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Channel: 私にとって人間的なもので無縁なものはない
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右揃え…q( ゚д゚)pブ━━━━!!

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籾井会長の罷免求める元職員に聞く
(しんぶん赤旗2014焦点・論点)2014年9月13日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-09-13/2014091303_02_0.html
 NHKの役割を理解していない籾井(もみい)勝人会長に対し、退職者1500人以上が罷免を求めています(8月21日に記者会見)。特に問われたのが政権との関係。会見では、公共放送を政府の宣伝機関とみなすかのような会長発言に怒りが噴出しました。 NHKでアナウンサーと記者を務めた2人に聞きました。

NHKは政府広報じゃない
籾井会長の罷免求める元職員に聞く_1

籾井会長の罷免求める元職員に聞く_2

元社会部記者・盛岡放送局長
大治浩之輔さん

 おおはる・こうのすけ 1962年入局。67年社会部。ロッキード事件など政治腐敗事件と公害環境問題を柱に取材。水俣病事件は81年まで継続取材、ドキュメンタリー「埋もれた報告」(76年)は芸術祭大賞。90年盛岡放送局長。。92年定年退職。 99年までNHK出版・編集局長。NPO法人マスコミ市民理事長。

職責理解しない発言

 報道の基本は、事実を伝えるのが第一の役割です。第二の役割は事実についての多角的な検証です。放送の場合は公共の電波を使っているため、論説に関して政治的公平性が求められまが、公平=中立ではありません緻密な取材と論理で組み立てれば、十分な問題提起ができます

 報道の責務とは

 籾井会長は「政府が右と言ったら左と言うわけにいかない」と言った。事実の伝達としてはその通りです。しかし検証の結果、異なる事実や疑問が出てきたら、当然それを伝えるのが報道の責務です。ところが籾井会長は、特定秘密保護法について「決まったからしょうがない」とのべ、検証という考えがない。
 放送法第1条は「放送の不偏不党」「表現の自由の確保」をうたい、「健全な民主主義の発達に資する」ことが「放送に携わる者の職責」だと言っている。NHKが政府の広報機関であるかのような発言はこの職責を理解していない。NHKトップの資格はありません
 私は1935年生まれ。終戦時は10歳で、「撃ちてしやまん(敵を滅ぼすまで攻撃し続ける)」の軍国少年でした。それだけに8月15日の敗戦は、少年ながら衝撃を持って受け止めました。
 中1で『あたらしい憲法のはなし』を読み、平和主義、民主主義の”新憲法感覚”が心にしみこみました。NHKに入局してからも、内心で”ジャーナリストは人権闘争の戦士だ”と思っていた。それは時代の共通感覚でした。
 私は72年から水俣病を取材してきました。化学工業会社チッソによる海の水銀汚染が原因でしたが、政府による対策も被害の調査もありませんでした。
 行政文書を基に経緯を調べ、元熊本県知事や厚生省の元局長を追いかけ、取材を積み重ねた結
果、行政の怠慢が被害を広げたことを明らかにしました。76年にドキュメンタリーを放送した後、水俣病患者による国家賠償訴訟が提起されました。
 憲法に民主主義とあっても、紙の上に書かれているだけでは意味がない。水俣病の被害者は自ら立ち上がりたたかうことで人権回復の道を切り開いた。言論・表現の自由もしかりです
 現場の感覚で言うと、会長が誰であろうと番組づくりへの姿勢は変わりません。8月のドキュメンタリーや連続テレビ小説では戦争の悲惨さが描かれました。ただ、会長が言論表現の自由をしっかりと理解し「自分たちの味方だ」と信頼できるときと、「識見もなく信頼できない」と感じるときでは、当然、現場への影響は違います

 国民世論に目を

 もう一つ、日本の政治ジャーナリズムは「政局報道」だという批判があります。例えば、解釈改憲による集団的自衛権の行使容認。国会レベルでは安倍首相が支配しているように見えるかもしれない。しかし、この問題には安倍政権対国民世論という重大側面があって、政局レベルとは次元の違う強い政権批判が沸騰しています。政治家取材専門の政治記者は、気をつけないとそこを見失ってしまう
 現場は一枚岩というわけではない。甲論乙駁(こうろん おつばく)があります。だからこそ、番組に対する批判、激励、共感、視聴者の声を届けてほしい。市民とのつながりをNHKに求める運動が必要で、放送に関心を持って反応することが最初の一歩だと思います。
 (聞き手・和田肇)



元アナウンサー
村上信夫さん
 むらかみ・のぷお 1953年生まれ。元エグゼクティブアナウンサー。2001年から11年にわたり「ラジオビタミン」「鎌田寅いのちの対話」などでNHKラジオの「声」として活躍。現在は全国
で調演、月刊『清流』での対談をおこなう。ホームページhttp://murakaminobuo.com/

現役の声を代弁して

 2年半前にNHKを退職してから、前の会社のことをとやかく言うのは避けてきました。悪口みたいなものですから、言いたくなかったのです。

 黙っていられぬ

 情けないですよね、前にいた会社のトップに「辞めてください」と退職した人間が言うのは。
でも黙っていられなくなりました。
 NHKにいた時は、「偏らない」ことを教えられてきたのです。情報を均等に伝えて、あとは視聴者に判断を求めてきたはずなのに、今回の会長の発言はなんなのってことです。「政府が右と言ったら左と言うわけにいかない」では、大本営発表・大政翼賛になってしまいます。ただでさえ世の中がそういう風潮になりつつあるのに…。
 会長には、自分が「公」の人だということを考えてもらわないといけません。何も考えずに乱暴な言葉で、ぼくらが学んできたことと全然違うことを就任会見で言うのを聞いていると、事前にNHKのことを何も調べていないように思えます。
 今回の辞任要求賛同者には、多岐にわたる番組作りの分野で志を持って番組を作ってきた人の名前があかっています。
 「見過ごさない」という人が多くいてうれしくなりました。そこで山根基世元アナウンス室長に連絡したら、協力を求められて辞任を求める記者会見に出席の運びとなりました。
 私が声を上げたのは講演会での反応が大きかったこともあります。
 籾井会長の発言をめぐって「今のNHKはちょっと気にかかりますよね」と話したら、すごい拍手が起きました。私一人の思いでなかったのだと確信しました。視聴者も、NHKへの期待感があったからこそ失望していたのです

 スタッフの抵抗

 職員で会長と同じ考えの人は皆無だと思いますよ。ロッキード事件関連番組お蔵入りの時には、日放労(NHK労組)が立ち上がって79一時間の言論ストをやりましたが、今現場はそういう状況ではない。1977年にNHKに入った時は、嬉しく楽しく番組を作っていました。今はおおらかさがなくなってきているように感じます。でも声を上げないと何も始まらない。現役職員が伝えられない思いをぼくらが代弁しているんです。
 朝ドラ「花子とアン」に、政府、軍部が当時のNHKラジオで戦意高揚のために雄たけびを上げる場面がありましたね。
 集団的自衛権も秘密保護法も、いいと思っている人は自分の周りに一人もいません。反対反対と声高に言うのではなく、講演会などで、平和をテーマにした絵本や詩を意識的に紹介するようにしています。
 今、「ことぱを武器にではなく、楽器にする方法を伝授」をキャッチフレーズに、全国各地で言葉の大切さを「ことば磨き塾」や講演で伝えています。35年間NHKで培つてきた言葉で、社会にお返しするのが使命だと感じて始めました。
 二宮尊徳がいう「積小為大(せきしょういだい)」のように、小さなことを積み重ねなければ大きなことはできない。水に石を投げれば波紋が広がるように。
 (聞き手・森保和史)



集団的自衛権 テレビはどう伝えた
「放送を語る会」が調査
しんぶん赤旗2014年9月10日

 安倍政権による集団的自衛権の行使容認について、テレビはどう伝えたのでしょうか。市民や放送関係者でつくる「放送を語る会」は、テレビ報道番組のモニター調査の結果を公表しました。期間は安保法制懇報告を受けた安倍首相の記者会見(5月15日)から、閣議決定後の7月6日までの約50日間です。

集団的自衛権 テレビはどう伝えた

NHKは「際立って政府広報的」
ジャーナリズム精神の発揮こそ


 調査に当だっての基本視点は「ジャーナリズムによる政府の監視」が果たせているか。過去の侵略戦争の反省から「武力行使を正当化するような政治や、社会の空気に対し、テレビジャーナリズムが抵抗し、批判することが極めて重要」という原点からです。全体の傾向として「ジャーナリズム本来の目的に沿って報道しようとする番組」と「政府広報に近い番組」の二極対立が「かつてなく鮮明になった」のが特徴の一つ、と分析しました。

 政権同様の認識

 「際立って政府広報的」と批判されたのがNHKでした
 「ニュースウオッチ9」の5、6月の報道は自民・公明両党の与党協議の動向に終始。集団的自衛権行使に世論は賛否拮抗(きっこう)しているにもかかわらず、番組として行使容認の在り方を検証していません。首相会見、政府高官のスタジオインタビューなど、政府与党の紹介が「およそ7割」。キャスターは「日本への脅威を抑止するという性格が強まる」(7月1日)と、政権同様の認識を示します。一方、批判的な識者の登場はありませんでした。
 対照的に「報道ステーション」(朝日系)は与党政治家や安保法制懇のメンバーの主張を伝える一方、海外で活動する日本のNGOや海部俊樹元首相ら、批判的な識者・論者も数多く登場させました。歴史的事実の中で考えようという姿勢は「デイリーニュースの中では抜きん出ていた」と評価しました
 同様に「NEWS23」(TBS系)についても「解説者の岸井成格氏が閣議決定へ向けた与党協議に早くから批判的であり、番組も貴重な証言や国民の批判を比較的丁寧に伝えようとしていた」と評価しました。一方で「岸井氏に頼り、局としての調査報道にあまり重きを置かないスタンスのよう」といった指摘もあります。

批判的視点網羅

 「ジャーナリズムの精神に基づく優れた報道を貫いていた」と高く評価されたのが「報道特集」(TBS系)でした。
①集団的自衛権容認に対し、取材した事実を対置して検証
②海外の視点を含む、憲法の原点からの批判が展開された
③懸念し、反対する市民の声を璽視した-
が主な特徴です。その結果「反対と明言してはいないが、批判的に捉える璽要な視点をほとんど網羅」できたといいます。
 「サンデーモーニング」(TBS系)は、出演者のコメントで集団的自衛権問題での批判的視点を提供しました。
 「新報澂2001」(フジ系)が集団的自衛権を扱ったのは2回。批判的な出演者はおらず「これほど翼質的な番組も珍しい」との分析でした。
 「クローズアップ現代」(NHK)は閣議決定まで、一度もテーマとして取り上げませんでした。「国家の在り方を変えるほどの重大な問題で『不作為』の態度は問題」としています。



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安倍内閣の筆頭右大臣? 在特会元幹部が親密な関係誇示
(東京新聞【こちら特報部】)2014年9月25日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014092502000174.html

 高市早苗総務相らとネオナチ団体代表とのツーショット写真に続き、山谷えり子国家公安委員長兼拉致問題相が、ヘイトスピーチ、(差別扇動表現)で知られる「在日特権を許さない市民の会(在特会)」元幹部との関係を取りざたされている。安倍内閣と極右団体の相性の良さには驚くばかりだが、現閣僚の中でも、右派勢力の間で絶大な人気を胯るのが山谷氏なのだ。「過激な性教育」批判や靖国神社参拝・…安倍晋三首相のそばには、山谷氏の姿があった。
(佐藤圭、林啓太、沢田千秋)

筆頭右大臣?在特会元幹部が親密な関係誇示_1

在特会元幹部が親密関係誇示

 「山谷えりこが拉致担当大臣、国家公安委員長という重職にご就任された」
 NPO法人「教育再生・地方議員百人と市民の会」(事務局・大阪府吹田市)が最近、会員らに配信したメールマガジンの冒頭部分である。同会は、男女共同参画社会を攻撃するなど右派的な教育観を掲げる。同会のホームページ(HP)によると、山谷氏は同会の顧問だ。山谷氏の初入閣がよほどうれしかったのか、メルマガでは、両者の親密な関係を誇示する軽口も飛び出す。いわく「たまたま先ほど公安のお巡りさんと電話をした。俺をぞんざいに扱ったら即国家公安委員長にチクるぞ!と言ったら、それは御勘弁を!と言って笑った」。
 「俺」とは、同会事務局長で在特会元関西支部長の増木重夫氏という人物だ。山谷氏は二〇〇九年二月二十二日、増木氏ら在特会関連団体関係者三人と一緒に写真に納まっていた。山谷
氏はこの日、松江市内で開かれた「竹島の日」の記念行事に出席して講演もしていた。
 増木氏は、共同通信の取材に「写真撮影時は在特会の関西支部長だった」と認める一方、「当時(の在特会)はヘイトスピーチなど排斥活動をしていない。私は在特会がそういう活動を始めたときに距離を置いた」と主張している。
 しかし、額面通りには受け取れない。在特会に詳しいジャーナリストの安田浩一氏は「在特会の活動スタイルは、○六年十二月の設立当時も今も変わらない」と指摘する。実際、増木氏以外の在特会関連団体関係者二人は写真撮影から十ヵ月後の○九年十二月、京都朝鮮第一初級学校(京都市、現・京都朝鮮初級学校)の授業を街宣活動で妨害し、威力業務妨害などの容疑で逮捕されている。
 増木氏自身も、在特会とは別の排外主義グループの活動を支援し続けている。
 「増木氏は、在特会などの排外主義グループと政治家との橋渡し役だ。在特会から離れたのは人間関係の問題。個別の付き合いは継続しており、在特会的なメンタリティーは失っていない」(安田氏)
 山谷氏は十八日の記者会見で、問題の写真について「在特会の人とは知らなかった。政治家なのでいろんな方といろんな場所でお会いする」などと釈明した。だが、増木氏は「山谷氏とは十五年ほど前に、(百人の会の)顧問をお願いしてからの付き合い」としている。増木氏の人となりを本当に知らなかったのか。
  「こちら特報部」は二十四日、山谷氏の事務所に対し、顧問就任の経緯などについて文書で質問したが、秘書は「今回は回答を控えさせていただく」と取材を拒否。理由を尋ねても「回答は控える」の一点張りだった。

筆頭右大臣?在特会元幹部が親密な関係誇示_2

「ヘイトスピーチ容認の懸念」

リベラルから「転向」

 そもそも山谷氏とは、どんな経歴の持ち主なのか。
 山谷氏のHPなどによると、フジサンケイグループのフリーペーパー編集者などを経て、一九八九年の参院選に旧民社党から立候補したが、落選。民主党候補として臨んだ二〇〇〇年の衆院選で初当選を果たした。○二年には民主党を離脱して旧保守新党の結成に参加。○三年衆院選で落選したものの、○四年参院選には自民党から比例代表に出馬して返り咲いた。
 山谷氏は当初こそリベラルに振る舞ったが、すぐに「右旋回」している。
 例えば夫婦別姓問題。女性国会議員の有志約五十人が○○年九月、夫婦別姓を選択できる制度の導入などを盛り込んだ民法改正案の推進を当時の森喜朗首相に申し入れた際には、民主党や共産党、社民党の議員らとともに名を連ねた。
 ところが、日本最大の右派組織とされる「日本会議」の専門委員会「日本女性の会」に参加すると、やがて主張が逆転。民法改正の動きを「家族解体法案」などと攻撃した。
 ジェンダーフリー批判の急先鋒(せんぽう)の山谷氏は、右派的な思想信条を共有する安倍首相との関係も深めていく。自民党が○五年に立ち上げた「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクトチーム」では、安倍座長、山谷事務局長でコンビを組んだ。
 母乳育児などを推奨する「親学」普及でも安倍首相と手を携えた。第一次安倍内閣では、首相補佐官として首相肝いりの教育再生会議を取り仕切った。
 山谷氏は歴史認識でもごりごりの右派だ。米ニュージャージー州などに設置されている日本軍慰安婦の記念碑の撤去運動では先頭に立った。安倍首衵の靖国神社参拝も全面的に支持する。
 ジェンダー問題に詳しい山口智美・米モンタナ州立
大准教授は「山谷氏は、保守系の運動家や地方議員の間で最も人気がある。メールを気軽に返信するなどの気安さが受けているようだ」とみる。
 その山谷氏がついに大臣の座を射止めた。ところが就任早々、在特会元幹部との関係が物議を醸す始末である。
 何と言っても、適性が疑われるのが国家公安委員長職だ。国連人種差別撤廃委員会は八月末、ヘイトスピーチを法律で規制するよう勧告した。委員からは、ヘイトデモ時の警備についても「警察は加害者(デモ参加者)の側で取り締まっているのではないか」と疑問視する声が相次いだ。
 前出の安田氏は「国家公安委員長が、在特会などのヘイトデモを容認していると受け取られるのは異常だ」と指弾する。
 拉致問題相も同様だ。有田芳生参院議員は「在特会は、在日コリアン差別を正当化するために、北朝鮮による拉致問題を利用している。在特会関係者と一緒に写真を撮って『知らなかった』・では済まされない」と強調する。
 最後にもう一点、あまり注目されていないが、山谷氏は防災相も兼務する。安倍側近の右派政治家という観点から見ると、改憲論議との関連は見逃せない。非常災害対策は、どことなく自民党の憲法改正草案にある「緊急事態」を想起させる。外からの武力攻撃や大きな自然災害があった時、首相が緊急事態を宣言すれば、政府に法律と同じ効力を持つ政令を制定する権限を与えるなどの内容だ。
 青井未帆・学習院大教授(憲法)は「非常事態で自衛隊を動かす場として今最も現実にあり得るのは災害現場だ。保守色の強い山谷氏を防災のトップにすえることで、現行法の下でも自衛隊が動きやすい環境の整備を狙っているのかもしれない」と警戒する。

筆頭右大臣在特会元幹部が親密な関係誇示デスクメ


人種差別撤廃委員会による
日本の第 7 回~9 回定期報告*に関する調査最終見解
http://ta4ad.net/wp/wp-content/uploads/2014/09/1d55f383b97c46c02b35e3c58e68b997.pdf



特在会の広報担当相?
山谷氏、特派員協会で会見
HP引用を告発
(東京新聞【こちら特報部】ニュースの追跡)2014年9月27日

 「在日特権を許さない市民の会(在特会)」との関係が取り沙汰されている山谷えり子国家公安委員長兼拉致問題相が二十五日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見した。「在日特権については、私が答えるべきことではない」-。差別と偏見に満ちた「在日特権」の虚構性を問われても、曖昧な態度に終始する姿は、安倍政権の極右体質を強烈に印象づけた。
(林啓太)

特在会の広報担当相?

「在日特権」否定せず…厳しい海外の目

 山谷氏は前半二十分のスピーチで拉致問題について得々として語ったが、後半三十分の質疑は、在特会元幹部らと写真に納まっていた問題に集中した。
 「一般論として、いろいろな組織について、コメントをするというのは適切でないと考えます」。トップバッターの英紙タイムズ記者から「在特会の政策への評価」を聞かれた山谷氏は、在特会を容認するかのようなメッセージを発した。
 TBSラジオ記者は、山谷氏の事務所から番組に寄せられた回答の真意をただした。山谷氏側は、在特会について「在日韓国人・朝鮮人問題を広く一般に提起し、彼等に付与されている『特別永住資格』の廃止を主張するなど、『在日特権』をなくすことを目的として活動している組織と承知しています」としていた。これまた山谷氏の発言は驚くべきものだった。「在特会のホームページ(HP)から引用した」というのだ。
 山谷氏が明確に否定しなかった「在日特権」の虚構性は明らかである。
 例えば特別永住資格。サンフランシスコ平和条約の締結と同時に日本国籍を剥奪された旧植民地出身の人々とその子孫を対象に認めている。日本定住の歴史的な経緯などを考慮したからだ。日本国籍を持つ人よりも大きな権利が与えられているわけではない
 在日の人々に年金の受給資格があることもやり玉に挙がる。だが、日本も批准した国連の社会権規約は、国籍の隔てなく全ての住民に社会保障を提供するよう求めている。在日の人々も原則、日本人と同様に掛け金を払っている。
 山谷氏が特派員協会で火だるまになったことでも分かるとおり、海外メディアは、安倍政権の極右体質に厳しい目を向ける
 ロイター通信は、山谷氏と在特会元幹部との写真に関する記事を十八日付で配信。「安倍政権の女性閣僚の幾人かは、日本の軍国主義の象徴ともされる靖国神社に好んで参拝する」と評した。英誌エコノミストは二十七日付電子版で「安倍氏の自民党が、日本の海外でのイメージを改善しようとしても、そのメッセージは混じり気のあるものになっている」と皮肉った。
 在特会に詳しいジャーナリストの安田浩一氏は「山谷氏の支持基盤は、在日特権を主張する右派層と重なる。だから在日特権を否定できないのだろうが、海外では、ネオナチとの関わりが発覚すれば、その政治家の政治生命は終わる。高市早苗総務相らとネオナチ団体代表とのツーショット写真の問題も含めて、知り合いの海外の記者は、なぜ日本社会は排外主義者に甘いのだろうかと話している」と危惧する。
 警察トップが、ヘイトスピーチ(差別扇動表現)デモを繰り返す在特会を批判しないのは危うい。
 会見に参加したジャーナリストの江川紹子氏は「ヘイトスピーチは許さない、現行法でできる限りの対応をしていくという明確なメッセージを示さなかった。差別を許容する国だとの印象を海外に与えかねない」と指弾した。


女性は怒るべし!不誠実な二枚舌(;`O´)o…慰安所規定…歴史を偽造するものは誰!(`・ω・´)

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朝日バッシング 飛び交う「売国」「反日」
(東京新聞【こちら特報部】)2014年10月3日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014100302000145.html
 朝日新聞バッシングに血道を上げる雑誌には「売国」「国賊」「反日」の大見出しが躍る。敵を排撃するためには、あらん限りの罵詈(ばり)雑言を浴びせる。まるで戦前・戦中の言論統制だ。ネットではおなじみの風景だが、活字メディアでも「市民権」を得つつある。「嫌韓本」で一線を越えた出版界には、もはや矜恃(きょうじ)もタブーもないのかもしれない。安倍政権が「戦争できる国」へ突き進む中、「売国奴」呼ばわりの横行は、あらたな「戦前」の序章ではないのか。
(林啓太、沢田千秋)

朝日バッシング 飛び交う「売国」「反日」_1

新たな「戦前」の序章」?

「売国」「反日」見出しは売れる

 朝日新聞に批判的な向きも、『週刊文舂』九月四日号には驚いたに違いない。メーン見出しは「朝日新聞『売国のDNA』」。朝日新聞が取り消し・訂正した「吉田調書」や慰安婦報道にとどまらず、「サンゴ事件」など朝日の過去の誤報を持ち出しながら「売国のDNAは脈々と受け継がれている」と指弾した。『週刊アサヒ芸能』八月二十八日号は「『国賊メディア』朝日新聞への弔辞」とちゃかした。
 右派月刊誌は、「反日」のレッテルを好む。『正論』十一月号は「堕してなお反日、朝日新聞」。寄稿者らは、朝日の一連の対応を「偽りの謝罪」「傲慢無恥」「国辱責任」と異囗同音にこき下ろす。
 もともと「売国」「国賊」は、戦前・戦中の軍国主義に反対する者に投げ付けられた言葉である。
 例えば、立憲政友会の宮城県支部青年部が一九三三年に出版した書籍は、三〇年のロンドン海軍軍縮会議に首席全権として出席した若槻礼次郎元首相を「屈辱軍縮の売国の徒」と批判している。同じ三三年には、「国粋神風隊出版部」が「軍部を罵倒する国賊大阪朝日新聞ヲ葬レ」と主張す
る書籍を出している。
 佐々木啓・茨城大准教授(日本近現代史)は「『非国民』という表現も、特に一九三〇年代からしきりに出てくる」と説く。「『売国』『国賊』『非国民』は、天皇を中心とした国の在り方に反する存在だと見なされた。言われた側は、萎縮せざるを得なかった
 「反日」はどうか。佐々木氏は「米国や中国での排日運動を表現する言葉だった。国内の反抗者を指す言葉になったのは、おそらく戦後からではないかJとみる。八七年五月三日、兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局に男が侵入して散弾銃を発砲、小尻知博記者=当時(二九)=が殺害された。「赤報隊」を名乗る犯行声明には「反日朝日は五十年前にかえれ」とあった。

ネット過激表現 メディア後押し

 週刊誌などの朝日バッシングの中で「売国」「反日」が平然と使われている背景には、表現の過激さでは数段上を行くネット上の言説がある。匿名掲示板「2ちゃんねる」や、ツイッターの匿名アカウントが「売国奴」「反日」などと誹謗中傷するのは日常茶飯事だ。
 右派系の有名人は、ツイッターでも物おじせず実名で「売国奴」批判を展開する。NHK経営委員で作家の百田尚樹氏は、九月二十日に死去した土井たか子・元社民党党首を「拉致被害者の家族の情報を北朝鮮に流した疑惑もある。まさしく売国奴だった」と攻撃した。そうした発言も、主流メディアの「右旋回」を後押ししている。

朝日バッシング 飛び交う「売国」「反日」_2

国動く時、排除の論理

 「売国」「反日」などの悪罵が看過できないのは、物理的な暴力につながっていくからだ。まさに戦前・戦中は、「売国奴」「非国民」のレッテルを貼られた活動家や文化人が、官憲の拷問によって虐殺された。今回の朝日バッシングのさなか、慰安婦報道に関わった朝日新聞元記者が勤務する大学に「辞めさせろ」などの脅迫文やくぎなどが送り付けられた。
 右派系機関紙の「非国民リスト」に載せられたこともある在日コリアン三世の人材コンサルタント辛淑玉(シンスゴ)氏は「私の場合は、小さい時から周りは敵ばかりだったが、普通の日本人が『非国民』『売国奴』と非難されるのは相当きついはずだ」と懸念する。
 脱原発や沖縄・辺野古新基地反対運動に目を転じれば、「売国」「反日」呼ばわりは当たり前だ。「『お国のために我慢しろ、反対したら非国民だぞ』という風潮が広がりつつある。国家権力に対峙する人たちは『売国奴』のレッテルを貼られ、日本人というアイデンティティーでつながった大衆を敵に回して戦わなければならない。並大抵なことではない」(辛氏)
 「非国民」「売国奴」と叫ぶ人間はもちろん、国の行く末を憂う「真の愛国者」ではないだろう。新右翼「一水会」最高顧問の鈴木邦男氏は「愛国という言葉は素晴らしいが、先に国家ありきでなく、家族や周囲の人々を愛する流れの中で培うもの。愛国者気取りで『売国』『国辱』などと口汚く他者をののしるのは『エセ愛国者』」と断じる。
 ではどうするか。少なくとも、老舗の言論機関には節度を求めたいところだが、現実には難しいようだ。在日コリアンらを排斥するヘイトスピーチ(差別扇動表現)におもねるように「嫌韓本」を売りまくる最近の出版界である。
 「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」事務局の岩下結氏は「記事の中身はたいしたことがなくても、見出しに『反日』『売国』と打つと、やはり一定数売れるから、朝日批判などの特集は鉄板。どこの出版社もやりたがる」と実情を明かす。
 ジャーナリストの青木理氏は「メディアが自己の利益のために排外主義をあおるなどもっての外。蔓延(まんえん)する前に芽を摘み取るのが、メディアの責務だ」と訴えるものの、岩下氏は悲観的だ。「ネットの台頭に伴う業界の衰退とあいまって、たとえ節操がなくても売れるためなら何でも手を出すという雰囲気がまかり通っている。どこの会社も苦しい中、踏みとどまって『これでいいのか』と考える余裕はない

「戦争受け入れる下地づくり」

 最後に触れなければならないのが、安倍晋三首相である。「売国」「反日」の歴史的経緯は既に見たとおりだが、「いまなぜ」と問われれぱい首相の存在を抜きには語れない。朝日バッシングの先頭に立っている右派勢力と首相は、思想信条の多くを共有する
 前田朗・東京造形大教授(戦争犯罪論)は「国家が『売国奴』などのレッテルで、内なる敵を排除しようとするのは、価値観が揺れ動くときだ。安倍政権は、集団的自衛権の行使容認や特定秘密保護法などで国の形を大きく変えようとしている」と分析する。
 前出の辛氏は重ねて警告する。
 「日本は集団的自衛権の行使容認によって近いうちに戦争当事国になる。『売国』など愛国心をあおるような表現の蔓延は、そんな状況を国民がすんなり受け入れる下地づくり。こんな言葉に慣れて鈍感になっていくことが一番恐ろしい

朝日バッシング飛び交う 売国・反日デスクメモ





慰安所規定
慰安所規定

一、本慰安所には、陸軍々人軍属(軍夫を除く)の外、入場を許さず
  入場者は慰安所外出証を所持すること
一、入場者は必ず受付において料金を支払い、之(これ)と引替に入場券及「サック」一個を受け取ること
一、入場券の料金、左の如し
   下士官・兵・軍属 金二円
一、入場券の効力は当日限りとし、若(も)し入室せざる時は現金と引替をなすものとす 但し、一旦、酌婦に渡したるものは返戻せず
一、入場券を買い求めたる者は、指定せられたる番号の室に入ること 但し時間は三十分とす
一、入室と同時に入場券を酌婦に渡すこと
一、室内に於ては、飲酒を禁ず
一、用済みの上は、直に退室すること
一、規定を守らざる者、及、軍旗風紀を紊(みだ)す者は退場せしむ
一、「サック」を使用せざる者は接婦を禁ず



海軍航空基地第2設営班資料
海軍航空基地第2設営班資料01
主計長  海軍主計中尉  中曾根康弘

海軍航空基地第2設営班資料02
主計長(海軍第二設営班主計長の中曽根康弘・海軍主計中尉)の取計で土人女を集め慰安所を開設氣持の緩和に非常に効果ありたり

中曽根元首相と海軍慰安所(1/2)

http://youtu.be/hHxr47Wv7hY

中曽根元首相と海軍慰安所(2/2)

http://youtu.be/PI2k6d9s-vM



「女の耐久度」チェックも! 産経新聞の総帥が語っていた軍の慰安所作り
2014.09.07. LITERA エンジョウトオル
http://lite-ra.com/2014/09/post-440.html

いま明かす戦後秘史 朝日新聞の慰安婦報道の失態で勢いづいている右派・保守陣営だが、中でも、一番大はしゃぎしているのが産経新聞だろう。産経は慰安婦が政治問題化した1990年初頭から、慰安婦の強制連行はなかったと否定し、河野談話や村山談話を批判、慰安婦を記述した教科書を糾弾するキャンペーンを展開してきた。

 さらに同紙の社説にあたる「主張」や月刊オピニオン誌「正論」では、強制連行の否定だけでなく、慰安婦は「民間業者が行っていた商行為」で、「自ら志願した娼婦」。日本軍は従軍慰安婦に「性病予防対策などで関与していた」だけ、「公衆衛生面で関与していた」にすぎないという主張を繰り広げてきた。

 そして今回、朝日が「吉田証言」の間違いを認めた事で、こうした自分たちの主張がすべて正しかったと勝ちどきをあげているのだ。

 97年に結論が出ていた「吉田証言」の虚偽を朝日が今になって認めたというだけで、どうしてそういう結論になるのかさっぱりわからないが、とにかく産経は自信満々で、日本軍に慰安婦の責任はまったくないかのような論調を繰り広げている。

 だが、彼らは自分たちの会社で中興の祖とあおがれている人物が、その「軍は公衆衛生面で関与していただけ」という主張をくつがえすような衝撃的発言をしていたことを知っているのだろうか。

 その人物とは元産経新聞社長で、フジサンケイグループ会議議長だった故・鹿内信隆。鹿内は日経連専務理事からニッポン放送、フジテレビを開局して社長を歴任した後、産経新聞の経営権を握り社長に就任。現在、フジサンケイグループの原形を築き上げた人物だ。その権力と政治力は絶大なものがあり、1990年になくなるまで、事実上のオーナーとして同グループを独裁支配。経営方針だけでなく、現在の同グループのタカ派的な姿勢もすべて鹿内がつくりあげたものだ。

「鹿内さんは産経新聞社長に就任時するや同紙を反共タカ派の拠点にする方針を掲げ、自分にさからうリベラルなスタンスの社員のクビを片っ端から切っていった。800人に及ぶそのリストラの凄まじさは当時、マスコミ界でも“産経残酷物語”といわれたほどです。こういうことがあって、産経は今のゴリゴリの右派一色に染まった訳です。この鹿内さんのDNAはもちろん、現在の経営陣、編集幹部にも引き継がれています」(産経新聞OB)
 その鹿内は戦中、陸軍経理部に招集されていたのだが、産経新聞社長就任後に桜田武・元日経連会長との対談集『いま明かす戦後秘史』(サンケイ出版/絶版)を出版。陸軍時代の思い出話をこんなふうに語っている。
「鹿内 (前略)軍隊でなけりゃありえないことだろうけど、戦地に行きますとピー屋が……。
 桜田  そう、慰安所の開設。
 鹿内  そうなんです。そのときに調弁する女の耐久度とか消耗度、それにどこの女がいいとか悪いとか、それからムシロをくぐってから出て来るまでの“持ち時間”が将校は何分、下士官は何分、兵は何分……といったことまで決めなければならない(笑)。料金にも等級をつける。こんなことを規定しているのが「ピー屋設置要綱」というんで、これも経理学校で教わった」

※以下、本ページをご覧下さい。



慰安婦関係調査結果発表に関する
河野内閣官房長官談話

(外務省)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/kono.html
 いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。
 今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。
 なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。
 いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。
 われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
 なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。





歴史を偽造するものは誰か
――「河野談話」否定論と日本軍「慰安婦」問題の核心

(しんぶん赤旗)2014年9月27日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-09-27/2014092704_01_0.html

「河野談話」否定論と日本軍慰安婦問題の核心_1

「吉田証言」が虚偽だったことを利用した「河野談話」攻撃の大キャンペーン

 朝日新聞は8月5、6日付で掲載した「慰安婦問題を考える」と題した報道検証特集で「吉田(清治)氏が(韓国)済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します」と訂正しました。これをきっかけに、一部右派メディアと過去の侵略戦争を肯定・美化する「靖国」派の政治勢力が一体となって、異常な「朝日」バッシングが続けられています。見過ごせないのは、その攻撃の矛先が、「慰安婦」問題で日本軍の関与と強制性を認め、謝罪を表明した河野洋平官房長官談話(1993年8月4日――以下「河野談話」)に向けられていることです

 それは、「吉田証言」が虚偽であった以上、「河野洋平官房長官談話などにおける、慰安婦が強制連行されたとの主張の根幹は、もはや崩れた」(「産経」8月6日付主張)というものです。「靖国」派議員の集団である自民党の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は8月15日に緊急総会を開き、「河野談話の根拠が揺らいだ」などとして、萩生田光一・同会幹事長代行(自民党総裁特別補佐)が「(河野談話を否定する)新しい談話が出てきてもいい」などと発言しています。8月26日には、自民党の高市早苗政調会長(当時)が「河野談話」に代わる「新たな内閣官房長官談話」を出すよう菅義偉官房長官に申し入れています。「河野談話」否定派からは、「河野談話の取り消しなくしてぬれぎぬは晴らせない。潰すべき本丸は河野談話なのである」(ジャーナリストの桜井よしこ氏、「産経」9月1日付)と、本音があからさまに語られています。

 「河野談話」を攻撃するキャンペーンは、これまでも繰り返し行われてきました。それがどのような特徴をもっているのか、歴史の真実と国際的道理に照らしていかに成り立たない議論であるかについては、すでに日本共産党の志位和夫委員長が今年3月14日に発表した見解「歴史の偽造は許されない―『河野談話』と日本軍『慰安婦』問題の真実」(以下、「志位見解」)で全面的に明らかにされています。「志位見解」は、「河野談話」の作成過程と、日本の司法による事実認定の両面から、「談話」の真実性を明らかにしつつ、「河野談話」否定論について、「歴史を偽造し、日本軍『慰安婦』問題という重大な戦争犯罪をおかした勢力を免罪しようというものにほかなりません」と批判しました。

 ここでは、「志位見解」を踏まえて、「吉田証言」取り消しに乗じた「河野談話」攻撃に反論するとともに、それを通じて日本軍「慰安婦」問題の核心がどこにあるのかを、改めて明らかにするものです。

「河野談話」は「吉田証言」を根拠にせず――作成当事者が証言

 第一に、「河野談話」否定派は、「吉田証言が崩れたので河野談話の根拠は崩れた」などといっていますが、「河野談話」は、「吉田証言」なるものをまったく根拠にしていないということです。

 「吉田証言」とは、1942年から3年間、「山口県労務報国会」の動員部長を務めたとする吉田氏が、1943年5月に西部軍の命令書を受けて、韓国・済州島で暴力的に若い女性を強制連行し、「慰安婦」とした(いわゆる「慰安婦狩り」)とする「証言」です。この「証言」は、1982年に「朝日」が初めて報じて以来、同紙が16回にわたって取り上げ、「慰安婦」問題が政治問題に浮上した90年代前半には他の全国紙も連載企画や一般の報道記事のなかで伝えました。「しんぶん赤旗」は92年から93年にかけて、吉田氏の「証言」や著書を3回とりあげました。

 この「吉田証言」については、秦郁彦氏(歴史研究家)が92年に現地を調査し、これを否定する証言しかでてこなかったことを明らかにしました(「産経」92年4月30日付)。また、「慰安婦」問題に取り組んできた吉見義明中央大教授は、93年5月に吉田氏と面談し、反論や資料の公開を求めましたが、吉田氏が応じず、「回想には日時や場所を変えた場合もある」とのべたことなどから、「吉田さんのこの回想は証言としては使えないと確認する」(『「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実』97年6月出版)としました。

 「吉田証言」の信ぴょう性に疑義があるとの見方が専門家の間で強まり、一方で元「慰安婦」の実名での告発や政府関係資料の公開などによって、「慰安婦」問題の実態が次々に明らかになるなかで、日本軍「慰安婦」問題の真相究明のうえで、「吉田証言」自身が問題にされない状況がうまれていたのです

 そうした状況のなかで、93年8月に発表された「河野談話」は、その作成の過程で、「吉田証言」をどのように扱ったのでしょうか。問題の核心はここにあります。この点で、9月11日に放映されたテレビ朝日系「報道ステーション」の「慰安婦」問題検証特集は、当時、官房副長官として「河野談話」作成に直接かかわった石原信雄氏の注目すべき証言を紹介しました。

 そこで石原氏は、「吉田証言」について「あれはこう、なんていうか、眉唾(まゆつば)もんだというふうな議論はしていましたね、当時から」とのべ、日本政府として「吉田証言」をはなから問題にしていなかったことを明らかにしました。

 そのうえで石原氏は、「吉田証言をベースにして韓国側と議論したということは、私はありません」「繰り返し申しますが、河野談話の作成の過程で吉田証言を直接根拠にして強制性を認定したものではないと明言しました。

 実際、当時、日本政府は吉田氏をヒアリングの対象にしましたが、証言は採用しませんでした。番組では、当時調査にあたった担当者に取材し、「私たちは吉田さんに実際会いました。しかし、信ぴょう性がなく、とても話にならないと。まったく相手にしませんでした」という証言も紹介しています。

 石原氏が断言するように、「河野談話」はもともと「吉田証言」を根拠にしていないのですから、「吉田証言が崩れたから河野談話の根拠もなくなった」などという議論は成り立つ余地などないのです。

「河野談話」否定論と日本軍慰安婦問題の核心_2

元「慰安婦」の証言から強制性を認定――「河野談話」の正当性は揺るがない

 それでは、「河野談話」は、何をもって、「慰安婦」とされた過程に強制性があったと認定したのでしょうか。その点で、前出の石原元官房副長官が、同じテレビ番組で、元「慰安婦」の証言によって、「慰安婦」とされた過程での強制性を認定したとあらためて証言したことは重要です。

 石原氏は、強制的に「慰安婦」とされたことを立証する日本側の公文書が見つからなかったもとで、韓国の16人の元「慰安婦」からの聞き取り調査をした経過を次のように説明しました。

 「政府としては、その(女性の)意に反する形で慰安婦を募集したということがあったのかないのか、これは非常に重大な問題ですから、再度全省庁を督励して当時の戦中の資料の発掘調査を行った

 「慰安所の運営につきまして深く政府が関わっておった」「輸送について安全を図ってほしいとか、あるいは慰安所の運営について衛生管理あるいは治安の維持をしっかり頼むという趣旨の文書は出てきた

 「(募集にあたっての強制性を裏付ける資料は出てこなかったため)当事者(元『慰安婦』)の話を聞いて、その話の心証から、強制性の有無を判定することが必要だと決断した

 そして、石原氏は、元「慰安婦」からの聞き取りを行った結果、「募集の過程で、かなり強引な募集が行われたことがあったようです。結果的に脅かされたとか、だまされたとか、あるいは当時の官憲ですね、まあ巡査なんかが関わってかなり強制的に慰安婦に応募させられたという人がいることが証言から否定できないということになりました」と明らかにしています。

 今年3月の「志位見解」は、「河野談話」作成にいたる経過を検証し、強制的に「慰安婦」にされたことを立証する日本側の公文書がみつからないもとで、強制性を検証するために元「慰安婦」の聞き取り調査を行い、他の証言記録や資料も参照したうえで、日本政府が「慰安所」における強制使役とともに、「慰安婦」とされた過程にも強制性があったことは間違いないという判断をするに至ったことを、当時の河野官房長官らの証言によって明らかにしました。そのことが、当時、官房副長官だった石原氏の証言によってあらためて裏付けられたのです

 「志位見解」が明らかにしているように、そもそも強制的に「慰安婦」とされたことを立証する日本側の公文書が見つからなかったことは、不思議でもなんでもありません。当時から、拉致や誘拐などの行為は、国内法でも国際法でも明々白々な犯罪行為でしたから、それを命令する公文書などを作成するはずがないからです。また、日本政府と軍は敗戦を迎える中で、みずからの戦争責任を回避するため重要文書を焼却し証拠隠滅をはかったとされています

 被害者の証言は「被害者でなければ語りえない経験」(河野氏)であり、もっとも重要な証拠です。それに基づいて「河野談話」が、「慰安婦」とされる過程で強制性が存在したと認定したことは公正で正当なものでした。

 「河野談話」の正当性は、いささかも揺るがないものであることは、これらの経過に照らしても明らかです。

日本軍「慰安婦」問題の本質を覆い隠す、問題の二重の矮小化は通用しない

 「河野談話」否定派による、「吉田証言が虚偽だったので河野談話は崩れた」とする議論の根本には、「『強制連行の有無』が慰安婦問題の本質である」(「読売」8月6日付社説)と、「慰安婦」問題を「強制連行」の有無に矮小(わいしょう)化することで、その全体像と本質を覆い隠そうという立場があります

 「河野談話」が認定した事実は、
(1)日本軍「慰安所」と「慰安婦」の存在、
(2)「慰安所」の設置、管理等への軍の関与、
(3)「慰安婦」とされる過程が「本人たちの意思に反して」いた=強制性があったこと、
(4)「慰安所」における強制性=強制使役の下におかれたこと、
(5)日本を別にすれば、多数が日本の植民地の朝鮮半島出身者だった。募集、移送、管理等は「本人たちの意思に反して行われた」=強制性があったこと
―の5点です。

 このうち「談話」否定派が否定しようとしているのは、「もっぱら第3の事実――『慰安婦』とされる過程が『本人たちの意思に反していた』=強制性があったという一点にしぼられています」(「志位見解」)。

 ここには、日本軍「慰安婦」問題の二重の矮小化があります。

 第一に、「河野談話」否定派は、「慰安所」における強制使役=性奴隷状態とされたという事実を無視して、「慰安婦」とされた過程で「強制連行」があったかなかったかだけに、問題を矮小化しています。こうした攻撃の手口そのものが、日本軍「慰安婦」問題の本質をとらえない、一面的なものであることは、すでに「志位見解」が次のようにきびしく批判しています。

 「女性たちがどんな形で来たにせよ、それがかりに本人の意思で来たにせよ、強制で連れて来られたにせよ、一たび日本軍『慰安所』に入れば監禁拘束され強制使役の下におかれた――自由のない生活を強いられ、強制的に兵士の性の相手をさせられた――性奴隷状態とされたという事実は、多数の被害者の証言とともに、旧日本軍の公文書などに照らしても動かすことができない事実です。それは、『河野談話』が、『慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった』と認めている通りのものでした。この事実に対しては、『河野談話』見直し派は、口を閉ざし、語ろうとしません。しかし、この事実こそ、『軍性奴隷制』として世界からきびしく批判されている、日本軍『慰安婦』制度の最大の問題であることを、まず強調しなくてはなりません

 第二は、そのうえで、「河野談話」否定派は、「慰安婦」とされた過程における強制性についても、「官憲による人さらいのような強制連行」があったか否かに問題を矮小化しています

 安倍首相は「家に乗り込んでいって強引に連れて行ったのか」(衆議院予算委員会、2006年10月6日)どうかを問題にして、そんな事例はないと繰り返してきました。首相は、「人さらい」のような「強制連行」だけをことさらに問題にしますが、甘言やだまし、脅迫や人身売買などによって「慰安婦」とされた場合は、問題がないとでもいうつもりでしょうか。「人さらい」のようなものでなくても、「慰安婦」とされた過程に「本人たちの意思に反した」強制があったかどうかが問題なのです。この点で強制性が働いていたという事実は、「河野談話」が明瞭に認定している通りです。

 くわえて、「人さらい」のような「強制連行」もあったことは、インドネシア(当時オランダ領東インド)のスマランや中国南部の桂林での事件などでも明確であること、「軍や官憲による強制連行を直接示す記述はなかった」とする第1次安倍政権時代の政府答弁書は事実と違うことは、すでに「志位見解」で詳しくのべている通りです。

 日本軍「慰安婦」問題の本質を覆い隠す、「河野談話」否定派による問題の二重の矮小化は、到底通用するものではありません。

「河野談話」否定派の議論は、国際社会では到底通用しない

 国際社会が問題にしているのは、すでにのべた日本軍「慰安婦」問題の最大の問題――女性の人権を無視し、じゅうりんした、「慰安所」における強制使役=性奴隷制度にほかなりません。これまでに、米国下院、オランダ下院、カナダ下院、欧州議会、韓国国会、台湾立法院、フィリピン下院外交委員会と、七つの国・地域の議会から日本政府に対する抗議や勧告の決議があげられていますが、そのいずれもが問題にしているのは、「強制連行」の有無ではありません。軍(政府)による「慰安所」における強制使役=性奴隷制度こそが、国際社会からきびしく批判されている問題の核心なのです

 たとえば、2007年7月に米下院で採択された対日謝罪要求決議は、「河野談話」を弱めたり、撤回させようとする動きを非難し、「(日本政府は)世界に『慰安婦』として知られる若い女性たちに性的奴隷制を強いた日本皇軍の強制行為について、明確かつ曖昧さのない形で、歴史的責任を公式に認め、謝罪し、受け入れるべきである」と求めています。

 「朝日」が「吉田証言」を取り消したからといって、この国際的立場はまったく変わるものではありません。英誌『エコノミスト』8月30日号は「『朝日』は済州島の件で間違ったのだろうが、戦時中、女性たちに売春を強制した日本の責任は疑いない」と指摘。同じく英紙のフィナンシャル・タイムズ(8月15日付)も、「日本の保守派の一部は、兵士や当局者が直接女性たちを力で狩り集めたかどうかの問題に焦点をあて、そうでなかったなら日本には責任がないと主張している。しかし、これは醜い言い訳だ」とする慶応大の小熊英二氏のコメントを紹介しています。

 日本軍「慰安婦」問題の核心である軍「慰安所」における強制使役=性奴隷状態とされたことを無視し、「慰安婦」とされた過程における強制性も「強制連行」だけに矮小化する「河野談話」否定派の議論は、国際的にも到底通用するものではありません

 それは、「慰安婦」問題の本質と実態を隠し、重大な戦争犯罪を行った勢力を免罪するものにほかなりません。

「河野談話」攻撃の「論拠」が覆るもとでの悪あがき

 「吉田証言」取り消しに乗じた「河野談話」攻撃は、みてきたように、実体的な根拠がないばかりか、国際的な道理ももたないものです。

 経過を振り返ると、「河野談話」否定派は、「談話」が出た直後から、歴史的事実や被害者の証言も無視して、「河野談話」を“日本の名誉をおとしめるもの”などと攻撃してきました。2012年に第2次安倍政権が誕生すると「河野談話」否定派は勢いづき、今年2月20日には衆議院予算委員会で日本維新の会(当時)議員が「河野談話」見直しを求める質問を行い、同月28日には政府として「河野談話検証チーム」を発足させて作成過程を検討する事態にまでなりました。

「河野談話」否定論と日本軍慰安婦問題の核心_3

 こうしたなか、3月14日には、「河野談話」見直し論への徹底反論を通じて、「慰安婦」問題の真実を明らかにした「志位見解」が発表されます。その後にこの「見解」に対して「談話」否定派からの反論はいっさいありませんでした。

 さらに、6月20日には政府による「河野談話検証チーム」が、検証結果を報告しますが、これを受け政府は「河野談話の継承」を表明せざるをえませんでした。政府自身が「河野談話の継承」を表明したことで、「談話」否定派は、その足場を失うことになりました。そこに飛び出したのが「朝日」の「吉田証言」取り消しです。「談話」否定派は、これに飛びついて、起死回生の大キャンペーンを開始しました。しかし、「河野談話」を否定する大キャンペーンは、国内外で矛盾をいっそう深めることにしかなりません。

 すでに、「志位見解」は、元「慰安婦」らが日本政府に謝罪と賠償を求めた裁判では、
(1)八つの判決での被害者35人全員について、強制的に「慰安婦」にされたとの事実認定がなされていること、
(2)「慰安所」での生活は文字通りの「性奴隷」としての悲惨極まるものだったことを、35人の一人ひとりについて、具体的に事実認定されていることを、明らかにしています。そして、こうした強制が国家的犯罪として断罪されるべき反人道的行為であることを「極めて反人道的かつ醜悪な行為」「ナチスの蛮行にも準ずべき重大な人権侵害」などの峻烈(しゅんれつ)な言葉で告発していることを示しています。

 「河野談話」否定派がどんなに事実をねじ曲げようとしても、加害国日本の司法によって認定された事実の重みを否定することは決してできません

 「河野談話」否定派がいま行っているキャンペーンは、自らの攻撃の「論拠」が根底から覆されるもとでの、悪あがきにすぎません。歴史を偽造するものは誰か。すでに答えはあまりにも明らかです。

安倍政権、一部メディアの姿勢が厳しく問われている

 最後に指摘しておきたいのは、安倍政権が、「河野談話」攻撃に一切反論しないどころか、同調さえするという態度をとっていることです。

 安倍政権は「河野談話」を継承するとの態度を繰り返し表明し、検証チームの結論も受けて、「河野談話の継承」を明確にしたはずです。ところが、「朝日」報道をきっかけに「河野談話」攻撃が強められているのに、それにいっさい反論していません。これは、政府としての重大な責任放棄といわなければなりません

 安倍首相は9月14日のNHK番組で朝日新聞に対し「世界に向かって取り消していくことが求められている」としたうえで、「事実ではないと国際的に明らかにすることを、われわれも考えなければならない」などとのべています。首相は、一体何を「取り消せ」というのでしょうか。「吉田証言」が虚偽であったことにかこつけて、日本軍「慰安婦」制度が「性奴隷制」であったこと、「慰安婦」とされた過程に強制性があったことを、「取り消せ」というのでしょうか。そうであるとするならば、「河野談話の継承」といいながら、「河野談話」否定の立場に自らの身を置く、不誠実な二枚舌といわねばなりません。

 安倍政権が、「河野談話」否定論に毅然(きぜん)とした態度をとらず、同調する態度をとるならば、国際的信頼をさらに大きく損なうことは避けられないことを、私たちは強く警告しなければなりません。

 「河野談話」攻撃に象徴される歴史偽造のキャンペーンに、日本の言論機関、大手メディアの一部がかかわっていることも重大です。戦前の侵略戦争に対して、現在の全国紙の前身である新聞各社は、その片棒をかつぎ、「満蒙は日本の生命線」とする議論をあおり、はては「大本営発表」を垂れ流すことで国民を侵略戦争に駆り立てました。今日のメディア状況をこの時代と重ねあわせ、深い憂慮を抱く人は少なくありません。

歴史偽造の逆流を決して許さない

 「しんぶん赤旗」は、日本の良心を代表する新聞の一つとして、そうした心ある人々とともに歴史偽造の逆流を決して許さないたたかいに全力をあげるものです。そして、日本社会の一部に生まれている排外主義の風潮を許さず、女性の尊厳、人間の尊厳が守られる日本社会をつくるうえでも、歴史の真実を広く国民の共通認識にしていくために努力を続けるものです。

釜山従軍慰安婦・女子勤労挺身隊公式謝罪等請求訴訟- Wikipedia


「慰安婦」問題 黙ってはいられない01
「慰安婦」問題 黙ってはいられない02

小出裕章先生:自分の理論をきちんと持って、忠実に生き抜く

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ヘイト活動と闘う(ラジオフォーラム#92)

http://youtu.be/jOIIYwB3wq0?t=15m39s
15分39秒~第92回小出裕章ジャーナル
原子炉実験所ってどんな所?「物理学・化学・生物学というような非常に基礎的な学問研究をしている所で、原子力の研究をしてるという人はほとんどいないという、そんな状態です」

http://www.rafjp.org/koidejournal/no92/
石丸次郎:
今日は小出さんご自身がどういう職場で、どんなお仕事をされているのかというのをちょっと紹介させて頂きたいと思うんですね。まず、小出さんがいらっしゃる京都大学原子炉実験所、これが京都ではなく、実は大阪の熊取町にあるんですね。我々、関西在住の人間は大体どのあたりかなということが分かります。関西空港のそば、大阪府のだいぶ南の方にあるんですけれども、なぜ京都大学の施設がそもそも京都でなくて、大阪にあるんでしょうか?
京都大学原子炉実験所

小出さん:
私の職場には、名前どおり原子炉実験所ということで原子炉があります。原子炉は人が住んでいる所には造ることができないということで、京都の町には造ることができませんでした。どこに建てようかということで、候補の敷地をあちこち探したのですけれども、結局どこも人が住んでいるからダメと断られ続けまして、ようやく今ある大阪府泉南郡熊取町という、もうすぐ和歌山という所に敷地を確保して、そこに建てたということです

石丸:
小出さんは今、資料を見させて頂きますと、原子炉実験所に74年から勤務をされているということですが、この熊取の施設はいつ頃できたんですか?
青年 小出裕章
1988年

小出さん:
63年に原子炉実験所という組織が京都大学の中にできました。そして、64年から原子炉自身が動き出したという歴史です。

京都大学原子炉実験所 沿革

石丸:
なるほど。この熊取の実験所は、どれぐらいの規模の施設なんですか?敷地、あるいは働いている人達の人数?

