようになる。人間は、自由になればなるほど「孤立の恐怖」に直面させられる。
この絶望的な恐怖に人間は耐えられない。
 人間は、意識の上では自らの意思で積極的な自由を求めているものと信じているが、実際は、孤立の恐怖から逃れるために、「逃避のメカニズム」が働き、自由を求めるより、自由から逃がれることを選択している。」

自由の二面性-進むべき道の選択

「自由は個人に「独立」と「合理性」を与えたが、その一方で、個人を「孤独」に落とし入れ、個人を「不安」で「無力」なものにした。これが自由がもたらすことの二面性である。
 個人を「不安」で「無力」なものにする「孤独」に、人間は耐えることができない。彼は進むべき二つの道の二者択一に迫られる。一つは、愛や生産的な仕事の「自発性」の中で外界と結ばれ、人間の独自性と個性とに基づいた「積極的な自由」の完全な実現に進む道である。もう一つの道は、自由や自我の統一を犠牲にする「絆」によって結ばれ、自由の重荷から逃れて、新しい「依存」と「従属」を求める道(『隷属への道』)である
 人は誰もが「積極的な自由の完全な実現に進む道」を選択できる、という訳ではない。
人間は、無意識的な力によって動かされるために、多くの人びとが、実際は「自由から逃れる道」を選択している、ということを理解しなければならない。
 自由と民主主義に対する脅威は、われわれ自身の「態度」と、われわれ自身の「制度」の中に存在する。ファシズムと戦うために、われわれはそれを理解しなければならない


自由からの逃走

「資本主義が個人にもたらした新しい自由によって、個人はますます「孤立」するようになり、外部の圧倒的で強力な力によって操られる「一つの道具」となってしまった。 新しい自由により、彼は「個人」となったが、途方にくれた「不安な個人」となった。不安を抑えるために役立ついくつかの条件はあった。その第一は、自我を支えるための「財産の所有」である。
 不安を抑えるための条件の他の要素は、「名声」と「権力」を手に入れることであった。財産や社会的名声を持たない人間にとっては、「集団への帰属」が不安を抑えるための支えとなった。個人的には無に等しくても、自分の属している集団が、同じような他の集団よりも優れていると感じることができれば、それを誇ることができた。(集団のナルシシズム)しかし個人の不安を抑えるためのこのような要素は、不安や懸念を根絶させたのではなく、それらを覆い隠したのである
 資本主義の独占的傾向は、個人の「無力感」や「孤独感」を増大させ、個人はますます巨大な力に脅かされるようになった。
 このような個人の「孤独」と「無力」の感情を、一般の普通の人びとはまったく意識していない。なぜなら、その感情を意識することは、あまりにも恐ろしすぎることなのである。「孤独」と「無力」の感情は、日々の型に嵌った活動、事業の成功や他者からの称賛、あらゆる種類の気晴らしによって覆い隠される。しかし、暗闇で口笛を吹いても光は現れない。孤独や恐怖や昏迷は依然として残り、人はいつまでもそれに耐えることはできない。人間は、「積極的な自由の完全な実現に進む道」へと進むことができない限り、結局は自由から逃れようとする他はない。

第037回ライトアップジャーナル 小出裕章先生:「原子力」は「差別」の問題

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自由なラジオ Light Up! 037回
「賠償交渉の激務で体を壊し退職を余儀なくされた ある東京電力社員の告白」


https://youtu.be/VCDQlkRLWPQ?t=19m24s
19分24秒~第037回ライトアップジャーナル
少年の頃、原子力にかけた夢と、それから気づいた大きな矛盾と絶望。小出裕章さんが、原子力発電に徹底的に反対する理由とは?

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-037/
鵜飼一嘉:
今日は私、鵜飼一嘉が元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんにお話を伺います。小出さん、初めまして。

小出裕章さん:
はい、初めまして。と言うか、先日はクリスチャン・ツィメルマンさんのメッセージを鵜飼さんが朗読して下さいまして、その時にお世話になりました。ありがとうございました。

鵜飼:
とんでもございません。こちらこそありがとうございます。と言うことで、実は先日、この番組の今西さん回で小出さんからご紹介頂きましたポーランドのピアニスト クリスチャン・ツィメルマンさんのメッセージを私が朗読させて頂きました。そんなご縁で、この市民のための自由なラジオLightUpに私も参加させて頂くことになりました。
これからも宜しくお願いを致します。

小出さん:
はい、こちらこそ宜しくお願いします。

鵜飼:
ところで、私にとっては初めてのインタビューということになりますので、今日は、小出さんご自身について常々お伺いしたかたことをお訪ねしたいと思うんですけれども。
実は私、初めて小出さんを拝見させて頂いたのが、昨年、80歳で亡くなられました愛川欽也さんのバックインニュースで初めて拝見したんですが、その時から正しい情報を隠さず、きちんとお話して下さってるのが凄いと思ってたんですよねえ。

https://youtu.be/qKbsVyifafg

小出さん:
いやいや、むしろ私よりは愛川さんが私のような発言までもちゃんと拾って下さって大変だったと思いますけれども、電波に乗っけてくださったということで、私はありがたいと思いました。残念ながらお亡くなりになってしまいましたけれども、貴重な方でした。

鵜飼:
そうですねえ。本当に残念ですねえ。

小出さん:
はい。

鵜飼:
そこで改めてお伺いしたいんですけれども、小出さんは、日本の原子力政策について強く反対をされていらっしゃいますし、京都大学の原子炉実験所にお勤めの時からも、はっきりとご自身のご意見を発信なさってらっしゃいましたけれども。しかし、原子炉実験所にお入りになったわけですから、お若い頃には原子力に対して何らかの期待とか夢とかをお持ちだったんじゃないですか?

小出さん:
はい。原子炉実験所に私が入所したのは1974年で、東北大学の大学院を修了した時に京都大学原子炉実験所に拾ってもらいました。
私が原子力に夢をかけたのはもっとずーっと前で、高校を卒業する時、1968年なのですけれども、その時に、私は人生を原子力にかけようと深く思い込んでしまいまして、大学に進学する時に、必ず工学部の原子核工学科という所に行くんだということを決意して、その大学に行きました。

原子力にかけた夢

鵜飼:
原子力に対する大きな思い期待っていうのはどういった所だったんでしょうか?

小出さん:
はい、私は東京生まれの東京育ちだったのですが、私が中学・高校の頃に、東京の街のあっちこちで広島・長崎の原爆展というのが開かれていました。私はそれをよく見に行ったのですが、原爆というのはあまりにも酷いものだということを一方で思いました。
衝撃を受けた原爆
その一方では、原子力の持ってる力というのは猛烈なものだというように思い込んでしまいまして、日本というこの国は原爆で被害をもたらされた国なのだから、それをそのままで終わらせるのではなくて、むしろ原子力の平和利用ということで世界に貢献することが良い事なのだと思い込んでしまいまして、私は原子力の平和利用、つまり原子力発電に自分の一生をささげたいと思ってしまいました。

「原子力」の平和的利用

鵜飼:
はい。
その当時と言いますと昭和43年ぐらいですから、東京オリンピックも終わって、まさにこれから高度成長時代っていう時ですから、若き日の小出さんはもう夢と期待を持って、原子力に日本の未来を託したということでお始めになったと思うんですが、その小出さんがいつ頃から「おや、これは違うな」と思い出したんでしょうか?

小出さん:
はい。まず、68年の4月に私は東北大学工学部原子核工学科という所に入ったわけですがちょうどその頃に、東北電力が原子力発電所を建設するという計画を出してきました。私自身はやりたかったわけですから、当初、その原子力発電所の建設ということを歓迎しました。しかし、ちょうどその時に大学という場では、いわゆる大学闘争と呼ばれていたようなものが起きまして、授業もなかなかできないというようなそんな時代だったのです。それで、私自身は大学闘争何やってるのか全く分からないままだったのですが、ある時に気がつきました。大学闘争というのは、自分がやっている学問が社会的にどういう意味を持ってるのかを答えるべきだという、そういう問いかけだったという風に、私は受け止めました
そして、では私がやろうとしている原子力発電というのは社会的にどういう意味があるのかということが、私にとって問題になったわけですが、東北電力のその原子力発電所をどこに建てるのかと言うと、私は仙台という大きな都会にいて、電力をたくさん使う街だったわけですから。その原子力発電所というのは、女川という三陸海岸の小っちゃな町に原子力発電所を建てるという計画だったのです。

げんぱつ あっかんべー!!女川原発反対同盟看板

そして、女川の人達が「なんで自分達の町だ」と「電気を使うのは仙台だし、なんで仙台に建てないんだ」という疑問の声を挙げたのです。私は「原子力いいものだ」と思っていたし、「安全だ」とも思っていたわけですけれども、「それなら何で仙台に建てないのかな?」と私も思いました。その為、「どうしてか?」というその問いに答えようとして、私は答えを探し求めたのですけれども、東北大学工学部原子核工学科という所は、もちろん原子力を進めるための専門家を養成する所であって、その問いに対する答えを私に与えてくれなかったのです。仕方がなくて、私は米国などの情報を仕入れて勉強を始めたわけですが、その結果、辿り着いた結論というのは実に単純でして、
原子力発電というのは、都会では引き受けることができない危険を抱えている──だから、別の所に押し付けて、長い送電線を敷いて、都会に電気を送るという、そういうシステムだということに気がつきました
「原子力」は「差別」の問題

そして、それに気がついてしまったら、私にとっては到底そんなものは認めることができないと思うようになりまして、1970年の秋に、私の選択を180度引っくり返しまして、原子力発電だけは何としても止めさせなければいけないと思うようになりました。

なくせ!原発 女川原発反対同盟看板

鵜飼:
その当時、そういうご意見を持たれてる方というのは少なかったんじゃないですか?

小出さん:
もちろんです。ほとんどいませんでした。大学の中でも、いわゆる教員はみんな原子力を進めるという、その為に雇われていた教員達ですので、ほとんど全員が原子力推進だったわけですし、社会的に言えばマスコミも含めてみんなが原子力の旗を振っていたという、そんな時代でした。

原発マネー群がる面々

鵜飼:
まさしく小出さんが以前からおっしゃてますけども、いわゆる原子力村には政府・政治家はもちろんですが、学者や大企業、ゼネコンとか、そして残念ながら私も属しています、このマスコミ・メディアも含まれると、よくおっしゃってますよねえ。

原発利権ペンタゴン

小出さん:
はい。もう大変、罪深いと思います。もちろん政府・電力会社・三菱・日立・東芝というような原子力産業、もちろん罪深いですけれども。

http://www.rafjp.org/koidejournal/no145/
世界の原発メーカー
世界の原発メーカーの関係
世界の原発メーカー

でも、メディアの責任っていうのはそれに負けず劣らず重たいと私は思ってきましたし、今でもそう思っています

原子力マフィア相関図
原子力村ネットワーク

鵜飼:
なぜ、そういう事態になったと小出さん思われますか?

小出さん:
私は原子力の問題を考えると、戦争とよく似てるんだなと思っています。先の戦争の時にも、国が戦争をやると決めて、全ての組織がその下に集まってきました。マスコミもそうですし、大本営発表というものしか流さないというような体制になってしまっていたわけです。
太平洋戦争布告

原子力についてもそうで、マスコミは必ず原子力の平和利用、安全なんだというそういう宣伝しか流さないという、そんな体制になってしまっていたように見えますし、たぶん今でもそうなのだと思います


読売社説 展望なき「脱原発」と決別を

https://youtu.be/17A3g7Tq070

鵜飼:
私自身もフリーの喋り手をしてるわけですけども、メディアで仕事をするということを考えてね、「やはり、もっとしっかりしたものをお伝えしなきゃいけないな」ってつくづく思うんですけども。
最後に一つお伺いしたいのは、私、以前からずーっと小出さんにお聞きしたかったのが、いわゆる科学者の皆さん、その1960年代、1970年代、原子力発電に携わった科学者の皆さんが、この原子力発電をやった後に簡単に言えば、核のゴミですよね。廃棄物、これが処理ができないっていうことが分かりながらもやってしまうのか?あるいは、科学者の皆さんってどうしても自分で考えたものは、先のことを考えずにやってしまうっていう性質があるのか?全員の方を十把一絡げで言うわけではないんですが、そういう事どっかにおありなんでしょうか?

小出さん:
2つの問題があると思いますが、科学に携わっていた人達の中には、「科学が進歩すれば、いつか何とかなるはずだ」と思っていた人達が一方にはいたと思います。
そして一方には、「これは多分だめかもしれない」とは思った人達もいたのですけれども、その人達もいわゆる自分の出世、自分の名誉というか、そういう事を考えると「原子力に抵抗するよりはこのまま黙って、いわゆる専門家として生きた方が得だ」と思った人達もまた一方にいたと思います


人格権否定と反科学 人格権否定の歴史

鵜飼:
となると、その人間としての倫理と、そうして科学者としての倫理、それが人間の情念の部分で負けてしまったということなんですかね?

小出さん:
何か皆さん科学者と言うと、結構、その倫理的にも正しい観念を持っている人間だという風に思ってられるかもしれませんが、実はそんなことは全くありません。私もいわゆるその科学の世界で生きてきた人間ですけれども、私が生きてきた時代、多分今もそうだと思いますが、科学者になるというような人達は、いわゆる良い大学に行って、良い会社に行って、出世しろよというそういうコースに乗せられてきてしまった人達がほとんどですので、倫理とかそんな事よりは自分の出世ということの方が大切なことになってしまっている人達、そういう人達だと思って頂くのがいいと思います

今だけ 金だけ 自分だけ

鵜飼:
なるほど。改めて考えさせられるなあと思いますけども。小出さん、今日はどうもありがとうございました。これから度々お話する機会もあると思いますけれどもね、これからもどうぞ宜しくお願い致します。

小出さん:
ありがとうございました。はい、是非、宜しくお願いします。

原子力マフィアの相関図
原子力マフィアは犯罪集団


20161203 @松本駅前 アベ政治を許さない!スタンディング〜小出裕章先生インタビュー

https://youtu.be/VsSTLiBq_G4



小出裕章「原発をやめれば電気料金は安くなる」

https://youtu.be/6PZiTuRW8-I


原発国民負担「過去分」2.4兆円
理不尽な「過去分」請求

自己処理費増え「原発は高い」大島堅一
「原発安い」架空のシナリオ


福島の原発事故 処理費倍増21・5兆円 返済計画 甘い見通し
(東京新聞【こちら特報部】)2016年12月13日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016121302000135.html
 21兆5000億円-。福島第一原発事故処理にかかる廃炉、除染、賠償などの費用の試算額が、3年前と比べて倍増した。現在、国債で調達した資金を東電に無利子で貸す枠が「9兆円」に設定されているが、それも不足するため、「13兆5000億円」に拡大する。問題は、その返済方法だ。事故処理費の見積もりも甘かったが、見通しはあまりにも甘い。こんな方法では、返済は確実に滞る。
(木村留美、池田悌一)

福島の原発事故 処理費倍増21・5兆円_1

経産省の東電収益捻出案
年1500億円 送配電事業合理化
年1000億円 柏崎刈羽の再稼働
4兆円 事故後保有株の売却益


 今回の試算は九日、経済産業省の「東京電力改革・1F(福島第一原発)問題委員会」で明らかにされた。わずか三年で、試算額は十一兆円から二倍近くに跳ね上がった。内訳は、「廃炉」が四倍に増えて八兆円。「賠償」は約一・五倍の七兆九千億円、「除染」は約一・六倍の四兆円
 二十一兆五千億円のうち住民らへの賠償金の一部を、他の大手電力、新電力が負担し、中間貯蔵施設の整備費は国が負担する。東電の負担は全体の七割強の十五兆九千億円となる。
 東電は現在、事故処理費を事実上、国から借金をして賄っている。その枠も「十三兆五千億円」に拡大されるというが、その返済シナリオに無理がある
 経産省の描くシナリオはこうだ。第一段階として、送配電子会社の合理化を徹底する。託送料金の原価が欧米の国と比べて高く、合理化によって年間千五百億円の利益を上積みできるとする。
 第二段階は、柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働だ。二基を稼働させると、年間で計一千億円の収益を見込める
 第三段階は、国が事故後に一兆円で取得した東電の株式の売却益で、除染代の四兆円を捻出する。
 第一、第二段階を四十年間続ければ、単純計算で十兆円。第三段階と合わせれば十四兆円。でも、そんなにうまくいくのか。専門家はどうみるのか。
 SMBC日興証券のクレジットアナリスト、橋本宗治氏は第一段階について。
 「送配電事業の合理化は、まだ踏み込める部分がある。頑張れば可能だ」と指摘する。だが、第二段階の柏崎刈羽原発の再稼働は、十月に就任した同県の米山隆一知事が再稼働に慎重な姿勢を取ることから、ハードルは極めて高い
 委員会は、東電に対し、他の会社と原発事業の再編を進めるように提言しているが、橋本氏は「実現は難しい」と指摘する。「東電だけでは再稼働が難しいとみられる中、国には、別の会社が運転する形をという考えがあるのだろう。しかし、経済的な観点から、提携のメリットを見いだしにくい」。原発の利益を設備投資などに充てられないのなら、東電と一緒に組んでも利益がない
 第三段階についても、「相当の株価上昇が必要で、現在のままでは難しい」と指摘する。送配電と原子力の両事業で他社と「共同事業体」を設立することで、企業価値を高めるというシナリオだが、具体的な策は示されず、時期も不明だ。
 資源エネルギー庁電力市場整備室の担当者は「そこまで議論は煮詰まっていないし、そんなに簡単にかなうものではないだろう」と話した。
 もともと、株の売却益で除染費用を賄うことが決まっていた。その試算額が二兆五千億円から四兆円に増えても、「そのまま売却益を」と当てはめたにすぎないようだ。四兆円の売却益を得るために、「ひねり出す奇策があるわけでもない」(担当者)

福島の原発事故 処理費倍増21・5兆円_2

算定根拠あいまい 廃炉費も見通し立たず
融資枠 さらなる拡大懸念

 会計検査院は昨年三月、こんな試算をしている。国が東電に九兆円を貸与した場合、「回収を終えるのは、最長で三十年後の二〇四四年度になる」。
 東電は返済に充てるための費用として一四年度に五百億円の特別負担金を計上したが、この水準のまま毎年、返済を続けていくことがこの試算の前提となっている。他に、原発を保有する電力会社も一般負担金で返済を助けるが、これも滞らないという前提だ。
 かつ、国が一兆円で取得した東電株の一株当たりの平均売却価格を①七百五十円②千五十円③千三百五十円-の三パターンを想定し、回収に充てられる売却益をそれぞれ①一兆五千億円②二兆五千億円③三兆五千億円-と見込んだ。この計算なら、株が最も高く売れれば二十一年後に回収を終えられる。
 それにしても、この「九兆円」枠はどうやって設定されたのか。政府は福島の原発事故後、東電支援を決めたが、一一年十一月に設定した当初の枠は二兆円だった。それが1ヵ月後、五兆円、一四年四月に九兆円に拡大した。そして今回の十三兆五千億円だ
 今回で最後とならず、融資枠は今後も拡大を続けるのか。世耕弘成経済産業相は九日の閣議後会見で、「状況変化や予見できなか
った要因で、増加することもあり得る」と可能性を否定しなかった

 九州大の吉岡斉教授(科学技術史)は「廃炉の費用に実際どれだけかかるか、いまだに見通しが立っていない。今回の引き上げも、とりあえずの急場しのぎにすぎず、今後も何年かごとに拡大を繰り返すことが予想される」と指摘する。
 国民負担がどんどん増えていくというわけだが、なぜ、国は処理費用を段階的に釣り上げていくのか。大阪市立大の除本理史教授(環境政策論)は「費用が十兆円をはるかに超えることは以前から分かっていただろう。だが、二十兆円という数字を突然示せば、東電の経営に大きなインパクトを与えてしまう。東電をつぶしたくないという配慮もあったのかもしれない」と推察する。
 今回の事故処理費の試算、二十一兆五千億円については、「どういう方法で廃炉にするのか、どこまで除染をするのか。政策内容によって金額は大きく変動するので何とも言えない。ただ、政府の『この費用で抑えたい』という意思表示は感じる」と語った。
 東電の返済計画については、「どうやったらこれほどの資金を捻出できるのだろう。柏崎刈羽原発を再稼働させ、収益アップや株価上昇につなげるつもりだろうが、相当に難しい」と疑問を口にした

新潟県民「再稼働ありきの姿勢許せぬ

 柏崎刈羽原発のある新潟県の人たちは、どうみているのか。市民団体「いのち・原発を考える新潟女性の会」の桑原三恵さん(六八)は「政府は再稼働には地元の理解が必要と言いながら、やろうとしていることは民意と正反対。あまりにも不誠実だ。県民にリスクを強いながら事故処理を進めようとする姿勢は許せない」と憤る。
 「政府が事故処理費用の試算を、小出しに上げていることからすると、今後もさらに拡大するのは目に見えている。そもそも、『原発は安価なエネルギー』と言いながら、これだけ巨額の国費を使うことになった。納得できるような説明なしに融資枠の拡大を強行するのであれば、国民をばかにしているとしか言いようがない

福島の原発事故 処理費倍増21・5兆円_デスクメ



普通の経済原則では原発というビジネスは成り立ちません
注目の人直撃インタビュー
大島堅一 立命館大学教授
(日刊ゲンダイ)2016年9月30日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/190761
 この国の政府はどこまで悪辣なのか。原発の廃炉費用を国民に押しつける思惑で、有識者会議をスタートさせた。原発はガンガン再稼働させて、事故の賠償金や廃炉費用は国民負担とは、いいとこ取りのご都合主義にも程がある。果たして、原発コスト計算の第一人者、気鋭の学者・大島堅一の怒ること――。

普通の経済原則では原発ビジネスは成り立ちません

廃炉費用を出せば債務超過になる東電

―経産省はこのほど「東京電力改革」や「電力システム改革」などと名前を付けて、有識者会議を発足させました。ここで原発の廃炉費用などを誰に負担させるかが話し合われるのですが、なんだか、最初に国民負担ありきが透けて見えるようです。この有識者会議設置の狙いは何だとみますか?
 福島原発事故の賠償については、原子力損害賠償・廃炉等支援機構がありますが、廃炉費用の金額は示していない。将来、発生する費用は債務ですから、必ず財務諸表に載せなければいけないのにやっていない。廃炉費用を明らかにすると、債務超過になってしまうからでしょう。メガバンクは東電に無担保で約2兆円を融資していますが、債務超過になりそうな企業に追加融資はできない。そこで、債務超過に陥る前に廃炉費用を捻出する仕組みを先につくってしまおう。そういうことじゃないですか

―その仕組みをつくるための有識者会議であると?
 そうです。しかし、請求書がないのにいきなり、お金を出す仕組みをつくるなんてめちゃくちゃです。

―東電の場合、その廃炉費用はいくらぐらいになるんでしょうか?
 それが分からないのです。核燃料がどこにあるかも分からないし、世界を見回しても燃料デブリになったものを取り出したことはないのです。チェルノブイリだって置きっぱなしですからね。福島にはメルトダウンをした原発が3基もある。途方もない額になるのでしょうが、「廃炉費用はいくらです」と言ってしまうと、債務超過になりかねない。経産省は原発事故の直後から「東京電力は債務超過させないことを前提に支援する」と言い続けてきましたから、この前提を崩さないようにしているのです

―原発事故直後、東電破綻処理の議論がされました。廃炉費用で債務超過になるんなら、潰すべきじゃないか。そこに立ち戻るべきですね。
 その通りです。廃炉費用を算出して債務超過になったら東電を解体し、資産を売却する。そうやって国民負担を少なくする。こういうプロセスを踏まなければいけません

―しかし、国はそうしない。なんだかこのままだとブラックホールのような東電に国民の税金が吸い込まれてしまうような気がします。
 東電は今まで「研究資金」と称して公的資金で凍土壁をつくって失敗に終わるなど、無駄なお金をじゃぶじゃぶ使っています。東電に廃炉資金を出してやる仕組みをつくれば、また同じようなことになりかねません

―国民はそれをチェックできるのでしょうか。
 原子力損害賠償支援機構は、ホームページを見ても情報公開がまったくなされていないのです。議事録さえ載っていないし、どういう資料が配られたのかも分からない。議題しか記載せずに結論だけがポンと出てくる。

―原子力損害賠償支援機構は情報公開しなくてもいいのですか。
 国の機関ではなくて外部の機構なので、情報公開法の対象外なのです。外部に機構をつくって、実態上は経済産業省の役人が入って仕切っている。

―抜け道ですね。
 廃炉は東電自身がやるべきことなので、国民の税金を無原則に入れるのは間違っています。百歩譲って仮に支援をするにしても、「いくらになりそうなのか」「公的なチェックシステムをどうするのか」などを徹底的に議論する必要があります

―それなのに、最初に結論ありきで、急に有識者会議がつくられた。そんな印象を受けます。
 「(東電は)もう危ない」「頭を一番悩ませているのは廃炉のお金だ」と聞いています。東電が積んでいる2兆円(純資産)では不足しかねないので、新たに廃炉資金を早急に捻出する道をつくらざるを得ないのだと思います。有識者会議のメンバーには財界関係者が数多くいる。産業界が(原発を)望んでいるのなら、自分たちが資金を出せばいいのに、廃炉費用を国民にツケ回すような仕組みをつくろうとしている。原発の最大の問題は結局、最終的なコストが分からないことなんですよ。それなのに原発を再稼働させるのは、次世代への無責任なツケ回しとしか言いようがありません

電力会社の仕組みはマトモな資本主義では通用しない

―そんな電力会社に対して「コストは支払わないのに利益だけを欲している」とおっしゃっていましたね。
 まともな資本主義ではありませんよ。再稼働をしたいのなら、「事故が起きた時は全部、自分たちが支払います」という仕組みに変えなければおかしい。「事故を起こしたら、その費用は国民持ち、利益だけは電力会社」では儲かって仕方がないということになる。それで、東電は3000億円の利益を出しています

―東電の最新の資料には、廃炉費用や原発事故の費用を全部入れても「原発のコストは一番安い」と書いてあります。
 安いのなら「事故の費用も自分で払う」のが筋です。その費用を払えないのであれば、「原発は高い。稼働させる必然性はない」となる。原発が不経済であれば、再稼働の理由はなくなる。電力会社が自ら出した中期計画を見ると、原発がなくても電力需要は賄えることがはっきり分かる。将来性がある再生可能エネルギーに税金を投入するのとは次元が違う話です

―「原発を止めると地域経済が破綻する」と原発推進派は言いますが。
 たしかに「影響はない」とは言えないのですが、精査してみると、それほど大きな影響はない。影響があるのは飲食や旅館業などで、原発立地地域においても、多くの産業は原発に依拠していない。よく「この地域は原発が動いていないからシャッター街になっている」という映像が流れますが、今や地方はどこもシャッター街です。そこに因果関係はないし、従って原発があれば、地域が発展することもない。自治体がそれぞれ独自に工夫をして街づくりをする。そういう地域の方が原発立地地域よりも、はるかに生き生きとして人口が増えています

50年経っても自立できない放蕩息子が居直っている

―廃炉費用を支援する新スキームが浮上しているのは、原発再稼働を進めたい安倍政権の意向、思惑がらみなのでしょうが、そこまでして原発を推進する政権についてはどう思われますか?
 安倍政権は恐らく既存の原発を最大限に使ったうえで、新設の仕組みもつくりたいのでしょう。原発輸出を進める上でも原発技術を残しておきたい。原発新設をしてもペイする仕組みを導入したい。イギリスはそういう仕組みをつくりましたから。

―イギリスは原発推進なんですか?
 ただし、イギリスは「原発は高い」と認めているんです。「だけど社会的要請、国家的利益があるので維持する。補助が必要」と言ってきた。考え方は間違っていると思いますが、理屈としては立っている。一方、日本は「原発は安い」と言っておいて、新設には補助がいるというのですからまったく筋が通りません。国が取るべき政策とは公平公正であることが大事ですが、そこには論理的整合性がなければダメです。何をやるにしても、論理的整合性が担保されていないと、国民に対する説明責任を果たせない。普通の経済原則では原発というビジネスは成り立たないのです
 それでもやりたいならば国営しかない。原発ができてから50年ぐらい経っている。もう自立してしかるべき産業なのに自立できない。いつまで経っても国にオンブに抱っこです。将来性が全く見えない産業なのです。電力会社は自立できないことをいいことに逆に居直っていますね。自分で稼げなくて親に迷惑ばかりかけている放蕩息子が、50歳になっても居直り、ふん反り返っている。国民生活にとって百害あって一利なしです

(聞き手=ジャーナリスト・横田一)



安倍政権がイギリスの原発に1兆円(税金)支援へ!ネットは「さすがに意味不明」「貧しい日本国民を救え!」の声
(健康になるためのブログ)2016/12/16
http://xn--nyqy26a13k.jp/archives/25049
イギリスの原発に1兆円

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS14H8E_U6A211C1MM8000/
政府は英国が計画する原子力発電所の建設プロジェクトを資金支援する。英国政府から原発の建設・運営を受託した日立製作所の英子会社に国際協力銀行(JBIC)や日本政策投資銀行が投融資する。総額1兆円規模になる公算が大きい。政府は原発輸出に力を入れているが、ベトナムでの新設計画が中止になるなど逆風が絶えない。官民連携で突破口を探る。







堕ちる

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沖縄を返せ (映画「沖縄」より)

https://www.youtube.com/playlist?list=PL_7tbp1KsfWZdkUlJFx4yK-PuWly8fkBq
荒木栄 作曲(1956年)
映画「沖縄」(1970年)より


オスプレイ墜落

オスプレイ墜落:米軍トップ「感謝されるべき」

https://youtu.be/TNbV61ub5aQ

オスプレイ墜落
県民の怒りに火をつけた
海兵隊トップが放言
沖縄県民は感謝しろ!

(日刊ゲンダイ)2016年12月16日
海兵隊トップが放言

 沖縄県民はカンカンだ-。沖縄県名護市沖に墜落したオスプレイ。あろうことか、在沖海兵隊のトップが事故後、沖縄県民に対して「感謝しろ」と。暴言を吐いたからだ。
 きのう(14日)午後、米軍キャンプに抗議のために訪れた安慶田沖縄県副知事に対し、在沖米海兵隊のトップ、二コルソン四軍調整官(60)は、謝るどころか怒ったような調子でこう言ったのだ。
 「パイロットは住宅地である普天間を避けて、沖に着水した。住民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ。パイロットはヒーローだ
 二コルソン四軍調整官はサウスカロライナ軍事大学を卒業した根っからの軍人。イラクやアフガニスタンにも駐留し、昨年夏、沖
縄に赴任している。これまでも高圧的な発言が多かったという。しかし、危険なオスプレイを日本に持ち込み墜落させておいて、「感謝しろ」とは一体、何様のつもりなのか。さすがに安慶田副知事は「植民地意識が丸出しで、とんでもない感覚だ。我々はオスプレイも、オスプレイの訓練もいらない」と批判している。
 米軍は安全が確認できるまでオスプレイの飛行を一時的に停止するとしているが、一時停止で再開したら、また重大事故を起こすのは目に見えている。何しろ、オスプレイは1989年の初飛行以降、9度の事故で37人が死亡している。何度砂原因を分析し対策を
講じても、事故が繰り返されているのだ。実際、今回の墜落の直後にも、別のオスプレイが米軍普天間飛行場に胴体着陸していた。
 沖縄に駐留する海兵隊のトップが平気で暴言を吐くのも、安倍首相がアメリカに対して属国意識まる出しだからだ
 立正大教授の金子勝氏(憲法)が言う。
 「駐留米軍の幹部から植民地に対するような発言が出るのは、安倍首相がアメリカに対し、宗主国を相手にするような対応をしているからです。本来、日本の首相は沖縄県民の立場で、米軍にもの言うべきなのに、米軍の代弁者として沖縄県民に我慢を強いている。このままでは、米軍による第2、第3の事故が起きますよ
 安倍は今すぐ、二コルソン四軍調整官の更迭をオバマ大統領に申し入れるべきだ。


防護服で機体解体 墜落のオスプレイ 海保の捜査困難に

https://youtu.be/M_Uo9iLq5W0
http://ryukyushimpo.jp/movie/entry-413240.html
回転翼監視システムに放射性物質のストロンチウム90を使用しているとしている。

In-Flight Blade Inspection System
500μCi = 18,500,000Bq











オスプレイも司法も…
 民意圧迫「本土の沖縄化」

(東京新聞【こちら特報部】)2016年12月15日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016121502000141.html
 米軍のオスプレイが沖縄県名護市沖で大破した。事故を繰り返すオスプレイを配備するのは、本土の人々による沖縄差別以外の何ものでもない。だが、墜落の恐怖にさらされているのは沖縄だけではない。全国各地の空を朝な夕なに飛び交っている。名護市辺野古の新基地建設を巡る国と沖縄県の訴訟や、東村(ひがしそん)高江の米軍ヘリパッド建設問題でも、沖縄の民意は足蹴(あしげ)にされているが、本土の司法や市民運動の現場で「沖縄化」が進んでいないか。沖縄の今は本土の明日。人ごとではない。
(安藤恭子、三沢典丈)

オスプレイも司法も… 民意圧迫「本土の沖縄化」_1

オスプレイ大破の衝撃

 名護市安部(あぶ)集落から目と鼻の先の岩礁上。事故機は胴体部分から翼がもげて大破し、海面に無残な姿をさらした。一歩間違えれば大惨事である。米軍側は「浅瀬を選んで不時着した」と説明するが、沖縄県の翁長雄志知事は「墜落だと認識している。大変遺憾だ」などと配備撤回を求めた。
 オスプレイに詳しい建築家で「沖縄平和市民連絡会」共同代表の真喜志好一さん(七三)は憤る。「やはり起きたか、というのが事故の第一印象だ。オスプレイの不安定さは構造的な問題で、沖縄県民が命の危険と隣り合わせにある
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)には、沖縄が島ぐるみで反対する中、二〇一二年からMV22オスプレイの配備が強行され、最近は、事故機を含む二十四機を運用していた。
 沖縄防衛局の調べでは、今年三月までの一年間、オスプレイの離陸は千百七十六回、着陸は千百八十七回で、合計二千三百六十三回に達した。うち午後七時から十時までの離着陸は四百五十一回、十時から翌朝七時の間は七十六回。今回の事故も十三日午後九時半ごろ起きており、夜間飛行は常態化している
 沖縄県では普天間以外も、ヘリパッド建設への抗議が続く米軍北部訓練場(東村、国頭村)や伊江島補助飛行場(伊江村)などが訓練拠点にされている。
 真喜志さんは「日本政府がヘリパッドと称する施設は米軍資料を見れば、オスプレイ用の『オスプレイパッド』。完成すればリスクはさらに増す。その下に住む人々の暮らしと生態系が破壊されていくのは耐えがたい」と訴える。

全国の空 飛び交う恐怖
配備計画続々…実戦訓練も

 本土にも危険が迫っている。基地問題を調査・研究するNPO法人「ピースデポ」の田巻一彦代表によると、普天間のオスプレイは、山口県の岩国、東京都の横田、神奈川県の厚木の各米軍基地などに飛来している。田巻氏は「全国にオスプレイ網が張り巡らされようとしている。今後は日米共用基地、防災訓練を名目とした一般の空港へと飛来し、空域を使った演習が増えていくだろう」とみる。
 横田基地に来年から配備される空軍用のCV22オスプレイは、特殊部隊の訓練に使われる。「輸送などが主力の普天間のMV22とは異なり、東北や中部の山間部での夜間低空飛行など、より実戦的で高度な訓練も予想される」(田巻氏)
 来年一月には、陸上自衛隊木更津駐屯地でオスプレイの定期整備作業が開始され、普天間から年間五~十機を受け入れる予定だ。一八年度からは陸上自衛隊がオスプレイを導入し、佐賀空港への配備を計画する。
 田巻氏は、本土の人たちに呼びかける。「危険だからこそ、翁長知事は、基地やオスプレイの配備を認めないと言い続けてきた。オスプレイを受け入れるということがどういうことか、本土の基地周辺自治体や住民も、今回の事故を重く受け止める必要がある

オスプレイも司法も… 民意圧迫「本土の沖縄化」_2

司法 米軍の統治下?国策追従
警察 反対派ばかり取り締まり


 司法の場でも「沖縄差別」が露骨である。
 翁長知事による辺野古埋め立て取り消しを巡り、国が起こした違法確認訴訟で、福岡高裁那覇支部は九月、国側の主張を全面的に認める判決を言い渡した。翁長知事は上告したが、最高裁は口頭弁論を開かず、判決が確定することが事実上、決まった
 裁判所は従来、安全保障や外交問題など「高度に政治性のある国家行為」は判断を避けてきたが、高裁判決は「普天間の危険を除去するには辺野古以外にない」と断定した
 担当判事が、国の提訴の直前に異動してきたことも「国側勝訴のための意図的な人事ではないか」と臆測を呼んだ。過去に手掛けた行政訴訟のほとんどで行政側が勝訴していたからだ。
 早稲田大大学院の江上能義教授(政治学)は「三権分立に基づき、司法は行政や立法をチェックするはずだが、沖縄の基地問題に対する最近の司法は国と一体化しているとしか思えない」と疑問を呈す。
 一九九五年、沖縄県の大田昌秀知事(当時)が、米軍用地強制使用のための代理署名を拒否し、国は大田知事を提訴した。この時も国が勝訴したが、江上教授は「判決は国に基地縮小を促すなど、司法の立ち位置を示し、国の意向の丸のみではなかった。最近、民主主義の原理が次々と壊れている。沖縄の先例は必ず本土にも広かっていく」と危機感をあらわにする。
 なるほど、司法が基地問題で国や公共性を重視する傾向は本土と地続きだ。
 第四次厚木基地騒音訴訟で、二審の東京高裁は昨年、自衛隊機の深夜・早朝の飛行差し止めや将来分の損害賠償を認める画期的な判決を下した。ところが、最高裁は今月八日、「自衛隊機の運航には高度の公共性がある」として国側の主張を認め、二審判決を破棄。住民側か逆転敗訴した。弁護団長の中野新弁護士は「本土も米軍の統治下にあるのが現実。最も政治性を帯びる最高裁が今の政治に配慮し、一~三次訴訟を踏襲したことに驚きはない」としつつも、「下級審の判事が実際に騒音を聞き、努力して出した判決を、最高裁が無視するのでは、まったく進歩がない」と嘆く。
 横田基地騒音訴訟の弁護団事務局長の加納力弁護士は、厚木訴訟の最高裁の判決について「公共性を優先し、飛行差し止めや将来請求を門前払いした。司法とは国民の人権を守ることが本来のあり方。人権と公共性をてんびんにかけ、やすやすと公共性を優先するやり方は、法的な発想が欠けている」と非難する。
 市民運動の現場でも、沖縄差別と、その本土化の流れが顕在化しつつある。
 高江のヘリパッド建設現場前では今、警察が軽微な違反を理由に、反対派を取り締まっている。本土では人ごとに映るようだが、十一日、東京の都心で似たような問題が発生した。
 ヘイトスピーチデモに抗議する「カウンター」の参加者が、ガードレールに「ヘイトスピーチ、許さない」と書かれた横断幕をくくり付けていた。すると、警察官が軽犯罪法違反と指摘。参加者はすぐに外したが、横断幕は押収され、警察署で事情を聴かれたという。カウンターの間では 「東京が沖縄化している」との声が上がった
 カウンターの列に加わっていた立教大教授で精神科医の香山リカ氏は「厳密には違法なのかもしれない。しかし、五月にヘイトスピーヂ対策法が成立したにもかかわらず、警察はカウンター側は取り締まるのに、デモ隊がヘイト的な内容のプラカードを掲げても注意すらしない」と批判した上で、警鐘を鳴らす。
 「国民による抗議の意思表示に対し、警察権力が法律を拡大適用して弾圧する構図は同じ。沖縄で起きていることは決して人ごとではない。なぜこうした強引な取り締まりが行われるのか、背後の権力構造を見抜く必要がある