小出さん:
敷地は10万坪あります。

石丸:
10万坪って相当広大ですね。

小出さん:
はい。原子炉があるために、それだけ広大な敷地を取らなければいけないわけですけれども、最近はもう大阪のベッドタウンに飲み込まれてしまいまして、周辺全部、住宅街になっているのですが、原子炉実験所の敷地の中だけは、緑がたくさん残っていまして、夜になると動物のサンクチュアリになっています。
https://goo.gl/maps/jIfc5

石丸:
なるほど。そこで働いてる職員・研究者の人達はどれぐらいの数になるんですか?

小出さん:
全所員で200名、教育研究に携わってる人間が約80名です。
京大原子炉実験所の運営と研究のための組織

石丸:
そこで運用されている原子炉、この規模と言いますか、大きさというはどれぐらいのものですか?

小出さん:
はい。まず、原子炉と言うと、皆さん原子力発電ということをイメージされると思うのですが、全く関係ありません。発電をするためにはタービンとか発電機が必要なわけですが、私の所の原子炉はただただ研究のために使うという原子炉で、原子力発電所等に比べれば、原子炉の大きさが3千分の1というようなオモチャのような原子炉です。
京都大学原子炉実験所 原子炉
京都大学原子炉実験所 原子炉チェレンコフ光
京都大学原子炉実験所 原子炉チェレンコフ光

石丸:
なるほど。皆さんがひとつの研究をやられてるわけじゃなくて、いろんな多様な研究をされていると思うんですけれども、主にはどういうことをこの原子炉実験所でやってるんでしょうか?

小出さん:
もうさまざまです。大学ですので、基礎的な学問研究をするというのが役割でして、80名の研究者の中にも物理学をやってる人もいますし、化学をやってる人、生物学・医学をやってる人、農学をやってる人と、いろいろな方々がそれぞれの研究をやっています。共通しているのは中性子という素粒子を使いたい。そのためには原子炉が必要だということで原子炉実験所を造ったわけで、大抵の方々はそれぞれの学問分野の中で、中性子を使いながら研究を続けています。

石丸:
やっぱりその中で、当然その原子力を専門とされている研究者も当然そこで働いておられると思うんですけれども。

小出さん:
原子炉実験所と言うと、皆さん何かその原子力発電、ウランの核分裂をエネルギーに使うことを中心にしてるという風に考えられるようなのですが、実は全くそうではなくて、物理学・化学・生物学というような非常に基礎的な学問研究をしている所で、原子力の研究をしてるという人はほとんどいないという、そんな状態です。
京大原子炉実験所の部門別組織図

石丸:
ほとんどいないんですか?

小出さん:
はい。

小出裕章ジャーナル

石丸:
小出さんは、この原子炉実験所の中では少数派と言ってもいいんでしょうか?

小出さん:
そうですね。私は原子力に興味がありましたし、「原子力を進めることでどんな悪影響が出てきてしまうのか」ということを私の研究テーマにしています。ですから、原子力発電所という機械のどこに問題があって、どこに危険が潜んでいる、どこに事故になる可能性があるのかというようなことをずっと調べながら来ましたし、「事故時、あるいは平常運転時にどんな環境汚染が起きるのか」ということも私の研究テーマにしてきました

そのために、様々な放射線測定ということをやらなければいけませんでしたので、そのための機器の開発・プログラムの作成というようなことも私の仕事でした。そして、もうひとつ私自身は、放射能のゴミのお守りをするということを仕事にしています。
放射性廃棄物処理棟で説明する小出裕章先生
放射性廃棄物処理棟で説明する小出裕章先生

石丸:
ゴミのお守りですか?

小出さん:
はい。

石丸:
ゴミの管理ということですか?

小出さん:
そういうことです。

石丸:
当然その原子炉実験所でも核のゴミが出ますよね?

小出さん:
もちろんです。

石丸:
それはどういう風に現状、処理をしてるんですか?

小出さん:
通常、その原子力発電所等の核のゴミの一番重要なものは、使用済みの燃料そのものなのです。うちの原子炉の場合には、先程も聞いて頂いたように、燃料が93%濃縮ウランということで、原爆材料そのものだったわけです
広島原爆の構造
それを原子炉の燃料にして使ったわけですが、もうこれ以上この原子炉の中では燃えないという状態になってもなお、核分裂性のウランが70%ぐらい燃料の中に含まれているのです。
濃縮度が異なるウラン粒子の FTの顕微鏡写真
濃縮度が異なるウラン粒子の FT(フィッショントラック)の顕微鏡写真

そうなりますと、米国としては、そんなものを日本に置いとくことはダメだということで、「使い切った燃料は必ず返せ」という、そういう契約でした。ですから、実験所としても、その大変重荷になる使用済み燃料というものを持っていなくても済むようになりまして、燃やしたものは米国に返してしまうということでやってきたのです。

大変、実験所としたはありがたいことだったと思います。それ以外に原子炉が動くと、さまざまなゴミが出てきます。気体のゴミ・液体のゴミ・固体のゴミ、そういう物が周辺にもちろん出ていくようなことになると、周辺の人々を被ばくさせてしまうわけですから、できる限りそれを捕まえて敷地の外に出さないという、そういう仕事を私はしています。
京都大学原子炉実験所 廃棄物処理棟

石丸:
なるほど。もっと、どんなお仕事をされているか聞きたいところなんですけど、またの機会にさせて頂きたいと思います。今日は小出さんに、京都大学原子炉実験所はどんな所なのかと、どういうお仕事をされているのかということについてお話を聞きました。小出さん、どうもありがとうございました。

小出さん:
いえ、ありがとうございました。



あの人に迫る
小出裕章 京都大原子炉実験所助教
(東京新聞)2012年12月16日

 東京電力福島原発事故が起きてからは、各地の講演会に引っ張りだこの京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)助教の小出裕章さん(六三)だが、それまでは少数派の一人として反原発を訴えてきた。足尾鉱毒事件に半生を捧げ、来年没後百年になる政治家田中正造を最も敬愛する人物に挙げる。反骨の学者はどうやって生まれたのか。
(稲垣太郎記者)

小出裕章氏「原子力は間違い やめるしかない」

原子力は間違い やめるしかない

 田中正造を最も敬愛しておられます。
 大学に入った頃は日本の公害問題が顕在化した時代でもあった。水俣病も猛烈に悲惨な状態になっていたし、日本の公害というものがどこで、どんなふうに起きて、広がって、どんなふうになってきたのかということに無関心ではいられない時代だった。公害の問題をあれこれと調べて勉強していたのですが、水俣病とかイタイイタイ病とかのずっと前に足尾鉱毒という問題があったということに突き当たった。自分で調べ、正造さんに、巡り合いました。
 生き方そのものがあまりにも強烈で。会社、大学でもいいですが組織に入ると組織の論理というものが必ずあるわけで、組織の論理は、その社会の体制の論理にほとんどが組み込まれている。正造さんが生きた時代だって、明治大正の時代で、日清、日露戦争を戦って、日本が強国になることが大切なんだという論理があった中で足尾鉱毒という問題が起きた時に、組織や体制の論理ではなく、自分の論理をきちんと持って、忠実に生き抜いたのです

 正造の生まれ育った栃木県佐野市での講演では、正造が心の支えになったと話されました。
 正造さんは栃木県の県議会議員になったり、議長になったり、第一回帝国議会の議員になったりと出世街道まっしぐらで人生を歩んだけれど、政治や議会というものが人々の幸せの妨害になっていると気付き、議会を捨て、自分のそういう人生を捨てたんですね。その後は自分の信念に従って生きるという生き方を選択し、死ぬまでそうしたわけです。
 私も初めは原子力に夢を持ってしまったけれども、それが間違いだと気付いた以上、捨てるしかなかったし、捨てて以降はとにかく自分の思うところを忠実に生きるしかないと思っているので、正造さんが示した人生を生きたいと生きています。
 原子力との出合いからお聞かせください。
 中学、高校の時に東京で広島、長崎の原爆展がしきりに開かれ、何度も見に行く機会があった。原爆というのはひどいものだなと思ったし、同時に猛烈なエネルギーを出すものだなと頭に刷り込まれた。当時は原子力に夢をかけていた時代でした。例えば手塚治虫さんが鉄腕アトムを描いていて、アトムの妹はウランちゃんという、そんな時代だった。
 原子力を軍事的に使えば悲惨なことになるけれど、平和的に使えばきっと役に立つと思い込んでしまった。それで大学(東北大)に行く時に原子力を選んでしまった。とにかく原子力をやりたいという思いに凝り固まっていた。学生服を着て、授業は一時間も欠席することなく受けた。

 その後転機がきたんですね。
 一九六九年一月の東大安田講堂の攻防戦を生活協同組合の購買部に置いてあったテレビで見て、今、大学で起きていること、大学闘争でやっていることが何なのか考えざるを得なくなった。ちょうどその頃、東北電力が原子力発電所を造る計画を発表した。原子力をやりたい私としては歓迎しましたが、建設場所は電気をたくさん使う仙台という大都市ではなく、女川という本当に小さな漁村に建てるということになった。女川の人たちが「何でだ」という声を上げたんですね。
 日本中、世界中が原子力の夢に浮かれていて、原子力発電はちゃんとやれば安全だし、猛烈に役に立つものだという宣伝ばっかりだった時に、女川の人たちは「どうして自分たちのところに持ってくるのか」と疑問の声を上げたのです
 どうしてなんだろうという疑問が私の中に起こった。他方で大学闘争があり、他方で原発建設という計画があり、大学闘争に向き合わざるを得なくなって。一体何をしているんだろうかと考えて、たどり着いた結論が、自分がやろうとしている学問が社会の中でどういう意味を持っているのか答えるべきだというのが大学闘争の問い掛けだったと気付いた
 自分がやろうとしている学問は原子力なわけだから、それの社会への表れ方、つまり、原子力発電がどういう意味を持っているのか答えざるを得なくなった。なぜ原発を大都会の仙台ではなく、女川という過疎地に建てるのかという答えを探し求め始めた。だが東北大工学部原子核工学科もそうですけど、原子力を推進するための教育をする場所だったので、教員は皆、原子力は良いものだという教育しかしてくれなかった。いくら聞いても、どうして仙台ではなく女川なんだということに答えられない。そうなると自分で勉強するしかないということになった。
 ちょうど当時は米国で原子力に対する科学的、専門的な問題の洗い出しが出てきた頃で、米国から入る情報を入手して勉強した。そして工学部の教員たちと論争を始め、たどり着いたのが、原子力発電には都会では引き受けることができないほどの危険を持っているが故に過疎地に押し付けるのだという結論だった
 そう決してしまうと私としてはそんなものに人生を懸ける気はしないし、そんなものを許すこともできないと思うようになり、以降、原子力発電をやめさせなければならないという生き方をすることになった。

 大学院を出て助手として就職した京大原子炉実験所では助教授や教授の公募に応募しなかった。
 昇進のことですか。私を採用する時も公募という制度で採用されているのですね。この実験所の教員の採用は全て公募です。助教授も教授も公募して、応募した人の中から誰かを選ぶ。私自身は助教授や教授になりたいわけでもないし、自分のやりたいことができればいいのであって、組織の中で上のポストに就いて、人を動かすという役割はしたくなかった。だから一度も応募をしないで今日まできています。
 教員の独創性を重んじるという京大の特殊性と、職場の特殊性が合わさって、誰かから命令されたり、迫害されたりということが全くないままここにきています。
 大学生の時の決意をずっと今まで貫けたのはなぜでしょうか。
 例えば正造さんだったら何度も投獄されるなど物凄い困難の中で貫いたが、私は何の苦労も、組織からバッシングや命令を受けたこともなく、国家から逮捕されたこともなく、この研究室で好きなことをやることができる。何の困難もないぬるま湯のような状況の中でずっと生きてきてしまって、貫くもなにもないでのです。最高の居心地の中でやりたいように生きてきた。それだけです。

インタビューを終えて
 取材を申し込んだメールの返信には「毎日を戦争のように過ごしており」とあった。田中正造の大きなパネル写真が飾られた研究室は、極力電気を使わないように照明が落とされ、パソコンの画面だけが光っていた。
 二年後の定年後について尋ねると「生きているかどうかも自信がありません」との答え。聞くと、次男が障害がある状態で生まれ、三ヶ月で退院しながら半年で亡くなった経験から、「生きものはいつ死ぬかわからないと心底思っている」と打ち明けてくれた。この「決定的に私に教えてくれた」という死が、小出さんを強く、優しくしたのではないかと思った

あなたにえたい
(田中正造は)組織や体制の理論ではなく、自分の理論をきちんと持って、忠実に生き抜いたのです。


入浴する智子と母
入浴する智子(胎児性水俣病)と母 - Eugene Smith


小出裕章氏講演 "田中正造アースデイ  ひとに夢、地球に愛"

http://www.youtube.com/playlist?list=PL2hEjnCla-LOM09Jw02_eouIU3XYBr8Sp


なぜ警告を続けるのか~京大原子炉実験所・"異端"の研究者たち

http://youtu.be/z6ioBm6aAS0



○●○●○



新人6人立候補 知事選告示 26日投票
(福島民報)
http://www.minpo.jp/news/detail/2014100918547
 任期満了に伴う第20回知事選は9日、告示された。同日午前9時半現在、無所属の新人6人が立候補し、26日の投票に向けて17日間の選挙戦に入った。 
 立候補したのは届け出順に、前副知事で無職の内堀雅雄氏(50)=自民、民主、公明、維新、社民各党が支援=、元双葉町長で無職の井戸川克隆氏(68)、牧師の五十嵐義隆氏(36)、元岩手県宮古市長で医師の熊坂義裕氏(62)=共産、新党改革両党が支援=、コンビニ店長の伊関明子氏(59)、会社役員の金子芳尚氏(58)。 
 各候補は福島市などで第一声を上げ、東日本大震災や東京電力福島第一原発事故からの本県復興に向けた政策などを訴える。 
 投票は26日に県内1296カ所で行われる。県内の有権者数は8日現在、161万2738人(男78万573人、女83万2165人)。


3号機爆発


第一声における原発問題の割合


原発事故後、初の福島知事選きょう告示 有権者不満 原発政策最優先のはず
(東京新聞【こちら特報部】)2014年10月9日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014100902000133.html
 東京電力福島第一原発の事故後、初めてとなる福島県知事選には、新人六人が出馬を表明している。県民約十二万五千人が今も避難生活を続け、復興は道半ば。「福島の人が原発について意思を示す選挙」という声が上がる一方、原発政策は争点として浮かんできていない。九日に告示され、投開票は二十六日。知事選への県民の思いは-。
(三沢典丈、白名正和、小林由比)

原発事故後初の福島知事選原発政策最優先のはず_1

避難者なお12万人 「忘れないで」

 東京都江東区の36階建ての国家公務員宿舎・東雲(しののめ)住宅で、福島県から避難した約九百七十人が生活を続けている。その一人、浪江町の豊島力さん(七八)は「望むのは、俺たちを早く浪江町に帰してくれ、ということだ」と力を込めた。
 3LDKに妻と二人で住む。家賃は全額補助。草履編みを教えたり、保育園児と芋掘りをしたり。「ここの生活も慣れてきた」。恵まれた暮らしのようだが、古里の現状を尋ねると笑顔はうせ、涙がこぼれた。
 先月の一時帰宅で見た光景を思い出したという。「田んぼに雑草や木が生えて背の高さぐらいになってた」。「収穫が多くて、集落の皆にたまげられた」という自慢の田んぼを、いつになれば再び耕せるのか。
 原発事故から約3年半たっても、約十二万五千人の県民が避難を続ける。そのうち県外では四万六千人余が暮らす。県避難者支援課は「復興公営住宅の建設や除染が進めば、徐々に避難者は減ると思う」と話したが、用地確保や資材費高騰など課題は少なくない。
 豊島さんは佐藤雄平知事に続けてほしかったと言う。「震災でどんな被害が発生し、国と何を話し合うべきか分かっている。出馬しないなんてがっかり」。その佐藤知事は九月四日、「復興の取り組みは新たなリーダーの下で実施するべきだ」「私の意思をしっかり継いで復興を着実に進める人」に託すと語った。
 副知事だった内堀雅雄氏(五○)を念頭に置いた発言だった。佐藤知事は民主党の元参議院議員で、民主党県連は内堀氏を推すことで一致した。
 一方の自民党県連は、元日銀福島支店長の鉢村健氏の擁立を決めていたが、内堀氏の出馬が本決まりになり、党本部から横やりが入った。七月の滋賀県知事選で、「卒原発」を掲げた民主党の推す候補に、自民党の推す候補が敗れた。十一月の沖縄県知事選では、自民推薦の現職仲井真弘多氏が苦戦と予想され、自民党本部内では「福島では負けられない」という意識が強まっている。
 自民党選対委員長の茂木敏充氏は「幅広く県民の広い支援が得られる枠組みを」と求め、九月二十七日に県連は鉢村氏擁立を断念し内堀氏支援を決めた。そこに、「福島のため」という思いはあったのか。
 東雲住宅で暮らす富岡町の菅野洋子さん(七三)は「政党の思惑は分からないが、原発事故の一番の被害者である私たちに目を向けてくれる人に知事になってほしい」と願う。東京暮らしが長くなるにつれ、福島との距離が遠くなるように感じる。「私も福島県人。候補者は忘れないでほしい」
 知事選には内堀氏のほか牧師の五十嵐義隆氏(三六)、コンビニ店長の伊関明子氏(五九)、元双葉町長の井戸川克隆氏(六八)、建設会社社長の金子芳尚氏(五八)、元岩手県宮古市長の熊坂義裕氏(六二)の計6人が立候補の予定だ。

原発事故後初の福島知事選原発政策最優先のはず_2

相乗り…論戦消えた

 東雲住宅で暮らす南相馬市の広田一枝さん(四七)は「あれだけの事故があったのに、原発政策があまり争点になっていないのはどうして。福島の人たちが、原発について意思を示すのが今回の知事選のはず」と疑問を投げかけた。
 福島市内で2日にあった立候補予定者討論会で、「県内の原発は即、廃炉」という質問に立候補予定の六人は一斉に「○」の札を上げたが、原発政策は議論にならなかった。
 原発から約二十二キロの自宅に夫は戻ったが、広田さんは小学生の子ども3三人と自主避難を続ける。生活は苦しいが、子どもの健康を考えると戻る決心がつかない。「帰還だけでなく生活保障も考えてほしい。復興も大事だが、県民一人一人の心や健康を考える人に知事になってほしい
 九月十五日に原発近くでも国道6号を車で通行できるようになった。居住禁止の指定は徐々にだが解除されている。
 1日、避難指示の指定が外れた川内村東部で、自宅の片付けをしていた飯田一郎さん(六七)は「自民と民主の相乗りで、原発の是非とか、大事な争点が隠れてしまっている。国政と同じように論戦してほしいんだけどね」と話した。七人家族。家屋は傷み、新築するまで村内の仮設住宅で暮らすつもりだ。
 「選挙に出る人は『復興』と言うけど、事故前と同じに戻れるか分からない。若い人はいなくなった。除染も自宅の周辺はされたけど、この辺の山全部は無理じゃないか」。若いころは福島第一原発でも機器の手入れをして働いたが、「事故が起きた以上、全ての原発をなくさないと。そういう話が、知事選で出そうにないのが残念だ」。

「まず収束、国に強く言えるのか」

 「事故が収束したとは思えない。再び爆発があれば、二十キロ圏内のここは大きな影響を受ける。復興の前提として事故の完全な収束が必要。その点を候補には言ってほしい」と要望するのは、一日に自宅に戻った草野勝利さん(六九)。ただ、居住禁止の解除から約一週間で、村復興対策課によると、対象百三十九世帯のうち推計で十世帯程度しか戻れていない。多くは仮設住宅の暮らしが続いている。
 その仮設住宅に、候補者の一人が告示日の九日に訪れる予定だという。だが、一人暮らしの女性(八七)は「名前を聞いてもピンとこない」と笑った。「復興は村長の仕事。原発事故の対応は国の仕事。知事は生活にどう関わるのかピンとこない。選挙には行くつもりだけど…」
 川内村の田んぼは黄金色に輝いていたが、農家の顔色はさえない。福島県産は以前のように売れないのに、今年はコメの価格も下がっている。村役場近くで稲刈りをしていた秋元勝治さん(五六)は「まず原発事故を収束させないと何も始まらないと、国に強く言える人はいない。誰が知事になっても選挙の時にいい顔するだけ。ちゃんとやってくれるとは思わない」と思う。
 昨年は県庁所在地の福島市、郡山市、いわき市と県内の主要市長選で現職の候補が次々と敗れるドミノ現象が生じた。既存の政治への不満はたまっている
 農家の男性(七八)は腰を悪くしてつえを手放せないが、車で三十分かけて自宅に戻り、田んぼの世話を続ける。今年は、刈り取り直前の田んぼがイノシシに荒らされた。「震災前はなかった。人がいないので頻繁に荒らしに来る」。知事選では自民党が推す候補に投票すると決めている。「原発を進めてきた政党の候補に、後の処理もやってもらわないといけないからね

原発事故後初の福島知事選きょう告示 デスクメモ

子どもたちの“夢を開く扉”が閉じかけている・・(´・ω・`)” 美しい日本 ” の 醜い現実

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反貧困全国集会2014

生きぬくためにつながろう!~反貧困全国集会に300人が集う
(レイバーネット日本)
http://www.labornetjp.org/news/2014/1012hokoku

反貧困全国大会2014

http://www.ustream.tv/recorded/53851145

アベノミクスの現状映す 「反貧困全国集会」
(田中龍作ジャーナル)2014年10月12日
http://tanakaryusaku.jp/2014/10/00010165
アベノミクスの現状映す 「反貧困全国集会」_1
全国14地区の貧困の現状と対策が報告された。会場は超満席。=12日、都内 写真:筆者=

 拡がる貧困をくいとめよう。貧困問題に取り組んでいる全国各地のボランティアなどが対策を話しあう集会がきょう、都内で開かれた。(主催:「反貧困全国集会2014」実行委員会)

 北海道から九州まで全国22地区にある「反貧困ネットワーク」のうち14地区の代表が、集った。貧困の当事者も出席し、会場は立ち見も出るほどの超満席となった。

 広島県の代表が現状をずばり指摘した―

 「生活保護基準を満たしていながら、保護が受けられずに倒れてゆく。(生活保護受給に)つなげられるような対策を練っていく必要がある・・・」
 
 厚労省の被保護者調査によれば、生活保護被保護者人数は2010年に200万人を突破し、2011年には206万人になった。今年2月の速報値では216.6万人と、3年間で約10万人増加した。

 雇用と生活が不安定な非正規労働者はいまや労働者全体の36・7%を占める(2013年時点、総務省調査)。安倍政権の労働法制緩和で、非正規労働者の割合がさらに増えることは確実である。

アベノミクスの現状映す 「反貧困全国集会」_2
「資本主義のゲームは不誠実な人間を生む」。安倍さんや竹中さんに聞かせたい言葉だ。=2011年、ウォール街 写真:筆者=

 生活苦に消費税増税が追い討ちをかける。貧困は拡大する一方なのだ。

 海外メディアは早くから「アベノミクスは失敗だった」と指摘していた。国内のエコノミストも同様のことを言い始めた。

 だが新聞・テレビはアベノミクスの失敗には触れない。それどころか、「景気は回復傾向にある」とする黒田日銀総裁の虚言を垂れ流す。

 3年前、ニューヨークで一握りの強欲資本家のために貧困の淵に沈められた「99%」の人々が公園をオキュパイする事件があった。きょうの集会では、この時の映像も紹介された。

 アベノミクスの失敗を報道できないメディアが映し出す社会より、きょうの「反貧困全国集会」の方が、はるかに現実を表している。これは「99%」の集いだ。



貧困層に「経済的徴兵制」?
奨学金返還に「防衛省で就業体験」
(東京新聞【こちら特報部】ニュースの追跡)2014年9月3日

 文部科学省は先月末、大学生らの経済支援に関する報告書をまとめた。有識者会議メンバーの一人はその検討過程で、卒業後に就職できず、奨学金の返還に苦しむ人たちについて「防衛省でインターンシップ(就業体験)をさせたらどうか」と発言した。若年貧困層を兵士の道に追い立てるのは「経済的徴兵制」ではないのか。
(榊原崇仁)

貧困層に「経済的徴兵制」?

同友会専務理事提案 格差の拡大懸念

 発言の主は、文科省の有識者会議「学生への経済的支援の在り方に関する検討会」メンバーの前原金丁経済同友会専務理事。住友生命の常務取締役などを務めた人物だ。
 奨学金返還が話題にのぼった五月の検討会で、前原氏は「返還の延滞者が無職なのか教えてほしい。放っておいても良い就職はできない。防衛省などに頼み、一年とか二年とかインターンシップをやってもらえば就職は良くなる。防衛省は考えてもいいと言っている」と促した。文科省の担当者は「考えてみます」と引き取ったものの、検討会が先月二十九日に公表した報告書には盛り込まれなかった。
 物議を醸す構想だけに、文科省も具体的に検討しなかったようだが、関係者は神経をとがらせる。
 大学生や教職員らでつくる「国民のための奨学金制度の拡充をめざし、無償教育をすすめる会」の岡村稔事務局次長は「奨学金の返還を名目に、自衛官という仕事を斡旋する制度をつくることになりかねない」と危惧する。
 米国では実際、軍に入隊すれば国防総省が奨学金の返還額を肩代わりする制度があるという。「そもそも防衛関係の仕事は心身ともに負担が大きい。安倍政権が集団的自衛権の行使容認を閣議決定した結果、自衛官の仕事はリスクが格段に高まっている。『命が脅かされる』というのも絵空事ではない」(岡村氏)
 学費のために防衛の仕事に就くルートをつくることは、格差社会の助長にもつながりかねない
 藤本一美・専修大名誉教授(政治学)は、米国の現状について「米軍は志願兵制を取るが、貧困層の若者が兵士になる例が非常に多い」と解説する。
 米政府が奨学金返還を肩代わりするのは兵士の確保のためだが、格差社会が進む米国では、この制度に頼らざるを得ない貧困層が多い。結果的に兵士の多くを貧困層が占めている。貧困層にとっては、兵士以外の選択を奪われた「経済的徴兵制」なのだ。
 三浦まり・上智大教授(政治学)は「米国の場合、防衛の仕事は貧困層に押しつけるあしき構図が定着してしまったのが大きな問題」と指摘した上で、冒頭の前原氏のような発想を批判する。
 「そもそも何かと引き換えに大学で学ぶ機会を与えるという考え方が間違い。若者たちには一人一人、自分の能力を引き出すための学習権がある。学生の経済支援を考えるなら、この権利を安心して行使できるよう大学教育の無償化という方向で考えるべきだ


ユネスコ「学習権宣言」
~第4回ユネスコ国際成人教育会議(パリ)の宣言(1985.3.29)~

http://yakanchugaku.enyujuku.com/shiryou/unescogakushuuken.pdf



在特会が作った横断幕を持っている片山さつき



アイドルになりたい少女や「関係性の貧困」で孤立する女子高生につけ込むJKビジネス=売春目的の人身売買
(井上伸 | 国家公務員一般労働組合執行委員)2014年10月13日
http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20141013-00039913/
Colabo代表・仁藤夢乃さんの指摘
「反貧困全国集会2014 ~生きぬくために つながろう!~」で行われたシンポジウムでの女子高生サポートセンターColabo代表・仁藤夢乃さんの指摘は衝撃的でした。


クローズアップ現代 2014 広がる少女買春 J K ビジネス・散歩・お茶・添い寝・そして…” 美しい日本 ” の 醜い現実 NHK

http://youtu.be/Io8GMMwEuyc


http://youtu.be/cS1hkDHlzaw

女子高生サポートセンターColabo
女子高生サポートセンターColabo
http://www.colabo-official.net/


湯浅誠×眞鍋かをり×大竹まこと:JKビジネスと「関係性の貧困」

http://youtu.be/FXkcJRuHAiA





親の収入、子の教育面・雇用に影響
生活図鑑515 貧困の連鎖
(東京新聞)2014年10月1日

 子どもの貧困率が16%を超え、過去最高になるなど、深刻な状況です。親の貧困が子どもに影響する貧困の連鎖も問題になっています。政府も「子供の貧困対策大綱」を閣議決定するなど、対策に乗り出しています。

生活図鑑515 貧困の連鎖

 子どもの貧困率は、所得か平均的な水準の半分を下回る世帯で暮らす十八歳未満の子どもの割合を示しています。二〇一二年に16・3%と過去最高になりました。全体の貧困率が16・1%だったため、初めて全体を上回る結果になりました。
 貧困の連鎖として、親の所得の低さが、教育面で影響していると指摘されています。
 文部科学省の全国学力・学習状況調査(一三年度)の分析(お茶の水女子大学)によると、親(世帯)の年収が上がるほど子どもの成績む上がる傾向にありました
 小学六年生の正答率は、年収二百万円未満の家庭の子は国語A(知識を問う問題)が53%、算数B(応用問題)が45・7%だったのに対し、千五百万円以上の家庭の子はそれぞれ75・5%、71・5%と20冐以上の開きがありました。中学三年生でも同様の傾向でした。
 塾など学校外教育支出を見ると、年収二百万円未満の家庭では支出なし(約三割)を含め、約半数が月額五千円未満でした。一方、千五百万円以上の家庭では六割が三万円以上を支出していました。教育支出の差が影響したとも考えられます。

●所得格差生む悪循環

 世帯年収二百万円未満は生活保護世帯であるケースも多いとみられます。保護世帯の高校進学率は90・8%と、一般世帯を含めた全国に比べ約8ポイント低くなっています。また、高校中退率は5・3%と全国の中退率1・5%に比べ高くなっていました。
 厚生労働省の国民生活基礎調査の特別集計によると、学歴別の貧困率は、小・中卒の貧困率が各年齢層で高くなっていました。女性は25%以上(四人に一人)の貧困率で、三十歳代では40%を超えています。男性の貧困率も20%以上(五人に一人)でした。背景には、学歴による雇用形態の違いや賃金水準の格差があります。
 このほか、貧困による健康格差なども指摘されています。貧困が子の教育に影響し、さらにさまざまな面に悪影響を及ぼすとしたら、大きな問題です。
 もっとも、経済格差と学力の関係を分析したお茶の水女子大によると、学習時間と学力の関係も高いなど、親の所得が低いからといって、必ずしも子どもの学力が低くなるとは限らない、としています。親の貧困=子の貧困というわけではありません。
 しかし、親の経済・社会的格差が子に影響する貧困の連鎖が指摘されているのも事実です。

●問われる国の支援策

このため、国も連鎖を断ち切る支援体制を打ち出しています。「子供の貧困対策大綱」を閣議決定し、教育の支援として、教育の支援として、福祉面の相談に応じるスクールソーシャルワーカーを現在の約千五百人から五年後に一万人へ増員▽高校生への奨学給付金の増額▽児童養護施設などで暮らす子どもの学習支援-などを打ち出しています。
 親の貧困は子の責任ではありません。大綱でも「子どもの将来が生まれ育った環境で左右されることのないよう貧困対策は極めて重要」と強調しています。
 今後、努力義務であるものの、都道府県でも貧困対策計画の作成が求められています。連鎖を断ち切る支援策の実効性が問われています。
 制作・亀岡秀人


子どもの”未来の扉”危機
生活保護世帯の学習支援事業
来年度から国庫補助半減

(しんぶん赤旗)2014年10月13日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-10-13/2014101301_02_1.html
生活保護世帯の学習支援事業来年度国庫補助半減
 生活保護世帯の子どもを対象に全国で取り組まれている学習支援事業の存続が危ぶまれています。全額国庫負担となる補助金が2015年度から半減されるため。「子どもたちの“夢を開く扉”をなくさないで」との声があがっています。

 「先生、これでいい?」「そう、それでいいよ」

 福祉施設の一室に真剣な声と和やかな声が広がります。埼玉県が行っている生活保護世帯の中学生向け学習支援教室です。

 県は民間団体「彩の国子ども・若者支援ネットワーク」に委託し、生活保護世帯への支援事業「アスポート」(明日へのサポート)として中高生向けの学習支援を実施しています。

 支援事業では教員OBなどの支援員(58人)が定期的な家庭訪問で働きかけを行います。大学生ボランティア(登録600人)も参加。中学生向けに17カ所(さいたま市は独自に実施)で週2~3回の学習教室を開いています。ここで中学生の対象者約800人中、約300人が学んでいます。

 生活保護世帯では、勉強机もない世帯も少なくなく、学習につまずき、不登校となる子どもも少なくありません。生活保護世帯の高校進学率は90・8%で、全世帯の進学率よりも8ポイントも低くなっています。埼玉県は89・9%だった高校進学率が学習支援により97%に達しています。

 「『アスポート』がなかったら子どもは高校にもいけずブラブラしていたかも」

 こう話すのは、孫の高校2年生と中学1年生の兄弟を養育する女性(61)。中学2年生のときに「いける高校はない」といわれた兄が、学習教室に通って工業高校に合格しました。高校2年になり「大学に行きたい」と目標をもって歩んでいます。

 「貧乏でも条件があれば勉強したい子はたくさんいるはず。そういう子どもを発掘してくれたのがアスポートです。なくなると下の子はどうなってしまうのか心配。絶対になくさないで」



子どもの貧困(2014年4月28日)

http://youtu.be/5kHX2AMa6VU



若者に広がる生活保護

http://youtu.be/_lkI-tJ6roU


生活保護関連また標的 家賃扶助削減ありき
(東京新聞【こちら特報部】)2014年10月13日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014101302000162.html
 生活保護の住宅扶助の上限額を引き下げようという議論が、厚生労働省社会保障審議会の部会で起きている。低所得の世帯よりも生活保護受給者の住む住宅の家賃が高いという指摘があるためだが、「根拠が不明確だ」と意見する委員もいる。支援者は「上限は高くない。削減ありきの議論はやめるべきだ」と訴える。
(白名正和)

生活保護関連また標的 家賃扶助削減ありき_1

東京単身5.3万円「範囲内の物件少ない」

 生活保護受給者の家賃は国と自治体が全額を負担している。「住宅扶助特別基準額」の名称で、厚生労働省が都道府県、政令市、中核市ごとに上限を定めている。
 約二十三万世帯の受給者が暮らす東京都の都心部は基準額の上限が全国で最も高い。一人暮らしが五万三千七百円、二~六人の家族が六万九千八百円、七人以上の家族なら八万三千八百円。上限内の住宅を受給者自身で探す。都保護課は「高い設定ではない。二十三区内でこの額の住宅が潤沢にあるとは思えない。引き下げで住み慣れた地域をやむなく離れる大も出るのでは」と話す。
 「不安です。引き下げになったら、上限を超えた家賃の差額分を支払うため、生活費を抑えないといけなくなる」。千葉県市川市で五月から生活保護を受ける男性(五九)はそう心配する。
 築三十年のアパートの六畳の居間とキッチン、ユニットバス。家賃は千葉県の基準額の上限と同じ四万六千円だ。徒歩で、最寄り駅まで五分、スーパーまで十五分、図書館は二十五分と周辺環境は悪くない。だが、部屋の中心辺りを歩くと床がへこみ、「ギシッ」と音を立てる。網戸がなく夏場は少々つらかった。
 二人で暮らす分には不自由しませんし、不満はありません。でもこの家賃が高額というなら、ほとんどの家が高額になるんじゃないでしょうか」
 男性は五~六年間、千葉県内の路上で生活をしていた。現在は高齢者住宅の夜間見回りの仕事を得て、月に六万円の収入があり、生活保護で支給される生活費三万円と合わせて暮らす。好きな本や雑誌は購入せずに図書館で借りる。代わりに本来は免除される水道代は自分で払う。
 アパートは路上生活者を支援する市川市のNPO法人「市川カンパの会」が探し、男性に紹介した。職員の鹿島美紀子さんは「上限に収まる家は少なく、人を頼ってお願いして何とか見つけている」と明かす。
 市内の複数の不動産店で物件のチラシを見ると、ワンルームは五万円以上が多い。業者に尋ねると、「家賃四万六千円以下の部屋は多くない」「辺ぴな場所なら」などと話した。三万円台の物件もあったが「トラブルを恐れて生活保護の人を断る大家さんもおり、受給者が必ず入れるとは限らない」。額面だけでは判断できないようだ。
 鹿島さんは「受給者は家族などとの縁が切れていることが多い。受給者が孤立せず、周囲と人間関係を保てるように定期的に会合を開いている。しかし、上限の引き下げで、遠く離れた場所に点在して住むようになれば、受給者の孤立を加速させないでしょうか」と疑問を投げかける。

生活保護関連また標的 家賃扶助削減ありき_2

高額印象 国が誘導?