オスプレイも司法も… 民意圧迫「本土の沖縄化」で

オスプレイの低空飛行訓練コース


長谷部恭男
統治行為論がある限り政府の権限をコントロールすることは不可能だ」早稲田大・長谷部恭男教授


沖縄・高江 座り込み
オスプレイパッド建設止めたい
だから私は駆けつけた
(しんぶん赤旗)2016年12月18日

 沖縄県東村高江で政府が強行しているオスプレイパッド(着陸帯)の建設を止めようと、全国から若者が抗議活動に駆け付けています。工事車両が出入りする米軍北部訓練場「NIゲート」前で、降り注ぐ強い日差しにも負けず座り込む若者たちの思いを聞きました。
(桑野白馬)

だから私は駆けつけた

輝く森や海は宝物

大平めぐみさん

 「悲しい、つらい。でも、人ごとじゃないから…」
 機動隊に「ごほう抜き」される市民の様子を目の当たりにした看護師の大平めぐみさん(35)=東京都昭島市=は、こぼれた涙を拭いました。
 「政治的なデモや集会には参加したことがない」と語る大平さんは、数力月前に在日米軍横田基地の近くに引っ越したことで、基地の存在を意識するようになりました。「飛行機がすぐ近くを飛ぶのを見るのは怖い。騒音問題も、こんなに深刻だとは思わなかった」とうつむきます。
 群馬県の旧・子持村(現・渋川市)で生まれ、自然に囲まれた環境で育ちました。「たくさんの花や動物と過ごせてすごく幸せだった」と少し笑みがこぼれます。「沖縄の森や海も同じように輝いている。こんな宝物を、基地を造るために壊していいはずがない
 初めて抗議行動に参加して、「運動をしている人たちの思いが伝わった。実際に現場に行くことでしか得られない貴重な体験です」とかみしめるように語る大平さん。「見だことや聞いたことを周りと共有して、少しでも基地建設を止める力になりたい」と前を向きました。

現場に行くこと大切

川野慈さん

 「何よりも現場に行くことが大切」と話す川野慈(しげる)さん(23)=大分県別府市=は、「参加者の思いを感じ取ることができた。自分を奮い立たせるエネルギーをもらえました」とにっこり。
 2011年に発生した福島第1原発事故がきっかけで政治に興味を持ち、毎週金曜日に行われている官邸前行動や、地元での平和運動に参加してきました。
 「原発と基地は構造が似ている。政府は経済効果ばかりを押し出して、国民を分断しようとするんです」。ゆっくりと言葉を探しながら、真剣な表情で語ります。「原発は事故が起こったらもう手がつけられない。労働者の被ばくも心配。基地は騒音問題や環境問題が深刻。両方とも『命』にかかわる問題で、お金と比べられるものではない」と憤ります。
 座り込みを続けている人たちの訴えを聞いて涙ぐむこともありました。「島を再び戦場にしないという訴えを絶対に実現したい。帰ったら地元の仲間に、高江のひどい現状を伝えます。もっとたくさんの人に座り込んでもらいたい

自然と共存する道を

ちゃるさん

 自作の歌で座り込む市民らを励ましていたのは、ちゃるさん(36)=東京都世田谷区=です。「自分が座り込みをするなんて想像もしていなかった。政治には興味がなかったから…
 普段は地元のカフェなどで、平和をテーマにしたライブ活動を行っています。高江の現場に行った音楽仲間たちから話を聞き、座り込みの映画や動画を見たことがきっかけで高江を訪れました。
 「機動隊と市民との衝突は、見ていてつらい」と目を伏せます。「でも、相手も同じ人間。愛をこめて歌えば、きっと何かが変わる」。道路を封鎖する機動隊の一人ひとりの目を見て、訴えかけるように歌います。
 「相対してる僕らだって本当は仲間だったんだ」「あなたとわたし手を取り合えば世界はまるく踊り出す」
 「機動隊の人たちの中にも、きっと『森や命を壊す手助けをしたくない』と思っている人がいるはず。声が届くまであきらめない
 30歳の時に3年以上かけて世界中を旅しました。「価値観が変わった。自然と共存することこそが、人間が長く生き続けられる道だと思う。基地建設の強行はこれに反している」と力をこめて話しました。

周りと共有して力に

想水義貴さん

 有機農家の想水義貴(そうすいよしたか)さん(36)は、「高江の抗議行動の様子や沖縄の自然を肌で感じたかった」と、埼玉県から駆け付けました。平和で非暴力に徹した抗議行動に対し、機動隊が大勢で押し寄せ、参加者を威圧する光景を見て、「驚いた。表現の自由を封じ込めようとしている」と眉をひそめました。
 日本も含めた世界中で、深刻な格差の拡大や自然破壊が進んでいることに危機感を抱く想水さんは、「これからは自然と共存して、持続可能な生き方を模索すべきだ。そうすれば、個人が個人として尊重される社会も実現する」と強調。「自然を壊す基地建設の強行は受け入れられない。多くの人が座り込みに来て、実際に感じたことを周りと共有してほしい。それが大きな力になる」と力強く話しました。
 13日の夜にはオスプレイが名護市の浅瀬で墜落。「安全だと繰り返した結果がこれ。あげくに謝罪するどころか誰も傷つけていないから感謝しろだなんて…。理解できない。こんなものを配備して、この国はどこにいってしまうのか



本格報道INsideOUT 2013年8月16日
シリーズ・映画で戦争を考える「標的の村」

http://dai.ly/x137rr3
2013年8月10日から順次全国で公開される「標的の村」は、琉球朝日放送が追い続けた”沖縄の戦い”のドキュメントだ。
沖縄、山原の東村は米軍のジャングル演習地に囲まれた村。
この演習地に新たにヘリパッドが建設されることを知った住民は反対運動に乗り出す。このヘリパッドは、いずれ「オスプレイ」の訓練施設となるからだ。
しかし、立ち上がった住民の前には、国からの考えられないような障壁が立ちふさがる。
そして、やがて彼らの反対運動は「オスプレイ配備反対」の戦いとなり、運命の日を迎える…。
内地では、ほとんど報道されることのない沖縄の真実をこの映画は伝えます。


日米地位協定:不平等な理由と沖縄の負担

http://dai.ly/xvgkjh


日米地位協定の不条理

http://dai.ly/x2v4b0p
戦後70年とひとくくりで言いますけれども、考えてみれば 沖縄 27年間の空白、それは「アメリカの統治」ということになります。
日本国の憲法に守られることなく、軍の用地の接収から、あるいは米軍の兵士が起こす事件・事故 こういった事に泣き寝入りをせざるを得なかった流れもその中に含まれる。
そして、もうひとつみるべきは、『日米地位協定』の大矛盾、不条理であります。これを山口アナウンサーが特集としてお届けします。


そもそも総研 2013年4月11日
そもそも日米地位協定の本質って何?

http://dai.ly/xyx2g3

第038回ライトアップジャーナル「安全な原発などない」/ その哭き声が聞こえるか

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自由なラジオ Light Up! 038回
「アメリカにおけるトランプ勝利を分析する」


https://youtu.be/GmVQaZDbI3I?t=21m10s
21分10秒~第038回ライトアップジャーナル
欧州に『安全な原発』ができたってほんと?

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-038/
西谷文和
今中さん、今日もよろしくお願い致します。

今中哲二さん:
こちらこそ。

西谷:
今中さん、今日のテーマは『ヨーロッパで安全な原発ができたって本当?』と題して、このヨーロッパの原発事情をお聞きしたいのですが。ずばり伺いますが、フランスが次世代原発、この欧州加圧水型原子炉EPR、一体これどんな物なんでしょうか?

今中さん:
EPRのことですねえ。ヨーロッパ型の加圧水型炉っていって、たしかフランスが中心になってドイツなんかも入って、ずいぶん前から開発してますよ。
EPR原子炉系建屋配置

西谷:
そうなんですか。これは本当に安全なんですか?どうなんです?

今中さん:
安全な原発と言われると、ちょっと言葉に引っ掛かって、安全な原発というのはあり得ないんですよ

西谷:
やっぱりあり得ない。はい。

今中さん:
はい。原発は危険なものだと思って下さい

西谷:
はい。

今中さん:
安全な原発と言われたら、私からしたら落ちない飛行機というイメージになってるんですよ。

伊方原発上空飛ぶ危険 88年 間近に米ヘリ墜落

西谷:
なるほど。

今中さん:
はい。ですから、飛行機でも、より安全な危険性のより少ない飛行機というのはありますよね。

西谷:
この欧州型のEPRというのは、この日本と違ってどこがいわゆる安全度を高めてるんでしょうか?

今中さん:
基本的に頑丈にできてるのと……

西谷:
原子炉の窯とかがですか?

今中さん:
はい。窯ももちろんですけども、壁とかいわゆる格納容器がたしか二重になってると思いますし、いろんな飛行機とか飛行機衝突とかテロ対策とかはやってます

西谷:
やっぱりあれですか、そのフランスやドイツの場合は地震というよりもテロをきっかけに安全にしなあかんという。

今中さん:
そうですね。テロがありますね。それと、やっぱり炉心溶融ですね。1979年のスリーマイル事故を経験して、炉心溶融を起きるという前提で原発の安全対策をやってますよ。

西谷:
なるほど。ということは、日本は事故は起きないという風に前提で安全対策するのと、「いや、事故が起きる」と安全対策するのと全然違いますよねえ。

被ばく死 最悪1・8万人原発攻撃被害84年に

今中さん:
はい。福島が起きた時にベント、ベントとか言って。

一号機のベント

西谷:
ベント、ベントと言ってましたねえ。

WSPEEDI-II による放出率推定結果20110315

今中さん:
いわゆるガス抜きです。あれは、スリーマイルの事故を受けてヨーロッパがすぐやったんですよ。

西谷:
なるほど。ベントは。

今中さん:
日本はたしか1990年代になって、それは各電力会社が「自主的にやりなさい」ということになったんです。

西谷:
ヨーロッパは強制的にいち早くやったけども。

今中さん:
だと思います。

西谷:
日本はかなり遅れて。

今中さん:
そうです。

西谷:
自主的にやれと。

今中さん:
ええ。それで、もたもたしたというのもあると思いますよ。

西谷:
結局、二号機はベントいかんかったんでしょ?

今中さん:
はいはい。

格納容器大破の恐れ福島2号機ベント失敗裏付け

西谷:
壊れちゃいましたよね?

今中さん:
はい。

西谷:
ということはですよ、結局、原子力安全神話が日本にはあって、「潰れへんねんから、ベントもいらんやろ」と、こういう考え方?

今中さん:
はい。「余計なことはするんじゃないよ」という発想だったと思います。

西谷:
なるほど。よくね、言われるのは、ヨーロッパ型はいわゆるコアキャッチャーというのがありましてね。

今中さん:
ですから、炉心溶融を起こしますよね?

西谷:
はい。

今中さん:
そうすると、その溶けたやつが底に落ちて、コンクリートを溶かしてズブズブズブっとチャイナシンドロームの恐れがあるわけですけども。

西谷:
まさに福一じゃないですか。それが。

今中さん:
はい。それをですね、今度溶けたやつを平べったく流して誘導して、何か冷やして冷えるようなシステムですねえ。

コアキャッチャー

西谷:
これをヨーロッパは付けているけど。

今中さん:
そうですね。EPRは対応してると思います。

西谷:
日本はない?

今中さん:
日本は検討はしてますけども、実際には付けてませんね

西谷:
なるほど。その日本の方が地震が多いわけですが。私は、個人的にはなんぼ安全でも造ったらあかんと思うんですけど。これですね、最近よく出てくるフランスですから、アレバという企業が三菱と組んでますよね?日本の。

今中さん:
そうですね。

西谷:
日立とGEが組んでますよね?

今中さん:
はいはいはい。

西谷:
それから、東芝とウェスチングハウスやったんかな?結局、なんかこのとんでもない原発企業を日本が金出して助けてるような風に見えちゃうんですけど。

世界の原発メーカーの関係
世界の原発メーカー

今中さん:
そうですねえ。それ東芝さん、もうガタガタになってますよねえ。

東芝を食い潰した日米の原発利権

西谷:
東芝、今、ガタガタでしょ?

今中さん:
ええ。やっぱり、あれはねえ、無理やりウェスチングハウスを買い込んだり。

西谷:
ですよねえ。

今中さん:
ええ、あれで相当効いてるんだと、ボディーブローになってるんだと思いますよ。

西谷:
これ、何もいい事ないじゃないですか。その原発造って地元住民も嫌やし、それがペイしなかったら。そのお金は日本が出すって、それ止めて欲しいなと思うんですけどねえ。

今中さん:
はいはい。なんか不思議な世界ですねえ。

日本企業が関わる海外原発案件

西谷:
そんな中でね、ベトナムは何とか日本とロシアの原発を中止させましたよねえ。これ懸命な判断ですねえ

今中さん:
そうでしょうねえ。もちろん安全性の問題もありますし、経済性の問題もあったんだと思いますよ。

西谷:
そう思うんですよ。これ原発って、もうこれから21世紀、この再生可能エネルギーが出てきて、専門家から見てもこんなんねえ、一番コストが高いということがバレてきてますしねえ。

「原発安い」架空のシナリオ

今中さん:
ただねえ、電気代というマジックがありますからねえ。一種の公共料金みたいな形で、これまでは無理やりに集めてたと。

西谷:
総括原価方式でしょ?

今中さん:
はい。

総括原価方式とは何

西谷:
掛かった金。

今中さん:
それがこじれたら、原発は生き残れないと思いますよ。

西谷:
ねえ。だから、そういう意味では今回のヨーロッパの安全な原発のこの問題については、もちろんそれは危険なやつよりは安全な方がいいんやけど。

今中さん:
はい。その分、どんどんどんどんお金が掛かることも確かですよね

西谷:
その分、電気料金が上がったり、あるいは国が税金突っ込んだら、税金分が上がるわけでしょう?

今中さん:
そうでしょうねえ。はい。

電力のモンスターシステム

西谷:
だから、結局、いくら安全でも止めた方がいいってことでしょうねえ。

今中さん:
いくら金掛けても、完全に安全な物っていうのは出来ませんから。やっぱり、別のオプションで我々生きていくべきだろうと思います

西谷:
はい、どうも今中さん、ありがとうございました。

今中さん:
はい、どうも。



「強度不足」揺れる仏原発 日本は本当に大丈夫?
(東京新聞【こちら特報部】)2016年11月17日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016111702000139.html
 フランスではこの冬、十二基の原発が順次停止を迫られる異例の事態となっている。いずれも重要設備の強度不足が発覚し、仏当局が点検を指示したためだ。トラブルの渦中にあるのは、日本の大型鋳造品メーカー「日本鋳鍛鋼」(北九州市)が製造した部品。国内の電力各社は自社原発に問題はないとするが、フランス並みの検査を求める声も強い。欧州発の「原発危機」はどこまで広がるのか。
(白名正和、橋本誠)

「強度不足」揺れる仏原発 日本は本当に大丈夫?_1

前代未聞の運転停止

全58基のうち12基点検

問題部品 日本製


 「フランスの原子力政策の歴史において最大の危機だ」
 欧州の原発政策に詳しい環境保護団体「グリーンピース・ドイツ」のショーン・バーニー氏がこう切り出した。全電力の約75%を原発に頼るフランスの商業用原発は五十八基あり、いずれもフランス電力(EDF)が所有する。「十八基で強度不足の可能性が指摘され、うち十二基で日本メーカーの部品が使われている。このスキャンダルは各国にも飛び火しつつある
 実際、英字業界誌「パワー」(電子版)は十一月一日付の記事で、検査のために停止する原発は二十基になり「五十八基の半分以上が影響を受けるだろう」との見方を示している。
 フランスを混乱に陥れている強度不足問題は二〇一四年、建設中のフラマンビル原発3号機で発覚したのが発端だ。同国の鍛造メーカー「クルソ・フォルジユ」社製の鋼材に強度不足がある可能性が浮上したことから、仏の原子力安全局(ASN)が調査を指示。今年六月、EDFの報告を受けて「ほかの十八基の原発でも同様の異常が含まれている恐れがある」と発表した。
 ASNはさらに十月、このうち日本鋳鍛鋼の製品を使う十二基について「特に高い(不純物)濃度」であり、原子炉を停止し検査する必要があると発表。現在、点検のため順次停止されている。
 バーニー氏は「EDFの株価は下がり、(電力不安から)欧州の電力卸売価格は値上がりを続けている。EDFにとっては金銭的に大惨事だ」と指摘する。
 上智大客員教授で一般社団法人「環境金融研究機構」の藤井良広代表理事も、フランスの原発政策が「異常事態に陥っていると言える」とみる。「(卸売価格の値上がりが)すぐに消費者の電力価格に転嫁されることはないだろうが、足りない電力を購入しなければならないEDFの経営は影響を免れない。電気購入コストがかかり収益が悪化すると市場はみている
 バリ出身で共立女子大のジャニック・マーニユ教授も「原発がこれほど一気に止まるのは、これまでにはなかったことだ」と説明する。「フランスは東京よりも寒く、(電力不足で)冬を越せるかどうか不安がる市民も出ている。やっぱり原発はダメじやないか、という声も出ている」と話している。
 フランス当局から報告を受け、日本の原子力規制委員会も九月、電力各社に自社原発の調査を指示した。同じ製法でつくられた圧力容器などの部品は、日本鋳鍛鋼製だけで八原発十三基で使われているが、電力各社は先月三十一日、「強度不足の可能性はない」と規制委に報告。規制委は今月中に電力会社の報告が妥当かを判断するとしている。

「強度不足」揺れる仏原発 日本は本当に大丈夫?_2

稼働止めて調査を

電力会社「問題ない」…致命傷になる重要設備

メーカー「仏が法改正」


 「日本鋳鍛鋼」によると、フランスで強度不足の疑いが指摘されたのは一九九〇~九七年に発注を受けた原発の蒸気発生器の部品。鋼鉄の塊をたたいてのぱす「鍛造」で造られており、含まれている炭素がフランスの基準値の「0・22%以下」を超えていると指摘された。
 同社の広報担当者は「強度不足が発生したわけではなく、強度不足の懸念がある炭素の偏りが確認された」と断ったうえで、二〇一〇年のフランスの法改正の影響を説明。「炭素が多くなる部分を切り捨てることで、製造時に検査した部分では基準を下回っていたが、法令が変わって別の部分の検査が必要になり、そこでは基準を上回った。現在フランスのメーカーの調査に協力している」としている。
 同社は日本国内でも、原発の圧力容器の上ぶたなどを製造。こちらも鍛造製品だが、原子力規制委員会が電力各社に求めた調査の中で、炭素濃度が日本の基準値の「0・25%以下」を超えるものはないと報告した。「日本ではメーカーの要求で、多くの箇所を調査している」とフランスのケースとの違いを強調している。
 炭素濃度が高いと、何か起きるのか。井野博満・東京大名誉教授(金属材料学)は「炭素が多いと硬くなる半面、粘り強さがなくなり、もろくなる。引っ張る力には強いが、傷があると、割れる方向に進む」と説明する。
 元原子力プラント設計技術者の後藤政志氏も、鋼鉄か脆弱(ぜいじゃく)になる現象を懸念する。「原子炉は中性子で時間とともに劣化するが、炭素でも同じようなことが起こり得る。高温では破壊は起きにくいが、事故で冷却水を入れて急激に温度が下がると、一瞬で圧力容器や蒸気発生器が割れる可能性がある
 同社はフランスの法改正を理由としているが、原子力資料情報室の松久保肇研究員は「原子炉の基準は年々厳しくなっている。日本でも新しい規制基準で確認しており、新しい知見に合わせて変わっていかなくてはならない。それは企業のリスクを減らすことにもつながる」と指摘。フランスは原発依存率を現在の75%かち50%に下げて維持する方針だが、「老朽化が進んでおり、とくに大型の原子炉は見通しが立たない。単一エネルギーに頼ることの影響が注目され、自然エネルギーなど分散型のエネルギーにシフトしていく可能性もある」とみる。
 問題は国内の原発にも飛び火しているが、原子力規制委が電力会社に指示している調査は、製造時などのデータの提供にとどまる。十六日の定例記者会見でも、フランスで行われているような破壊検査や非破壊検査を求める声が出たが、田中俊一委員長は「必要が無いことまでやれないし、稼働している原発の検査は簡単ではない」と否定的だった。(¬_¬)
 井野氏は「国内の原発には鍛造のほかにも鋳造や鋼板の製品も併存しているが、炭素濃度の具体的なデータが示されていない。調査の難易によって、安全性の検査が左右されるのもおかしい。フランスのように非破壊検査をし、廃炉になっている原発でも検査すれば傍証になる」と訴える。
 後藤氏は、原発部品の規制に対する意識の緩さに危機感を抱く。
 「どこかの配管とは違い、圧力容器や蒸気発生器は事故があれば致命傷になる。それほど重要な材料について、検査する部分で基準を満たせば良いという考え方は甘い。はっきりしなけれぱ稼働中の原発も止め、徹底的に調べるべきだ

「強度不足」揺れる仏原発日本は本当に大丈夫?_デ



NNNドキュメント’16 2016年12月19日
その哭き声が聞こえるか~避難区域の動物たち~

http://dai.ly/x55miya
http://www.ntv.co.jp/program/detail/21855704.html
福島県の原発事故避難区域では、イノシシやアライグマが街を荒らし、イヌやネコの野生化が進んでいた。事故から5年、動物たちは人々の帰還を妨げる存在となっていた。
その哭き声が聞こえるか
無人の商店街をわがもの顔でうろつくイノシシの群れ。主のいない家を荒らすアライグマ。かつて家族の一員として飼い主と暮らしていたイヌやネコは野生化が進み、保護に来た人間に牙を剥いて威嚇した。原発事故で人が住めなくなった福島県の避難区域に広がった光景だ。事故から5年、避難指示の解除が進む今、増え過ぎた動物たちは人々の故郷への帰還を妨げる存在に…原発事故で生きる道筋を狂わされた動物たちの姿を追った。

事象の地平線のように…(´・_・`)

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point of no return

4コマくまマンガ:北風と太陽

戦時ほうふつ?安倍政治の「空気感」
(東京新聞【こちら特報部】)2016年12月22日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016122202000152.html
 事実性も論理性も欠いた臨時国会が17日、閉幕した。冒頭の首相の所信表明での自民党議員らによる起立と拍手。このシーンに象徴された国会だった。だが、そんな内輪のノリは外交には通じない。安倍首相は次期米大統領のトランプ氏、ロシアのプーチン大統領に軽くあしらわれた。それでも政権の支持率は高い。それはなぜか。事実より、戦時中のような「空気感」の支配が強まっていないか。
(安藤恭子、三沢典丈)

忍び寄る空気感の支配_1

論理性欠く法案
次々と採決強行


外交空回りも高支持率維持

 「この瞬間も海上保安庁、警察、自衛隊の諸君が任務に当たっています。彼らに対し、いま、この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか
 臨時国会はこの首相の呼び掛けに応じた自民党議員らの「スタンディングオベーション」から始まった。その後、法律の制定を根拠づける立法事実も、納得できる道理も乏しい法案の採決が次々と強行された
 代表例が環太平洋連携協定(TPP)だ。発効には国内総生産(GDP)の合計が85%以上を占める六ヵ国以上の合意が必要。しかし、その六割超を占める米国の次期大統領であるトランプ氏が就任直後の離脱を明言し、発効の見通しがないのに採決された
 カジノを含む「統合型リゾート施設(IR)」整備推進法もそうだ。ギャンブル依存症を防止するとの修正文言を入れて成立したが、現行の刑法はカジノを賭博として禁じている
 依存症の「害」を認めつつ「経済成長の起爆剤」として合法化するのは、かつて市販されていた覚醒剤の宣伝文句「(商品名のヒロポンで)体力の亢進」と重なる。カジノ推進派のパチンコ企業が、法案提出議員のパーティー券を大量購入していた問題も発覚した。
 年金支給額を抑制する新ルールを盛り込んだ年金制度改革関連法では、支給額の見通しが示されず、不安を残した。制度の調整弁として、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の積立金があるはずだが、株式運用比率の倍増で、二〇一五年度には約五兆三千億円の損失を出した
 審議で、安倍首相は「短期的な評価損をことさら取り上げて、年金制度への不安をあおることは慎むべきだ」と答弁したが、運用リスクは到底消えない。( ̄^ ̄)凸
 ただ、こうしたむちゃは世界には通用しない。トランプ氏は首相と面会した四日後にTPP離脱を表明した。プーチン大統領との会談では、北方四島の領土問題が進展しないどころか、合意した「共同経済活動」はロシア法の下で実施することが強調され、「不法占拠」としてきた従来の日本の立場も覆されかねない。
 会談前の今月七日には、シリア北部アレッポの情勢を巡り、米国と英独仏伊、カナダの六力国首脳が、即時停戦を求める声明を出した。アサド政権と後ろ盾のロシアとイランを批判したが、先進七力国(G7)の中で日本だけが外れた。
 山本有二農相がTPP承認案の強行採決に触れて批判を浴びた後、自らの発言を「冗談」と称するなど、閣僚の放言も相次いだ
 だが、内閣支持率は依然として高い。日口首脳会談後の十七、十八日に共同通信社が実施した全国電話世論調査によると、支持率は前回十一月より5・9㌽下落したが、54・8%。この「空気感」はなんなのか

忍び寄る空気感の支配_2

「言い換え」駆使 印象操作?
「新基地建設」ー「移設」
「武力紛争」ー「武力衝突」


 「空気感」を支えている一つは「言い換え」という印象操作にありそうだ
 安倍政権は武器輸出三原則を覆し、武器輸出を解禁したが、新たに閣議決定したのは「防衛装備移転三原則」だった。安保関連法も反対派は「戦争法案」と批判したが、政府は「平和安全法制」と名付けた。
 自衛隊が派遣されている南スーダンで今年七月、政府軍と反政府軍の戦闘が起きた際も、稲田朋美防衛相は国会答弁で「武力衝突」と主張し、撤退条件となる「武力紛争」であることをかたくなに否定した。
 犯罪計画を話し合うだけで処罰対象とする共謀罪法案も「テロ等組織犯罪準備罪」と名称を変え、次期国会に提出されそうだ。
 沖縄県名護市辺野古沖の米軍基地建設計画も、建設反対の県側の認識は「新基地建設」だが、政権は「移設」と譲らない。十三日に起きた米軍輸送機MV22オスプレイの事故も、政府は「不時着」としている

 これらは戦時中の「大本営発表」を想起させる。
 日本軍の敗走を「転進」と表現、全滅を「玉砕」と美化して広報した。この印象操作は当時、大半の国民の目をくらましたが、こうした客観的事実や論理よりもムード(空気)優先という「空気感」による世論支配が現在、再び社会を覆いつつあるのではないか
 東京大の高橋哲哉教授(哲学)は「いまは次に起こる戦争の『戦前』ではないか」と危機感を募らせる。
 「安倍政権の全体主義的傾向は強まっている。やりたい放題やっても国民からの抵抗がほぼない現在、中国と尖閣諸島問題などでもめれば、九条改憲まで突っ走っても不思議ではない
 高橋教授は日本人を包んでいる現在の空気を「明治以来のお上にまかせるしかないという根強い意識」と指摘し、先日、来日したベラルーシのノーベル文学賞作家、スベトラーナ・アレクシエービッチ氏の発言である「(全体主義の時代が長かったベラルーシと同じく)日本には抵抗の文化がない」を重く受け止める。

変わらぬ一億総懺悔「声上げ。現状変革を」

 戦前は空気にのまれて、無謀な戦争に走ったが、戦後、初の内閣を率いた東久邇宮稔彦首相は天皇への戦争責任追及を避けるため、国民に「全国民総懺悔をすることがわが国再建の第一歩」と呼びかけた
 この「一億総懺悔」論は戦争責任を戦前の国家指導部から国民へ転嫁する論理だったが、当時の大半の国民はさして抵抗することなく受け入れてしまった
 「現在も沖縄県民や本土で抵抗する一部の勢力を除けば、国民の大半はお上のやることを追認している」
 「一億総懺悔」は過去の話ではないという。高橋教授は福島原発事故を「第二の敗戦」と規定する。
 国や東電の事故責任は依然として曖昧なまま、二十一兆円にまで膨らんだ廃炉までの処理費用は税金や電気料金の形で国民に転嫁されようとしている。ツケ回し以外の何物でもない。
 「この構図は先の戦争とその責任処理とまったく同じだ。次の戦争も責任は国民に押しつけられる


忍び寄る空気感の支配_デスクメモ


nhkですから


戦前と酷似している政党政治の崩壊
そこに付け込む大ボラ吹き首相とその尻馬に乗って弱者を邪魔者にする社会風潮の恐ろしさ
2017年

全体主義が
一気に加速化の恐れ

(日刊ゲンダイ)2016年12月24日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/196478

全体主義が 一気に加速化の恐れ_1

 不気味な凪だ。内政も外交も失敗続きなのに内閣支持率は高止まり。世論調査では、何の成果もなかった日ロ首脳会談や、悲劇を政治利用するヨコシマな真珠湾慰問を「評価する」という声が多数を占める。健全な批判を忘れた社会が道を誤るのは世の常だ。年の瀬に2017年の行方を占おうにも、不穏なムードが漂うばかりなのである。
安倍首相の失態を厳しく糾弾しないメディアの弱腰も問題ですが、それに乗じて、安倍首相は言いたい放題、やりたい放題を繰り返してきた。そんな自己満足の政治ごっこを止められない野党の体たらくもあり、国民は政治に期待を持てなくなっています。野党がマトモに機能せず、メディアはカラスをサギと言うがごとき安倍政権のデマ宣伝を無批判に垂れ流す。それで国民が思考停止に陥っている現状は、戦前とそっくりです」(政治評論家・森田実氏)
 戦前の日本は、政友会と民政党が汚職を繰り返し、スキャンダル追及とポピュリズム政治に走った結果、国民の政治不信を招いた。その隙をついて右翼が台頭、軍部の暴走を許し、不幸な戦争に突き進んだことは知っての通りだ。
 今の国会を顧みれば、野党のフリをしていた維新の会がロコツに与党化し、弱小野党から自民会派入りする議員が後を絶たず、最大野党の民進党にも自民シンパがウヨウヨ。さらにはメディアも財界も安倍政権に尻尾を振るおぞましさで、戦前戦中の大政翼賛体制と何ら変わりはないのだ。
「圧倒的な数の力を持つ巨大与党を前に、野党にできることはかぎられていますが、野党だけではなく、自民党もだらしがない。安倍首相に誰も逆らえず、与党も国会も、官邸の意向を追認する下請け機関に成り下がってしまった。安倍政権は、外交も経済政策も税制も官邸が決めるから、黙って従えという態度で強行採決を繰り返す。異論を封殺し、最後は数の力で押し切る多数決は、民主主義を騙った全体主義でしかありません。安倍首相は自分が何でも勝手に決められると勘違いし、国会軽視は看過できないレベルになっている。国会軽視はすなわち国民軽視です。政党政治が崩壊し、議会が機能しなくなれば、民主主義国家とは言えないのです」(政治評論家・本澤二郎氏)

全体主義が 一気に加速化の恐れ_2

大衆の鬱憤が社会的弱者に向かうとファシズムが台頭

 過去にも強権的な政権はあったが、ここまで国民を愚弄し、軽視する政権は初めてだ。小泉政権時代も新自由主義で格差が拡大したが、当時はまだ“弱者切り捨て”で済んでいた。もちろん、それも許しがたいことだが、今は弱者が批判される。社会のコスト扱いされ、生活保護や社会保障に頼らざるを得ない弱者が糾弾される社会に変質してしまった
 この風潮は、ナチス優生思想に通じるものがある。そこが恐ろしい。大衆の鬱憤が社会的弱者に向かう時、「現状を打破してほしい」という願望がファシズムを支持してしまうことがあるからだ。自分たちの生活が向上しないのは政治の責任なのに、弱者ほど強権的なリーダーを渇望するというパラドックス。自分より弱い者を叩き、独裁者にアイデンティティーを委ねようとする。それが米国のトランプ次期大統領であり、欧州での極右台頭であり、この国の安倍一強を支える源流なのである
 対抗勢力がなく、強いリーダーを装ってさえいれば支持されるのだから、そりゃあ安倍はラクだ。失敗が明らかなアベノミクスを「道半ば」と強弁し、政策ミスは「新しい判断」や「新しいアプローチ」の言葉遊びでケムに巻く。言ったもん勝ちの大ボラが許されてしまう
独裁首相が憲法も無視して間違いを犯していても、議会はロクに批判ができず、メディアも報復を恐れて政権の顔色をうかがっている。いまや内閣法制局まで政権の手先になっています。その結果、日本経済はどんどん悪くなり、国際社会でも孤立し始めている。もっとも、いくら国会で圧倒的多数を握っていても、反対の国民世論が沸騰すれば、権力も好き勝手はできないものです。2017年こそはアベ的なものと決別しなければならない。黙っていたら、全体主義が一気に加速化してしまいます」(森田実氏=前出)
 大衆を支配下に置き、完全に操るための最善の方法は、ほんの少しずつ自由を奪い、気づかれないほどの小さな形で、その権利を蝕んでいくことである。これらの変化が元に戻すことのできない地点を過ぎた時、彼らは初めて気づくのだ――。ヒトラーが残したこの言葉が、日本の現在進行形を言い得ているのではないか。引き返すなら、今が瀬戸際だ。本当にこの流れでいいのか、国民は真剣に考える必要がある

第183回国会の所信表明演説の原稿


「安倍政権はどんなケツでもなめます」
白井聡
(日刊ゲンダイ)2016年12月24日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/196462

安倍政権はどんなケツでもなめます

 このままでは、2017年は「世界は変わるけど日本は変わらない」ということになる可能性が高いですね。
 ブレグジット(英国のEU離脱)やトランプ大統領の当選で、従前のグローバリズムはもう限界、という意思表示がなされた。ではこの先、世界はどこへ着地していくのか、日本はトランプ大統領の米国とどう向き合うのか、ということですが、そこでおかしいのは、日本では常に議論が逆立ちしていることです。「米国がどうなりそうだから」という話ばかりで、「我々がどうしたいのか」という議論が一切ない。本来、「我々がどうあるべきか」が先でしょう
 安倍首相がトランプ氏のところに一目散にすっ飛んで行ったことが、象徴的です。結局、我が国は誰が米国の大統領になろうが全く変わらない。「どんなケツでもなめます」ということを今回証明してみせました。

対米従属はますます露骨になる

 トランプ体制では米国への従属がますます露骨になるでしょう。例えばTPP。本丸の米国に梯子を外され、極めて滑稽なのですが、ではTPPがなくなってよかったと言えるかというと、そうならない。おそらく米国は2国間FTA(自由貿易協定)で、日本国民の有形無形の富を吸い上げる姿勢をより鮮明にしてくる。今の政府はそれを押し返せやしないし、その意思もない。むしろ無理な要求でも全てのんでいくことが国益になると思っている節すらある。つまり、米国への従属性がさらに表面化するということです
 安倍政治の行き詰まりは、内政外交全般にわたっていよいよ明確になってきました。アベノミクスは旗振り役が白旗を揚げるような状態です。外交では、私は日ロ交渉にとても注目していたんです。「永続敗戦論」を2013年に出版してから今まで、あの本で示した展望(耐用年数の切れた戦後レジームの無理やりの死守)から外れたことは何一つ起きていません。もし日ロが平和条約締結に向かうのなら、あの本で説明できないことが初めて起こることになり、実に興味深いと思っていました。しかし、驚くほど何もなかった。外交面での行き詰まりも明らかで、安倍政権はもう叩き壊す以外にない。
 では、どうしたら政権を崩すことができるのか。内閣支持率は高止まりしていますが、消極的に支持されているにすぎず、争点さえハッキリさせれば与党側は強くないことが、例えば新潟県知事選挙などで証明されています。自民と公明の協力関係も、都政やカジノ問題などでほころびが生じてきました。もっとも、誰が安倍首相にとって代わるのかといえば、今の民進党の中心にいる勢力にその力はない。やはり、新しい政治勢力が出てこないとダメだと思います
 ただ、橋下徹氏のような単なる人気者ではダメ。レジーム転換のビジョンを持った人でなければ。例えば、前新潟県知事の泉田裕彦氏など、新たな旗印になり得る人は、政治の世界に何人かはいると思っています。


言論統制
言論統制


反グローバル化で、世界が分断され排外主義が進む
歴史が証明「まさか」に警戒すべし
浜矩子
(日刊ゲンダイ)2016年12月24日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/196464

反グローバル化で、世界が分断され排外主義が進む

 世界の分断と排除の論理がさらに進むのかどうか─。来年は分岐点となるのではないでしょうか。
 それは2つの観点から言えます。ひとつは、米国のトランプ次期大統領に代表されるポピュリズムの台頭であり、反グローバルの旗印があちこちであがっていることです。イタリアで「五つ星運動」がどれだけ勢力を伸ばすのか。オーストリアは大統領選ではとりあえず極右の勝利は免れましたが、次はどうなるかわからない。仏ではルペン党首の「国民戦線」が勝利するのかどうか。独ではメルケル首相が勝ち抜くと思われているものの必ずしも断言できる状況ではなく、極右政党の「ドイツのための選択肢」が伸長すると展望されている。反グローバルの名の下に、極右排外主義的な政治社会傾向がぐっと強まる方向に行ってしまうのかどうか。
 2つ目は、金融環境が大きく変わる気配のあることです。トランプ新政権で財政大盤振る舞い体制に入るので、米国は出口のドアを開けることのできなかったゼロ金利の世界から、強制的に引っ張り出されることになります。米国が金利をグッと引き上げる方向に動けば、世界中のカネが米国に吸い上げられる。そうなると、各国が自己防衛のためにこぞって資本の流れを規制し始める。経済の反グローバルです。特にトランプ氏はTPPではなく2国間の通商協定と言っています。これはブロック経済構築の流れに近くなるんですね。戦間期の時代模様に逆戻りということになってしまいかねません
「反グローバル」って実に質が悪いんです。グローバル化が人間を不幸にする、格差や差別、貧困を生んでいる、という感覚を世界の市民が持ってしまっている。しかし、実際はグローバル化は単なる現象であり、格差や貧困を阻止できないのは、国家の対応のまずさや無力が根源的な問題です。グローバル化にうまく対応すれば、国境を超えた幅広い共生を実現できるのです。ところが、グローバル化=悪になってしまっているので、結果的に右翼や排外主義者にお墨付きを与えている。これはとても危険なことです
 さらに厄介なのは、グローバル化を利用して自分たちだけが勝者になろうとする新自由主義者の存在です。悪いのは新自由主義であって、人・物・カネが国境を超えて出あったり、結びつくことが内在的に悪だとは言えない。むしろ引きこもって外から人を入れない方が悪だと言ってしかるべきです。ここに「ねじれ」が生じている。「グローバル化」に対するきちんとした仕分けが改めて必要だと感じています。
 いずれにしても、最も悲観すべき状況になる可能性はある。警戒しなければならないのは、「まさか」という言葉です。「まさか、そんなことはないだろう」と思っても、「まさか」は必ず起こる。歴史が我々に示してくれています


岸信介と孫の安倍晋三
岸信介と孫の安倍晋三


「日本スゴイ」ブームを斬る
(東京新聞【こちら特報部】)2016年12月23日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016122302000171.html
 テレビや本は今年も「日本スゴイ」の称賛であふれ返った。伝統文化もハイテクも全部スゴイ! テレビ各局が力を入れる年末年始の特番も日本礼賛のオンパレードである。だが、ちょっと待て。自己陶酔の先には何が待っているのか。この間、「世界の報道自由度ランキング」などで日本メディアの評判は下落の一途をたどった。戦時下の日本でも「世界に輝く日本の偉さ」が強調され、やがて破局を迎えた。タガが外れ気味の「スゴイブーム」を斬る。
(白名正和、池田悌一)

「日本スゴイ」ブームを斬る_1

年末年始の特番でも目白押し

外国人に褒めてもらい、良さ「新発見」

 十七日夜、「世界が驚いたニッポン! スゴ~イデスネ!! 視察団」(テレビ朝日)の四時間スペシャルが放送された。「外国人ジャーナリストが世界に伝えたい! 日本のスゴイところベスト50」と銘打ち、電車やトイレ、自動販売機などを紹介した。この手の番組では、外国人に褒めてもらうのがパターンだ。
 通常は土曜日夜の一時間枠。番組ホームページ(HP)は「日本人でも知らなかった”日本の素晴らしさと独自性”を新発見でき、もっと日本が好きになれるバラエティです」とうたう。ビデオリサーチ社(関東地区)によると、直近の平均視聴率は12・9%で、「その他の娯楽番組」では「笑点」(日本テレビ)「ブラタモリ」(NHK)などに次いで七番目に高い数字だった。
 年末年始は「スゴイ」番組が花盛り。二十九日には、日本が大好きな外国人に密着する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(テレビ東京)の三時間スペシャル。一月三日には、文化や人情を通して日本の良さを再確認する「和風総本家」(テレビ大阪)の二時間半スペシャルが控える。
 出版界でも日本礼賛が定着した。紀伊国屋書店の新書ランキング(過去三十日間)の八位は「財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済」(講談社)、十一位は「世界一豊かなスイスとそっくりな国ニッポン」(同)が入る。十一~十二月には「JAPAN外国人が感嘆した!世界が憧れるニッポン」(宝島社)、「なぜ『日本人がブランド価値』なのか―世界の人々が日本に憧れる本当の理由-」(光明思想社)などが相次いで出版された。
 「日本スゴイ」は、社会の閉塞感の裏返しか、自信回復の表れか、はたまた排外主義や偏狭なナショナリズムの反映か。NHK放送文化研究所が五年ごとに実施する「日本人の意識」調査では、最新の二〇一三年の調査で「日本人は、他の国民に比べて、きわめてすぐれた素質をもっている」と答えた人は67・5%、「日本は一流国だ」は54・4%で、いずれも前回○八年調査から増えた。
 上智大の音好宏教授(メディア論)は「社会が閉塞する中で、日本をポジティブに紹介してくれる番組を視聴者が選ぶ状況になっている」と分析する。
 一方、出版人らでつくる「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」事務局の岩下結氏は、「スゴイ」ブームの起点を3・11に置く。「原発事故によって日本の技術がこてんぱんに打ちのめされたが、いつまでも引きずっていたくない。被害妄想からまず嫌韓本が広まった。これが批判を浴び、置き換わる形で一五年ごろから日本礼賛本が目立ってきた
 岩下氏は自己愛に浸るメディアの風潮に危機感を抱く。「言ってほしいことを確認することが目的になっている。自らを客観視できないことは非常に危険だ

「日本スゴイ」ブームを斬る_2

自身のなさの裏返し
満州事変にルーツ・バブル崩壊後再び台頭

政権の抑圧的な姿勢一因
「まず政治が変わって」

 メディアが日本礼賛に走るのは、今に始まったことではない。
 「『日本スゴイ』のディストピア 戦時下自画自賛の系譜」(青弓社)の著書がある編集者の早川タダノリ氏は「一九三一年の満州事変にルーツがある」と指摘する。
 満州事変をきっかけに、三三年の国際連盟脱退など国際社会からの孤立を深めていった日本政府は、天皇中心の国家統治を前面に打ち出す。「当時のメディアは『次のトレントは日本主義だ』とにらみ、『神の国日本はスゴイ』とPRする出版物を垂れ流すようになった」(早川氏)
 「日本の偉さはこゝだ」「日本人の偉さの研究」「天才帝國日本の飛騰」「日本主義宣言」-。雑誌や書籍のタイトルを見ると、気恥ずかしくなるほどの礼賛ぶりである。最近の「日本スゴイ」ブームと同様、外国人が日本をたたえる内容は人気が高く、ナチスの青少年団体「ヒトラーユーゲント」が三八年に来日した際、「日本精神のいかに美しいかを体得した」などと発言したことが、大きく報じられたという。
 早川氏は「読者も自分が素晴らしい国で暮らしていると確認したかったからか、よく売れた。それまでは日本主義を批判する学者もいたが、官民を挙げたムードがあまりにも強まってしまったため、批判勢力が市場から締め出された。第二次世界大戦に突っ込んでいった一因とも言える」と解説する。
 敗戦とともに「日本スゴイ」の嵐は過ぎ去り、六〇年代の高度経済成長期も乱用されるようなことはなかった。ところがバブルが崩壊した九〇年代、再び頭をもたげてきた。前出のNHK調査によれば、「日本人はすぐれた素質をもっている」と考える人の割合が減少を続けていた時期と重なる。早川氏は「政治家が『日本人としての誇りを取り戻せ』と振った旗に、メディアが呼応するようになった」とみる。
 そして二〇〇六年に誕生した第一次安倍政権で「美しい国」が連呼され、改正教育基本法に「愛国心」が盛り込まれたことで「愛国心を強調する出版物が再びあふれ返るようになった」(早川氏)。
 まさに今、安倍政権下で「日本スゴイ」ブームが吹き荒れている。しかし、世の中を見渡せば、貧困・格差の深刻化、アベノミクスの迷走などなど「スゴくない」話ばかりだ。
 メディアの問題について言えば、権力監視機能の不全が叫ばれて久しい。国際NGO「国境なき記者団」による「報道の自由度ランキング」で、日本は一〇年は十一位だったものの年々下落。一五年は六十一位、今年は七十二位に沈んだ。
 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の中心メンバーでもある中野晃一上智大教授(政治学)は「日本の経済は低迷を続けており、国内総生産(GDP)は中国に追い抜かれ、一人当たりGDPは韓国に迫られている。自信が持ちにくい国になっている裏返しとして、聞き心地のよい言葉がもてはやされているのでは」と分析した上で、安倍政権に矛先を向ける。
 「国会で強行採決を繰り返す安倍政権の抑圧的な姿勢は、国民の尊厳を傷つけ続けている。一人一人が大切にされていると思えるような社会になれば、『日本スゴイ』なんて言わなくても済むようになるはずだ
 国立青少年教育振興機構が昨年公表した調査では、「自分はダメな人間だと思うことがある」と回答した高校生が72%。若年層は自己肯定感が低いのに「スゴイ」だけが上滑りしている。中野教授は警告する。
 「自分たちの弱さや限界を受け止めるのが先決。それなのに本質から目を背けて『スゴイ』と強がらないと、生きにくい社会になってしまっている。まず政治が変わらないといけない

「日本スゴイ」ブームを斬る_デスクメモ

事象の地平線


明けましておめでとうございます 年頭に思う

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明けましておめでとうございます。
(。´∇`)


晴れ着を着た姉弟

いわさきちひろ 晴れ着を着た姉弟




相田みつを - Wikipedia


人間にとって一番大切なものは何でしょうか?
お金ですか??名誉や地位ですか???
違いますよね!?それは言うまでもなく自分の命です!!
自らの命を軽んじる者は他者の命も軽んじるものではないでしょうか?
一億総活躍社会と標榜しながら、「日本死ね!」と言わしめる社会の実態…貧困拡大、高齢者・障害者切り捨て、極めつけは相模原障害者施設殺傷事件です。産業社会に役立たない人を消耗品扱いしてその排除を主張するのは、まさに「重度障がい者は人間の皮をかぶった物だ」とするナチスの優生思想そのものです。
ナチスが作ったプロパガンダポスター
ナチスが作ったプロパガンダポスター

日本国憲法第25条でいうところの「生存権」つまり「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む」ことであります。
人生で健康が一番!健康でなければ人生を生きる原動力である「悦び」が得にくくなります。

では、人の幸福とは何でしょう?
お金を得ることや社会的地位や名誉を得ることでしょうか??
それとも、愛や信頼なのでしょうか?
確かにお金は人が生きていく上で必要なものですね?しかし、現代の社会では新自由主義アベノミクスのもとで収奪者からどんどん収奪・搾取され、格差や貧困がますます広がっているのが現実です。必要以上のお金を得て満足せずさらにお金を得ようとしてお金・資本の奴隷となっている人の多いことか…いや、現実は逆ですね?資本の奴隷としてしか自らを生かすしか道が無いという地獄のような現実。いかに利益を創出したかが人の価値を計る唯一の物差しとなっているこの社会の現実。「有益な人」と「無益な人」との分断!
そんな人生が本当に幸せと言えるのでしょうか?

過労自殺した電通社員・高橋さん母の手記

他人の幸福を破壊しておきながら自分は幸福になるなどということは私はできないと思います。なぜならば、人間は社会を作って生活をする動物だからです。この世の中の法則は人に悦びを与えるものは他者からも悦びを与えられるが、他者に苦痛を与えるものは他者からも苦痛を与えられるのではないでしょうか?

歴史は繰り返すといいます。しかし、単純に同じようなことが繰り返されるわけではない。低次のものから高次ものへ発展変化しながら、まるで螺旋階段のように進んでいくものではないでしょうか?

宮沢賢治はこのように言ってます。(毎年引用させてもらっています)

農民芸術概論綱要
宮沢賢治
序論

……われらはいっしょにこれから何を論ずるか……

おれたちはみな農民である ずゐぶん忙がしく仕事もつらい
もっと明るく生き生きと生活をする道を見付けたい
われらの古い師父たちの中にはさういふ人も応々あった
近代科学の実証と求道者たちの実験とわれらの直観の一致に於て論じたい
世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない
自我の意識は個人から集団社会宇宙と次第に進化する
この方向は古い聖者の踏みまた教へた道ではないか
新たな時代は世界が一の意識になり生物となる方向にある
正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである
われらは世界のまことの幸福を索ねよう 求道すでに道である



人間は自然と社会という二足のわらじで生きています。だから最終的に、自然の法則にも逆らうことはできないし、社会の法則にも逆らって生きることはできません。自然・社会は不動のものではなくて絶えず低次のものから高次のものへと発展しています。(正確に言えば事物は生成・発展・消滅のいずれかの過程にある)現在の宇宙論は今ある自然はビックバンから始まり素粒子を作り物質誕生した後に銀河を作り恒星が生まれ惑星が誕生する。

ビックバン
星間分子雲中の物質が収縮

私たちが住む、この地球という稀有な星に生物が誕生した。それは奇跡であると同時に自然の発展法則による必然でもあったのですね。その自然史の中で私たち人間が生まれたことを意識している人は少ないのではないでしょうか?
私たちは宇宙の子です。自然の子です。私たちを構成している物質は先代の太陽が超新星爆発と同時に核融合によって生成された酸素や炭素その他の星間物質です。

超新星爆発
シュミレーションを元に描かれた超新星爆発のイメージ

宇宙の生命素材物質

自然の物質から構成されている人間が自然の法則に逆らって生きていけましょうか?


私の身体もあなたの身体も星間物質でできているのです。私たちは宇宙の子なのです。だからこそ、私たち一人ひとりの命は平等で尊いのではないのではないでしょうか?

よく、差別や貧困、飢えや病気や戦争によって本来の寿命がまっとうできないことをもって、命は平等ではないと主張する人がいますが、それは敗北主義ではないでしょうか?だからこそ宮沢賢治の「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」の言葉が重い意味を持つのではないでしょうか?
個々人の違いは個性というのであって不平等ではない。真に生存権をまっとうできる社会建設を目指すのがまっとうだと思うのですがいかがでしょう?

droit à la vie

自然史の発展によって自己意識を持つ生物の誕生し社会を作って生きていく。それが人間です。その人間が自然によって生かされ、自然を合理的に改造しながら社会の発展法則に従いながら人間独自の文化を作り出し様々な生産様式を経て発展してきた人間の歴史。人間によって構成される社会がごく少数者のためのものであっていいのか?金や名誉のために従属させていいのか?


水の星
      茨木のり子

宇宙の漆黒の闇のなかを
ひっそりまわる水の星
まわりには仲間もなく親戚もなく
まるで孤独な星なんだ

生まれてこのかた
なにに一番驚いたかと言えば
水一滴もこぼさずに廻る地球を
外からパチリと写した一枚の写真

こういうところに棲んでいましたか
これを見なかった昔のひととは
線引きできるほどの意識の差が出てくる筈なのに
みんなわりあいぼんやりしている

太陽からの距離がほどほどで
それで水がたっぷりと渦まくのであるらしい
中は火の玉だっていうのに
ありえない不思議 蒼い星

すさまじい洪水の記憶が残り
ノアの箱舟の伝説が生まれたのだろうけれど
善良な者たちだけが選ばれて積まれた船であったのに
子子孫孫のていたらくを見れば この言い伝えもいたって怪しい

軌道を逸れることもなく いまだ死の星にもならず
いのちの豊饒を抱えながら
どこかさびしげな 水の星
極小の一分子でもある人間が ゆえなくさびしいのもあたりまえで

あたりまえすぎることは言わないほうがいいのでしょう





7つの大罪
マハトマ・ガンジー 7つの大罪


https://youtu.be/Fl2TfF-u9JQ

奇跡であり必然である私たち星の子…子供たちに明るい日本を渡してあげられるのは遺伝子を受け継ぐ私たちの責務じゃないでしょうか?皆さんひとりひとりの努力と工夫が必ずや目標を達成する力となることを確信しています。


この世で情熱なしに達成された偉大なことなどないと確信する。

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル


おとなは二度と子どもになることができず、できるとすれば子どもじみた姿になるだけである。とはいえ、子どもの天真爛漫は、おとなを喜ばせはしないだろうか。そしておとなが、今度は自分たち自身で、より高次の段階において子どものもつ素直さを再生産することに努力してはならないのだろうか。
「経済学批判要綱」(序説)

現在の社会は決して固定した結晶体ではなく、変化することの可能な、そして常に変化の過程にある有機体なのだ
『資本論』(第1版序文)

カール・マルクス


真の文明は 山を荒らさず 川を荒らさず
村を破らず 人を殺さざるべし

田中正造


子供を幸福にしたければ、親が幸福になりなさい。だって不幸な親から幸福な子は決してうまれません。

むのたけじ


ひとは子どもが幸せになるために生きているのではありませんか

田尻宗昭


生きる            

生きているということ
今生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと

生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと

生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ

生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまが過ぎていくこと

生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ


谷川 俊太郎



https://youtu.be/Ax4sIodnCHI
生きる
志村喬



故郷
より
魯迅


わたしは横になって船底のせせらぎを聴き、自分の道を走っていることを知った。わたしは遂に閏土と隔絶してこの位置まで来てしまった。けれど、わたしの後輩はやはり一脈の気を通わしているではないか。宏兒は水生を思念しているではないか。わたしは彼等の間に再び隔膜が出来ることを望まない。しかしながら彼等は一脈の気を求むるために、凡てがわたしのように辛苦展転して生活することを望まない。また彼等の凡てが閏土のように辛苦麻痺して生活することを望まない。また凡てが別人のように辛苦放埒して生活することを望まない。彼等はわたしどものまだ経験せざる新しき生活をしてこそ然(しか)る可(べ)きだ。
 わたしはそう思うとたちまち羞しくなった。閏土が香炉と燭台が要ると言った時、わたしは内々彼を笑っていた。彼はどうしても偶像崇拝で、いかなる時にもそれを忘れ去ることが出来ないと。ところが現在わたしのいわゆる希望はわたしの手製の偶像ではなかろうか。ただ彼の希望は遠くの方でぼんやりしているだけの相違だ。
 夢うつつの中(うち)に眼の前に野広い海辺の緑の沙地が展開して来た。上には深藍色の大空に掛るまんまろの月が黄金色であった。
 希望は本来有というものでもなく、無というものでもない。これこそ地上の道のように、初めから道があるのではないが、歩く人が多くなると初めて道が出来る
(一九二一年一月)



道 相田みつを



そもそも
我々が人生の意味を
問うてはいけません。

我々は人生に
問われている立場であり

我々が人生の答えを
出さなければならないのです。

どのような状況になろうとも
人間にはひとつだけ
自由が残されている。

それは
どう行動するかだ

ヴィクトール・フランクル



皆様にとって、本年が幸せな年でありますように( ´-`)


大衆はナメられている!( `-´ ) 秘密と国民監視は戦争への道 (´・_・`)

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共謀罪


共謀罪「成立なしで五輪開けない」(¬_¬)
共謀罪「成立なしで五輪開けない」アベ




共謀罪「必要」欺瞞再び テロ?五輪?
口実コロコロ

(東京新聞【こちら特報部】)2017年1月13日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017011302000134.html
 政府が今月二十日召集の通常国会で新設を目指す「共謀罪」法案は、これまで三度廃案になったいわくつきの法案だ。「テロ対策」に欠かせないとする主張の欺瞞(ぎまん)性を専門家らに批判されてきた経緯がある。政府は共謀罪がないと組織犯罪と戦う国連の条約を批准できないとする主張を今回も繰り返すが、それも十年前に論破されたロジックだ。共謀罪「必要論」はなぜ繰り返されるのか。
(白名正和、安藤恭子)

「国際条約のため」欺瞞再び

共謀罪「必要」欺瞞再び_1

現行法で十分対応可能

 「いいかげん勘弁してほしい」。うんざりした口調で話すのは、日本弁護士連合会共謀罪法案対策本部副本部長の海渡雄一弁護士だ。
 共謀罪を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案について、政府は「国連の国際組織犯罪防止条約の締結に必要」とする説明を蒸し返している。菅義偉官房長官も五日の記者会見で「国際社会と協調して、テロを含む組織犯罪と戦うためには、国際組織犯罪防止条約を締結することが必要不可欠」と強調。「共謀罪」法案はそのための法整備と説明した。
 海渡氏は「日本の現在の法制度は条約の目指したレベルに達しており、新設の必要はない」と指摘する。
 日弁連はすでに二〇〇六年九月に、国連の条約起草をめぐる議論などを精査して条約締結に「共謀罪は不要」とする意見書を国に提出し、徹底的に批判してきた。
 あらためて政府の「必要論」が揺らいだ経緯をたどろう。  一
 そもそも共謀罪はマフィア取り締まりの一環で浮上した。国際犯罪が多いマネーロンダリング(資金洗浄)や麻薬の密造・販売などを取り締まる条約が国連で採択されたのは二〇〇〇年十一月。政府は当初から、共謀罪新設が条約の要件と説明してきた。だが、○六年六月に保坂展人衆院議員(当時)が「条約を批准した国のうち、新たに国内法を制定した国はどこか」と問うと政府は「例えばノルウェー」とだけ回答。同年十月の衆院法務委でのやりとりでニュージーランド、オーストリアも付け加えたが、六百以上もの犯罪を対象に大幅に国内法を変えた国がほかにあるかは明らかにしていない
 一方、国連が条約に合わせて各国の参考に作成した「立法ガイド」には「締約国の国内法の基本的原則と合致した方法で行う」とある。そもそも条約は、共謀罪の導入が法体系にそぐわない日本のような国を無視してはいない。実際、米国では州ごとに共謀罪の規定がまちまちで、一部の州では極めて限定された共謀罪の法制しかなかったが、共謀罪をどうするかは留保したまま、○五年十一月に条約を批准している。国際社会に批判されたわけでもない
 海渡氏は「日本では現行法でもすでに、殺人や放火などの重大犯罪は準備や計画をしただけで罪となる『予備罪≒準備罪』などの規定がある」と強調する。共謀罪が三度廃案となってきたのも、こうした専門家や野党の追及に政府の「論拠」がもたなかったからだ
 だが、再び共謀罪創設を目指す政府は「現行法は条約が定める義務を充たしていない」(法務省ホームページ)と同じ論理を繰り返す。
 海渡氏は「いつまでも法案が通せず、政府が意地になっているのか。すでに対応できる法体制があるのに、一切何もできないかのような政府の説明はデマゴギー(悪質な宣伝)のようなものだ」と批判した。

共謀罪「必要」欺瞞再び_2

政権に従う社会狙う

 さらに看過できないのが、今回の法案も懲役・禁錮四年以上の「重大な犯罪」が対象となりそうなことだ。一挙に六百以上もの犯罪を対象にする大がかりな法改正に懸念は根強い
 足立昌勝・関東学院大名誉教授(刑事法)は「『テロ等組織犯罪準備罪』と言い換えているが、中身を見れば、テロ対策を名目とした共謀罪法案の復活だ」と指摘する。今回の法案では新たに凶器購入資金の調達などの「準備行為」を処罰の要件とするが「歯止めをかけたことにはならない」と足立氏は否定する。
 「計画だけで起訴はできなくても、逮捕や家宅捜索といった強制捜査は可能となる。対象犯罪も広範で、市民を萎縮させるには十分でしょう」と語る。
 日本の刑事法体系は犯罪の処罰について「既遂」を原則としている。着手したものの「未遂」ならば、刑を減軽でき、さらにごく例外の重大犯罪には、実行行為のない「予備」が処罰できると限ってきた。それよりさらに手前の犯罪計画を話し合うだけで罪に問う「共謀罪」は、こうしたしくみを根底から変えかねない実際、国連での条約起草段階では、日本政府自らが「わが国の法的原則と相いれない」と意見を述べていた
 村井敏邦・一橋大名誉教授(刑事法)も「『テロ等準備罪』と言い換えたことで、国民の目をごまかしたいのだろうが、本質が見えづらくなりかえって問題を抱えた」と指摘する。
 十九世紀の英国で生まれた共謀罪は米国で発展し、メディアの政権批判や労働者の賃上げといった市民運動を、未然に抑えるために利用されてきたという。特定秘密保護法の成立前には、自民党の石破茂幹事長(当時)が、国会周辺の抗議デモについて、自らのブログに「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」と書き込んだこともある。

「内心」を処罸法体系一変

 村井氏は「権力側から見れば、国会前のデモもテロと同じだ。この法案が意味するのは内心の処罰で、現行の刑法の法体系を根底から変えてしまう。今後、どれほどの市民の行動が規制されていくのか恐ろしい」と危ぶむ。
 実際、共謀罪について、日本政府は二〇〇〇年代以降に大規模テロが深刻化すると、「後付け」でテロ対策を言い始めた。東京五輪・パラリンピックが決まったら、今度は五輪開催に必要だという
 ジャーナリストの斎藤貴男氏は「国会に提出されるたび、目的が変わる法案なんておかしい」と、破綻したロジックが繰り返されることに憤る。「五輪のためなんて見え透いたうそをついて、ぱかにするのはいいかげんにしてほしい。権力側はカジノやTPPと同様に強行できると思っている。国民もメディアもなめられている」と訴える。
 共謀罪があれば、テロは未然に防げるのか。斎藤氏は「百八十超の国や地域が条約を締結しているのに、テロが横行する世界を見れば、防げないのは明らかだ。テロリストを生む差別や迫害といった問題に取り組まずに、テロ対策なんてあり得ない」と断言する。
 法案の先にあるのは「密告社会の到来」という。「思想を取り締まることができる共謀罪は、自民の憲法改正草案とリンクする市民同士も監視し合い、反体制的な発言や思想が許されなくなる。改憲の実現に向けて、政権に黙って従う社会の実現が真の狙いだから、法案提出が繰り返されるんじゃないですか」

共謀罪「必要」欺瞞再び_デスクメモ


共謀罪No


治安維持法可決

とくほう・特報
共謀罪
 現代版「治安維持法」

「戦争する国」へ市民抑圧
(しんぶん赤旗)2017年1月12日

 「話し合いが罪になる」共謀罪。かつて市民や法律家から強い批判を受け、2003年から07年にかけて国会で3回にわたって廃案になりました。しかし与党が多数の議席を占める中、安倍政権は名称を「テロ等準備罪」と変え、テロ対策の装いを凝らして次期国会での成立をねらいます。「現代の治安維持法」とも呼ばれる新「共謀罪」の危険性を改めて考えます。

共謀罪 現代版「治安維持法」戦争する国へ市民抑圧

こんなことでも犯罪になる危険

 2人以上で「犯罪について話し合い、計画した」とみなされればそのこと自体が犯罪となります。政府は何らかの「準備行為」をした場合にだけ処罰する方針とされますが、捜査機関は「ATMで現金をおろす」「Eメールを送る」などのごく普通の行為を「準備行為」とみなすことが可能とみられます。
 日本の刑事法制では犯罪が実際に行われた場合(既遂)に処罰するのが大原則。重い犯罪は例外的に「未遂」を処罰し、殺人や強盗など極めて重大なものだけを「予備」段階でも処罰します。
 共謀罪はこの原則に反し、窃盗や公職選挙法違反を含む600以上の犯罪について、未遂や予備より前の「計画」段階で処罰します。処罰対象の拡大とともに、処罰機会を大幅に前倒しします

恣意的な捜査で自由な社会圧迫

 権利を求める正当な市民運動の抑制に悪用されるおそれがあります。構成要件があいまいで、法務省幹部は国会で「目くばせでも共謀は成立する」と答弁しました(2005年10月)。警察・検察の恣意(しい)的な判断で立件される余地があります。
 日本弁護士連合会の山下幸夫・共謀罪法案対策本部事務局長は昨年9月、都内での集会で「捜査機関は日常的に特定の団体について監視する捜査を行えるようになる」と指摘。盗聴捜査が拡大される恐れがあるとも述べました。
 安倍政権は秘密保護法や戦争法、拡大盗聴法の成立を強行し、戦争ができる国づくりにまい進します
 「これらは戦争を準備する法律。軍事法制の露払いだ」。昨年11月の集会で神奈川大学の白取祐司教授は、共謀罪を念頭にこう批判しました。
 戦前の治安維持法は「社会防衛」を名目に制定されましたが、戦争に批判的な市民の弾圧に猛威を振るいました。共謀罪はしばしば「現代の治安維持法」と形容されます。
 同教授は著名なジャーナリストの発言を引いて「悪法はあるだけで社会への圧迫になる。作ること自体が自由を圧迫する」と警告しました


対象の大多数はテ囗とは無関係

 政府は「テロ対策」を前面に押し出します。
 しかし日本ではすでに殺人予備罪内乱予備陰謀罪身代金目的誘拐予備罪凶器準備集合罪などが定められており、テロで想定される多くの犯罪について未遂以前の段階で対処する制度があります。
 逆に今回の共謀罪案で対象となる罪の大多数が、テロとかかわりのない通常の犯罪です。


共謀罪なくても条約批准は可能

 政府はテロ対策として国際組織犯罪防止条約を批准するために、共謀罪の導入が不可欠だと説明します。
 しかし条約はそもそもテロ対策を主眼としておらず、「金銭的利益その他を得るために犯罪を行う集団」を対象としています。マネーロンダリングなどの経済犯を想定しているとの見方が強い。
 日弁連は「共謀罪の導入なしでの同条約の批准は可能。国内法の基本原則に基づく立法を行えばよい」との立場を示しています。


決めつけで内心を処罰

自由法曹団治安警察問題委員会委員長
三澤麻衣子弁護士

 大分県警が野党統一候補の事務所を盗撮した事件がありました。
 共謀罪は、こうした監視の口実となります。600を超える対象犯罪の何か一つに引っかけて「共謀している」と警察が”容疑”をかけて”捜査”といえば、正当化されてしまいます。監視社会づくりのシステムです。
 共謀罪では、例えば沖縄・高江のヘリパッド建設反対運動で「きょう座り込みに行こう」と話し合ったとします。座るためのゴザを誰かが購入したら逮捕ということがありえます。
 政府は「準備行為を要件にしており、思想を処罰するわけではない」と説明します。
 しかし、ゴザを買うことはおかしいことでもなんでもありません。それが、なぜ共謀罪では処罰できるのかと言えば、他人が知りようがない人の内心を捜査機関が決めつけるからです。結局、内心を処罰することなのです
 自由法曹団では、法律家や市民団体と共同して法案を提出させない運動を広げたい。団の弁護士による講師派遣も進めるなど、危険性を広く知らせていきたいと思います。





説明そっくりでも結果は―
戦前の治安維持法
 「世間の人が心配するほどのものでない」
現代の新「共謀罪」
 「一般人が対象になることはあり得ない」

(しんぶん赤旗)2017年1月15日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-01-15/2017011515_01_1.html
説明そっくりでも結果は―共謀罪


治安維持法 はだしのゲン1


日弁連は共謀罪に反対します!!


映画「母 小林多喜二の母の物語

https://youtu.be/5tHNI_TxyYA
映画『母 小林多喜二の母の物語』

主演・寺島しのぶ 
監督・山田火砂子 
原作・三浦綾子 
製作・現代ぷろだくしょん

プロデューサー・上野有
ラインプロデューサー・櫻井陽一

脚本・重森孝子 坂田俊子 山田火砂子

キャスト・寺島しのぶ 塩谷瞬 趣里 山口馬木也 徳光和夫 赤塚真人 佐野史郎 渡辺いっけい
真行寺君江 磯村みどり 浅利香津代 神田さち子 加藤純平 松本若菜 水石亜飛夢 月船さらら 草薙仁 上野神楽
福原圭一 露のききょう 進藤龍也 安田陽子 崎野亜紀子 秋元辰美 平尾仁 小磯聡一郎 松野木拓人 井上智之 関戸将志 中泉英雄


小林多喜二29年の人生

https://youtu.be/Lk6xIpsmpY4
いのちの記憶
小林多喜二 二十九年の人生
http://www.hbc.co.jp/info/dvd/inochi/

第039・040回ライトアップジャーナル

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第39回 選挙戦から撤退した前新潟県知事の英断 原子力ムラの圧力と地元新聞社の『総合的判断』とは?

https://youtu.be/wNx0HcuVWjk?t=16m42s
16分42秒~第039回ライトアップジャーナル
東京電力柏崎刈羽原子力発電所の立地面から見た脆弱性

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-039/
柏崎刈羽原子力発電所 中越沖地震で出火
いまにしのりゆき
今日も小出裕章さんとお電話繋がっております。
小出さん、宜しくお願い致します。

小出裕章さん:
こちらこそ、宜しくお願いします。

いまにし:
今日は、新潟県にあります柏崎刈羽原発の再起稼働の問題点についていろいろお伺いしたいと思うのですけれどもですね。柏崎刈羽原発、全部で7基ありまして、総出力が821万キロワットと、もう世界最大級の大きな原発なのですが、これ大きいからと言うわけじゃないんですが、小出さん、今まで数々の問題点というのがありましたですね。

小出さん:
ええ。もともと柏崎刈羽原子力発電所が建った所は非常に劣悪な地盤の所でして、「西山層という岩盤がある」と東京電力は言ったのですけれども、その後、西山層というその地層自身が非常に脆弱なものだし、敷地の近くには真殿坂断層という断層があって、地震が恐ろしいということをずーっと指摘されてきたのですけれども、それを強引に突っ切って、柏崎刈羽原子力発電所が建てられたわけです。
原発建設 柏崎は不適当

今は防波堤というのを建てているわけですけれども、もともと劣悪な地盤になっているわけで、地震が起きた時に液状化するかもしれない。実際に、2007年の中越沖地震の時には、敷地で液状化ということも起きているわけですし、これから、もし仮に防波堤なんかを造っても液状化で潰れてしまうという可能性があるわけですね。

防潮堤 液状化の恐れ

いまにし:
はい。柏崎刈羽原発の場合は、敷地が海抜5メートルの1から4号機側と、12メートルの5号機、6号機、7号機という風に分かれているわけなんですが、津波の想定が最大6.8メートル。現在、安全審査を受けている6号機、7号機に津波が達する恐れは比較的低いとされていますけれども、この比較的という言葉が結構怖いなあと思うんですが。

小出さん:
はい、勿論そうですね。大体、予測というのは当たった試しがないのです。
中越沖地震の時もそうでしたけれども、中越沖地震というのはマグニチュード6.8というそれ程大きな地震ではなかったのです。しかし、もともと東京電力の方は、柏崎刈羽原子力発電所ではマグニチュード6.5の地震が最大だというような事を言っていたわけです。

基準地震動の策定の手順

やすやすと予想を超えられてしまって、その時、会長だった勝俣さんが何て言ったかと言えば、「予想を超えた地震だった」という風に言ってるわけです。
今回の津波の高さの予想というものも、場合によっては、また越えられてしまうかもしれないわけですから、福島第一原子力発電所の事故というものを経験した今、そのような予想があるから大丈夫というような考え方自身を捨てなければいけないと私は思います

いまにし:
先程、液状化の話が出たのですが、その可能性が高いとされているのが1号機から4号機側の方の防波堤と、これされているわけなんですけれどもですね。だからと言って、6号機・7号機が再稼働して、そちら側が再稼働してないから大丈夫なんだっていうわけにもいきませんよねえ。

小出さん:
はい。私はそう思います。

いまにし:
はい。それで、東京電力、柏崎刈羽原発の再稼働を非常に急いでるように見えるのですが、泉田さん、実際、知事として県政に携われ、そして、柏崎刈羽原発の再稼働についてもいろいろと東京電力と話をされる機会があったと思うんですが、どういう所で東京電力再稼働を早くしたいと急いでるなあと思われるような時ありましたでしょうか?

泉田裕彦さん(前新潟県知事):
まずね、事実関係で言いますと、県との関係では再稼働のために規制基準適合申請してるわけでないということになってます。

いまにし:
そうなんですか。

泉田さん:
あくまでも東京電力が自分で判断するだけだと自信がないので、第三者の目を入れたいと。再稼働の議論をするっていう所に至ってないんですよ。だから、知らないうちに再稼働の議論に入ってるっていうのは、凄く違和感を感じてる。
これ何故かって言うとですね、そもそも福島の事故の経験からですね、不備があるっていう所も分かってるわけですよね。その不備にどう対応するのかっていう所をやってかないといけないわけで。特に、IAEA深層防護の考え方から言うと、第四層、事故が起きた時に構内どうしていくのかと。

IAEAの深層防護の考え方

いまにし:
原発の構内。はい。

泉田さん:
これ不備があるわけで。更に言うとですね、第五層については、これ原発の外に影響が及ぶときに避難に責任を負うのは自治体だけになっちゃっていてですね。ここの所が全く規制基準に抜け落ちてるんです。だから、ここどうするかっていう事を考えるのが先で、そもそも再稼働の議論っていうのになっていないはずなのに、質問からしてですね、「再稼働をなぜ急ぐのか?」っていう所がちょっと違和感があるって、先に断らせて頂きます。
でも、急いでるっていうことであればですね、やっぱりお金に関わる部分があるとですね、どうしてもこうしても早くやりたいっていう気持ちになってもらっちゃあ困るんだけど、やっぱりなってるんじゃないかと思います。例えば、馬淵大臣が現職の頃にですね。

いまにし:
はい。民主党政権の時ですね。はい。

泉田さん:
汚染水については、「棟土壁ではダメだから粘土層でしっかり止めましょう」っていう話をして、発表直前まで行ったのに、「債務超過になっては株主総会が乗り切れないから」っていう理由で中止になったとかですね。

いまにし:
ありました。はい。

泉田さん:
それから、「水密扉があるからいいでしょう」って言われて、防潮壁撤回っていうのも一度言われたんですよ。

いまにし:
そうですね。

泉田さん:
お金がかかるっていう話になるとですね、すぐこう積み上げていったものがひっくり返るっていう印象があって、そもそも県との関係では、先程も言いましたけども、再稼働っていう議論になってないのに、その雰囲気が出来上がってるっていうこともですね、やっぱりお金が問題になってるんだとしか言いようがないですね。

いまにし:
そうですね。確かに、マスコミ報道からしましても、我々もマスコミの仕事に就いてるわけなんですが、そこに挙がってないにも関わらず、「再稼働はいつなんだ」というような論調になりがちかなあという点はあろうかと思うんですよね。

泉田さん:
それね最悪なんですよ。本来やらなければいけない所に焦点が当たらないで、再稼働の話をした瞬間に、「誰が了解出すんですか?」とか「手続きどうするんですか?」っていう所に行ってですね。「やらなければいけない所が何なのか?」「福島でどうしてこんなに多くのトラブルと犠牲と故郷を失われることになったのか?」っていう所をチェックする機会失うと思うんで、再稼働って、まだ県との間ではそもそもそういう話になってませんよという所は強く主張したいと思います。

いまにし:
はい、小出さん、今の泉田さんのお話伺われまして、いかがお感じでいらっしゃいますでしょうか?

小出さん:
はい、さすが泉田さんだなと、私は思いながら聞きました。そうやって、泉田さんが長い間抵抗を続けてきてくださったわけですけれども。
でも、いつの間にか新潟日報もそうですけれども、泉田さんを攻撃するようになって、マスコミがみんな再稼働という方向で動いて、こういう言葉は適切じゃないかもしれませんけれども、泉田さんを追い落とすというような方向で動いてきたと、私には見えるのです。
一人一人がやはり気を付けて、マスコミの報道でも何でも厳しく吟味しなければいけないと私は思います

いまにし:
はい。そんな中でですね、小出さん本来ですね、電力は足りているということでずっとおっしゃられてました。柏崎刈羽原発が再稼働しなくても電力は賄えるという事情、今も変わっておりませんでしょうか?

日本の発電設備容量

小出さん:
電力供給という限りで言うなら、日本中の原子力発電所すべてを停止したとしても何の問題も生じません。ですから、十分止めていいと思います。

日本の発電設備はムダだらけ

いまにし:
はい、分かりました。小出さん、ありがとうございました。

小出さん:
いえ、ありがとうございました。


柏崎刈羽「現状では再稼働認められない」新潟県知事(17/01/05)

https://youtu.be/oWR6vBbjOVU


20170103
松本駅前での アベ政治を許さない! スタンディング〜 小出裕章先生

https://youtu.be/baK7oCaLXWo


小出裕章
福島を忘れさせる策謀/とめられない私たちの中にも問題がある

https://youtu.be/Fofyv2HDERQ




がんばれ!糸魚川!

北越銀行糸魚川支店
北越銀行糸魚川支店


がんばれ!糸魚川!o(`д´ 。)ガンバレー!!

第16回糸魚川荒波あんこう祭り




第40回 95歳の元海軍兵、戦争体験を語る

https://youtu.be/PKSDc9Ruz4o


アベ 戦争したくて震える

アベ もう私にはこの道しかない。


第41回 映画という最高の芸術が今に伝える戦争の愚かさ リンダ・フォーグランドかく語りき

https://youtu.be/WrKodHfmv70


ぜーんぶ嘘


第42回 ガイガーカウンターを携え、ヒップホップを叫ぶ。 「無関心」と闘うミュージシャンは、市議会議員!

https://youtu.be/_-kt7u_86OA?t=20m10s
20分10秒~第040回ライトアップジャーナル
廃炉が決まった「もんじゅ」と高速炉の行方

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-040/
もんじゅ事故時の放射能の流れ
矢野宏
これまで1兆円もの資金をつぎ込んだものの稼働の目途すら立たない高速増殖炉「もんじゅ」。政府がようやく廃炉とする方向で動き出したかと思いきや、政府は11月30日、もんじゅに変わる新たな高速炉を開発する方針を示しました。本日は、もんじゅ廃炉の裏側に何があるのか、今中さんにお話を伺います。今中さん、よろしくお願い致します。

新高速炉 負担増大も もんじゅ代替18年に工程表

今中哲二さん:
はい、こちらこそよろしく。

矢野:
今回の政府決定、政府発表に対し、今中さんはどんな感想をお持ちになられましたか?