低所得者と比較「意図的数値」

 引き下げ論議の根拠の一つが、財務省が作成した資料だ。二〇〇九年度の全国消費実態調査に基づき、年収三百万円未満の二人以上世帯の平均家賃が三万八千円と指摘。生活保護の住宅扶助基準額の上限で算出した四万六千円と比べると、約二割、八千円高い。
 財務省の資料は五月の社会保障審議会の部会で厚労省保護課から示された。しかし、「低所得世帯には公営住宅に住む世帯も含まれている」「上限額と平均値を比べても、あまり意味をなさない」「二割の違いを出発点とするのは非常に意図的なミスリーディング」などと批判する委員が少なくなかった。
 花園大(京都市)の吉永純教授(公的扶助論)は「住宅扶助基準額はあくまでも上限。満額の人ばかりではなく、扶助額の実態はもっと低い」と指摘する。
 実は、厚労省は毎年、実態調査をしている。一一年は、民間の住宅に住む受給者で、住宅扶助基準額の上限の95%以上が支払われていたのは全体の約四割。65~95%もほぽ同じ約四割だった。
 吉永氏は「京都の最低賃金を決める八月の会合で提出された国の資料では、単身世帯への住宅扶助平均支給額は約三万円とあった」と話す。京都府内における単身世帯は、京都市で上限四万二千五百円。府内は一~三級の区分があり、一~二級地は四万千円、三級地は三万八千二百円。
 京都府内で生活保護を受ける男性(七九)は家賃二万円の六畳一間のアパートに住む。上限の半分ほどだが、築五十年以上で、玄関先の床板が傾き、雨戸は立て付けが悪く動かない。部屋にトイレはあるが、風呂やシャワーは共同でもない
 「この年齢だから家に文句を言わないが、他の人じゃつらいだろう。玄関先は段差があり、この先、足が悪くなった時の不安がある」と男性は話した。

住環境・貧困ビジネス…実情無視

 「劣悪な住環境で我慢する人は少なくない。実情を考慮せず、上限と平均の比較で二割高いとするのは、住宅扶助が高いという印象付けに映る」(吉永氏)
 NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」の稲葉剛さんは「家賃が住宅扶助基準額の上限より低くても、大家が上乗せすることがある」と指摘した。受給者は物件を探しきれず、やむなく応じるケースがある。大家にピンハネされているのに似た状況だ
 上限を超えるような場合は、超えた分を管理費など・として別にし、何とか入居するケースもあるという。超過分は受給者が生活費から捻出する
 貧困ビジネスの問題もある。埼玉県内などにある生活保護受給者を相手にした無料低額宿泊所は、居住空間はベニヤ板で仕切った三畳ほどのスペースと二段ベッドだけ。受給者は保護費約十二万円のほとんどを徴収され、約二万円しか残らなかったという
 この業者は今月逮捕されたが、容疑は脱税だった。実態が見えにくく、貧困ビジネスは摘発しにくい。上限引き下げには「業者のうまみ」を断つという狙いもありそうだ。厚労省保護課が審議会の部会に提出した資料には低所得者世帯との比較のほか、「貧困ビジネスに対して、どのような対応策が考えられるか」という記載もある。
 生活保護は昨年八月から三年かけて、生活費にあたる生活扶助を段階的に引き下げ中だ。全体で六百七十億円の減額で、受給者全体の96%が影響を受ける。新たな負担となる以上、稲葉さんは「生活保護の議論が、削減ありきになっているように思う。実態に即した判断をしてほしい」と指摘した。

生活保護関連また標的家賃扶助削減ありきデスク


行政の規制網 限界 無料低額宿泊所「貧困ビジネス」の温床
(東京新聞【核心】)2014年10月12日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014101202000119.html
 生活困窮者から生活保護費を搾取する「貧困ビジネス」が大きな社会問題になっている。今月二日、さいたま市などで無料低額宿泊所を運営する和合秀典容疑者(72)が所得税法違反容疑で逮捕された。市は昨年十月、独自の規制条例に基づき宿泊所を立ち入り検査していたが、搾取の実態を是正させるまでには至らなかった。貧困ビジネスと対峙(たいじ)する行政の限界が浮き彫りになった。
(岡本太)

行政規制網限界無料低額宿泊所貧困ビジネスの温床

大半無届け・料金も業者次第

1日500円

 さいたま市内の住宅街にある古い一戸建ての宿泊所「ユニティー出発(たびだち)」。入居者の男性によると、部屋はベニヤ板で仕切られ、一人約三畳のスペースが与えられているだけ。別の元入居者の話では、食事はカップ麺、レトルト食品、ご飯、みそ汁…。家賃は四万七千円、食費・光熱費は計約六万円。本人には毎日五百円と、月に一度五千円か渡されるだけだったという。
 生活保護費の支給日になると、入居者は車で役所に連れて行かれ、約十二万円の保護費が入った袋ごと、近くのコンビニで回収された。和合容疑者は、二〇〇九年から二年間で約一億七千万円を稼いだとみられる。
 無料低額宿泊所は本来、社会福祉法に基づく届け出施設だが、実際は無届けが多い。厚生労働省の調査では、一〇年時点で全国千八百施設のうち、千三百十四施設が無届けだった。無届けでも「違法ではない」(厚労省)といい、悪質業者が参入する一因となっている。
 無料低額宿泊所のトラブルは各地で頻発。名古屋市でも七月、建設会社が路上生活者を無料低額宿泊所に住まわせ、生活保護費を一括管理していたことが発覚している。

管理費上乗せ

 さいたま市は一三年十月に条例で、これまで無届けだった宿泊所に届け出を義務づけた。家賃や食費、光熱費を不当に徴収することや、相部屋を禁止。必要に応じて立ち入り調査が可能になり、施設が「不当な利益」を得ている場合には事業の停止を命じることもできるようになった。
 和合容疑者は昨年十月、市内にあるすべての宿泊所を条例に基づいて届け出。市は今年一~三
月に立ち入り調査し、施設の改善は指導した。だが、「不当な利益」を得ていたかどうかは「具体的な物差しがない」と結論を先送りした
 厚労省は○三年に無料低額宿泊所の運営のガイドラインを策定したが、家賃に関しては「無料または低額であること」などと規定があいまい。「管理費」「運営費」を上乗せする施設もあり、料金は事業者に委ねられている。

排除へ許可制を

 さいたま市の担当者は「食事がいくらなら『不当』なのか基準はなく、搾取の判断は難しい。正直、対応に苦慮している」と話す。路上生活から移ってきた入居者の中には、搾取されていても不満を言わない人も多く「お互いが合意している民間の契約に、行政として介入するのはハードルが高い」という。
 日本福祉大の山田壮志郎准教授は「地方自治体が積極的に取り組んでも、現実的な規制はできないのが実態だ」と指摘。「宿泊所は一般のアパートとは違って社会福祉事業の一つ。許可制にし、悪質な業者がもうけられないようにするべきだ」と訴える


弱者を食い物にする貧困ビジネス「囲い屋」で暮らす生活保護受給者の実態に迫る!
(東京ブレイキングニュース)
http://n-knuckles.com/street/underground/news000807.html
貧困ビジネス「囲い屋」


貧困ビジネス ゼロゼロ物件 悪徳業者のスマイルサービス

http://youtu.be/E_M4qWf0dmw

貧困ビジネス相手の「脱税」

宇都宮健児 「拡大する貧困ビジネスの手口と実態」 おはよう寺ちゃん 2013.9.17

http://youtu.be/BpU52Toxs2g

住まいの貧困ビジネス


全日本民医連生活保護受給者実態調査報告

http://youtu.be/qBGUTiMNXow

「暴力」におびえる視覚障害者…その背景は? 弱者へのいじめ?( ´・ω・)∩

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「暴力」におびえる視覚障害者
盲導犬、女子生徒けがは氷山の一角
(東京新聞【こちら特報部】ニュースの追跡)2014年9月12日

 盲導犬が何者かに刺されたり、通学途中の女子生徒が脚を蹴られてけがをしたりと、視覚障害者への心ない仕打ちが相次いでいる。ところが、当事者団体などに聞くと、これらの事例は氷山の一角だという。健常者の暴力的な振る舞いは増えている。それにおびえながら歩く障害者たちの苦悩は深い。
(三沢典丈)

「暴力」におびえる視覚障害者

加害者特徴説明できず ほぼ泣き寝入り

 都内の全盲女性(四六)は最近、痴漢まがいの被害に遭った。夕方、勤め先の職場を出て白杖(はくじょう)を頼りに歩いていると、男とぶつかった。男は「自分も目が悪い」と言い、近くの地下鉄の駅まで案内を求めてきた。
 女性は親切に応じたが、「その人は『つかまってもいいですか』と腕を組んできた」。当惑しつつ歩き始めると、通り掛かった健常者の同僚が「どうしたの」と声を掛けてきた。途端に男は走り去った。視覚障害者というのはウソだった。
 「あのままだったら、何をされていたか…」と、いまも不安がよみがえる。
 同じく都内の鍼灸(しんきゅう)マッサージ師、小日向光夫さん(六二)は白杖を手に職場近くを歩いていた際、自転車に激突された。思わず「痛い」と叫んだ。とっさに八ンドルをつかむと、運転していた女性は「会社に遅れるから」と振り切ろうとした。通行人に警察官を呼んでもらい、人身事故として処理してもらった。女性は「スマホを見ていて気づかなかった」と釈明した。
 小日向さんは「杖を折られ、立ち去られたこともあった」とため息をつく。最近、こうした出来事をよく耳にするという。「世の中が殺伐としてきている。ストレスをため込んだ末、弱い者相手に鬱憤(うっぷん)晴らしをしているのではないか
 社会福祉法人・日本盲人会連合(東京)の鈴木孝幸副会長は「刑事事件になることは少ないものの、以前から点字ブロック上を歩いていて、健常者とぶつかったら、こちらが怒鳴られたり、白杖を折られても知らんぷりで立ち去られることは日常茶飯事」と嘆く。
 視覚障害者の場合、被害を警察に届けようと思っても、加害者の顔や年齢などの特徴を説明できない場合が多い。相手が逃げてしまうと、通報をあきらめるケースがほとんどという。
 「それでも、以前は視覚障害者が危害を加えられることはほぽなかった。しかし、四月にも兵庫県で白杖が当たった男性から全盲の女性が暴行を受けた。暴力事件の多発は不気味だ」
 視覚障害者へのひどい仕打ちについては明確な統計がない。だが、DPI女性障害者ネットワークは二〇一一年、肢体不自由、聴覚障害なども含めた女性障害者八十七人に聞き取り調査をし、結果を「障害のある女性の生活の困難」という報告書にまとめている。
 それによると、女性障害者が受けた被害で最も多いのが、性的被害で計四十五件あった。このうち二十七件は視覚障害者が受けており、「中学で男子生徒に何度も胸を触られた」「通りがかりの男二人に車に押し込まれそうになった」といった内容だった。
 ネットワークの上部団体に当たるDPI日本会議(事務局・墓示)の鷺原(さぎはら)由佳さんは「女性の障害者の場合は女性であることと、障害者であることが掛け合わされた複合的な差別にさらされていることが分かる。健常者の人びとは、こうした実態をより広く理解してほしい」と訴える。
 同会議で事務局員を務める全盲の上薗和隆さんは、これまでに健常者との衝突で白杖を十本折られた。弁償してくれたのは、外国人一人のみだったという
 「東日本大震災の直後、絆ブームだったが、自分の体験からは言葉だけでしかないように感じている」


ストレスをためる人とためない人の30の違い その4
ストレスをためている人は、弱いものをいじめようとする。
ストレスをためない人は、弱いものを助けようとする。

(HappyLifeStyle)
http://happylifestyle.com/4132
ストレスをためる人は、人を見たときに「競争するぞ」と意気込みます。
意気込むのはいいのですが「競争」というのが、引っかかります。
相手をコテンパンに負かすことで、快感を得ようとしているのです。
自分の勝利が、あらかじめ分かっています。
いじめは、その一種です。
必ず自分が勝つと分かっていることだけをやっています。
自分より弱い相手を見つけ、必ず自分が勝つことができるからと、弱いものをいじめます。
たちが悪いのです。
もちろん勝つ側は気持ちいいことでしょう。
しかし、いじめられる側は、大変な思いをします。
いい思いをするのは、勝つ側だけに偏ります。
こういう人は、人から嫌われ、避けられるようになり、さらに寂しい思いをする悪循環になります。
いい思いをしたいがために、さらに弱いものをいじめて自分だけいい思いをしようとします。
ストレスをためない人は、弱いものこそ助けようとします。
助けて笑顔になってくれることに、喜びを感じて、嬉しくなります。
助けられた側も、助けてもらっているのですから、もちろん嬉しくなります。
いじめは勝つ側だけしか、いい思いをしませんが、協力は助ける側も助けられる側も嬉しくなります。
これを続けていくと、さらによいことがおきます。
協力してくれるあなたに対して印象がよくなり、たくさんの人から話しかけられたり、友人が増えたりしていきます。
すると、今度はあなたが助けられることになるでしょう。
いじめる側より、助ける側のほうが、絶対にかっこいいのです。
協力のほうが、ストレスが小さくなります。
むしろ協力は、ストレスを増やすどころか、減らす生き方です。
お互いにとってプラスになる協力に生きる人が、ストレスが少なくて、ためない人なのです。


憎しみはどこから生まれるか
加藤諦三の言葉 第63回 より
http://www.katotaizo.com/words/words63.html
 人間の憎しみや敵意はどのように生まれてくるのか?それは自分が持っている動物的、本質的な悪であるという面もあるにはあるだろうが、それ以上に人間の育てられ方によるところが多い。レオン・サウルという精神分析学者が書いた『敵意に満ちた心』という本によると、敵意や憎しみを生むのは、まず人の依頼心だという。たとえば親が離婚しようとして一人の子供をとりあう場合や、生みの親と育ての親が子供をとりあう場合、二人はその子のちょっとしたほんのささいな行動や努力に対してさえ絶賛する。そして傷つけないように細心の注意をはらう。子供は他人への依頼心を強くする。しかし、その子が親から離れていかなければならない時、彼は仲間とうまくやっていくことができない。彼は学校でも会社でもうまくいかない。そして、その欲求不満を他人への敵意や憎しみに組織化していく、というのである。

“けっとばしやすい椅子”をけっとばすな
加藤諦三の言葉 第103回 より
http://www.katotaizo.com/words/words103.html
 自分を卑しめる者を「憎んで遠ざける」、これは身につけるべき態度であろう。憎んで近づいては自分を卑しめる人間に支配されることになってしまう。いかに多くの人が怒りを自分の中に閉じこめ、そして本来怒るべき対象でもないものに、その閉じ込められた気持ちを向けていることだろうか。他人の不幸への関心、スキャンダルへの関心、それらはみな怒りが本来向けるべき対象に向かわずに、置きかえられて代理のものに向かった現象ではなかろうか。本来怒りを向けるべき対象に向ければ、前述の学生をいじめたようないやらしいひねくれた人間にならなくてもすむのである。"The Matured Mind" という本を読んでいたら、この代理の対象のことを「けっとばしやすい椅子」と書いてあった。弱い者いじめなどというのは、まさに怒りを本来向けるべきところに向けられないでけっとばしやすい椅子をけっとばしているということであろう

苛(いじ)める人は誰でも苛める訳ではない。
加藤諦三の言葉 第321回
http://www.katotaizo.com/words/words321.html
 苛められる人は反撃できない。苛められる人の心理的特徴は「言い返せない」と言うことである。苛められる人は仕返しが出来ない。
報復が出来ない。苛める人はそう言う人を狙う。相手からの報復がないのだから苛める人は安心して苛められる。
 苛める人は誰でも苛める訳ではない。苛める子供は特定の弱い、防衛出来ない子供を苛めのターゲットとして選ぶ。自分が苛められていると自覚した時には、自分がなぜターゲットして選ばれたかと考える事である。自分の中の何が相手をその気にさせたのかと言うことである。それを本気で反省しないと死ぬ間で苛められる。いや苛められることで死んでしまう
 苛められる人は対立を恐れる。対立を恐れるものは、相手に飲まれる。全部食べられてしまう。苛められる人は自分を守ろうとしているのだが、実は自分を守っていない。
 苛められる人は相手の好意で自分を守ろうとしている。しかし苛める人には好意はない。苛められる人はこちらが武器を捨てたら相手は優しくしてくれると思う。こちらが武器を捨てたら相手はこちらを良い人と思ってくれると思う。そして武器をすてる。
 しかし武器を捨てたら苛める人は優しくはしてくれない。骨までしゃぶられる。苛められるのは「こちらが武器を捨てたら相手は優しくしてくれる」と言う自分の価値観で動いているのである。苛める人はこちらが武器を捨てても「いい人」とは思わない。
 苛められる人は丸腰になって、自分をさらけだして、仲良くなろうと言っている。しかし苛める人は仲良くなりたくない。ストレスを解消したい。苛めることで心を癒したい

ポエム.いじめ

テレフォン人生相談2014-09-13

http://youtu.be/KeWT0TpMlF8
パーソナリティ:加藤諦三
回答者:森田浩一郎(医学博士)
相談者:40歳女性 夫4年前に死別 小学2年息子

子供の希望で国立小学校を受験した息子、1年生の1学期から仲間はずれにされて小学2­年生になっても続いている
虐めはエスカレートしており物を壊されたり頭を叩かれたり、たんこぶや痣を作ってくる­ようになった
担任に言っても見守るだけで何もしてくれず校長や副校長へ面談し訴えても対処されない
先方の親は知らなかったと謝ってくれたが、何も変わらず保護者会で担任がイジメがあり­学級崩壊していることを認めた
最初は自分で乗り越えたりしなければならないと口を出さなかった・・・母子家庭で父親­がいない為、自分がしっかりしなければと「大丈夫」と言う息子

テレフォン人生相談 2014年9月13日放送分より


加藤諦三さんが語る、著書「逆境に弱い人―ここに気づけば強くなれる―」

http://youtu.be/RC2ZRvppJk8
加藤先生の著書である、逆境シリーズ第二弾「逆境に弱い人 ―ここに気づけば強くなれる―」
http://www.amazon.co.jp/dp/B00JFAQ8RU
 についてお話をして頂きました。



○●○●○●○●○●



生活保護をもらいながら祖父母の面倒を見てた女子中学生

http://youtu.be/_CjRGjrNK2E
目の不自由な祖父、祖母と、生活保護をもらいながら住んでいる女子中学生がいて、二人の面倒を全部見てたが、ある日生活保護のお金を引ったくりされた。
これが地方ニュースになって、カンパが集まった。
役所は、そのカンパが臨時収入だからと言って、生活保護を打ち切った。
カンパの何十万円かなんてすぐになくなって、その子は役所に相談に来たけれど、役所は臨時収入があったから再開できないと伝えた。
何度か役所に姿を見せたのは確かだが、その度に追い返したようであった。
生活保護を再開してもらえなかったことは、祖父母に言えなかった。
心配をかけたくなかったのか、どんな心境かは今となってはわからない。
目の見えない祖父母にはちゃんとオカズを作って食べさせながら、その子はずっと、自分は塩とご飯だけ食べていたらしい。
ある時、祖父母がそれに気が付いて、どうして自分だけそんな食事をしてるのか問いただした。
その子は笑ってごまかした、その夜、首を吊った。

(。-_-。)



神様への手紙 ~4歳になる娘が、字を教えてほしいといってきた~
(kokoro堂)
http://kokorodo.net/e1613
4歳になる娘さんが、お母さんに「字を教えて欲しい」と頼みました。お母さんはどうせすぐ飽きるだろうと思っていたのですが、娘さんにはとても深くて強い思いがあったのです。
‐‐‐< 以下、本文です。>‐‐‐
神様への手紙

4歳になる娘が、字を教えてほしいといってきたので、どうせすぐ飽きるだろうと思いつつも、毎晩教えていた。
ある日、娘の通っている保育園の先生から電話があった。

「○○ちゃんから、神様に手紙を届けてほしいって言われたんです。」

こっそりと中を読んでみたら、

「いいこにするので、ぱぱをかえしてください。おねがいします。」

と書いてあったそうだ。
旦那は去年、交通事故で他界した。

字を覚えたかったのは、神様に手紙を書くためだったんだ・・・。
受話器を持ったまま、私も先生も泣いてしまった。

「もう少ししたら、パパ戻って来るんだよ~。」

最近、娘が明るい声を出す意味がこれでやっとつながった。
娘の心と、写真にしか残っていない旦那を思って涙が止まらない。


(´;ω;`)



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ネオナチシンパ

高市早苗 戦争権

松島みどり 討議資料02

松島みどり 討議資料

小渕優子 危急存亡の秋

小渕優子 親族の店に362万円



安倍政権の虎の子「女性の活躍」法案への懸念
(東京新聞【こちら特報部】)2014年9月28日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014092802000155.html
 臨時国会を目前に控え、「女性の活躍」法案をめぐる論議がかまびすしい。安倍政権は五人の女性閣僚を起用し、女性活躍担当相なるポストも設けた。だが、法案は女性の厳しい雇用環境を改善する一助になるのか。なにより不安は閣僚たちの顔触れだ。約十年前に、男女共同参画の理念を骨抜きにしようとした人たちがいる。「女性の活躍」の名の下、女性の人権が後退しかねないという懸念が漂う。
(上田千秋、三沢典丈)

安倍政権の虎の子「女性の活躍」法案への懸念_1

窮地のシングルマザーや派遣社員

 安倍政権は二十九日に召集される臨時国会に、女性の活躍を促すための関連法案を提出する方針だ。
 厚生労働省の労働政策審議会雇用均等分科会で議論を進めているほか、政府の男女共同参画推進本部も先月、補助金に関する各府省向けの指針をまとめた。
 現時点で以女性の登用に積極的な企業を支援、起業する女性には補助金を出す-といった内容が柱だが、これで本当に女性が活躍できる社会になるのか。
 例えば、経済的に困窮しやすいシングルマザー。厚労省の二〇一一年の調査では、回答を寄せた母子家庭約千六百世帯のうち、正規の社員・職員として働いていたのは四割。平均年収は百八十一万円だった。
 元夫から養育費を受け取っている人は19・7%しかおらず、平均月額も約四万三千五百円にすぎない。
 にもかかわらず、対策はほぼ手付かずだ。NPO法人「しんぐるまざあずこふぉーらむ」(東京)の赤石千衣子理事長は「シングルマザーという存在には関心がないのだろう。政権が『ネグレクト(育児放棄)」しているよう」と話す。
 シングルマザーの就労には保育環境の充実が不可欠だ。政府は五年間で保育所定員を四十万人増やし、待機児童をゼロにする方針を示してはいる。しかし、赤石さんは「待機児童が多い都市部では、年度の途中で保育所に入れるのはまず不可能。保育士の報酬も低いままだから、資格を持っていても、働いていない人が大勢いる」と指摘する。
 政府が先月、閣議決定した「子供の貧困対策大綱」には、返済義務のない給付型奨学金制度の創設などは盛り込まれなかった。赤石さんは「政権には『離婚は自己責任。なぜ、税金で面倒をみないといけないのか』という家族観があるのでは。子育てや介護を抱えながらも活躍できる社会を目指すべきだが、そうした発想は見えない」と言う。
 予定されている労働者派遣法改正案の再提出も問題だ。現行は通訳など専門的な二十六業務を除き、受け入れ期間の上限は三年。改正案はこれを実質的に撤廃する内容だ。先の通常国会では、法案に誤記があったため、廃案になった。
 人件費が安い派遣社員を恒常的に雇えるため、企業側は歓迎するが、労働者には不利益になる。特に妊娠や出産を選ぶ女性にとり、現状では正規雇用の継続は難しい。総務省の一三年の調査では、女性の非正規の割合は男性の21・1%に対し、55・8%に上った。
 NPO法人「派遣労働ネットワーク」(東京)理事長の中野麻美弁護士は「法案が通れば、女性が受ける影響は大きい。子どもを産むために協力しますと広報しながら、実際には囗だけだ。結局は男性と同じように働き、はい上がってくる女性だけ登用しようということでは」と批判した。

安倍政権の虎の子「女性の活躍」法案への懸念_2

「男女共同」後退を懸念

 ただ、こうした施策以前に「女性の活躍」とは何を意味するのか、という根本が見えない。「二〇年までに指導的な役割につく女性の比率を30%にする」との目標も、それ自体は小泉政権下でも掲げられた。
 むしろ、女性の人権に取り組んできた関係者らの間では懸念の方が強い。男女共同参画行政の理念を支えてきた「リプロダクティブーヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利。以下、リプロ)」の保障や、「ジェンダー(生物学的な性に対し、社会的・文化的な性のありよう)」概念の行方が焦点となる。
 リプロについて、横浜国立大の藤掛洋子教授(開発人類学)は「女性個人、あるいはカップルが子どもをいつ産むか、何人産むか、あるいは産まないか、を選ぶ権利を保障する人権の一部」と説明する。言い換えれば、自己決定権だ。
 人口増加こそが国の発展と考えられていた米国で一九一二年、一人の女性が産児制限運動を始めた。この運動が世界に広がる中、途上国の人口爆発への危機感から女性の生殖に関する権利が国連でも議論となり、九四年、カイロでの国際人口開発会議でリプロは行動計画として採択された。
 カイロ行動計画はすべての国に「遅くとも一五年までに、すべての個人がリプロを得られるよう努力する」よう求めた。日本でもリプロを「男女共同参画社会の実現の前提」と位置付け、九九年に男女共同参画社会基本法が成立した。
 だが、藤掛教授は「日本では、大企業や公務員など一部を除いて、リプロは守られていない」と語る。
 「ある大企業ではリプロが保障されている。でも、その子会社の女性社員は『二人も産むと、会社での地位が守れないので諦めた』と話していた。このような例は後を絶たない
 逆に産まない自由も保障されねぱならないが、女性活躍担当相に就任した有村治子氏は過去、中絶の権利に慎重姿勢を示している。安倍首相も昨年、妊娠適齢期などを記した女性手帳の導入を試み、「女性の生き方に結婚・出産を押し付けるもの」と猛反発された。藤掛教授は「イスラム圏を除けば、こんなことをやっている国は聞いたことがない」と批判する。

自己決定権や個性尊重 守られるか

 もう一つの柱のジェンダー概念は、性別より個人の個性を優先する考えだ。岩手大の海妻径子准教授(ジェンダー研究)は「男だから力仕事をやれ、女だから家事をといった考えは社会の仕組みに関わっている。性差によって正当化される利益、不利益はとても大きい。社会の性の捉え方を常に疑い、敏感でいようということ」と解説する。
 ジェンダー概念は、これまで性に基づく分業として押し付けられてきた女性に対する差別をぬぐう機能を果たしてきた。
 しかし、日本では○○年代、ジェンダー概念が家族制度を破壊するとし、保守派が激しくたたいた。自民党内にプロジェクトチームがつくられ、当時、その最先頭に立ったのが、安倍首相や国家公安委員長兼拉致問題担当相に新たに就いた山谷えり子氏らだった。
 ○五年十二月の男女共同参画基本計画の改定では、彼らは「『ジェンダー』という文言の削除」を要望。結果として「ジェンダー」という用語は残ったが、その後の男女共同参画の推進はとかく慎重になった。
 そうした経緯の延長線上に、今回の「女性の活躍」政策は登場している。海妻准教授はこう断言する。
 「安倍政権下では、女性議員の一部が大臣になったり、大企業で女性社員の一部が役員になったりすることはあるだろう。だが、それで社会の女性差別がなくなったことにはならない

安倍政権の虎の子女性の活躍法案への懸念デスク



秋の山谷祭り


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特定秘密保護法って知ってますか??

曖昧基準で重罰 秘密保護法運用 問題点を聞く
(東京新聞【核心】)2014年10月15日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014101502000133.html
 特定秘密保護法の運用基準が14日に閣議決定された。政府の意のままに特定秘密が指定される恐れを抱えたまま、同法は12月10日に施行されることになった。憲法は権力を縛るためにあるという立憲主義の立場から反対する学習院大大学院教授の青井未帆教授(憲法)と、反対の立場ながらも政府の有識者会議「情報保全諮問会議」の委員として運用基準づくりに携わった清水勉弁護士に、問題点やこれから何をすべきかを聞いた。
(西田義洋)

曖昧基準で重罰 秘密保護法運用 問題点を聞く

青井未帆 学習院大教授

 閣議決定された運用基準では、公募意見(パブリックコメント)を受け、違法な情報は(漏えいが罰則対象になる)特定秘密に指定してはいけないという項目が盛り込まれたが、何を特定秘密にするかは結局、行政の裁量によるという問題点は変わらなかった。恣意(しい)的な運用を許す法自体がおかしい
 例えば特定秘密の対象になるスパイ活動の防止やテロ活動の防止について定義が曖昧だ。国内の治安を担当する警察が何をどこまで指定するのかは、本当に運用次第になる。
 特定秘密保護法案の実質審議が始まった昨年十一月八日。国民の反対の声が高まる中、衆院特別委員会が開かれた。自民党のプロジェクトチーム座長を務める町村信孝元外相は憲法で保障された国民の「知る権利」について「国家や国民の安全に優先するという考え方は基本的に間違いだ」と発言。当時の森雅子内閣府特命担当相は「二つのバランスをいかにとるか考慮する」と答弁した。
 これは秘密保護法の根底には、知る権利が国家の安全より劣位にあるという考えがあるにもかかわらず、国民の激しい反対で、政府が表面的には「バランスを取る」と装わざるを得なくなったからではないか。
 今後も秘密保護法が恣意的に運用される可能性を常に爆弾のように抱えた法律だと心に留め、おかしいと言い続けることが大事だ。政府の運用を暴走させないよう、監視し
続けなければならない。

清水勉弁護士

 特定秘密保護法の運用基準で一定の管理ルールはできたが、政府が誠実に運用するかという問題や、改善すべき点は残っている。
 運用基準では、違法な秘密指定などを通報したことを理由に、通報者に不利益な取り扱いをしてはならないとされるが、通報以外の理由を持ち出せば懲戒処分はできる
 海上自衛隊の護衛艦「たちかぜ」いじめ自殺訴訟では、いじめを裏付ける内部資料を海自が隠蔽(いんぺい)していると通報した三等海佐に対し、海自は「職務上で得た文書のコピーを任務終了後も保管していた」として懲戒処分を進めていた。
 通報だけでなく、通報に関連した事情を理由に不利益な処分ができないよう運用基準を修正すべきだ
 運用基準づくりを担ってきた情報保全諮問会議の委員は法施行まででなく、施行後も意見を言うことができる。私も修正すべき点は修正するよう申し入れていく。
 秘密保護法が問題なのは、特定秘密の漏えいなり、それにアクセスしようとすることに対し、重い処罰を科すことだ。本来は、公文書管理法の中で秘匿性の高い情報管理のルールづくりをするべきだったが、政府は秘密保護法でやるという形をとった。今後は、公文書管理のルールを充実させたうえで、なるべく処罰規定を必要としない制度に修正していく必要がある。それができれば、今のような秘密保護法はいらなくなる。




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TPPにも米国の武器
交渉合意後「承認手続き」
(東京新聞【こちら特報部】ニュースの追跡)2014年9月9日

 昨年七月に日本も参加した環太平洋連携協定(TPP)交渉が続いている。「パワーポリティックス(力の政治)」の世界ゆえ、米国が有利になりがちだが、米国にはより強力な武器がある。交渉合意後の「承認手続き」だ。TPPを批判する非政府組織(NGO)などは、その脅威に警鐘を鳴らしている。
(鈴木伸幸)

TPPにも米国の武器

自国側の「満額回答」まで発効せず

 現在、ベトナムのハノイで開かれているTPP交渉の首席交渉官会合は十日までの予定だ。柤変わらず、内容は隠されている。
 日米両政府はTPP交渉だけでなく、両国間の懸案に特化した話し合いも進めている。日本に求められているのは牛・豚肉の閧税引き下げや食品の安全基準の緩和、知的財産権の保護強化などだ。米中間選挙がある十一月中の大筋合意を目指しているといわれるが、交渉は難航している。
 TPP交渉に詳しいNPO法人「アジア太平洋資料センター」(東京)の内田聖子事務局長は「難航すればするほど、合意の協定文書は曖昧で、不明瞭な内容となることが多い。『others(~など)』や『almost(ほぼ~)』といった表現を入れて、各国がそれぞれ好ましいように解釈できる余地を残す」と指摘する。
 交渉が合意されれば、各国は持ち帰り、議会の合意を得る運びになる。そこで始まるのが、協定発効に向けての政府間交渉だ。
 内田さんは「そこで政治・経済力を背景に米国は相手に圧力をかける。それが『承認手続き』。根拠としているのは米国の国内法である『通商協定実施法』。相手国は無視もできるが、実際には屈し、協定にはないのに自らの国内法を変更する例がほとんど。それによって、不利益を被った例は数多い」と説明する。
 逆に米国側からみると、協定の交渉合意後も、米国側の利益が完全に満たされるように、相手国の法律を変えさせるまで協定を発効しない手法ともいえる。
 TPPに反対する国際NGOがまとめた「承認手続き」の報告書には、米国が中南米を相手とした自由貿易協定(FTA)での具体例が列挙されている。
 例えば、エルサルバドルはそれまであった自国独自の輸入品検査についての法律を変更し、米国で検疫、承認された食用肉と乳製品については無検査で輸入するようになった。これは協定には記されておらず、承認手続きでなされた。
 ドミニカ共和国グアテマラでは、やはり承認手続き段階で、米国から医薬品の特許保護の厳格化が求められた。その結果、安価なジェネリック薬品の販売が制限され、低所得者は薬を得にくくなった
 日本はどうか。米国は毎年「外国貿易障壁報告書」で、日本の法規制や慣行を貿易障壁と批判している。対象分野には医薬品、保険などの金融市場、教育サービスも含まれる。内田さんはTPP交渉後の承認手続きで、米国が法規制の変更を求めて、圧力をかけてくることは必至だとみる
 タイ紙「ネーション」などによれば、ノーベル経済学賞を受賞した米コロンビア大のジョセフースティグリツツ教授は「貿易協定は特定の利益団体が恩恵を受けるためのもの。TPPでも、米通商代表部はそうした利益団体を代弁している。相手の利益は全く考えていない」と主張する。
 内田さんはそれに同意するという。「TPP交渉の場には国際企業の社員が張り付き、ロビー活動をしている。食品の安全基準緩和による残留農薬や遺伝子組み換え食品の問題といったことだけでなく、TPPは『一部の国際企業の利益のための交渉』という認識が必要だ。米国はそのために承認手続きも活用する


『誰のためのTPP?―自由貿易のワナ』トレーラー

http://youtu.be/ChFXBRmm5Bo


TPP等の貿易協定発効前に交渉参加国に対して法律変更を求める米国の法的「承認手続き」に関するQ&A

Q&A ON THE US LEGAL REQUIREMENT FOR 'CERTIFICATION' OF
TRADE PARTNERS’ COMPLIANCE BEFORE AN AGREEMENT LIKE THE TPPA GOES INTO EFFECT

Professor Jane Kelsey, Faculty of Law, The University of Auckland, New Zealand and Sanya Reid Smith, Legal Adviser and Senior Researcher, Third World Network

http://static.ow.ly/docs/certification Japanese0822_2rez.pdf


2014 年米国通商代表(USTR)外国貿易障壁報告書
(日本の貿易障壁言及部分:外務省作成仮要約)
平成26年4月22日
外務省
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000036362.pdf

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高齢者に多い製品事故の事例や製品を安全に使用するための注意点をご説明!

佐渡へ佐渡へと草木もなびくよ~♪ ver.2 (^ω^)

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読者の皆さまいかがお過ごしでしょうか?

昨年の九月以来、久しぶりに佐渡島に日帰りの小旅行してきましたのでご紹介しますね~(^ω^)

佐渡島

大きな地図で見る

新潟市から西に約45km位に位置していて、もし陸でつながっていたら車で一時間くらいの場所なんです。しかし、その間には佐渡海峡が往来を阻んでいて、近くに住んでいてもなかなか行くチャンスがないのですよね~(;^ω^)

今回もまったくのノープランで行くことにしました~!どうなりますことやら・・(^^♪

佐渡までの往路は昨年九月の記事の内容と全く変わらないので・・(笑)拝借転載します・・(;^ω^)


午前6時始発の佐渡汽船カーフェリーに乗船するべく4時半に起床・・眠い(´O`)
最低出発時間の30分前までに乗り場に来るようにとのことなので、自宅を5時には出ないといけないんですよね~(´-ω-`)

眠い目をこすりながら佐渡汽船カーフェリーに到着。
切符を買って乗船手続き・・乗船名簿がない(・3・) アルェー
昔は船名簿記入したと思ったのに??いいのかな??(´・_・`)

おお!出航時間がきましたよ~(^ω^)さっそく乗り込み~
$私にとって人間的なもので無縁なものはない
あっちゃー!手ブレ(´・ω・`)

$私にとって人間的なもので無縁なものはない
往路はおおさど丸ですね(^ω^)

ん?こんな表示板を発見(*゚Д゚) ムホムホ
$私にとって人間的なもので無縁なものはない
この航路は国道350号線です

そうなんですね!だったら、もう少し渡航費用を安くして~(笑)


船内放送で出航のお知らせ・・ドラが鳴りましたよ~(#^.^#)
出稿するときに何故ドラが鳴らされるのでしょうかね?どなたか知っていましたら教えてくださいませm(_ _)m

離岸しました~(^ω^)
$私にとって人間的なもので無縁なものはない
カーフェリーから信濃川新潟港より市街を見る

では、船室に戻って仮眠をとることにしましょう・・
う~ん・・眠れない・・(笑)
久しぶりの船旅のせいか興奮?それとも、朝起き抜けに二杯も飲んだアイスコーヒーの影響か?そのどちらもでしょうね~(^^♪

$私にとって人間的なもので無縁なものはない
朝かすみにかすむ新潟市街

写真の真ん中あたりの高いビルのあたりがカーフェリー乗り場です。けっこう来ましたね(#^.^#)

$私にとって人間的なもので無縁なものはない
佐渡両津港に向かってずんずん進んでいます~

しばらくすると・・右舷前方になにやら船影のようなものが・・何だあれは?(’◇’)
$私にとって人間的なもので無縁なものはない
写真で確認できますかね??

$私にとって人間的なもので無縁なものはない
おお!復路の両津港発のカーフェリーだ~(^ω^)ヽ(・∀・)ノ

佐渡汽船の離合って珍しいのでしょうかね??手を振って挨拶しようと思いましたが・・周りの人の視線が気になるので、ここは自主規制・・(;^ω^)(笑)


しばらくすると・・今度は後方から船影のようなものが・・何だあれは?(’◇’)

$私にとって人間的なもので無縁なものはない
写真では解りづらいですね・・(^_^;)

$私にとって人間的なもので無縁なものはない
おお!新潟港を約一時間後に出発した高速船ジェットフォイルですね~(#^.^#)

それにしても早っ!(°д°)
アッという間に追い越して行きましたよ~!あれに乗りたかったな~(笑)


やがて船は世界灯台100選にも選ばれている佐渡の姫埼灯台前を通過。

$私にとって人間的なもので無縁なものはない

$私にとって人間的なもので無縁なものはない
両津港に到着です~(n‘∀‘)η ヤァーッホォー

おお!佐渡おけさが歓迎してくれてますよ~♪

http://youtu.be/ZcJ9jGVeX6M

ハァー 佐渡へ(ハ アリャサ)
佐渡へと 草木もなびくよ
(ハ アリャ アリャ アリャサ)
佐渡は居よいか 住みよいか
(ハ アリャ アリャ アリャサ)

ハァー 来いと 言うたとて
行かりょか 佐渡へヨ
佐渡は四十九里 波の上

ハァー 佐渡と柏崎や 棹さしゃ届くヨ
なぜに届かぬ わが想い

ハァー 雪の新潟 吹雪でくれるヨ
佐渡は寝たかよ 灯が見えぬ

ハァー 沖のいさり火 涼しくともるヨ
夢に見るよな 佐渡ヶ島

ハァー 島の乙女の 黒髪恋しよ
またも行きたや 佐渡ヶ島



「島の乙女の黒髪恋しヨ またも行きたや 花の佐渡」とありますから佐渡島の住む乙女に恋した男性の唄なんでしょうかね・・?( ・。・)きゃー(≧∇≦)


佐渡上陸!(^-^)/


さて、今回はどこに行きましょうか・・
そうだ!昨年の九月の佐渡小旅行で偶然発見した「男神オートセンター」をとりあえず再訪することにしましょう~(^^♪
しかし、どこにあったんだっけ・・??
調べて来るんだったな・・(;^ω^)
記憶を辿ってしばし迷走することにしましょう(笑)




佐渡へ佐渡へと草木もなびくよ~♪2013-09-23
http://ameblo.jp/m08068469/entry-11619872438.html
より

キタ――(゚∀゚)――!!超レア物件!!

男神オートセンター
$私にとって人間的なもので無縁なものはない-男神オートセンター

大きな地図で見る
何故こんな山奥にこのような施設が!!ひっそり立っているアルギンZ自動販売機が寂しそう・・(^^♪

http://youtu.be/8HT47fnaaos

探偵ナイトスクープパラダイスシリーズに匹敵するのかな?規模が小さそうなので無理ですかね?(^0_0^)


…転載ここまで…


佐渡紀行01
佐渡市畑野?(たぶん)から金北山を望む


佐渡紀行02
赤とんぼ


佐渡紀行03
何処だか判りません(;^ω^)



佐渡紀行04
佐渡歴史伝説館付近から真野湾を望む


う~ん、ちょっと来すぎたようです・・真野湾が見えるところまでは来なかったと思うのですが・・(;´д`)引き返してみますか・・
そうそう、思い出しました!男神に行く途中で、長谷寺がありましたね~!まずはそこを目指します。
備え付けのカーナビで検索してみます。

おお!ありました!長谷寺。ここからそんなに離れてなかったように思いましたが・・カーナビで長谷寺周辺を検索・・あったあった!男神!
では目指します~三 ( ´ⅴ`)

キタ――(゚∀゚)――!!

佐渡紀行05
男神オートセンターその1\(^^)/

約一年ぶりにやってきました~!
アルギンZ自動販売機も健在でした~\(^^)/
うん??なにげに雰囲気が違うような・・
雑草が刈られて、すっきりした感じです・・(’◇’)

おお!バス停が設置されて観光開発されていますね~(^0_0^)

佐渡紀行06
男神山案内図

φ(゚Д゚ )フムフム…男神山と女神山があって、ハイキングコースが整備されたのですね!

佐渡紀行07
河内男神下バス停と男神オートセンター

(・3・)一日2往復のバスしかないのですね・・(;^ω^)

佐渡紀行08
男神オートセンターその2\(^^)/

よ~く見ると「男神オートセンター」ではなくて「男神オートランド」なんですね・・(;^^)ゞ
それに、古びた「おみやげ」の看板が・・ということは、昔はドライブインやお土産屋さんをやっていたのでしょうかね~!?
こんな山の中にアルギンZ自動販売機があるくらいですから、昔はけっこう賑わっていたのでしょうね?
今の静寂感からは想像できませんね・・しかし、バス停もでき観光開発も進んで少しは賑わいを取り戻しつつあるといいのですが・・

次回はハイキングコースを巡ってみましょうかね~(^-^)/
また来る日まで~( ´ ▽ ` )ノ


お腹がすきました~!前回も行った羽茂のAコープのスーパーに食料調達しに行きます~(^q^)

佐渡紀行09
Aコープ羽茂店


佐渡紀行10
お弁当売り場(^q^)


佐渡紀行11
唐揚げ弁当(佐渡産コシヒカリ)(^p^)

佐渡産コシヒカリです(^p^)
風光明媚なところまで移動して昼食を摂りたいと思います(^p^)(^q^)

佐渡紀行12
海とおにぎり 宿根木海岸にて(^q^)(^p^)

(´~`)モグモグ…うん!佐渡産コシヒカリはうまいですな(^ω^)
食後の大休止した後に宿根木を探訪したいと思います。


ここ宿根木は「男はつらいよ 旅と女と寅次郎」のロケ地になった場所です。
ロケ地になった宿根木のその場所へと探索してみたいと思います。

男はつらいよ 旅と女と寅次郎

http://youtu.be/RXj-wv7a3Ko
「民宿吾作」でのシーン

旅と女と寅次郎02
男はつらいよ 旅と女と寅次郎
宿を求め「民宿吾作」にやってきた寅次郎と京はるみ


佐渡紀行13
宿根木 大浜 案内看板


佐渡紀行14
宿根木の町並



佐渡紀行15
三角家


大人の休日倶楽部 宿根木 吉永小百合
この場所で吉永小百合さんごっこをするのが流行っているそうです~(^^♪


佐渡紀行16
三角家 案内看板


佐渡紀行17
宿根木 白山神社


佐渡紀行18
宿根木公会堂


後ほど判ったことなのですが、「民宿吾作」だった場所はこの公民館の向かいにある家だったのですね~(ノ゚ο゚)ノ
宿根木 民宿吾作 だった場所


佐渡紀行19
宿根木のくらし


ちとちんとん

http://youtu.be/p57a5iIEhEA
金精様じゃ~(/ω\*)(笑)


つぶろさし」とどう違うのでしょうか~(^^♪
興味深々です(^0^)))

つぶろさし

http://youtu.be/mqCU2zc0yV0


佐渡紀行20
宿根木の民宿とコンクリート建築

こんな路地奥にコンクリート建築が・・(;^ω^)


旅と女と寅次郎01
男はつらいよ 旅と女と寅次郎
船酔いでフラフラな寅次郎に京はるみが声をかけるシーン


結局、この時は「民宿吾作」だった場所は判らずじまいでした・・(´・ω・`)


気をとりなして、弾崎灯台目指して外海府海岸のドライブに~(・∀・)


佐渡紀行21
長手岬

長手岬にはキャンプ場があります。
私が高校生だった頃に佐渡一周自転車の旅に来た時にここのキャンプ場で野営したんだっけ・・懐かしいな・・(*゚▽゚*)
その時に偶然にも隣のテントに中学の後輩の女の子が家族連れで野営してたっけ・・(^^♪


佐渡紀行22
長手岬の石碑

長手岬の観光開発の経緯が書いてあるのかな??


長手岬から一気に弾崎灯台に向けてドライブします~(^-^)/


佐渡紀行23
大野亀

夏になるとここ大野亀周辺にトビシマカンゾウが咲き乱れます~(^^♪

ここ大野亀周辺では1950年代に放牧が盛んであったそうで、その頃はトビシマカンゾウがまるで絨毯を敷き詰めたように咲いていたそうです。

大野亀とトビシマカンゾウ
大野亀とトビシマカンゾウ



佐渡紀行24
佐渡弥彦米山国定公園案内板

大野亀から二ツ亀へ遊歩道が整備されているのですね~♪
デートコースにもってこいですね!\(//∇//)\


佐渡紀行25
二ツ亀

2匹の亀がうずくまっているような様子からその名が付けられたそうです。しかし、撮影ポイント悪くてその様子がわかりませんね・・(;^ω^)
下の写真で確認してくださいね(^^♪

二ツ亀

前にも書いたように高校生だった頃に佐渡一周自転車の旅でここ二ツ亀にも野営したのですね~(^0^)
日本海に沈む夕日を見ながら夕食を摂った思い出が蘇りますね~( ´∀`)

ここ二ツ亀から弾崎灯台は目と鼻の先です。
あっちゃー・・はじきフィールドパークの営業時間が終わり弾崎灯台の近くまで行くことが出来ませんでした・・(;ω;)
実際はこんな感じです↓

弾崎灯台

ここ弾崎灯台は木下恵介監督の映画「喜びも悲しみも幾歳月」の舞台なんですね~(^^♪

喜びも悲しみも幾歳月(予告)

http://youtu.be/G4_3FWZFGac


今回もせちがない旅でしたが、久しぶりの佐渡小旅行・・(#^.^#)
昨年も同じことを書きましたが・・今度は計画を立ててじっくり観光したいです。
私的には男神オートセンターの健在と周辺のちょっとした発展がなにより嬉しかったです(笑)
復路のカーフェリーでは新潟到着までぐっすり寝てしまいました・・(-_-)゜zzz…

めでたしめでたし(^^♪


小出裕章先生:原子力規制委員会が川内原発が安全と墨付きを出したそのことが非科学的だと思います。

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イラクから見えた私たちの責任(ラジオフォーラム#93)

http://youtu.be/PjGD85-ybgI?t=14m14s
14分14秒~第93回小出裕章ジャーナル
御嶽山噴火から考える火山と原発について「噴火の予知ができないわけですからもともと対策のとりようもないし、規制委が川内原発が安全だというようなお墨付きを出したことその事が私は非科学的だと思います」

http://www.rafjp.org/koidejournal/no93/
御嶽山噴火

石井彰:
9月27日に長野県と岐阜県の県境に位置する御嶽山が噴火をして、多くの登山者の方が犠牲になりました。この御嶽山が大きな予兆もなく水蒸気噴火したことで、火山の噴火リスクというのが改めて注目をされていますが、火山と原発について、小出さんにちょっとお話を伺いたいんです。まず、今回の御嶽山の噴火について、小出さんはどんなふうにニュースを見てお感じになられましたでしょうか?

小出さん:
まずは、驚いたというのが正直な感想です。御嶽山がまさか爆発するということは、私自身も思っていませんでしたし、多くの人達はあの山が爆発するとは思っていなかったはずだと思います。
Mount Ontake
日本の専門家の中でも、火山が爆発するという危険を5段階に分けていたけれども、御嶽山の場合にはレベル1ということで、ほとんど危険がないという風にしか専門家も思っていなかったわけです。
噴火警戒レベル
それが突然に爆発してしまうということで、やはり自然というのは人知を超えているのだなと改めて思いました。

石井:
そういう中で、鹿児島にある川内原発の場合には非常に立地場所からして、「どうしてこんなところに造っちゃったんだろう」というような思いが私にはあるんですが。
九州電力がモニタリングの対象とする火山

小出さん:
でもそう言うと、たぶん日本中どこも危ないということになってしまうだろうと思います。ただ、今おっしゃって下さったように、この九州というのは、例えば阿蘇山ありますよね。内輪山と外輪山というのがあるわけですけれども、外輪山の中は全て爆発で吹き飛んでしまった跡なわけですし、
阿蘇カルデラ全景
桜島があるところ鹿児島湾はこれも火山が爆発して全部吹き飛んだがゆえにあそこが海になっているということであって、巨大なカルデラが5つも並んでいるという所なんですね。
鹿児島湾北部の衛星写真
そういう意味で言えば、九州というのは火山の爆発が一番危険な場所でもあるわけですから、そういう所に原子力発電所を造るということはできれば初めから避けておくべきだったと私は思います

小出裕章ジャーナル

石井:
実際に、火山が爆発した時に、原子力発電所には様々な危険、あるいは事故等々が起きるというふうに考えられると思うんですが、順番を追っていくと先ずどういうことを考えておかないといけませんか?

小出さん:
まず、ほんとに巨大な爆発が起きるというようなことになれば火砕流というのが起きて、猛烈に高温な岩石・灰等を含んだ物がその場所から流れ下ってくるということになりますので、そんな事になると原子力発電所のあちこちで多分、様々な障害が出るでしょうし、燃料関係がもし損傷するようなことになれば大量の放射性物質が出てきてしまうということになると思います。それが一番、まずは心配することです。
姶良Tn火山灰と入戸火砕流
入戸火砕流 - Wikipedia

次は、今回の御嶽山もそうでしたけれども、火砕流が起きないぐらいな噴火であっても、火山灰が何百キロという所まで飛んでくるということになります。
姶良Tn火山灰
姶良Tn火山灰 - Wikipedia

原子力発電所というのは、もともと綺麗な空気を循環させなければいけないということで、空調等が大変複雑に絡んでいるわけですが、それが火山灰によってフィルターの目詰まり等々含めて、深刻な障害を起こすだろうと私は思いますし、電気系統もたぶん様々な障害を受けてしまうだろうと思います

石井:
地震列島であり火山大国、日本。この川内原発だけでなく、他にも大変危険な場所にある原子力発電所というのはいくつもありますよね?

小出さん:
はい。たくさんあります。火山大国ですので北海道のもそうですし、九州という意味では玄海もそうですし、四国の伊方原子力発電所も阿蘇山のすぐ近くですので影響を受けるだろうと思います。

石井:
原子力規制委員会の田中俊一委員長は、今回の御嶽山の水蒸気噴火と川内原発で起こる現象が違うと。一緒に議論するのは非科学的だというふうに、自分達の川内原発再稼働についての審査は妥当であるというように記者会見でお答えになってらっしゃいますが、この一緒に議論するのは非科学的だということについて科学者の小出さんはどうお考えですか?

小出さん:
私は火山学者ではありませんので、あまり正確にコメントできるかどうか分かりませんが、ただ、御嶽山で起きた水蒸気の噴火と川内原発で今、危惧しているような火砕流が生じるような噴火とは、もちろん規模が違うわけです。

ですから、一緒に議論するのがある意味妥当でないというのはあるかもしれませんが、でも、一番大切な事は今回の御嶽山の噴火すら全く予知できないままだったということだと私は思いますし、原子力規制委員会も九州電力もなにか噴火の予知ができるかのようなことを言っていて、予知ができれば対策が取れると言ってきたわけですが、噴火の予知ができないわけですから、もともと対策のとりようもないし、原子力規制委員会が川内原発が安全だというようなお墨付きを出したことそのことが私は非科学的だと思います
私たちにできないのに規制委に できるわけない

石井:
つまり、比べることは違ったとしても、根底にある火山の噴火については今の科学技術ではなかなか予知できない。

小出さん:
そうです。

石井:
有珠山の爆発の場合には、ある程度事前に分かったケースももちろんあったりもしますが。
有珠山噴火2000年

小出さん:
非常に稀なケースですね。

石井:
そうですね。ですから、御嶽山の形で明らかになったのは、火山というのは突然ある種爆発するものなんだというふうな前提に立つことが科学的だという理解でよろしいですか?