今中さん:
全く遅すぎますよね。もんじゅがナトリウム火災事故を起こした1995年の段階、その段階で、日本の核燃料政策全体をきちんと見直しをするべきだったんですよね。
いわゆる高速増殖炉路線というのはその段階でほぼ破綻してしますから、いわゆる六ヶ所の再処理工場も含めてどうするかという議論をきちんとやるべきだったんですよね。
高速増殖炉というのは、アメリカが最初にやろうとしてどうも上手くいかない。イギリスも止めたし、フランスもかなりやりましたけども、やっぱりどうも上手くいかない。高速増殖炉は止めて、高速炉で何とか生き残りを図ってるという現状ですね。

各国の高速炉の開発計画

矢野:
なるほど。その違いっていうのはどんな違いがあるんですか?

今中さん:
普通の原発というのは水で使ってます。
水を使うことによって核分裂連鎖反応をしてるわけですけども、高速炉を使うとプルトニウムができる割合が多いのと、プルトニウム239という原爆用のプルトニウムの純度が高いのができるという原子炉なんですよ。

高速増殖炉と軽水炉の違い

それで、今回もんじゅを止めて、また新たな高速炉の開発に取り組むというのを見てたら、うたい文句はいわゆる高レベル廃棄物処理、特に、ウランとかプルトニウムの原子炉の中に入れてると出てくるキリウムとかアメリシウムとか、いわゆる超ウラン元素と呼んでるんですけども、そういう物を核分裂させて少なくするというのがうたい文句みたいです。

超ウラン元素の生成と変化

矢野:
なるほど。しかし、もんじゅは廃炉になるわけなんですけれども、それでもまだ、この国というのは高速炉の研究を進め税金を投入するというわけなんですが、なぜ政府はここまでこだわるんでしょうか?

今中さん:
よく分かりませんけども、私がずーっと感じてるのは、やっぱりその裏に日本の核兵器をつくる為の潜在的能力を維持しておくと。これが、この高速炉並びに再処理を持っておくという意味合いだと思いますよ。

原発・「もんじゅ」と核兵器の関係

矢野:
なるほど。やっぱり核兵器の問題ですねえ。

(核)作ろうと思えばいつでも作れると

今中さん:
はい。

矢野:
それで気になる動きがあるんですけれども、もんじゅの廃炉が報道された後、日本会議のマドンナとも言われる、あの櫻井よしこさんが理事長を務める「国家基本問題研究所」というものがありまして、そこが読売新聞とか産経新聞に意見広告を出したんですよね。「もんじゅの活用こそが日本の道です」と「私達はもんじゅの開発継続を求めます」という風に広告を出したんですね。

櫻井よしこ 「もんじゅ」の活用は日本の道です

今中さん:
これは、だから私からしたら、いざとなったら原爆を作れる技術を持っておきましょう、という風に裏に書いてあるように思いますけども。

矢野:
なるほどねえ。このもんじゅをこの運営する日本原子力研究開発機構というのは、もともと核燃料サイクル開発機構日本原子力研究所が統合したものですよねえ?

今中さん:
そうですねえ。

矢野:
今、調べてみると、職員数が3700人いるんですね。2016年度の予算が1370億5400万円という。これでもんじゅを含む高速炉の研究開発費に282億円を計上してるんですけれども、実質的には、このもんじゅの予算の全てが維持管理費。その内の人件費が大量に含まれてるんではないかという風に見られてるんですが

今中さん:
そうでしょうねえ。

矢野:
やはりこうして見ると、どうも私には世間の批判が集中してるもんじゅを生贄として差し出すことで、この日本原子力研究開発機構という利権組織を守ろうという思惑が見てとれるんですけれども。
先生、もう1つ問題があるんですが、このプルトニウムの問題ですよね。この今、日本では既にもう48トン保有している。長崎原爆なら4千発以上も生産する量ですよねえ。

日本が保有するプルトニウム

今中さん:
はい。

矢野:
もし、もんじゅがこれ廃炉になれば、核不拡散の観点から国際社会の目は一層厳しくなるんではないでしょうか?

今中さん:
そうでしょうねえ。はい。

矢野:
それに対して、その政府は変わって、高速炉を作るというような事に打ち出したわけでしょうか?

今中さん:
いや、たぶん高速炉の話は、結局、高レベル廃棄物処分に役に立つという新たに絵に描いた餅みたいな話が出てくるんだと思います。ただ、どちらにしてもプルトニウムを何とかしなきゃいけないというのはありますよねえ

第4世代原子炉の概念

矢野:
そうですよねえ。今、原発でこうしてMOX燃料として使ってるわけですけれども、それでは到底追いつきませんもんね?

今中さん:
追いつきませんから。

矢野:
もんじゅの廃炉の決断を期にですね、政府は核燃料サイクルを含めた原子力政策の見直しこそ、やっぱり取り組むべき問題だという風に思うんですが。

今中さん:
抜本的な見直しをやって欲しいですね。即ち、六ヶ所の再処理工場を含めどうするのかと。また高レベル廃棄物問題も含めてどうするのかという事だと思います。

この核のゴミどこに捨てればいいんですか?

日本は核のゴミ屋敷

矢野:
そうですよね。また、無駄な私達の税金がこうして使われるわけですもんねえ。許されないことだと思います。

今中さん:
やっぱり、その中で一番大事なのは、福島のあの大変な取り返しのつかない事故というものを直視して、原子力というものを考えていくということだと思います。

人間は福島第一原発の災害に責任を負うべきだ

矢野:
はい、分かりました。
さて、ここでお知らせです。
今中さんを講師に招き、2017年3月11日土曜日、午後2時から大阪市此花区のクレオ大阪西で、福島第一原発事故から6年、その現状と課題について語って頂きます。主催は私達、新聞うずみ火です。詳しくは、この自由なラジオホームページ新聞うずみ火のホームページをご参照ください。
今中先生、どうもありがとうございました。

今中さん:
どうも。


NHKスペシャル 東日本大震災 追跡~原発事故のゴミ

http://dai.ly/x49bh5d


消せない放射能 ~65年後の警鐘~/NNNドキュメント

http://dai.ly/x16r9fh
福島第一原発事故の原因究明が一向に進まない中、早くも再稼働の動きが加速しようとしている。
放射能による被害は、実態が明らかになるまでに長い時間を必要とするが、その一例が北の大地にある。ロシアでは、半世紀以上前に放射能災害が起きていた。
高レベル放射性廃棄物を投棄した川の周辺では、手足の無い子供、膨れ上がった頭部、巨大なコブ…悪夢が世代を超えて猛威を振るっている。
政府は汚染された川沿いの村を閉鎖、古い建物を取り壊して地中に埋め、放射能を封じ込めようとした。しかし、その努力を嘲笑うかのように、今もあちらこちらで強い放射線が測定される。
収束への道程は、見えていない。
原発回帰の状況下、放射能災害の現実を見つめる

ウソとペテンはもう嫌だァァァァ(((((┏ ’ω’)┛

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小出裕章先生 アベ政治を許さない


安倍首相の施政方針演説
「国会軽視」姿勢あらわ
 三権分立 無理解?

(東京新聞【こちら特報部】)2017年1月21日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017012102000142.html
 「威勢のいい言葉ばかり並べても現実は一ミリも進まない」。二十日の施政方針演説で安倍晋三首相は野党への皮肉を繰り返した。そういう安倍首相の演説も、明治維新を模した「国づくり」を連呼して、だいぶ威勢がいい。だが、その中身はどうか。今回も改憲議論に触れているが、そもそも内閣に指示される筋合いの問題ではない。国会軽視が過ぎないか。疑問符だらけの演説に識者から異論が相次いだ。
(沢田千秋、佐藤大)

安倍首相施政方針演説 「国会軽視」姿勢あらわ_1

「まるで党大会」
最後は得意の改憲呼び掛け

 施政方針演説は五十分間続いた。安倍首相は、得意げに議場を見渡してアベノミクスの成功を強調し、野党を繰り返しこきおろした。締めは「憲法改正」だった。
 「憲法施行七十年の節目に当たり、私たちの子や孫、未来を生きる世代のため、次なる七十年に向かって、日本をどのような国にしていくのか。その案を国民に提示するため、憲法審査会で具体的な議論を深めようではありませんか」
 安倍首相が施政方針演説で改憲に触れたのは今回が初めてではない。民主党(当時)から政権を取り戻した直後の二〇一三年二月の施政方針から国会に対し「憲法改正に向けた国民的な議論を深めよう」と呼び掛けてきた。
 改憲議論に踏み込む演説について、神戸学院大の上脇博之教授(憲法)は「立憲主義にもとる」と批判する。「改憲は国民が求めて初めて動きだす。首相が改憲を呼び掛けるのは、国務大臣らに憲法尊重擁護義務を課す憲法九九条に違反する上、国会議員による改憲発議を規定する憲法九六条に照らしても、内閣による越権行為だ
 改憲の意志を表明する場は他にあったはずだ。「昨年の参院選で自民党総裁として、主権者たる国民に改憲を問うべきだったのに、争点にしなかった。にもかかわらず、多数の議席に囲まれ居心地がいい国会では首相として提案した。都合が悪いことは国民には言う必要はないと。国民主権を置き去りにし民主的手続きをも放棄している
 首相は昨春には国会で「私は立法府の長」という失言を繰り返し、昨秋の所信表明演説では、自衛隊に言及し「今、この場所から、心から敬意を表そうではありませんか」と議員に
拍手を促した

 今回の施政方針でもでも「~しょうではありませんか」という呼び掛けを多用した。高千穂大の五野井郁夫教授(政治学)は「自民党総裁としての党大会の演説のようだ。三権分立を理解していない」と指摘する。「施政方針演説は国務、外交など昨年の行政の成果、反省を国会へ報告し、今年の方針を述べる場であり。『~しよう』ではなく『~してまいります』が自然。呼び掛けは国会を掌握しているという意識の表れではないか」とみる。
 駒沢大の大山礼子教授(政治制度論)は「これまでの首相は三権分立の原則に配慮し、国会審議には口を出さないというスタンスを貫いていた。その是非には議論の余地があるが、安倍首相は先例を無視し、国会審議が変質しているのは事実だ」と話す。なぜこのような事態が許容されているのか。大山氏は「以前は内閣の暴走を許さない与党議員がいた。現在は首相に意見具申できる与党議員が少なくなったからではないか」と分析する。

安倍首相施政方針演説 「国会軽視」姿勢あらわ_2

明治維新模した国づくり連呼
野党批判に「器小さい」
自覚持ち国会は奮起を


 国会軽視の姿勢はこれにとどまらない。演説では野党批判も目立った。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設工事を進める決意を述べたときにも、「かつて、『最低でも』と言ったことすら実現せず、失望だけが残りました。威勢のよい言葉だけを並べても、現実は一㍉も変わりません」と民主党政権をあてこすってみせた。
 政治アナリストの伊藤惇夫氏は「施政方針演説で野党批判を盛り込む必要性は全くない。政権を担って四年たっても前政権を批判するということはかえって、政権運営に自信を失っているからと受け止められても仕方がない」と分析する。
 前出の五野井氏も「(野党の追及は)そもそも政府の強行採決の連発が原因。その批判をとがめるのは立法府の否定だ。総花的な演説と批判を許さない姿勢に、首相としての器の小ささと焦りを感じた。百年後も恥ずかしくない演説とは到底言えない」と首をかしげる。
 経済ジャーナリストの荻原博子さんは、安倍政権の経済政策の成果と「誤解」させかねない文脈で、地方で奮闘する商店街の例を挙げたことをいぶかる。地方の努力に便乗する姿勢を疑問視した上で、「全てのビジネスモデルに当てはまるわけではないことをなぜ持ち出すのか。知事が言うなら分かるが、総理が言及する話ではないでしょう」と首をひねる。
 国会に対する説明責任を果たしていないと憤るのは、同志社大の浜矩子教授(国際金融論)。改憲議論に踏み込んだことなどを挙げ「行政の側から予見を与えるようなことを言うのはおかしい。国民に対して説明責任を果たすという気もないのだろう。『大日本帝国会社』の総帥のような気でいるのではないか」と指摘した。加えて、「国づくり」を連呼し、真っ先に外交安全保障政策に言及していることに着目し、「強い国家を取り戻すという政権の本質的な姿勢があらわになってきた」と危ぶむ
 だが、みくびられっぱなしの国会側に「国権の最高機関」という気概がどれだけあるかは疑問だ。昨年の臨時国会では、多くの国民が反対する環太平洋連携協定(TPP)承認案、年金制度改革案、カジノ解禁法案をろくな審議もないまま強行採決した。カジノ解禁法案の審議で自民党の谷川弥一議員は、議論を深める努力をするどころか、なぜか般若心経唱えることに時間を割いた山本有二農相がTPP承認案の強行採決に触れて批判を浴びた後、自らめ発言を「冗談」と称するなど閣僚の放言も相次いだ。
 谷川氏が地盤とする長崎県民で、長崎原爆被災者協議会副会長の田中重光さんは、地元議員による「般若心経事件」について「宗教を愚弄(ぐろう)しているし、国会もぱかにしている。国会議員におごりがあるのではないか」と怒りが消えない。長崎原爆の被爆者らでつくる「長崎の証言の会」の森口貢さん(八〇)も「立法府がないがしろにされている、というよりも、立法府自身が自らないがしろにしているように見える」と嘆く。
 施政方針演説で安倍首相は、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の提出にも意欲を示した。必要性がはっきりしないと批判も多いご「共謀罪」法案はともかく、今国会は、長時間労働の抑制策などを盛り込んだ「働き方改革」をめぐる法案など議論を深めるべきことはたくさんある。国会は責任を果たせるのだろうか。慶応大の金子勝教授(財政学)は施政方針演説に具体的な経済政策がなかったとし、「安倍政権は経済優先をうたってきたが、それは見せ掛けだったことがはっきりした」と指摘し、国会の奮起を促す。「安倍政権は『道半ば』などと答えるだろうが、アベノミクスは破綻したことをきちんと追及していくべきだとした。

安倍首相施政方針演説 「国会軽視」姿勢あらわ_デ






安倍内閣所信演説《通常国会召集》国会 参議院 本会議 平成29年1月20日

https://youtu.be/VTa0QJ8RcZA






トランプ政権でアーミテージ報告書路線は… 日米連携の設計図失う?
(東京新聞)2017年1月20日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201701/CK2017012002000115.html
 ドナルド・トランプ氏は二十日(日本時間二十一日未明)、ワシントンでの大統領就任式で、第四十五代米大統領に就任する。安倍政権は、米国の知日派がかつてまとめた「アーミテージ・ナイ報告書」に沿う形で多くの政策を進めてきたが、トランプ氏の就任で、こうした関係は成り立たなくなる。
(木谷孝洋)

トランプ政権でアーミテージ報告書路線は?



この国こそ政権交代が絶対必要
聞き飽きたよ三百代言満載演説
(日刊ゲンダイ)2017年1月23日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/198024
現実から目を背け、行き詰まりを認めず、野党叩きのいつものパターンでアブナイ自己陶酔の自画自賛
世界の激変にどう対応するのか、共謀罪はなぜ必要なのか、ヤバいことには一切触れず、文科省処分で目くらましの姑息

自画自賛と自己陶酔の安倍演説 この国こそ政権交代

 これから世界はどうなってしまうのか。当のアメリカ国民さえ不安を強めるトランプ政権がスタートした。世界中がトランプの大統領就任に固唾をのみ、アメリカ国民が危機感を強めているのは、一言で言えば、あの男は、なにをするのか分からないからだ。
 トランプ大統領の誕生によって、世界のルールと常識は一変する可能性が高い。戦後の平和と繁栄は、アメリカを軸とする「国際協調」と「自由貿易」が支えてきた。ところが、トランプは「米国第一主義」と「保護主義」という正反対の政策を掲げている。しかも、反対意見に耳を傾けず、敵対する相手には容赦がなく、人権や平等といった“ポリティカル・コレクトネス”は完全に無視だ。元外交官の天木直人氏はこう言う。
「この先、4年間、国際社会にとってトランプ大統領が最大のリスクになるのは間違いない。一番のリスクは、予測不能だということです。予測不能ほど怖いことはない。中国と敵対するかも知れないし、手を握るかも知れない。1年後、2年後、どうなっているのか誰にも分からない。厄介なのは、アメリカの大統領にはツイッターの書き込みひとつで世の中を変える力があることです。戦後70年つづいた国際社会が、歴史的な転換点を迎えているのは間違いない。トランプ大統領の登場によって、過去のルールや常識は通用しなくなる恐れがあります」
 すでに日本経済は、トランプに翻弄されている。名指しで批判されたトヨタは、アメリカ国内に100億ドル(約1兆1000億円)の投資をすると表明せざるを得なくなり、トランプが「ドルは強すぎる」と発言した途端、円は急上昇してしまった。トヨタ社内からは「これまでの延長線上では対応できない」と悲鳴が上がっている。

「自慢話」と「民主党批判」だけの演説

 はたして、トランプは日本にどんな要求をしてくるのか。日本政府も日本企業も激変への対応を迫られることになる。
 ところが、安倍首相は、緊張感のカケラもないのだからどうしようもない。20日行った「施政方針演説」で何を訴えるのかと思ったら、いつも通りの聞き飽きた「自画自賛」と「民主党批判」のオンパレードだったから最悪である。
〈就任から5年目を迎え、G7リーダーの中でも在職期間が長くなります。500回以上の首脳会談の積み重ねの上に(略)世界の真ん中でその責任を果たしてまいります〉と、うれしそうに「地球儀俯瞰外交」を自慢。
 さらに、沖縄北部の米軍基地の一部が返還されたことを誇り、返す刀で〈かつて「最低でも」と言ったことすら実現せず、失望だけが残りました〉と、民主党政権時代の鳩山首相が「最低でも県外」と、普天間基地の返還を訴えながら頓挫したことを皮肉った。
 経済政策についても〈経済の好循環が生まれています〉と、「GDP44兆円増加」「ベア3年連続」「貧困率2%減少」……と、アベノミクスの成果を強調し、ここでも〈政権交代前と比べ3割(倒産を)減らすことに成功しました〉と、民主党政権にケチをつけていた。
 安倍首相の「施政方針演説」は、トランプ大統領の就任式が始まる12時間前に行われたのに、自慢話に終始し、激変する国際社会についてどう考えているのか、どう対応するのか、まったく触れなかったのだから、どうかしている。演説の中身は、1年前と代わり映えしなかった


見たくないモノは見ない

 ふざけているのは、相変わらず、自分に都合の悪い話は無視し、事実をねじ曲げていることだ。
 たとえば、沖縄北部の米軍基地の一部返還は、20年前に決まっていたことだ。安倍首相の手柄じゃない。鳩山政権が実現できなかった「普天間基地」の返還と比べるのは、ナンセンスというものである。
〈500回以上の首脳会談〉と自慢した外交も、この4年間、世界各国に約40兆円の経済支援を約束しただけで、成果はほぼゼロだ。対ロ外交では、「北方領土」は返還されず、プーチン大統領に3000億円のカネを召し上げられただけだった。よくも〈世界の真ん中でその責任を果たしてまいります〉と口にできたものだ。
 ボルテージを上げた〈経済の好循環が生まれています〉の一言は、噴飯モノである。どこに好循環が生まれているのか。貧富の格差が拡大しただけで、庶民の実質賃金は増えていない。倒産件数にしたって、たしかに倒産は減少しているが、“廃業件数”は過去最悪を更新している。経営者がアベノミクスに見切りをつけ、次々に自主廃業しているのだ。なのに、〈3本の矢を次々に打ちつづけます〉と平然と口にしているのだから国民をバカにするにも程がある。この男は、一事が万事、すべてこの調子だ。
政治リーダーにとって大切なことは、たとえ見たくない事実でも直視し、現実を把握することです。現実を見誤ると必ず失敗する。誰が見ても、経済も外交も安倍路線は破綻しています。なのに、安倍首相は現実から目を背け、行き詰まりを認めず、民主党政権を批判することで、安倍政権を正当化させている。しかも、この国会の一大テーマである“共謀罪”について、施政方針演説で一言も触れなかったあれも成功している、これもうまくいっていると訴えれば、国民をダマせると思っているのでしょうが、いくらなんでも国民をバカにしています」(政治学者・五十嵐仁氏)
 過去、5回行われた「施政方針演説」で、安倍首相は毎回「強い経済」「好循環実現」「改革実行」などをキーワードにしている。いったい、いつまで「三百代言」満載の演説をつづければ気が済むのか。

トランプの餌食になる

 トランプが大統領に就任し、世界が大きく変わろうとしているのに、現実から目を背けている安倍首相では、激変する国際社会を乗り切れない。即刻、クビにしないとダメだ。
 しかも、アメリカだけでなく、EU離脱を決めたイギリスにつづき、選挙を控えているオランダ、フランス、ドイツも大きく変わる可能性がある。なにもかも行き詰まっている安倍首相では、対応は不可能である。
この先、日本のリーダーは、まったく新しい発想が求められる。アメリカが同盟関係を見直し、孤立主義に走ったら、70年つづいた対米従属からの脱却を迫られるかも知れない。アメリカに従っていれば安泰という時代は終わる可能性があります。あるいは、アメリカからいま以上の要求を突きつけられるかも知れない。いずれにしろ、日本にとって対米従属から脱却するチャンスとも言えます。ところが、安倍首相は、施政方針演説で〈日米同盟こそが我が国の外交・安全保障政策の基軸。これは不変の原則です〉〈トランプ新大統領と同盟の絆をさらに強化する〉と、古い発想から抜け出せていない。ひたすら対米従属をつづけるつもりです。〈できる限り早期に訪米し〉と、トランプ大統領と駆け引きする気概もなく、1日も早い日米会談を切望している。この調子では、国益追求をむき出しにしているトランプ大統領の格好の餌食になるだけです」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
 激変する世界は、リーダーが次々に変わりはじめている。安倍首相は〈就任から5年目を迎え、G7リーダーの中でも在職期間が長くなります〉と、長期政権を自慢していたが、この国こそ政権交代が必要だ





IOC総会における安倍総理プレゼンテーション-平成25年9月7日

https://youtu.be/TW22EoQwwvk






施政方針演説から見えた
安倍流「新しい国」とは
(しんぶん赤旗)2017年1月21日

 20日に始まった通常国会。ウソと偽りで国民を欺く安倍晋三首相の手法は、施政方針演説でも際立ちました。安倍首相が美辞麗句で飾り立てた言葉の裏には、どのような事実や実態が隠されており、安倍首相が目指す「新しい国」とは、どんな国なのか―。

施政方針演説から見えた 安倍流「新しい国」とは

世界に取り残される国
対米従属むき出し
戦争法の危険隠す


 安倍首相は、国内政治を差し置いて、冒頭から日米同盟を全面に押し出す異例の演説を行いました。「世界の真ん中で輝く国づくり」と題するも、核兵器禁止条約の交渉開始をする国連の会議などの国際的な潮流には触れずに、「日米同盟こそがわが国の外交・安全保障政策の基軸」と、対米従属の姿勢をむき出しにしました
 首相は、「トランプ新大統領と同盟の絆をさらに強化する」と露骨な姿勢をみせました。核戦力の強化をもくろみ、人種差別発言を繰り返す大統領にすり寄る首脳は他に存在しません
 「米国との信頼関係のもと、抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に、一つひとつ結果を出していく」。沖縄県民の民意を徹底的に踏みにじる宣言をしたのも大きな特徴です
 首相は、北部訓練場の「4千㌶の返還が、20年越しで実現した」と豪語しました。一方、不発弾や汚染で使用不可能な返還地であること、昨年12月に強行建設したオスプレイパッド、豊かな自然環境の破壊などの都合の悪い事実には一言も触れません
 「沖縄県民に寄り添う」というかつての表明は消え、名護市辺野古の米軍基地の建設を「最高裁判所の判決に従い移設工事を進めていく」と強権ぶりを示しましたヾ(‐‐)オイ
 外交の成果として、昨年12月の日口首脳会談に触れ、「平和条約の締結に向けて重要な一歩を踏み出した」とアピールしました。しかし、同会談は「領土問題は存在しない」とするロシア側に屈した結果に終わるなど、「安倍外交」の破たんがすでに示されています
 「自衛隊の活動一つひとつが、間違いなく南スーダンの自立と平和な国づくりにつながっている」
 「積極的平和主義」を掲げる首相は、過去に開催された「全国スポーツ大会」を脈絡もなく取り上げるばかり。深刻な内戦状態に陥っている国内の実態や、戦争法の新任務「駆け付け警護」などに一切触れず、二重に国民を欺いています
 「世界の真ん中で輝く国づくり」はおろか、いまだに米国の属国として「世界の片隅」にしか居場所がない安倍政権の現実です

格差と貧困が広がる国
雇用・賃金・消費の
改善なく「成長」と


 「全国津々浦々で、確実に『経済の好循環』が生まれている」
 首相は経済問題で、お決まりのフレーズを繰り返し、「力強く成長し続ける国づくり」を進めると豪語しました。しかし、「好循環」など、とんでもないごまかしです
 「アペノミクス」で、大企業は3年連続「史上最高益」を更新しましたが、労働者の実質賃金は4年のうちに年額で19万円も減少。家計消費は実質15ヵ月連続で対前年比を下回るなど、負金や雇用は改善せず、消費は伸び悩んでいるのが現実です
 首相は、総務省調査をもとに、「子どもの相対的貧困率は2%減少し、7・9%」などと強調しました。しかし、厚労省調査では16・3%(2012年)で、貧困層の増大は依然として深刻です。国民の暮らしから目を背け、問題に真正面から取り組む姿勢がなければ、まともな経済政策は生まれません
 なかでも、深刻なのが雇用ルールの破壊によってもたらされた非正規雇用労働者の拡大です。労働者派遣法の連続改悪などによって1990年代半ばまでは20%で推移していた非正規の割合は、37%を超えるまでになり
ました。
 雇用ルールの破壊は非人間的な労働をまん延させ、首相自身も施政方針演説では、「働き方改革」などを打ち出さざるをえなくなっています。しかし、雇用ルールの破壊を進めてきた自らの姿勢を転換しない限り、本当の「働き方改革」など実現するはずもありません
 実際、首相は「同一労働同一賃金」というものの、昨年12月に出した政府のガイドライン(案)では、能力や業績・評価などで正規と非正規の間に賃金格差をつけることを容認。企業の主観的判断で格差を固定化させることにつながりかねません
 首相は「長時間労働の是正」とも述べましたが、それならば、演説では一言もふれなかった、長時間労働野放しの「残業代ゼロ法案」をまず撤回すべきです
 首相が唱える「成長し続ける国づくり」の実態は、貧困と格差を広げる国づくりでしかありません

社会保障を破壊する国
拡充とはほど遠い
保育所・介護・年金


 一億総活躍の国づくり」。首相はこのフレーズで、「待機児童ゼロ」「介護離職ゼロ」の受け皿整備を進めると言います。実態はどうか―。
 安倍政権の保育所整備計画には、6万7千人いる「隠れ待機児童」は含まれません。新たにつくる保育所10万人分のうち5万人分は無認可の「企業主導型保育」で、基準緩和で子どもたちを詰め込むものです。
 介護では、受け皿として191万人分を追加しましたが、特別養護老人ホーム待機者52万人には遠く及びません。14年には介護報酬を実質マイナス4・48%と過去最大規模で削減し、介護事業の倒産・休止は過去最高に達しています
 首相は社会保障費の「自然増」削減を「今年度に引き続き来年度予算においても、5千億円に抑えることができた」と誇りました。
 17年度予算で保育士給与に2%の処遇改善としていますが、月額約6千円で、全産業平均と比べて月10万円も低いのが実態。介護職でも給与改善は1万円にとどまります
 首相は「年金受給資格を25年から10年に短縮する」と胸を張りましたが、年金の受給資格を10年に短縮することは12年法改正で決められていたのに、消費税10%増税延期に伴い先送りにされていました。世論と国会論戦で実施に追い込まれましたが、納付期間10年では年金額はわずか月1万6252円。低年金者への月5千円の上乗せも見送られています。それどころか、年金カット法を強行し、物価が上がっでも賃金が下がればカットされる年金大改悪を行っており”拡充”とはほど遠いものです

日本国憲法否定する国
明文改憲前のめり
現代版治維法狙う


 安倍首相は、日米同盟を[不変の原則]と言い切る一方で、日本国憲法については「施行70年の節目」「憲法審査会で具体的な議論を深めよう」と明文改憲に踏み込む決意を表明しました。行政府の長が、国会審議を指し図するという三権分立を否定する異常な発言で、閣僚の憲法尊重擁護義務にも反します
 しかも、安倍首相は、3年後の東京五輪開催に合わせ、「テロなど組織犯罪への対策を強化する」と主張。実際の犯罪行為がなくても、相談、計画をしたというだけで罪に問える「共謀罪」法案の提出にも執念を示しました。
 安倍首相が「共謀罪」でやろうとしていることは、テロ対策の名による思想・内心の弾圧で、戦前の治安維持法体制の現代版です。
 「『戦後』の、その先の時代を開く」と豪語する安倍首相が目指す先は、”憲法を否定する国づくり”へとつながっています



次の「戦前」許さず憲法生かす政治へ
次の「戦前」許さず憲法生かす政治へ

第043回ライトアップジャーナル / 「ニュース女子」沖縄ヘイトデマ問題

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第43回 自由なラジオ Light UP!
 市民が本当に政治を変えることができるのか?

http://jiyunaradio.jp/personality/archive/043/
Personality
西谷文和(ジャーナリスト)
Guest
西郷南海子(みなこ)さん(安保関連法に反対するママの会発起人・京都大学大学院教育研究科在学)

2015年9月19日の安保法制強行採決から早1年4ヶ月。当時、抗議行動の波は全国各地に広がり、学生団体SEALDs(シールズ)などが一躍注目を集めました。そんな反対行動の中心になった団体のひとつに、子どもを持つお母さんたちの会がいたことをご存知でしょうか?安保関連法に反対するママの会(通称ママの会)。今回は、この会の発起人である西郷南海子さんをゲストに迎え、ママたちが安保法反対に立ち上がった理由、経緯から、今後、市民が政治を変えるためにはどのような方法が適切だと考えるかなどについて、ジャーナリストの西谷文和がインタビューします。
※お知らせ:西郷南海子さんと絵本作家浜田桂子さんの共著「だれのこどももころさせない」が3月に刊行されます。是非、チェックしてみて下さい。
だれのこどもも ころさせない


https://youtu.be/gmgV0K1CR6k?t=19m5s

19分05秒~第043回 ライトアップジャーナル
小出裕章さん電話インタビュー at LOFT9 Shibuya

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-043/

西谷文和:
さて、今日の“Light Up!ジャーナル”ではですね、昨年末、12月29日に東京渋谷の LOFT9 Shibuyaで市民のための自由なラジオ“Light Up!” 大忘年会が開催されました。
その時に、元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんにお電話をお繋ぎして、先生のご意見をお伺いしました。
舞台上の進行はいまにしのりゆきさん、木内みどりさん、おしどりマコさん・ケンさんです。
そして、豪華ゲストとして山本太郎参議院議員、映画監督で弁護士の河合弘之さん、元東京電力社員の蓮池透さんでお送りしました。
それでは、このイベントにおける小出裕章さんへの電話生中継をぜひお聴きください。

小出裕章
もしもし。

いまにしのりゆき
小出先生ですか?

小出さん:
はい、そうです。

いまにし:
まいどです。いまにしのりゆきです。よろしくお願いします。

小出さん:
はい、こんばんわ。よろしくお願いします。なんか素晴らしいメンバーですね。

いまにし:
どうぞ、小出先生。太郎ちゃんどうぞ、小出先生。

山本太郎参議院議員:
お元気でしたか?

小出さん:
はい、なんとか生きています。

山本さん:
長生きしてもらわないと困りますよね。ありがとうございます。

いまにし:
河合先生は小出先生はお久しぶり?

河合弘之さん:
小出先生、弁護士の河合です。いつもお世話になります。

小出さん:
はいはい、こちらこそ。つい先日、河合さんの映画、また拝見させて頂きました。

河合さん:
ありがとうございます。

小出さん:
ありがとうございます。

河合さん:
もう長野に引っ込んじゃったんでしたっけ?

小出さん:
はい。松本市に今は住んでいます。

河合さん:
東京に出てきて、もっと僕たちを助けて欲しいんですけど。

小出さん:
はい、ありがとうございます。私も京都大学を定年退職しましたので、そろそろ引退させて頂けるんじゃないかなと思いながらはいましたけれども。

河合さん:
ダメダメ。

小出さん:
まだ、やらなければいけない事が残っていることは承知しています。

河合さん:
小出先生ね、あのね福島第一原発、今廃炉の作業やってるじゃないですか。だけど、本当にできるのかなあっていう疑問を僕持っててですね。10年後の福島第一原発ってどうなっていると思われます?

小出さん:
今の状態が続いてると思います。
東京電力は溶け落ちた炉心を掴み出して、どこかに隔離するというようなことを言ってるわけですけれども、そんな事は10年後もまだ出来ていないと思いますし、汚染水対策も、まだ10年後にも続いてると私は思いますので、基本的には今の状況がまだ10年後に続いてるだろうと思います

1号基大爆発する1時間前のドライベント空撮写真
1号機が大爆発する1時間前のドライベント(超高濃度放射性物質放出)空撮写真

河合さん:
それでね、仮に例えば40年後に持ち出せたとしますよね。デブリを。でも、それをどこに捨てるつもりで取り出す努力をしてるんだろうか?

小出さん:
ご存知だと思いますけれども、1986年に旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所という所で、やはり大きな事故が起こりました。その事故でも、溶け落ちたデブリ自身には全く手を付けられないまま、現在も時が過ぎています。既に事故が起きてから30年経っているのですけれども、溶け落ちたデブリに近づくことが出来ないまま、とにかく石棺で覆うということをやってきたのです。初め覆った石棺が30年経ってボロボロになってしまいまして、11月29日に新たに第二石棺という、より巨大な覆いで封じ込めるということをやったわけですけれども。その第二石棺は、たぶん100年持つという計画で造られました。つまり、これから100年経ってもまだ溶け落ちたデブリには手を付けられないという、そういう状態なのです。
福島の原子炉も溶け落ちてもうすぐ6年になるわけですけれども、手を付ける等ということは当然できないと思いますし、今、ご質問下さった方、「40年後」とおっしゃましたけれども、到底、手も付けられないだろうと私は思います。


石棺(右)と新シェルター

河合さん:
はい、ありがとうございました。

山本太郎さん:
今の河合先生の続きの質問を山本がします。
じゃあ、どういうスタイルを持って現状をおさめていくのが最大の理想と。どういう終息方法、終息しないにしても、これ以上被害を広げないために、どういう手を打つのが一番有効だと思われますか?

小出さん:
2011年3月に事故が起きたわけですけれども、5月の段階で、溶け落ちた炉心が地下水に接触してしまうと、もう手の打ちようがないので、一刻も早く地下に遮水壁、「地下ダム」とそれを呼んだ方もいらっしゃいましたけど、そういう物を建設して、汚染水が海へ流れないようにするしかないと私は言ったのですけれども。

遮水壁

残念ながら、東京電力がそれをやってくれないまま時が過ぎてしまいました。

※遮水壁の建設、2年前に見送る 東電、経営破綻を懸念(朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/news/articles/TKY201309170778.html

でも、時が過ぎても、どうせやらざるを得ないことだったわけで、2年ぐらい前から、凍土壁という遮水壁を造ろうと、東京電力と国がやってきました。しかし、凍土壁なんてものは、地面を凍らせた壁を造ると言っているのですけれども、そんな物が長い間、維持できる道理もないので、私はできないと発言してきましたし、結局、今でも出来ないままになってしまっています。

凍土壁

一刻も早く、もっとしっかりとした遮水壁を造って、汚染水がこれ以上増えないような対策をしなければいけませんし、もっと根本的に言うなら、もう水で冷却するということを諦めて、例えば空冷というような形で、汚染水の増加を防いで、海への流出を防ぐということをやるべきだと思います

乾式貯蔵キャスクの概要

おしどりマコ:
小出先生、おしどりマコです。お久しぶりです。

小出さん:
はいはい、マコさん?