小出さん:
はい。ほとんど火山学者の方々みなさんがそう言っているのですね。火山の噴火の予知は今の力ではできないというふうに専門家の人達が言ってるわけですから。

石井:
分かりました。今後も引き続きいろいろな事が起きている。小出さん、やっぱり日本列島は活動期に入ったという私達は前提に立った方がいいんじゃないか。地震が起きる、火山の爆発が起きるという理解でいいでしょうか?
日本周辺の活断層の分布と原発の位置

小出さん:
はい。私の知人で石橋克彦さんという東海地震を初めて問題にされたという方がいらっしゃるのですが、その石橋さんが「大地動乱の時代に入った」という風に指摘をしてきていますけれども、ほんとに今、日本というこの国が火山も含めて地震も含めて、大地そのものが大きく動いていくという時代に入っているように私も思います
大地動乱の時代

石井:
そういう中で、冷静に慎重に私達はいろいろな動きを見つめていかなければいけないし、再稼働というようなかたちに踏み込まないようなかたちにしていきたいと微力ではありますが思います。

小出さん:
ありがとうございます。ぜひ私もそうしたいです。

石井:
今日はどうもありがとうございました。


震災というのは、人間の文明社会と大自然のあいだに日常的に存在する矛盾の劇的な噴出にほかならない。生身の人間の手足や目のとどく範囲で都市生活が営まれていた安政期の江戸や、その面影を残していた大正時代の東京では、大震災といっても中身は単純だった。ところが現在の東京は、大自然の摂理と現代文明の相克が地球上でもっとも激しい場所の一つである。そこに潜む本質的な無理が大地震の際に極限まで顕在化して、ここで生ずる震災は人類がまだ見たことのないような様相を呈する可能性が強い。
石橋克彦著 大地動乱の時代―地震学者は警告する より

原発に頼れない地震列島
石橋克彦
http://historical.seismology.jp/ishibashi/opinion/0808toshi.pdf
世界の地震と原子力発電所の分布

日本の原発は「地震付き原発」


川内原発

http://dai.ly/x21ls4i


川内原発再稼働の安全審査...火山学者が批判

http://youtu.be/vHpr8rWsG4c


そもそも火山が噴火しても原発は問題ないのだろうか

http://youtu.be/03cqDCiU6Z4



「御嶽山噴火影響なし」川内原発再稼働で経産相
(読売新聞)2014年10月01日
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20141001-OYS1T50011.html
小渕経済産業相は再稼動に影響ないと語っている 小渕経済産業相は30日の閣議後記者会見で、御嶽山おんたけさんの噴火に関連し、「(九州電力川内原子力発電所の)再稼働に何か影響があるということではない」と述べ、再稼働への影響はないとの考えを示した。

 小渕氏は、「火山対策も含めて、世界で最も厳しい新規制基準に適合した」と説明した。


御嶽山噴火を無視 政府追認する「原子力規制委」の存在意義
(日刊ゲンダイ)
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153804
 川内原発再稼働に突き進む安倍政権。原子力規制委員会は“最後のとりで”との期待もあったが、ダメだった。政府方針の“追認機関”にすぎないことがハッキリした。

 今回の御嶽山の噴火について菅義偉官房長官は、29日の記者会見で「川内原発再稼働への影響を与えないと思う」と早々と宣言。今回の噴火事故を受けて再稼働を見直すことを否定したが、1日の会見で原子力規制委員会の田中俊一委員長も「(今回の噴火が川内原発再稼働に影響を与えるのかについて)再検証するべきことではない」と菅官房長官に同調したのである。

 今回、御嶽山の噴火でわかったのは日本の火山学者の予知・予測のつたなさと、想定をはるかに上回る噴火が起きて、しかも、何の警告も出されていなかったことから多くの犠牲者を出したという事実である。

 日本の火山学者の予知レベル、危機管理態勢の不備など検証すべきことは山ほどある。実際、一部の火山学者からは「地震動が始まっていたのに登山者に警告を発したり、登山自粛を求めなかったのは問題だった。地元観光業への打撃を気にしすぎたのではないか」という声が上がっている。

■「現象が全然違う」

 そこで田中委員長に、「日本の火山学者は国際レベルに達しているのか、危機管理態勢が整っているかも含めて再検証するべきではないか」と聞いてみたのだが、その答えにはガックシだ。

「火山学者のレベルについて私が申し上げる資格もないし、知識もありませんし、<社会的対応がどうこう>というべきことではない。御嶽山の水蒸気爆発による噴火と、(川内原発で問題になっている)超巨大噴火は、起こる現象が全然違う」とか言って、見直すそぶりもないのである。

 異なる噴火現象といっても、同じ日本の火山学者の知見を基に予測や対応を考えているのだから、その学者が信用できなければ、議論の前提が崩れてしまう。まして、議論しているのは原発の安全性や避難計画なのである。国内外の専門家や危機管理のエキスパートに相談すらしないのは異常に見える。

 政府の言い分にお墨付きを与えるだけの規制委であれば必要ないし、田中委員長の適性も問われる。

(取材協力=ジャーナリスト・横田一)




噴火予知は幻想 火山学者が異論唱える川内原発再稼動
(週刊朝日)
http://dot.asahi.com/wa/2014100700094.html
 御嶽(おんたけ)山(長野県・岐阜県境、3067メートル)の噴火は、想像を絶する被害が明らかになりつつある。今回、改めて浮き彫りになったのは噴火予知の難しさだ。御嶽山の水蒸気噴火だけでなく、マグマ噴火ですら予知する技術は確立できていない。

 噴火は予知できる、という考えはもはや幻想だ。だが、その幻想に寄りかかって防災計画が策定され、行政の方針が決められている。その最たるものが、政府が進めている九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働だろう。

 川内原発の周辺には、数万年に1度、カルデラ噴火と呼ばれる超巨大噴火を起こす地帯が複数存在する。約3万年前の姶良(あいら)カルデラの噴火では、南九州全域が火砕流にのみ込まれた。この規模の噴火が起きれば、川内原発も壊滅的な被害を免れない。

 こうした危険性が指摘されている中で、原子力規制委員会は9月10日、川内原発の安全対策は新規制基準を満たすとして設計変更の許可を出した。カルデラ噴火の可能性を「十分低い」とし、火山活動のモニタリングで前兆があれば、核燃料を運び出すなどの対応をとるというのだ。

 規制委は8月から火山学者らで検討チームを作り、モニタリングの方法などについて議論を始めているが、火山学者たちからは異論が噴き出している。

 8月の第1回会合では、予知が可能だという根拠にフランスの火山学者ティモシー・ドゥルイット氏の論文が使われていることに、火山噴火予知連絡会(噴火予知連)会長の藤井敏嗣・東京大学名誉教授が疑問を呈した。藤井氏が語る。

「この論文はギリシャのサントリーニ火山で3500年前に起きたカルデラ噴火について研究したもので、他の火山でも同じ現象が起きるとは限らない。巨大噴火の10~100年ほど前から地下のマグマの量が徐々に増えるので地面の隆起を観測できるというのですが、マグマが下方向に成長すれば、地面が隆起しないことも考えられる」

 マグマの増加を観測できない場合もあるとなれば、カルデラ噴火の可能性が「十分低い」という前提自体が怪しくなる。9月の第2回会合で藤井氏がそう指摘すると、進行役の島崎邦彦・原子力規制委員会委員長代理(当時)はこう答えた。

「そこまでさかのぼって全部ひっくり返してしまうと、この検討チーム自体が成り立たなくなると私は思っていますので、現状から出発していただきたいというのが私の考えですね」

 指摘に正面から反論するでもなく、もう決まったことだから覆すなという。これでは「安全神話」に寄り掛かった3.11前と変わらない。

 モニタリングの主体が電力会社とされていることにも、複数の火山学者から疑問の声があがっている。噴火予知連副会長で検討チームに参加する石原和弘・京都大学名誉教授がこう語る。

「何かの前兆があって電力会社が原発を止めても、10年、20年たっても噴火が起こらないことも考えられる。その場合、原発を止めたことによる損失を株主にどう説明するのか。何が巨大噴火の前兆かという明確な基準もない中で、原発を止める判断が本当にできるのか」

 地下のマグマが一気に大量噴出するカルデラ噴火について、前出の藤井氏はこうも語る。

「そもそもカルデラ噴火の研究はまだほとんど進んでいない。私が座長を務めた内閣府の検討会で昨年5月、国が体制を整備して調査研究を始めるべきだという提言を出したところです。いつか起きるのだから、今のうちに対策を考えておくべきです」

※週刊朝日 2014年10月17日号より抜粋


火山列島大変動


川内原発説明会 住民の不安解けず
(東京新聞【核心】)2014年10月10日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014101002000148.html
 九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)は原発の新しい規制基準を満たしているのか-。原子力規制委員会が審査結果を住民に説明する会が九日、立地自治体の薩摩川内市を皮切りにスタートした。約二時間にわたる説明と質疑でも、噴火対策や避難計画など住民の不安が解けることはなかった。
(小倉貞俊、山川剛史)

川内原発説明会 住民の不安解けず

■疑問

 「住民には賛否ある。あまりに(再稼働を)早く早くというのが疑問だ」
 「机の上で考え、川内原発は『大丈夫でしょう』となったと聞こえる」
 規制委の審査官による約一時間の説明が終わり、質疑に入ると、約千人の市民から多くの手が挙がり、単に基準を満たしているだけでは納得できないとの意見が相次いだ。

■地元

 福島の原発事故前までは県と立地市町村が同意すれば、原発は再稼働できた。ところが、ひとたび重大事故が起きれば広範囲に汚染が広がり、長期避難を強いられることが福島の事故で証明された。もっと広く地元の同意を得ることが必要との声が高まっている。
 薩摩川内市に隣接するいちき串木野(くしきの)市では市民グループが集めた再稼働反対の署名が人口の半数を超え、市議会も市を同意が必要な「地元」に加えるよう、県に要求する意見書を可決した。市長も再稼働容認から慎重姿勢に転じた。こうした動きは原発三十キロ圏の九市町村のうち、五市にまで広がっている。再稼働に積極的な伊藤祐一郎県知事は、再稼働するために同意が必要な「地元」は「県と(立地自治体の)薩摩川内市」だけという考えを崩していないが、説明会で住民の納得が得られず、周辺市町村の反対の声が強まれば、再考を迫られることになる。

■予知

 再稼働までには、九電は詳しい事故時の対応策を規制委に提出し「妥当」と判断されなければならない。
 川内原発の周辺には阿蘇など巨大噴火による陥没地帯(カルデラ)が五カ所あり、火山リスクがある。九電の対策は噴火予知を前提にしているが、突然の御嶽山(おんたけさん)(長野、岐阜県)の噴火を見ても予知は難しい。
 規制委の田中俊一委員長は「御嶽山の噴火と巨大カルデラ噴火とは別」と言うが、専門家でも無理という巨大噴火の予知を九電ができるのか。仮に噴火が近いと分かっても、原発内の核燃料を全て安全な場所に緊急搬送できるのか、未解決の問題が残されたままだ。
 住民を守る避難計画への不安も消えない。政府は九月の原子力防災会議で避難計画を了承。安倍晋三首相は「具体的、合理的である」と強調したが、入院患者の避難や渋滞の回避など検証が十分とは言い難い。
 薩摩川内市高貫(こうかん)自治会の会長武元優子さん(五四)は本当に避難できるのか、夫とともに車で指定の避難ルートを走ってみた。
 海沿いの国道は津波で使えなくなる可能性があり、高速道路も地震に耐えるかどうか分からない。代替ルートは示されていない。避難所に指定されている鹿児島市内の公民館に着き、職員と話をすると、避難所に指定されていることを知らなかった。
 「避難計画はまだまだ不十分なのではないか。私たちが避難した時の食料をどうするのかも不安」と危機感を強めている。



小渕大臣コスト計算

松島みどり 辞任

誤認戦隊 解任ジャー02

小渕・松島大臣辞任 新潟日報20141020

誤認戦隊 解任ジャー01



福島に原子力推進の新拠点? 「環境回復」名目のセンター建設
(東京新聞【こちら特報部】)2014年10月19日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014101902000152.html
 「福島県環境創造センター」と名付けられた施設の建設が進められている。県立だが、原発推進派と目される人物らが計画に関わっており、原子力のPR館を連想させる。高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)のトラブル隠しを繰り返す日本原子力研究開発機構(JAEA)、チェルノブイリで健康影響を過小評価した国際原子力機関(IAEA)も拠点を置く予定だという。いったい何が狙いなのか。
(榊原崇仁)

福島に原子力推進の新拠点建設_1

「安心神話」色濃い展示

 「現計画のまま建設が進めば、新たな安全神話の拠点になりかねない
 脱原発の市民団体「フクシマ・アクション・プロジェクト」の事務局長、佐々木慶子さん(七二)=福島市=はそう訴える。
 県の肝いりで計画が進む環境創造センターは、東京電力福島第一原発から西に約四十五キロの三春町にメーン施設、原発の北約二十キロあまりの南相馬市にサブ施設が設けられる。
 五万平方メートルの敷地に建設されるメーン施設には、環境教育用の交流棟や研究棟などを備える。サブ施設では原発周辺の環境モニタリング機能を置く。来年度以降に順次開所する予定で、費用は十年間の運営費を含めて約二百億円に上る。
 県の担当者は「事故で汚染された状況を回復するための拠点にしたい。福島ほど大規模に除染を進め、元に戻そうとする試みは世界で初めて。国内外から英知を結集するほか、復興に近づく状況を来場者に伝え、前向きな気持ちを持ってもらいたい」と語る。
 ただ、計画に携わった面々を見ると、どうにも前向きな気分にはなれない。
 設置準備検討委員会のトップは、原子力規制委員会の新委員、田中知(さとる)氏が務めた。核燃料サイクルが専門の同氏は日本原子力学会の元会長。原発メーカーの寄付や東電の関連団体から報酬を得るなど、明らかに原子力ムラの住人だ。
 他の検討委メンバーでは、原子力委員会の元委員を顧問に迎えたNPO法人「持続可能な社会をつくる元気ネット」の関係者がいるほか、文部科学省で原子力政策を担う研究開発局もオブザーバー参加する。
 六月にスタートした交流展示等検討会には、長崎大の高村昇教授が名を連ねる。同氏が師事するのは「放射線の影響はニコニコ笑ってる人に来ない」と講演した福島県立医科大の山下俊一副学長だ。
 交流棟も細部を見ると、内容の偏りが目立つ。県のレイアウト案によると、館内では原発事故以降の経過をテーマにした映像を流すほか、放射線に関する学習や体験のコーナーなどを設ける。しかし、伝える内容は「着々と進む環境回復」に力点が置かれ、事故をもたらした推進側の体質や深刻な被害、原子力を抑制する難しさは二の次だ
 医療や工業での放射線の利用例や、放射線研究者の偉業を紹介する案も出ており、放射線との共生を訴える色合いまで出ている。
 放射線の基礎知識の展示例としては、低線量被ばくの健康影響に否定的な立場を取る東京大の中川恵一准教授の著書から、イラストを引用している。
 交流棟展示等検討会の会合では、JAEAの石田順一郎氏が「非常に低い線量を心配して、北海道や沖縄へ逃げた人がいるが、それはちょっとおかしい」と発言している。

福島に原子力推進の新拠点建設_2

研究棟には推進団体

 こうした傾向は交流棟だけではなく、メーン施設にある研究棟も同様だ。
 ここでは主に、JAEAと国立環境研究所が除染技術や放射性廃棄物の処理方法などを研究する。
 県は「JAEAは原子力、国立環境研究所は環境の各分野で国内屈指の研究機関。環境回復を目指すうえで大きな助けになる」と誘致の理由を説明する。
 しかし、JAEAは自らのホームページで「原子力の未来を切り拓(ひら)く」「世界一を目指す」と宣言する国内屈指の原子力推進機関であり、実際、「もんじゅ」などを手掛けている。
 同時に、不祥事の常連でもある。もんじゅでは二○一二年十一月に約一万件の点検漏れが発覚し、事実上の運転禁止命令が出た。今月には、もんじゅ内の監視カメラ計百八十基のうち、約三分の一が壊れたことが判明。一年半以上放置されたものもあった。
 JAEAの前身、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)時代の一九九五年には、もんじゅで国内初のナトリウム漏れ事故を起こし、さらに現場映像の改ざんが発覚し、批判を受けた。
 研究棟にはIAEAも拠点を置く予定だ。一二年末に県との間で交わした連携協力の覚書に基づき、除染について研究するほか、事故発生時の環境モニタリングについて、各国から研究者を招いて研修をする。
 ただ、IAEAは一貫して原子力利用に肯定的な立場を取ってきた。
 九一年にまとめたチェルノブイリ原発事故に関する報告書では、住民の健康影響に否定的な見解を示した。だが、その後に子どもの甲状腺がんの多発が明らかになり、IAEAの過小評価が問題とされた。
 福島でも、同様の姿勢で介入している。IAEAからは廃炉や除染などの視察団が相次いで福島入りしているが、原発敷地内の汚染水の海洋放出を検討するよう政府や東電に求めているほか、除染の長期目標は年間一ミリシーベルトとなっているにもかかわらず、「二○ミリシーベルトの被ばくは許容範囲」という見解を示している。
 環境創造センターのうち、交流棟の展示内容などについては、県が二十四日まで意見公募をしている。交流棟が来る三春町在住のパート従業員、大川原さきさん(六二)は「町の施設ではないから、町民の大半は何ができるのか、まだよく分かっていない」と話す。
 地元の事情はお構いなしにセンターの概要は固まりつつあるが、福島大の後藤忍准教授(環境計画)は「大切なことは、二度と原発事故を起こさせないということ。そのためには事故の教訓が何かを検証し、広く伝える拠点こそが求められている。被害については、県の責任もまぬがれない。そこから目を背けるようでは、福島の教訓を生かすことはできない」と語る。
 三春町在住で、福島原発告訴団長の武藤類子さん(六一)は「県は復興の名を借りて、国内外の原子力推進機関と『事故が起きても問題は大きくない』と発信しようとしているだけだ。この施設は再び原発事故を招く温床にすらなりかねない」と批判し、こう訴えた。
 「県内の小学五年生全員が、一度はセンターを見学するという方向で話が進んでいるとも聞く。幼いころから、原発の安全神話、放射性物質の安心神話で洗脳するような拠点づくりを絶対に許してはならない

福島に原子力推進の新拠点? デスクメモ


むしり取られます・・(´・ω・`) カジノ解禁推進法案に反対しよう!

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誤認戦隊は「辞任ジャー」を急募しています!!




カジノ資本主義って、実はイカサマ資本主義なの?
(日刊こどもニュース)
http://news4kids.blog66.fc2.com/blog-entry-156.html
(・A・)<(実力でなく)運に左右されるお金儲けのことだよ
(・∀・)<〝運に左右される〟って、どういうこと?
(・A・)<予測できない危機や、それに便乗する投機に振り回されることだよ
(・∀・)<たとえば?
(・A・)<ユーロ危機▼に端を発する円高で、日本の製造業が割を食うとかね
(・∀・)<それって問題なの?
(・A・)<問題だよ。賭けに負けたツケは、僕たちが払わされるんだから
(・∀・)<え!? ボクはカジノに参加した覚えはないんだけど・・・
(・A・)<だとしても、その悪影響からは逃れられないんだ
(・∀・)<だったらボクもカジノに参加して、儲ける側に回りたい!
(・A・)<そうして投機がさらに広まる悪循環が、勤勉や努力を無にするんだ
(・∀・)<でも、カジノで勝てばいいんでしょ。勝てば
(・A・)<ところが、カジノではイカサマが横行しているんだよ
(・∀・)<そんなのズルい! ボクにもイカサマの手口を教えてよ

(´・ω・`)<カジノ資本主義ってなに?
(実力でなく)運に左右されるお金儲けのことだよ。

たとえば日本は、たまたま起きたユーロ危機のまきぞえで円高に苦しんでる▼。
このように個人の努力が及ばぬ偶然で商売の勝敗が決まるからカジノなんだ。
カジノのツケは、円高、不況、増税、減給や失業として僕らにも回ってくるよ。

(´・ω・`)<でもカジノ化(運に左右されるようになること)は一時的なものでしょ?

違うよ。世界ではカジノ資本主義があたりまえになっているんだ。
市場がグローバル化し、各地の問題が世界の危機に直結するようになった▼。
食糧危機▼や債務危機▼など局地的な問題が、世界を振り回す状況なんだ。
だから危機の責任がない僕らも、危機のツケからは逃れられない。

(´・ω・`)<コツコツ貯めたお金も、思いもよらぬ出来事で吹き飛びかねないね

その上、カジノ資本主義は加熱している。
というのも、危機に便乗して投機で儲ける人たちが、カジノを煽っているからね。
■投資と投機▼
投資=配当や利子を得る目的で商品(証券など)を買うこと
投機=転売(安く買い、高く売る)する目的で商品(証券など)を買うこと
 ⇒安く買い高く売る投機は、値動きが不安定なときほど儲けるチャンス

後で詳しく説明するように、投機を利用すればカジノで大儲けできるんだ。

(´・ω・`)<投機にはバブルを生むという問題もあったね▼

運まかせになっても、バブルになっても、正直者がバカを見る。
だからこそ、カジノ資本主義は問題なんだ。

(´・ω・`)<カジノのやり方は?

それでは、ステップごとにカジノのやり方を見ていこう。
■カジノのやり方
レベル0:投機の基本
レベル1:カジノの賭け方
レベル2:イカサマの手口

(´・ω・`)<まずは〝レベル0:投機の基本〟から

投機の基本は2つだよ。
■投機の基本
①安く買って、高く売る
②高く売って、安く買い戻す(空売り)

①安く買って、高く売る


投機の基本は、商品を安く買い、高く売ること。
1万円で買った商品を2万円で売れば、差し引き1万円の儲けだよね。

(´・ω・`)<ホントに2万円で売れるの?

そこがポイントだね。
コツは、「確実に値上がりする商品を見つける」こと。
過去には株や土地▼、住宅▼などが標的にされたんだ。
値上がりを見逃さないためには、毎日の価格チェックが欠かせないよ。

(´・ω・`)<でも株も土地も住宅も、バブルになったけどね

投機はバブルを招くことを、忘れてはいけないね。

②高く売って、安く買い戻す(空売り)


投機の基本は、商品を安く買い、高く売ること。
けどこれじゃ、商品の値段が下がっているときには儲けられないよね。
そこで空売りの出番。まず商品を高く売り、後で安く買い戻して儲けるんだ。

(´・ω・`)<どういうこと?

たとえば国債(国の借金の借用証書)▼で考えてみよう。
A国の国債が、今日は5万円、明日には1万円に値崩れするとしよう。
いまA国の国債を買っても、儲けられない。
けどA国の国債を売り、明日買い戻せば、差し引き4万円のトクだよね。

(´・ω・`)<A国の国債が手元にない場合は?

そのときは、金融機関が貸してくれるよ。
レンタル料に1万円を払ったとしても、まだ3万円の黒字でしょ。
このように、金融機関から借りた商品を売り、後で買い戻すのが空売りだよ。

(´・ω・`)<けどA国の国債が値上がりしたら、逆に損するよ?

そう。
だから投機家は、A国の国債が確実に値崩れするタイミングを見計らうんだ。
とくにA国で問題が起きたとき(内戦など)などが儲けるチャンスになるんだよ。
だから投機家は、常に世界の情勢に目を光らせているんだね。

(´・ω・`)<じゃあ次は〝レベル1:カジノのルール〟だね

投機の基本が理解できたら、次はカジノのルールを見てみよう。

(´・ω・`)<どうやるの?

投機の基本は、商品を安く買い、高く売ること。
でも空売りを利用すれば高く売り、安く買うことでも儲かる。

(´・ω・`)<どっちにしても、儲かるんだね

そう。
価格が上がる方に賭けたときは、安く買って高く売り、
価格が下がる方に賭けたときは、高く売って安く買い戻せばいい。
これを株や土地、住宅などの市場▼で繰り返せば、儲けることができるんだ。

(´・ω・`)<たしかに、カジノだね

市場がカジノ化すると、一攫千金で儲けようと賭けに参加する人が増える。
すると、市場での売買が活発になり価格の変動が大きくなる。
価格が変動するほど投機の儲けが見込めるから、ますますカジノ化が進む。

市場のカジノ化は、さらなるカジノ化を招くんだ。

(´・ω・`)<いよいよ〝レベル2:イカサマの手口〟だね

カジノで儲けるコツは、価格の値動きを見極めることだったね。
ところがイカサマを使えば、価格を操作できるんだ。
■イカサマの手口
①買い占め@土地市場
②相場操縦@土地市場
③空売り@金融市場
④CDS@国債市場
⑤風説の流布@証券市場

①買い占め@土地市場

投機の基本は、商品を安く買い、高く売ること。
商品を高く売るには、買い占めて、品不足を作り出せばいい。
すると品不足がさらなる投機を誘い、ますます買い占めが進む悪循環になる。
実際、日本の土地バブル▼でも、土地の買い占めで価格が暴騰したんだよ。

買い占めを利用すれば、価格を操作できるんだね。

②相場操縦@土地市場

投機の基本は、商品を安く買い、高く売ること。
商品を高く売るには、頻繁な売り買いで人気があるように見せかければいい。
こうした価格を動かすための見せかけの売り買いを、相場操縦と呼ぶよ。
実際、日本の土地バブル▼でも、土地ころがしとして行われていたんだ。

相場操縦を利用すれば、価格を操作できるんだね。

③空売り@金融市場

投機の基本は、商品を安く買い、高く売ること。
でも空売りなら、商品を高く売り、安く買い戻すことでも儲けられるんだ。
けどそのためには、確実に値下がりする商品を見つける必要がある。
たとえば、借金が増えすぎて返せなくなりそうな国の国債とかね。

(´・ω・`)<その国債が値下がりしない場合は?

それなら空売りを大量にしかけることで、ムリヤリ値崩れに持ち込めるよ。
というのも売りが増えると、希少価値が下がり価格が下がる可能性が高まる。
すると「値下がり前に売ろう」という人が増え、売りが売りを呼び値崩れする。

空売りを利用すれば、価格を操作できるんだね。

④CDS@国債市場

投機の基本は、商品を安く買い、高く売ること。
商品となるのは証券▼など。とくに国債▼は、信頼できる商品として人気だよ。
でも最近はユーロ危機▼などもあり、国債でさえ信用できない。
そこで国債が踏み倒されたときの保険として、CDSが登場するんだ。

(´・ω・`)<CDSは、保険なんだね

そう。
CDSを持つ人は、国債が踏み倒されたときにお金がもらえるんだよ。

(´・ω・`)<誰がお金を出すの?

CDSを売った銀行だよ。
だから普段、CDSを持つ人は銀行に保険料を払っているんだね。

(´・ω・`)<国債を持ってる人には、CDSという保証があるんだね

でも実は、国債を持っていない人でもCDSを買えるんだ。

(´・ω・`)<国債を持っていない人も、国債が踏み倒されたらお金がもらえるの?

そう。だから、むしろ国債が踏み倒されることを望む人もいるんだよ。

(´・ω・`)<でも国債の踏み倒しなんて、めったにないでしょ

それでもトクする方法があるんだよ。
というのも、CDS(保険金をもらう権利)そのものを売り買いできるからなんだ。
「国債が踏み倒されるかも」と思う人が多くなれば、CDSの人気が上がる。
するとCDSの価格も上がるから、手持ちのCDSを売って儲けるんだ。

(´・ω・`)<じゃあ「国債が踏み倒されるかも」と思う人が減ったら?

そのときは、国債の空売りをしかけて国家を破綻に追い込めばいいんだ。

国債を空売りすれば、国債の人気(=価格)が下がる。
国債の価格が下がれば、国債の利回りが上がる▼。
国債の利回りが上がれば、新たに発行する国債の利率を上げる必要がある。
(でないと中古の国債の方が魅力的なので、新品の国債が売れない)

すると借金の返済が重くなり、「国債が踏み倒される」可能性が上がるんだ。

(´・ω・`)<なんだか、国家に保険(CDS)をかけて殺すみたい

実際、この方法を「保険金殺人だ」と非難する声もあるよ。

CDS(と空売り)を利用すれば、価格を操作できるんだね。

⑤風説の流布@証券市場

投機の基本は、商品を安く買い、高く売ること。
商品の人気(=価格)は、評判などの情報に左右される。
そこで、ウソや根拠のない噂で価格を操作しようとするのが風説の流布だよ。

たとえばオリンパス株の暴落▼では、
米証券大手のゴールドマンサックスは「オリンパスは有望」と言いながら★、
その裏で自分はオリンパス株を売る★という手口で20億円超の大儲け。
結局、「オリンパスは有望」に騙された投資家が損をしたんだ。

(´・ω・`)<それって、アリなの?

ナシだよ。違反行為だからね。
ただこの場合、ゴールドマンサックスはウソや根拠のない噂は言っていない。
表面上は、あくまで「この根拠をもとに、自分はこう思う」と言ったにすぎないよ。
影響力のある投機家は、発言ひとつで市場を操作できるんだ。

風説の流布を利用すれば、価格を操作できるんだね。

(´・ω・`)<投機って、失敗することはないの?

失敗もあるよ。そのたびに危機が起きているからね。
でも平気。政府が投資家(一部投機家も含む)を税金で救済してくれるからね。
最後は政府が助けてくれるからこそ、今も投機家は健在なんだ。

(´・ω・`)<え!? 利益は自分のもの、損失はみんなのものってこと?

そうだとしても、政府は投資家(投機家も含む)を見殺しにできないんだ。
投機家は巨額の資金を運用していて、破綻したら世界が混乱するからね。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」とばかりに価格を操作して儲けるんだ。

(´・ω・`)<価格を操作できるなら、カジノじゃなくてイカサマだよ

カジノ資本主義での勝ち負けは、さながらルーレットのよう。
テーブルには、コインの代わりに僕たちの生活が賭けられているんだ。
そんなカジノでイカサマが横行してるとしたら、とても見過ごせないよね。



○●○



カジノ合法化はなにをもたらすのか

北海道建設新聞2014年1月1日号小樽版2面
北海道建設新聞2014年1月1日号小樽版2面02
北海道建設新聞2014年1月1日号小樽版2面03
北海道建設新聞2014年1月1日号小樽版2面04

カジノ反対8割超


橋下維新の会の国会デビューがカジノ合法化法案 安倍総理・麻生副総理はカジノ議連の最高顧問 世も末です
(Everyone says I love you !)
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/825157a63a9d65821ba87a89faa429b0
国際観光産業振興議員連盟
(カジノ合法化を目指し開かれた「国際観光産業振興議員連盟」の総会。中央は大阪府の橋下大阪府知事(当時)=2010年12月16日午後、参院議員会館)

「カジノも風俗も大阪が引き受ける」

橋下市長が安倍首相にカジノをおねだり
大阪に対する「愛」がない橋下市長が安倍首相にカジノをおねだりした


大阪ネットワーク作成のチラシ

大阪ネットワーク作成のチラシ01


カジノ1号 最有力候補ー政府想定


カジノ立国を問ふ IR 統合型リゾート シンガポール マリーナベイ・サンズ

http://dai.ly/x282h2v



カジノを成長戦略にする倒錯





「今国会成立」へ気勢
反対世論意識カジノ議連が総会
(しんぶん赤旗)2014年10月17日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-10-17/2014101715_01_1.html?_tptb=032

カジノ議連が総会 赤旗20141017

 刑法が禁止する賭博場・カジノの合法化を推進している超党派のカジノ議連(「国際観光産業振興議員連盟」、会長・細田博之自民党幹事長代行)が16日、国会内で総会を開き、カジノ解禁推進法案の今国会での成立へ気勢をあげました。
 細田会長は、カジノ法案を「これから一気呵成(かせい)に審議・成立をめざしたい」と強調。「カジノ施設が、日本でさらに追加的なバクチの施設となり、新たな家庭崩壊をおこすのではないかという議論があるが、しっかりした管理を行いながらカジノ施設を開設することは新たな悲劇を起こすものではないと確信している」とのべ、強まる反対世論を意識してみせました。
 さらに細田氏は、カジノ法案が「推進法」成立後、政府の責任で「実施法」を決めるという構造になっていることをあげ、「まず基本法を通し、それから具体的な検討をしなければ、永遠に(カジノが)できない可能性がある」とのべました。
 ギャンブル依存症問題などで与党内にも反対論が生じていることを受け、日本人のカジノ客について「入場することができる者の範囲の設定その他のカジノ施設への入場に関し必要な措置を講じる」とする法案の修正案を提出することを確認しました。
 各党から民主・松原仁、維新・小沢鋭仁、公明・佐藤茂樹、次世代・園田博之、生活・鈴木克昌の各衆院議員が党内の議論の状況を報告しました。
 カジノを誘致している北海道と長崎県の副知事、サントリー社長で経済同友会副代表幹事の新浪剛史氏があいさつしました。
 総会には国会議員本人と代理秘書163人が参加しました。

日本人客の資産狙う

無責任なカジノ推進派の本質

解説 厚生労働省研究班が日本の成人の4・8%、536万人にギャンブル依存症の疑いという調査結果を発表し、ギャンブル依存症大国の日本に、新たに依存症被害を拡大するカジノを解禁する矛盾が鮮明になるなか、カジノ議連は大きく動揺しました。
 7日の議連幹事会で、日本人のカジノ利用については結論を先送りし、別途検討するという考え方がまとめられたものの、10日には議連幹事長の岩屋毅自民党衆院議員らが「法の下の平等」を持ち出して巻き返しをはかり、結局、日本人客を排除しないことを大前提にして、部分的な規制策を検討する修正が法案に加えられることになりました。
 カジノ法案は、海外からの観光客を呼び込むことが表看板となっており、日本人客入場禁止のカジノがあってもいいのではないかという議論は、完全に切って捨てられました。
 当たり前です。日本への進出を狙う米国など海外のカジノ資本が狙うのは日本人客の資産なのです。米国の投資銀行CLSAゴールドマンサックス証券は、外国人客の利用などほとんど期待せず日本人の高水準の可処分所得から巨額の利益があげられるとそろぱんをはじいています。日本人排除のカジノとなれば、もう何の魅力もなくなります
 一連の経過は、カジノが国内にどんなに大きな弊害をもたらそうと、効果的な対策など打つことができないカジノ推進派の無責任な本質を浮かび上がらせています。
(竹腰将弘)


まるで依存症製造計画
“人の金巻き上げ経済成長か”
参院予算委 大門議員 カジノ合法化を追及

(しんぶん赤旗)2014年10月9日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-10-09/2014100915_01_1.html
 日本共産党の大門実紀史議員は8日の参院予算委員会で、「成長戦略の目玉」(安倍晋三首相)とカジノ賭博場の合法化を推進する安倍内閣の姿勢を厳しく追及、「カジノは経済対策になど値しない。(カジノは)やめて、まともな経済対策を議論すべきだ」と迫りました。

大門議員 カジノ合法化を追及 赤旗20141009

 大門氏は、「刑法が賭博を禁じていることの重みを受け止めるべきだ」として、カジノ解禁が引き起こす犯罪、ギャンブル依存症などは、推進派がいうようなあれこれの対策で防ぐことができるものではないことを指摘しました。

 安倍首相は「IR(カジノを中核とする統合型リゾート)は、観光振興、地域振興、産業振興に資する」とカジノの「経済的効果」をのべたうえ、弊害を防ぐための「制度上の検討が必要だ」とのべ、対策さえ行えばカジノから利益が得られるという態度をとりました。

 大門氏は、「カジノは人の金を巻き上げるだけで、人々のくらしを豊かにするものは何も生み出さない。逆に社会的コストは膨大になり、経済成長の目玉になどならない」とのべました。

 大門氏は、カジノ推進派が集まる大阪商業大学アミューズメント産業研究所の試算で、大阪市のベイエリアにカジノがつくられれば周辺60キロ圏内に住む成人1555万人中91万人がカジノに来て、415億円を使うと想定(表参照)していることを指摘。「カジノは外国人を呼び込むといわれているが、主なターゲットは日本人客だ。91万人が繰り返しカジノに来る依存症者になることを前提にしている」としたうえ、「こんな『ギャンブル依存症製造計画』がなぜ成長戦略なのか」とつめよりました。

 大門氏は、推進派が日本のカジノの「お手本」とするシンガポールでも低所得者の自己破産の増加や依存症の増大が問題になっていることをあげ、カジノ法案は「断固、みんなで阻止する」とのべました。



カジノ、日本人はNGに=依存症懸念で働き掛け-厚労省
(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201408/2014081800403

 厚生労働省は、海外からの観光客誘致の一環として政府内で検討が進むカジノ解禁に関し、ギャンブル依存症患者が増加する懸念があるとして、日本人の利用を認めないよう求めていく方針だ。安倍政権は内閣官房に検討チームを設け、米国やシンガポールなどの先進事例の調査に乗り出しているが、同省は関係府省に対し、解禁の場合も利用者は外国人観光客に限るよう働き掛ける。
 2013年に日本を訪れた外国人観光客は1000万人を超えた。東京五輪・パラリンピックが開かれる20年に向けてさらに増える見通しで、政府は加速させようと、五輪に間に合うようカジノ整備ができないか検討中。6月に改定された成長戦略でも、カジノ解禁の検討が明記された。
 厚労省は、観光立国推進のためのカジノ整備自体には反対していない。一方で、依存症などの精神疾患対策を所管する立場から、カジノ解禁によってギャンブル依存症患者が増える事態を懸念。それを避けるため、日本人の利用を認めないよう訴える考えだ。
 同省によると、日本人はパチンコなど、ギャンブルに比較的のめり込みやすい傾向が統計上見て取れるという。(2014/08/18-14:18)



発祥の地、船橋オート廃止へ 厳しい公営ギャンブル それでもカジノ必要か
(東京新聞【こちら特報部】)2014年8月20日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014082002000164.html
 公営競技の船橋オートレース(千葉県船橋市)が、廃止されることになった。船橋は、初めてオートレースが行われた発祥の地だ。ファンの減少で、公営ギャンブルは、どこも経営難にあえぐ。それなのに、安倍政権は民間が運営するカジノの導入に前のめり。本当にカジノは必要なのか。
(服部利崇、沢田千秋、篠ケ瀬祐司)

厳しい公営ギャンブル それでもカジノ必要か_1

成長期は自治体財政潤す

 「エンジンの爆音とスピード感、技術がたまらない魅力。才能が劣っている選手も努力すればランクが上がる。人生と同じで、自分も勇気づけられた」。ファン歴十年の小宮山正男さん(六一)は、船橋オートが廃止されることに寂しさを感じている。電車で一時間かけて通う四十年来のファンという高木八朗さん(七二)は「冷暖房付きでお茶も飲めて、お金を使いたくなければ賭けなければいい。自分にとっての居場所がなくなるみたいでつらい」とこぼした。
 レースを主催する千葉県と船橋市は十二日、二〇一五年度末で事業を廃止すると正式に発表した。県と市によると、売り上げは一九九〇年度の七百四十四億円をピークに、一三年度は百三億円にまで落ち込んだ。スタンド改修など計十四億円の修繕費が売り上げから捻出できなくなると判断した。
 船橋は終戦直後の一九五〇年に日本で初めてレースが行われたオートレース発祥の地だ。最新の選手ランクではトップ3が船橋所属。ファンも「発祥の地のプライドが選手を奮い立たせる」と分析する。
 高度成長期には、売り上げ、入場者ともに順調に推移。黒字が続き、県は総額百八十七億円、市も同百九十七億円をそれぞれ一般会計に繰り入れた。船橋市の松戸徹市長も「人口急増期の財源確保に大きく寄与した」と評価する。
 四十年超、場内で予想屋をしている早田松夫さん(六六)も「バブル景気のころはすごかった。羽振りのよい建設業の人が腹巻きに千円札の束を入れて車券を買っていた。予想が当たった謝礼に十万円をもらったこともある」と振り返る。収容人数約二万二千人の施設に、四万人が大ったことも。早田さんは「まるで満員電車。動けずに、車券を買えない客もいた」と話す。
 バブル崩壊後は、客足も遠のき始めた。収支も逆転。二〇〇六年度から、県と市は民間に業務委託し、経営改善を図った。委託先業者が収益の一部を県と市に保証、恒常的に赤字が穴埋めされる仕組みとなり、単年度収支は黒字に転換した。しかし売り上げは今後も年5%ずつ減少する見通しで、このままでは、税金投入もせざるを得なくなることから、撤退を決めた
 選手は廃止に反対だ。全日本オートレース選手会船橋支部長の永井大介選手(三七)は「経費節減のため選手も賞金を減らすなど協力してきた。いきなり廃止というのはどうなのか」と批判。「オートは船橋にとって発祥の地にとどまらず文化だ。何としても残したい」と訴える。船橋支部の選手約二十人らは、JR船橋駅前などで廃止撤回を求める署名活動を行っている。
 市民の中には「累積赤字もほぽ解消し、撤退のタイミングとしてはベストでは」と廃止に賛成する声もある。隣接するマンションの住民には爆音を気にしていた人も多かった。

厳しい公営ギャンブル それでもカジノ必要か_2

遊び多様化…若者離れ

 国内で船橋以外のオートレース場は、伊勢崎(群馬県)、川口(埼玉県)、浜松(浜松市)、山陽(山口県)、飯塚(福岡県)の五ヵ所。このうち、川口はレース場の土地、施設とも市の所有で、運営費が抑えられる。アイドルグループ「SMAP」の元メンバー森且行選手(四○)の活躍もあって経営は好調だ。川口市公営競技事務所の牧田充正所長は「全国約九十の地方公営ギャンブルで億単位の繰り出し金を市に納められるのはうちぐらい」と話す。
 ほかのレース場は、どこも苦しい。オート全体の売り上げは、九一年度の三千五百億円がピークで、一三年度は六百九十億円と、二割以下にまで落ち込んだ。市直営を貫いてきた飯塚も累積赤字が十四億円まで膨らみ、一五年度からの民間委託を決定した。担当者は「地元の雇用を守るためなんとか存続したい。民間のノウハウを活用しつつ、新規ファン獲得策を考えないと」と話す。
 業界全体も巻き返しに必死だ。一一年までゼロだった女子選手数を現在は六人に拡大し、ファンミーティングや選手が案内するレース場見学ツアーなど趣向を凝らす。
 そもそも競馬や競艇、競輪などの公営ギャンブルは戦後、国や地方自治体の財政貢献のために始まった。売り上げから払戻金や賞金、経費、交付金などを差し引いた額が収入となり、各自治体は累計数百億円を手にしてきた。しかし、中央競馬を除けば、すべての業界が右肩下がりで、今や大半が貢献どころか地方財政を圧迫する。
 地方公営ギャンブルの昨年度の売上額は、競艇(九千五百億円)、競輪(六千億円)、地方競馬(三千五百億円)、オートの順で、いずれもピークだった九一年度の二~四割程度。地方競馬にいたっては、八八年度以降、売り上げ不振で十六場が廃止し、現在は半分以下の十五場に激減した。
 なぜ、公営ギャンブルは低迷したのか。
 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの山本将利主任研究員は、若者のギャンブル離れや施設の魅力不足を挙げる。「ネットやゲームなどの遊びが多様化している。設備投資が足らず、清潔度が低い施設もある」と説明する。山本氏は「運営を民間に委託しても、特効薬になるとは限らない」と話す。業界では自動券売機の導入など、既に経費節減努力を進めているためだ。
 公営ギャンブル苦戦の一方で、今秋の臨時国会では新ギャンブル、カジノ解禁の動きが本格化しそうだ
 推進派は、超党派の議員連盟で取りまとめた統合型リゾート施設(IR)の整備推進法案の早期成立を目指す。カジノを解禁し、許可を受けた民間事業者が運営。売り上げの一部を国や自治体に納付させる仕組みで、大きな経済効果を見込む。

資金洗浄、依存症の懸念も

 だが、カジノ解禁にはリスクが伴う。関西大大学院の宮本勝浩教授(国際経済学)は「マネーロンダリング(資金洗浄)に悪用される可能性がある。ノウハウは外国の業者から導入するだろう。もうけではなく売り上げに応じて費用を払う契約なら、赤字でも外国にカネが流れるおそれがある」。
 ギャンブル依存症患者の増加も心配だ。
 厚生労働省は「日本人はギャンブルに比較的のめり込みやすい」として、利用を外国人観光客に限りたい考えだ。日本人の利用を禁じれば経済効果は下がり、外国人観光客は入場者予測が難しい。全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会の市田哲也事務局長は「結局、日本人利用も認められ、依存症患者が増えるおそれがある」と懸念する。
 日本弁護士連合会は来月、都内でシンポジウムを開き、カジノを解禁しているシンガポールや韓国の事例を研究して、法案の問題点を洗い出す予定だ。

厳しい公営ギャンブルそれでもカジノ必要かデスク


カジノ解禁推進法案とは?


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夢でいい…会いたい(´・ω・`) あれから10年が経ちましたか…(。-_-。)

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今日(10月23日)は中越地震から、ちょうど10年になります。

中越地震震度分布図

Hi-NETによる震央分布

中越地震の活動

また、今年は新潟地震から50年目の節目の年です。
この50年間で新潟地震、中越地震、中越沖地震と大きな地震が3回も起きたのですね・・(。-_-。)


そこで、中越地震を簡単に振り返って見ることにします。

ところで、余計なことですが、私が中越地震に遭った日は玉川温泉後生掛温泉酸ヶ湯温泉夏油温泉飯坂温泉(温泉ばかり~笑)と巡った東北家族旅行の最終日でして、帰宅途中に休憩していた津川温泉 清川高原保養センターで地震に遭いました…。
津川町津川の公式震度は4ですが、ここでは震度5強くらいの揺れだったような感じがしましたね・・本当に揺れましたもの・・(;^ω^)
短時間に3回も大きな揺れが来たのでしたが、こうして見てみると最初の揺れから約30分間に6回揺れたのですね・・(^_^;)


新潟県中越地震災害状況図


電子基準点がとらえた新潟県中越地震の地殻変動



2004/10/23 新潟県中越地震の報道(放送中にM6.5の余震)

http://youtu.be/EB_MYzirUSc


新潟県中越地震を知らせるANA機長のアナウンスとスピーチ可愛いCAさん♡

http://youtu.be/CXHfl0N9-AE


中越地震01


地震時の土砂災害研究の現地調査報告


中越地震02



「記憶」語り継ぐ 新潟日報20141023
 中山間地を襲った中越地震は、23日で発生から10年が過ぎた。秋が深まる里山には今、穏やか
な時間が流れている。
 68人のかけがえのない命を失った。故郷の山々も、街並みも壊れた。住宅12万棟余りが被害を受け、最大で10万人以上が避難を余儀なくされた。悲しみも、無念も、恐怖も、あの日の記憶は消せない。
 今日までの歩みも忘れない。くじけずに立ちあがるひた向きさ、支え合う隣人がいる心強さ、全国から伸ばしてくれた手の温かさ-。古里の棚田、山並み。被災地はこれからも確かな営みを紡ぎ、記憶を語り継いでいく。

夢でいい会いたい
次女を亡くした小千谷の星野さん
中越地震きょう10年
(新潟日報)2014年10月23日

 最大麗度7の激震により、68人の犠牲者を出した2004年の中越地震から23日で10年となる。犠牲者のうち、6人は子どもだった。活発だった小学生、生まれたばかりの赤ちゃん…この10年、家族も友人も悲しみを受け止めようと必死だった。時間は流れたが、あの時の笑顔や何げない会話を思い出すと今も涙がこぼれる。思い出も悲しみも心にとどめ、いつまでも忘れない。

夢でいい 会いたい 新潟日報20141023

笑顔あの時のまま

 朝もやがかかる山道を、軽トラックが駆け上がる。東から尾根が明るくなる。「やっぱり山はいいなあ」。小千谷市塩谷で22日、星野武男さん(56)がつぶやいた。錦鯉の世話をするため
に毎朝、集団移転した小千谷の平場から通っている。
 10年前、中越地震で塩谷にあった自宅が倒壊し、次女の和美さん=当時(11)=を失った。「10年たっても何も変わらない。ふとした瞬間に、和美の笑顔を思い出すんだ」
 本震時は自宅近くの養鯉池にいた。家に戻ると大きな余震が起こった。和美さんは脱衣所にいた。「あそこにいるのは分かっていた。でも自分は外に飛び出てしまった」。今もあの時の行動を悔やみ続ける。
 塩谷では和美さんのほか、星野一輝君日当時(12)=と星野有希君=同(11)=が亡くなった。自宅跡地に建つ慰霊碑には、観音様と共に3人の姿が刻まれている。鯉の作業を終え、手を合わせる。3本の線香を供えた。碑は花が絶えることがない。子どもたちが忘れられていないと感じ、安心する。
 現在、市内にある福祉施設で臨時職員として働いている。鯉の作業は仕事前の早朝と、仕事を終えた夕方に行う。塩谷に向かう山道を運転していると、時々不思議な気持ちになる。「カーブを曲がると、和美がひょっこり出てくるんじやないかなって」。次のカープ、次のカープ・…娘の姿を探してしまう。
 その姿は、小学6年生のままだ。アイスが大好き。いつも「がはは」と大笑いした。でも、大人になった姿を想像する時もある。ことし4月、二つ違いの長女、美幸さん(23)が結婚。長岡市で行われた結婚式で、和美さんの席が用意されていた。
 生きていたら21歳。「和美なら和装が似合うだろうなあ」。そんなことを考えると、涙が出てしまう。席には娘がランドセルに付けていたパンダの指人形を置いた。
  「こんなに思っているのに、夢に出てきてくれないんだ」。武男さんが、観音様に抱えられた和美さんをなでながら打ち明けた。仮設住宅にいた時、2回”会えた”きり会えていない。
「夢でいい、また会いたい」

(´・ω・`)

思い~あの日から01

思い~あの日から02

思い~あの日から03

あの日から04

思い~あの日から05

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思い~あの日から09

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思い~あの日から21

思い~あの日から22

思い~あの日から23

思い~あの日から24

思い出を胸に前へ進む
二ヵ月の長男亡くした樋熊さん(十日町)
家族と共に乗り越え

思い出を胸に前へ進む 新潟日報2014102301

 「大地が歩けるようになったら、この辺りで散歩していたのだろうか」
 雨模様となった22日、樋熊実さん(51)は中越地震当時住んでいた十日町市中条でかつて自宅だった周辺を眺めた。長男の大地ちゃんは地震当日、家族と共に自宅前に止めてあった車に避難したが、息を引き取った。生後わずか2ヵ月だった。
 その日、勤め先たった六日町(現南魚沼市)の飲食店にいた。公衆電話で家族と連絡を取り、家族5人全員の無事を確認。胸をなで下ろして店の片付けを済ませ、ひび割れがあちこちに走る峠を車で越えた。地震発生から数時間がたっていた。
 自宅は家具が倒れた程度。家族もマイカーなど2台に分かれて避難していた。大地ちゃんも、チャイルドシートの上で眠っているように見えた。「明るくなったら家の中を片付けよう」。一安心した樋熊さんは、車に戻って休むことにした。
 大地ちゃんの異変に気が付いたのは夜中たった。比較的被害の少ない部屋に戻ることにし、大地ちゃんを運ほうと、樋熊さんが懐中電灯で照らしたその時。「変だな…」。大地ちゃんはぐったりしていた。救急車ですぐに病院に迎んだが、再び泣き声を上げることはなかった。
 大地ちゃんは結婚8年で生まれた待望の第1子だった。育児らしい育児もできなかったが、日をまたいで帰ることも多い中、眠る姿を目に焼き付けて床に入った。
 なぜ亡くなったのか、今もはっきりとは分からない。地震からしばらくは、家族連れを見ると「わが子はもういないのか…」と心が痛んだ。2009年12月には市内の別の場所に移り、自分の飲食店を構えた。自宅だった建物は今は親戚が住んでいる。現在は妻と、06年1月に生まれた次男の3人で暮らす。
 「過去を振り返るのは好きではない」という。仏壇に大地ちゃんの写貞は飾らず、次男には「お兄ちゃん」の存在は教えていない。「こちらからは話すことはない。いつか聞かれたら、そ
の時は答えるかもしれないけれど…」。樋熊さんは静かに語った。


中越地震データーベース
http://kataritsugumono.jp/


上越新幹線とき325号【ありがとう】

http://youtu.be/j71v5HnSP64


妙見先

東京消防庁 ハイパーレスキュー その6 新潟県中越地震

http://youtu.be/YW9tcMqBm9g

新潟中越地震あすで10年 救出の2歳児に夢が芽生えていました。(14/10/22)

http://youtu.be/J15-zHHnCk0


地震空白域から見た中越地震の特徴



今後の課題
ギャップDにおいては,図1のD-1とD-Zが依然として未破壊区間として残されている。未破壊区間の長さ(約40 km)から,ここに発生する地震の規模は最大でいずれもМ7程度と推定される。なお、ギャップCについても十分な注意を要する。


小出裕章先生:歴史を逆に戻すようにすることを彼らはやろうとしている

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孫たちへの証言~私たちの戦争の記憶を風化させない
(ラジオフォーラム#94)

http://youtu.be/lUclJiZmdcU?t=14m33s
14分33秒~第94回小出裕章ジャーナル
SPEEDIについて「計算で得たことも米軍には渡したけれども住民には知らせないという事に打って出てきたわけで、やはり彼らとしては都合の悪い物はできる限り使わないし、自分達がフリーハンドでいたいと思ってるのだと思います」

http://www.rafjp.org/koidejournal/no94/
景山佳代子:
原発など重大事故が起きた際に、放射性物質の広がりを予測するSPEEDI(スピーディ)について伺っていこうと思います。SPEEDIと言うと、福島の原発事故で住民避難に活用されなかったことが非常に問題になっていましたよね。
SPEEDIの試算について
今回、8月25日に原子力規制委員会が、そのSPEEDIについての予算を大幅削減するということを決定し、10月8日にはこのSPEEDIは原発事故の避難判断には使わないという方針が出されたというふうに報道されてたんですが、まずSPEEDIというのは原発の事故前までは住民避難の指標とされていたんですよね。
住民避難 SPEEDI

小出さん:
そうです。
SPEEDIとは

景山:
これが参考情報というかたちで格下げされた後、じゃあ自治体というのは一体SPEEDIに代わる、何によって避難計画というのを判断したらいんですか?

小出さん:
原子力規制委員会の方は実測値を重視してやるという立場なのだと思います。

景山:
実測値というのは予想ではないということですね?

小出さん:
そうです。ただし、実測値自身が福島の事故の時もそうでしたけれど、ほとんど得られないのです。例えば福島の事故の場合には、原子力発電所の近くに国の検査官が常駐しているオフサイトセンターというのがあって、例えばそこにも放射線量を測る機械が設置してあったのですけれども、オフサイトセンターにいた国の職員は事故が起きたことを知ってみんな逃げちゃった。住民に警告を発する前にもうすでに自分達だけが逃げちゃった
オフサイトセンターとは

景山:
この実測を測る人達が、ってことですか?

小出さん:
そうです。ですから、要するに放射線の測定器を実際に測る機械自身が役に立たなかったわけですし、そういう実際の機械というのはごくまばらにしか配置されていませんので、そんな情報で住民を避難させるということは基本的にはできないと私は思います

だからこそ、実測値では足りないので計算をして、時時刻刻どちらの方に放射性物質が流れて行ってるかを知りながら、住民を避難させるということだったのです。


1979年に米国のスリーマイル島という所で事故が起きたのですが、それ以降、世界中の国々がなんとかその事故の時の放射能の雲の拡散というか、流れていく方向をキチッと予測しなければいけないということで、日本もそれに取り組んでSPEEDIという計算コードを作り上げたのです。確か130億円ぐらいはそのために使ったと思います。
137Csの地上濃度分布と気流及び放射性雲の分布
それが実際に福島第一原子力発電所の事故の時に、必ずしも期待通りには動かなかったのですが、ある程度、彼らが計算で得たことも彼らは米軍には渡したけれども、住民には知らせないということに打って出てきたわけで、やはり彼らとしては都合の悪い物はできる限り使わないし、自分達がフリーハンドでいたいと思ってるのだと思います。
放射能拡散予測、米軍を優先

作戦「トモダチ」
東日本大震災の被災地支援に陸海空で緊急展開した米軍。最大時約2万4000人を動員した大規模作戦「トモダチ」は、窮地の同盟国・日本を救うた めの活動だったが、一皮めくれば、軍事的に台頭する中国をにらんだ米国のアジア太平洋戦略が色濃く浮かぶ。

景山:
こちら、もしSPEEDIの方の予算を大幅に削減し、参考情報にしていくという風に切り替えるんであれば、事故が起きた場合の防災、あるいは減災のためにはどんな他に方法とか手段があり得るんですか?

小出さん:
本当であれば、その実測値と計算値を組み合わせて対処しなければいけないはずだと思います。今聞いて頂いたように、実測値そのものもかなりまばらな情報しか得られませんので、やはりSPEEDIというものが必要だと思った原点に戻って、実測値とSPEEDIのような計算値とを合わせて、できる限り住民にそれを知らせながら避難をさせるということが私は必要だと思います

小出裕章ジャーナル

景山:
これ全くの素人質問になって申し訳ないんですが、その予想というのは、こちらに放射性物質が来るだろうということをまさに予測して、そちらに行かないようにとか、避難経路としてはそちらを選択しないように、というそういう情報が得られると思うんですけど、実測ということはもうすでにそこに放射性物質は到達してるということですよね?

小出さん:
はい。

景山:
それが到達しましたよと言われてから逃げるという、こういう手順になっちゃうんでしょうか?

小出さん:
そういう手順になってしまうわけですね。それでは困るわけですから、実測値と計算値を組み合わせながら住民が被ばくをする前に避難の計画を立てて逃がすということをやるべきだということでSPEEDIを開発されたのです。それを全く使わないということは歴史を逆に戻すようにすることを彼らはやろうとしているわけで、キチッと考え直すべきだと思います

景山:
ちなみに、例えば先ほどスリーマイル島事故というのがひとつ大きなきっかけにあったとおっしゃってたんですけど、それ以外の地域、例えばヨーロッパとかアメリカとかでもSPEEDIのような予測システムというのは開発されているんでしょうか?

小出さん:
はい、世界各国で開発しています。放射能がどちらの方向に動いているというようなことは、福島の事故の時も日本政府はSPEEDIの情報を隠してしまったわけですけれども、ヨーロッパのドイツであるとかフランスであるとか、そういうところがむしろあっちに放射能が流れていったというような情報をしきりに公表してくれました。
ドイツ気象庁の放射能予報
Version du 17 mars 2011

景山:
日本としては今後はほんとにSPEEDIをそういうふうになくすという…「代替案はどうするんですか?」というのがとても気になるです。そういう方法とか、「現在、実はSPEEDIに代わる予測システムとしてこれを導入しようとしてるんです」とかいうのはあるんですか?

小出さん:
ありません

景山:
ないんですか?

小出さん:
はい。大気拡散という現象自身は普遍的というか、風がどっちに流れたらどっちの方向に、どのスピードで流れていくというようなことは、普遍的な知識というか、誰がやっても計算できるわけですし、ただしキチッとした計算値を出そうと思うと、それなりの時間も研究の積み上げもあるし、お金もかかるということで、SPEEDIにしても20年以上の歳月をかけてようやくにしてできてきたものなんですね

先ほども聞いて頂いたように、130億円というような膨大なお金も注ぎ込みながらようやくにして作り上げたわけで、それを捨ててしまうと言うなら、じゃあ今までそれにお金を投げた人達は一体どういう責任を取るのかというのを問わなければいけないと思います。
WSPEEDI-IIの概略
そして、他にももちろん個々の研究者が作っている計算コードであるとか、なにがしかのその民間の団体が持っている計算コードもありますので、そういうものをほんとにまた事故が起こってしまえば使わざるを得なくなると思いますが、やはりこれは国家としての問題ですので、これまでお金をかけてきたSPEEDIを使わないというのであれば、じゃあどうするかというのは、むしろ国家の側、原子力規制委員会なり安全保安院の方からキチッと意見を表明しなければいけないと思います。

景山:
そうですよね。本当に逃げるという立場から考えた時に、ちゃんとした情報がもらえないで逃げるということほど不安なことはないしという。ひとつの指標にしか過ぎなかったSPEEDIさえなくなってしまったら自治体はどうしたらいいのかとか、本当にこの問題は大きいですよね。

小出さん:
はい、と思います。原子力規制委員会というのが新しい規制基準というのを作りまして、原子力発電所の機械そのものが新しい規制基準に合致してるかどうかということは規制委員会が判断をして、例えば九州電力の川内原子力発電所は規制基準には合致していると、この間認めたのです。
新規制基準
ただし、新規制基準というのは、「事故が起こらない」とは言っていないわけで、「起きる可能性はある」とむしろ認めている「その時の避難計画はそれぞれの自治体で作りなさい」「国の方は知りません」「規制委員会も知りません」と言ってしまってるわけで、そう言われてしまいますと、自治体では対処できるような問題ではありませんので、結局、避難計画そのものもキチッとしたものが作れないということになってしまうと思います。
川内原発事故避難計画 放射性物質拡散考えず

景山:
はい、小出さん今日はどうもありがとうございました。

小出さん:
ありがとうございました。


衝撃の原発事故シミュレーション


本当のSPEEDI

http://youtu.be/GlDslbj08aw



原子力災害時における住民避難に関する規定
(総務省)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000008092.pdf
SPEEDIシステムの運用について
第4章 緊急時運用
4.1 緊急時の運用概要
緊急時には文部科学省防災環境対策室(以下「防環室」という。)から原安センターに対して事態発生の連絡がなされる。連絡を受けた原安センターは、SPEEDIを直ちに平常時モードから緊急時モードへ切り替える。SPEEDIが緊急時モードに切り替わると、SPEEDIシステムに組み込まれている通報サーバが自動的に作動し原安センター関係者の携帯電話に参集指示を流すとともに、所定の連絡網による連絡も行い参集を指示する。
防環室からの指示を受け、緊急時モードになったSPEEDIにより直ちに予測計算が行われる。計算結果は図形として作成され、防環室の担当者の確認後に関係地方公共団体及び防災関係機関へ図形配信が行われる。また、SPEEDIを緊急時モードに切り替えることによって、大気中濃度又は空気吸収線量率等は1時間ごと(放出量がわかるまでは単位量放出で計算)、風速場図形が 10 分ごとに自動作成されるので、必要に応じ防環室及び文部科学省非常災害対策センター(EOC)、経済産業省緊急時対応センター(ERC)、原子力安全委員会、関係する地方公共団体に配信される。(略)
備 考
(1)「緊急時」この資料では原災法第 10 条通報事象以降のことを指す。

原子力災害時における住民避難に関する規定




「汚染の影響小さく演出」 再稼動へ地ならしか
(東京新聞【こちら特報部】ニュースの追跡)2014年10月16日

 政府は今月中にも、福島原発事故に伴う福島県南相馬市の特定避難勧奨地点の指定を解除する。住民たちからは強い反対の声が出ているが、こうした汚染の痕跡を消そうとする試みは政府の常とう手段だ。原発の再稼働に向け、「事故が起きても、それほど問題は大きくない」と演出する意図が透けて見える。(榊原崇仁)

「汚染の影響小さく演出」 再稼動へ地ならしか

●南相馬 避難勧奨解除
●SPEEDI 使わず
●除染目標の実質緩和


 解除対象は百五十二世帯で、住民約七百人のうち八割が避難している。伊達市と川内村にも特定避難勧奨地点はあったが、指定が続くのは南相馬市だけだ。解除されれば、東電が出す一人月十万円の精神的賠償は三カ月で打ち切られる。
 解除が具体化し始めたのはここ一カ月のこと。政府は先月二十六日、対象世帯が解除基準の年間被ばく線量二○ミリシーベルトを下回ったと公表。今月三日には、高木陽介経済産業副大臣が南相馬市を訪れ、月内の指定解除を検討していると、桜井勝延市長に伝えた。
 桜井市長は「納得していない」と発言し、八日からの住民説明会でも反対意見が続出。十日は特定避難勧奨地点がある行政区の区長らが上京し、反対集会や記者会見を開き、内閣府原子力被災者生活支援チームなどにも申し入れた。
 参加した藤原保正・大谷行政区長は「説明で解除に賛成する住民は一人もいなかった。二○ミリシーベルト以下なら本当に安全なのか。何かあった時に医療的な補償を受けられるよう、解除する前に被ばく手帳を出してほしい」と訴える。
 支援チームの担当者は「住民の方々の意見を踏まえ、方針を検討している」とするが、解除の先送りは不透明だ。というのも、政府はこれまで深刻な汚染状況を直視してこなかった。
 事故直後には、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の試算で、大きな健康影響を及ぼす被ばく線量一○○ミリシーベルト以上の地域が福島第一原発から五十キロ圏まで広がることが予測された。だが、政府は情報を隠し、避難の遅れを招いた。
 このことは、国民に原子力行政への深い不信を抱かせた。それを「教訓」としたのか、原子力規制委員会は今月八日、「予測の不確かさの排除は不可能」という名目で、原発事故時の避難作業でSPEEDIを使わないことを決めた
 汚染を直視しない動きは除染でも出ている。
 政府は除染の長期目標として年間被ばく線量1ミリシーベルトという基準を決め、毎時換算した空間線量の値として○・二三マイクロシーベルトを示した。しかし、除染の効果がなかなか上がらず、個人線量計に基づいて除染目標を設定する方針に切り替えた。
 個人線量計で被ばく線量を測った場合、年間一ミリシーベルトになるのは空間線量が毎時○・三~○・六マイクロシーベルトの時という報告もあり、実質的に除染目標が緩和されてしまう公算が大きい。
 国際環境団体「FoE Japan」の満田夏花理事は「放射線の影響が小さいと演出することで、世間の警戒を抑え、現原の発再稼働に向けた地ならしをしようとしているのではないか」と指摘する。
 居住制限区域の福島県富岡町から、横浜市に避難している坂本建さん(四六)はこう憤った。「再稼働のために、被災した私たちがないがしろにされる現在の状況が悔しくてならない」

【特定避難勧奨地点】
 局地的に放射線量が高い地点があることを考慮し、年間被ばく線量の推計が20ミリシーベルトを超える地点が指定される。避難指示が出なかった福島第一原発の20キロ圏外が対象。避難の判断は住民に委ねられている。


手続き進む川内原発再稼働 避難計画不安根強く
(東京新聞【核心】)2014年10月22日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014102202000133.html
 九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)をめぐり、同市議会は二十八日に開かれる本会議で再稼働を容認する見通しになった。地元同意に向けた手続きが着々と進む一方、住民の中には県や市が大事故に備えて策定した避難計画への不安が依然くすぶっている。
(浅井俊典)

手続き進む川内原発再稼働 避難計画不安根強く

■丸投げ

 「避難計画は本日の課題ではありません。質問は説明のあった新しい規制基準や審査結果に限ります」
 今月九日から二十日まで原発から半径三○キロ圏内のうち五市町村で開かれた原子力規制委員会の住民説明会。薩摩川内市の説明会で、規制委側は冒頭、くぎを刺すのを忘れなかった。
 再稼動の前提として規制委が新規制基準の下で行った適合審査で、川内一、二号機は基準を満たすと判断された。ただ、審査したのは地震や津波、事故の対策などで、避難計画は初めから対象外。質問に立った男性が「避難計画は地元の大きな関心。説明の機会を設けてほしい」と求めると、大きな拍手が起きた。
 そもそも原発事故時の避難計画は、原子力災害対策特別措置法などで地方自治体が策定することになっている。政府の原子力防災会議が九月十二日に了承した鹿児島県や薩摩川内市などの計画では、放射線量や風向きに応じて県がデータベース化する避難施設の中から最適な避難先を伝えるほか、入院患者など自力で動くことができない人をバスで移送させるとしている。
 市の防災担当者は「福島第一原発事故で生じた問題点を踏まえ、これまでの計画を見直した。国との連携もあり、基本的な対策はできている」と強調する。

■移動手段

しかし、地元には計画が想定通りに運用されるのか不安が根強いままだ。
 例えば、原発の半径五キロ圏内で唯一、入院病棟がある私立病院。患者は鹿児島市内の四病院で受け入れる計画だが、移動手段の大型バスを確保できていない。県外のバス会社に要請したが、「運転手の安全が保証されなければ出せない」と断られたという。
 問題は病院の患者だけではない。原発から十二キロの自宅に住む薩摩川内市の小城(こじょう)武紀さん(七三)は肺に難病があり、酸素を送り続ける機械と薬を手放せない。「受け入れ先に薬や設備がないと命にかかわる」と危惧する。車いす生活の夫を介護する同市内の主婦(七○)も「私一人では夫を車に乗せることもできない。避難なんて考えられない」と話す。

■蚊帳の外

 地元の不安が解消されないことについて、九州大の吉岡斉教授(原子力政策)は「避難計画の妥当性を判断する法的な裏付けが何もない。規制委が何らかの審査をすべきだ」と話す。米国では一九七九年のスリーマイル島原発事故後、規制委のモデルとなった米原子力規制委員会(NRC)が避難計画を厳しく審査。基準をクリアできなければ運転を認めず、廃炉に追い込まれた原発もある。
 薩摩川内市議会は二十日の特別委員会で再稼働に賛成する陳情を賛成多数で採択。県議会も二十七、二十八日に特別委を開き、地元同意の手続きを本格化させる。一方、県と薩摩川内市以外の八市町村は同じ三十キロ圏内で避難計画も策定しているのに、同意は求められておらず、「蚊帳の外」に置かれている。
 東京大総合防災情報研究センター関谷直也特任准教授(災害社会学)は「住民にとって最重要の問題である避難計画が実効性を伴っていない段階で、再稼働を進めるべきではない」と批判している。





福島知事に内堀氏初当選 相乗りで論戦深まらず
(共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201410/CN2014102601001494.html
 任期満了に伴う福島県知事選は26日、自民、民主、公明、社民などの各党が支援した前副知事で無所属の内堀雅雄氏(50)が、共産党と新党改革が支援した元岩手県宮古市長の熊坂義裕氏(62)ら5人を破り、初当選した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後、初の知事選。震災復興と原発政策が争点となったが、各党が相乗りで内堀氏を支援したこともあり、議論は深まらなかった。

 投票率は前回を3・43ポイント上回る45・85%で、過去2番目に低かった。

 安倍政権は、知事選で原発再稼働が否定されなかったとして、再稼働に向けた手続きを進める構えだ。

2014/10/26 22:03


福島知事選が見事に示したこの国の政治の不毛
(天木 直人)
http://www.amakiblog.com/archives/2014/10/27/#002969
 福島知事選が予想通り不毛な結果に終わった。

 私は与野党相乗りになった時点ですっかり関心をなくしたのだが、それにしてもこの福島知事選を見て日本のこれからの政治に絶望感を抱かざるを得ない。

 私は原発事故が起きた時、この未曾有の不幸を乗り越える唯一の希望は、この不幸をきっかけにして、それまでの日本の権力構造(支配体制)が変わるかもしれない、いや変わらなければいけない、それこそが不幸を克服する唯一の救いだと思い、それを訴えた。

 残念ながらその後3年半たって、様々な動きはあったが、一貫して権力側の攻勢に終始し、そしてついに今度の福島知事選で権力側がその勝利を確実にした。

 脱原発の勢いは今後急速に弱まっていくだろう。

 これほどの大きな政治的意味を持った福島知事選であるのに今日の大手新聞の社説は絶望的だ。

 毎日や日経は社説にとりあげなかった。

 読売産経は、さっそく新知事に復興や住民帰還や除染廃棄物中間施設建設に邁進するよう注文をつけている。

 驚いたのは朝日の社説だ。

 脱原発をあれほど紙面で主張して来た朝日が、その社説で、新知事には生活再建に尽力を、と訴えている。

 副知事の経験を活かして国と調整の上、福島の復興に尽力してほしいと書いている。

 表現こそ違うが、まるで読売や産経と同じだ。

 そこには福島を脱原発の象徴として日本を変えるという発想はまったくない。

 東京新聞の社説だけが「選択を奪った責任は重い」と題して、相乗りの形で「脱原発」というこの国の将来がかかった重要な争点をぼかした自民党と民主党の政治責任を問うていた。

 しかし、その東京新聞の社説でさえ不十分だ。

 批判されるべきは自民党と民主党だけではない。

 すべての政党が非難さるべきだ。

 自民党と民主党の相乗りには驚かないが、なぜ脱原発の社民党と自民党が相乗りなのだ。

 なぜ社民党と共産党は統一候補を擁立できなかったのか。

 なぜ報道で流される各党のコメントが、自民党、民主党、共産党の三党の代表だけなんだ。

 この国の政治はすべていかまさだ。全否定されなければならない。

 残るは沖縄知事選だけになった。

 今度は原発よりも、もっと大きなテーマである日米同盟の将来を問う選挙になる。

 日本の政治を揺さぶる一大決戦となり、辺野古移設反対派の圧勝で終わることを願うばかりである(了)











小出裕章「反原発、反権力。」- 2014.10.09(その1)

http://youtu.be/s5RWq2w2YsM
【ぽぽんぷぐにゃん対談】小出裕章「反原発、反権力」- 2014.10.09(その1)
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/73ba40e721370b111da40b8e682562fe

小出裕章「反原発、反権力。」- 2014.10.09(その2)

http://youtu.be/gv0F2G9v-WQ

小出裕章「反原発、反権力。」- 2014.10.09(その3)

http://youtu.be/UW9RsFejnwo
【ぽぽんぷぐにゃん対談】小出裕章「反原発、反権力。」- 2014.10.09(その3)
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/42d595f09906fb6f06a0f543a596752f


小出裕章 対談 品川寿男 京都大学原子炉実験所にて 9242014

http://youtu.be/-u6EfEBDsGg


3.11から始まったこと

http://youtu.be/J2PaYGWp14Q
【わすれンTV311】 東京電力福島第一原子力発電所 原発震災を生きる私たちへの提言

日時:8/5(金) 18:00~21:00
番組名:3.11から始まったこと
講師:小出裕章(京都大学原子炉実験所助教)
会場:ハーネル仙台
主催:小出さんをよぶ会in仙台
放送協力:3がつ11にちをわすれないためにセンター

3.11から始まったこと http://recorder311.smt.jp/movie/3371/ (わすれン!)
3がつ11にちをわすれないためにセンター http://recorder311.smt.jp/
せんだいメディアテーク http://www.smt.jp/

アベノミクスを恨みます・・m(-_-m)~ ウラメシヤー

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潰れゆく中小企業の悲痛な叫びを聞け
アベノミクスを恨みます
週間ポスト2014年11月7日

「アベノミクスの嘘」がついに顕在化してきた。株価の上昇や大手輸出企業の”好業績”の陰で、中小企業が悲鳴をあげている。この国の企業の99%は中小企業であり、雇用の7割を支えている。この問題は単に「弱者を守れ」といった古い図式ではなく、日本経済全体の未来を危険にしている。

アベノミクスを恨みます_1

24時間稼働でも利益なし

 東京・太田区に本社を置き自動車部品などを製造する一英化学。プラスチックを原材料とする100点以上の部品を製造するほか、オリジナルの「すべら膳」という先が滑らない樹脂製の箸は、「太田ブランド」として地元の商工会議所などに認定されている。
 埼玉県にある同社の工場ではアームロボットやプレス機械が忙しく稼働していた。だが、西村英雄・社長の表情は暗い。
「従業員14人で24時間体制で工場を稼働させているものの、設備投資を含めたら採算は合わない。午前と午後では違う金型に交換して、1台で2種類の部品を造るなどの工夫は当たり前。金型は重いし、取り外しにも時間がかかる重労働だ。そうまでしても利益は出ず、借金を抱えながらやっている。社員はボーナスなんて諦めている。自分の給料はずっとゼロですよ」
 西村社長が案内したに場内には白いカバーで覆われた金型が所狭しと置かれていた。
「金型は発注元のメーカーの所有ですが、生産終了した製品の金型を引き取ってくれないから、仕方なくウチが預かっている。そのための倉庫まで借りなきゃならなくなった。大手は予算や納期だけでなく、こうした負担まで下請けに強いる。こちらは立場上、断われません」
 政府は「アペノミクスの成功」のアピールに躍起に

アベノミクスを恨みます_2

なっているが、その恩恵は中小企業に届いていないどころか、苦しめるばかりだ。
 西村社長が吐き捨てるように続けた。
 「大手が利益を上げているのは、うちのような中小や零細から吸い上げているだけなんですよ。円高の時は、メーカーから”輸出できないからコストを下げてくれ”という要請がきた。対応しないと仕事がなくなるから3~5%下げた。でも、円安になっても単価を元に戻してくれるわけではない
 電気代の値上がりの影響もある。一英化学の場合、以前は月60万円だった電気代が、今では80万円に跳ね上がっているという。それも納入価格に反映できない。
「来年、創業50周年を迎えるが、いつまで続けられるだろうか……」
 西村社長はため息をつく。
 中小企業がコスト増の納入価格への転嫁を言い出せないのは、この数年で日本の産業構造が大きく変わったからだ。経済産業省の統計によれば、日本企業の海外子会社の売上高は02~12年の10年間で約3倍に膨らみ、その主たる要因の一つが生産拠点の海外移転だ。安倍首相は「国内回帰が起きる」と力説するが、そんな動きは見られず、下請け企業が少しでも納入価格を上げたいと言い出そうものなら、大手はさらに海外シフトを強め、中小は取引を打ち切られかねない状況なのだ。
 経済ジャーナリストの須田慎一郎氏が指摘する。
起きているのは完全な二極化です。大企業で最高益更新が相次ぐ一方で、中小企業、とくに地方の零細企業は激しく疲弊している。安倍政権の法人税減税にしても、利益が出ていない中小には何の恩恵もない
 最終消費者向けの商品を出荷する中小企業や小売業

アベノミクスを恨みます_3

も、消費が上向いてこないから値上げに慎重にならざるを得ない。岩手県花巻市にある味噌・醤油の製造元、佐々長醸造も大豆の値上がりを価格転嫁できずにいる。
「大豆の6割が外国産ですから、1年前に比べて20%以上も仕入れ値が上がった。国内産も九州地方の大雨の影響で不作のため、去年に比べて15%ほど高い。でも、醤油や味噌などの生活品は簡単に値上げできないから、差損はうちで吸収するしかないと考えています」(佐々木博・社長)
 同じ岩手県内のある酒販店も輸入酒の仕入価格が5%ほど上昇したが、打開策がないと途方に暮れる。
「電気代や配送でかかるガソリンなどの燃料費も高騰している。昨年の秋冬から一部は価格転嫁しているが、すると今度は売り上げがガクンと落ちて商売にならない。一体どうすればいいのか」(店主)
 前出・須田氏はいう。
「ある地方の弁当屋では、50円の値上げを納入先の工場に申し入れただけで、あっさり取引を打ち切られた。赤字覚悟で売り上げを維持するのか、値上げを持ち出して取引を切られるか。どちらに転んでも地獄ですよ」

「大手の賃上げはおかしい」

 安倍首相は12年の総選挙前から自民党総裁として「円高は大問題だ」と繰り返し、首相の座に就いた後は元財務官の黒田東彦氏を日銀総裁に据え、量的緩和によって円安を後押ししてきた。
 それにより12年後半には1ドル=80円台だった円相場は10月1日にはIドル=110円を記録するなど、急速に円安が進んだ。
 だが、円安によって輸出を伸ばすというアペノミクスの思惑は完全に外れ、貿易赤字は過去最大の数字を更新し続けている。しかもその円安が中小企業の収支を圧迫する主たる要因となっている
 茨城県日立市でICタグなどの製造販売を行なうスターエンジニアリングの星勝治・会長がいう。
「材料の多くを日本から輸出して海外の関連会社で製造し、製品を輸入する形を取っているから、円安は利益を削っていく。とりわけ為替変動が激しいと、製品を運んでいる途中で支払い額が変わってしまうから計算が立たない。105円くらいで安定してくれればいいけど、110円になれば厳しい」
 同社の工場では「電気使用料を監視し、オーバーしたらアラームが鳴るようにしている」(星会長)など、涙ぐましい節約をしている。
 安倍政権の経済閣僚は「今が取り立てて円安であるというほどではない」(麻生太郎・財務相、10月1日)、「円安というよりドル高。とくに驚くような事象ではない」(甘利明・経済再生相、9月5日)と呑気な発言を繰り返すが、すでに円安の影響で倒産する中小企業が急増している。
 東京商エリサーチによれば、円安が関連するとみられる倒産は14年1~9月で累計214件。前年同期の2・4倍にのぼる。
 業種別に見ると、運輸業が81件、製造業44件、卸売業41件と続き、幅広い業種が円安の悪影響を受けていることがわかる。
 オリジナルのチーズケーキなどで県内では知名度も高かった洋菓子製造販売のアサバ(栃木県日光市・従業員30人)は、高級ホテルのOEM商品供給やスーパーや百貨店への卸売などの多角化によって業績を伸ばし、12年10月には工場を増床。ところがその後、「主要原材料の卵・チーズ・砂糖などの輸入価格の急騰によって赤字に転落した。金融支援を受けて生き残りを図ったものの、夏以降の円安の進行がさらなる打撃となり、10月に入って業務停止を決めざるを得なかった」(同社関係者)という。
 紙布・紙紐製造業の稲葉製紙(静岡県静岡市)は、安倍政権が誕生した12年末からの円安で仕入れコストが15%も上昇。販売価格への転嫁も思うようにできず、今年に入って事業継続を断念した。
 そうした危機はむしろこれからが本番だ。
 埼玉県川口市で鋳物製造を行なう石川金属機工の石川義明・社長が苦しい現状を打ち明ける。
「銑鉄関係の原料や材質調整のための添加剤など原材料はすべてドル建てで入ってきていて、この2年でコストは約2割も増した。一方で注文のほうはいい時と比べると、昨年は4割減でした」
 同社では鉛筆1本持ち出すのも許可制にし、照明を減らすなど細かいところまで経費節減を徹底しているが、焼け石に水だ。
「社員の給料を下げざるを

アベノミクスを恨みます_4

得ない状況です。大手企業に対して政府が『賃上げ!賃上げ!』と騒いでいるのはおかしい。お金が大手の社員の賃上げに使われれば、我々のところに金が回ってこないのだから」(石川社長)
 賃上げを最も熱心に説いているのは安倍首相だが、中小企業の現実など知りもしない。
 東京都台東区にある玩具メーカーの社長は「どんどん円安が進むリスクを考えたら日本の市場には期待せず、海外で生産して海外で売るほうがいい。これから生きる道はそれしかない」と断言した。だが、当然のことながらそうした決断ができる中小企業は多くない。
「経営者が高齢で、資金的に安定しない中小企業がこれから海外に打って出るのは無理」(信用組合関係者)というのが実情だ。
 川口鋳物工業協同組合の岡田光雄・事務局長の話。
組合に加入している事業者の7~8割が従業員数10~20人の小規模事業者。海外展開できる資金も人員もいません。
 戦後の復興期をピークに組合員数は徐々に減っていたが、ここ数年はようやく落ち着いていた。それが最近になって、再び倒産・廃業が増えてきた。生かさず殺さずでやってきたのに、殺される側に回ってしまったわけです

 08年のリーマンショック後、各企業は内部での節減努力でなんとかしのいできたが、アペノミクスの円安がそうした努力を一気に吹き飛ばすというのだ。
為替予約リスクヘッジができている体力のある企業は今はまだいいが、3~5年の長期為替予約の更新時に急激な円安の影響を一気に受けることになる。今後は比較的体力のあった企業まで追い込まれる可能性がある」(前出の信用組合関係者)

減税も交付金も効かない

 体力のない中小・零細企業にのしかかるのが、社会保険料の負担増だ。安倍政権下で進められている社会保険料アップは、重しの上にさらに重しを乗せる非情な仕打ちになっている。
 前出・須田氏がいう。
従業員の社会保険料は労使折半。しかし、業績が思わしくないために、中小・零細企業での滞納が増えている。零細事業者の話では、年金事務所から『本当に赤字で払うお金がないのか。決算書を持ってこい』などと、恫喝に近い呼び出しを受けているという。税務署ならまだしも、年金事務所にはそんな権限はないはずだが、役所側も徴収率アップを迫られて余裕がない。そのしわ寄せが零細企業に及んでいるということだ
 安倍政権は設備投資減税も打ち出しているが、これも中小・零細企業の経営者からは冷たい反応が返ってくるばかりだ。
「先の見通しが立たなければ、新たに機械を導入しようという気持ちになるはずがない。設備投資減税といわれても、絵に描いた餅だよ」(大田区のある中小企業経営者)
 景気対策としての財政出動・公共事業もアペノミクスの柱の一つだが、中小企業は恩恵に与(あずか)れない。
 「人手不足や原材料不足で、実際には予算はついても工事ができない状態が続いている。公共事業費の未消化分は12兆~13兆円。いくらカネをばらまいても回ってこないのが実態で、これでは景気がよくなるわけがない。地方創生の目玉として地方交付金を増やすことにしたが、要は地方自治体に丸投げしただけ。中小企業をどうやって助ければいいのか、政府にはその知恵が全くない」(前出・須田氏)
 無策を続ける政府に見切りをつけ、独自の対策を始めている自治体もある。例えば群馬県では円安対策として、円安対策相談窓口の設置、円安対策セミナーの開催、資金支援として円安対応金融特別相談会、企業の販路開拓支援などを決定
した。
 しかし、円安対策相談窓口への企業からの相談はゼロだという。企業側からすれば「いまさら行政に相談しても埒(らち)があかない」という気持ちなのだろう。
 「廃業や倒産に踏み切れる企業はまだ幸せです。中小・零細企業は事業資金を個人保証しているところが多く、会社を畳んで家や財産を手放しても経営者に一生借金が残るケースが多い。会社を廃業したくてもできず、赤字を垂れ流すしかないという不幸な企業が増えている」(前出・須田氏)
 そのうえ消費税を10%に増税すればどうなるかは火を見るより明らかだが、安倍首相は自分の間違いを認める勇気もなく、ただ官僚と大企業の声に従って日本経済を奈落の底へと導いている



貿易赤字 上半期最大 誤算の安倍円安政策
(東京新聞【核心】)2014年10月23日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014102302000131.html
 財務省が発表した二〇一四年度上半期(四月~九月)の貿易収支は五兆四千二百七十一億円の赤字と、上半期として過去最大の赤字幅を記録した。貿易赤字から抜け出せない現状は、円安をテコに景気回復を図ろうとした安倍政権の経済政策が誤算だったことを示している。
(石川智規、山口哲人)

貿易赤字 上半期最大 誤算の安倍円安政策

電気製品・車、輸出伸びず

輸入物価上昇し家計圧迫


▼想定外

 「経済というのは、こっちの都合の良い通りに動いてくれない」。甘利明経済再生担当相は九月末、記者会見で本音を漏らした。
 安倍政権は一二年末の発足以降、日銀の大幅金融緩和で円安を促し、輸出回復による経済再生を見込んだ。政権発足時の為替レートは一ドル=八五円前後。「せめて一〇〇円台に」と悲鳴を上げた自動車や電機など輸出企業の声に応えるためだった。
 しかし、輸出は伸び悩んだ。一四年度上半期の貿易統計が示す通り、輸出は前年度同期比1・7%増どまり。輸入の増加幅は2・5%増と輸出を上回り、貿易赤字は拡大した。「円安でここまで輸出が戻らないのは正直、想定外」。経済官庁の政府高官はこう明かす。

▼変化

 上半期の貿易統計には、日本経済の構造変化を如実に物語る二つの項目がある。
 一つ目は、「中国からの通信機の輸入」だ。統計項目上の通信機は、スマートフォンなどの携帯電話が含まれる。上半期は8・6%減だったが、九月単月では8・2%増と急増した。
 押し上げの原因は九月後半に発売された米アップル社の「iPhone(アイフォーン)6」。米国本社で開発された同製品は、中国の工場で製造され、日本になだれ込んでくる。
 魅力的な電気製品を世界で売る経営戦略は、ソニーをはじめ日本メーカーのお家芸だった。しかし、最近は米国や韓国勢などに押され、半導体などの部品からテレビなど完成品に至るまで海外から電気製品が大量に流入する。
 BNPパリバ証券の河野龍太郎氏の試算ではリーマン危機後の電機メーカーの低迷による貿易収支の悪化は、約七兆~八兆円。原発停止による液化天然ガス(LNG)など化石燃料の増加は最大四兆円。貿易赤字拡大の要因は、原発停止の影響よりも、電機メーカーの競争力低下の方が大きいことが分かる
 二つ目は、「米国向けの自動車輸出」だ。上半期は8・9%減となり、対米貿易黒字が六期ぶりに減る要因になった。海外に生産拠点を移す動きが各業種で広がっているが、とりわけ自動車メーカーはメキシコなどへの移転を進める。

▼警鐘

 「円安のメリット(利点)が見いだしづらくなっている」。みずほ証券の末広徹氏は指摘する。円安で、ガソリンや原材料などの輸入物価が上昇、個人消費の回復を妨げ、景気が上向か
ない一因になっている。
 政府は、円安で自動車や電機メーカーの円換算での海外収益が増えれば、その分を現地販売価格の値下げや販売促進に使い、日本製品の競争力が上がって輸出も増えると期待した。だが、「日本製」の競争力自体が低下、海外生産も増えた中では「円安イコール輸出増」の読みは甘かった。
 唯一のメリットは、大企業の収益が円ペースで回復し、株価も高水準を保っていること。だが、もうけを中小企業への発注増や雇用者への賃金増に回さず内部留保の増加にとどめれぱ、経済の好循環は生まれない
 末広氏は「円安で消費者の負担だけが残った、という結末だけは避けなければいけない」と警鐘を鳴らす。



経団連献金関与
献金増やして法人税引き下げ
気流(しんぶん赤旗)2014年10月21日

 経団連は企業献金への積極関与を決め、政党の政策評価まで発表しました。しかし、財界筋からも、経団連が積極的に企業献金に関与することに否定的な声が出ています。

経団連献金関与

「政策買収」高まる批判

 A 経団連が企業献金への積極的関与を決めたのは、民主党政権が崩壊し、自民党が政権に復活したことがきっかけになっている。経団連は「政治と経済の連携」をうたい文句にしている。
 B 企業が政治献金をする場合、経営側としては株主にどう説明をするのかが問われる。
 C そこで出てくるのが、説明資料としての政党の政策評価ということ?
 A そういう意味合いはあるね。でも、経団連が10日に発表した政策評価は、大企業本位の政策の推進を各党に求めるものだよ。
 B 今回の政策評価は、自民、公明の与党だけでなく、民主、維新、次世代、みんな、など各野党も対象にした。しかし、自民党への評価項目は、農業の「成長産業化」や「道州制の導入」など9項目。他の党の5項目より多く、しかも詳細にわたっている。

 自民党に高評価

 C 自民党に対してはどんな評価をおこなったの?
 A 財界が求める法人実効税率の25%程度への引き下げについては、「20%台まで引き下げることを目指すことを決定した」と高く評価していた。さらに今後の課題として大企業にとって「実質負担減となる」引き下げを強調した
 B 消費税率の引き上げについては「10%への着実な引き上げ」が課題とし、原発の再稼働については「再稼働を明言」と評価。その上で、「早期再稼働加速化に向けたさらなる取り組み」を求めていた
 C 結局、大企業本位の政策を自民党に推進してもらうため企業献金を増やしたい、というのが本音だね

  求心力強化狙う

 B 経団連が企業献金への関与を強めるには、もう一つの狙いがある。それは、会員企業にたいする経団連の求心力強化だ。
 A 今回の措置は、以前のような経団連による企業献金割り当て、とまではいかないが、企業に対し経団連が企業献金を奨励すればするほど、経団連の存在が増すのは明らかだ。
 B 各企業には、経団連担当者がいるからね。彼らにとっても、仕事がある方がその業績評価も上がるしね。
 A しかし、ある財界筋は「いまさら企業献金あっせんはないでしょう。共産党は受け取っていないけど、他の政党には、政党助成金が入っている。しかも、政党助成金制度をつくるときは企業献金を禁止しようとやっていたわけですからね」と口にしていた。
 C しかも、「法人税は下がった。企業献金は増えた」となれば、「政策買収だ」との批判は免れないよ。法人税減税と消費税増税は一体のものだ。たとえ株主に説明ができたとしても、こんな税制「改正」に国民は納得しな
い。
 B 経済界の中からも消費税増税を予定通り実行することに、慎重論が出てきている。「消費税を引き上げないリスクより、引き上げるリスクが大きくなっている」(財界筋)と言っていた。経済が底割れすれば、元も子もないということだ。
 A 20日には安倍晋三政権の閣僚が「政治とカネ」の問題で辞任した。財界は、安倍政権に長期政権の期待をかけているが、財界と政権が一体化すればするほど、政権の国民的基盤は失われていく


主要政党の政策評価
(日本経済団体連合会)
http://www.keidanren.or.jp/policy/2014/084.pdf
主要政党の政策評価

沖縄の涙と希望

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知事選4氏が立候補 辺野古争点に論戦
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-233871-storytopic-3.html
 任期満了に伴う第12回県知事選が30日告示され、午前9時までに、届け出順に無所属新人で元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(53)、無所属新人で元参院議員の喜納昌吉氏(66)、無所属新人で前那覇市長の翁長雄志氏(64)、無所属現職の仲井真弘多氏(75)の4人が立候補を届け出た。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題を最大の争点に、保守分裂の混戦が展開される。各候補は出発式の後、県内各地へ遊説に繰り出した。投開票は11月16日。
 普天間問題では仲井真知事が昨年12月、辺野古沖の埋め立てを承認。問題は山場を迎えており、政府が早期着工を目指す中、各候補は移設の賛否をめぐり激しい論戦を展開している。
 仲井真氏は普天間の危険性除去の観点で移設計画を推進、翁長氏は「米軍基地は経済発展の阻害要因」などと訴え辺野古の新基地建設反対を強調、下地氏は県民投票による解決策を提示し、喜納氏は辺野古移設阻止へ埋め立て承認の取り消しを掲げている。
 カジノ誘致も重要な争点だ。子育て、教育政策、経済振興などでも各候補が独自の政策を主張している。
 30日、仲井真氏は本島中南部で街頭演説し、夜は沖縄支部総決起大会に臨む。翁長氏は辺野古、沖縄市などで遊説し、那覇市で支部総決起大会を開く。
 下地氏は那覇市内各地や浦添市、宜野湾市などで街頭演説する。喜納氏は南城市の久高島で第一声を放ち、斎場御嶽、首里城などを回る。



沖縄知事選 保守分裂激戦に 焦る政権、空約束?
(東京新聞【こちら特報部】)2014年10月29日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014102902000172.html
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題が最大争点となる沖縄県知事選(11月16日投開票)が30日、告示される。保守陣営が分裂し、激戦の様相だ。政府・自民党は選挙結果にかかわらず移設を推進する方針。だが、敗北すれば安倍晋三首相の政権運営に大きな支障が出る可能性もあり、てこ入れに躍起だ。
(三沢典丈、榊原崇仁)

沖縄知事選 保守分裂激戦に焦る政権、空約束?_1

辺野古移設が最大争点

 「新基地を容認して、(その代わりに)振興策を取ってくるような県政に県民は傷ついてる。全人生をかけて頑張りたい」。翁長雄志(おながたけし)・前那覇市長(六四)は二十八日、那覇市内で開かれた集会で支持を訴えた。
 翁長氏は、自民党県連幹事長に就いたこともある県内保守政界の重鎮。前回知事選では、仲井真弘多(ひろかず)知事(七五)の選対本部長を務めた。その翁長氏が今、米軍普天間飛行場の辺野古移設を容認した仲井真氏に反旗を翻している。翁長氏は二十一日の政策発表で「あらゆる手法を駆使して、辺野古に新基地は造らせない」と表明。埋め立て承認の取り消しや撤回も検討すると主張する。
 過去四回の知事選は、いずれも保革対決の構図だった。今回は、保守が分裂。那覇市議や経済界の一部が翁長氏を支持。翁長氏は、共産、社民、地域政党・沖縄社会大衆党などに支援の輪を広げる。公明党は自主投票を決め、民主党は特定候補を支援しない方針だ。
 翁長氏の優勢が伝えられる中、自民党の推薦を受ける仲井真氏も巻き返しに躍起だ。二十七日、那覇市内で開かれた支援者の集会では、埋め立てを承認したことについて「県外が理想的と考えて取り組んできたが難しい。ぐっと我慢してのみ込まざるを得なかった」と理解を求めた。
 仲井真氏は「普天間飛行場の危険性除去が最優先」という立場で、辺野古移設の推進を明確にしている。
「普天間は五年以内に閉鎖状態にすると政府が確約した」と成果を強調した。仲井真氏の後援会の知念光弘専務理事は、翁長氏の陣営に対し、「もはや共産党と一体化している。保守分裂というより、従来通りの保革対決だ」と攻撃材料にする。
 知事選には、県民投票の実施を主張する元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(五三)と、埋め立て承認を「取り消すか撤回」と訴える元民主党参院議員の喜納(きな)昌吉氏(六六)も立候補する予定だ。
 仲井真氏も前回知事選では、県外移設を公約に掲げていた。当時、仲井真氏を支持した塾経営の沢田清さん(六九)は、辺野古移設を容認したことに、これ以上の背信はないと感じたという。「私の祖父やおじも戦争で殺された。沖縄戦県民の四人に一人が本土の盾として死んだ。それが今でも年配の人の心にトラウマ(心的外傷)として残っている。新基地の建設は絶対に許せない」
 翁長氏陣営の平良朝敬・副選対本部長は「中央では、県内移設は既成事実のように報じられているが、県民のほとんどが認めておらず、仲井真氏が移設を認めたことに対する怒りは収まっていないイデオロギーを捨てたオール沖縄の闘いだ」と語気を強める。

沖縄知事選 保守分裂激戦に焦る政権、空約束?_2

「県民を愚弄」

 県民感情は複雑だ。沖縄は、差別を受け、中央政治に翻弄(ほんろう)されてきた歴史があ
る。大学職員の男性(四一)は「基地問題がこのまま安倍政権の思惑通りになると思うと不安。知事より安倍首相が怖い。でも翁長氏も、
もともとは自民党。移設を止めることなどできないのでは」。普天間飛行場近くに住む男性(七二)は「普天間飛行場の廃止は住民の長年の悲願。移設はもう止められない」とあきらめたよう
に話した。
 政府は、選挙結果にかかわらず、辺野古移設を進める方針だ。だが、結果次第では、移設推進の旗を振る安倍政権の消長にも大きく影響しかねない。仲井真氏を側面支援するための、施策を次々繰り出している。
 防衛省沖縄防衛局は八月十八日に辺野古沖の地質を調べる海底ボーリング調査を開始。九月三日には、埋め立て工事の工法を一部変更する申請を県に届け出ている。名護市が管理する区域に土砂運搬用のベルトコンベヤーを設置するのを取りやめ、トラックで運ぶなどの計画変更だ。移設に反対する稲嶺進名護市長との事前協議をしなくて済むようにすることが狙いとみられている。変更の承認判断は知事選後になる見通しで、移設に反対する候補者が当選すれば、移設スケジュールがとん挫する可能性もある。
 菅義偉官房長官は九月十七日、普天間飛行場を二〇一九年二月までに運用停止にすると表明した。五年以内の運用停止を強調することで、沖縄の負担軽減をアピールしたものだ。ただ、これが実現するかどうかはかなりあやしい
 今月二日に開かれた日米外交・防衛当局の協議機関「日米合同委員会」で、米側が「(一九年二月の運用停止は)空想のような見通し。米側と調整もなく発表したことは迷惑だ」と非難したとされる。昨年四月の日米合意では「二二年度以降」としており、米側は「五年以内」を非現実的とみているのだ
 今年七月には、普天間飛行場の新型輸送機「オスプレイ」が佐賀空港(佐賀県)を暫定的に利用する案を打ち出した。これも沖縄の負担軽減策だが、米側か難色を示したため、結局、見直しを迫られた
 日米両政府は今月二十日、在日米軍基地への環境調査に関する新協定について大筋合意したと発表した。米軍基地内で土壌汚染などがないか、日本側が調査する権限を認めるとしており、基地の返還後の活用を円滑に進める狙いがある。沖縄県が長年求めてきた措置で、仲井真知事も感謝の意向を示した。だが、日本側の調査権がどの程度まで確保されるか明記されておらず、実効性は担保されていない。
 日米両政府が[二年にまとめた在日米軍再編をめぐる中間報告では、普天問飛行場の大規模改修が盛り込まれている。
 米側か示した補修計画は八年間、総額二百億円超。一四年度は格納庫や飛行場警備フェンスなど九ヵ所を修繕しており、一八、一九年度には滑走路や誘導路も改修する。このまま本格的に補修が続けば、・辺野古に新基地が完成しても普天間飛行場は長期的に使用されることになりかねない。
 なりふり構わない「空手形」のような施策を繰り出す安倍政権に対し、沖縄国際大の照屋寛之教授(政治学)は「実現の見通しがない約束ばかり出してくるのは、沖縄県民を愚弄(ぐろう)したやり口だ。そんな子どもだましが通じるわけがない」と切り捨てる。「安倍首相が辺野古移設を目指すのは沖縄の負担軽減のためとは思えない。自らの名を歴史に残すため、歴代首相が見送った移設を実現させようとしているだけだろう。一人の功名心のため、沖縄が犠牲にされていいはずがない