おしどりマコ:
はい。早口すぎましたよね?すみません。

おしどりケン:
僕も聞き取れなかったよ。

おしどりマコ:
ごめんごめん。
あのね小出先生、先程のデブリの置き場所なんですけど、私、それ調べていて。私も取り出せないと。取り出すの物凄い難しいと思うんですけど、一応、取り出したデブリの保管場所っていうのは用意されていて、それは、福島第一原発の敷地内の5、6号機の北側の7、8号機の予定地。そこを取り出したデブリの保管場所として空けてあるんですよ。なので、今、汚染水の問題でタンクがもう足りなくなって逼迫していて、本来使わないはずの漏れやすいタンクまでしょうがないから使わないといけない。それで、漏れやすいタンクを「よーし、もう一度再利用して漏れました」っていうことが続いてるんですけど。なんで、空きスペースがあるのに、タンクを置けるのに造らないんだっていうことを取材していったら、一応、そこは将来デブリを取り出した後に、一応仮置き場として置く場所として、用地として残してあるという風なことは、一応、回答として出てきたね。という事があったんですよ。だから、仮置き場なんで、永久の恒久的なものではないんですけどっていう事を聞きました。

いまにし:
けど、仮置き場という風なことであれば、また、いつ地震がくるかも分からないし。

おしどりマコ:
そうです。

いまにし:
今度きて、仮置き場が津波にあったら、もうどうにもならないですよね。小出先生。

小出さん:
もちろんそうです。ただ、私は先程からデブリ自身、取り出すことができないと言ってるわけで、結局、その7、8号機の建設予定地がデブリ置き場になるかどうかすらが、今の段階では全く不確定だと私は思います。それより前に、今、例えば、汚染水対策として、汚染水の中からセシウム137という放射性物質、或いは、ストロンチウム90という放射性物質を除去しているわけですけれども。除去するということは消したわけではないのです。それは、そのまま要するに取り除いた形のまま残ってしまっているわけで、膨大な危険物が汚染水からは除去されたけれども、また別の形で敷地内に溜まってきてしまっているのです。それを保管するということ自身が大変危険な困難なことで、今、それと格闘しているのです
その置き場も、どこかにやはりまたどんどん増強していかなければいけないわけで、7・8号機の敷地予定地ということも、その為に使わなければならなくなるかもしれないのです。
福島の事故というのは本当に過酷な事故で、これから何をどうやって出来るかということすらがよく見通せないという、そういう状況が今現在続いているのです

過酷な現場 収束いつ

いまにし:
という事で、小出先生、すいません、ありがとうございました。

小出先生:
いいえ。はい、ありがとうございました。


汚染水 外洋に垂れ流し 1年前に把握、放置

廃炉への道 2015 "核燃料デブリ" 未知なる闘い

http://dai.ly/x2qh8ns
事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所の複数の原子炉を同時に「廃炉」する、世界でも例のない取り組みを長期間記録するシリーズの第3弾。数十年という廃炉への道における最大の難関、“核燃料デブリ”との闘いに迫る。
溶け落ちた核燃料が、原子炉の構造物などと混じり合った“核燃料デブリ”。今なお、人が一瞬で死に至る、数千シーベルトとも言われる放射線を出し続けている。デブリはどこにどのように溶け落ちているのか?宇宙線を使った“透視”や、小型のロボットカメラなど、最新の技術を使って、デブリの姿を捉えようという試みが急ピッチで進む。海外の研究では、チェルノブイリやスリーマイルとは違う“フクシマ・デブリ”の正体も少しずつ分かってきた。はたして、デブリを取り出して、廃炉を前進させることはできるのか?
番組では、核燃料デブリとの未知なる闘いの最前線をルポ。人類は果たして“核”を制御できるのか、その大命題と向き合う現場を見つめていく。



○●○●○●○●○●



東京MX「ニュース女子」沖縄ヘイトデマ問題 - 番組側が見解。

https://youtu.be/qCfHyUf_nso
MX「沖縄基地反対派に日当」報道、批判に対して番組が出した見解は「議論の一環として放送」(BuzzFeed News )
社説[「沖縄ヘイト」番組]真偽不明 悪意むき出し(沖縄タイムス)
番組は「沖縄ヘイト」 都内の編集者ら東京MXに抗議(琉球新報)
番組で沖縄ヘイト 東京MXテレビ基地問題特集(琉球新報)
東京MXテレビが沖縄ヘイト 高江抗議に「日当」「暴力」 辛淑玉さん、BPO申し立てへ(沖縄タイムス)
TOKYO MX「ニュース女子」が沖縄ヘイトデマを垂れ流すなどひどかった模様(NAVER まとめ)
「沖縄ヘイト」まん延 - こちら特報部(東京新聞)
「沖縄ヘイト」まん延
「右寄りTV番組」スポンサーでDHCに不買運動(オルタナ)
1月2日放送TOKYO-MXTV「ニュース女子」による「のりこえねっと」および共同代表・辛淑玉を誹謗中傷する虚偽報道に対する抗議声明(のりこえねっと)
「沖縄の基地反対派は日当もらっている」MX報道 その根拠となる取材と証拠とは(BuzzFeed Japan)
東京MX 放送法違反疑いのデマ番組 「基地反対の人 金で雇われている」(しんぶん赤旗)
ヘイトデマ垂れ流しで大問題のMX『ニュース女子』も...化粧品会社のDHCはなぜ極右ヘイト番組をつくるのか(LITERA)


デマ・差別放送流した東京MX
DHC(化粧品製造販売)が最大スポンサー
「ニュース女子」制作も子会社

(しんぶん赤旗)2017年1月20日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-01-20/2017012001_04_1.html
 沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド建設に反対している人は「金で雇われている」などとデマを放送して批判が殺到している東京の地上波テレビ局・MXテレビの最大のスポンサーが、デマを流した番組「ニュース女子」を提供した化粧品・健康食品製造販売のDHC(ディーエイチシー、吉田嘉明会長)で、同局の売り上げの1~2割超にのぼっていることが19日、本紙の調べで明らかになりました。
デマ・差別放送流し DHCが最大スポンサー




『ニュース女子』#91 2017年1月2日

https://youtu.be/gGnlO81rwcI
①「沖縄基地反対派はいま」
②「2017年日本の政治・経済はどう動くのか」
③「ニュース女子反省会」

MC:長谷川幸洋(東京中日新聞論説副主幹
吉木りさ(グラビアアイドル)
武田邦彦(中部大学教授)
藤井厳喜(国際政治学者)
須田慎一郎(経済ジャーナリスト)
井上和彦(軍事ジャーナリスト)
岸博幸(元経済産業相官僚)
上念司(経済評論家)
杉原杏璃(グラビアアイドル)
脊山麻理子(フリーアナウンサー)
八田亜矢子(タレント)
REINA(タレント)


MXテレビ「ニュース女子」の中傷報道に批判
高江市民特派員「やゆされ悔しい」
(東京新聞【こちら特報部】)2017年1月20日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017012002000119.html
 沖縄県東村(ひがしそん)高江周辺の米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対する人たちを誹謗(ひぼう)中傷した東京メトロポリタンテレビジョン(東京MX)の番組「ニュース女子」への批判が一段と高まっている。中でも怒り心頭に発しているのが、名指しされた市民団体「のりこえねっと」だ。カンパで捻出した資金から交通費相当の金銭を支給し、現地の様子を発信する「市民特派員」を派遣したが、番組は「基地反対派に日当」などとデマを垂れ流した。特派員が語る「放送されない真実」とは-。
(橋本誠、白名正和)

MXテレビ「ニュース女子」の中傷報道に批判_1

「沖縄ヘイト」堂々と

「日当」はデマ
滞在費賄えず


 「高江市民特派員」の募集は昨年九月、東京都内で開かれた「のりこえねっと」の集会で発表された。市民特派員には往復の飛行機代相当の五万円を支給。高江到着後に会員制交流サイト(SNS)で発信するほか、千文字程度の報告も依頼した。「高江に行きたいが、体が悪くて行けない」「高江の状況が許せない」といった個人を中心に多くのカンパが寄せられ、計十六人を派遣した
 では、特派員の話を聞いてみよう。
 東京都豊島区の女性(六六)は昨年十二月、八泊九日の日程で沖縄に滞在した。一九九五年の米兵による少女暴行事件を機にほぽ毎年、沖縄に足を運んできた。
 今回の訪問は、先月二十二日の米軍北部訓練場の部分返還式を前に、「高江の人びとが何を訴えているのか、行ってこの目で確かめて多くの人に広めなければならないと考えた」。那覇から反対グループのバスに同乗して高江に日参した。オスプレイが大破した名護市の海岸にも駆けつけた。
 東京―那覇間は格安航空券で往復二万円弱、宿泊は一泊五千円の安ホテルで計四万円。レンタカー代や食費を加えた総額は計十万円強で、五万円の支給では半分程度しか賄えない。女性は「自腹を切ってでも沖縄の声を伝えようと考える人を少しでも支えるのがカンパ。『ニュース女子』にやゆされて、とても平静な気持ちではいられない。悔しい」と表情を曇らせる
 都内に住む田村誠さん(四七)は昨年九月に約二週間滞在し、十万円ほどの持ち出しになった。現地では機動隊の様子に目を見張った。「市民が機動隊に暴力をふるっているなどと言われたが、機動隊のほうが市民に暴力をふるっていた
 早朝から五十台近い警察車両が市民を排除する様子などをスマホで撮影し、ツイッターで発信。本土の友人らは「本当にひどいね」「ここが同じ日本なのか」と驚いていたという。
 鹿児島県在住の自営業男性(四六)は昨年十月、往復約三万円のフェリーで丸一日かけて渡航。滞在中の十日間のほとんどは、反対する人たちのテントで寝泊まりした。「一日でも長くいられるように切り詰めた。カンパしてくれた人は、現地に行きたくても行けない人で、自分は自営業なので時間がつくれる
 九月下旬に訪問したフリーライターの高野俊一さん(五四)の場合、五万円は飛行機代やレンタカー代でほぽ消えた。高江の座り込みの写真をツイッターで発信。
 「何があったかはニュースを見れば分かるので、沖縄の人がどんな気持ちでいるのかを書こうと思った
 伐採されて丸裸になった「やんばるの森」で、地元の人たちが悲しむ姿が強く印象に残った。「切り株に座ったり、歩き回ったり、落ち込みようがすごかった。ものすごく重い歴史を背負っている沖縄で、大事にしていたものがまた殺されたという感じで声をかけられなかった」

MXテレビ「ニュース女子」の中傷報道に批判_2

カンパの思い 踏みにじる

 東京都内の四十代自営業男性は昨年十月に高江へ飛んだ。座り込みの現場を撮影し、夜に泊まったネットカフェからツイッターで発信。飛行機代やレンタカー代を含む滞在費は計約五万五千円。「どうやって余らせたら日当になるのか
 北関東に住む四十代会社員男性は昨年十月末から三日間、初めて高江を訪問した。抗議行動をビデオカメラで撮影する傍ら、貴重な自然にも目を向けた。「空気が澄んでいて夜明けは星が近く見え、海と山が交差する場所で日の出の太陽が見える。機動隊の暴力がすごいのに、抗議の人たちが前向きに頑張っているのも印象的だった
 昨年十一月八日から十四日まで沖縄に滞在した外山麻貴さん(四一)は、木が伐採される場面に遭遇した。
 「現地では、取り決めで切ってはいけないはずの太い木もどんどん伐採された。防衛局員が居合わせても、注意すらしない
 五万円は一回で使い切らず、再訪時に役立てた。
 「全国の期待を背負って行くのだから、大事に使わなければいけない。できる限り節約しなければいけない」。東京からの往復は格安航空会社(LCC)を利用した。「反対する人たちのテントに泊まり込み、食事も用意されるものを食べた。現地ではシャワーなしでの一週間だった
 京都府の大学院生早瀬道生さん(二四)は九月下旬から約一ヵ月間滞在し、抗議行動の様子をツイッターで発信した。「沖縄のことは本土に住んでいたら分からないので、知らないまま番組を見たら信じてしまったかもしれないと怖くなった。現地にメディアが来ていないわけではないが、伝えられないことは市民が補っていく必要がある

「ネットのガセネタ拡散一線越えた」

番組側 釈明も謝罪もせず

 首都圏の市民有志ら約六十人が十九日昼、東京都千代田区の東京MX本社前で抗議行動を展開した。参加者たちはマイクで「番組内容はありえないウソだ」「許せない」と声を上げる。放送内容の訂正と謝罪を求める申し入れ書をMXの担当者に手渡しヽE齢に乗せて「沖縄を返せ」を歌って締めくくった。
  「ニュース女子」は一月二日の放送で、「報道されない真実」と称して基地問題を特集し、ヘリパッド建設に反対する人たちを「テロリスト」に例えるなどして中傷した。のりこえねっとも引き合いに出され、出演者が「反対派は日当をもらっている」「何らかの組織に雇われている」と発言。共同代表の辛淑玉(シンスゴ)さんは「差別と戦ってきたカリスマでお金がガンガン集まる」とやゆされた。
 のりこえねっとは直ちに抗議声明を公表。沖縄地方紙の「琉球新報」「沖縄タイムス」は、社会面や社説で「番組で沖縄ヘイト」「取材せず偏見拡散」と批判した。
 しかし、「ニュース女子」は九日の放送で、出演者が「日当五万円はデマじゃない」「財源はわからない。基金のようなものもあるだろう」と反論。十六日の放送の最後にテロップで「様々なメディアの沖縄基地問題をめぐる議論の一環として放送致しました」との見解を示した。今のところ釈明や謝罪はない。
 辛さんは「デマは議論ではない。あのテロップを見て怒らない人はいないだろう。MXは何か問題で何を批判されているのかが分かっていない」と一蹴する。
 今回の事態を受けて、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、MXテレビに報告を求めることを独自に決めた。報告を踏まえて今後、委員会で議題にするかを討議した上で審議・審理入りし、結果を公表することになる。
 これとは別に辛さんは、放送によって人権が侵害されたとして、BPOの放送人権委員会に被害の救済を申し立てる方針だ。辛さんは「闘い続ける」と力を込める。「私個人がけんかを売られただけではない。政治とメディアの中心である東京のテレビ局が、ネット上のガセネタの類いを堂々と報じたという点で一線を越えた。日本社会が沖縄への差別にどう向き合うかが問われている

MXテレビ「ニュース女子」の中傷報道に批判_デス


We Shall Overcome

https://youtu.be/RJUkOLGLgwg
Pete Seeger

われわれのことを我々抜きで勝手に決めるな!(*`エ´*)

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日本国憲法第十三条
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
すべて国民は、個人として尊重される


障害者殺傷事件から半年
意味なき命はない
(しんぶん赤旗)2017年1月26~28日

 相模原市緑区千木良の障害者施設「津久井やまゆり園」で元職員の植松聖容疑者が入所者19人を殺害した事件から26日で半年。同容疑者が衆院議長への手紙に書いた「障害者に生きている意味はない」との言葉に対し、障害者福祉に関わる人たちは声をそろえて反論してきました。同園の地元でも、事件の意味を考え続ける取り組みが続いています。

この地で共に生きる

意味なき命はない上

 同園に約30年勤務し、今も近くに住む女性が事件を振り返ります。

 考える場

 「家族のように感じていた入所者が犠牲になり、本当につらかった。少しは落ち着いたけれど、『障害のある人は必要ない』などという考えから命を落とされた方が気の毒すぎる。このことにどうしても納得がいかない
 そして、こうも強調しました。
 「私が接した入所者はみんな裏表のない、まっすぐに感情を表現する人たちだった。教えられたことも多い。『必要ない』どころか、いてこそ正常な社会なんです
 事件後、衝撃を受けた地域住民の間から「この地で事件を考え、社会や政治を考えよう」との声が上がりました。近接地区に住む宮崎昭子さんらが呼びかけて「共に生きる社会を考える
会」が発足。昨年10月と11月に会合を開き、それぞれ近隣住民20~30人が参加しました。
 「事件で差別や優生思想の問題を突き付けられた。分断に向かうのではなく、共に生きるしかない。それを一人ひとりの問題として考える場にしたかった」と宮崎さんは語ります。今後、世話人態勢などを整えて長期的に取り組む方向です。

 自問自答

 2度目の会合で、ある女性が「子育て時代に地域に園があり、小学校の運動会には入所者が参加した。子ども2人は成人し土地を離れたが、今も障害者に違和感を持だない。園のおかげた」との趣旨の発言をしたといいます。
 これに接した元職員で地元に住む太田顕さん(73)は「改めて、よかったと思った。地域が園を支えただけでなく、園からも多くのものを受け取った」と言います。
 「ここには間違いなく、園があることを前提とした地域社会がある。人によって関わりの濃淡があって一概には言えないけれど、私たちは今後も、障害のある彼ら彼女らとこの地域で生きていく
 事件が刑事裁判として処理されるだけでは解決にならないとの思いもあります。匿名を望んだ遺族の思いも気にかかります。
 「障害者やその家族が囗を開けないような空気はないか。なぜこの事件が起きてしまったのか、園自身も、監督する県も、社会の一人ひとりも、何かできたか、何ができるかを自問自答する必要がある。私たち地元も、その過程にあります

地域とつながり、活躍

意味なき命はない中

 相模原市の障害者施設で暮らす多くの障害者を植松聖容疑者が殺傷した事件は、多くの障害者やその家族を深く傷つけました。

 命つなぐ

 赤ちゃんのときの事故で重度障害を負った西原海(かい)さん(27)=広島県東広島市=は、まはたきができません。食事は口からは取れません。意思表示も困難。家族や仲間は、わずかな表情の変化で思いを読み取ります。だけど、自分らしく暮らしたいと命を紡いでいます。
 「昨年7月25日に、海くんの兄に2人目の子が生まれたんです。2人目の孫が生まれたと喜んでいたら、その翌日にあんな事件が起きて…。1ヵ月ほど落ち込みました」
 海さんの母親、由美さん(57)は、6ヵ月の孫をあやしながら話します。
 3人きょうだいの末っ子だった海さんは1歳7ヵ月のとき、保育園で水を張った洗濯機に転落。呼吸と心臓が停止し、酸素が脳にいかず「植物状態」に陥りました。
 由美さんは「海くんは医学的には″生きているだけ”ということになるのでしょう。だけど、27年間命をつないできただけでなく、いろんな人たちとのつながりをつくってきました」と振り返ります。

 自立の力

 海さんは、9歳で家族と富士山を登頂しました。2003年には米大使館前でイラク戦争反対のアピールを行いました。ハワイに数回旅行するなど、多くの人の支援を得て豊かな経験を重ねてきました。
 週3回、同県呉市のNPO法人「地域ネットくれんど」の事業所で働きます。同法人地域協働センター長の入江晴美さんは「障害のある人が地域にとけ込み、活躍できる場をめざしています」と力を込めます。
 障害のある仲間と活動を始めると、閉じていた海さんのまぶたが開き、目が輝きます
 「くれんど」の仲間たちがつくるお菓子やパンなどが並ぶ、事業所に併設されたショップ。海さんは店番を任されています。昼時には近所の人たちが次々とパンを購入。にぎやかです。
 お菓子を買った60代女性は「障害のある人が地域で働くことはいいことだと思いますよ。皆さんがつくるお菓子はおいしい」と笑顔で話しました。
 「多くの人の力を借りながら生きることが、海くんにとっては”自立”につながるんだと思います。障害があることは迷惑じゃない」と由美さん。「めいとおいがいる海くん。2人のおじさんになったけど、地域のおじさんにもなりたいね」

真の福祉制度が必要

意味なき命はない下

 赤ちゃんのときの事故で重度の障害を負った西原海(かい)さん(27)=広島県東広島市=。
 「今年は、1人暮らしに向けて準備をすすめていきたい」と母親の由美さん(57)は今、こう考えています。

 挑戦の年

 自力で体を動かすことも意思表示も困難な海さん。呼吸できるよう数時間ごとに、たんの吸引が欠かせません。口から食べることができないため食事は、おなかに穴を開けて(胃ろう)、胃内に栄養剤を与えます。1日1回は、みんなと同じ食事をメニューごとにミキサーにかけ裏ごししたものを注射器で与えます。
 海さんが働くNPO法人「地域ネットくれんど」=同県呉市=の事業所でも、職員が昼ご飯を一品ずつ、メニュー名を海さんに伝えながら注射器で与えていました。
 由美さんは「海くんは話すことはできないけど、新しい人間関係や環境に反応します。どれだけ自宅と同じような環境にできるか不安はあります」と話します。「それでも、親元を離れたい年頃だし、海くんは1ヵ月でも2ヵ月でも挑戦してみたいんじゃないかな」
 海さんのような重度障害者の1人暮らしを支えるサービスに、障害者総合支援法に基づく「重度訪問介護」があります。居宅での身体介助や家事支援、見守りなど生活全般にわたる支援と外出時の介助を総合的に行うものです。

 潜む意識

 「制度上のサービスは整っています。問題は、重度訪問介護を24時間支給する自治体がほとんどないことと、サービス単価が低いことです。低単価のため重度訪問介護を実施する事業所は多くない」。「くれんど」の代表理事、小河(おこう)努さんは、こう指摘します。
 「重度訪問介護の低単価は、『障害者にお金をかけるな』という国からのメッセージでしょう。この問題を解決しなければ、相模原事件の植松聖容疑者と同様の『重度障害者は邪魔な存在だ』という社会に潜む意識は変えられないのではないか
 障害のない人は、誰とどこで暮らすのかを自身で選択することができます。「障害があると多くの場合、家族との生活しか選択肢がない。障害者を支える人がいなければ、植松容疑者の言葉のように『生きる意味はない』となるのだろう」と小河さん。
 由美さんは訴えます。
 「海くんは人に支えてもらうだけでなく、私たち家族やいろんな人たちに多くのものを与えてくれています。障害のある人がその入らしく暮らすためにも、真の福祉制度が必要です
 (おわり)
(この連載は安川崇、岩井亜紀が担当しました)


焦点・論点
相模原事件と障害者の尊厳
格差・不寛容社会と地続きの優生思想と対峙し是正迫ろう
日本障害者協議会代表 藤井克徳さん
(しんぶん赤旗)2017年1月27日

 「障害者は不幸をつくる」として、植松聖容疑者が相模原市の「津久井やまゆり園」で暮らす多くの障害者を殺傷した事件から26日で半年になります。事件をどうみるか。視覚障害者で、日本障害者協議会代表の藤井克徳さんに聞きました。
(岩井亜紀)

相模原事件と障害者の尊厳

 -事件から半年たった今、感じることは何ですか。

 一番気になるのは、戦後最悪と言われる殺人事件だったにもかかわらず、社会の中で”風化”が始まっていることです。その要因の一つに、政治のリーダーがこの問題にきちんと向き合っていないことがあるのではないか。昨年9月開会の臨時国会での安倍晋三首相の所信表明や、今年の施政方針演説でもまったく触れられませんでした。政府のリーダーはその後も、この事件に関して囗をつぐんだままです。
 政府や神奈川県から検証報告が出ましたが、内容はあまりにも浅薄です。事件の社会的背景を検証することなく、精神科医療の措置入院制度や社会福祉施設の防犯対策など対症療法にとどまっています。この問題を風化させてはならないとの立場で、私たち自身、引き続き事件に向き合い、今後も、政府には本当の意味での検証を迫っていくつもりです。また、国会でも事件について検証してほしいと思います。

 -事件の社会的背景には何があるとみていますか。

 植松容疑者の言動は絶対に許されません。彼は、重度障害者は安楽死させた方がいいと、優生思想に後押しされて事件を起こしたように思います。日本では為政者が繰り返し、彼の言葉と類似した発言をしています。
 兵庫県では1966~74年にかけ県主導で、「不幸な子どもの生まれない県民運動」を実施しました。
「不幸な子どもの生まれない県民運動」についての資
神田真秋元愛知県知事は07年、新人研修で「いい遺伝子・悪い遺伝子」と発言しています。石原慎太郎元東京都知事は在職時の99年、重度心身障害者施設の都立府中療育センターを訪れ、「ああいう人たちには人格があるのかね」と言いました。
ああいう人ってのは人格あるのかね
石原慎太郎 土下座写真
上村智子さんへ土下座しているのは石原慎太郎元環境庁長官

茨城県教育委員会の長谷川千恵子元委員は15年、特別支援学校視察後、「妊娠初期に(障害が)わかるようにできないのか」「県では(障害者を)減らしていく方向にできればいい」と発言しています。
障害児出産「減らしていける方向に」

 こうした発言が繰り返される日本の土壌に、優生思想が潜んでいることに目を向けなければなりません

 -藤井さんは2015年、ナチス・ドイツ時代に、優生思想に基づき繰り広げられたT4作戦の問題でドイツを訪問し、これを取り上げたNHKの特集は、大きな反響を呼びました。

 T4作戦は、「価値なき生命の抹殺の容認」と言われました。働けない者、兵隊になれない者、主には知的障害者や精神障害者が標的になり、推定20万人もの障害者が殺されました。

ナチスが作ったプロパガンダポスター
ナチスが作ったプロパガンダポスター
「この立派な人間が、こんな、我々の社会を脅かす病んだ人間の世話に専念している。我々はこの図を恥ずべきではないのか?」

 ドイツで遺族に会い、6ヵ所あった殺りく施設のうち唯一現存するハダマーの施設を訪れました。ここで使ったガスや焼却炉が、ユダヤ人虐殺で知られるアウシュビッツなどの絶滅収容所の基礎を築きました。T4作戦は、ホロコーストにつながるリハーサルだったのです。
 T4作戦では、医師が積極的、自主的に加担していました。当時出回り始めた精神科薬物の成績を上げるために、治らない重度の患者や障害者が「邪魔」になったのです。いわゆる人体実験もたくさん行われています。
 約1万㌔という距離、70年という時間の隔たりがありますが、私たちの現代社会と関係ないと言い切れるでしょうか。
 優生学に基づく政策はヒトラーに先立ち19世紀後半から、スカンジナビア半島、アメリカ、ヨーロッパ全体に広がっていきました。日本では、40年に国民優生法を制定、48年に優生保護法に改定し96年まで続きました。その間、ハンセン病の患者や知的障害者、精神障害者などが強制断種させられました。優生思想は、人類が世界規模で展開した悪行なんですね
 優生思想と地続きなのが、現代の格差社会や不寛容社会です。新自由主義の下、市場原理や競争原理が強まり、生産性や経済性、効率などが人間の価値を計るバロメーターになっています。競争を通じて人々の序列化が図られ、無意識のうちに優劣が決まっていく。この事件は、現代の日本社会の問題点を投影していると言っていいのではないでしょうか
 国際社会に目を転じると、トランプ米新大統領が排外主義的な発言を繰り返し、ヨーロッパでも排外主義的な極右勢力が台頭しつつあります。大変気になる動きです。

 -優生思想に立ち向かうには、何が重要でしょうか。

 強者が残り弱者は社会の舞台から退場してもらおうという優生思想的な視点で社会を見渡した時、障害者がおかれている状況は一番弱く、一般市民社会とあまりにもかけ離れています。例えば、所得をみると、8割以上の障害者が「相対的貧困線」である年間122万円以下で暮らしています。そのため20~30代の7割以上の障害者は、家族が丸抱えしている状態です。
 重度障害者を標的とした今事件ですが、重度障害者の中にこの事件に向き合う大事な視座があるように思います。それは、冷遇されている障害者施策の転換に他なりません。そこにこそ、優生思想との対峙があり、格差社会や不寛容社会の是正にもつながるのではないでしょうか

 そのときに”羅針盤”となるのが、国連の障害者権利条約です。どの条文も大事なものですが、17条には「すべて障害者は、他の者との平等を基礎として、その心身がそのままの状態で尊重される権利を有する」とあります。日本国憲法13条の「すべて国民は個人として尊重
される」とも重なります。条約17条が意味するところは、「社会の側から障害者に近づいていくべきではないか」ということです
 私が役員を務める障害者団体「きょうされん」は長年、障害者が地域で主人公として力を発揮しながら暮らしを築けるよう活動してきました。事件を受けて、優生思想的な障害観に負けてはいけない、引き続き事業所や地域で働くことや暮らしを充実させ、障害の重い人も含め一般市民と交わりながら生きていく道をつくっていこうと話し合っています。


社会不適者を絶滅


ETV特集
それはホロコーストのリハーサルだった
~障害者虐殺70年目の真実


http://dai.ly/x3cyf72
600万人以上のユダヤ人犠牲者を出し、「人類史上、最大の悲劇」として語り継がれてきたナチス・ドイツによるホロコースト。しかし、 ユダヤ人大虐殺の前段に、いわば“リハーサル”として、およそ20万人ものドイツ人の精神障害者や知的障害者、回復の見込みがないとされ た病人たちがガス室などで殺害されたことについては、表だって語られてこなかった。
 終戦から70年もの年月がたった今、ようやく事実に向き合う動きが始まっている。きっかけの一つは5年前、ドイツ精神医学精神療法神経学会が長年の沈黙を破り、過去に患者の殺害に大きく関わったとして謝罪したこと。学会は事実究明のために専門家を入れた国際委員会を設置、 いかにして医師たちが“自発的に”殺人に関わるようになったのかなどを報告書にまとめ、この秋発表する。
 番組では、こうした暗い歴史を背負う現場を、日本の障害者運動をリードしてきた藤井克徳さん(自身は視覚障害)が訪ねる。ホロコーストの “リハーサル”はどうして起きたのか、そして止めようとする人たちはいなかったのか・・・。 資料や遺族の証言などから、時空を超えていま、問いかけられていることを考える。


人間が人間を見下す行為は、いじめ、ブラックバイト、パワハラなどたくさんころがっている。差別と虐待の究極の姿として、すべてつながっている問題だと思った。それを国家権力が先導し、助長することはあってはならない。戦後70年、日本国憲法が守られるのかどうか、今、私たちの足元ともつながっている。
投稿者:こう ETV特集HPより


ウソですかホントですか…いいえコダマ(言霊)です…(´ε`;)

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海上工事に着手 防衛局、辺野古強行

(#゚Д゚)プンプン(゚A゚)ヤメレ!!!!

MX「ニュース女子」沖縄ヘイトデマ問題 - 東京新聞が謝罪。

https://youtu.be/4wDF8de4J4c

ニュース女子」問題 深く反省


問われる報道倫理
東京新聞「反省」したが…
(しんぶん赤旗)2017年2月3日

 沖縄県東村高江で米軍オスプレイパッド建般に反対する人たちを「テロリスト」「金で雇われている」などとデマ攻撃した東京MXテレビ「ニュース女子」で東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏が司会を務めたことについて、東京新聞は2日付I面で、「『ニュース女子』問題深く反省」「論説主幹・深田実が答えます」という記事を掲載しました。

問われる報道倫理

論説副主幹の責任に触れず

 記事は、「ニュース女子」の内容について「本紙のこれまでの報道姿勢および社脱の主張と異なる」「事実に基づかない諭評が含まれており到底同意できるものでもありません」としています。
 さらに「他メディアで起きたことではあっても責任と反省を深く感じています」としたうえ、長谷川論説副主幹が出演していたことについて「重く受け止め、対処します」としています。
 同日の5面に掲載した「読者部だより」では、榎本哲也読者部長が、長谷川論説副主幹の出演問題での厳しい批判や社としての見解表明を求める電話、ファクス、メールなどが読者部に届いただけでも250件を超えたことを明らかにし、「1ヵ月にわたり連日、ご意見が相次いでいることに、きょうまでお答えしていませんでした」と謝罪しています。
 しかし、深田論説主幹も榎本読者部長も、同紙として長谷川氏の責任をどう問い、対処するのかについては触れていません。

市民が抗議 沖縄からも駆けづけ

 東京MXテレビが1月2日に放送した番組「ニュース女子」はデマで沖縄への偏見をあおるものだとして、市民180人が2日、東京都千代田区のMXテレビ本社前で抗議行動をしました。
 沖縄から駆けつけたヘリ基地反対協議会共同代表の安次富(あしとみ)浩さんは「沖縄の二つの新聞は『偏向だ』という攻撃をされてきたが、あの番組こそ偏向だ」とのべ、「わたしたちは非暴力を貫いて長いたたかいをしてきた。いまそれが『オール沖縄』のたたかいになっている。この民意がどういう歴史で生まれたか、それこそ報じるべきだ」と強調しました。
 リレートークでは「誹謗(ひぼう)・中傷された沖縄の人に謝るべきだ」(沖縄・反戦地主
会の女性)、「視聴率1%は100万人ということを認識して責任ある態度を取るべきだ」(江東区の男性)などの発言が次々。東京新聞に抗議に行った女性は「読者部長に直接会い、ニュース女子の司会をした長谷川幸洋論説副主幹を処分するよう要求した」と報告しました。

大株主″人ごと″ではない

 長谷川幸洋氏は「東京新聞・中日新聞論説副主幹」の肩書で「ニュース女子」に出演してい
ます。
 同氏は「私はジャーナリストが本業」「記者が社説と異なる主張をする自由こそ、ジャーナ
リズムの基本だ」(「現代ビジネス」13年2月1日)とかねがねジャーナリストとしての自負を囗にしてきました。
 しかし、東京MXテレビが1月2日に放送した「ニュース女子」では、事実確認もなく、反対派の声を一切聞かずに行われたデマリポートを制止することもしませんでした
 そればかりか、次の週の番組では、番組にたいして抗議が殺到したことを「炎上した」と紹介したうえ「こういうふうに報道するとこういうふうにどう喝されるのがよく分かった」と、完全にデマを流す側に立つ発言をしました。
 これは、報道に携わる者に最低限求められる倫理観やバランス感覚を欠くもので、「ジャーナリスト失格」と宣告されてもしかたがありません。東京新聞がどれだけ厳しく対処できるのかが注目されます
 深田論説主幹が2日付の記事で「他メディアで起きたこと」といっていることも疑問です。
 「ニュース女子」の沖縄デマを放送した地上波テレビ局は、東京MXテレビだけです。他の局は、あまりにもひどい番組内容に、放送を見送るだけの見識を示しました
 東京MXの第1位の大株主は発行済み株式の6・27%を所有する中日新聞社です。MXテレビの不見識は、東京新聞にとって、人ごとではないことを深く受け止めるべきです
(竹腰将弘)




『ニュース女子』長谷川幸洋の正体
東京新聞は謝罪も本人は…『ニュース女子』司会・長谷川幸洋の正体! 安倍政権との癒着関係、なぜ論説副主幹に

(リテラ)2017.02.02
http://lite-ra.com/2017/02/post-2891.html



IWJから長谷川幸洋論説副主幹に宛てた質問状を公開!「ニュース女子」で東京新聞が放送一ヶ月後に謝罪記事を出すも長谷川氏本人は雲隠れ!? IWJが深田実論説主幹に直撃!(第10弾) 2017.2.3
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/360990






映像‘17 沖縄 さまよう木霊(こだま)
~基地反対運動の素顔~


http://dai.ly/x5a0b0l
2016年夏。沖縄県北部にある東村高江地区での動きが全国ニュースで伝えられました。
米軍の新たなヘリの離着陸帯(ヘリパッド)の建設工事が進む中、それに反対する地元住民など県民たちが連日座り込みを続けていたゲートの前に大量の機動隊員が投入され、住民たちが強制排除されたのです。工事用ダンプの進入を阻止するため、住民たちがとった手段が座り込みでしたが、この日以来機動隊との緊張関係が一気に高まっていきました。
沖縄の小さなこの村に全国の府県警から機動隊員の派遣が続く中、フェンス越しに抗議していた県民にむけて、一人の大阪府警機動隊員が「ボケ、土人が」と発言。沖縄県民を辱めるものとして県内外から大きな批判を浴びましたが、一方で「そもそも住民側の暴言が原因だ」として機動隊側を擁護する声が広まりました。それに呼応するかのようにヘリパッドに反対して抗議行動をする人々を「沖縄県民はいない」「過激な暴力集団」、はては「テロリスト」呼ばわりする言葉がインターネットを中心に拡散していきました。反対派住民が「患者搬送中の救急車を止めた」という架空の話がSNS上で広げられたことが、「無法な暴力的集団」とのイメージづくりに大きな役割を果たし、東京のローカル局はそうした「風説」に沿うかたちでこの1月に番組を放送、メディアがお墨付きを与える情況になっています
沖縄 さまよう木霊
 いま沖縄の新基地反対運動に対して投げかけられる、様々なことばとレッテル。
 沖縄のやんばるの森で展開される運動を覆うこれらの「風説」は、虚と実がないまぜにされ、まるで木霊のように反響し、拡散されていきます。わたしたちは昨秋から沖縄・高江地区に入って住民たちの話を聞きました。「過激派」とレッテルを貼られた人に会い、「反対派住民が救急車を止めた」とSNSに発信した人物を訪ねました。そうして、さまよう「風説」の真偽を確かめて歩きました。そして見えてきたのは…
安倍政権が今国会で重要視している「テロ等準備罪」。
過去3度も廃案になった「共謀罪」が形を変え、市民の権利が制限されかねないと危惧される「テロ等準備罪」法案提出の動きが、いま沖縄を覆っている言説の背後に潜んでいるのではないだろうか…





ヘイトあおる偽ニュース
(東京新聞【こちら特報部】)2017年1月28日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017012802000150.html
 「韓国人による日本人女児強姦(ごうかん)事件でソウル市裁判所が一転無罪判決」-。「大韓民国民間報道」と称する偽(フェイク)ニュースサイトが今月中旬、ヘイトをあおる偽記事を公開すると、ネット右翼(ネトウヨ)らの手で大量に拡散された。サイトを運営していた東海地方在住の無職男性(25)は「嫌韓の人たちにウケると思った」と語る。米大統領選では偽ニュースが飛び交ったが、男性もこれに触発されてフェイクに手を染めていた。
(安藤恭子、三沢典丈)

ヘイトあおる偽ニュース_1

25歳男性「嫌韓派にウケると思い」
ネット右翼が大量拡散

 男性は、今年に入ってから「大韓民国民間報道」を立ち上げた。「こちら特報部」が二十七日、同名のツイッターアカウントを通じて取材を申し込んだところ、サイト運営者の男性が電話取材に応じた。
 「すべて自分一人でつくったフェイクニュースです」。男性は、記事がデマであることをあっさりと認めた。続けて「失業中の小遣い稼ぎ。広告収入が得られれぱと思って」。悪びれる様子もなく、偽サイトを始めた動機を明かす。
 「大韓民国民間報道」の画面には「事件」「政治」「芸能」といったタブが並び、普通のニュースサイトと間違えそうだ。人気上位の記事の見出しは、「人肉工場摘発缶詰に高齢者バーガー 韓国」「韓国財閥系企業三社、合同で慰安婦像建設に百億円拠出へ」などと衝撃的である。
 サイト説明には「日本で知られているニュースは韓国で報道される1%だけ。日本に出てないニュースをかき集めて伝えます」とある。中でも注目を浴びたのが、十七日に配信された「韓国、ソウル市日本人女児強姦事件に判決 一転無罪へ」という記事だった。
 二〇〇〇年、ソウルを観光に訪れた日本人の十一歳と九歳の姉妹が強姦される事件が起き、ソウル市裁判所が、韓国人の男に一審を覆す無罪判決を出した―。これが偽記事の骨子であ
る。デパートの非常階段に連れ出して刃物で姉妹を脅すという詳細な手口や。「被害者が日本に帰国したため無理に罰する必要はない」とする裁判長のコメントまで紹介し、加えて韓国内にも、判決への異論が相次いでいるなどとウソを重ねた。
 もちろん、記事には「ウソです」との断りはない事実ならば、外交問題に発展しかねない大ニュースだ。実際、この記事はツイッターやフェイスブックなどで拡散され、閲覧数は七万八千件に達した。
 とりわけ拡散に大きく貢献したのが、ヘイトスピーチ団体「在日特権を許さない市民の会(在特会)」元会長の桜井誠氏だ。記事配信から三日後、ニュースへのリンクとともに「これこそヘイトです。日本は強姦大国韓国に行くべきではありません」とつぶやくと、二千件超もリツイード(転載)された。
 フォロワーから「これってウソ記事?」「このサイトのニュース、全般的に信憑性が怪しいんですが」と批判されると再び投稿し。「虚構だったとの話がありますが『韓国ならばさもあ
りなん』という話をもってきた」「虚構記事を流した本人から謝罪も釈明もないから本物の記事として見なす」
と強弁した。

ヘイトあおる偽ニュース_2

気軽な「小遣い稼ぎ」

 男性によると、韓国ネタの偽ニュースサイトを開設したのは今回で二度目。きっかけは、米ニュースサイト「バズフィード」が流した「米大統領選で若者たちがフェイクニュースサイトを作って収益を稼いだ」という記事だった。偽ニュースで広告収入を得ようというわけだ。
 さっそく昨年十一月。「大韓民国現地ニュース」と題するブログをスタートしたものの、運営側から公開停止に追い込まれた。あらためてつくったのが「大韓民国民間報道」である。
 男性は他のニュースサイトの文章を参考に、一つの記事を三十分程度で仕上げたという。「韓国が嫌いな人や、韓国の話題が好きな人が対象。二つのサイトを合わせて百六十~百七十以上の記事をつくったと思う。やっていくうちにヘイトをあおる記事や、韓国をばかにしたり、危ういと思わせる記事が拡散されやすいと分かった」と振り返る。
 思惑通り、ネトウヨたちが偽ニュースに釣られた。拡散に貢献した桜井氏については「インフルエンサー(ネット上で大きな影響を与える人)として期待はあったが、政治団体もやっているので、真偽に気を使うと思った。桜井さん周辺のフォロワーが反応するとは思っていたが、ご本人が拡散してくれたのは想定外だった」と評する。
 目的が小遣い稼ぎだけに、男性自身の韓国観を尋ねると、「好きでも嫌いでもない。政治思想なんて持っていないし、慰安婦問題なども詳しくないから、語れない」と素っ気なかった。
 「デマで韓国の人たちが傷つくとは思わないのか」という質問には「僕自身、国家への帰属意識があまりない。だから、韓国の人たちやだまされた人たちへの罪悪感はない」と断言した。
 これからもサイトは続けるのだろうか。「批判を浴びるリスクや記事をつくる作業量を考えると、収入が少なくて割が合わないから、もうやらないと思う。生活が切迫しているわけでもないので、たぶん今日中にはサイトをたたむ。良い社会実験になった」。取材後の二十七日午後には「大韓民国民間報道」は閲覧できなくなった。
 識者は今回の偽ニュース騒動をどう見るか。
 奥薗秀樹・静岡県立大准教授(現代韓国政治外交)は「釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が設置された問題で、韓国に辟易としたムードが高まる中で、今回の偽ニュースが広まった」とみる。

虚構気にせぬ排外主義者
かつて戦争の原因にも

 情報源を探ればウソと分かりそうなものだが、奥薗氏は「偽ニュースを拡散した排外主義者から見れば、虚構でも、嫌韓の流れをつくれれば良い。韓国語に翻訳されれば、韓国内でも反日の世論が高まることになる」と危ぶむ。
 運営者の男性がヒントを得た米大統領選では、選挙戦の終盤、フェイスブックなどで「いいね!」やコメントが付いた関連ニュースのうち、「ローマ法王がトランプ氏を支持」などの偽ニュースの方が、新聞、テレビなどの報道より多かったとの分析がある。
 八田真行・駿河台大専任講師は、偽ニュース横行の背景について「この二十年、民主党、共和党ともほぽ中道。報道が公平、中立にとらわれ、本音でないと感じる保守層が大量にいた」と解説する。
 トランプ大統領誕生を後押しした「オルト・ライト」と呼ばれる保守層は、白人至上主義者や女性差別主義者など多様で「他者から不当に攻撃されていると感じている」(八田氏)。そこに目を付けたのが、米ネットニュースサイト「ブライトバート」の会長を務めていたスティーブン・バノン首席戦略官・上級顧問。八田氏は「閲覧数を稼げばもうかるネットの仕組みを活用し、真偽は二の次に、この層に受ける話題を提供した」と説く。
 映画評論家の町山智浩氏は、今回の偽ニェース騒動の題材が「強姦事件」だったことに注目する。「他民族による女性への性的暴行は、人間の本能的な恐怖を呼び起こすため、何度も偽ニュースに使われてきた
 町山氏は「トランプ氏自身も選挙中、『メキシコは強姦魔を米国に送っている』とあおり、このウソが決め手となって当選した」と嘆く。「今、個人のニュース発信力は飛躍的に向上した。だが、偽ニュースによって米西戦争(一八九八年)すら勃発した歴史を肝に銘じておくべきだ

ヘイトあおる偽ニュース_デスクメモ



焦点・論点
「ポスト真実」にどう向き合うか
名古屋大学大学院准教授 日比嘉高さん

正確な事実を伝え続けていく
 届く言葉を届く経路と方法で

(しんぶん赤旗)2017年1月11日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-01-11/2017011103_01_0.html
 イギリスのオックスフォード辞書が昨年末、年間の世界の言葉に「ポスト真実(post―truth)」を選びました。日本共産党の志位和夫委員長が4日の党旗開きのあいさつで、この「ポスト真実」の政治にふれたことが話題を呼びました。事実に基づかないうそと偽り、「ポスト真実」の政治とどう向き合うか―。この問題に詳しい名古屋大学大学院准教授の日比嘉高さん(近現代日本文学・文化研究)に聞きました。
(山沢猛)

「ポスト真実」にどう向き合うか

 ―「ポスト真実」とは耳慣れないという声がありますが。

 「ポスト真実」は二つの言葉が連なっています。ポストは「後の、次の」という意味なので、「真実の次に来る」「脱真実」というニュアンスになります。オックスフォード辞書は「世論を形成する際に、客観的な事実よりも、むしろ感情や個人的信条へのアピールの方がより影響力があるような状況」を指す言葉だとのべました。「事実よりも感情」ということです。
 米大統領選挙ではトランプ陣営が大小さまざまなうそを並べ、同氏が大統領になりました。イギリスのEU離脱の国民投票でも、EUに支払っている拠出金が1週間で約480億円に達すると離脱派が主張、離脱の結果が出てから残留派のいう数字が正しいと訂正し怒りを呼びました。
 日本でも首相が福島第1原発の状況を「統御(アンダーコントロール)されている」といったり、防衛大臣が南スーダンの首都は「治安が落ち着いている」とのべたりしています
 こうした事実に基づかない主張がまかりとおることが社会で起きています。これはインターネットの文化と深くかかわる問題で、一部の国でなく世界で見られます。政治的立場の左右を問わない、社会的な風潮として考えるべき問題です。政治の場合、それを「ポスト真実の政治」と呼んで問題点を考えることが増えてきました。

世界で日本で

 ―世界でも日本でも起きていることなのですね。

 そうです。インターネットで、内容まで読まないでニュースなどのタイトル(表題)だけをみる。あやしいものも多いが、それを本当なのかということを確認しないで受け入れてしまう
 全くの偽のニュース(いわゆるフェイク・ニュース)を意図的に金もうけのために、大量に流しているサイトもあります。そのニュースを読者がチェックしないまま信じる。その結果、偽の情報が独り歩きするのです。
 デマの問題というのは日本でもあります。たとえば昨年の熊本の震災のあと、動物園のライオンが逃げ出したというデマが「映像」とともに流されました。沖縄・高江でのヘリパッド建設に抗議する人たちが金で雇われているというひどいデマは私自身、目にしました

 ―なぜそうした風潮が起きているのですか。

 原因の一つに、私たちがニュースに接触する仕方が変わってきていることがあります。これまでは、まず新聞やテレビから知るという形だったのが、パソコンやスマホで見る。情報に接する仕方が変わってきています。
 とりわけ、ツイッターとかフェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で友達関係、フォロワーの関係になっている人たちの間でニュースが共有される仕方に、特徴があります。個人的な感覚が近い人たちが友達になっていますから、自分が正しいと思ったり、求めたりするニュースにより多く接することになっていきます
 「事実」を伝えるニュースをただ単にそのままシェアするのでなく、「いいね」とか「ひどいね」という感情をつけ加える。つまり「感情が付着した状態」でニュースを共有しているのです
 これがインターネット、とりわけSNSの世界の特徴です。

言葉言い換え

 ―客観的事実を二の次にする風潮を政治も担っているということですね。どういうものがありますか。

 これはたくさんあげられると思います。最近ひどいなと思ったのが、公約していた消費税引き上げを延期し据え置いたときに「新しい判断」と言っていましたが、びっくりしました。明らかに公約と違っていても「新しい判断」だといってすませる。そして世論もそれを大きな問題とはしませんね
 「ポスト真実」の日本の状況で違っているのは、トランプ陣営ほどあからさまなウソはそれほど多くないのですが、かわって言葉を言い換えたり、ぼやかしたりすることが多い。たとえば武器を「防衛装備品」と呼びます。武器輸出は「防衛装備移転」意図的に言い換えていますね
 「積極的平和主義」という言葉もそうです。これまでだったら違う言葉で言っていたものをぼやかした、口当たりのいい言い方に変えています。

 ―所得格差が拡大し、鬱屈(うっくつ)した不満が蓄積していることが、日本でも「ポスト真実」の風潮の背景にあると指摘していますね

 イギリスのEU離脱派もアメリカのトランプ支持者も、多くは没落した中間層だと言われています。日本も同じかもしれません。
 不遇な環境に置かれた不満や怒りのはけ口が排外主義的な言動や行為に向かいます。自分をおびやかすものや、自分が信じる「正しさ」と相いれない考えに敏感に反応します
 そうした強い感情や信条と結びついていますから、事実の正確さだけを示しても簡単にはカタがつきません


警戒感上がる

 ―「ポスト真実」の時代にどう向き合うべきなのでしょうか。

 最近インターネット上の複数の情報サイトが、健康にかかわるいいかげんな記事などをのせていたと問題になり、休止する事件がありました。米大統領選でも偽ニュースが話題になりました。
 この間の出来事を通じてネット上の情報に対する警戒感が、わずかですが上がってきたように思います。
 同時に、新聞など既存のメディアが時間も金もかけてつくった情報の価値が見直されているように感じます。
 地力のあるメディアには、手間暇をかけた質の高い記事、正確な記事を出し続けてもらいたいと思います。
 それをちゃんと届く言葉、届く経路と方法で伝えていくことも大切です。専門家の中でわかっていることでも、それをわかりやすい言葉で一般の人に伝えていく。極端な政治信条、偏った意思に凝り固まった人たちを説得するのはなかなかむつかしいですが、右でも左でもない一般の人たちに向けて正確な事実を伝えていくということをしてもらいたい。
 一般の人たちはこの情報の出どころや掲載媒体、執筆者などを確認し、それが信頼に足るものなのか確かめる習慣を身につけなければなりません。そうしないと容易にだまされます。ネット上の目を引く情報には危険もあるのです



動物と人間における欲求と感情

「人間の思考によって対象真理が得られるかどうかという問題は、なんら理論の問題ではなく、一つの実践的な問題である。実践において人間は真理を、いいかえれば自分の思考の現実性と力とを、すなわち自分の思考の此岸性を、立証しなければならない。実践から遊離されている思考が現実的であるか非現実的であるかという論争は、一個の純然たるスコラ学的(神学論争的)な問題である」
フォイエルバッハに関するテーゼ より

第044回ライトアップジャーナル / お笑い芸人VS原発事故 マコ&ケンの原発取材2000日

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自由なラジオ Light UP!第44回
 東住吉放火冤罪事件、被害者に聞く


https://youtu.be/Shb4v14DE_k?t=17m40s

17分40秒~第044回ライトアップジャーナル
「柏崎刈羽原発 新潟知事、東電に表明」について

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-044/
柏崎刈羽原発 Cs137の降下
いまにしのりゆき
今日は小出裕章さんと電話が繋がっております。小出さん、よろしくお願いします。

小出裕章さん:
よろしくお願いします。

いまにし:
新年、私のMCの回は初めてでして、おめでとうございます。今年もよろしくお願いしますといううことで。

小出さん:
はい、こちらこそ宜しくお願いします。

いまにし:
先生、お正月はいっぱい飲まれましたですか?

小出さん:
はいはい。いつもいっぱい飲んでますけど、正月もまた飲みました。

いまにし:
はい、ということで、昨年12月、前新潟県知事の泉田さんにもゲストでご出演を頂きましたが、今日も東京電力の柏崎刈羽原発に関連した話題をお届けします。

小出さん:
はい。

いまにし:
1月5日、新潟県の米山知事は新潟県庁で東京電力のトップと面会しまして、新潟県が独自に委員会を設けて検証する3つのテーマについて。
1つめは、福島第一原発事故の原因究明。
2つめは、福島第一原発の事故が与えた住民の健康への影響。
3つめが、柏崎刈羽原発で事故が起きた場合、住民の避難計画これどうなってますか?
ということを訴えられ、この3つの検証が終わらない限り再稼働の議論はできない。要するに再稼働、まな板の上に乗せることはできないというような事を伝えられました。小出さん、この米山知事のご意見について、どのように評価されますでしょうか?

柏崎刈羽原発 再稼働より3つの検証

小出さん:
はい。実に当然と言うか、ごくごく穏やかな当たり前のことをおっしゃってるだけであって、それがなんかニュースになるという、その事の方が私は異常だと思いますし、こういうきちっとした検証をしないまま川内原発、あるいは伊方原発高浜原発というものが再稼働にいってしまったという、そちらが実は異常なんだとい事を皆さんにも気づいて欲しいと思います

いまにし:
はい。泉田さんが知事の時も東京電力とのこういう面会の中で、東京電力の幹部が炉心溶融という言葉を使わないように指示していたこと等が明らかになりました。これ当時、マスコミですらキチッと東京電力に認めさせることが出来なかったことでですね。

「炉心溶融使うな」 東電社長の指示

小出さん:
炉心溶融なんていうのは、私は事故が起きた直後から明確に認識していましたし、認識できないような会社であれば、原子炉を運転する資格が元々ないという、それ程のことだったと思います。それなのに、東京電力は「炉心溶融という言葉を使うな」と言って社内で箝口令をしいたわけですし、マスコミもそれをキチッと暴くことができないという程の腰抜けだったわけですね。それを泉田さんが新潟県の委員会を立ち上げて、ようやくにして東京電力に認めさせてくれたということであって、新潟県、泉田さんのやってきた事というのは大変貴重なことでしたけれども、言ってみれば、ごくごく当たり前のことを彼はやってくれたという事だったと思います

炉心溶融「判定基準」あった


いまにし:
そうですねえ。米山さんの面会した内容の報道なんか見てましても非常に的確ですし、新潟県の泉田さん、米山さんというのは非常にキチンとやって頂いてるなあというような印象があるのですが、その一方で、他の都道府県の知事ですとか市長さんというのは一体何をやってんのかなあと思えてならないですよねえ。

小出さん:
ほんとにそう思いますね。地方自治体というのは、住民をとにかく守るというのが一番の責務なわけですから、事故が起きた時に、ほんとに自分が守るべき住民を守ることが出来るかということは、何を置いても考えなければいけない事だと私は思います

原発はお金がなる木だった

いまにし:
はい。それでですね、米山知事はやはり県民の安全確保というのを第一にということで、福島第一原発の事故による健康への影響・被害ですね、その辺をキチンとさせなければならない。それにプラス避難計画、これほんとに有効なのかということを加えておられますよねえ?

小出さん:
そうですね。もし、事故が起きてしまって、ほんとに住民の安全を守れるかということは、避難計画がキチッと立てられるかどうかという事にかかっているわけですけれども。何とも驚たというか飽きれたことに、日本の原子力規制委員会は、「避難計画はもう俺達知らない。勝手に自治体でやれ。」という風にしてしまったわけですね。でも、そうされるのであれば、それこそ自治体がキッチリと非難計画について考えなければいけないわけですし、電力会社はキチッと自治体に対して説明する責任があるはずのものだと思います

いまにし:
はい。とりわけですね、そこで一つ考える所が、やっぱり福島第一原発の事故原因もはっきりしてない中、どうなんでしょうか?日本の国は、住民達にいわゆる帰還困難区域と言われる所にまで早く帰したいという思いが透けて見えるようなところがあるのですすけれども。
そういう中で、やはりこの健康への影響ということをキチンと打ち出してらっしゃるというのは非常に大事なポイントなのかなあと思うんですが。

小出さん:
はい、そう思います。今、福島では小児の甲状腺がんというのが、これまでの医学の常識から見れば数十倍も高く発生してるという、そういう状況になっているわえけで。どんな健康影響が出てくるのかということをキッチリと本当は調べなければいけないのです。しかし、福島県の県民健康調査委員会も、調べると住民に何か心配を与える、植え付けるというようなことで、調査そのものをもう止めてしまおうというような方向で動いているわけです。本当に飽きれた自治体だし、飽きれた国だと私は思います。

県民健康調査「甲状腺がん」

いまにし:
はい。そして、この面会から分かってきたのは、米山知事のおっしゃられる通りの検証をすると、まあ3年から4年ぐらいかかるだろうなあということが分かりました。という事は、柏崎刈羽原発、その期間は再稼働できないと言うか、再稼働の論議にすらならないという事になりますよね?

小出さん:
米山さんがちゃんと方針を貫いてくれる。あるいは、泉田さん自身もたぶん命も含めておびやかされて、彼は、泉田さんは撤退したわけですけれども。そのような事がないことを私は願いますし、キチッと今の米山さんの教えが貫けるのであれば、3年、4年という間は再稼働ができないということになると私は思います。

いまにし:
けど飽きれたことに、面会を終えました東京電力の數土会長はマスコミに対して、「世論はどうなるか分かりません。知事も検証に必要な期間を明確に設定したわけではない」というような話をされましてですね。云わば、「また原子力村の力で圧力をかけるぞ。再稼働はもっと早くした方がいいんだ」みたいな事を臭わせるような発言をしました。ほんとに原子力村の人はあいかわらず懲りないなあと思えてならないんですけれども。

わくわく原子力ランド

ぼくたちのみらいをはこぶ原子力

小出さん:
いや、ほんとにそうですね。いまにしさん、おっしゃっている通りで。ほんとにいつになったら、自分達の罪をキチッと認識するようになって、沢山の人に今まだ被害を与え続けているわけですから、そちらを何とかするという事の方がはるかに大切な仕事なのであって、何でもかんでも再稼働。米山さんが「うん」と言わないなら世論でも何でも、どんどん適当に捻じ曲げていって、米山さんを追い落とすというような事をたぶん彼らは考えているのだと思います

誰も責任を取らない原子力村
わくわく原子力厶ランド

いまにし:
はい、分かりました。 小出さん、ありがとうございました。

小出さん:
いいえ、こちらこそ。ありがとうございました。

原子力緊急事態宣言

暗黒の時代に向かう流れは 今もある
愚かな国民には愚かな政府



第45回 インドネシア・パプアの大地と人々が教えてくれたこと

https://youtu.be/be5m3sN3JOM



堆積物は溶融核燃料か

ペデスタル内事前調査の実施結果

2号機デスペタル内部調査

「サソリ型」原発内部調査ロボ
福島原発内部調査用のロボット

福島処理シナリオすべてが虚構
近づけば即死の核燃料残骸映像を専門家はどう見たか
チャイナシンドロームが今なお進行中のような惨状下で、廃炉計画も立てようもない中、再稼働ありきで国民負担だけが先行審議される悪魔的デタラメ
何兆円使おうが廃炉なんてできっこない
(日刊ゲンダイ)2017年2月4日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/198938
何兆円使おうが廃炉なんてできっこない_1

 本当に廃炉なんてできるのか。目の前の現実に打ちのめされてしまう。
 東京電力は2日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器の内部調査で撮影した映像を解析したところ、一部で毎時530シーベルトという超高線量を測定したと発表した。
 これは、とてつもない数値だ。ICRP(国際放射線防護委員会)の指標では、宇宙線や大地からの「自然放射能」に加えた「追加被曝線量」の公衆限度は年間1ミリシーベルトとされている。毎時換算でおよそ0.11㍃シーベルトだ。福島原発事故後に日本政府が避難指示を解除する目安の除染目標にしたのは、年間20㍉シーベルト。長期にわたって居住が制限される「帰還困難区域」の線引きは、年間積算線量が550㍉シーベルトとされた。
 1000㍉シーベルトが1シーベルトなのである。今回、計測された530シーベルトという高線量は、想像を絶する世界だ。「マイクロ」も「ミリ」もつかず、しかも「毎時」。1999年に茨城県東海村の核燃料加工会社で起きた臨界事故で死亡した作業員の被曝量は、最大で20シーベルトと推定されている。放射線医学総合研究所によれば、毎時66~7シーベルトが100%致死量だという
 東電は「推定値だから30%の誤差がある」と説明しているが、7掛けしたって毎時370シーベルト。人間が近づけば即死するレベルであることには変わりない

「メルトアウト」が起きている可能性

 気がかりなのは、毎時530シーベルトという放射線量が、運転中の原子炉圧力容器内と同程度の放射線量だということだ。メルトダウン(炉心溶融)した核燃料が圧力容器の底を突き抜け、地下水と接触して再臨界に達しているということではないのか。
 原子炉格納容器を設計していた元東芝技術者の後藤政志氏が言う。

何兆円使おうが廃炉なんてできっこない_2

東電が公開したカメラ映像では、原子炉の真下に大きな穴が開いている様子が見えました。核燃料が圧力容器を破って外に漏れ出たことは間違いありません。ただ、それは、われわれ専門家が事故当初から指摘していたこと。東電や政府はなかなか認めようとしませんでしたが、メルトダウンは大前提なのです。今回、メルトダウンした核燃料が原子炉圧力容器を突き抜けて、外側の格納容器に漏れ落ちるメルトスルー(溶融貫通)が起きていることは裏付けられた。圧力容器を破るほどの核燃料では、格納容器はひとたまりもありません。圧力容器は70気圧に耐えられるよう設計されていますが、格納容器の設定はわずか4気圧です。建屋のコンクリート壁にいたっては単なる覆いであって、超高温のデブリ(溶融燃料)による浸食を防ぐことは難しいでしょう
 核燃料が原子炉建屋の床を突き破る「メルトアウト」が起きている可能性は高い。これが地下水に達していれば、いくら循環冷却しても放射性物質の拡散を防ぐことはできない。チャイナシンドロームが進行中のような惨状下にあると考えるべきだろう。
 先月28日、事故後の復興について関係閣僚らが議論する福島復興再生協議会が福島市内で開かれた。議長を務める今村復興相が冒頭の挨拶で「福島、東北の復興も3月にはいよいよ7年目に入る。マラソンでいうとだいたい30キロ地点ぐらいにきているのかな」とホザいたのは、まったくもって信じがたい感覚だ。福島の現状をどう認識しているのか。事故処理はまだスタートラインにも立っていない。原因さえ解明されていない。それでマラソンの折り返しを越えた30キロ地点だと? こんな無神経な発言をして、大臣をクビにならないのが不思議だ。

廃炉費用は税金か電気料金で結局は国民負担

 東電は今月中に最新型のロボットを投入してデブリの状態を確かめる予定だったが、作業用足場に開いた穴が走行ルートを妨害するため、計画の練り直しを余儀なくされそうだ。毎時530シーベルトという高線量も想定外で、廃炉への道は、ますます混沌としてきた。
「この高線量では、ロボットに使われている半導体やモーターがやられてしまうので、2時間程度しか動かせず、限定的な調査しかできません。もっとも、仮に線量がもっと低くても、ロボットが正常に動くかは分からない。あれだけの過酷事故を起こしておいて、簡単に廃炉までたどりつけると思う方が間違っています。今回の内部撮影によって、政府と東電の廃炉スケジュールが完全に破綻したことが露呈しました」(後藤政志氏=前出)
 事故が起きた11年の年末に発表された廃炉の工程表は、2年以内に1~4号機の貯蔵プールにある使用済み燃料の取り出し作業に着手、1~3号機の溶融燃料は10年以内に取り出し作業を始め、30~40年後に施設を解体撤去する廃炉が完了するというものだった。
 事故からまもなく丸6年になるのに、工程通りに実行できたのは、4号機の使用済み燃料取り出しのみ。事故を起こした1~3号機の燃料には着手できない。建屋内の線量が高すぎて人間が近寄れないのだ。そのうえ、溶け落ちたデブリがどんな状態で、どこにあるのかさえ分からない。これのどこが「アンダーコントロール」なのか
 当初の計画からは大幅に遅れているのだが、政府はデブリの取り出しを21年に始め、30~40年で廃炉を完了させるというスケジュールを変えようとしていない。ここが悪魔的だ。

途方もない年月と費用が必要

「政府の工程表は夢物語でしかなく、見直す時期に来ていると思います。福島原発の場合、燃料をすべて取り出して更地にするという意味での廃炉は、数十年単位では無理でしょう。問題なく運転終了した原発でも、廃炉まで数十年かかるのです。米国のスリーマイル島事故では、核燃料がまだ格納容器内にとどまっていたから、なんとかなった。世界的に見ても、過酷事故で燃料デブリになったものを取り出した例はありません。福島では、形状をとどめていないデブリがどこにあるかも分からないし、メルトダウンした原発が3基もある。チェルノブイリのように石棺化しても、100年は持たないでしょうし、本当に廃炉に至るまでには、途方もない年月と金額が必要になる。廃炉費用がいくらかかるか、誰にも分かりません。ところが、政府は最終的な費用の計算に先行して、国民に負担させるスキームの議論を始めた。ホント、ふざけています。40年という廃炉工程表を取り下げないのは、着実に廃炉に向かっているというパフォーマンスでしかない。東電を存続させ、原発再稼働を進めるためです」(環境経済学者で立命館大教授の大島堅一氏)
 経産省は昨年、事故処理の負担スキームを審議する有識者会議を立ち上げた。福島原発事故の賠償・廃炉費などは計21.5兆円になると、従前から倍増する試算を発表。6年経って近づくこともできない現状を考えれば、費用はどこまで膨れ上がるか分からないのだが、新電力の託送料に上乗せする方針を固めた。託送料なら、国会の承認も必要ない。儲けは自分たちのもので、事故負担は国民にツケ回す。そういう都合のいいビジネスモデルをゴリ押ししようとしている
40年での廃炉なんて、どう考えても無理です。現実的な廃炉計画を立てられる状況にもない。しかし、原発輸出を成長戦略に据えている安倍政権は、既存の原発を稼働させたうえで、新設の仕組みもつくりたいのでしょう。世界に向けて、安心・安全を担保するためには、虚構の事故処理シナリオを維持する必要がある。何兆円使おうと、工程表通りの廃炉はできないと思いますが、それも結局、税金にしろ電気料金にしろ国民負担にされてしまう。それでも原発再稼働を支持する国民が、どれだけいるのでしょうか」(大島堅一氏=前出)
 原発はコストが安いなんて、よく言う。福島原発の現状を見れば、原発再稼働は正気の沙汰とは思えない。原発事故は収束どころか、現在進行形だ。オリンピックなんて、やってる場合ではないのではないか





NNNドキュメント 2017年2月6日
お笑い芸人VS原発事故 マコ&ケンの原発取材2000日

http://dai.ly/x5ap37v
全国で、住職がいない無住寺院が増えている。
福島第一原発事故で、東京電力が行ってきた記者会見に何度も出席している、お笑い芸人「おしどり」のマコ・ケン夫婦に密着取材する。
福島市で、お笑い芸人「おしどり」のマコ・ケン夫婦が講演会を行い、福島第一原発事故の取材について語った。福島第一原発事故について東京電力が行う記者会見で、最多出席記録の保持者はおしどり夫婦である。
飯舘村で、子どもの甲状腺被曝に関する説明会が行われた。2011年10月16日、福島第一原発事故に関する、福島県の県民健康調査検討委員会の会見にも、お笑い芸人「おしどり」夫婦は出席している。
福島第一原発事故後の被爆基準について、国は20ミリシーベルト以下を、1ミリ以下を目指すに変更した。
お笑い芸人「おしどり」のマコは、阪神・淡路大震災をきっかけに、お笑い芸人となった。
4大公害病・水俣病患者の女性にインタビュー。お笑い芸人「おしどり」のケンが、針金アートで水俣病を表現した。
福島第一原発事故について、福島県の放射線健康リスク管理アドバイザーは住民への説明会で、放射線の健康被害はほぼゼロに近いくらい小さいとコメントしている。福島第一原発事故と福島第一原発事故の被災地の子どもが、甲状腺がんになった年齢を示すグラフを紹介。
甲状腺がんになった子供が原発事故時何歳か
福島第一原発事故後に、北茨城市の母親たちが、子どもの甲状腺検査を求める署名を集め、北茨城市では、18歳まで無償で検査することを決めた。 
ブエノスアイレスでのIOC総会で、安倍総理は、福島第一原発事故への対処について語った。2013年9月9日に行われた、東京電力の記者会見での、マスコミとのやりとりを紹介。
2013年9月18日、福島第一原発の1・2号機の排気筒で亀裂が見つかったことが発表された。東京電力は、排気筒の解体工事に着手すると発表した。
ドイツ・フランクフルトで行われた核戦争防止国際医師会議に、お笑い芸人「おしどり」のマコが出席した。

おしどりマコ“原発”追及のジャーナリズム精神に改めて感動! 会見500回、東電との闘いを描くドキュメントが
(リテラ)2017.02.08
http://lite-ra.com/2017/02/post-2904.html




第046回ライトアップジャーナル / 「原発の隣に帰れるか」(´・_・`)

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第46回自由なラジオ Light UP!
自主避難した元福島第一原発作業員の怒り。子供たちにまで放射線管理区域で暮らせというこの国の狂気!


https://youtu.be/9XIzCFT-jXE?t=42m45s
42分25秒~第046回ライトアップジャーナル
おしどりによる原発被害者集団訴訟の裁判レポート

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-046/
福島、指示解除も現実厳しく

おしどり(マコ):
おしどりは3.11以降、東日本大震災や東京電力福島第一原発事故の取材を続けています。その中で今日お伝えしたいことは、原発事故に関する裁判のことです。
2017年にどんどん福島第一原発の集団訴訟の判決が出てきます。
一番初めは群馬ですね。群馬の集団訴訟の判決はですね、去年の2016年10月31日に結審と言って、全ての審議が終わりまして、今年の3月17日に判決が出てきます。ここが一番早い。

原子力損害賠償群馬弁護団ニュース第22号

おしどり(ケン):
もうすぐですねえ。ほんとに。

おしどり(マコ):
うん。もう全国に先駆けて。そして2番目は、千葉県の訴訟ですね。福島第一原発の千葉訴訟が1月31日に結審。全ての審議が終わって判決が出るのは9月22日。

おしどり(ケン):
9月22日判決。

おしどり(マコ):
金曜日。そう。
今日スケジュールに入れてるから知ってる。金曜日に判決が出てきます。そして、その次が福島地裁で行われている生業(なりわい)訴訟。生業を返せ、地域を返せ、福島第一原発訴訟という所で。それは3月21日に結審、全ての審議が終わりまして、そして、その日に判決がいつ出てくるかということが発表されます。

『生業を返せ、地域を返せ!』福島原発訴訟原告団

おしどり(ケン):
なるほど。

おしどり(マコ):
この3つが集団訴訟。全国21ある集団訴訟に先駆けて、今年度判決が出てくる所なんですね。

おしどり(ケン):
分かりました。

おしどり(マコ):
はい。私たち1月30日にですね、まず福島訴訟の生業訴訟の取材に行ってまいりまして。

おしどり(ケン):
行ってまいりました。

おしどり(マコ):
翌日、それが1月30日の生業訴訟が、その結審の前のラスト前の弁論だったんですけども。

おしどり(ケン):
そうでしたねえ。

おしどり(マコ):
その翌日、1月31日が千葉地裁で結審ということで、そちらも取材に行ってきました。

おしどり(ケン):
行ってきました。朝からもう一日でしたねえ。

おしどり(マコ):
そうそう。

おしどり(ケン):
両方ともねえ。

おしどり(マコ):
そう。結審の弁論自体は3時間半。凄く長かったけど、私は傍聴券が当たったんで傍聴しましたけど、あっという間でした。それで私ね、昨日傍聴してて審議を聴いてて、何度も何度も泣いてしまったんですけど。

おしどり(ケン):
そうらしいですねえ。

おしどり(マコ):
そう。もうなんか帰りながらもケンちゃんに話しながらも何度も泣いてね。何が私悲しかったかって言うと、千葉訴訟の原告が提訴した時はもともと47人だったんですけど、もう既に6人亡くなったんです。原告がね

おしどり(ケン):
原告の方が6人亡くなられた。

おしどり(マコ):
そう。亡くなられて、そのお子さんが亡くなった原告の意志をついで、原告になっていたりされているんだけど。もう6人も、避難先で避難したまま亡くなっておられるんですよね。

おしどり(ケン):
はい。

おしどり(マコ):
昨日、結審の時に意見陳述された原告の方は、その92歳のお母様が2016年、去年の4月に亡くなられたというお話をされておられました。

福島原発事故で死者なし 高市早苗

おしどり(ケン):
92歳のお母様が、じゃあ最初原告だったんですか?

おしどり(マコ):
そう。だったんだって。それで、そのお母様は福島から千葉に避難されて、地震のすぐ後は原発事故のすぐ後は津波も大変だったからね、自分が生き残ったのは神様に生かされたんだと。
だから、しっかり生きなくてはっていうことおっしゃってたんですって。でも、その言葉も違うし、もう全然周りに知り合いもいないし、避難先でどんどんどん弱っていってらして、唯一の楽しみは福島のお友達にお電話をすることで。
でも、そのお友達の親友が亡くなってから、見る間に元気がなくなったんですって。それで、その親友が亡くなってからね、「親友は旦那さんがお迎えに来てくれていいな」と「私の主人は何でお迎えに来ないんだろう」っていうことを言い出して、どんどん弱っていったんですって。

おしどり(ケン):
ちょっと切ないですねえ。

おしどり(マコ):
切ない。地震の直後は、「神様に生かされた命だから頑張らないと」っておっしゃっていたのに、もう周りのお友達がどんどん亡くなって、外に出て言葉も違うし、全然知らない人達ばかりだというので、外に出て行けなくなったうちに、足腰も弱っていって、そして、言葉もだんだん呂律が回らなくなっていって、言語障害が出てきて、「もう早く旦那さんにお迎えに来て欲しい」って言うようになっちゃったんだって。
でもね、そのような中でも、本と新聞はとてもしっかりご自分で読んで自分の意見をはっきり言う方で、新聞で千葉で集団訴訟が始まるということを知って、すぐに原告に名乗りを上げたんですって。国と東京電力の責任はきちんと追及したいと

おしどり(ケン):
凄い。

おしどり(マコ):
凄いでしょ。
でね、東京電力だけが悪いんじゃない。国も責任があるんだと。その責任をきちんと明らかにすることは、私達、私がやらないといけないという事で。もう90前ですよ。その時点で。

国と東京電力は責任を果たせ

おしどり(ケン):
そっか。

おしどり(マコ):
そう。でもね、原告に自分が決めて、すぐに自分で連絡をとったっていうことを娘さんおっしゃってました。

おしどり(ケン):
その姿はね、娘さんは傍でご覧になってたんですよねえ。

おしどり(マコ):
そう。でもね、それで「故郷にいつか帰りたい、帰りたい」っておっしゃっていて、おっしゃっていたんだけど、でも、もうほんとにどんどん「旦那さん早く迎えに来て欲しい」とおっしゃるようになって、それで、「自分が死んだら、骨は海にまいてくれ」っておっしゃってたんですって、娘さんにね。
それで、「自分が先祖代々伝わってきた家もお墓も守れなかったから、そんな自分はご先祖様と同じお墓に入る資格はない」と「だから、自分が死んだらもうお墓に入れないから、ご先祖様に申し訳ないから、骨は焼いて海にまいて」って娘さんに言ってたんですって

浪江町で放棄された墓

おしどり(ケン):
そんなお母さんの責任じゃないじゃない。

おしどり(マコ):
そうよ。ほんとにねえ。でも、「早く一度帰って、故郷の桜を見たかった見たかった」っておっしゃっていて。でも、お母様は去年の4月に亡くなられて、今、でもやっぱりね、ご先祖様と同じお墓に入られたので、今は母は故郷の桜を見られたんだなあと思っていますということをおっしゃってました。
その国と東京電力の責任をきちんと追及したいと言っていた母の意志を継いで、今は私が原告になっていますと。
これ以上、こんな思いをする人を出さないでくださいと。きちんと責任を明らかにして下さいということを意見陳述してらっしゃいました。ほんとにそんな感じで、年配の方が故郷に帰りたいとずっとおっしゃっていた方が、国と東京電力の責任を明らかにしたいと。そして、こんな思いをする人間をもうこれ以上出さないで欲しいということで、私達で終わりにしてほしいということで、原告になっている方々が本当に沢山おられていて、集団訴訟が各地で立ち上がっています。でも、ほんとにね、結構、原告は年配の方々が多いじゃないですか。生業訴訟は4千人近く原告がおられるんですけど、年配の方々が多いんですよねえ。

『生業を返せ、地域を返せ!』福島原発訴訟

おしどり(ケン):
ほんとよねえ。

おしどり(マコ):
うん。私達、水俣病とか泉南アスベストとかいろいろ他の公害問題も取材していて、そして、その水俣病の溝口訴訟とか関西F3訴訟、そして、泉南アスベストという裁判が2013年や2014年に最高裁判決が出て、そして、原告側が勝って、国が悪かったと国の賠償責任を認めたんですけどね、もう裁判自体何十年もかかっていて、もう原告たくさん亡くなっていて、みな最高裁の判決の時に亡くなった原告の遺影を手に持ったお子さん方が多かったんですよ。

おしどり(ケン):
今思えば、ほんとに遺影を持った方ばっかりと言うとちょっと言い過ぎですけども、ほんとに多いですよね。

おしどり(マコ):
そう。水俣病の裁判もF3訴訟も溝口訴訟も泉南アスベストもそうだったじゃないですか。それで、私、千葉地裁の結審の取材に行って、地裁の第一審の取材に行ってね、他の全国でやってる原発事故の裁判の弁護士の方々も沢山来られていていろいろ話してたんですよ。
いろいろ話をしてたら、「その資料送ってちょうだい」とか「東京電力の原発事故のことに関して、今度、弁護士事務所に来てちょっといろいろ資料の読み方とかいろいろ教えてほしい」
と私いろいろ言われてたのよね。でも、もうすぐ一審が終わる所もあるので、「でも、もうこれもうすぐ結審なんで間に合いませんよね」っていう事を言ったら、その弁護士さんに私ね、「大丈夫、まだまだ高裁も最高裁まであるから、先は長いよ」って言われたんですよね。「ああ、そうか」と私そこでやっと初めて思い当たって。
この裁判は、その国や東京電力側とその原告側が住民の方々と争っているけど、どっちが勝っても負けても控訴して高裁に行って、最高裁まで行くんですよ。行く想定なんですよ。両方ともね。

おしどり(ケン):
時間を考えるとね。どれだけかかるか。

おしどり(マコ):
そう。だから、私、千葉訴訟で取材をしていてね、もう既に47人のうち、もう3年で6人原告が亡くなっていたら、最高裁に行くまでにいったい何人亡くなってしまうんだろうっていうことを思い当たったんです。

おしどり(ケン):
そうやね。

おしどり(マコ):
私達ほら、水俣病とアスベストの取材をしてその事は分かりきっていたはずなのに、長年、何十年も最高裁まで行くうちに、国がなかなか責任を認めないうちに原告の方がどんどん亡くなっている裁判を見ているのに、今の事ときちんとリンクして繋げて考えることができていなくって。いつも、ほらあちこちの裁判に行って、いつもニコニコ笑って写真を撮るおじいちゃんとか、お饅頭くれるおばあちゃんとか、おにぎり持ってきてくれるおばあちゃんとか、そういう原告の方々がもう90近い方、80歳過ぎている方が最高裁まではきっとおられないだろうなっていうのに思い当たった時に、凄い腹が立って悔しくて悲しかったんです

おしどり(ケン):
それで、昨日はほんとに何回も泣いてましたね。

おしどり(マコ):
何回も泣いた。こんな国だと分かっていたのにと思って、凄い泣きました。ほんとにね裁判を起こしている方々は、よくね地元でも凄く批判をされるんですよ。「そんなにお金が欲しいか」と「そんなに賠償金が欲しいのか」ってよく言われるんですけど

おしどり(ケン):
その話、よく聞きますよね。

おしどり(マコ):
そう。でも、裁判起こすことって本当に大変で。全然自分のお金儲けの為じゃなくって、きちんと責任を何が起こったのか、誰が悪かったのか、二度と同じことを起こさないように、二度と同じような辛い目にあう人がいないように、きちんと追及したいという方々ばっかりなんです

おしどり(ケン):
なんか、こういう事を繰り返して下さることで、なんか自分達の権利とかそういう物を守り続けてるんやなって思いますよね。

おしどり(マコ):
そう思う。ほんとに90前の方が原告になるっていうのは、自分が最高裁まで行かないと分かっていて、それでも原告にならねばと思う、そのお気持ちっていうのはね。それを私は千葉訴訟の意見陳述を伺って凄く感じました。
ほんとにどんどんどんどん結審、あちこちの裁判が結審されて判決が出てきます。このあちこちにある原発事故の集団訴訟。集団訴訟じゃなくても、いろんな裁判が起こってます。それを皆さんが傍聴したりとかいろいろ足を運んでどういうお話になってるのかなと関心を持って声を上げることっていうのも凄い大きな力になります

おしどり(ケン):
それは凄くなんか力になるって、弁護士の先生もおっしゃってましたね。

おしどり(マコ):
おっしゃってた。
だからもう結審の頃になったら、もう裁判に対して出来ることと言ったら、裁判所に対してきちんと世論の声が聞いてくれという署名を提出することなんですって。だから、様々な今年判決が出る様々な裁判、判決が出なくてもいろんな裁判でどんどん署名活動が始まっています。本当に日本の私達の戦い、私達の権利を守る戦いとして、原発事故の被災者の方々が裁判を起こして下さってるので、私達もいろいろ頑張って戦いに参加したいもんですね

おしどり(ケン):
ほんとに注目ですね。

おしどり(マコ):
はい。ということで、今日はおしどりによるLight Up!ジャーナルでした。



NHKスペシャル 2013年7月26日
動き出した時間 ~“旧警戒区域”はいま~

http://dai.ly/x12bin1
東日本大震災から2年余り。復興が進む被災地の中で、唯一取り残されてきた地域が、ようやく新しい局面を迎えようとしている。福島第一原発事故により、『警戒区域』として立ち入りが禁じられてきた9つの自治体だ。
去年始まった「避難区域の再編」が5月(※2013年)に全て完了。『帰還準備を進める区域』と、5年以上戻れない『帰還困難区域』とに分けられることになった。それぞれの自治体と住民は、いま“故郷をめぐる決断”を迫られている。
浪江町では、住民の8割が住む地区が「帰還準備を進める区域」に指定された。生活や仕事の再建のために帰る人たち。町の復旧事業課も6月から元の役場に戻る。想像以上に痛んだ家屋やインフラの復旧作業など、復興に取り組み始める。
一方、双葉町では、5月末(※2013年)、住民の9割が住む地区が「帰還困難区域」に指定された。故郷を離れざるを得ないと決断する人たち。新しい生活の場を、どこにどう作るのか、住民の間では話し合いが始まっている。
番組では、故郷に戻る人と移住を選ぶ人、それぞれの今に寄り添い、深く傷ついた「旧警戒区域」でようやく動き始めた人々の“決断の重み”を見つめる。