沖縄知事選保守分裂激戦に焦る政権空約束デスクメ





「沖縄の涙と希望」

 沖縄の青い海・青い空を見たことがありますか?
 沖縄では、昨年の1月末、県内の41市町村長・議長・県議、県議会全会派が署名をした歴史的文書「建白書」をつくりあげ、安倍首相に新基地断念を直接要請してきました。
 私たちの沖縄には、島ぐるみのたたかいで不可能といわれた本土復帰を全国と連帯して実現した世界に誇る歴史を持っています。
 沖縄の政治が変われば、日本の政治経済は大きく変わります。
 今沖縄で吹いている風を感じてください。私たちは一人一人が歴史を彩る主人公です。
 私はこの小さいながらも守礼の国・沖縄という地に生を受け30年、米軍基地と一緒に暮らしてきました。今もなお基地があることで起きる、事件や事故が後を絶ちません。
 次の世代に手渡すなら、「基地のない平和で豊かな沖縄」でありたい。青い海と青い空。三線(さんしん)と太鼓の音色が響き渡るこの島を守りたい。そのためなら、何度でも立ち上がり何度でも叫び続けます。
 オジーやオバーたちの頬をつたいこぼれ落ちた涙は、今の時代を生きる私たちの足元を照らし、のこした言葉は道標となり、希望の道へと続いています。
 小さな島の揺るがない大きなおもいは、沖縄・日本を変える力にかわります。


小渡沙百合


沖縄『建白書』



前泊博盛×堤未果 「日米地位協定について」2014.08.13

http://youtu.be/_qukoB5UABE

沖国大米軍ヘリ墜落事件


沖国大がアメリカに占領された日
8・13米軍ヘリ墜落事件から見えてきた沖縄/日本の縮図
http://www.seidosha.co.jp/index.php?%B2%AD%B9%F1%C2%E7%A4%AC%A5%A2%A5%E1%A5%EA%A5%AB%A4%CB%C0%EA%CE%CE%A4%B5%A4%EC%A4%BF%C6%FC
黒澤 亜里子
沖国大がアメリカに占領された日
なぜ事件は起こったのか?
2004年8月13日、沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落した。米軍による不当な占拠、証拠隠滅、放射能汚染の実態・・・・・・当事者たちによる迫真のドキュメントと検証により浮かび上がった 「7日間の真実」。黒焦げになった壁の保存運動から見えてきた、日常の細部を浸潤する巨大な暴力。米軍基地の75パーセントが集中する沖縄からの緊急報告。

Ⅰ 8・13米軍ヘリ墜落事件 事件の意味と背景
 大学が米軍に 「占領」 された七日間 検証ドキュメント  黒澤亜里子
 事件とその波紋
  その時、沖縄国際大学キャンパスで起こったこと  石川朋子
  大学に米軍ヘリが落ちた日  来間泰男
  地域住民の立場から  栄野川安邦
  NO FLY ZONE コンサート 沖縄国際大学から沖縄、日本そして世界へ  狩俣恵一
  あるゼミナールの軌跡  稲福みき子
  マーからワジーが  仲里効
  資源化される沖縄の命  新城郁夫
  経験から紡ぎだされる言葉を抵抗の想像力に向けるために  阿部小涼
 大学は何を蹂躙されたか
  痛恨とともに振り返る  照屋寛之
  教職員の心理的被害  星野公夫
 放射能汚染を検証する
  放射能汚染の危険性 消えたストロンチウム90  小出裕章
  沖国大などによる土壌汚染調査  新垣武
 基地の中の日常
  普天間基地はなぜ危険なのか  ピーター・シンプソン(訳=佐藤学)
  絶えまなく続く米軍用機墜落事故  石原昌家
  ねらわれる女性たち  宮城晴美
 基地依存経済の縮図
  県の基地容認政策の犠牲者 ヘリ墜落の沖縄国際大学と宜野湾市  来間泰男
  SACOに揺れる島 普天間基地の移設先、名護市の現状  大城敬人
 岐路に立つ沖縄/日本
  「最後の警告」 は生かせるか  新崎盛暉
  米軍のグローバル再編と日本の米軍基地  梅林宏道

Ⅱ 「黒こげの壁」 への想像力を問う 「記憶」 の継承と発信
 「記憶の場」 を考える
  風景の政治学  田仲康博
  「黒い壁」 の保存と文化財指定  吉浜忍
  傷痕はなぜ残さねばならないか 広島原爆ドームと長崎原爆遺構の経験に学ぶ  江上幹幸
  歴史の証言者としての 「壁」  藤波潔
  記憶と忘却との闘争  鄭根埴
  東アジアからの眼差し 体験と歴史認識を共有する場  坂元ひろ子
  記憶の場のなかで生きること  岩崎稔
  現場の力、アートとしての 「壁」 修学旅行生と佐喜眞美術館  佐喜眞道夫
  生きた教材としての 「壁」  花崎為継
  語り合う 「壁」 署名運動、アメリカの大学生との交流体験から  安達菜子
 可能性としての大学
  「壁」 は誰のものか 大学の公共性への問い  小熊誠
  建学の理念と 「黒い壁」  垣花豊順
  旅は終わらない 「最終決定」 への手法を問う  稲福日出夫
 二つの建物が語りたかった物語 ペルー館と琉球政府立法院  真喜志好一
 たじろがず見よ
  目取真俊 「虹の鳥」 論 日常の細部を浸潤する〈暴力〉  黒澤亜里子
  友の足音 〈沖縄〉に応答する試み  鵜飼哲
  銃口はどこへ向けられたか 〈場〉を開いてゆくために  屋嘉比収


米軍ヘリ墜落事故: 報道機関の質問に対する回答
(米国大使館)2004年9月3日
http://japan2.usembassy.gov/j/p/tpj-20040903-61.html


DAYS JAPAN 11月号「私たちは子どもを守る」





通用しない
安倍・仲井真陣営の
「基地押し付け」論
(しんぶん赤旗)2014年10月26~30日

 オナガ雄志候補(前那覇市長)の勝利で米軍新基地建設をやめさせることが最大の焦点となる沖縄県知事選(30日告示、H月16日投票)。日本共産党の志位和夫委員長は那覇市内での演説会(16日)で、安倍・仲井真陣営の示す「基地押し付け」論の根拠について、一つ一つ丁寧に反論し、その道理のなさを浮き彫りにしました。

通用しない安倍・仲井真陣営の基地押し付け論_1

陸海空一体運用で5倍に

 安倍晉三首相は普天聞基地(沖縄県宜野湾市)と、名護市辺野古を埋め立ててつくる新基地の面積を単純に比べて、「面積は3分の1になる」と「負担軽減」の効果を強調しています。
 しかし、サンゴジュゴンの”美(ちゅ)ら海”を、10トントラック換算で約350万台もの土砂で埋め立てて基地をつくること自体、途方もない環境破壊です。そのうえ、建設されるのは、単なる普天間の「移設」とはかけ離れた、巨大な最新鋭基地です
 そもそも現在の普天間の滑走路は1本(2800メートル)だけですが、新基地ではV字に並ぶ2本(各1800メートル)になります。飛行場エリアには272メートルの係船機能付き護岸が設けられ、強襲揚陸艦も接岸可能に。新基地に24機配備されるMV99一オスプレイをそのまま強襲揚陸艦の艦上に積んで、出撃できるようになります。
通用しない安倍仲井真陣営の基地押し付け論写真1
 飛行場には弾薬搭載エリアも新設されます。軍用機に弾薬を積む際、今は普天間から嘉手納基地まで飛んでいって補充していますが、新基地では弾薬庫エリア(=辺野古弾薬庠)との一体運用となり、その手間もなくなります。
 新基地の飛行場エリアは、陸上部の弾薬庠エリアや、演習場エリア(キャンプーシュワブ)、大規模再編が進む庁舎エリアなどの既存施設と完全に一体運用されます。飛行場だけの単純な面積比較は全く無意味。これらを一つの基地とみなせば新基地の面積は普天間の約5倍になります。
 沖縄で今でもオスプレイが危険な訓練を繰り返す北部訓練場やキャンプーハンセン、伊江島補助飛行場といった訓練場も利用しやすくなります。さらに新基地の耐用年数は200年(米国防総省報告書)。県中・北部の住民に孫子の代まで負担を強いることになります

通用しない安倍・仲井真陣営の基地押し付け論_2

「三つの機能が一つに減る」?
真っ赤なウソ 米軍次第で増強

 安倍首相は「現在の普天間基地は、オスプレイの運用機能、空中給油機の運用機能、緊急時の外来機の受け入れ機能という三つの機能を持っている。辺野古に移る機能はオスプレイの運用機能だけであり、他の二つは本土に移るから、機能は三つが一つに減る」と語っています。
 この理屈は、真っ赤なウソです。
 2012年10月に普天間基地(沖縄県宜野湾市)に配備された12機のオスプレイはい13年3月から県外での訓練を開始しました。ところが、同年8~9月の追加配備(12機)をへて普天間基地での離着陸回数は増加。オスプレイは住宅地上空も頻繁に飛行しています。県外への「訓練移転」では、「負担軽減」にならないことは事実が証明しています。
通用しない安倍仲井真陣営の基地押し付け論写真2
 他の二つの機能はどうでしょうか。
 空中給油機KC130は8月26日までに岩国基地(山口県岩国市)に移駐したものの、その2日には、普天間基地に舞い戻ってきました。宜野湾市の目視調査によれば、移駐完了後も10回飛来(7日時点)。タッチ・アンド・ゴー訓練や深夜の訓練も行っています。
 外来機の受け入れも「なくなる」根拠はまったくありません。
 2006年の「米軍再編」合意で、「基地負担軽減」を口実に、嘉手納基地のF15戦闘機の訓練の一部が県外に移転されることになりました。ところが、逆に航空機の騒音は増加しました。「負担軽減」が名ばかりなのは、米国本土などからの外来機の飛来が増えたためです。
 辺野古新基地への外来機の飛来も「米軍の運用状況による」(江渡聡徳防衛相)のが現実です。

通用しない安倍・仲井真陣営の基地押し付け論_3

普天間基地が「固定化」される?
「県内移設」こそ最悪の固定化

 政府は、「辺野古に移設しなければ、普天間基地が固定化する」とどう喝しています。
 しかし、日米両政府が1996年に普天間返還で合意をしながら18年間も固定化したのはなぜか。それは「県内移設」という条件がついていたからです。県内たらいまわしでは問題が絶対に解決しないことは、18年間の歴史が証明しています
 だからこそ、昨年1月に「県民総意」を踏まえて政府に提出した「建白書」は、「普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念」を求めています。「建白書」を裏切り、「県内移設」にしがみつくことこそ、最悪の「普天間基地固定化論」です。
 普天間基地は、米軍が戦時国際法をも無視して住民の土地を強奪した上に築かれたものです。無法に略奪した基地は、ただちに閉鎖して返還するのが、当たり前の道理です。
 昨年末、映画監督のオリバー・ストーン監督ら米有識者が出した声明も「(普天間)返還に条件がつくことは本来的に許されない」と指摘しています。
 仲井真知事も17日の公開討論会で、辺野古新基地に反対するオナガ雄志候補に対して「普天間基地が固定化しかねない」と批判しています。
 ところが仲井真氏は昨年11月に、こう述べていました。「固定化ということの意味を、軽々にお使いになるのは、自分が無能だという表現なのです」「固定化するという発想、言葉が出てくること自身が、一種の堕落だと思います」。まさに今、この発言が仲井真氏自身にはね返っています。
 オナガ氏は「沖縄県が移設先を探すという発想自体が間違い」と指摘しています。

通用しない安倍・仲井真陣営の基地押し付け論_4

海兵隊が抑止機能果たす?
「日本防衛」と無縁の「侵略力」

 沖縄に海兵隊がいることで抑止機能を果たし、平和と安定を手にできる-。安倍政権が新基地を沖縄に押し付ける言い分の一つです。しかし、海兵隊は平和のための「抑止力」ではなく世界へ殴りこむ「侵略力」です
 そもそも海兵隊は真っ先に敵陣に上陸し、襲いかかることを任務とする「殴り込み」部隊です。1982年、ワインバーガー米国防長官(当時)が「沖縄の海兵隊は日本の防衛には充てられていない」と議会への書面で証言しているように、日本の「防衛」とは無縁です。
 実際、海兵隊は沖縄からベトナム、イラク、アフガニスタンの各戦争に出動し、罪の無い多くの人々を殺りくしています。
 とりわけ、数千人の民間人を無差別に殺害したイラク西部ファルージャの戦闘(2004年)では、沖縄の第31海兵遠征隊がその最前線に立ちました。この部隊2200人はファルージャを含むアンバル州に展開。市街地を破壊しつくしました。
 ここには普天間基地のヘリ部隊も出動。イラク派兵を急いだずさんな整備が原因で、沖縄国際大学に墜落事故を起こしました。
 海兵隊は日常の訓練で「キル! キル! キル!(殺せ! 殺せ! 殺せ!)」と叫び、殺人訓練を行っています。その残虐性は住民にも向けられ、1995年の少女暴行事件などを起こしています(表)。
通用しない安倍仲井真陣営の基地押し付け論写真3
海兵隊が沖縄県民に与えているのは「平和」ではなく、恐怖と犠牲だけです。

由美子ちゃん事件(嘉手納幼女強姦殺人事件 - Wikipedia)

宮森小学校米軍機墜落事故 - Wikipedia

国場君れき殺事件

隆子ちゃん事件

沖縄米兵少女暴行事件 - Wikipedia

沖国大米軍ヘリ墜落事件 - Wikipedia

通用しない安倍・仲井真陣営の基地押し付け論_5

「島ぐるみ」のたたかい
県民一丸で日米両政府動かす

 1953年4月11日早朝、真和志村(現・那覇市)。米軍は同村銘苅、安謝、平野、岡野の4地区で住民を機関銃で脅し、ブルドーザーで農地をつぶし、強奪していきました。沖縄での「銃剣とブルドーザー」による土地強奪の始まりです。
 強奪はさらに宜野湾・伊佐浜、伊江村真謝、西崎へと広がり、住民の反対・抵抗運動が高まります。このような中、米国は56年6月、沖縄の基地の重要性と「長期保有」を確認した「プライス勧告」で、土地の「一括払い」=買い上げと、新たな強奪を強行する考えを示しました。
 住民の怒りは広がります。「土地の一括払いは行わない」などとした「4原則」貫徹の県民大会が同月、県内各地で開かれ、のべ20万人が参加。同年7月、那覇市内で開かれ、15万人が結集した大会には人民党、社会大衆党、民主党といった超党派が参加しました。いわゆる「島ぐるみ
闘争」の始まりです。
 この流れは祖国復帰運動へと発展し、不可能といわれた沖縄の本土復帰を勝ち取る大きな力になりました。
 復帰後は少女暴行事件に抗議する県民大会(95年10月)以来、大規模な県民大会が4回、開かれました。そのたびに県民は日本政府による分断攻撃にさらされてきましたが、「島ぐるみ」の新たなたたかいは広がり、発展していきました。
 その集大成が、県内41市町村の首長、議長、県議らが署名した、普天間基地の閉鎖・撤去と県内移設断念、オスプレイ配備撤回を求める「建白書」(13年1月)です。
 「建白書」の実現をめざすたたかいは、50年代以来の「島ぐるみ」をまっすぐに引き継いだものです。
 「建白書」の取りまとめで大きな役割を果たし、たたかいの先頭に立つオナガ雄志(たけし)候補が沖縄県知事になり、県民が一つになれば、日米両政府を必ず動かし、新しい歴史の扉を開くことになります。
(おわり)


沖縄10.21県民総決起大会(1995.10.21)

http://youtu.be/B2XpTyJ1-Ec


”血の同盟”より平和共同体
黙ってはいられない 2014
(しんぶん赤旗)2014年10月30日

沖縄国際大学大学院教授
元「琉球新報」論説委員長

前泊 博盛さん

”血の同盟”より平和共同体

 沖縄では事実が県民の前に明らかになるまで20年かかるんです
 普天間基地辺野古「移設」について、防衛省幹部は早くから「すべての計画はオスプレイのため」といっていましたが、2011年まで配備は隠され続けてきました。
 辺野古への新基地計画は、実は1966年に米海軍が構想していたものですベトナム戦争による米国の財政難で断念されましたが、今度は日本の税金で最新基地を提供しようというわけです

日本中の問題

 県民の命と財産をどう守るか。いま知事選で普天間と辺野古の問題に象徴されているわけですが、本質的には沖縄の基地全体の問題であり、沖縄の経済をどう発展させていくかという問題なんです。
 さらにいえば、国民の安全をどう守るかという、憲法日米安保に関わる日本全体の問題でもあります。

 安倍首相は集団的自衛権の行使を容認する解釈改憲を強行し、日米の「抑止力」で日本を守るといいます。沖縄ではこれを「ゆくし(沖縄の方言で『うそ』)力」というんです。
 むしろ安倍さんが自ら、戦争しなきゃいけない環境をつくっているのではないか。靖国参拝などで中国や韓国の反日感情を高め、軍事力を強化したうえ、その力を背景に外交を展開しようとしています。
 「イスラム国」への空爆やイスラエルの非難決議に国連で唯一反対した対応をみても、米国は「おかしいんじゃないの」と世界中から思われています。その米国も今は血を流すのは嫌がっているんです。安倍さんのやり方を見ていると、日本だけが血を流したがっているみたいです。
 軍事力でなんでも解決できるというのは今や幻想です。〃血の同盟”なんて時代遅れのことはやめて、私はアジア共同体(AU)をつくるべきと考えています。アジア人同士で一滴の血も流さないという誓いこそ必要です。

 鍵は経済協力

 共産党の「北東アジア平和協力構想」は、軍事中心に物事を考える勢力にくさびを打ち込む点で重要な提言です。
 軍事に頼らない地域にしていくには、EU(欧州連合)にみるように域内の格差をなくし、みんなで豊かになるという経済協力体制の構築がポイントです。沖縄も、外交が活発な平和なアジアの中でこそ、交流・物流の拠点として発展できると思います。
  聞き手・写真 池田晋

小出裕章先生:「斃(たお)れてもやまざるは我が道なり」(田中正造の言葉)

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着物と羽織には9の紋どころ…憲法9条を守る噺家登場
(ラジオフォーラム#95)

http://youtu.be/7piVrKR0rMI?t=15m50s
15分50秒~第95回小出裕章ジャーナル
四国電力伊方原発の現状と問題点「伊方原子力発電所は北には中央構造線、南には南海トラフがあるという、まさに地震の巣のような所に建っています」

http://www.rafjp.org/koidejournal/no95/
伊方発電所
谷岡里香:
今日のテーマが「四国電力伊方原発の現状と問題点」ということですが、伊方原発は四国でたったひとつだけの、しかも内海に面している原発ですね。
伊方原発の所在地

小出さん:
そうです。

谷岡:
という所をお話した所ではあるのですが、今日のお客様が噺家の古今亭菊千代さんでして。どうぞ、菊千代さん。小出さんとお話下さい。

菊千代さん:
すいません、こんにちは。

小出さん:
はい、こんにちは。

菊千代さん:
古今亭菊千代と申します。私は、国会でのお話をなさった時から小出先生の大ファンで。
参議院・行政監視委員会 小出裕章参考人
でも、もうすごいご活躍というかみんなに力を与えて頂いてるんですけど。あまりにもいろんな所でご活躍なさってるようなので、お体が心配なので、元気でますます私達を正しい方へ導いて頂きたいと思います。

小出さん:
はい、ありがとうございます。ただ、私自身は原子力の場で生きてきた人間として、福島第一原子力発電所の事故を防ぐこともできなかったわけですから、皆さんに対して大変申し訳ないと思っています。少しでも被害を軽減するためにできる力をこれからも使おうと思っていま

菊千代さん:
はい、よろしくお願い致します。

小出さん:
よろしくお願いします。

谷岡:
菊千代さん、もしこの後、聞きたいことがあったら途中から参加して下さい。お願い致します。

菊千代さん:
分かりました。

谷岡:
それでは伊方原発の所に話を戻しますが、愛媛県の伊方町で原発から5キロ圏内に住んでいる皆さんに安定ヨウ素剤の配布が行われました。これは、安全対策として放射能が漏れるような大事故に備えて配られたものということですが、小出さんはこの安定ヨウ素剤をもう既に配布したということは、どういうふうに評価されていますか?

小出さん:
当たり前のことだと思います。安定ヨウ素剤というのは、原子力発電所の事故が起きて、放射性のヨウ素が住民達の元に届く前に飲まなければいけませんので、あらかじめ住民達に配布しておかなければ間に合わないのです。
EAL・OILに基づく防護措置の導入
OILと防護措置の詳細について

国や電力会社の方は安定ヨウ素剤を配布すると、何か事故が起きるというイメージを住民に与えてしまうということで、事前に配布することを嫌がっていたわけですけれども。そんなことでは全く意味がありませんので、あらかじめ配っておかなければいけませんし、5キロなんていう範囲では狭すぎるとむしろ私は思います。

安定ヨウ素剤の事前配布・服用の明確化

谷岡:
そうですか。小出さんとしては、どのぐらいの範囲までの住人に手渡すべきだという風に思ってらっしゃるんですか?

小出さん:
例えば、福島第一原子力発電所の事故の場合には、40キロ~50キロ離れた福島県飯舘村という所まで猛烈な汚染が行ってしまいましたので、せめてそのぐらいの範囲はやっておくべきだと思います。
福島県内の線量分布図

届かなかった安定ヨウ素剤

谷岡:
そうすると、かなり大きな範囲になりますね。愛媛の伊方町から50キロの範囲と言うと、宇和島とかその辺まで行くんですかね?

小出さん:
はい、そうですね。松山もひょっとしたら入ってくるんじゃないかと思いますが。
伊方原発 位置関係

谷岡:
逆に、今度内海ですから対岸にまではいかないにしても、結構な距離になりますね?

小出さん:
そうです。

谷岡:
安定ヨウ素剤ですから、これ基本的には錠剤のような物を想像すればいんですか?

小出さん:
そうです。
安定ヨウ素剤

谷岡:
もし、起こった場合にはすぐに飲む?

小出さん:
はい。日本のこの国というのは、事故が起きた時の情報を正しく住民になかなか伝えてくれないということが福島第一原子力発電所の事故の時にも起こりましたので、事故が起きたということを知ったら速やかに飲むべきだと私は思います
安定ヨウ素剤の投与時期と投与効果との関係

谷岡:
速やかに、大人子供どのように飲むべきかという事も当然既に配布された時に情報も伝わっているという理解でよろしいのでしょうか?
安定ヨウ素剤予防服用量

小出さん:
伝えておかなければいけないのですが、どれだけキチッと伝えて下さってるのか、申し訳ありません。私は知りません。

95-koide

谷岡:
この伊方原発、今手元に地図があるのですが、ほんとに突端の海に面した所ですが、ここの原発をどういうふうに評価してらっしゃいますか?

小出さん:
はい、私は1974年に京都大学原子炉実験所に就職してきたのですが、ちょうどその前年の秋から伊方原子力発電所の設置許可取消裁判というのが始まりまして、私もその裁判に関わって、証人に出たりしたことがありました。そのためにたびたび現地にも行きましたし、現地の放射能汚染の測定ということもやってきましたので、私にとっては大変馴染みの深い原子力発電所です。

谷岡:
そうですか。今、伊方には1号機、2号機、3号機まであるんですね?

小出さん:
そうです。

谷岡:
全部もちろん今、稼働はしていないという状況ですが、この内海に面した所にある伊方原発はどのようなリスクを負っているのでしょうか?

小出さん:
はい、皆さんは中央構造線というのをご存じでしょうか? 日本最大の活断層といわれてるものでして、1973年だったと思いますが、小松左京さんが『日本沈没』という小説を出してくれたことがありました。それは、その中央構造線を境に日本が割れて海の中に滑り落ちていくという、そういう事を題材にした小説でした。
日本沈没映画パンフ
それほど、この中央構造線というのは、日本という国の中では重要な位置を占めていまして、もし、この中央構造線という活断層が動くようになれば、巨大な地震が起きるだろうと考えられています。その中央構造線のほんとにきわの所に伊方原子力発電所は建っています。
中央構造線
赤線が中央構造線、青線に囲まれた部分はフォッサマグナ

谷岡:
その中央構造線に加えて、ここ数年は南海トラフという言葉を非常によく聞こえるようになりました。その両方が関係するということもあり得るわけですよね?
南海トラフ

小出さん:
はい、中央構造線自身は伊方原子力発電所のすぐ近くの北側に走っているのです。南の方には南海トラフという、また巨大な断層というかプレートの境界というものがあって、そこでも南海地震東南海地震というような巨大な地震が過去繰り返し、繰り返し起きてきたという事が分かっているのです。ですから、伊方原子力発電所は北には中央構造線、南には南海トラフがあるという、まさに地震の巣のような所に建っています
伊方原発と地震

谷岡:
1号機~3号機の中でも、特に3号機が問題があるというふうに考えてよろしいですか?

小出さん:
3号機はプルサーマルという非常に馬鹿げたというか、安全性を犠牲にし、そして経済性もないというようなことをやろうとしているわけでして、プルサーマルというのは、プルトニウムという物質を燃料に使うということなのですが、プルトニウムというのは、人類が遭遇したうちで最大の毒物と言われてるほどの毒物でして、普通の原子力発電所で使っているウランに比べれば、何万倍、何十万倍も毒性が強いという、そういう物を燃料として使ってしまおうという計画なのです。なんとしても止めさせなければいけないと思います
プルトニウムとその他の高度毒性物質との比較

谷岡:
私たちに何ができるかということを、自分にできることっていうのを考えて行動していかなければならないなあって、菊千代師匠思いますよね?
伊方原発を襲おうとするゴジラ
伊方原発を襲おうとするゴジラ

菊千代さん:
そうですね。まだまだ全然。「もう大丈夫なんでしょ?」なんて平気で言ってる人ほんとにいますからね。
菅 安倍自民 原発再稼働ゴリ押し

小出さん:
そうですね。

谷岡:
なかなかテレビでは伝えられない情報がたくさんあるので、みなさんに小出さんのお話を私達が拡散していくということも大事な役割だなって改めて思いますね。

小出さん:
ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いします。

谷岡:
小出さん、どうもありがとうございました。

小出さん:
はい、ありがとうございました。

菊千代さん:
ありがとうございました。



菅 安倍自民 嘘つく子


原発事故時の備え 甘すぎ
別冊 南海日日新聞
(東京新聞【こちら特報部】話題の発掘)2014年10月8日

 四国電力伊方原発の放射能漏えい事故時に甲状腺被ばくを抑制する安定ヨウ素剤の二回目の事前配布が五日に愛媛県伊方町内であった。九月二十八日の一回目と合わせて計二千六百五十三人が受け取ったが、これは対象者の48.3%にすぎない。町民はヨウ素剤の効果よりも事故そのものを強く恐れているようだ。

原発事故時の備え 甘すぎ

ヨウ素剤配布 対象者の48%

 事前配布の対象者は、原発から五キロ圏内に住む三歳以上の伊方町民五千四百九十四人。二日間とも町民会館など二カ所で配られた。ヨウ素剤を受け取った女性(七○)は「ないよりはいいが、飲むような事態になったら大変だ。近所の人は、事故になったら逃げられんと言っている。(原発は)このまま動かんでほしい」と声を潜めて語った。
 筆者は伊方町の担当者に疑問点をただした。まず5キロ圏外の町民はどうするのか。担当者は「避難指示が出た場合には、自家用車で避難してもらうのでヨウ素剤は必要ない。自家用車に乗れない人は町がバスを用意する」と説明したが、町の保有バスはスクールバスを入れても二十五台、収容定員は五百八十人分しかない。自家用車やバス利用者の見込み数は「想定できない」とあいまいだ。
 地震を伴う複合災害の時の地滑り、道路の崩壊による集落の孤立について聞くと、「どの集落も道は数本あるので孤立する集落はない」と言い切った。伊方町に隣接する八幡浜市でさえ二十集落が大地震時に孤立する可能性があると想定されている。しかし、伊方町の担当者は「各自治体で(孤立)想定が違うのではないか」とけむに巻いた。旧伊方町誌に「伊方町の地形の特色は、第一に低いが険しい山地が多い」「雨期に地滑りを起こし、耕地や道路を押し流すことが多い」などと記されていることを知らないのだろうか。ヨウ素剤を事前配布しただけでは、何の解決にもならない
 (近藤誠・元南海日日新聞記者)=随時掲載



原発の来た町原発はこうして建てられた
http://www.hangenpatsu.net/files/SaimaIkataBook.pdf
まえがき

 一九七八年四月二五日、松山地方裁判所の玄関から「辛酸亦入佳境」の垂れ幕を持った住民が飛び出してきた。七三年から始まった四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)二号炉の設置許可取消しを求める裁判で住民が敗訴した瞬間であった。この垂れ幕の言葉は一九〇七年六月、谷中村の強制破壊を前に田中正造が書いたものであった。
 一九世紀から二〇世紀に移る頃、日本は日清・日露の戦争を勝ち抜き、列強諸国の仲間に入ろうとしていた。そのためには鉱工業を中心に国内産業を飛躍的に増大させることが必要とされた。栃木県足尾の銅山はその中心を担ったが、 鉱山の鉱毒は渡良瀬川下流一帯の田畑を汚染し、 多数の農漁民の命を奪った。田中正造は帝国議会の議員として一〇年にわたって、国と企業が一体となった自然破壊と人民殺戮を告発し続けた。
 しかし富国強兵の名分の前に議会は無力であり、人民の被害はますます拡大した。一九〇〇年二月一七日、正造は「亡国に至るを知らざれば之れ即ち亡国の儀につき質問書」を提出して議会を捨てる。その中で彼は「民を殺すは国家を殺す也。法を蔑ろにするは国家を蔑ろにする也。皆自ら国を毀つ也。財用を濫り民を殺し法を乱して而して亡びざるの国なし、之を奈何」と書いた。
 東京を流れる江戸川に鉱毒が拡大するのを嫌った政府は、利根川・江戸川の分流点であった関宿で河川改修工事をして渡良瀬川を現在の利根川に流すとともに、谷中村を水没させて鉱毒溜にしようとした。正造は「谷中問題は日露問題より大問題なり」として谷中村に入村、弾圧される村民に全身全霊をかけて寄り添った。しかし、国・企業・官憲一体となった攻撃で村民の住居は強制破壊され、村は水底に沈められた。以降、正造は利根・渡良水系の河川調査を進め、自然を守ることの大切さを説き続けた。一九一三年九月四日の昼下がり、彼は生涯を捧げた河川調査の途上、倒れた知人宅で亡くなった。その少し前の日記にはこう書かれている。
 「対立、戦うべし。政府の存立する間は政府と戦うべし。敵国襲い来たらば戦うべし。人侵入さば戦うべし。 その戦うに道あり。 腕力殺戮をもってせると、 天理によって広く教えて勝つものとの二の大別あり。予はこの天理によりて戦うものにて、斃れてもやまざるは我が道なり。 」
 伊方原発を含め日本の原子力発電はエネルギー需要を満たすために必要だといわれる。その大義を振りかざす国の周りには、利権を求める集団や個人が集まり、権力・金力をふんだんに使って住民から土地と海を奪った。 伊方原発は動きはじめ、 そして今も動き続け、 裁判も敗訴した。 斉間さんが本書で詳細に、ある時は淡々と、ある時は怒りを込めて事実を書き留めているように、行政・議会・司法、そして警察・さらに学者までが一体となった原子力の推進は苛烈であり、住民の力はあまりにも弱い。刀折れ矢尽きるように、いや住民ははじめから刀も矢も持たず、ある時は警察に弾圧され、ある時はだまされ、ある時は私財を抛ったあげくに倒れていった。残った者も自分の命を削るように抵抗を続けてきたが、闘いの当初若者であった人々もいまや老年にさしかかってきた。
 斉間さんは一九六九年伊方原発の誘致話が表面化して以降、ほとんど自らの一生をかけてこの問題に取り組んできた。新聞記者として、一人の住民として、裁判の原告として長い長い闘いであった。その彼も二号炉訴訟の判決を前に病に倒れ、本書は闘病中の力を振り絞っての刊行である。正造さんが最後まで闘いをあきらめなかったように、斉間さんの闘いも彼の生命のあるかぎりこれからも続くであろう。詳細な事実を記録し広く知らせるという本書のような闘いは、余人をもって為しがたいものであり、斉間さんがこの時、この場所に生きていてくれたことをありがたく思う。
 ただの庶民たちにとって、苦難の歴史は今後も繰り返し、長く続くであろう。しかし、斉間さんが担ってきた闘いこそ「天理によって広く教え」るものであり、 「斃れてもやまざる」闘いである。斉間さんに幸あれ。伊方の住民たちに幸あれ。

二〇〇二年二月二五日 記
京都大学原子炉実験所 小出裕章


<小出裕章さんに聞く>原発の町・愛媛伊方の住民と共に闘った40年
(アジアプレス)2014年7月18日
http://www.asiapress.org/apn/archives/2014/07/18192622.php


2014/05/24
【愛媛】「国のやり方に抵抗しようと思ってきたし、今後もそうしたい」
~小出裕章氏講演「原子力発電所という機械」

(IWJ)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/141606
 京都大学原子炉実験所の小出裕章氏は、新たに原発を作り、輸出するために、福島のことを忘れさせようとしている政府のやり方を批判しながら、「原発事故を起こした世代の人間として、子どもたちを守るための責任を果たさなければならない」と訴えた。

 2014年5月24日(土)、松山市に隣接する愛媛県伊予郡松前町の松前総合文化センターで、小出裕章氏講演会「原子力発電所という機械」が行われた。小出氏は、原発の安全神話が崩壊したことを指摘しながら、いまだに福島第一原発の事故は収束していないとして、「1号機から3号機は炉心が溶け落ちて、どこにあるかすらわからない。ただ、水をかけ続けるだけで、汚染水があふれている。むき出しになった4号機の使用済み燃料の移動作業も完了していない」と語った。

 さらに、福島原発事故で膨大な量の放射性物質が環境にばらまかれ、土地は汚染し、人は被曝したことについて、「どんなに微量の被曝でも危険はある。それが現在の学問の到達点である」と述べ、今回の事故に何の責任もない子どもだけは守らなければならない、と訴えた。

記事目次
原発も機械。事故を起こさない機械などない
浴びていい放射線の量などない。どんなに微量でも被曝は危険
福島原発事故で子どもに責任はない。子どもだけは守らなくては



原発も機械。事故を起こさない機械などない

 原子力発電所という施設について、小出氏は「原子力発電所は非常に単純な『機械』。内部にある圧力容器は、厚さが16センチもある猛烈に分厚い鋼鉄製の圧力釜である。その中に水が張ってあって、ウランが浸けてある。そのウランを核分裂させると熱が出てくるので、水が沸騰して蒸気として噴出する。それでタービンという羽車を回して発電する。ただのお湯を沸かす機械である」と語る。

 「しかし、火力発電所は、東京湾、大阪湾にもたくさんあるが、原子力発電所だけは都会に作ることができない。なぜかというと、ここで燃やしているものがウランだからである。ウランを燃やし、核分裂をさせてしまうと、核分裂生成物という放射性物質が大量に溜まる。だから、原子力発電所だけは都会でなく、過疎地に建てるということを、今日までずっとやってきた」と解説した。

 「原発は機械である。事故を起こさない機械なんてない。そして、原発を動かすのは人間である。人間は、時に誤りを犯す。当たり前のことである。だから、原発でも、小さな事故から大きな事故までさまざまな事故が起きる。これに対して、原発を推進してきた人たちは、大きな事故、破局的な事故は『想定不適当』だとして、無視してきたのである」。

 「どういうことかというと、『5重の壁で厳重に放射性物質を閉じ込めるので、放射能は絶対に外に漏れない。だから、放射能が外に出る事故は、考えること自体が不適当だ』ということである。特に、原子炉格納容器は絶対に壊れない、ということにしてしまった。だから、国は原発立地において、『原子炉格納容器だけは、いついかなる時も壊れない』という仮定のもとに安全審査をやってきた。絶対に壊れないから、放射能も出ないので被害はない。そういう主張で今日までやってきた。しかし、福島第一原発では原子炉格納容器が壊れて、大量の放射性物質が吹き出した」と、小出氏は安全神話の破綻を指摘した。

浴びていい放射線の量などない。どんなに微量でも被曝は危険

 放射能の被害に関して小出氏は、「放射能で汚染された地域の人々は、捨てられてしまっている。日本の政府、電力会社は、あたかも低い被曝であれば『安全、安心、何の被害も出ない』と言わんばかりの宣伝を流してきた。今でも、そうであるかのように宣伝をする人たちがいる。しかし、残念ながらそんなことはない。放射能は必ず危険」と述べ、BEIR-Ⅶ報告を紹介した。

 これは、米国の科学アカデミー内の生物が放射線被曝した時の影響を調べる専門委員会が、2005年に出した報告である。「『利用できる生物学的、生物物理学的なデータを総合的に検討した結果、委員会は以下の結論に達した。被曝のリスクは低線量にいたるまで直線的に存在し続け、しきい値はない』と報告された。被曝に関する限り、浴びていいという量は存在しない。どんなに微量の被曝でも危険はある。これが現在の学問の到達点である」。

 合わせて、ICRPの2007年の勧告にも触れ、「『約100ミリシーベルト以下の線量においては不確実性が伴うものの、がんの場合、疫学研究および実験的研究が放射線リスクの証拠を提供している。約100ミリシーベルトを下回る低線量域でのがん、または遺伝的影響の発生率は、関係する臓器および組織の被曝量に比例して増加すると仮定するのが科学的に妥当である』」と紹介した。これらの報告をもとに小出氏は、「日本では100ミリシーベルト以下の被曝であれば『安全、安心、無害だ』という学者すらいる。こんなことを言う学者は、刑務所に入れなければいけない」と断じた。

福島原発事故で子どもに責任はない。子どもだけは守らなくては

 住民の帰還について、小出氏は「日本政府は、1年間に20ミリシーベルトという被曝をする地域にまで『帰れ』と言っている。20ミリシーベルトは、私のような放射能を使って働いて給料をもらう、ごく特殊な大人に対して適用した基準。それを『赤ん坊に対しても許す』と日本政府は言い出した。今回の事故には責任のない子どもたちに、そんな危険を負わせるなど、私は我慢がならない。国のやり方に抵抗しようと思ってきたし、これからもそうしたい」と表明した。

 子どもを守るためには、「一番いいのは避難。放射能と戦っても勝てないので、まずは逃げる。でも、国が人々を捨ててしまった以上、避難できる人は大変少ない。今現在も汚染地帯で、多くの人は苦悩しながら生活している」と話す小出氏は、次のような対策を示した。

 「避難できなければどうするか。サマーキャンプなどで疎開してみる。夏休みの1週間でもいい、とにかく汚染地帯から子どもを引き離す。そして、校庭や園庭の地面の剥ぎ取り。子どもたちが集中的に暮らす場所である学校の校庭や幼稚園の庭は、必ず土を剥ぎ取らなければならない。もうひとつは、給食の材料を厳選することである」。

 今の被災者への対応に関して、「福島のことを忘れさせようとしている。これまで日本では、58基の原子力発電所が認可されてきた。その原子力発電所すべてを認可したのは、自由民主党。安全性を確認した、と言っている。そして、福島事故が起きた後も、安全性を確認して再稼働させると言っている。伊方原発もそうである。新たに原子力発電所も作る。そして、金儲けのためには原発の輸出もする。彼らにとっては、自分たちの責任をまず逃れて、さらに原発を推進するためには、福島の事故を忘れさせることが必要なのだ」と批判した。

 最後に小出氏は、「とにかく、子どもを守らなければいけない。守りたいと話してきた。こんな事故を引き起こしてしまった大人として、今、子どもたちを守らないのであれば、私は私自身が許せない。だから、やりたいと思っている。一人ひとりが、何をやることが自分の責任なのかを考えてほしい」と訴えた。【IWJテキストスタッフ・花山/奥松】


弱者を搾んな庶民イジメんな…議員ヤメレ!(・ω・´)

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弱者を搾る安倍政権
もっと真剣に怒ろう
作家・タレント 室井佑月さん
(全国商工新聞)2014年11月10日

弱者を搾る安倍政権



どうもおかしい安倍首相 「政治とカネ」心身負荷 第1次内閣に似る
(東京新聞【こちら特報部】)2014年11月5日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014110502000138.html
 最近の安倍晋三首相はどうもおかしい。特定の新聞の報道を取り上げて「捏造(ねつぞう)」呼ばわりしたかと思えば、民主党議員に献金した労組について「殺人までする組織活動家と関わりがある」と物騒な言い回しで攻撃する。週刊誌では、首相の健康問題も取り沙汰されている。その理由の一つが、内閣改造後に次々と発覚する閣僚の「政治とカネ」の問題であることは想像に難くない。「政治とカネ」と健康問題で瓦解(がかい)した第一次安倍内閣の末期と似てきた。
(林啓太、榊原崇仁)

どうもおかしい安倍首相「政治とカネ」心身負荷_1

参院委 いら立ち あらわ

 折しも四日、参院予算委員会では、「安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議」があった。安倍首相は、努めて冷静に振る舞って見せたが、度々いら立ちをあらわにした。
 野党の先陣を切った桜井充氏(民主)は経済を取り上げた。首相はせわしく資料の束をめくったり、胸の前で組んだ両手の指をしきりに動かしたりした。
 日経平均が一時一万七千円を回復した株高の一般国民への恩恵について問われると、首相は「投信の形でもっている人もいるし、年金も株で運用している」と答弁。野党議員らが「簡単
には国民に金は回っていかない」とヤジを浴びせると、「静かにしていただけますか」と制した。
 続く水岡俊一氏(民主)は一部週刊誌報道を基に、西川公也農林水産相が過去に収賄の容疑で不起訴処分になったとされる問題を俎上(そじょう)に載せた。首相は肘掛けに右腕をもたれてうつむき、ムツとした表情を浮かべた。法律用語でしどろもどろの上川陽子法相にヤジが飛ぶと、おもむろに挙手。委員長の了解を得て、一時退出してしまった。
 小野次郎氏(維新)が、政治資金の取り扱いをめぐって報告書を訂正した江渡聡徳防衛相を追及した際は、しきりに頭を左右にかしげた。「将棋で言えば(江渡氏は)詰んでいる」と詰め寄られると、首相は、質問の制限時間がすでに尽きているのを踏まえて「将棋で言えばゲームオーバーです」とやり返した。

自身の問題で感情爆発させ

 仁比聡平氏(共産)からは、沖縄の辺野古新基地計画にまつわる疑惑について答弁を再三求められたが、自身は矢面に立たず、江渡防衛相に任せた。野党から「答えろ」とヤジられても、首相は右手前のテーブルに置いたマイボトルの飲み物を囗に含みながら「どこ吹く風」を決め込んだ。
 そんな首相がこの日、最も感情を爆発させたのは、自らの「資質」や「政治とカネ」の問題に話が及んだ時である。
 吉田忠智氏(社民)は、ヘイトスピーチ(差別扇動表現)団体「在日特権を許さない市民の会(在特会)」関係者と首相がツーショット写真を撮っていた問題を質した。みるみるうちに顔を強ぱらせた首相は「極めて失礼な質問だ。写真を撮った政治家は私だけではない」と激高した。
 二〇〇七年九月に首相が相続税三億円を脱税した疑惑に関する一部週刊誌報道について触れられると。「質問を見逃すことはできない。重大な名誉毀損だ。全くの捏造だ」とまくしたてた。自席に戻ってからも
 「私は答えませんよ」「何の根拠がある。びっくりした」と、聞こえよがしに大声で独りごちた。

どうもおかしい安倍首相「政治とカネ」心身負荷_2

政治とカネ心身負荷

 なるほど安倍首相は、好悪の感情をむき出しにする場面が目立つ。
 朝日、読売、毎日、産経、日経の各紙などは先月三十日付朝刊で、首相が前日に側近と懇談した際、民主党の枝野幸男幹事長らの政治資金問題を念頭に「『これで(与野党ともに)撃ち方やめになれば良い」と述べた」と報じた。
 同日の衆院予算委員会では、当の枝野氏が質問に立った。そこで首相は、なぜか朝日だけを名指しで「『撃ち方やめ』と私か言ったと報道が出た。これは捏造です。私が言ってもいないことが出たので、大変驚いた」と非難した。
 朝日は三十一日付の朝刊で、懇談の出席者から説明を受けて記事化した経緯を説明した上で「記事は捏造ではない」と反論した。
 一国のトップらしからぬ言動はこれにとどまらない。
 首相の交流サイト・フェイスブック(FB)は今月一日付で、「捏造」発言が飛び出した衆院予算委での枝野氏とのやりとりを蒸し返した。枝野氏とJR総連JR東労組の関係について「『殺人までする危険な反社会的な組織活動家と関わりがある団体から資金の供与を受けるのは問題であり、そのことをただすのは当然』と安倍首相は述べた」とつづったのだ。
 JRの二労組は「こちら特報部」の取材に「私たちを殺人集団と印象づける発言。事実無根で言語道断」とコメントした。
 ここに来て首相の健康問題も話題に上るようになった。第一次安倍内閣がわずか一年の短命に終わったのは、「政治とカネ」の問題とともに、自身の病気も原因となったからだ。
 一部の週刊誌や夕刊紙は八月末以降、「首相に健康不安説が再燃」「内閣改造直前に飛び交う『大腸炎悪化説』」などの見出しを付けた記事を掲載。七、八月に首相の歯科通いが急増したとして「体調悪化が歯に出ることは多い。首相の持病の潰瘍性大腸炎が悪化しているんじゃないか」などと勘ぐる自民党議員の声を紹介した。
 フライデーの今月十四日号は、先月二十六日の自衛隊式典に出席した首相について「ずっと苦悶の表情を浮かべ、隊員を激励するはずなのにヘナヘナと座り込んだ」と伝えた。
 そうした報道にどれだけ信ぴょう性があるのかは不明だが、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「ただでさえ安倍首相は歴代首相と比べても外遊が多く、体力を消耗している。そんな中で『政治とカネ』の問題が噴出した。肉体的にも精神的にも相当、追い詰められているのではないか」と分析する。
 朝日たたきなどは「スキャンダルから目をそらさせる戦略」と見る向きもあるようだが、「もっと堂々と振る舞うべきだ。姑息な手法を取れば国民の信頼は離れる」。
 政治評論家の森田実氏も、首相の一連の言動について「品格が欠けている。安倍内閣は間違いなく後退局面に入っている」と切り捨てた。
 政治アナリストの伊藤惇夫氏は「政治とカネの問題は第一次内閣のように、まだまだ発覚する可能性はある。首相自身、当時の悪夢が頭をよぎっているはずだ」と指摘した上で、こう予測する。
 「第一次内閣と違うのはアベノミクスの存在。まさに命綱と言える。ただ、多くの国民がその恩恵を受けられていない期間が、あまりに長く続いている。国民に見切られたとき、安倍内閣は取り返しのつかないほど大きなダメージを受けることになる

どうもおかしい安倍首相政治とカネ心身デスクメモ



脱税戦隊・献金ジャー



小渕氏の政治資金問題から見る「世襲」 政界のレベル低下招く
(東京新聞【こちら特報部】)2014年11月6日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014110602000143.html
 小渕優子前経済産業相の政治資金問題で、東京地検特捜部が強制捜査に動いた。小渕氏の政治資金は、父親の故・恵三元首相時代からの元秘書が、一手に処理していたという。政治とカネの問題の背景にあるのが、世襲の問題だ。小渕氏だけではない。今や、衆院議員の4人に1人がいわゆる世襲議員といわれる。あらためて世襲議員の悪弊を追及する。
(上田千秋、三沢典丈)