NNNドキュメント 2013年10月27日
チェルノブイリから福島へ 未来の答案

http://dai.ly/x16htki
爆発した原発の廃炉は、通常の廃炉より格段に難しい。
今も福島第一では溶けた核燃料がどうなっているか全く分からない。しかも廃炉にあたるのは、3次、4次、5次下請けなどの原発関連の作業経験が少ない人が多い。被曝線量がオーバーすると働けなくなり、また新たな人が補填される。
これでは想定の30~40年で廃炉を完了できるとは思えない。
核大国・旧ソ連がチェルノブイリ収束の為に取った対応と比較して、今の日本はどうなのか?
一番の違いは姿勢だ。
チェルノブイリには廃炉・除染の作業員を養成する訓練センターが作られた。廃炉に手練れを、という戦略だ。
日本は今の形のままでいいのか?
福島とチェルノブイリの大きな違いをつまびらかにし、日本が取るべき正しい道筋を探りたい。



震災 原発
「時期尚早」募る不安
第2原発立地の富岡町 避難指示一部解除へ

(しんぶん赤旗)2017年2月11日

 東京電力福島第1原発事故から間もなく6年―。政府は福島県の自治体に出した避難指示のうち、帰還困難区域以外は4月までに解除する方針です。避難自治体は今、どうなっているのか。順次紹介します。

第2原発立地の富岡町 避難指示一部解除へ

福島原発事故6年
避難自治体は今

 「夜になるとイノシシが群れでやってくる。鉄線を張っているが、だめだ。昼間だけでなく、夜の町をみんな自分の目でみてくれ。もうおれたちの町じゃなくなっている
福島県富岡町、帰還困難区域のすぐ外側の猪
 福島県郡山市で開かれ、約300人が参加した住民説明会で、帰還に向けた準備のために政府が許可した「準備宿泊」をしている同県富岡町の男性はそう訴えました。
 富岡町は楢葉町とともに東京電力福島第2原発の立地自治体で、全域が避難区域。政府は4月1日に同町の帰還困難区域以外の避難指示を解除しようとしています。いわき市、郡山市を中心に約1万5千人の住民が避難しています。政府が避難指示を解除する予定の居住制限区域、避難指示解除準備区域の住民は9601人で町民の約7割を占めます。

1ミリシーベルト上回る

 政府は住民説明会で避難指示解除に向けた取り組みを説明。さらに準備宿泊を行っている住民への調査で、放射線被ばく線量中央値が年間1・52ミリシーベルトと推定されると明らかにしました。政府が避難指示解除の目安としている年間20ミリシーベルトは下回りますが、除染活動目標の1ミリシーベルトを上回る数値です。
 農業を営んでいた渡辺幸一さん(64)は説明会後にこう語りました。
 「20ミリ―ベルとでも1ミリシーベルトでも、まあ年だし、おれはいいよ。問題は孫、その次の世代。そこを考えたら福島だけでなく日本の原発はなくさなくてはいけない。これだけははっきりしている
 説明会では、▽第1、第2原発は安全といえるのか▽固定資産税や医療費減免は続くのか▽解除は時期尚早。インフラ整備がもっと進んでから▽アンケートなど住民合意が必要―など多くの意見が出ました

帰還に向けて

 帰還に向けて複合商業施設「さくらモールとみおか」が3月末にオープン予定。昨年11月からホームセンターと飲食店1店、弁当店1店が先行オープンしています。
 午後2時ごろ、訪れると客はまばら。弁当店の店員の話では、昼どきを中心に復興事業の作業員を中心に1日200人を超す客が来るとのこと。
 食事をしていた町の女性(69)は話します。
 「避難前は畑もやっていたが、イノシシに荒らされるのであきらめている。買うとジャガイモ一つ50円くらいするのでばからしいけど。一番不便なのは医者。いわき市の病院まで行くので1時間以上かかる。家族もばらばらにされ原発はこりごりだ。原発再稼働を進める安倍首相はだめだね

追加除染まだ必要 宮本皓一町長

 避難指示解除は復興のスタートラインに立つということです。放射線被ばく線量を年間1ミリシーベルト以下にするための追加除染など、必要なことはまだまだあります
 国は4月までの解除方針を出していますが、町にあった労働基準監督署、法務局、ハローワークなどの国の出先機関を町に戻す方針を示していない。この点では私たちに寄り添っているとは言えません。医療費無償化も1年ごとの措置で、長期の展望が見えず、町民に不安を与えています。
 県工事の防潮堤、県道整備もこれからで、災害公営住宅を建設するなど、曲田(まがた)地区を復興拠点とする町の計画と歩調がとれていない状況です。
 福島第2原発の廃炉は当然だと思います。町そのものが廃炉を提言することはしていませんが、6年の長期にわたる避難という苦難の中で、「どうぞ再稼働してください」という人は町民の中にはいないでしょう。

東京電力福島第1原発事故による避難
 政府による避難指示はこれまで福島県の12市町村(広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町ヽ、双葉町、浪江町、葛尾村、田村市、南相馬市、川俣町、飯舘村)に出されました。 2016年末時点で、広野町、楢葉町、田村市、川内村では全域で避難指示が解除され、残る自治体で帰還困難区域(年間放射線積算線量
 50ミリシーベルト)、居住制限区域(同20~50ミリシーベルト)、避難指示解除準備区域(同20ミリシーベルト以下)に分けられ、全域または一部で避難指示が続いています。


「原発の隣に帰れるか」
来月避難指示解除へ疑問噴出
浪江町の住民説明会
(東京新聞【こちら特報部】)2017年2月2日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017020202000140.html
 東京電力福島第一原発事故による福島県内の避難指示が今春、帰還困難区域以外のすべての区域で解除される見通しだ。飯舘村と川俣町山木屋地区の解除が決まったほか、浪江町や富岡町も国と日程調整を続けている。だが、困惑する住民は少なくない。「この状況でなぜ帰れるのか」。先月下旬から町民への説明会が始まっている浪江町では、「安全」を強調する政府の解除方針に疑問の声が噴出した。
(白名正和)

「原発の隣に帰れるか」_1

大量の燃料未処理・土壌汚染の不安残る

 「廃炉作業中にまた事故が起きたらどうするのか
 一日、福島市内で浪江町と国が開いた説明会で、参加した百四十六人の町民から相次いだのは不安の声だ。国の姿勢をただす厳しい意見にはひときわ大きな拍手が湧いた。
 浪江町は福島第一原発が立地する双葉町の北隣。原発事故の放射性物質が町全域に降り注ぎ、全町避難を余儀なくされている。町によると、一万八千四百九十三人(二〇一六年末現在)が県内外でちりぢりに暮らしている。
 国は「町民が生活できる環境がおおむね整っている」として、三月三十一日で「避難指示解除準備区域」と「居住制限区域」の避難指示解除を提案した。
 両区域は町東部の太平洋に面した一帯にあたり、面積は町全体の約二割だが、対象となる町民は一万五千三百五十六人と全体の八割に上る。これまで指示が解除された五市町村よりも多
く、最大規模の解除となる。
 先月二十六日に始まった説明会は、二月十日まで県内各地や避難民が多く住む東京と大阪の計十ヵ所で開かれる。一日の説明会で馬場有町長は「解除するしないは別として、われわれの町を荒涼としたままにはできない。町をなくさないという気持ちで頑張っていきたい」と力を込めたが、会場からは解除方針への疑問がやまない
 福島市に避難する久中和博さん(七〇)は「第一原発では大量の燃料が処理されないままになっている。どのくらい危険なのかを住民に分かるように説明してから、復興の話をすべきではないのか」と事故状況の説明を求めた。だが、国の担当者は「原発はメルトダウン(炉心溶融)の状況だ」などと説明するのみで、詳細には触れなかった。自宅が原発から約十㌔という久中さんは「こちら特報部」の取材に「浪江町に帰ることは、廃炉が進む原発の隣町に帰らなければいけないということ。この点をごまかして帰還の話をするのは、納得がいかない」と憤った。
 説明会では「私は解除されたらすぐに帰る。帰る人の足を引っ張らないでほしい」と賛意を示した参加者もいたが、多くが汚染が残る現状への不安の声だ。男性町民からは「これ以上の被ぱくは受け入れられない。私たちはモルモットではない」と悲鳴のような声も。福島市の復興住宅に住む今野寿美雄さん(五二)は「土壌汚染の不安は残ったままで、とても安全とは言えない。住民が戻ってから対策をとるのでなく、対策をとってから住民が戻るべきだろう」と拙速な解除方針を批判した。「安全というなら、説明している国の担当者たちが、家族と浪江に住んでほしい。その上で私たちに帰れと言ってくれ」と力を込めると、会場からは「私の家を無償で貸すぞ」と合いの手も上がった。
 実際、町では昨年十一月から、町民の長期滞在を認める準備宿泊が始まっているが、登録者は五百十三人(先月二十二日現在)で解除対象の3%強でしかない。町民の何人が帰るか見通しも立っていない。

「原発の隣に帰れるか」_2

「若い意見聞かぬまま」
子育て、親の世話…戻るのは難しい

 前日の三十一日に郡山市内で開かれた説明会でも町民の質問はひっきりなしだった。二十代の子どもたちがいる上野勝也さん(五一)は「これから町を担う若い人の意見を聞かないまま、話が進んでいる。親の面倒をどうするかとか、子どもを町で育てられるかとか、問題は多い。もっと若い人の声を聞いて、その上で帰るか帰らないかという話をしても、遅くないのではないか」と意見した。
 上野さんは「こちら特報部」の取材に「同居する父母は浪江への帰還を望んでいる。望み通りにしてあげたいが、高齢の二人だけで生活させるわけにはいかない。でも働く先がない限り自分は帰れない。どうすればいいのか、いつまでたっても答えにたどり着かない」と苦悩を明かした。
 避難指示が解除されると、十五歳未満の子どもたちであっても町内で暮らせるようになる。それを制限しない「判断」への不信感も根強い
 兼業農家の女性からは、農業用水に使っていた大柿ダムの底の汚泥の汚染度を問う場面も。国側はダムの水を使った作物の実験結果でも安全を確認していると強調する一方、汚泥は一㌔当たり二〇万ベクレル前後になる」と説明。会場からは「そんな危険なところに子どもを帰せというのか」と怒りの声があがった。馬場町長「同じ被害者なんですから」と国目線に立たないでほしいと訴える町民も
 津波被害にあった請戸地区の紺野広光さん(七二)は「生まれ育ち、老後の準備をしていた家がすべて流された。原発は国策で事故は人為によるもの。なのに今回の原発事故では誰も責任を取っていない。事故の責任をはっきりさせない限り、同じことが繰り返されかねない」と訴えた。この訴えに国側の担当者は「当時の東電幹部や経済産業省幹部が辞めている」と強調。「その他に責任の取り方がある」とも述べ、復興への協力や「原発に一定程度の依存」を前提に安全に原発政策を進めることが、事故の責任を取っていることになるとの見解を示した。(の´ⅴ`の)
 説明会後、紺野さんは「きちんと答えてもらえなかった」と嘆息。「国は反省もしないで、前へ前へと進もうとしている。このままでは同じことがいつか起こる」とつぶやいた。

「原発の隣に帰れるか」_図版

「五輪を利用して幕引きか」

 今春、避難指示の解除が相次ぐのは、政府が二〇一五年六月に决めた復興方針に基づく。一六年度末までに「帰還困難区域」を除くすべての解除をうたっており、その政府目標に沿ってこれまで楢葉町南相馬市小高区など五市町村で解除されてきた。残る飯舘村川俣町山木屋地区も今年三月三十一日に解除、浪江町も同日、富岡町に
は四月一日の解除が提案されている。
 いずれも除染やインフラ整備が進んだという理由だが、避難指示が解除された区域でも住民の帰還は進んでいない。昨年七月に解除された南相馬市小高区に帰還した住民は千百三十二人(一月二十六日現在)。震災当時の人口の一割強が戻ったにすぎない。葛尾村も「月一日時点で帰還者は百七人。かつての一割未満だ。
 福島第一原発では1~3号機から使用済み核燃料を取り出す計画が大幅に遅れている。廃炉作業の見通しが立たない中、住民の帰還だけが「予定通り」に進められている
 「原発事故被害者団体連絡会」共同代表の武藤類子さんは「除染が進んだと言っても放射線量は国際基準から見ても高い。安全かどうか疑問で、政府が解除を進めようとするのは納得できない」と訴える。解除方針について「避難が長引くと賠償費用がかさむだけでなく、原発輸出や再稼働と推進したい政府にとって避難地域がいつまでもあるのは不都合だからでないか」と指摘。二○年東京五輪に向け復興をアピールするためとの見方も根強いが「むしろ五輪を利用して早々に福島の原発事故を幕引きしたいように見える」と危ぶんだ。
(木村留美)

「原発の隣に帰れるか」_デスクメモ



NHKスペシャル 2015年3月7日
それでも村で生きる ~福島 “帰還”した人々の記録~

http://dai.ly/x2iwxzb
東京電力福島第一原発から南西30キロ圏にほぼ収まるところに位置する川内村。
事故直後、自治体ごと村外に避難したが、翌年(2012年)、避難自治体の中で最も早く「帰村」を宣言した。そして去年(2014年)の秋には避難指示が続いていた「20キロ圏内」のほとんどの地域も、インフラの復旧が進み、かつ除染がほぼ完了したとして避難指示が解除された。
原発事故で避難を強いられた自治体の中で川内村は、国から「帰還のトップランナー」、「原発事故の収束」を象徴する村とされてきた。
しかし、帰村後の再生の道は険しい。除染で出た廃棄物は、中間貯蔵施設の建設が遅れていることから、いまだ村内の至る所に野積みにされたまま。放射線への不安を抱く若年層の多くは、帰村していない。
番組では「帰還」の先頭を走ってきた川内村のいまを見つめ、原発事故から4年目の現実を活写する。


シリーズ東日本大震災 2017年1月9日
それでも、生きようとした
~原発事故から5年・福島からの報告~


http://dai.ly/x57x7bw
去年、世界的な医学誌に、日本の医師がまとめたあるデータが掲載された。年齢構成などをならし他県と比較した福島県の自殺率が震災4年後から上昇しているというものだ。現場からもそれを裏付ける現象が報告されている。福島で心の問題を受けつける電話相談には1日平均150本の相談電話が寄せられ、その数は全国と比較すると3倍以上。相談内容は年を追うごとに緊急性の高いものが増え、一件当たりの相談時間も長くなっている。今になって増加の傾向を見せる福島の自殺。背景の一つとして指摘されるのが、時間を経るごとに複雑化する原発事故被災者を取り巻く環境だ。また、個々の境遇にも違いが現れ、かつて親しかった親族や知人との間に分断が生まれ孤立感が深まっているという指摘もある。番組では、死を防ごうと福島で奔走する医師やNPOの取り組みを中心に、震災から5年半が過ぎた今、被災者の心に何が起きているのかを考えてゆく。

許せない腐スキャンダル!マスコミが取り上げないので…拡散希望お願いしますm(_ _)m

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プロパガンダの構図?

だんまりマスコミ




森友学園「安倍晋三記念小学校」の土地取得問題。

https://youtu.be/2MA0ErBIdVc


大阪「森友学園」国有地払い下げ

森友学園「塚本幼稚園」がヘイト文書配布で大阪府が聴取。

https://youtu.be/9VKd6pbvsPc



森友学園 ヘイト文章

「韓国人と中国人嫌い」副園長が保護者に手紙渡す


こんな不明朗 許されぬ 国有地 実質タダで払い下げ


「森友学園」国有地払い下げ問題 国会で追及へ! 宮本岳志(共産)2/15 衆院・財務金融委員会

https://youtu.be/BtbNXYzxBrs
2/15 衆院・財務金融委員会 宮本岳志(共産)の質疑 「森友学園」国有地払い下げ  宮本「適切ならば、こんな大問題にならないんです!契約書!これ読んで驚きました!」驚きの32分

安倍晋三記念小学院」名で当初寄付集め

安倍晋三記念小学校募金


【森友学園問題】安倍首相「安倍晋三小学校、私は断った。」

https://youtu.be/p_RgXQ2mAac





森友学園の闇は溶けたカネだけではない
安倍晋三教という邪教が
 蔓延のおぞましさ

(日刊ゲンダイ)2017年2月20日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/199878
日本会議という怪しい右翼思想団体が首相の名前を冠した学校を作り、戦前回帰のアナクロ教育を拡大する不気味、それに呼応するように教育保育現場への政治介入を強めている現政権の暗黒

安倍晋三教という邪教蔓延のおぞましさ

「ウラで何か怪しい力が働いていたのではないか」――。民進党の福島伸享議員が17日の衆院予算委で取り上げた、大阪市の学校法人「森友学園」が4月に開校する予定の私立「瑞穂の國記念小學院」(豊中市)の土地をめぐる国有地払い下げ問題。安倍首相の妻である昭恵氏が名誉校長を務めるからなのか、大新聞はチョボチョボ、在京テレビもアリバイ程度にしか報じていないが、この問題は内閣総辞職に発展してもおかしくない大スキャンダル
 あらためてコトの経緯を振り返ると、ざっとこんな流れだ。森友学園は豊中市内の国有地(約8700平方メートル)に私立小の建設・開校を計画。申請を受けた「国有財産近畿地方審議会」は2015年2月に可否を審議した結果、土地は「売り払い」が原則にもかかわらず、〈10年間の事業用地定期借地権による時価貸付及び売買予約による時価売払〉と「定期借地契約」でGOサインを出した。そして同5月に森友学園は近畿財務局から土地を借り受けて学校建設に着手した。
 一方、土地を管理していた国交省大阪航空局は16年4月、地下にあった環境基準を超える鉛やヒ素などの有害物質や埋設物の撤去費用として約1.3億円を森友学園に支払ったものの、その後、学園側が新たな埋設物が見つかったと主張したため、大阪航空局は新たな埋設物の撤去にかかる費用を約8・2億円と算出。結局、土地の価格(約9.5億円)との差額約1・3億円で払い下げられたのである。
 つまり、最初に支払われた埋設物の撤去費用約1.3億円を含めると、森友学園は国有財産を「ゼロ円スマホ」のように“タダ同然”で手に入れたワケだ。それだけじゃない。新設小学校の建物は、国交省の「サステナブル建築物等先導事業」に採択され、約6200万円の補助金交付を受けているから、実質的には「国有地」プラス「ウン千万円」のカネもゲットしたのだ

埋設物の撤去費用はダンプカー4000台分に相当

 福島議員は予算委で、約8.2億円もの撤去費用が適正だったのかどうか――などをただしたが、財務省側は学校が開校を1年後に控え、国で撤去するには入札なども考えると「時間がかかると考えた」とノラリクラリ。しかし、大阪航空局の撤去費用の積算根拠は、地下の土壌約1.2万立方メートルを入れ替えた場合の想定で、福島議員によると、この量は「ダンプカー4000台分」にも相当するという。とてもじゃないが、一般住宅や幼稚園、公立の小中学校が立ち並ぶ住宅街で、4000台ものダンプカーが往来すれば、地元で大騒ぎになっていただろう。常識的に考えれば撤去費用は高過ぎるし、こうした不自然な中身を精査するのが財務省の役割なのに、なぜか「スルー」したのだ
 予算委では、学校設置認可にかかわる不自然な経緯も追及された。認可権限を持つ大阪府の基準では、学校の土地は「自己所有」と決められているにもかかわらず、当初は「借地契約」だった森友学園にスンナリ設置認可が出ていたためだ。まさに疑惑のオンパレードで、福島議員が「何か特別な力が働いたのではないか」と語気を荒らげたのもムリはない。新設小学校が開校すれば、今後、さまざまな補助金や私学助成金が支払われることになる。可否を判断するのは国や都道府県などの行政機関だ。その私立学校の名誉校長に現職総理大臣の妻が就いているのは、どう考えてもおかしいだろう
昭恵氏は名誉校長就任のあいさつで『普通の公立学校の教育を受けると(略)芯が揺らいでしまう』などと公教育を否定するような発言をしています。これはファーストレディーが私学を斡旋しているようなもの。国有地の払い下げ問題も大事ですが、こういう状況が果たして正常なのか考えるべきです」(「日本会議の研究」の著者・菅野完氏)

実際の戦争を知らずに戦前を礼賛するタチの悪さ

 森友学園の新設小学校をめぐる「闇」は、国有地取得の不可解なカネの流れだけじゃない。籠池泰典校長は、日本最大の右翼組織「日本会議」の大阪代表。学校案内のパンフレットには〈教育の要〉として〈教育勅語素読・解釈による日本人精神の育成〉が掲げられ、〈宿泊研修(予定)〉先に〈靖国神社〉などが載っている。
 1890(明治23)年10月30日に発布された教育勅語は、各学校に「下賜」され、戦前は祝祭日や入学、卒業式などの行事のたびに「奉読」が義務付けられた。戦後、日本を占領下に置いたGHQは、教育勅語が日本の軍国主義化や国民に絶対服従の精神を植え付ける「聖典」の役割を果たしたとみて廃止。国会も1948(昭和23)年に衆院が「教育勅語等排除に関する決議」を、参院が「教育勅語等の失効確認に関する決議」をそれぞれ採択し、代わって現行の教育基本法が制定された。そんな戦前回帰のアナクロ教育を前面に打ち出す小学校が、戦後70年余り経った今、新たに開校するのだ。「思想・良心・信教の自由」は憲法で保障されているとはいえ、クビをひねる国民は少なくないだろう。

幼稚園児に国歌斉唱を強要

私や妻が認可、国有地払い下げに一切かかわっていないことは明確にしたい
 安倍首相は予算委で、薄ら笑いを浮かべてこう答弁していたが、学校側は新設学校名を「安倍晋三記念小学校」と命名して寄付を募っている。自分のカミさんを名誉校長という「広告塔」に使い、教育カリキュラムの基本は「教育勅語」。さらに総理大臣の名前を冠した小学校名で寄付の振込用紙を配っていたのだ。マトモな歴史観を持った政治家なら激怒どころじゃ済まない。学校側に厳重抗議するのはもちろん、名誉毀損で訴えたって不思議じゃない。それなのに安倍がヘラヘラ笑っていたのは、安倍政権自身も教育保育現場への政治介入を強めているからだ
 文科省が新たに公表した幼稚園の教育要領案。唱歌やわらべ歌とともに示されたのが「国歌」(斉唱)だ。厚労省も保育所の運営指針の改定案に「国旗、国歌に親しむ」と明記したが、国旗・国歌法が制定された1999年、国は「強制したり義務化したりすることはない」と説明していた。ところが、安倍政権内では国立大の入学式や卒業式でも国旗掲揚と国歌斉唱を求める声が強まり、一昨年には文科省が「適切な対応」を要請する事態に発展。今回の幼稚園の国歌斉唱もこの流れで、戦前と同様に国家統制を強めているのだ。政治評論家の森田実氏がこう言う。
安倍政権は、戦前の国家主義的思想を現代に取り入れようとしているわけですが、安倍首相も日本会議も実際の戦争を知らず、観念だけで動いているだけにタチが悪い。森友学園の問題も、このまま放置すると、安倍政権さえバックに付ければ、違法・脱法行為は何でもアリということになりかねません。新聞・テレビが徹底的に追及しないと今後、とんでもない事態になります
 こういう国家主義的な思想を持つ政権だからこそ、共謀罪なんて絶対認めてはダメなのだ。戦前の治安維持法のように法案が成立した途端、あ~だ、こ~だと理屈をつけて国民を弾圧するのだ。金正男暗殺事件で、あらためて北朝鮮の狂乱独裁ぶりがクローズアップされているが、「安倍晋三教」というイカレた邪教が広がり始めた日本も他人事ではない


【安倍晋三記念小学校】維新府議「背後に官邸-松井ラインという話が」

https://youtu.be/2AxpRgtGpKE




大阪・国有地売却問題の「闇」を追う
(東京新聞【こちら特報部】)2017年2月18日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017021802000148.html
 大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」(大阪市)に格安で払い下げられ、国会でも取り上げられた。同学園は小学校建設のために土地を購入したが、名誉校長は安倍晋三首相の妻昭恵さん、校長を務める同学園の籠池泰典理事長は「日本会議大阪」の運営委員だ。さらに当初は「安倍晋三記念小学校」の名目で寄付を募っていた。同学園が経営する幼稚園が、ヘイトスピーチまがいの文書を保護者に配布していたことも発覚した。何が起きているのか。
(安藤恭子、池田悌一)

大阪・国有地売却問題の「闇」を追う_1

格安で?国有地払い下げ

大阪の学校法人 4月開校小学校

 大阪市の北のベッドタウン、豊中市の住宅地を歩くと、真新しい茶色の建物が目に入った。外壁には「瑞穂の國記念小學院」の浮き文字看板。森友学園が四月に開校する小学校だ。木造の校舎はほぼ完成し、作業員が窓枠の取り付けなどに精を出していた。
 「教育勅語の書かれたポスターが工事現場に貼られており、変だと思って財務省近畿財務局に情報公開請求したら売買価格が黒塗り。『国民の財産なので公開すべきだ』と言っても『法人の正当な利益を害する』『非公開の要望がある』とのれんに腕押しだった
 そう証言するのは、今回の問題を明るみに出した木村真・豊中市議である。
 木村市議は今月八日、財務局に開示を求めて大阪地裁に提訴し、新聞やテレビが報道。すると財務省は十日、一転して公表に踏み切った。実に不可解な対応だが、財務省が民進党に提示した文書によると、「森友学園から『地下埋設物の存在が知られれば、風評リスクが懸念される。金額は公表しないように』と要請があったため控えていた。しかし報道を受け、学園が『国有地を不当に安く取得したという誤解を受ける恐れがある』と公表に同意した」というのが理由だ。

追及の豊中市議「1億円超、あまりに安い」

 売却された土地の面積は八千七百七十平方㍍、公表された売買価格は一億三千四百万円・木村市議ぼこの激安ぶりに驚く。「隣に、今回よりやや広い国有地があったが、近畿財務局が豊中市に売った価格は十四億円超だった。なぜ今回は十分の一程度なのか。あまりにも安すぎる
 もともとこの土地は住宅地だったが、一九七四年、伊丹空港の騒音対策区域に指定され、国土交通省大阪航空局が移転補償事業として土地を順次購入。その後、騒音対策が進んだことで区域指定が解除され、まとまった土地に生まれ変わった。長年更地のままだったが、二〇一三年、大阪航空局の依頼で近畿財務局が買い受け先を公募。森友学園が取得に動き、当初は定期借地契約が結ばれた。
 土壌改良工事に取りかかっていた森友学園から「地下埋設物がある」と財務局に連絡があったのは昨年三月だ。その十三日後、森友学園は「(借地ではなく)購入したい」と要望。財務局の依頼で不動産鑑定士が弾き出した評価額は九億五千六百万円だったが、大阪航空局は「地下のごみの撤去に約八億円かかる」と算出し、昨年六月、撤去費を差し引いた一億三千四百万円で売買された。
 一連の取引を「国有地売却問題」と位置付ける民進党は、財務省や国交省の担当者から連日事情を聴いている。「除去に八億円かかったことを確認したのか」などと追及するものの、国交省の担当者は「うちは積算しただけで確認はしてない」と回答。財務省の担当者も「相手のある話なので…」と歯切れが悪い。

大阪・国有地売却問題の「闇」を追う_2

幼稚園では「教育勅語」差別問題も
保護者「軍国じみてる」

 「瑞穂の國記念小學院」とは、どんな小学校なのか。開校準備室のホームページ(HP)によると、「日本初で唯一の神道の小学校」を銘打ち、教育理念に「日本人としての礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる」と掲げる。名誉校長の昭恵さんは「優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てる」とのメッセージを寄せている。
 「愛国教育」を志向していることは分かるが、HPだけでは具体的なイメージが湧かない。参考になりそうなのが、森友学園が大阪市内で運営する「塚本幼稚園」だ。国に尽くすことを定めた戦前の「教育勅語」を園児に暗唱させることで知られ、府によると、昨年五月時点で百五十人余りの園児が通っている。
 園長は小学校の校長にも就く籠池氏。安倍首相の支持基盤である右派組織「日本会議大阪」の運営委員でもある。日本会議に詳しい著述家の菅野完氏は「籠池氏が日本会議の中で重きを
なしているとは思えないが、塚本幼稚園は、日本会議の事務局を担う日本青年協議会周辺の会報などに頻繁に登場する」と指摘する。
 「こちら特報部」は、塚本幼稚園を退園した元園児の複数の母親に話を聞いた。幼稚園では小学校開校に向けた寄付を繰り返し要求された。一回二万円以上のケースもあったが、その際に配られた銀行への払込取扱票に印字されていたのが「安倍晋三記念小学校」の文字だ。園が昭恵さんを招いた講演に参加した母親は「園長は自信に満ちていて、政治との結び付きは深いと感じた」と振り返る。
 園の運営を取り仕切っていたのは、籠池氏の妻の副園長という。「愛国教育を重んじるのも、しつけのためならば良いかと思ったけれど、こんなに軍国じみていたとはこと別の母親。園では「教育勅語」にとどまらず、軍歌も教える。皇族が大阪を訪問の際は、空港などで日の丸の旗を持って出迎えるのが恒例だった。自宅からの近さや給食や通園バスの設定、充実した習い事への期待から入園を决めたが、次第に違和感を覚えた。極め付きは園側の差別発言だった。
 自身は日本国籍だが、韓国出身の両親がいる。出自を明らかにした上で「日本が大好き。でも韓国人として生まれてきて誇りに思っている」と手紙を書いたところ、副園長から「私は差別はしていません。しかしながら心中韓国人と中国人は嫌いです」との手紙を返され、退園を決意した

 塚本幼稚園は昨年、「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」と記した文書を保護者向けに配布。ヘイトに当たる恐れがあると問題視した大阪府が一月に園から事情を聴いた。府私学課の担当者は「指導すべきかどうか対応を検討する」と話す。
 特報部が学園に問い合わせたところ、「他のメディアに取材で答えてきたが、よこしまな意図で書かれ、まともに取り上げてもらえない。東京の新聞に答える必要はない」などと言われ、一方的に電話を切られた。塚本幼稚園も直撃したが拒まれ、担当者が「おとがめを受けることはしていない。政治的な便宜は全くない」とのみ答えた
 十七日の衆院予算委員会では、民進党の福島伸享氏が「安倍晋三記念小学校」の名目で寄付が募られた経緯に触れ、「首相が利用されたのでは」と迫った。
 安倍首相は「(妻を通じて)私の考え方に非常に共鳴している方から『安倍晋三小学校にしたい』と言われたが断った。現役の政治家である以上、ふさわしくない。私も妻も一切、認可にも国有地の払い下げにも関係していない」と強調。
 「もし関係しているということであれば、首相も国会議員も辞めるが、全く関係ない」と語気を強めた。

 元園児の母親の一人は訴える。「愛国主義でも中国や韓国への差別でも、やるのなら考え方をきちんと明らかにし、私塾として運営すればいい。こうした教育を幼稚園や小学校でやるのが許されるのか

大阪・国有地売却問題の「闇」を追う_デスクメモ


 標識の設置年月日は、平成26年11月6日、つまり2014年11月6日であり、大阪府への小学校設置の認可を申請した後であるものの認可は降りておらず、また、国有財産の処分方針を決める国有財産近畿地方審議会が開かれる数か月前に当たる


安倍晋三小学校とは狂乱の極みだ
森友学園土地疑惑
内閣全体を汚染

(日刊ゲンダイ)2017年2月21日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/199935
偏狭な愛国心と宗教、国家権力が結託し教育まで侵食してきた事態に慄然
その中心に位置する日本会議にすでにこの内閣も政党も乗っ取られているおぞましさをなぜ、大メディアは書かないのか
「安倍晋三記念小学校」疑惑の闇_1

 なぜ、大メディアは及び腰なのか。大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」にタダ同然で払い下げられていた問題は、内閣が吹っ飛んでもおかしくないスキャンダルなのに、メディアの追及は鈍い。
 この土地には今春、“日本初の神道小学校”をウリにした「瑞穂の國記念小學院」が開校する予定だ。小學院の理事長を務める森友学園の籠池泰典総裁は、安倍首相の支持基盤である右派組織「日本会議」の大阪幹部。そして、小學院の名誉校長にはファーストレディーの昭恵夫人が就任。しかも、当初は「安倍晋三記念小学校」というフザケた校名にする予定で、寄付金を募っていたことも分かっている。
国有地は国民の財産です。それが、不可解な経緯で、首相に近い団体の幹部に『実質ゼロ円』で供与されていた。こんな分かりやすい話はありません。本来なら、テレビのワイドショーが飛びつくネタのはずです。しかし、北朝鮮の暗殺事件や、都政の小池劇場に時間を割くばかりで、安倍政権を揺るがす重大疑惑を取り上げようとしない。

「安倍晋三記念小学校」疑惑の闇_2

 この土地問題は、掘れば掘るほど、埋蔵ゴミの量を上回る疑惑が出てくるのに、新聞も社会面でアリバイ的に事実関係を報じるだけで、背後に日本会議の人脈があるという核心には触れたがらない。あまりに深刻な問題だからこそ、日本会議に支えられた安倍政権に遠慮して報道を控えているとしか思えません
(政治評論家・本澤二郎氏)
 安倍晋三記念小学校という名称について国会で質問された安倍は、「いま初めて知った」とトボけたが、「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしいという話を聞いている」「私の考え方に非常に共鳴している方から、『安倍晋三小学校』にしたいという話がございましたが、お断りした」とも言っていた。少なくとも、打診があったことは認めたわけだ。

「こんなに軍国じみていたとは……」

 一方の籠池理事長は「週刊文春」や「しんぶん赤旗」の取材に、安倍晋三記念小学校の名称は「内諾を得ていた」と証言していて、どちらの言い分が本当なのかは知らないが、それにしても、「考え方に共鳴している」という安倍の発言は聞き捨てならない
 森友学園が運営する塚本幼稚園は昨年、「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」などと記載した文書を保護者向けに配布。ヘイトに当たると問題視した大阪府は今年1月に籠池理事長らから事情を聴き、行政指導を行う必要があるか検討することにしている。
 そもそも塚本幼稚園は、園児に教育勅語を暗唱させ、五箇条の御誓文愛国行進曲などを教え込む“軍国教育”で有名だ。18日付の東京新聞「こちら特報部」は、「愛国教育を重んじるのも、しつけのためならば良いかと思ったけれど、こんなに軍国じみていたとは……」と困惑する保護者の言葉を紹介している。
 塚本幼稚園のHPを見ると、「園長が防衛大臣賞を受賞いたしました」と、稲田防衛相の名前で昨年10月22日に贈られた感謝状の画像が掲載されている。感謝状は理事長室に飾られているというが、そこには「永年にわたり防衛基盤の育成と自衛隊員の士気高揚に貢献されるところ大なるものがありました」と書かれている。「防衛基盤の育成」って何なのか。愛国教育によって、国のために命を捧げる若者を社会に送り出すという意味か
 そういうヘイトと軍国教育に熱心な学園の総裁と「共鳴している」と、安倍は言ってのけた。教育基本法に反する戦前教育を施す学校法人にお墨付きを与えたようなものだ

長い時間をかけて歴史修正主義首相を育成した日本会議

籠池理事長、安倍夫妻、稲田防衛相、麻生財務相、そして払い下げ当時の下村文科相や、小学校の新設をスピード認可した大阪府の松井知事……。登場人物は、みな日本会議の関係者です。極右思想を共有する仲間内で、国民財産を私物化し、便宜を図ったとみられるのが当然なほど、役者が揃っている。日本のメディアは、韓国の朴大統領の親友による国家介入でサムスン電子副会長が逮捕された事件は大々的に報道していますが、構図は同じですよ。小沢一郎の時は、正当な土地取引の単なる“期ズレ”を大犯罪のように騒ぎ立て、メディアが事件をでっち上げたのに、今回はダンマリなんて筋が通りません。安倍政権や日本会議が絡んでいる疑惑は追及できないとすれば、由々しき問題です。安倍政権では、大半の閣僚が日本会議の関連団体に名を連ねている。国家運営の黒幕は、戦前回帰を目指す日本会議ということになります」(本澤二郎氏=前出)
 自民党で幹事長などの要職を歴任した故・加藤紘一氏は第1次安倍政権が発足した06年、朝日新聞のインタビューに答えて、「安倍政権の背後には日本会議がある。だから安倍政権は今までの自民党政権とは異質で極めて危険だ」と指摘していた。この時から、すでに自民党は日本会議に乗っ取られていたのだ。

 ジャーナリストの魚住昭氏が言う。
加藤氏は日本会議の危険性をいち早く察知していた。国民が気づかないうちに、日本会議は政権中枢を汚染していった。政治に働きかけて、元号法制化や国旗国歌法の制定など、自分たちの政策を着実に実現してきた日本会議が、長い時間をかけて育成したのが安倍首相です。その拠点になったのは、94年に発足した『歴史・検討委員会』や、97年に結成された『日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会(「教科書議連」)』などで、もともと安倍首相に右派的な気分はあったのでしょうが、それを歴史修正主義に持っていった。そうした積み重ねの集大成が、日本会議の悲願である憲法改正なのです

戦前よりひどい全体主義国家になる

 共著「愛国と信仰の構造―全体主義はよみがえるのか」で、ナショナリズムと宗教の結びつきに警鐘を鳴らした政治学者の中島岳志東工大教授は、日刊ゲンダイのインタビューにこう語っている。
〈偏狭な愛国心が、宗教と深く結びついたときになにが起こるのか。戦前の日本では、国家神道などの宗教が、天皇や日本という祖国を信仰の対象とすることで、ナショナリズムを過激化させ、全体主義の時代になだれ込んでいき、大きな戦争にまで突入した〉〈(日本の現状は)ここで選択肢を誤ると、立憲主義も民主主義も根こそぎになり、戦前以上にひどい全体主義国家になってしまうのではないか。そのくらいの危機感を持っています〉
 安倍政権は、式典での国旗掲揚と国歌斉唱を国立大に要請。文科省が14日に公表した幼稚園の教育要領案でも、「我が国の国歌に親しむ」の文言が加わった。保育所を管轄する厚労省も同日、3歳以上の幼児に対し、国旗や国歌に親しむことを求める文言を盛り込んだ保育所保育指針改定案を公表した。愛国心の強要を推し進める主体が日本会議であり、国家権力と結託して、教育にまで侵食してきているという事実に戦慄を覚える
 くだんの塚本幼稚園の運動会では、「日本を悪者にする中国や韓国は心をあらためて。安倍首相がんばれ」と園児に選手宣誓させる映像が残っている。籠池理事長は、週刊文春の取材に対して「安倍総理は政治家というより偉人」と語っていた。もはや、国家神道でもなく、「安倍晋三教」と言っていい。そこから、安倍晋三記念小学校などという狂った発想が生まれ、それに付随して、疑惑まみれの国有地払い下げ事件が起きた。
 さすがに安倍も、払い下げで直接の指示を下すようなヘマはしないだろう。だが、首相を支持する日本会議の影がチラつく上に、昭恵夫人まで名誉校長として関わっているとなれば、何も言わなくても忖度して便宜を図る連中がいる。直接の口利きよりも、こういう状況の方が危機的なのだ。安倍を崇拝していれば、どんな不正も「愛国無罪」でおとがめなしというのなら、もはやこの国は民主主義国の看板を下ろすしかない


“愛国”学校ができるまで 名誉校長は安倍総理夫人

http://dai.ly/x5cb36z
塚本幼稚園で名誉校長就任の挨拶をする昭恵夫人、「せっかくここで芯が出来たものが、公立の学校に入った途端に揺らいでしまう」公立学校の否定!?
「教育勅語を暗記させている」学校の驚き!そして、土地購入疑惑、そして安倍総理・・・繫がる?!

第047回 ライトアップジャーナル 原発に固執したツケ…(。-_-。)

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自由なラジオ Light UP! 第47回
 トランプ大統領、安倍自民党、オッサン政治をぶった斬る!


https://youtu.be/2BnCSztEbWw?t=24m14s

24分14秒~第047回 ライトアップジャーナル
原発は高くつく 〜東芝問題について

http://jiyunaradio.jp/personality/journal/journal-047/

西谷文和
今中さん、今日は「原発は高くつく~東芝問題」と題してちょっとお話をお伺いしたいのですけれども。

今中哲二さん:
東芝は、10年ぐらい前にウェスティングハウスを買収したんですよね。

Toshiba Acquires Westinghouse from BNFL

西谷:
そうですよ。2006年ですよ。はい。

今中さん:
あの時に、私ら長浜も含めて「いったい東芝何考えてんやろう?」と。

西谷:
もうその時点で「何考えるんや」と思ってはりました?

今中さん:
そうそう。あのね、東芝っていうのは日立と一緒に日本のBWR(沸騰水型炉)を支えてきたメーカーですよね。 

ファイル:BoilingWaterReactor.gif

西谷:
福島も沸騰水型でしたねえ。

今中さん:
そうです。それで、ウェスティングハウスっていうのはPWR(加圧水型炉)なんですよね。

PressurizedWaterReactor.gif

西谷:
だから、福井県とかの方ですねえ。

今中さん:
ええ。日本で加圧水型炉って言ったら三菱のはずなんですよね。

西谷:
三菱のはずですよね。

世界の原発メーカーの関係
世界の原発メーカー

今中さん:
それを私らからしたら、でしゃばってウェスティングハウスまで行って、何を考えてるんやろうなあと。それで、勘ぐればね、当時っていうのはアメリカがブッシュさんが大統領で、いわゆる原子力を持ってやり直すというか、あれ原子力ルネッサンスっていう言葉があってね。原子力をまたどんどんやるんだというようなアドバルーンはあったんですよ

原子力ルネサンスの風

西谷:
当時、日本は小泉内閣で、当時、小泉さんも反省されてますが、当時は原発勧めてはりましたからねえ。

今中さん:
そうですねえ。

西谷:
今は反対されてますけどねえ。小泉さんは。

今中さん:
世界規模でこれからどんどんやるぞというのを私らは「本当かいな」と「そんな上手くいくかいな」という目で見てたわけですよね

西谷:
今中さんね、東芝は騙されたんちゃうかという見方がありましてね。

今中さん:
いや、騙されたんじゃないと思いますよ。むしろ打って出たわけですから。

西谷:
打って出たんか。

今中さん:
ええ。ですから、ウェスティングがもうよたってて売りに出たんですよね。それで、多分あの時は東芝・三菱・日立も買いに行ったんだと思いますよ。

西谷:
他も買いに行って、東芝が買ったわけですか?

今中さん:
ええ、ええ。

西谷:
いや、僕は素人考えでね、アメリカが原発儲からへんからウェスティングハウスをていよく東芝に売りつけたんかなあと思ったんです

今中さん:
ええ。勿論、だから東芝に限らず、売りに出して、その中で最高値だったという。かなり高く買ったという評判でしたよね。当時から。

西谷:
結局、そしたら率先してババを引いてしもうたということですもんねえ。

今中さん:
そうです。ババを引きに行ったんです

西谷:
ババを引きに行ったと。

今中さん:
ええ。今回の問題で、要するに7000億やらいくらになるのか知らないけども。

東芝を食い潰した日米の原発利権

西谷:
どんどん膨れ上がってるんですもん。損失が。

今中さん:
赤字になって、そして債務超過になるって言うんですよね。債務超過というのは、株式会社にとってはかなり致命的な話。資産を全部売っても、借金が残ってしまうと。

債務超過

西谷:
株主から訴えられる可能性もありますもんねえ。

今中さん:
という状態になって、それが続いて、もしも借金返せなくなって焦げつかせたら、これ倒産ですよね。

西谷:
そうですねえ。

今中さん:
それでね、去年、その不正経理が出た段階で東芝の稼ぎ頭だった医療関係売っちゃったんですよね。

西谷:
そうでしたね。医療関係売りましたもんねえ。

今中さん:
ええ。それで済ませられるかと思ったら済ませられなくて、また出てきたと。

西谷:
ウェスティングハウスの損失がもっと大きかったわけですもんね。

今中さん:
ええ。そうすると、そんな状態ではもう誰も金貸してくれないんですよ。それで。

西谷:
売るしかないんだ。

今中さん:
ええ。最後に残った

西谷:
優良部門の半導体

今中さん:
ええ。半導体を一旦分けて別の会社にすると、そこに誰かが金を貸してくれると。それで生き延びようという魂胆だなあという風に、私からしたら見えますねえ

西谷:
なるほど。でもね、今中さんね、素人の私から見ると、こんなことしてたら倒産するちゃいます?下手したら。

今中さん:
そうですね。多分、はいはいって金貸してくれる人いないですし。最近の例で言うと、シャープがありますよね。

西谷:
ありました。交配にね。

今中さん:
その人は結局赤字になってどうしようもなくなって、あれはまだ身売りしたんですよね。

西谷:
そうですよね。

今中さん:
身売りということは、まだ買ってくれる相手がいた。多分ね、東芝は買ってくれる相手がたぶん私の感じからしたらいないんだと思います。

西谷:
だって、ウェスティングハウスという大規模な負債抱えてる所をねえ。誰が責任……、ましてやこれね、原発事業でしょ?

今中さん:
そうですそうです。原発事業です。

西谷:
もう未来ないですよねえ。投資家は投資しませんよねえ。これに。

今中さん:
はいはい。

西谷:
あのね、福島の原発事故の時に、何で原発から手を引かなかったんでしょうねえ

今中さん:
何ででしょうねえ。それはね、私も今でも不思議で、そういう意味では原子力村も復活してますし、一応、もんじゅを止めることになりますけども、でもやっぱり次の高速炉だとかいう話もどんどん出てきてますし。



西谷:
だって核燃料サイクルやるんでしょう?ずっと。

今中さん:
ええ。なんか原子力村というのは、ほんとに不思議な世界で。

西谷:
これ、このまま続けて行けば赤字が膨らむだけやから早くねえ。

今中さん:
そこで西谷さん、バックに控えているのはやっぱり日本政府なんですよ。

西谷:
やっぱり国策ですか?

今中さん:
国策なんだと思います。結局、東京電力が潰れなかったのもそうですし、まだ原子力といって出てくるのもそうですし。そこで、やっぱり東芝の先行きというのは、私達きちっと見とかなきゃいけないと思いますよ

西谷:
結局ですね、こういう考え方も成り立ちませんか。最後は国が助けてくれるんやったら、取り敢えず、云うたら親方日の丸みたいな感覚で商売してはったんかなあという気もするんですよ。

今中さん:
多分そうだと思いますよ。

西谷:
この状態でも安倍内閣は原発輸出するということですよねえ?

息を吐くように嘘を吐く

今中さん:
そうですね。

西谷:
これ、だから例えば東芝とかを先頭に立ててやって、政府系の銀行が融資したら、焦げ付けは国民になりますねえ

今中さん:
はいはい。

西谷:
これ、このまま行けば私達また高い税金を払って。

今中さん:
またそうですね。税金だけじゃなくって、どっかで事故ったりすると、また大変ですしね。

西谷:
そうですね。これ、やっぱりもう止めた方がいいでしょうねえ。原発輸出するの。

今中さん:
それはもう最初から分かってる話で。

日本は原発推進の米国の代理人
閣議決定回避 米が要求

西谷:
分かりました。今中さん、今日はどうもありがとうございました。

今中さん:
はいはい、どうも。


福島第一原発黎明編 [ひかる東芝CM].avi

https://youtu.be/E48xSBosc5k



あなたにの「平和に生きる権利」は日本政府により否定されました(・ω・`)

「平和に生きる権利」日本、採決反対
 戦争を「人権侵害」と反対する根拠 国連総会で宣言

(東京新聞)2017年2月19日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201702/CK2017021902000133.html
「平和に生きる権利」日本、採決反対




東芝蝕ばむ「原発」赤字
 焦げ付けば国民にツケ

(東京新聞【こちら特報部】)2017年1月27日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2017012702000138.html
 東芝が米国での原発事業で、最大で7000億円の赤字を出した。原発はやはりビジネスとして割に合わない。だが、東芝は原発から撤退しないようだ。その一方で、政府系の日本政策投資銀行(政投銀)に支援を求める。焦げ付いたら、また国民につけが回る。政投銀は国際協力銀行(JBIC)とともに、日立の英国での原発事業に融資する話も出ている。赤字の恐れがある海外の原発事業に、公金を投入するのはやめるべきだ。
(池田悌一、白名正和)

東芝蝕ばむ「原発」赤字_1

損失最大7000億円
米企業買収 経営判断に甘さ

 東芝が七千億円規模の損失を出すことになった元凶が、原発建屋の建築などを手がける企業「CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)」だ。米原発子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が二〇一五年十二月に買収し、東芝の傘下に入った。
 ○六年、東芝はWHを子会社化し、米国の原発市場に乗り出す。当時、温暖化対策で、火力発電の代替として再び原発が注目されていた。だが、流れは一一年の東京電力福島第一原発事故で一転する。米規制当局は、全電源喪失などに耐える安全対策やテロ対策を求め、「コスト増」が事業者にのしかかってきた。
 そんな中、米国で原発の新設を請け負っていたWHが、建屋建築を発注したS&Wとの間で、コスト増の負担を巡ってトラブルになる。工事が遅れて負担が膨らむ悪循環に陥り、WHが採った解決策がS&Wの買収だった
 決断は大きな間違いだった。買収額が「ほぽゼロ」というのが、既にあやしい。S&Wはこの時点で、巨額の負債を抱えていたようだ
 先月二十七日、東芝の綱川智社長は数千億円の損失を公表した。この日の記者会見で、原発事業担当者はS&Wの資産査定について「十分に確認した」と述べたが、当時、不正会計や大規模なリストラで混乱を極めていた時期でもある。不十分だったのではないか
 かつて東芝で原子力プラントの設計技術者を務めた後藤政志氏は「東芝は事業の主力に原子力を据え、福島事故後も突き進んできた。WHとS&Wのトラブルに焦り、十分に検討することなく買収にゴーサインを出したのだろう。経営判断が甘いと言わざるを得ない」と批判する。
 「もともと東芝の原子力部門は、海外ビジネスに精通しているわけではない。その上、S&Wは本業とは縁の薄い建設会社だ。そういった弱みが重なったことも、貧乏くじを引くはめになった一因だろう
 東芝は「膨大なデータに基づく検証作業が必要で精査に時間を要している」ため、損失額の確定は来月十四日と説明する。
 それにしても、東芝はWHについても企業価値を過大評価し、昨年、約二千五百億円の損失計上を迫られている。今回も評価を誤ったわけだが、なぜそんなに甘いのか
 経済ジャーナリストの磯山友幸氏は「東芝がWHの経営陣をコントロールできていないことに根本的な問題がある。S&Wの買収も、WHの言うままに踏み切ったのだろう。だからS&Wがどんな建設工事を手掛けているか、実態が十分に把握できておらず、損失額もなかなか固められないのではないか」と推察する。
 「福島の事故を機に世界の原発事業の流れは変わったのに、東芝は積極姿勢を取り続けた。環境の変化に目をつぶり、経営陣が『チャレンジ』とハッパばかり掛けるような会社だ。経営の甘さのツケが回ったのでは」と突き放す。

東芝蝕ばむ「原発」赤字_2

政府系銀行に支援要請へ
リスク抱えた輸出戦略「見直すべき」

 決算期末の三月の時点で、負債が資産を上回る債務超過に陥った場合、東芝は東京証券取引所第一部から第二部に降格となる。
 「降格になれば、市場は盛りを過ぎた時代に合っていない企業だとみなす。再生も難しくなる」と、経済ジャーナリストの町田徹氏は指摘する。
 東芝は取引のある銀行に支援を求める。半導体事業を分社化して株式の20%程度を売却し、二千億上二千億円を調達する形になるようだ。この株式取得に政投銀が関わると、市場関係者たちはみる。政投銀に尋ねると、広報担当は「個別企業との取引についてはコメントできない」と話した。
 町田氏は関係者の話を基に、内情をこう説明する。「ある銀行は、経済産業省から『政投銀に出資させるから、追加融資をして救ってほしい』とプレッシャーを受けている。だが、銀行側は本音では、資本注入が不調に終わることを望んでいる。不良債権化か確実とみられる東芝への追加融資を避けられるからだ
 昨年末の時点で、東芝の金融機関からの借入残高は一兆一千億円弱。回収するため、追加融資で東芝を延命させる選択肢もあるが、「バブル期ならそういう選択もあっただろうが、今は自分たちの傷をこれ以上深めないよう追い貸しは避ける」と町田氏は言う。
 原発事業における東芝の傷は深い、と多くの銀行は分析しているのに、政投銀が出資をして大丈夫か
 原発事業に絡む政府系銀行の関与は、東芝にとどまらない。安倍政権は原発輸出を成長戦略の一つに位置付けており、企業を積極的に支援しようとしている
 日立は一二年、ドイツの電力会社から、英国の「ホライズン・ニュークリア・パワー」を買収した。英国中部ウィルフアなど二ヵ所で計四~六基を建設する計画を引き継ぐ。この事業に、政投銀と、同じく政府全額出資のJBICによる一兆円規模の融資が検討されている。昨年末、クラー
英ビジネス・エネルギー・産業戦略相と、世耕弘成経産相が、原子力分野で協力する覚書を交わした。
 その後、話は進んだのか。JBICの広報担当者は「個別の案件には答えられない」としている。
 ほか、トルコで、三菱重工業がフランスの原子力大手アレバと合弁会社を設立し、原発四基を建設する計画がある。ブルガリアでは、東芝子会社のWHが原子炉の増設計画を進める。今後、原子力協定を結んだインドへの原発輸出が検討されるだろう。
 だが、コスト増に加え、市民の反発により、海外でも原発建設は容易ではない。リトアニアでは、日立が原発建設を事実上受注していたが、昨年の選挙で野党「農民・グリーン同盟」が勝利し、前途は多難だ。ベトナムでも昨年、安全対策費の高さから、日本の原発導入が白紙撤回された。原発輸出にはさまざまなリスクがあるため、政府系金融機関が融資をするというわけだが、それでいいのか。
 「原発輸出を戦略として掲げている以上、政府系金融機関による支援は間違いではない。ただし、公金が原発輸出時にも使われていることは、もっと国会などで議論されるべきだ」と、一般社団法人「環境金融研究機構」の藤井良広代表理事は指摘する。
 藤井氏は「そもそも、原発輸出が政策として良いか議論が必要だ。東電と東芝という二つの大企業が原発でしくじり、原発はビジネスにならないことが示されている。それなのに国が政策として推進し、公金を投入し続けることについて、広げて考えなければならない」と指摘した。

東芝蝕ばむ「原発」赤字_デスクメモ


NNNドキュメント 2017年2月20日
夢の原子炉 は夢だった もんじゅ廃炉の内幕

http://dai.ly/x5ck176
夢の原子炉は夢だった

3・1ビキニデー 米日の大罪 / 森友学園と国の闇

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3月1日はビキニデーです。

原水爆の被害者は私を最後にしてほしい
原水爆の被害者は私を最後にしてほしい
久保山愛吉


1954年3月1日にビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験

ブラボー実験のキノコ雲
ブラボー実験のキノコ雲

キャッスル作戦 - Wikipedia

The Deadly Miscalculation at Castle Bravo

https://youtu.be/b5tmkna-k-U

により日本漁船第五福竜丸が被災しました。
$私にとって人間的なもので無縁なものはない

広島・長崎への原爆投下への憤りとかさなって、原水爆を禁止する要求が全国民的な署名運動が開始されるきっかけとなったものです。

ビキニ水爆実験

通信士の久保山愛吉氏(当時40歳)が9月23日に亡くなり、日本人初の水爆による犠牲者となった事件です。

第五福竜丸

http://youtu.be/__vm9JrEWaE
1954年第五福竜丸 3.1ビキニ環礁でアメリカの水爆実験にまきこまれた。

第五福竜丸展示館
http://d5f.org/

展示館内の第五福竜丸

詳しい経緯は
今日(3月1日)はビキニデー「原水爆の被害者は私を最後にしてほしい」久保山愛吉」
http://ameblo.jp/m08068469/entry-11179508688.html

を参照してください。


 この水爆実験による大気放射能汚染は地球規模に拡大し、海水、漁獲物(マグロ)の放射能汚染は北太平洋全域に及びました。焼津港に荷揚げされたマグロやサメは、第五福竜丸帰港の翌日、3月15日に東京、大阪等の市場に既に出荷されていたそうです。3月16日の朝これが放射能で汚染したマグロやサメであることがわかり、マグロを食した人の不安が広まり「原爆マグロ」騒動が始まました。汚染したマグロは地中深くに埋めたり、或いは沖合に投棄されたのです。全国の家庭で魚は敬遠され市場が一時閉鎖されるところもでたそうです。
 米国の一連の水爆実験が続き、この年の12月末までの集計によると、放射能で汚染した日本の漁船は856そう、廃棄されたマグロは456トンであったのです!
 5月になると強い放射能を含む雨が日本各地に降り、不安は日本全体に広がり、1954年3月から12月の期間、太平洋の各所で放射能により汚染した魚が漁獲されたのです。
太平洋で放射能汚染魚が漁獲された位置の分布

太平洋における米国の水爆実験は、この後も続き、1956年4月には、ビキニ・エニウェトク環礁で13回原水爆実験が行われた。

ジョージ実験の爆発20ミリ秒後の火球グリーンハウス作戦ジョージ実験の爆発20ミリ秒後の火球


これまでに実施された大気圏内核実験の回数と規模

A Time-Lapse Map of Every Nuclear Explosion Since 1945

http://youtu.be/LLCF7vPanrY

放射性降下物量



母親たちの反核運動~3000万の署名、大国を揺るがす

http://dai.ly/xp4jye
「3000万の署名、大国を揺るがす
 ~第五福竜丸が伝えた核の恐怖~
 【そのとき歴史が動いた】

昭和29年に起きた第五福竜丸の被ばくをきっかけに日本の女性たち、母親たちが立ち上がり、世界に広がった反核運動の軌跡。なぜ広島と長崎に原爆を投下された直後ではなく、それから9年もかかったのか、それはどういう動きだったのか、そしてこの動きは1955年(昭和30年)8月6日に第一回原水爆禁止世界大会につながっていった ‥」 
原爆マグロという言葉が広がり他の魚までもが売れなくなった当時の状況は、野菜や魚の汚染が始まり売れなくなっている現在と似ています。また高い放射能を含んだ雨が観測されたそうです。ところが‥
「原爆の灰がいつ何時降ってくるかわからない世の中だもの。なにが起きたって仕方ないよ」夫は新聞を読みながらそう言う。「原爆をつくることをやめれば」わたしがそう言うと、夫はあきれかえったようにわたしをながめていた。‥そんな新聞への投書がきっかけで女性たちの思いがつながりはじめたのは、3000万もの署名が集まる1年4ヶ月前のことでした。
‥ということで、今こそこの時のことを思いだして学び、再現しなくてはと思ってアップします。



終わりの始まり

森友学園と国の闇
とくほう・特報(しんぶん赤旗)2017年2月27日

 安倍晋三首相夫人の昭恵氏が名誉校長を務めていた私立小学校用地として、豊中市内の国有地が格安で売却された問題が国会を揺るがしています。同小学校は、幼稚園児に「教育勅語」を暗唱させるなど、特異な教育で知られる大阪市内の学校法人「森友学園」(籠池泰典理事長)が新設するもの。「政治家の関与なしには、こういうことは起こりえない」(日本共産党の志位和夫委員長、23日)、異常で奇怪な取引の全容解明が強く求められています。
(竹腰将弘、三浦誠)

森友学園と国の闇

国有地タダ同然で売り渡し
手続きも異例すくめ

 国民の共有財産である国有地が、なぜ一学校法人に、夕ダ同然で売り渡されるのか―。国民の多くが納得できないと考えている疑惑の核心です
 なかでも問題視されているのは土地の売却価格です。
 2016年6月の土地売却時点で不動産鑑定士が鑑定した土地の時価は9億5600万円。ところが土地に埋設されたゴミの撤去費用として8億1900万円などが値引きされ、売却価格は1億3400万円とされました。
 通例、埋設物がある土地の売買では、複数の専門業者に見積もりを出させ、客観的に撤去費用を算出します。今回のケースでは、もともと土地を所有していた国土交通省大阪航空局が費用を算出しました。売り主である国側か自分で見積もりを出した事例など全国的にみても過去1例もありません
 現地調査(15日)を行った自由法曹団大阪支部・本部事務局次長の岩佐賢次弁護士は「社会通念上からもあまりにも過大な算定です。実際にゴミ撤去を行ったかも含めて、国民にたいする説明責任を果たす必要がある」といいます。
 そもそも森友学園は、私立学校の会計基準で将来の設備投資に充てる「第2号基本金」がゼロ(2013年度)という法人でした。新たな小学校設立に乗り出し、用地を入手することは、きわめて困難だったはずです
 土地売却の窓口となったのは財務省の出先機関である近畿財務局。森友学園への国有地売却の枠組みは、売却価格だけでなく多くの点で異例ずくめです。役所が知恵を絞り、話をまとめた痕跡が随所にあります。
①国有地は売り払いが原則なのに「買い受け特約付きの定期借地契約」
②貸付期間中に森友学園が行ったゴミと土壌汚染除去工事費用1億3200万円を支払った「有益費返還」
③埋設ゴミ撤去費用8億1900万円を値引きしての「売買契約」
④本来一括払いの土地代金を10年間に分割
⑤原則公開の販売価格を「非公表」-などなど。

 地方公共団体以外の学校法人などが「定期借地」契約を結んだのは全国で過去3例しかなく、同じ期間に近畿財務局が売却した国有地36件のうち価格が非公表になったのは森友学園の1件だけ。ほとんどありえないようなことが、この取引で重なって起きているのです
 森友学園が13年9月にこの土地の購入に手を挙げて以来、学園側と近畿財務局の間で、綿密な交渉が重ねられていた節があります。
 日本共産党の宮本岳志議員は24日の衆院予算委員会で、15年9月4日午前に近畿財務局9階会議室で、学園側の建設業者と同財務局、大阪航空局の担当者が土壌改良費用をめぐって突っ込んだ交渉をしていた事実を独自の調査でつきつけ、森友学園側との交渉の一切の記録を開示するよう要求しました。
 ところが財務省の佐川宣寿理財局長は「記録は廃棄した」と答えました。
 岩佐弁護士は「廃棄したといった防衛省の資料が後に出てきたこともある。徹底した解明が必要です」と話しています。

政治家とさまざまな関係
安倍首相夫妻で好感

 森友学園は与党の政治家などと、さまざまな関係があります。なかでも関係が注目されているのは、安倍晉三首相夫妻です。夫人の昭恵氏は15年の9月ごろに、同学園が4月開校を目指す「瑞穂の國記念小学院」の名誉校長に就任していました(現在は辞任)。
 同校は当初、「安倍晉三記念小学院」と命名し、寄付集めをしていました。森友学園の龍池泰典理事長は「昭惠氏を通じて安倍氏に内諾を得た」と本紙に語っていました。
 籠池氏によると、昭恵氏は、同学園が運営する塚本幼稚園をこれまで4回程度訪問。「ファーストレディ(首相夫人)として」という題で講演もしています。
 昭恵氏は学校案内でこんなあいさつを書いています。
 「籠池先生の教育に対する熱き想(おも)いに感銘を受け、このたび名誉校長に就任させてい
ただきました

 安倍首相も「私の考え方に非常に共鳴している方だ」「妻から(龍池)先生の教育に対する熱意はすばらしいと聞いている」と国会で答弁。夫妻そろって当初は好感を口にしていました。ところが、問題がメディアで報じられ始めると「教育者の姿勢としていかがなものか」と一転して突き放しました
 共鳴するところは政治思想にも―。
 觴池氏は、大阪府で改憲右翼団体「日本会議」の代表委員をしています。日本会議は日本の侵略戦争を正当化する団体です。籠池氏は改憲をめざす安倍政権を「歴史のキーポイントを握っている重要な政権」などと期待を寄せています
 「日本会議」を支援するためにつくられた「日本会議国会議員懇談会」(日本会議議連)には、安倍首相や麻生太郎財務相が特別顧問に就任(16年9月現在)していました。
 タカ派でならす自民党の稲田朋美防衛相や平沼赳夫元経産相とも面識があります。
 籠池氏によると稲田氏とは靖国神社が関係する訴訟で知り合ったとしています。昨年10月には稲田氏から「防衛大臣感謝状」をもらっています。
 平沼氏も学校案内に登場し「簡池先生、頑張れ」と声援をおくっています。

「政治の力」なしにできない
元経済産業省官僚
古賀茂明さん

 森友学園の私立小学校認可と国有地売却は、「認可ありき」で大阪府と近畿財務局が懸命にすすめています。普通、官僚はもっと冷たいのです。土地も所有せず、財産も乏しいとなれば、「帰れ」となる。今回の売却手続きは、官僚ならだれでも「むちゃくちゃだ」とわかります。「政治の力」なしに、官僚たちがこんなに必死になって動くわけがありません。
 名誉校長だった安倍首相の夫人はこの学園の教育を「すばらしい」とほめました。ここは教育勅語を暗唱させるなど安倍政権の政治思想に共鳴する人たちがつくる学校です。優遇された背後になにがあるのか。国会で徹底して追及すべきです。



”教育勅語暗唱小学校でも″
教育の要と籠池理事長

 森友学園が運営する塚本幼稚園(大阪市)は、園児に教育勅語を暗唱させる特異な教育をしています。
 記者は園内で籠池泰典理事長に取材しました。玄関に入ると、「教育勅語」を彫り込んだ飾りが目に飛び込んできました。壁の随所に天皇、皇族の写真があります。案内の職員が2階の廊下で突然立ち止まり深々と一礼。その先には昭和天皇夫妻の写真がありました
 通された畳の部屋には、「玉座の間」という名称がついています。籠池氏は金屏風を背に座り、上座には日の丸が。飾りの日本刀も置いてありました。
 -新設する「瑞穂の國記念小学院」でも、子どもたちに教育勅語を暗唱させるのでしょうか。
 記者の質問に、籠池氏は迷わずこう応じました
 「うん。小学校でも朗誦(ろうしょう)させてもらいますよ。教育勅語を嫌がる方はあまりに
も心が狹い。教育勅語的精神は(日本人の)ずっと昔の祖先からの考え方だ」
 教育勅語は戦前の教育の基本原理。「重大事態があれば天皇のために命を投げ出せ」と子どもたちに徹底して教え込むものでした。1948年に衆院本会議で教育勅語を排除する決議が全会一致で可決されました。
 同小学校の17年度学校案内にも特異な教育内容が並びます。「教育の要」として「教育勅語の素読」とあります。素読とは、内容の理解を抜きにして、まず文字だけを音読することです。
 教科の特別活動には。「皇室学」や「論語」をはじめ自衛隊見学があります。国語では、「記紀(古事記・神話)を学びます」と神話の学習を掲げています。
 同校の新設認可申請を議論した大阪私立学校審議会(15年12月18日)では、「教育内容、教育理念について世の中的な理解が得られるのか」などの厳しい意見が出ました。ある委員はこんな疑問を投げかけました。
 「どちらかというと思想教育的な部分がある。教育と政治と思想というところが、普通の高校教育をやっているものから見ると少し違和感を覚える


森友学園 総理夫人が名誉校長になるまで

https://youtu.be/OFnSMdkc-TY



森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしい
非常にしつこい何回も熱心に言ってくる



【森友学園】安倍昭恵氏が学園から報酬か - 首相虚偽答弁も

https://youtu.be/BQWVdBbxT90

安倍晋三 森友学園2/24宮本岳志(共産)の質疑【全】衆院・予算委員会

https://youtu.be/on_3VGPTQR0

チッ籠池のやつ何で赤旗にまでペラペラ喋るんだよ

森友学園への国有地売却問題を追及した小池晃の質





ビキニ解禁文書に見る
米日の大罪

日本平和学会理事・明治学院大学国際平和研究所研究員
 高橋博子さん
(しんぶん赤旗)2017年2月28日

 3月末からニューヨークの国連本部で始まる、歴史的な核兵器禁止条約の交渉会議をボイコットするアメリカに、道理があるのか。そう疑義を唱えるのは、日本平和学会理事で、明治学院大学国際平和研究所の研究員・高橋博子さんです。アメリカの解禁公文書類を分析、研究してきた高橋さんは、戦後の核実験被害など米国の大罪を語りました。(阿部活士)

ビキニ解禁文書に見る 米日の大罪

禁止条約交渉会議ボイコヅトでなく
核実験の影響明かせ

ブラシで
 甲板をブラシで笑いながら洗う兵士…。高橋さんが見つけた、米国立公文書館所蔵の写真です。アメリカが1946年7月、太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁でおこなった「クロスローズ作戦」、第2次世界大戦後初の原爆実験の写真です。
 45年8月の広島、長崎への原爆投下が陸上でした。この作戦は海域でのデータ収集が目的でした。ソ連にたいする核軍事力を誇示する面もありました。実験には、第2次世界大戦で使われた艦船を動員し、生きものの被ばく影響を調べるためにヤギやヒツジも乗せました。放射能に汚染された艦の甲板を防護服なども着けずに洗浄させた証拠写真でもあると高橋さん。
 核実験に参加し、被ぱくした兵士やその妻、マーシャル諸島住民で核実験の犠牲になった人ら被ぱく者に関する情報の公開は途上にあるといいます。
 高橋さんは、「クロスローズ作戦」に参加した海軍兵チャールズ・マッケイ氏にインタビューしています。
 -マッケイ氏は、沈没した標的艦から実験器具を回収し放射線を測定するため、爆心地近くの海にもぐった。1970年代におこなった身体検査で大腸がんになっていると知った。作戦に参加した多くの元兵士はがんを早期発見できずに亡くなったと
 「米国政府(米疾病対策センターと国立がん研究所)の未公開資料によると、冷戦期に地球の全地域で行われた核実験による放射性降下物で、米国で51年以降に生まれた居住者の少なくとも1万5000人がおそらくがんで死亡した」との米紙「USAトゥデイ2002年2月28日付)の記事を紹介しなから高橋さんは、話します。
Atomic Bomb Testing Fallout Likely Caused 15,0
 「残留放射線放射性降下物(死の灰)の影響に国境はないのですから、全世界的には甚大な被害だと思います。『国家安全保障』の名のもとで、人体への放射線の影響など国家にとって都合の悪い事実を機密扱いにしています。アメリカがやるべきことは、禁止条約の交渉会議をボイコットするのではなく、幾度となく行った核実験・残留放射線の地球環境と人類に与えた影響を明らかにすることです

幕引きし戦犯解放 政治取引した日本
被害者の告発ともに

国賠訴訟
 アメリカが1954年3月1日に「キャッスル作戦」第1弾として、ビキニ環礁で行った水爆実験。ビキニ環礁から約160㌔㍍も離れた公海で、日本のマクロ漁船・第五福竜丸が被ばくしたニュース(3月16日)は、実は米国政府を揺るが
したと高橋さんは力説します
。広島、長崎への原爆投下以来、米国の公式発表で否定してきた、残留放射線による被害が広範囲に及ぶことが世界中にわかってしまったからです
 「調査がすすめばすすむほど米国が軍事機密にしてきた核実験による実質的な被害が、明らかになる可能性がありました
 米上下両院合同原子力委員会の秘密会(6月)でのアリソン駐日大使の提言を紹介します。日本政府が太平洋海域での放射能汚染状況を調べに派遣した調査船「俊鶻丸」が戻ってくる前に、日本政府にお金を渡して解決したほうがいい
 9月23日に、第五福竜丸の無線長・久保山愛吉さんがなくなり、日本国民の反核感情がさらに高まりました。アメリカ政府でもそれにかなり危惧して、心理作戦を担う機関、工作調整委員会が乗り出してきたと分析します
 当時、各地の漁港には、放射能で汚染されたマクロが水揚げされました。
 「アメリカは、多くの日本のマクロ船乗組員の被ぱく状況、爆心から180㌔のロングラップ環礁で被ばくした住民の状況を初めから切り捨てていたと断言できます。報道されたので、無視できなくなってやむなく第五福竜丸の乗組員だけに見舞金を出したのです
 しかも、その方法も、議会の承認を受けて補償金をだすという形をとりませんでした。「工作調整委員会の資金、議会からも追及をうけない秘密の対外活動資金です。日本の”官邸機密費”みたいなもの。ビキニ被災事件は、アメリカ社会でも表面化されることもありませんでした
 日本政府の対応にも大きな闇があるといいます。
 高橋さんは、日本政府が政治的な思惑でビキニ事件を取引材料にして、さっさと幕引きしたことを示す米側公文書を見つけました。
 12月27日に重光外務大臣と会談したアリソン大使の記録です。
 「外務大臣は、彼曰く、非公式の資料として判断されるべきとするタイプされたメモを手渡した
 メモは6項目。①「ビキニ補償問題の解決」⑥「大規模な戦犯の解放と仮出所」とあります。高橋さんは、日本政府にとってビキニ補償にむけた動きは、アメリカ側の戦犯追及姿勢をさらに解除させるために有効だと考えていた」と見ます。
 現在、ビキニで被はくした元マクロ船乗組員らが、国家賠償訴訟を高知地裁に起こしています。原告らは、「ビキニ核被災事件をめぐる一連の経過の真実は、米ソ核開発競争の中で米国が優位に立つために不可欠な核実験の継続を最優先させるため、日米両政府が一体となって、核被ばくの事実を徹底して隠ぺいする行為を続けてきたこと」だとしています。
 高橋さんは、原告らにエールを送ります。
 「アメリカと、その『核の傘』を擁護する日本政府が数十年間隠し続けた核実験被害者からの告発です。アレキサンダーが剣を振りかざしたように、核兵器を振りかぎして『核抑止』だとの脅しに屈しない人間のだたかいです。一緒にたたかいたい


原発導入のシナリオ ~冷戦下の対日原子力戦略~

http://dai.ly/xki6uk
米ソで水爆開発が進む中、アイゼンハワー政権は、原子力平和利用を促進することで軍縮が実現できるとして、同盟諸国に原子力情報の公開と濃縮ウランの供給を提案した。その裏には、ソ連に対抗して西側の結束を図ろうとする意図があった。
番組では、日米原子力協定の締結に至る過程に焦点をあて、原子力導入の舞台裏における米ソの主導権争いと、民間から進められた原子力受け入れの世論作りの全ぼうを明らかにする。

原発導入のシナリオ~冷戦下の対日原子力戦略」/
(NHK 現代史スクープドキュメント 1994年放送)

http://d.hatena.ne.jp/kobayaciy/files/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E5%B0%8E%E5%85%A5%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%AA.pdf
現代史スクープドキュメント 原発導入のシナリオ~


NHK・ETV特集 2013年9月28日
「海の放射能に立ち向かった日本人
~ビキニ事件と俊鶻丸(しゅんこつまる)~」


http://dai.ly/x15bioi
1954年3月1日、アメリカが太平洋ビキニ環礁で行った水爆実験で、日本のマグロはえ縄漁船・第五福竜丸が被ばくしました。被害は水産物にも及び、日本各地の港では放射性物質に汚染されたマグロが相次いで水揚げされます。しかし、核実験を行ったアメリカは、放射性物質は海水で薄まるためすぐに無害になる、と主張しました。
海の放射能に立ち向かった日本人_1
このとき、日本独自に海の放射能汚染の実態を解明しようという一大プロジェクトが始動します。水産庁が呼びかけて、海洋や大気、放射線の分野で活躍する第一線の専門家が結集、「顧問団」と呼ばれる科学者たちのチームが作られました。
そして水爆実験から2か月後、顧問団が選んだ若き科学者22人を乗せた調査船・俊鶻丸がビキニの実験場に向けて出発します。2か月に渡る調査の結果、海の放射能汚染はそう簡単には薄まらないこと、放射性物質が食物連鎖を通じてマグロの体内に蓄積されることが世界で初めて明らかになりました
海の放射能に立ち向かった日本人_3
俊鶻丸「顧問団」の中心的な存在だった気象研究所の三宅泰雄さんは、その後も大気や海洋の放射能汚染の調査・研究を続けます。原子力発電所が次々と作られていく中で、三宅さんをはじめとする科学者たちは、大きな原発事故にも対応できる環境放射能の横断的な研究体制を作るべきだと声を上げます
しかし、それは実現しないまま、2011年3月11日、福島第一原発の事故により、再び放射性物質で海が汚染されました

インフルエンザと大疑獄ァァァァヽ(o`Д´o)ノァァァァ!!

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読者の皆様お元気でお過ごしでしょうか?
不覚にも私はこの5日ほどインフルエンザで倒れていました…(;´д`)



一番最初に下痢の症状が出たので、当初はノロウィルスか?とも思いましたが、下痢はすぐ止まり、やがてゾクゾクしてき始めたのですね…((´д`))



「38度を超える急激な発熱」「強い倦怠感」「寒気」インフルエンザの三大症状が出ちゃったんだなぁ…(・ω・`)
38度を超える発熱が長時間続きしんどかったです~ヽ(ヽ゚ロ゚)
私は腎臓が悪いので腎排泄性の高い医薬品は避けるべきで、高い血中濃度の持続は、重い副作用や中毒症状が出る恐れが高いのでそれらは使えないらしいですね(。-_-。)多くの抗炎症・解熱鎮痛薬はその可能性があるとのこと…患ってみて初めて判る健康のありがたさということですよね~(*´∀`*)

と、いうことで、今回はここまでにします( *´艸`)


おっと(`∞´)
一言だけ…

森友学園の問題の本質は
日本会議とそれに連なる面々が戦前回帰と戦争ができる「美しい国」作りのための野望を実現させようとする目的で、
②その手段として小学校を作るため、超大物政治家Aが関与して日本国民の共通の財産を詐取した
というものではないでしょうか?
アッキード事件などと言っていては事の本質を見失うのではないでしょうか?


みなさんはどう思いますか?(・ω・`?)


教育ニ関スル勅語より…教育勅語の核心

原文
朕󠄁惟フニ…
一旦緩󠄁急󠄁アレハ義勇󠄁公󠄁ニ奉シ以テ天壤無窮󠄁ノ皇運󠄁ヲ扶翼󠄂スヘシ

現代訳文
天皇である私が思うに…
国に危機が迫ったならば国(天皇)のため力を尽くし、それにより永遠の皇国を支えなさい



腹立つわ~!( ̄^ ̄)凸

森友学園“疑惑の人物”が橋下徹の元後援会長親族に働きかけと「新潮」が報道 麻生財務相への仲介依頼も
(リテラ)2017.03.08
http://lite-ra.com/2017/03/post-2974.html


報道特集2017年3月4日
波紋広がる森友学園問題

http://dai.ly/x5dv33u


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