小渕氏の政治資金問題から見るレベル低下招く_1

「お姫様扱い」「すべて秘書任せ」

 「やっぱりお嬢さまだから、社会勉強が足りなかったんだろうなあ。こんなことになって残念だよ」。小渕氏の地元、群馬県中之条町で、商店街を歩いていた男性(八三)は話した。
 父恵三氏は、二〇〇〇年五月に脳梗塞のため死去。TBS社員だった小渕氏は、急きよ後を継ぎ、翌月の衆院選で初当選した。恵三氏は官房長官や首相などを歴任。祖父の光平氏も衆院議員を務めており、三代続く政治一家だ。
 「地元にも頻繁に顔を出して、祭りでは法被を着て一緒に踊ってくれた。地元のことをよく考えてくれている」(同町の八十歳の女性)という声はあるものの、小渕氏本人は東京生まれの東京育ち。「地盤」「看板(知名度)」「かばん(資金)」の三バンをすべて先代から引き継いだ典型的な世襲議員といえる。
 収支報告書の観劇会をめぐる収支の食い違いなどを指摘され、小渕氏は経産相の辞任に追い込まれた。辞任の記者会見では「子どものころから一緒に過ごしてきた信頼するスタッフの下で資金を管理してもらっていた」「私もじくじたる思いだが、全体像が分からない」と釈明。まるで自分には責任がないかのような発言を繰り返した
 小渕氏が「信頼するスタッフ」と評したのが、前中之条町長の折田謙一郎氏だ。恵三氏の時代から長く地元担当の秘書を務めた。最初の選挙から小渕氏を指導。「大番頭」「国家老」と呼ばれた。金庫番でもあり、政治資金の処理を一手に握っていたとされる。
 地元住民からも疑問の声が上がる。同町の木内二二男(ふじお)さん(六七)は「秘書らに任せっきりだった部分はあるにせよ、自分でチェックしていればこんなことにはならなかった。世間知らずだったんだろう」。七十代男性も「たたき上げの議員であれば、ゼロから自分でコツコツと積み上げないといけない。子どものころからお姫さま扱いで、そういった苦労をしてないからこそ起きた問題かもしれない」と話した。
 小渕氏は過去五回の選挙でいずれも七割前後の得票率を記録するなど、選挙にはめっぽう強い。一方、恵三氏は選挙で苦労の連続だった。今回、問題視されている観劇会やワインの贈答といった支持者への振る舞いの源流は、当時にあるとの見方がある。
 中選挙区時代の旧群馬3区(高崎市、中之条町など同県西部、南部)からは共に首相経験者の中曽根康弘福田赳夫両氏が立候補していた。社会党書記長を務めた山口鶴男氏もいて、激しいつぱぜり合いを繰り広げた。「上州戦争」と呼ぱれ、恵三氏は毎回、苦戦続き。自身の立場を「ビルの谷間のラーメン屋」と自嘲したこともある。
 当時を知る関係者は「全国最少の得票で当選したこともあったし、とにかく毎回ピンチだった」と振り返る。別の関係者は「同じ自民党で政策に大した差はないから、各陣営とも旅行を企画したり、いかに有権者を振り向かせるかに知恵を絞った。小渕陣営がやっていることは、当時の名残なんだろう」と推察する。

小渕氏の政治資金問題から見るレベル低下招く_2

「家業」継ぎ、安直に当選

 小渕氏は、今のところ議員辞職は否定している。だが、地元では早くも「後釜」予想まで出ている。「衆院へのくら替えを狙っている山本一太参院議員が出馬する」「中曽根元首相の孫で、中曽根弘文元文科相の息子が出る」といったうわさが飛び交っている。
 世襲議員は、どれくらいいるのか。本紙が調べた前回二〇一二年衆院選の直後の集計では「親族の国会議員の地盤を継承した、もしくは、父母や祖父母が国会議員だった人」を「世襲」として数えたところ、衆院議員四百八十人中、百十四人。うち自民党は八十九人を占める。民主党にも世襲議員はいる。
 ○九年の前々回衆院選では、世襲議員は九十人(うち自民は五十五人)だったから、大幅に増加している。世襲議員の増加は、小選挙区制を導入した後から顕著になった。
 第二次安倍改造内閣の太田昭宏国土交通相を除く自民党議員の顔ぶれを見ると、安倍晉三首相をはじめ、麻生太郎財務相、岸田文雄外相、竹下亘復興相ら十八人中九人が世襲だ。小渕氏に代わって経産相に就任した宮沢洋一参院議員も伯父の宮沢喜一元首相の地盤を引き継いだ世襲議員だ。
 海外では、米国のケネディ家プッシュ家などが政治一家として知られるが、議員の世襲問題に詳しい国
際大学グローバルーコミュニケーションーセンターの加藤創太教授(比較政治経済)によると、米国の上下院の世襲率は5%程度という。「先進国ではイタリアが高い方だが、日本ほど突出して高い国はない」と指摘する。
 徳島文理大の八幡和郎教授(政治学)は世襲議員の増加について「政界全体のレベル低下をもたらす」と指摘。「戦前から高度成長期までの首相は東京大卒の官僚や軍人出身者がほとんど。佐藤栄作首相の後、中曽根首相ぐらいまでは政治・経済に通じたプロだった。その後、首相候補と呼ばれるのは二世議員ばかり。能力のない政治家が多くなっている」と嘆く。
 加藤氏は、世襲が政策立案にも影を落としているとみる。「安倍首相が女性の活躍推進を目標に掲げているのは、人材の多様性を高めようという狙い。それなら、人口のうちほんのわずかにすぎない世襲議員が、大臣ポストの半分を占めているのを、まず正さなければならない」と批判する。小渕氏の問題については「本人は政治資金管理を事務所に任せ、知らなかったと釈明しているが、自分の選挙資金の管理すらできない人が、巨額の予算を扱う官庁を御しきれるはずがない。この人事そのものが、安倍首相が掲げる政治主導ではなく、官僚お任せの官僚主導となっている」と断じる。
 世襲批判に対して「選挙で選ばれたのだから問題ない」という反論がある。だが、加藤氏は「自民党の場合、世襲候補には、地盤がまるまる引き継げる選挙区が割り当てられるのに対し、公募で選ばれた候補者は、民主党の有力議員がいる選挙区などがあてがわれる。高校野球でいえば、公募の候補者は地方予選から勝ち上がらなけれぱならないが、世襲候補は甲子園の決勝までシードされるようなもの」と語る。
 政治評論家の浅川博忠氏は「世襲議員は家業のように職を継ぎ、安直に当選できるため、たたき上げと比べ、国のために何かをなそうという意思が希薄」と指摘する。
 浅川氏は、選挙制度を改革するしかないと説く。
 「三バンを引き継ぎやすい小選挙区制では、ますますたたき上げが減ってしまう。世襲を一概に否定はしないが、自民党が複数候補を立てにくい定員三人程度の中選挙区制にして、もっとたたき上げに道を開くべきだ

小渕氏の政治資金問題から見るレベル低デスクメモ



総選挙中に安倍が手にした脱法的裏金2・5億円
(日刊ゲンダイ)2014年10月23日

 「政治とカネ」の問題で一気に女性閣僚2人を失った安倍首相。きのう(21日)は女性誌の編集長らと懇談し、いまだに「女性」の看板にこだわっていたが、こんなパフォーマンスでカネに汚れた政権のイメージを払拭できると思っているのか。安倍自身、不透明な政治資金を受け取っており、その額は辞任した小渕優子の比ではない。

総選挙中に安倍が手にした脱法的裏金

不透明さは小渕マネーを凌駕

 自民党が政権に返り咲いた12年の総選挙の投開票日は12月16日。選挙に先立つ衆院の解散は11月16日だったが、この日程と前後して安倍のフトコロには党本部から巨額のマネーが流れていた。
 12年分の自民党本部の政治資金収支報告書には11月13日、24日、26日、30日、12月11日と5回に分けて5000万円ずつ、計2億5000万円を安倍個人に支出したことが記載されている。支出の名目は「政策活動費」-。聞きなれない言葉だが、党幹事長室は安倍事務所との共通見解として「わが党の政策活動費は党勢拡大や政策立案、調査研究を行うために、従来より党役職者の職責に応じて支給しており、法にのっとって適正に処理している」と説明する。
 時期から判断して、安倍は巨額マネーを選挙対策に使ったとみられるが、自民党本部の支出に
は「遊説及び旅費交通費」「会議及び食糧費」「調査費」などがワンサと計上されている。「政策活動費」が何に使われたカネなのか、ますます理解できない。

領収書1枚、報告義務なし

 「厳しく言えば『政策活動費』は脱法的な裏金のようなもの。こうした名目で議員個人に支出すると、政治資金規正法上は受け取った議員の領収書を添付するだけでオッケ-。この議員が何に使ったかまでは報告する必要がなくなるのです」と、政治資金に詳しい神戸学院大学法科大学院教授の上脇博之氏が続ける。
 「とはいえ、領収書1枚で億単位の資金の最終的な使い道を見えなくするのは、政治資金を国民の不断の監視の下に置こうとした規正法の趣旨に反します。国民に不信感を抱かせたくなければ、安倍首相は率先して”ブラックボックス”を公開すべきです。国政選挙の時期の支出ならなおさらで、安倍首相が選挙のために不透明なカネをばらまいたという疑念を生じさせます
 この年の自民党本部の収入は約159億円。うち政党交付金は約102億円に達する。
 実に収入の6割以上を税金に頼っているのだ
 12年には「政策活動費」として当時の石破幹事長にも計2億6000万円、前回09年の総選挙直前には当時の麻生首相に計2億9300万円が支出された。どちらも現政権の重要閣僚である。
 政権中枢が使途報告のいらない巨額の”つかみ金”を平気で手にするトチ狂った感覚。この政権にクリーンさなど永久に望めない。



視点 安倍内閣の政治とカネ問題
政治資金問題の背景には庶民いじめの財界政治が
神戸学院大学教授 上脇博之
(全国商工新聞)2014年11月10日

政治資金問題の背景には庶民いじめの財界政治が

 第2次安倍政権の改造(9月3日)から50日も経過してない10月20日、目玉人事「女性閣僚5人」のうち2人が「政治とカネ」問題で辞任しました。
 小渕優子経産大臣の複数の政治団体の政治資金はデタラメで、その最たるものが「観劇会」の収支問題です。10年と11年その費用の一部(計約2600万円)を政治団体が肩代わり負担している報告書。これが事実なら有権者への寄付を禁じた公選法違反になります。
 また、09年と12年は小渕氏が当選した衆院選の年ですが、09年の観劇会については入場料などの支出は記載されているものの参加費の収入は計上されておらず、12年の観劇会では収入も支出も未記載。両年も公選法違反になりそうです。
 しかし小渕氏は、例年「観劇会」参加者から1万2000円の会賞を徴収し実費を負担してもらい、過去8年分について毎年1000人から2000人ほどが参加していたと説明。これが事実なら、その収入の未記載の年はもちろん、約370万円しか報告していない10年も11年も収入の大幅な過少報告になります。収支報告の虚偽記載を禁止した政治資金規正法違反です。
 この場合、未報告の巨額収入が着服されていれば横領の罪に問われ、裏金として政治や選挙に使われていれば法的責任とは別に12年総選挙での小渕氏の当選の政治的正当性に疑念が生じます。この疑念を払拭できる説明がなされなければ小渕氏は議員を辞職すべきです。
 辞任したもう一人は松島みどり法務大臣。東京都墨田区・荒川区内の盆踊り会場などで不特定心数の有権者に「うちわ」を配布したことが、選挙区内の有権者への寄付を禁止した公選法違反ではないかと国会で追及されました。
 安倍首相は2人の閣僚辞任に「任命責任がある」と認めましたが、その責任を一切とってはいません。
 他の大臣でも「政治とカネ」問題は発覚しています。
①資金管理団体から政治資金規正法が禁止している寄付を350万円受け取っていたと報告していた江渡聡徳防衛大臣
②資金管理団体がSMバーに1万8000円余りを支出し、政党支部が外国人企業から寄付40万円を受けていた宮沢洋一経産人臣(小渕氏後任)
③政党支部が「パソナ」から事務所スタッフを派遣してもらいその給与を人件費から支払っていた高市早苗総務大臣
④政党支部が脱税企業から寄付30万円を受けていた有村治子行革担当大臣
⑤後援会が「賀詞交歓会」の支出約664万円を記載しているのに収入は記載していなかった望月義夫環境大臣…。
 7年前、第1次安倍政権は「政治とカネ」問題などが理由で閣僚がドミノ辞任し崩壊しました。
 そもそも閣僚らの「政治とカネ」問題は”財界言いなりの政治”を強行する自民党とその議員の体質的問題です。
 同党は憲法違反政党助成金企業献金二重取りを続けている上に、国家主権を侵害する恐れのある外資50%以上の上場企業の政治献金も、法律の改悪により解禁して受け取ってきました
 個々の庶民から寄付金などを集める真摯な努力をしなくても、自党の財政の約8割を政党助成金(税金)で賄えているから、平気で違法・不適切な支出ができるのです
 その上、政治腐敗の温床である企業献金も受け取り財界政治を強行して格差社会を生み出し、消費税増税と福祉切り捨てなど庶民に「痛み」を押し付けてきました。そのため、党員数は547万人から78万人に減少しており、自民党議員側は、それでも庶民に投票してもらって選挙で当選するために、買収スレスレの違法寄付をするのです。
 民主党政権に失望して自民党政権支持へと回帰している保守層が、自民党の本質を直視すれば、安倍第2次政権の崩壊も遠くないでしょう。



小出裕章先生:もともとその夢(原子力かける夢)というもの自身がほとんど幻だった

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ネット署名で社会を変える~Change orgの戦略に迫る
(ラジオフォーラム#96)

http://youtu.be/46CY3MqvqzI?t=17m9s
17分9秒~第96回小出裕章ジャーナル
次世代型高温ガス炉とは?「まだまだ実験炉すらまともに動いてないという、そういう施設ですので、それが安全だなどということは到底あり得ないです」

http://www.rafjp.org/koidejournal/no96/

ガス冷却高速炉の図

湯浅誠:
今日伺いたいのは、次世代型高温ガス炉っていうことなんですけども。高温ガス炉って言うから、ガスを使ってLPGとかなんとか使ってということなのかなと思ったら、これ原子炉の一種なんですか?

小出さん:
そうです。もちろんLPGを使ったりするという、そういうことではありません。現在、日本で使っている原子力発電所の原子炉、あるいは、ほとんどの世界の原子力発電所の原子炉というのは、水を使って冷却しているのです。
原子炉格納容器
原子炉格納容器

そして、水の温度がせいぜい330~340℃ぐらいまでしか上げることができないのです。それ以上に上げてしまうと、燃料が溶けてしまうという危険があって、そのぐらいの温度にしか上げられないのです。

そうすると、発電機に繋がってるタービンというのがあるのですけれども、タービンを回す時の蒸気の温度で発電の効率が決まるのですけれども、たかだか330~340℃ぐらいの水しか使えないということになると、発電効率が33%にしかならないのです。つまり、原子炉の中で発生させた熱のせいぜい3分の1しか使えないで、3分の2は捨てるしかないという、まことにばかげた発電施設。
海温め装置

湯浅:
「それを海水に流しているから“海温め装置”だ」って小出さんが言ってたあの話ですね?

小出さん:
はい。ですから、何とかして、その効率を上げたいという風にはもちろん、原子力をやってきた人達も思ってきたわけです。実際に火力発電所等は、もうすでに蒸気の温度が500℃ぐらいまでの蒸気で発電していますので、熱効率は50%をもうすでに超えてるというような状態なのです。

それに比べて原子力発電所はもうほんに効率が悪いので、なんとかしたいと思ってきて、少しでも温度の高い状態の原子炉を動かしたいと思ってきました。そして、300℃ぐらいの蒸気しか使えないとなると、せいぜいその発電にしか使えないのですが、例えば、900何十℃とかのガスを使えるようになれば、うまくすれば製鉄に使えるかもしれない。うまくすれば、水素の製造に使えるかもしれないという、様々な夢を昔から描いてきたのです。ただ、どこにもそんなものはありません。
高温ガス炉による熱のカスケード利用概念
高温ガス炉の多目的利用
高温ガス炉と軽水炉との経済性比較検討例

湯浅:
政府が今回、原発事故を受けてってことなんでしょうが、その高温ガス炉である高温工学試験研究炉、茨城県大洗町にあるって言うんですが、それの再開に向けて動き出したということなんですが、じゃあ、要するにこれは、水の代わりにガスでタービン回すんだという。要はそういうことですね?

小出さん:
そうです。

96-koide

湯浅:
原発事故を受けて、それの研究に着手した、再開したということは、それだと安全なんですか?

小出さん:
もちろん、そんなことはありません

湯浅:
そんなことないですよね?

小出さん:
はい。これまで水を使って冷却していた原子炉だって、「一番それがいい」と世界中の原子力を進めてきた人達が言ってきたわけですけれども、それでも様々なトラブルが起きてきたし、時には福島第一原子力発電所の事故のようなことだって起きてしまうわけです。それに比べれば、高温ガス炉なんていうのは、まだまだ実験炉すらまともに動いてないという、そういう施設ですので、それが安全だなどということは到底あり得ないです。

湯浅:
なんかその説明によると、事故を起こしても核分裂反応が自動的に止まって核燃料を空気で自然に冷却できる等、軽水炉より安全性が説明されてるみたいなんですけど。

小出さん:
それは、絵に描いた餅だろうと思います

湯浅:
絵に描いた餅。

小出さん:
軽水炉にしたって核分裂の連鎖反応止めること自身は大変容易だと彼らは言ってきたわけです。チェルノブイリ原子力発電所の事故が起きた時には、核分裂の連鎖反応が暴走するという形で起きたのですけれども、その時、日本の原子力を推進してる人達は、「あれはロシアの原子炉だからああなったのであって、自分のところはそんなことにはならないから絶対原子炉は大事故になりません」と言っていた。
黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉 (RBMK) の構造図
黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉 (RBMK) の構造図

それでも、福島の第一原子力発電所はやはり大きな事故になってしまったわけで、形が少し違ったからと言って、原子炉そのものが完璧に安全になるなんていうことはもちろんあり得ないのです
黒鉛減速沸騰軽水圧力管型炉心崩壊事故

原子炉の安全性 平成2ー年2月作成 - 日本原子力学会
http://www.aesj.or.jp/info/ps/AESJ-PS006r0.pdf

湯浅:
なんか話聞いてると、もんじゅの話に似てます。いずれすごいのができるんだ的なところが似てるような気がしますが。

小出さん:
ずーっとそうやって原子力に関しては、夢をかけてきたわけですけれども、もともとその夢というもの自身がほとんど幻だった。原子力の燃料は無尽蔵で、化石燃料がなくなったあとは原子力だと当初は言われていたし、私自身も実はそれを愚かにも信じたわけですけれども。
東京新聞19551231
原子力の燃料であるウランなんていうのは、地球上にはほとんど存在していなくて、化石燃料が枯渇するはるか前に枯渇してしまいます。仮に、高温ガス炉なんてやっても同じことになります。それを何とか逃れようとして、もんじゅというプルトニウムを生み出しながら使うという原子炉をやろうとしたのですけれども、それも結局できないまま今日に至っています。
エネルギー資源の可採年数
原油生産の予測

湯浅:
分かりました。今日もどうもありがとうございました。

小出さん:
いえ、ありがとうございました。

日本は原発推進の米国の代理人

原発導入のシナリオ ~冷戦下の対日原子力戦略~

http://youtu.be/EbK_OlzTaWU


東電清水元社長

ぼくも原発に反対です 手塚治虫


調査報告 原発マネー ~"3兆円"は地域をどう変えたか~

http://dai.ly/x1k10ec
2012年3月8日放送
3.11 あの日から1年
調査報告 原発マネー~"3兆円"は地域をどう変えたか~
福島第一原子力発電所の事故から1年。
東京電力は燃料費の高騰を理由に電気料金の値上げを予定している。
その前提となる現在の電気料金制度が妥当なのかどうか。政府は複数の有識者会議を設け、検証を進めている。
焦点の一つが、原発の建設・運転にともない自治体に入ってくる、国からの「交付金」、電力会社からの「寄付金」などの原発関連コスト、いわゆる“原発マネー”である。
私たちの税金や電気料金から賄われているが、どれだけのカネが何の目的で自治体に渡されたのか、今もよくわかっていないものが多く、その全貌は明らかになっていない。



小出裕章氏 金沢講演会

http://youtu.be/JH0vjxzg7Ws
石川県保険医協会主催  原発・いのち・みらいシリーズ 第5回「福島原発事故の現状と未来」 講師:小出 裕章 氏(京都大学原子炉実験所助教)
福島原発事故の現状と未来



2010年6月7日 フライデー
2011年6月7日フライデー 川内原発
2011年6月7日フライデー 川内原発02
2011年6月7日フライデー 川内原発03
2011年6月7日フライデー 川内原発04


火山の噴火対応 「埋めること?」


川内再稼働 知事同意 周辺自治体を無視
(東京新聞【核心】)2014年11月8日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2014110802000134.html
 鹿児島県の伊藤祐一郎知事が七日、九州電力川内(せんだい)原発の再稼働への同意を表明した。原発周辺の地方自治体から議論に参加させるよう求められていたのに無視。県のトップから説明してほしいという住民の声にも応えなかった。県による避難計画も実効性に多くの疑問が残る中、再稼働への動きだけが進んでいる。 (小倉貞俊)

川内再稼働 知事同意 核心

 ◆怒 号

 「薩摩川内市長と市議会、県議会のご意向を総合的に判断する」。正午すぎ、伊藤知事は傍聴席から怒号が飛ぶ県議会議場でこう宣言した。その約二時間半の記者会見で「再稼働はやむを得ない」と同意を表明した。
 その瞬間、再稼働するのに同意が必要とされる「地元」に加えるよう求めてきた周辺のいちき串木野日置両市議会、再稼働反対と廃炉を要求した姶良市議会の声は無視される形となった。
 原発が再稼働すれば、周辺自治体も、立地自治体の薩摩川内市とほとんど変わらない事故のリスクにさらされる。福島第一原発事故を起こした東京電力の幹部が六日の衆院特別委員会で 「原発の三十キロ圏内の自治体の理解がなければ、再稼働させるには十分でない」と明言したが、事故の教訓を受けた発言も伊藤知事には届かなかったようだ。

  ◆逃 げ

 周辺自治体の議会だけでなく、住民の声にも耳を傾けなかった。
 県は各地で住民説明会を開いたが、避難計画の質疑には応じなかった。十月末に日置市で避難計画を説明した際、住民から「(他の周辺の)各市町でも開いて」「県の最高責任者が説明すべきだ」との要望が相次いだ。県の職員は「持ち帰る」としながら、結局、住民に回答を伝えないまま、知事が同意表明した。
 その一方で、知事や薩摩川内市長は「同意」という言葉は避けてきた
 伊藤知事は「同意は(再稼働の)法的な条件でなく、同意という言葉を使わなくていい」と弁明。十月二十八日に同意表明した岩切秀雄市長も、記者から「同意」の有無を問われると「国の責任の下で再稼働することを立地自治体として理解する」と繰り返し
た。
 再稼働には地元の同意が不可欠で重いのに、自らの判断の責任を回避し、九電や政府のせいにする姿勢が見える。

  ◆放 置

 最大の問題は、九市町に委ねられている避難計画が、どれも不-万全なまま放置されていることだ。
 自治会ごとに避難所や複数の避難ルートが提示されてはいるものの、津波や土砂崩れなどで使えなくなった場合にはどうするのか、実践を想定した検証はされていない

 また本紙が、避難者の受け入れ先に指定されている十五自治体(熊本県含む)や施設に取材したところ、受け入れ策は検討されておらず、施設への通知もほとんどないという実態が判明している。
 施設を訪ねて責任者に取材しても、当事者意識は薄かった。
 「地元同意」という手続きが終わり、九電や政府にとって再稼働への残るハードルは、政府の原子力規制委員会による事故時の対応計画の審査や現場の検査だけとなる。今後、淡々と進められていくとみられ、避難計画など住民の安全確保策は置き去りにされたまま、原発が再び動きだす可能性が大きい


私たちは認めない




九電原発依存 頼る九州経済 売上高桁違い
(東京新聞【こちら特報部】)2014年11月7日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014110702000163.html
 二〇一四年九月中間連結決算は、電力大手十社のうち九州電力だけ純損益が赤字となった。赤字脱却には、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)のほか、玄海原発(佐賀県玄海町)の再稼働も必要だという。そんな再稼働を地元企業の多くも待つ。九州で断トツ、約一兆七千億円の売上高を誇る九電が利益を出さないと、経済的に潤わないという地元の事情が、背景にある。
(沢田千秋、篠ケ瀬祐司)

九電原発依存 頼る九州経済 売上高桁違い_1

「優等生」電力唯一の赤字

 「原発が四基あってこそ収支は安定する」。中間決算を受け、記者会見した九電の瓜生道明社長はそう語った。四基とは、再稼働申請中の川内原発1、2号機と玄海原発3、4号機。九電の経営は、玄海原発1、2号機を含む計六基のフル稼働で成り立っていた。東京電力福島第一原発事故前の一○年九月中間決算は、原発がフル稼働し二百十八億円の純利益を出している。
 一○年度、九電の供給電力量に占める原発の割合は39%だった。原発設備の故障や事故が少なく、設備利用率は全国平均の約7割を上回る8割を維持し、電力関係者から「原発の優等生」と言われた。
 だが、原発の再稼動をできず、昨年の電源別発電量は石炭火力33.6%、液化天然ガス(LNG)火力37.1%、石油火力18.4%。円安や燃料価格高騰で、石炭、石油、LNGなどを合わせた燃料費は、一○年度の二千八百億円から一三年度は七千五百億円に激増した。
 さらに、原発を新規制基準に適合させるため、安全対策費三千億円が重くのしかかる。
 九電は他の電力会社同様、経営効率化を目指した。設備の定期点検周期を延ばし、規模を縮小し、修繕費を二十年前の半分に抑え、広告宣伝費、研究費など諸経費も削った。役員報酬カットやボーナス見送り、新規採用の抑制などで人件費も削った。それでも、九電だけが約三百六十億円の純損益になったのはなぜか。
 九電によると、九州は山間部や離島が多く、送電効率が悪い。一キロ当たりの契約口数は五七・三口で、十社平均七七・九口を大きく下回る。離島も多い。沖縄県を除く全国の離島の62%の電力を九電が供給する。離島は需要密度が低く島ごとに発電設備を設置するため、燃料の輸送費もかかり、発電コストは九州本土の二倍に達する。
 台風被害も他の電力会社より多いという。一九五一~二○一三年の都道府県別の台風上陸数ランキングで、ベスト10に一位の鹿児島県を含む九州四県が入る。一度の台風で電柱数百本、電線数千カ所が被害を受けることもある。
 しかし、より発電効率が悪く原発依存度が高い他の電力会社が同時期、黒字だったことも事実だ。九電の広報担当者は「値上げの時期と改定額」を赤字の理由に挙げた。昨春、九電は家庭向けを6.23%、企業向けを11.94%値上げした。値上げ幅は、川内原発1、2号機が昨年七月、玄海原発4号機が同十二月、同3号機が今年一月に再稼働すると想定して算出した。再稼働時期が延びるほど差額が生じ、多額の赤字に陥るという説明だ。
 担当者は「同時期に値上げした関西電力は十一基あるうちの四基が再稼働想定時期を過ぎたが、六基中四基を見込んだ弊社より差額は少ない」と話す。再稼働の想定時期について、瓜生社長は記者会見で「当時の判断だったとしか言いようがない。原子力の安全担保のために必要な期間だったと思う」と述べた。

九電原発依存 頼る九州経済 売上高桁違い_2

売上高桁違い 関連会社は71

 ともかく、原発の再稼動は、九電にとって喫緊の課題だ。瓜生社長は四日、川内原発の周辺四市町の首長と鹿児島市内で会談し、安全対策などを説明した。先月の会談と合わせて、立地自治体の薩摩川内市を除く原発三十キロ圏の八市町の首長への説明を終えた。
 瓜生社長は説明後、記者団に「一定のご理解はいただけたのではないか」と話した。各首長から大きな反対論は出なかったようだ。
 だが、原発事故が起きれば、周辺自治体は大きな被害を受ける。地元紙の南日本新聞が四月に鹿児島県内で行った世論調査では、六割近くが再稼働に反対だった。それでも首長から目立った反対論が出ないのは、なぜか。
 鹿児島国際大の八木正准教授(環境経済論)は「九州最大の企業であり、電気事業をほぼ独占する九電の影響力はものすごく大きい。再稼働に反対することで、(国や県による)公共事業など、行政全般に及ぼす悪影響も心配しているのだろう」と分析する。
 確かに、九電は九州の企業の中で突出した存在だ。
 東京商工リサーチの資料によると、一四年三月期決算の九電の売上高は一兆6829億円で、九州でトップ。福岡県の一四年度の一般会計当初予算額とほぼ同じだ。2位のトヨタ自動車九州は7863億円、3位のTOTOが3985億円とは桁が違う。
 九電の従業員は約一万三千人。帝国データバンクによると子会社・関連会社は計七十一社。地元経済界をリードする九州経済連合会の会長は、発足から七代続いて九電出身者が就いた。
 財団法人「九州経済調査協会」(福岡市)は三月、九電の原発停止が九州経済に与える影響を試算した。燃料費の大幅増加などのコスト増や人件費・設備投資削減の損失は五千二百七十二億円。福島第一原発の事故前、一○年度の九州の域内総生産(GRP)は約四十四兆円だったから、試算した損失は1.2%にあたる。
 田代雅彦調査研究部長は「低成長時代に1.2%は大きな数字。これは一次的な影響で、他企業の設備投資減少など二次的影響を加えると、負の影響額はさらに増える。東京には多くの大企業が本社を構えているが、九州では九電の存在感は圧倒的だ」と解説した。九電の代わりとなる企業が九州にはないわけだ。
 経費削減で、九電が各地のオール電化などのPR施設を閉鎖し、テナントに空きが出るといった影響も出ている。鹿児島市中心部の一等地にある鹿児島商工会議所ビルでは三月末に契約が終了し、約七百平方メートルが空いている。
 地域への寄付も減った。震災前の三年間は年平均で総額十四億円を寄付していたが、一二年度は約四億円。一三年度は一億円に激減している。
 「原発停止でホテル旅館・民宿業はもとより、サービス業、バス・タクシー業など関連業種の売り上げ減少などの影響が拡大する」。約七十団体でつくる「薩摩川内市原子力推進期成会」は、早期再稼働を求めて市議会に陳情した。
 前出の八木准教授はエネルギー行政への市民の参加や九電だけに頼らない経済の実現が望ましいと説く。
 「九電は自然再生エネをどう進めるかなどを、市民の意見も聞きながら進めるべきだ。各地でガス会社が電気事業に参入する動きが出始めた。これらに取り組む事業者が将来、九州全域で相互協力することで変化が生まれるのではないか

九電原発依存 頼る九州経済 デスクメモ



環境省が健康影響否定の中間案 初期被ばくを過小評価
(東京新聞【こちら特報部】)2014年11月4日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014110402000182.html
 福島原発事故による健康影響について、環境省の専門家会議は議論を続けてきたが、同省は先月、その中間取りまとめの案を公表した。内容は健康影響を否定する姿勢が色濃い。被ばくデータの欠如が問題視されながら、「事故が起きても大したことがない」という結論ありきの方針がうかがえる。再稼働の動きが強まる中、未来の事故の影響すら、すでに過小評価することを約束しているようにすら読める。
(榊原崇仁)

環境省が健康影響否定の初期被ばくを過小評価_1

福島事故「被ばく小さい」 複数委員 データ不足指摘

 「被ばく線量の上限値でも、健康影響をもたらす可能性は低い」
 中間取りまとめ案にあるこの一文は、とりわけ懸念されている小児甲状腺がんの増加と放射線影響の因果関係を否定したものだ。
 この案は十月二十日の専門家会議で示された。福島県はすでに「健康影響は考えにくい」と見解を出しており、これにお墨付きを与える内容となっている。
 だが、そう結論づける根拠は極めてあいまいだ。
 政府は福島事故後の二○一二年三月末、福島県内の子どもを対象に放射性ヨウ素の内部被ばく線量を測定した。放射性ヨウ素が甲状腺がんを誘発する恐れがあるとされているためだ。
 環境省は案で「被ばくの実測値などを考えると、甲状腺の内部被ばくが百ミリシーベルトを超える可能性は小さい」と記し、加えて低線量被ばくの健康影響についても否定的に見ている。
 低線量被ばくの軽視も問題だが、「こちら特報部」がこれまでに指摘してきたように「被ばく線量は小さい」と言い切れるのかという根拠は明確ではない。
 そもそもヨウ素被ばくを測定したのは、わずか千人程度。福島県民二百万人、このうち十八歳以下の子ども四十万人で、被ばく線量を網羅的に把握できているわけではないからだ。
 環境省によれば、案は過去の委員の発言をもとにまとめたという。ただ、被ばくデータの欠如を重く見る委員は少なくない。
 先月二十日の会議では、日本医師会の石川広己常任理事が「(被ばくデータの)不確実さは私が指摘してきたところ」と主張。東京医療保健大の伴信彦教授も「一番高い被ばく線量はよく分かってない」と述べ、日本原子力研究開発機構の本馬俊充氏も同調した。
 ちなみに伴、本間の両氏は、原発推進派寄りと批判されがちな国際放射線防護委員会(ICRP)の委員だが、そこからさえも「待った」がかかった格好だ。
 環境省の担当者は取材に対し、「ご指摘を踏まえて検討する」と答えた。しかし、一度示した見解を引っ込めるとも考えにくい。
 原発再稼働に前のめりになる政府の姿勢を見るにつけても、環境省が「事故が起きても大したことがない」という結論を早々に出す懸念は拭い去れない。
 二人の子どもを持つ福島県いわき市の男性(五三)は、こうした政府の姿勢に不満を募らせる。
 「うちの子たちは、どれだけ甲状腺に内部被ばくがあったか測ってもらってない。だから『被ばく線量は小さい』『健康影響の可能性は低い』と言われても、安心のしようがない。政府はこの問題の幕引きを早くしたいのかもしれないが、福島の被災者をないがしろにしてほしくはない

環境省が健康影響否定の初期被ばくを過小評価_2

防災指針 教訓生きず 「次の事故」でも被害無視か

 「政府が原発事故の被害から目を背けるのは今に始まったことではない。体質としか言いようがない
 放射線医学総合研究所の元主任研究官で、国会事故調の委員を務めた崎山比早子さんはそう言い切る。
 崎山さんは放射性ヨウ素による内部被ばくの実測データが約千人分しかないのも、その体質に起因する部分が大きいとみる。
 政府はなぜ、十一年三月末に実施した子どものヨウ素被ばくの測定調査を千人程度で打ち切ったのか。
 この疑問については、一二年に内閣府の原子力安全委員会(当時)が公表した資料で触れられている。ここで政府は「調査を行うことが、本人家族及び地域社会に多大な不安を与えるおそれがある」といった理由を持ち出していた。
 一連の経緯は国会事故調の報告書にも記載されているが、崎山さんは「調べるのをやめた本当の理由は別にあると思う」と語る。
 「被ばく実態を正確につかむと、議論の余地がないほど深刻な状況が出ていたはずだ。事故責任の追及をかわしたい政府は、言い逃れのために、ごく一部のデータ、それも被ばくを小さく見せられるものしか残さなかったのではないか
 現在からでも被ばくのデータを測定できればよいのだが、放射性ヨウ素は半減期が八日と短く、2か月ほどで測定できなくなる。そのため、現存するデータを使わざるを得ない。
 深刻なのは同じような状況が、次に原発事故が起きた際にも生まれる可能性が否定できない点だ。
 国が示す防災の方針「原子力災害対策指針」には、個々人の被ばく線量を把握する必要性が記されている一方、放射性ヨウ素による内部被ばくの測定をどの機関がどの範囲まで進めるかについて、具体的な記述が何ら示されていない。
 原子力規制庁の担当者は「積み残しになっている課題の一つと認識しているが、現時点ではまだ議論できていない」と明かす。
 明確なルールがない現在の状況下で、ヨウ素被ばくを調べることになったら、福島の事故時と同様、被ばく状況を直視しない政府の体質が顔をのぞかせることになりかねない。
 自治体レベルでも、ヨウ素被ばくの調査方法については白紙の状態だ。
 今月二、三の両日、北陸電力志賀原発の原子力総合防災訓練があった。立地県である石川県の担当者は「避難計画の策定など、被ばくを避けるための予防策には手を付けている。だが、実際に被ばくしてしまった線量をどう測るかという点については、国が方針を示しておらず、具体的に検討できていない」と話す。
 衣類などに放射性物質が付いているか調べるスクリーニング検査は、過去の訓練でも実施してきた。しかし、汚染を早く見つけて取り除くという点が目的のため、被ばく調査とは似て非なるものだという。
 知事が再稼働に前向きな九州電力川内原発の地元、鹿児島県はどうか。
 県の地域防災計画では、放射性ヨウ素の半減期を考慮し、「発災後一週間以内をめどに、放射性ヨウ素の吸入による内部被ばくの把握を行うものとする」とあるが、同県の担当者は「計画に書いてある内容以上のことは決まっていない」。
 川内原発の再稼働に反対する「反原発・かごしまネット」の向原祥隆代表=鹿児島市=が現状の防災対策に向ける視線は厳しい。
 「事故時に避難したとしても、被ばく状況をチェックしないまま、無事避難できたと言えるのか。それではただの移動にすぎない。事故があったときの備えができてない以上、再稼働は到底無理な話だ

環境省が健康影初期被ばくを過小評価_デスクメモ

お知らせ と 「北海道の少女の涙の訴え」「悪の凡庸さについて」

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お知らせ

ご機嫌いかがでしょうか?(^ω^)
とても、寒くなってきましたね?(-Д-)サムイネェ
恒例ならば10月中頃に旅行に行くのですが、いつも紅葉には早く、今回は紅葉を狙って旅行したいと思ったのですが・・ちょっと遅いようですね・・(;^ω^)

明日(11月13日)からしばらく、田中正造のゆかりの地や千葉・神奈川などを旅行してきます。
よって、しばらく、ブログをお休みします。

帰ってきましたら、旅行の様子を当ブログで報告したいと思います(^^♪
ちなみに、「音楽ブログ」もお休みいたします。

よろしくお願いしますm(._.)m





北海道の少女の涙の訴え

 その講演会は夜の集まりでしたが、父母と教職員が半々くらいで、およそ三〇〇人くらいの人が来ていました。そのなかには中学生や高校生もいました。原発はいまの大人の問題ではない、私たち子どもの世代の問題だと言って聞きに来ていたのです。
 話がひととおり終わったので、私がなにか質問はありませんかというと、中学二年の女の子が泣きながら手をあげて、こういうことを言いました。
今夜この会場に集まっている大人たちは、大ウソつきのええかっこしばっかりだ。私はその顔を見に来たんだ。どんな顔をして来ているのかと。いまの大人たち、とくにここにいる大人たちは、農薬問題、ゴルフ場問題、原発問題、なにかと言えば子どもたちのためにと言って、運動するふりばかりしている。私は泊原発のすぐ近くの共和町に住んで、二四時間被曝しつづけている。原子力発電所のあるイギリスのセラフィールドでは、白血病の子どもが生まれる確率が高いということは、本を読んで知っている。私も女の子です。年ごろになったら結婚もするでしょう
。私、子ども生んでも大丈夫なんですか?

と、泣きながら三〇〇人の大人たちに聞いているのです。でも、だれも答えてあげられない。
 「原発がそんなに大変なものなら、いまごろでなくて、なぜ最初につくるときに一生懸命反対してくれなかったのか。まして、ここに来ている大人たちは、二号機もつくらせたじゃないか。だから私はいままでの倍、放射能を浴びている」と。ちょうど、泊原発の二号機が試運転に入ったときだったのです。
 「なんで、いまになってこういう集会をしているのか、〔意味が〕わからない。もし私が大人で自分の子どもがいたら、命がけで体を張ってでも原発を止めている」と言う。
 私が「そういう悩みをお母さんや先生に話したことがあるの」と聞きましたら、「この会場には先生やお母さんも来ている。でも、話したことはない」と言います。「女の子どうしではいつもその話をしている。結婚もできない、子どもも産めない」って。
(略)
、これは決して、原発から八キロとか一〇キロの場所の話ではない、五〇キロ圏、一〇〇キロ圏でそういうことがいっぱい起きているのです

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」より


日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか
矢部宏治・著
http://www.shueisha-int.co.jp/archives/3236
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか概要
日本の戦後史に隠された「最大の秘密」とは何か?その謎を解き、進むべき未来を提示する。

●なぜ、日本の首相は絶対に公約を守れないのか?
●なぜ、人類史上最悪の原発事故を起こした日本が、いままた再稼働に踏みきろうとしているのか?
●なぜイラクから戦後8年で撤退した米軍が、2014年の今、沖縄で新たな基地を建設し始めているのか?

不思議なことばかり起こる現在の日本。しかし、あきらめてはいけません。
過去の歴史、なかでも敗戦から独立までの6年半の占領期を見直せば、そうした矛盾を生みだす原因が、あっけないほど簡単に理解できるのです。
秘密を解くカギは、「昭和天皇」「日本国憲法」「国連憲章」の3つ。
さあ、あなたもこの本と一緒に「戦後70年の謎」を解くための旅に出て、日本人の手に輝ける未来をとりもどしましょう。

大ヒットシリーズ「〈戦後再発見〉双書」の企画&編集総責任者が放つ、「戦後日本」の真実の歴史。公文書によって次々と明らかになる、驚くべき日本の歪んだ現状。精緻な構造分析によって、その原因を探り、解決策を明らかにする!

目次
PART1 沖縄の謎――基地と憲法
PART2 福島の謎――日本はなぜ、原発を止められないのか
PART3 安保村の謎①――昭和天皇と日本国憲法
PART4 安保村の謎②――国連憲章と第2次大戦後の世界
PART5 最後の謎――自発的隷従とその歴史的起源

著者プロフィール
矢部宏治(やべ・こうじ)
1960年、兵庫県生まれ。慶応大学文学部卒業後、(株)博報堂マーケティング部を経て、1987年より書籍情報社代表。著書に『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社)。共著書に『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』(創元社)。企画編集シリーズに「〈知の再発見〉双書(既刊165冊)」「J.M.ロバーツ 世界の歴史(全10巻)」「〈戦後再発見〉双書(既刊3冊)」(いずれも創元社刊)。


『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』
矢部宏治・孫崎享 対談

http://youtu.be/cBFE2dWTVQg

横田空域
横田空域

2014/10/13
「戦後再発見双書」プロデューサーが語る、日米関係に隠された「闇の奥」~岩上安身による『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』著者・矢部宏治氏インタビュー
(IWJ)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/181723
 基地問題と原発問題には共通した構造が存在する――。

 ベストセラーとなった孫崎享氏の『戦後史の正体』をはじめ、「戦後再発見双書」シリーズをプロデュースした編集者の矢部宏治氏が新刊を刊行する。『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』と題された本書では、タイトルの通り、日本が在日米軍基地と原発を「止められない」理由が考察されている。その際のキーワードとなるのが、日米関係だ。

 辺野古での新基地建設問題、砂川事件をめぐる最高裁判決、日米合同委員会、日米原子力協定など、日米関係をめぐる「ハート・オブ・ダークネス」(『闇の奥』、ジョゼフ・コンラッド)について、岩上安身が話を聞いた。

記事目次
●「ノーガードで、全部書いた」~「戦後再発見双書」のエッセンスを注入
●「3.11以降、日本人は大きな謎を解くための旅をしている」
●日本の「ハート・オブ・ダークネス」、日米合同委員会
●「砂川裁判」に対して米国から下された指令
●米軍基地問題と原発をつなぐ線~日米安保と日米原子力協定

動画・インタビューは本編で( ^ω^)_凵 どうぞ


2014/11/02
国際社会の「敵国」であることを自ら望む日本の病~岩上安身による『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』著者・矢部宏治氏インタビュー第2弾
(IWJ)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/201949
 孫崎享著『戦後史の正体』など「戦後再発見双書」を手がけた編集者の矢部宏治氏の新著『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』。本書で重要視されているのが、国連の「敵国条項」の存在である。

 国連憲章第53条と第107条では、第2次世界大戦で枢軸国側に立って戦った7カ国(日本、ドイツ、イタリア、ブルガリア、ハンガリー、ルーマニア、フィンランド)が、「敵国条項」の対象国であるとされている。しかし、日本以外の国は、政変や善隣外交(旧西ドイツによる東方外交など)によって、事実上、「敵国条項」対象国の地位を脱していった。あらゆる国際協定の上位に位置する国連憲章において、日本はいまだ、国際社会の「敵国」であるとされているのである。

 その「敵国」・日本で、隣国を口汚く罵るヘイトスピーチが横行し、河野談話の見直しなど歴史修正主義の勢いが強まり、さらには「核武装論」などが公然と唱えられると、米国をはじめとする国際社会は、日本の軍国主義化と再軍備を警戒するのではないか。そして、日本に在日米軍が存在するのは、そうした潜在的「敵国」である日本を、内側から封じ込めるためではないのか――。そう、矢部氏は指摘する。

 第1弾に続き、日米同盟の深奥をめぐって、岩上安身が矢部氏に話を聞いた。

記事目次
●日米安保条約第1条”in and about”が持つ意味
●日本国憲法の草案は日本人が書いたのか、それともGHQが書いたのか
●日本国憲法と大西洋憲章の関係
●沖縄県知事選をどう見るか
●国連憲章に記された「敵国条項」が持つ意味とは

動画・インタビューは本編で( ^ω^)_凵 どうぞ


日米合同委員会組織図


原発日誌(293)日本はなぜ基地と原発を止められないのか(1)
(疲労困憊したおじさんのブログ)
http://ameblo.jp/masaya1015/entry-11938885324.html



悪の凡庸さについて

いまこの文章を書いている二〇一四年の東京では、『ハンナ・アーレント』(マルガレーテ・フォン・トロッタ監督/二〇一二年)というドイツ映画が予想外のヒットをつづけています。この映画の主人公は、エルサレムで一九六一年に始まったナチスの戦争犯罪者アドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴し、 問題作「エルサレムのアイヒマン - 悪の凡庸さについての報告」(雑誌「ニューヨーカー」連載)にまとめた有名な女性哲学者です。
 大きな議論を呼んだそのレポートの結論、つまりナチスによるユダヤ人大量虐殺を指揮したアイヒマンとは、「平凡で小心な、ごく普通の小役人」にすぎなかった、しかしそのアイヒマンの「完全な無思想性」と、ナチス体制に存在した「民衆を屈服させるメカニズム」が、この空前の犯罪を生んでしまったのだ、という告発に、多くの日本人は、現在の自分たちの状況に通じる気味の悪さを感じているのだと思います。
 アーレントが問いかけたきわめて素朴で本質的な疑問、つまり大量虐殺の犠牲者となったユダヤ人たちは、「なぜ時間どおりに指示された場所に集まり、おとなしく収容所へ向かう汽車にのったのか
 「なぜ抗議の声をあげず、処刑の場所へ行って自分の墓穴を掘り、裸になって服をきれいにたたんで積み上げ、射殺されるために整然と並んで横たわったのか

 それらはいずれも、まさに現在の日本人自身が問われている問題だといえます。
なぜ自分たちは、人類史上最悪の原発事故を起こした政党(自民党)の責任を問わず、翌年(二〇一二年)の選挙で大勝させてしまったのか
なぜ自分たちは、子どもたちの健康被害に眼をつぶり、被曝した土地に被害者を帰還させ、いままた原発の再稼働を容認しようとしているのか
なぜ自分たちは、そのような『民衆を屈服させるメカニズム』について真正面から議論せず、韓国や中国といった近隣諸国ばかりをヒステリックに攻撃しているのか

 そのことについて、歴史をさかのぼり本質的な議論をしなければならない時期にきているのです。

「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」より


ヒトラーと6人の側近たちⅡ 第1回 「アドルフ・アイヒマン」

http://www.youtube.com/playlist?list=PLCB3C2509C04C5D6A


ミルグラム実験 - Wikipedia

ミルグラムのアイヒマン実験

http://youtu.be/EkOEiWxNmNs


ハンナ・アーレント 予告編

http://youtu.be/WOZ1JglJL78






経済にモラルは不要か 内橋克人さんに聞く
(東京新聞【こちら特報部】)2014年11月8日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014110802000136.html
 安倍政権の成長戦略の一環として今春、武器輸出が解禁された。福島原発事故の収束がほど遠い中、原発輸出も進められている。今国会での成立こそ断念されたが、カジノ法案が提出された。カネに色はないとはいうものの、経済モラルのなし崩し的な崩壊ともいうべき一連の政策は、社会にどんな影響をもたらすのか。日本の経済政策について、批判的な提言を続けてきた経済評論家の内橋克人さんに聞いた。
(榊原崇仁)

経済にモラルは不要か 内橋克人さんに聞く_1

政財界の節度 溶融

 「日本は政府も企業も節度を失ってしまった
 内橋さんはそう切り出した。安倍政権は武器輸出や原発輸出に踏み切った。現在は、戦後の労働法制の大転換ともいえる労働者派遣法の改正を狙う。内橋さんは、いずれも大企業の意をくんだ動きとみる
 「長期政権をもくろむ安倍首相は大企業とともに、互いの力を増進させたいと考えているはず。政財界の双方で『一強多弱』の状況を固定化させれば、対抗勢力が囗を出せなくなる
 原発や武器の輸出には、数百億~数千億円単位のカネが動く。ただ、商売の相手はあくまで国。消費者の需要とは結びつかない
 「(こうした輸出は)企業の利益や国内総生産(GDP)を押し上げるかもしれないが、国内市場を活性化させることにはつながらない。その意味では『虚の経済』にすぎない」
 安倍政権が繰り返しているのは、大企業が利益を得られれば、その上流での潤いが、次第に下流の国民にも及ぶというモデルだ。
 しかし、内橋さんはそのモデルは機能しないと考える。なぜなら、政権の政策には富を再分配する仕組みが欠けているからだ。同様のモデルを掲げてきた米国では「結局、大企業が利益を独占しただけ」という批判が絶えない。
 むしろ、政権の本音は貧困層を広げる点にあるのではないか。内橋さんはそう疑う。というのも、国民が日々の生活に困窮すればするほど、深く政治や経済政策について考える余裕がなくなり、政府にとってくみしやすくなるからだ

 実際に、格差や貧困を助長すらしている現政権の支持率は、依然として高い水準を保っている。
 「長きにわたる経済の停滞により、ただでさえ貧困層は増えている。そうした中で、株価などうわべの数字を信じ込む人たちが多くなっているのではないか。また『不安を持つとお上を頼る』という日本人の国民性も影響している
 安倍政権同様、軍需産業に絡めた景気浮揚策は、戦前の日本にもあった。
 「高橋是清蔵相(当時)は昭和初期の世界恐慌後、市甲に出回る通貨を増やす
 『リフレーション』を実施し、そのカネが軍需産業に回るようにした。第二次世界大戦後の復興も、朝鮮戦争関連の特需が背景にあった。そうした経験が首相サイドの頭にあるはずだ」
 その一方で「節度ある経済」もあったという。
 「定年退職まで働ける場を提供し、健康保険も面倒を見てきたのが日本の会社だった。経営者たちは程度の差こそあれ、『社会的公器』という役目を自覚していたのだろう。どんな小さな企業でもそうだった」
 ただ一九八〇年代以降、新自由主義が幅を利かせるようになるにつれ、そのような節度は失われていったと、内橋さんはみる。

経済にモラルは不要か 内橋克人さんに聞く_2

ものづくり空洞化

 拝金主義的な経済政策の継続は、社会にどんな影響を与えるのか。
 内橋さんは「単に格差を拡大するだけではない。経済は栄えるが、社会は滅びるというような状況にもなりかねない」と話す。
 国民に恩恵が波及しない以上、国内市場はやせ細る一方だ。
 少子化による人口減少が今後も続くことを考えると、内需の活性化は現状では見通せない。
 中小企業やそこで働く労働者らを軽視する安倍政権の姿勢は、日本が誇るものづくりの力を衰えさせることにもなるという
  「派遣労働者ばかりになれば技能の伝承、新たな技能の開発はどうなるのか。ものづくりの現場に身を置き、何が必要とされているかについて腰を据えて考えられる人がいなければ、社会が求める製品の開発にはつながらない
 見せかけの好景気の中で突然訪れる大不況の可能性も看過できない。
 バブルの崩壊で、近年で言えばリーマンショツクがそうだ。「富める者すらいつまでも富めるわけではない」
 では、金もうけ第一の経済政策の対案にどのような政策が考えられるのか。
 内橋さんは理念型経済を訴える。
 金もうけ優先ではなく、社会がどうあるべきかに力点を置く考えだ
 「柱に据えるべきは、食糧や再生可能エネルギーの確保など、人間の生活に不可欠な分野の充実だ。これらの自給態勢を支援する政策を進め、生み出した利益を地域に根付かせていくこと。デンマークなどでは、すでにこうした取り組みが進められている」
 安倍政権は地方創生を掲げるが、内橋さんは「人間的な豊かさを第一に考えていない]と切り捨てる。
 「大企業に利益を吸い上げさせる節操のないシステムを終わりにしないと、未来は見えてこない

経済にモラルは不要か内橋克人さんに聞デスクメモ

武器、原発輸出…タブー破り進行中

 戦後のタブー破りともいえる安倍政権の経済政策は現在も継続中だ。
 四月に防衛装備移転三原則が閣議決定され、それまでの憲法が掲げる平和主義に基づく武器輸出三原則が百八十度転換された。すでに売り込みは始まっている。六月のパリ郊外での国際展示会「ユーロサトリ」には、十三社が出展した。九月にも東南アジア諸国連合(ASEAN)のうち、ブルネイを除く九カ国の外務・防衛当局者らを対象にした防衛装備品の展示会が防衛省で開かれ、川崎重工業三菱重工業など大手七社の装甲車パラシュートが紹介された。
 外遊に経済ミッションを引き連れた原発輸出の行脚も繰り広げられている。福島原発事故の原因すら不透明な中、輸出への批判は強い。しかし、安倍首相は三月、カザフスタンのナザルバエフ大統領との会談で「原発事故の経験を踏まえた安全性の高い技術の提供」と明言、原発事故をも宣伝として利用している
 すでに輸出を可能とする原子力協定トルコアラブ首長国連邦(UAE)との間で締結、発効。インドとも締結を急いでいる。
 こうした武器や原発の輸出以外の経済政策でも、従来は自制されていた一線を踏み越えている。典型例がカジノ特区の創設だ。与党は七日までに、今国会での法案成立を断念している。だが、首相は先月八日の参院予算委で「投資が起こり、雇用が大きく創出される。経済成長にも資する」と述べ、歓迎する姿勢を明らかにした。
 国民の年金資金をリスクの大きい市場に委ねる動きも物議を醸した。厚生、国民両年金の資産は従来、その二割だけが国内外の株式で運用されていた。
 だが、資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は先月、これを計五割に拡大する方針を明らかにした。株価の上昇を狙った「流用」という批判が出ている。
(白名正和)




福島原発事故は最悪の公害です
宮本憲一 環境経済学者
あの人に迫る(東京新聞)2014年11月9日

 戦後の高度経済成長の陰で大気や水が汚され、多くの市民がぜんそくに苦しむ四日市公害か起きた。経済学に明るい夢を抱いていた若き研究者は、悲惨な現実に衝撃を受けた。以来、負の経済学-公害研究がライフワークに。今夏、刊行した「戦後日本公害史論」(岩波書店)は、その集大成であり、戦後の裏面史でもある。公害と闘ってきた半世紀余の熱い思いを、宮本憲一さん(八四)に聞いた。
(小島一彦)

福島原発事故は最悪の公害です

 四日市公害との出合いは何がきっかけでしたか。

 金沢大で財政学を教えていたころ、大きな話題だったのは新産業都市政策でした。全国に四日市コンビナートのような臨海工業地帯を誘致して、それをバネに地域開発するというものでした。当時、石油を燃焼させる四日市方式のコンビナートは、石炭をたく北九州工業地帯に比べ、ぱい煙の出ないきれいな工業地帯と
して評判がよかった。
 そのころ私は地方自治体の労働組合が主催する自治研究集会の助言者をしていました。一九六一年、静岡での研究集会で三重県職労と四日市市職労が四日市のぜんそく患者や、地元で捕れる石油臭い魚のことを報告しました。当時はあまり大きな話題になりませんでしたが、最新鋭の工業地帯でそんな深刻な健康被害が出ていることに衝撃を受けました。翌年の現地調査で、四日市公害の実情を知りました。

四日市ぜんそく

 現地で見たものは?

 コンビナートの石油精製会社を訪ねると、総務課長が「地域開発やコンビナートの調査に来る人はいるが、公害の調査に来たのはあなたか初めてだ」と驚き、大気や水の汚染は言下に否定しました。ところが、既に漁業紛争が起き、名古屋大などの研究者が大気・水汚染を調査。その報告書は秘密になっていました。市職労はその報告書を研究会で暴露したのです。臭い魚やぜんそくの原因はコンビナートに関係あり、と結論を出していました。
 地元の病院を訪ねると、ぜんそくに苦しむたくさんの老人や子どもがおりました。地域開発は福祉向上が目的なのに、夢と現実の違いにがくぜんとし、それまで学んできた経済学は間違っているんじやないかと疑問か膨らみました。四日市は戦後の地域開発政策の失敗であり、その典型でした。

 そもそも経済学は公害を対象にしていなかった?

 経済学者は公害に興味を持っていなかった。四日市の後、大阪や北九州など全国各地を調べ、六二年十二月号の雑誌「世界」に「しのびよる公害-その政治経済学」を書きました。戦後の経済発展は明治期の足尾鉱毒事件の教訓を学ばず、足尾鉱毒のような被害を出し始めていると、警告を発したのです
 それを読んだ一橋大教授だった都留重人さんが「自分も資源と環境問題を経済学者がやらないのはおかしいと思っていた。公害の問題は経済活動にある。経済学だけでなく自然科学など学際的な研究対象にすべきだ」と提言されました。

 そこで学者同士の研究会が始まったのですか。

 六三年に都留先生を委員長に、大気汚染研究者の庄司光・京都大教授や、都市問題研究者の柴田徳衛・都立大助教授(当時)ら七人で公害研究委員会を発足しました。公害問題は医学や法学などを総合しないと解けない。私は庄司さんと共著で「恐るべき公害」(岩波新書)を書いたところ、四十二万部のベストセラーになりました。

 そのころから「公害」という言葉が広く認知されるようになったのですね。

  「公害」という言葉は戦前からありましたが、今日のような意味ではなく、「公益」の反語として使っていました。それが、大気や水などの環境汚染を通して健康被害など公衆衛生に害悪を及ぼすものを「公害」と呼ぶようになりました。

四日市ぜんそく訴訟

 どんな少年時代を過ごされたのですか。

 少年期まで台湾で過ごしました。父は台湾電力の経理課長で、母と弟三人の六人家族でした。
 四五年三月、中学(旧制)三年のとき、海軍兵学校に合格しました。敗戦後、台湾は封鎖されて実家に戻れず、伯父を頼って金沢に移りました。第四高等学校(現金沢大)に進学し、翌年、母と弟三人が引き揚げてきました。
 父は国民党政権下の台湾電力で残留。送金もなく、せっかく復学したのに、働かなければならず一年留年しました。四高では学生運動に走り、理系から文系に転科。卒業後は名古屋大に進学し、アダム・スミス研究の権威、水田洋教授に就いて古典派経済学をみっちり学びました。

 経済学を原点に、やがて負の経済学である公害研究に出合うのですね。

 四大公害のうち、水俣病が公害の原点とすれば四日市は公害対策の原点です。水俣病や富山のイタイイタイ病は特異な疾患で、個別の企業が汚染源となり、地域も限定されています。ところが、四日市の場合は石油を燃焼させれば全国どこでも発生しうる。
 コンビナートの企業を共同不法行為で訴えるのですが、これが認められれば全国の工業地帯が同じように責任を問われる。だから経団連は裁判で解決されることに恐怖心を抱き、責任をあいまいに行政が救済する道を望んでいました。

 四日市裁判では、原告側証人になりましたね。

 しっかりした疫学的調査に基づいていたので、七二年七月の裁判では、企業が排出する亜硫酸ガスとぜんそくなどの症状との因果関係を認め、原告側か全面勝訴しました。四日市裁判は公害対策の分岐点でした。

 七九年、公害研究委員会と全国公害弁護団連絡会議を軸に、日本環境会議が生まれ、初代事務局長を務めます。

 全国で環境を守る市民運動が盛んになり、政府も法制度上も環境を優先し、世界で最初の公害健康被害補償法を制定。これで約十万人の大気汚染患者か救済されます。その後、産業公害裁判は縮小して、いきますが、大気汚染を中心に考えていたので水俣病などは未解決の状態が続きます。
 しかし、米国のマスキー法など厳しい環境基準で、かえって自動車産業が発展。公害先進国といわれた日本は公害対策の先進国になりますが、七〇年代の石油ショックや世界不況などで、環境基準は緩和され、環境政策か後退し始めます。六〇年代に逆行する行政や司法に危機感を抱き、創立したのが日本環境会議です。

出生の日が発病の日

 今、私たちは福島原発事故が起きた3・11以降の時代に生きています。

 原発は天災に対し制御できず、最悪の公害です。強制的に住民や自治体が避難させられ、コミュニティーの喪失という点で足尾鉱毒事件と共通します。
 原発再稼働を認めなかった福井地裁の判決で人格権を最上位とし、営業権を下位に置いたのは公害裁判の到達点を示しています。原発事故は私たちに最終回答を迫っています。将来世代に今の環境や資源を残す維持可能な社会をつくる理念が公害をなくす基本姿勢です。メディアは今後も、被害者と将来世代の側に立って報道してほしいですね

 みやもと・けんいち 1930年、台湾生まれ。敗戦直前、海軍兵学校予科78期生に合格。在学5ヵ月で終戦を迎える。伯父を頼って金沢に移り、45年10月、金沢二中から飛び級で第四高等学校(現金沢大)理科乙類に入学した。50年4月、名古屋大経済学部に進学し、卒業後、金沢大法学部助手に採用。65年、大阪市立大に移籍し、教授、商学部長を経て、93年から2000年まで立命館大教授。01年7月~04年7月、滋賀大学長を務める。専攻は財政学と環境経済学。国内や世界各地の環境問題を調査。主な著書に「恐るべき公害」(共著、岩波新書)「日本社会の可能性」(岩波書店)「環境経済学新版」(同)など多数。


あなたに伝えたい

原発再稼働を認めなかった福井地裁の判決で人格権を最上位とし、営業権を下位に置いたのは公害裁判の到達点を示しています。


インタビューを終えて

 京都・四条通から小路を曲がると三階建ての宮本研究室がある。宮本さんが立命館大を退職しても研究を続けられるようにと、十四年前、妻の英子さんが購入を决めた。そのころ、宮本さんの新著の取材で訪ね、今回インタビューで再訪した。
 「嵐山の自宅から通っています」。書斎・書庫だけでなく社会人の教え子たちか集まる「背
広ゼミ」の教室でもある。
 「僕は教育を一生の仕事だと思っていますから」
 長年、公害研究を共にしてきた水俣病研究の原田正純氏や経済学者、宇沢弘文氏ら”戦友”を失ったが、情熱は衰えない。

第97・98回小出裕章ジャーナル:7つの社会的罪(`・ω・´)

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読者の皆様、お久しぶりです。
風邪の病み上がりに旅行を強行したためか、旅行疲れがなかなか取れず、仕事と食事以外は寝ている有様でした…(;^ω^)
ここにようやく復帰しますのでよろしくお願いしますm(._.)m

なお、旅行記などは後ほど発表いたしますね(^O^)



これからどうなる? 日本経済
(ラジオフォーラム#97)

http://youtu.be/J9m6X2gTzoM?t=15m59s
15分59秒~第97回小出裕章ジャーナル
鬼気迫る小出裕章国会証言を振り返る「誰一人として責任を取らないまま再稼働をさせる。新たに原子力発電所を造る。新たに輸出までするというようなことを言ってるわけですから正気の沙汰とは思えません

http://www.rafjp.org/koidejournal/no97/
想定不適当事故
西谷文和:
この安倍内閣は原発の再稼働をほんとにやるつもりですよね? どう思われますか?
「日本を取り戻す」のパロディ

小出さん:
あきれたというか、ほんとに困った人達だと思います。日本で58基の原子力発電所がこれまで認可して動いてきたのですが、その58基の原子力発電所に「全て安全性を確認した」とお墨付きを与えたのは、自民党政権なのです
原発立地地点選定段階から運転段階までの手続等
もちろん、福島第一原子力発電所の原子炉についても自民党が「安全性を確認した」としてお墨付きを与えたからこそ動いてきたのです。その福島第一原子力発電所がほんとに悲惨な事故を引き起こしているわけで、ほんとであれば、自民党の人達は犯罪者と呼んで、処罰をしなければいけないと私は思うのですけれども。
GE(ゼネラル・エレクトリック)マークⅠ

西谷:
誰も責任取ってませんからねえ。

小出さん:
そうです。誰ひとりとして責任を取らないまま、また安全性を確認して再稼働をさせる。あるいは、新たに原子力発電所を造る。あるいは、新たに輸出までするというようなことを言ってるわけですから、言葉は悪いですけれども正気の沙汰とは思えません

西谷:
それで改めて、この情勢の中でちょっと調べてみますと、2011年5月ですから事故から2か月後に小出さんは国会に行かれて、国会議員の前で「もう原発を進めてはいけない」とほんとに素晴らしい内容の証言をされてるのですが、あれYouTubeで流れてますので、リスナーの皆さんもぜひ一度ご覧頂きたいのですが、あの証言内容でちょっとお聞きしたいんです。宜しいでしょうか?



第177回国会 行政監視委員会 第4号
平成二十三年五月二十三日(月曜日)
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/177/0016/17705230016004a.html

小出さん:
はい。

西谷:
小出さんは、まず国会議員さんの前で「石油や石炭が枯渇すると思っていたけど、それで私は原子力に入ったが、調べてみたら、原子力の燃料ウランはもっと少ないと。これに気が付いた」ということですが、これはもう圧倒的にウランは少ないんですか?

小出さん:
圧倒的に少ないです。石油に比べても、発生できるエネルギーに換算して、石油に比べても数分の1しかありませんし、石炭に比べれば、数10分の1しかないというまことに貧弱でバカげた資源なのです
地球上の再生不能エネルギー資源の埋蔵量

西谷:
小出さんはそこで原子力ムラの人々は、少ないけれどもこれをプルトニウムに変換して使うんだと。だから、濃縮して加工して、高速増殖炉で再処理をしながらサイクルで使うと。だから、やるんだと、こういうふうに言ったのですが、先生はそこで「でも、もんじゅが動いてないじゃないか」と、こういう風におっしゃったわけですよね?

小出さん:
そうです。今、聞いて頂きましたように、地球上に存在しているウラン自身は大変貧弱な資源なので、原子力を推進しようとしてきた人達は、そのウランの一部、燃えない、ほんとは役立たずのウランプルトニウムに変えて利用する。そうすれば、原子力の資源量が60倍になるので、石炭と同じぐらいの資源にはなると言ってきたのです
核燃料サイクルの全体像
ただ、それをやる為には、高速増殖炉という原子炉が必要で、日本ではもんじゅという実験用の小ちゃな原子炉をとにかく動かしてみようとしたのですが、そのもんじゅという原子炉は、すでに1兆円ものお金をつぎ込みましたけれども、豆電球ひとつつけることができないという、そういう状態で今日まで来ている
「もんじゅ」の事業費(予算額)の推移

西谷:
1兆円を使って。

小出さん:
はい。
高速増殖炉計画の破綻

西谷:
小出さんは国会の中で、1億円の詐欺事件を起こしたら、少なくとも1年間は刑務所に入らないといけない。そうすると、1兆円の詐欺なので、これ1万年の罪だと。もんじゅの責任者が仮に100人いるとすれば、1人あたり100年入ってもらわなあかんと。このようにおっしゃってました。

小出さん:
要するにできないんですね。それでも。
誰も責任を取らない原子力村


97-koide

西谷:
その話も聞きたいのですが、その後で、この国会の中で先生は「実際に起きたじゃないか」と、福島の事故はね。実際に起きた時に行政の側、つまり政府の側も非常に不適切で、防災というのは危険を大きく想定するのが鉄則なのに、政府は一貫して事故を過小評価したと、このように言ってましたが、これはどういうことでしょうか?

小出さん:
もともと、その原子力発電所というものは巨大な危険を抱えているわけで、そういうものが事故を起こした場合には、どうするかということをあらかじめキチッと防災訓練でもなんでもしておかなければいけなかったわけですが、原子力発電所だけは大きな事故を起こさないということにしてしまって
原子力推進派が取った対策

西谷:
安全神話で?

小出さん:
はい。住民の避難訓練などもろくにやったことがなかったわけです。そして、事故が起きたわけですけれども、もう事故が起きてしまえば、そんなことを想定もしていなかったがために情報すらがキチッと流れなかったのです

西谷:
そうですよね。隠されましたよね?

小出さん:
はい。特に、例えば、政府の側では、オフサイトセンターというのをつくって、そこが政府として情報を集めるということにしていたのですけれども、オフサイトセンターにいた政府の職員は事故が起きた途端に逃げてしまったのです

住民をほったらかしにしたまま逃げてしまいましたし、情報をキチッと把握することすらができない。そして、把握した情報にしても、例えば、当時は民主党政権だったわけですけれども、民主党の政権には流さないというようなことを官僚たちがやったわけです

西谷:
政権に流さなかったんですか?

小出さん:
そうです。

西谷:
あと、SPEEDIも隠しましたね?

小出さん:
はい。事故が起きた時に、どちらの方向にどれだけの放射性物質が流れて、住民がどれだけ被ばくをするかということをキチッと予測を立てるというのがSPEEDIというものの役割だったのですけれども、そのSPEEDIは実は動いていたのです。開発に100億円以上のお金をかけて、たくさんの方々がそれに従事して仕事をしていまして、事故が起きた時は、たぶん彼らは不眠不休で仕事をしていたと思います

ただし、その結果が住民には知らせられなかった。外務省を通じて米軍だけには知らされたけれども、住民には知らされないということになってしまったのです
SPEEDIによる試算結を米軍に提供していた

西谷:
小出さんは国会証言の最後に、ガンジーの7つの社会的罪ということで、「理念なき政治」とか「労働なき富」「道徳なき商業」等を挙げておられますが、この「道徳なき商業」ってまさにこの…そのものですね?

小出さん:
まさに東京電力そのもののことだと私は思います。
Seven Social Sins

西谷:
4つ目は「人格なき学識」ってあるんですが、あの事故後にたくさん東京大学の教授とか出てきて、「メルトダウンしてない」とかおしゃってましたけど、ねえ。

小出さん:
はい。ほんとにいわゆる、科学技術というのが単に何か知識さえあればいいというふうにこれまで進んできてしまったわけですけれども、知識だけ集めて、人格もなければ知恵もないという状態で国家の中枢に多くの学者達が集まってしまったのです。
2000年度の「原子力安全白書」

西谷:
そして、残念ながらこの安倍内閣になって、また再稼働ということで、本当に「道徳なき商業」「人格なき学識」がまだ続いてるということですね?

小出さん:
はい。政治のことを言えば、「理念なき政治」と言うのですけれども、全く理念のないまま、ただただ安倍さんは経済最優先と言ってるわけで、ほんとに恥ずかしい国だと思います

西谷:
はい。よく分かりました。小出さん、ありがとうございました。

小出さん:
はい、ありがとうございました。


ガンジー 七つの大罪


20110523質疑 政監視委員会「原発事故と行政監視システムの在り方」

http://youtu.be/VW83yO9m26Q
2011年5月23日(日)に開催された参議院・行政監視委員会「原発事故と行政監視システムの在り方」
質疑の部分
●参考人
小出裕章さん(京都大学原子炉実験所)
後藤政志さん(元東芝、原子炉格納容器設計者)
石橋克彦さん(神戸大学・地震学・原発震災)
孫正義さん(東日本ソーラーベルト構想)


双葉病院の奮闘を逃亡犯に変えた新聞・テレビ_1
双葉病院の奮闘を逃亡犯に変えた新聞・テレビ_2


怒る2837人訴え最大級 福島・飯舘村民がADR申し立て
(東京新聞【こちら特報部】)2014年11月17日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014111702000132.html
 福島原発事故で、避難が大幅に遅れた福島県飯舘村の村民らが十四日、東京電力を相手に慰謝料などの支払いを求め、裁判外紛争解決手続き(ADR)を申し立てた。参加したのは全村民の約半数に当たる二千八百三十七人。住民主導での集団申し立てとしては、過去最大規模だ。原発事故の賠償をめぐるADRでは、東電の和解拒否が目立っている。そうした流れに、飯舘村民の怒りは転換点となるのか。
(榊原崇仁)

怒る2837人訴え最大級 飯舘村民がADR申し立_1

原発事故から3年超 何も変わらぬ

 「原発の恩恵と無縁だった村に放射能が来た。村や国が何とか助けてくれると思い、じっと我慢してきたが、事故から三年以上たっても進展しない。このままでは、国や東電につぶされる。今こそ村民自身が声を上げないといけない
 国の原子力損害賠償紛争解決センターに申し立てをした出立団の長谷川健一団
長(六一)は、そう訴えた。
 飯舘村は大半が福島第一原発から三十キロ以上離れながら、事故直後に大量の放射性物質が降り注いだ。緊急時迅速放射能影響予測ネツトワークシステム(SPEEDI)ではこうした被害が推定されたが、政府はデータを隠し続けた。
 結果的に避難区域に指定されたのは、事故から1ヵ月以上たってから。全村避難となったが、村民は長期にわたって無用な被ぱくを強いられてしまった。
 村内ではその後、除染が実施されているが、線量は依然として高い。山林が多くを占めているのに、そこでの除染が難しいためだ。だが、行政側は早期の住民帰還ばかりを強調。避難中の村民たちへの支援は、行き届いてはいない。
 申し立ての弁護団共同代表である河合弘之弁護士は「現在、一人月額十万円の精神的賠償が支払われているが、これだけでは将来の生活再建に向けた資金を蓄えられない」と語る。
 今回の申し立てでは、被ぱくを強いられた慰謝料として一人三百万円を請求したほか、村での生活が破壊された慰謝料として一人二千万円、精神的賠償も月額十万円から三十五万円に引き上げるよう求めた。
 申立団の菅野哲副団長(六六)は「苦しんでも、苦しんでも何も変わらなかった。難民に等しく、このままなら棄民にされる。村を再生させたい思いは強いが、現状を考えると、すぐには無理。現時点で安心した生活を送るための資本をADRで勝ち取る」と語る。
 ADRの申し立ては当初、千人程度の参加を予定していたが、行政区長会や仮設住宅での説明会などで参加を呼びかけると、ほぽ村の全域から想定を上回る賛同者が集まった。既に村内では、帰還困難区域の長泥地区の住民らがADRに踏み切っており、今回の分も合わせると、村民の三分の二がADRの申し立てをした計算になるという。
 一方、菅野副団長は「村長は帰還のことしか考えておらず、申し立てには非協力的。面会を申し込んだが断られた」と振り返る。
 避難先の住所が不明で、今回の申し立てが周知できなかった村民たちもいるため、希望者が新たに現れた場合には追加申し立てをするという。長谷川団長は「『いつでもいらっしやい、一緒に闘いましょう』という思いで、扉を開けておきたい」と話した。

怒る2837人訴え最大級 飯舘村民がADR申し立_2

被災者本位の救済を

東電 目立つ和解案拒否 「尊重」の約束ほご

 福島原発事故の賠償をめぐるADRの申し立ては、十二日現在で一万三千七百三十二件。うち九千五十件が和解に至った。ただ最近では、東電が和解案を拒否するケースが目立つ。
 例えば、福島県浪江町が代理人となって町民約一万五千人が加わったADRでは、指針が定める一人月額十万円の精神的賠償を五万円増額する和解案がセンターから示された。町は今年五月に受け入れ方針を決めたが、東電側は拒んだ
 東電側は「国の指針から乖離(かいり)した和解案を受け入れれば、指針に基づいて賠償を受ける住民との間で著しく公平性を欠く」などを理由として挙げている。
 ただ、指針には「指針で対象とされなかったものが、直ちに賠償の対象とならないというものではない」「明記されなかった損害も含め、適正な賠償を行うことを期待する」とある。それゆえ、大阪市立大の除本(よけもと)理史教授(環境政策論)は「指針は賠償の最低限水準を示したにすぎない」と指摘し、拒否する東電の姿勢を批判する。
 飯舘村の関連でも、拒まれた和解案がある。帰還困難区域の飯舘村長泥地区と、隣接地で汚染が少しましとされる居住制限区域の蕨平(わらびだいら)地区の各住民がADRを申し立てたケースだ。
 センターは長泥のみならず、蕨平の住民にも一人五十万円(子どもや妊婦は百万円)の被ばく慰謝料を認める和解案を提示した。
 しかし、東電が受諾したのは長泥地区の住民のみ。さらに健康被害を否定したうえで長泥は申し立てから一年半が経過しており、迅速な解決のために受諾する」との理屈を示した。
 こうした東電の「曲解」は、次に挙げる理由からも許されるものではない
 政府は一月、東電の新たな総合特別事業計画(再建計画)を承認した。これには「原子力損害の賠償に関する三つの誓い」が盛り込まれ、「損害賠償紛争解決センターの和解案を尊重する」と明記されている。
 特別事業計画では、国による無利子融資枠を五兆円から九兆円に拡大するほか、除染廃棄物の中間貯蔵施設に国費一兆一千億円を投入するなど、国による支援拡充が柱に据えられた。
 ADRの申し立てを支援する「原発被災者弁護団」の丸山輝久団長は「国の援助を受けつつ、約束を守らないなんてことが許されるのか」と憤る。「東電が大手を振って約束を破るのは、国が水面下でそれを認めているからではないか
 丸山団長は「賠償問題を早く終わらせたいのは、おそらく東電も国も一緒。東電は賠償を少しでも抑えたい。国は『福島の混乱が長引けば、原発再稼働にも影響する』と考えているのだろう。経済面を優先して、被害者の生活や健康を二の次という発想なら東電も国も人道に反すると言わざるを得ない」と話す。
 さらに「国は原子力政策の旗を振り、電力会社を指導監督する立場も担ってきた。ならば、賠償問題でも自らの責任を果たす必要がある。そのためには約束を守らない東電を指導し、被害者に適正な賠償をするよう、指針の改定にも取り組むべきだ」と訴える。
 飯舘村民の約半数によるADRで弁護団の共同代表を務める保田行雄弁護士は「被災者救済が、事故の加害者である国や東電のペースで進んでいる。この状況を放置しておけない」と前置きし、こう強調する。
 「今回の申し立ては住民の声の大きさ、結束の強さという点で非常に画期的。被災者本位の完全救済に向けた住民運動を広げるうえで必ず核になっていく

裁判外紛争解決手続き(ADR)
 福島原発事故の賠償を東京電力に請求する手続きの一つ。被災者が国の原子力損害賠償紛争解決センターに申し立てると、弁護士などの仲介委員が事情を聴取し、和解案を提示する。費やす期間は平均で半年程度。裁判よりも、時間、費用両面で被災者の負担が少ないとされている。

怒る2837人訴え最大級 飯舘村民がADR デスクメモ





2014年のメディア界を振り返る~カウンターメディアの視点から
(ラジオフォーラム#98)

http://youtu.be/8HdFiR25wkQ?t=15m27s
15分27秒~第98回小出裕章ジャーナル
廃炉は計画通り進むのか?「とにかく楽観的な見通しのもとで事故に対処しようとしたわけで、ことごとく失敗しながら今日まで来てしまいました」

http://www.rafjp.org/koidejournal/no98/
福島第一原子力発電所事故
今西憲之:
福島第一原発事故以来、廃炉作業がずっと続いてるわけなんですけれども、また、1号機と2号機、廃炉計画・作業計画を見直すという検討に入っています。1号機は2017年の初めぐらいに、使用済み燃料プールから燃料を取り出すというようなことを計画されてたわけなんですが、それが2年ぐらい遅れて、2019年になるというようなアナウンスがあり、そして、実際にその溶け落ちてしまった燃料は、2020年前半から2025年前半、5年も遅くなるということなんですが、一体何をやってますのんというような気がするんですが、先生、このニュース聞かれていかがだったでしょうか?

廃炉工程と見直し点

小出さん:
残念と言えば残念ですし、当たり前と言えば当たり前のことだと思います。2011年3月11日に福島第一原子力発電所の事故が起きて以降、東京電力も国も、とにかく楽観的な見通しのもとで事故に対処しようとしたわけで、ことごとく失敗しながら今日まで来てしまいました

廃炉ということに関しても、彼らが実に私から見ると、楽観的な状況というのを想定して、ロードマップを描いたわけですけれども、そんなものは到底できる道理がないと私は思ってきました。その通りになっています

今西:
それで、使用済み燃料プールからの燃料の取り出し、これについては現在、4号機でも行われている。幸いにして、取り出し作業中に、まだ大事故が起こったりとかそういうことはしていませんが、要するに、溶け落ちた燃料を取り出すということ、これ非常にハードルが高い。小出さんもかねてからそのようにおっしゃられてる。

小出さん:
私はできないと発言しています。
メルトアウト

今西:
はい。どうしてできないんでしょうか?

小出さん:
今も聞いて頂きましたように、国や東京電力はとても楽観的な見通しを立てているわけです。例えば、溶け落ちた炉心は、原子炉圧力容器の底を抜いて下に落ちたわけですけれども、落ちたところは、私達がペデスタルと呼んでいる部分で、その床の上に饅頭のように堆積しているというのが、国や東京電力の描いている絵なのです。
RPV ペデスタル概要図
しかし、そんなことは到底ないと私は思っています。ペデスタルと呼ばれている部分には、人間が出入りするための出入り口があるのですけれども、どんどんどんどん水を入れてきたわけで、その水はその出入り口から外にどんどんどんどん漏れていってるわけですし、溶け落ちた炉心も、その水の流れと一緒に格納容器の外部に、ペデスタルの外部に流れていってるはずですし、そうなってしまいますと、格納容器の壁と接触してしまって、すでに、その格納容器の壁を貫通しているかもしれないという、そういう状況になってるはずだと私は思います
一号機溶け落ちた燃料
ですから、国や東京電力は、いつの時点か圧力容器の上の方から、その下に饅頭のように溜まっている溶け落ちた炉心を上に掴み出そうとしているわけですけれども、その場所には実はない。そこにあったとしても、何割かがあるだけであって、何割かはもう外に出てしまっていると私は思いますので、掴み出すということはできないだろうと思います
Fukushima melted fuel deep underground

今西:
そうすると、今後もなかなか作業は順調に進まず、さらなる先送りというようなことも十分考えられる状況ではあると。

小出さん:
十分考えられるというか、必ずそうなると私は思います。

小出裕章ジャーナル

今西:
はい、分かりました。それで、今日はメディア批評雑誌の『』の篠田博之編集長にゲストでお越し頂いておりまして、篠田さんからもぜひ、小出先生に伺いたいということがご質問があるそうなんで、篠田さんお願いします。

篠原博之さん:
どうもどうも。小出さん、今、メディア界で朝日新聞の吉田調書問題というのが大きな問題になってて、小出さんは吉田調書の中身とか、あのタイミングで出てきたこととかについて、どういうふうにお考えでしょうかね?

吉田上申書

小出さん:
はい。吉田さんという方は皆さんご承知の通り、福島第一原子力発電所の所長だった人ですね。事故が起きた時に、吉田さんという方があの現場にいてくれたということは、私自身はありがたいことだと思っています。大変豪胆な気質の方であって、よくあの厳しい事故の現場で頑張ってくれたと思います。

ただし、マスコミも含めて何か吉田さんを英雄のように扱っているわけですけれども、私自身はむしろそうではなくて、吉田さんは福島第一原子力発電所の所長という立場にあったわけですから、言ってみれば、事故の重大な責任を負わなければいけない人であった。少し言葉をキツく言えば、犯罪者でもあったと私は思っています

そういう人がどのように振舞ったかということは、むしろその事件を解明するために、どうしても調べなければいけないし、むしろ積極的に公開して、それを検討するということをやらなければいけなかったのだと思います


ですから、吉田調書が取られたのは事故の直後だったわけですから、その時点で公開して、事故がどんなふうに進んだかということを広く知らせるべきだったと思いますし、そうしていれば、その後の事故の収束作業についても、なにがしかの重要な役割を果たし得ただろうと私は思います

篠原さん:
なるほど。あれですね、朝日問題でみんな萎縮してるから、今みたいな小出さんみたいな強い発言っていうのは、たぶん他のマスコミ関係者誰もできないと思いますけども、小出さんならではの発言ですね。でも、今の話はよく分かります。あの話は。

今西:
吉田調書というものが存在するのは事実であって、それにああいう記載もしてあるのは事実。朝日新聞は、その見出しというか、福島第一原発に「撤退せよ」というような部分で間違って、記事全部が取り消されてしまったというようなことなんですけれども、そうすると、なんか吉田調書が全て否定されたような感もありまして、それはちょっと良くないんじゃないかなあというふうに私は感じたりするのですが、小出さんその辺いかがでしょうか?

小出さん:
ちょっとどころじゃなくて大変悪いことだと思います。私自身、特別、朝日新聞という新聞に思い入れがあるわけではありませんけれども、今の安倍さんのやり方というのは大変汚いと私は思いますし、自分の気に入らないことがあると、徹底的にそこを弾圧していく。そして、それに他のマスコミも含めて、今回載ってしまったわけであって、なんでこんなことになるのかなと、私から見ると大変不思議なことが起きています。

何よりも事実というものを大切にしなければいけませんし、その事実を解明するために、吉田調書は大変重要なものですから、キチッとみんなで検証すればいいだけのことであって、その検証作業で若干、ほんと私から見ると、ほんとに些末のことで記事の書き方がまずかったということを取り上げて、あたかも全体が悪いように言うというのは、大変いけないことだと思います


今西:
そうですね。要するに、本来の直視しなければいけない本質よりも、なんか違う部分で論争になってしまったというような感じがしますよね?

小出さん:
はい。

今西:
分かりました。小出さん、ありがとうございました。

篠原:
ありがとうございました。

小出さん:
ありがとうございました。


吉田調書・全文をテキスト化
(ハイフンポスト)
http://www.huffingtonpost.jp/2014/09/11/yoshida-full-text_n_5802450.html



 宇宙から飛来する素粒子を利用して、炉心溶融が起きた東京電力福島第一原発1~3号機の原子炉内部を レントゲン写真のように透視する技術の開発を、名古屋大学のグループが進めている。
 東電などは同原発の廃炉に向け、今後10年以内に溶融燃料の取り出しに着手する計画で、 それまでに燃料の位置を把握する必要があり、この技術開発を国も後押ししている。 グループは、同原発の放射線量が下がって、現場での作業が可能になれば実用化の研究に移る。
 開発を進めているのは、名古屋大素粒子宇宙起源研究機構の中村光広准教授らのグループ。 レントゲンのエックス線の代わりに、素粒子の一種「ミュー粒子」を使う。この粒子は物質を貫通する力が強い一方、 通り抜ける物質の密度が高いほど吸収され、数が減る。 このため、原子炉内を通過する粒子を観測すると、炉内密度の違いがわかる。
 総面積1平方メートルの特殊なフィルムを原子炉の近くに設置。粒子の痕跡を写し出して内部を画像化する。 核燃料は鉄などの炉の材料に比べて密度が高く、燃料のある部分はフィルムに淡く写り、 溶融燃料の位置や形状が鮮明にわかることが期待される。

 ◆ミュー粒子=物質を構成する12種類の素粒子の一つ。電子とほぼ同じ性質で、質量は電子の約200倍。 宇宙からの放射線が大気と衝突する時に発生する。手のひらに毎秒約1個の割合で降ってくる。

(2012年1月7日14時33分 読売新聞)

↑これはどうなったの?(・ω・ )?

※参考※素粒子で地球をのぞく
http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/ul/NL_plus/eri_nlp_2.pdf


「メルトダウン隠されていた」馬淵澄夫元首相補佐官が衝撃発言
(BLOGOS)
http://blogos.com/article/32422/

メルトアウト核燃料地下水接触の恐怖

#Fukushima #原発 制御不能状態!メルトアウトし地下水を放射能水蒸気に!(字幕)

http://youtu.be/35KzROHZUrA


あなたは~♪もう~♪わすれたかしら~♪(´・_・`) みんな詐術だった!(`・ω・´)

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おのおの方、投票でござる。

元禄赤穂事件 - Wikipedia





神田川・安倍晋三

http://youtu.be/JSgyHiKESGw


思い出して 安倍暴走政治の2年間


金子勝×室井佑月×大竹まこと:公約破りを続ける自民党を落とす選挙

http://youtu.be/ReZJ4ibO0V4


”増税不況”招いた経済失政
アベノミクス
(しんぶん赤旗)2014年11月24日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-11-24/2014112403_02_0.html
 安倍首相は「アベノミクス解散」と売り込み、都合のいい統計数字を持ち出して、「好循環が生まれている」と自画自賛しています。しかし、国民の実感とはかけ離れています。それもそのはずで、実態やそれを反映した統計に照らせば、゛増税不況”を招いた経済失政をごまかす手法にすぎないことは明白です。

増税不況招いた経済失策

ごまかしの手法通用しない

賃 金
15カ月連続で実質マイナス


 安倍政権になって、円安による物価上昇で生活苦が襲いかかっています。名目賃金から物価上昇分を引いた実質賃金は前年比2・9%減(9月)で、15カ月連続で減少。民間平均給与(現金給与総額)を見ても、安倍政権発足前の2012年11月と比べ、約8900円もダウンしています。

 ところが、安倍政権・自民党は「賃上げ率が今年は2%を超えた」(茂木敏充選対委員長、22日)とごまかします。

 「2%」の賃上げは連合調査によるものですが、実際のベースアップ(基本賃金引き上げ)獲得分はわずか0・38%、残り1・69%は定期昇給相当分です。集計対象は270万人で、雇用者数5600万人の4・8%にすぎません。賃上げは、非正規労働者をはじめ大多数の労働者にはほとんど波及していません

 厚生労働省の毎月勤労統計では、名目賃金(9月)は前年比0・7%増で、2%を大幅に下回る結果に。その名目賃金の上昇も、「アベノミクス」による物価上昇で大幅に目減りしているのが実際です。

雇 用
増えたのは非正規労働者


 雇用はどうか。

 「雇用は100万人以上増え、高校生の就職内定率は13%アップ」(首相、21日)「有効求人倍率は1・09とこの20年間でもっとも高い数字」(茂木氏、22日)などとばら色であるかのように描いています。

 しかし、増えたのはすべて非正規労働者です。総務省の労働力調査(7~9月期平均)によると、2012年と比べて非正規雇用で123万人増加。正規雇用は22万人減っています。

 有効求人倍率が1・09倍(9月)と“22年ぶりの高水準”といいますが、正社員は0・67倍。正規雇用の求人は1倍を切る厳しい状況が続いています。高校生の就職内定率が54・4%(9月)で2012年比13%改善としていますが、内定が決まったのは半分程度しかなく依然、厳しいままです

中小企業
円安不況直撃倒産企業2.8倍


 中小企業は、「増税不況」と、円安による資材高騰で苦しんでいます。

 ところが、「中小企業の景況感も22年ぶりにプラス」(茂木氏)「倒産件数は24年ぶりの低水準」(自民党ビラ)などと自慢しています。

 実態は、「アベノミクス」が中小企業の経営を直撃。帝国データバンクによると、円安の影響を受けて倒産した企業は前年に比べ2・8倍に増加。輸入原材料や燃料費の高騰が経営を圧迫し、さらに、多くの倒産を生むとの観測も示されています。

 消費税増税による影響も深刻です。全国中小企業団体中央会月次景況調査(10月)によれば、企業や業界の景況感を示す景況DI(指標)はマイナス27・4と4月以降、連続で下落。売上高DIもマイナス15・8と4月以降一貫して下落しています。都合のいい数字だけ打ち出しても実態はごまかせません。

インフラ輸出
中心は「原発」利益は大企業


 自民党は「(首相の)トップセールス等により、日本企業の海外インフラの受注実績が約3倍」(パンフ)と宣伝しています。

 しかし、インフラ(社会資本)輸出は、大企業のもうけを増やすだけで、国民の利益にはつながりません

 安倍首相のトップセールスにより、受注実績が3・2兆円(2012年)から9・3兆円(14年)になったといいますが、ベトナムやトルコに対する危険な「原発輸出」が中心。輸出先となる現地では、原発への不安や反対の声が広がっています。

 トルコでは、原発立地予定地(シノップ県シノップ中央市)の市長が原発反対を掲げて当選し、トルコ国内の大手世論調査(13年4月)でも63%が建設反対の意思を示しています。

“暮らし第一”への転換こそ

 安倍首相は、「アベノミクスを前に進めるのか、それとも止めてしまうのか。それを問う選挙」といいます。しかし、格差を拡大し景気悪化をもたらしたアベノミクスをさらに推進すれば、格差と貧困がいっそう深刻に広がります

 アベノミクスの3本目の矢である「成長戦略」をまとめたのが「日本再興戦略」です。安倍内閣は、6月に改訂版を決定。雇用分野では、労働時間規制を取り払い、「残業代ゼロ」となる「『新たな労働時間制度』を創設する」ことや「裁量労働制の新たな枠組みの構築」などを明記。過労死や働く人間の「使い捨て」が促進されます。

 農業分野では、「農業・農協改革」を打ち出し、企業的農業へ向けた農政に転換。日本農業を支えてきた家族経営の基盤を掘り崩し、農業と食料の危機をいっそう深刻なものにします。医療分野では、カネのあるものだけが医療を受けられる「混合診療」を拡大し、無差別・平等の国民皆保険制度空洞化させます。原発は、「安全性が確認された原子力発電の活用」として、再稼働を進める危険な立場です。

 いま求められるのは、▽人間らしく働けるルールの確立▽社会保障切り捨てから充実への転換▽農業を破壊し、国民皆保険制度を壊し、食の安全を壊す環太平洋連携協定(TPP)交渉からの撤退とあわせ、安心して農業が続けられる価格保障と所得補償―。暮らし第一で経済を立て直す政治への転換こそ必要です。


アベノミクスの恩恵


真の争点は10%への増税の延期ではなく増税そのものの是非
五十嵐仁の転成仁語)2014年11月26日
http://blogos.com/article/99715/
 「どうしてこんな時に解散するのか」というモヤモヤ感が選挙戦を覆い、安倍首相に対するボディーブローとなっているようです。日曜日のNHKの討論番組での稲田政調会長は目も当てられない醜態ぶりで、野党の得票増にかなり貢献したことでしょう。
 今回の解散について、当初、安倍首相は「消費税10%の18ヵ月先送りについて国民の審判を仰ぐ」ためだと説明していました。しかし、増税の先送りについては野党も賛成していますから、争点にはなりません

 戸惑った安倍首相は、解散のネーミングに迷ったあげく「アベノミクス解散」だと口走りました。これまで続けてきたアベノミクスをこれからも続けていっても良いのか、国民の判断を求めたいということのようです。
 今までやってきたことをやめたいというのであれば判断を仰ぐというのも分かりますが、今まで通りやりたいというのであれば、どうしてわざわざ解散などしたのでしょうか。選挙で負ければ続けられなくなってしまうというのに……。
 「アベノミクスは胸突き八丁にさしかかっている」とも言っています。そんな大事な時期に、どうして解散して政治空白を作ったのでしょうか
 いずれにしても、理解不能です。説明になっていないというしかありません。

 消費増税についても、「消費税の増税を延期する」と言って国民の支持を求め、勝てば「10%への増税は信任された」として1年半後には「確実に」増税するというわけです。真に問われているのは増税の是非そのものであるにもかかわらず、増税の延期を前面に出して票をかすめ取ろうという作戦なのです
 このような詐術でだませると考えているとしたら、国民をなめていると言うしかないでしょう。「あまり国民を馬鹿にするな」と言いたくなります
 それに、1年半後でも景気が十分に回復しなければ10%への消費増税は経済に大打撃を与え、十分に回復していれば税収が増えて増税は必要なくなるでしょう。どっちにしても、今のうちから「確実に増税」などと言うのは経済を知らない馬鹿者の妄言です


 アベノミクスは貧しいものから富を吸い上げ、金持ちだけを富ませて格差を拡大する「アホノミス」だというのが私の判断です。その立場からすれば、今回の「アベノミクス解散」は「アホノミス解散」だということになります。
 アベノミクスを続けても良いというのは株でもうけた富裕層だけです。株とは縁のない庶民にとって、これは自滅へと至る道にほかなりません
 今度の総選挙で自民党に投票することは、自分で自分の首を絞めるようなものです。自民党を大敗させてアベノミクスに「ノー」を突きつけ、国民をなめきっている安倍首相に「ギャフン」と言わせなければなりません。

 それが「アホノミス」を正す最善の道であり、消費税の10%への増税を阻んで国民の生活と命を守る近道なのです。そのためには、国民生活を破たんさせるアベノミクスの道を続けてもらっては困るという声を、今度の総選挙ではっきりと上げることが必要になっています。



山口さんちの那津男君

http://dai.ly/x1avts

安全第一


安倍政権の足元で勢いづく改憲派
(東京新聞【こちら特報部】)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014112602000141.html
 改憲派が勢いづいている。「美しい日本の憲法をつくる国民の会」「憲法改正を実現する県民の会」などの新組織を次々と結成するとともに、一千万人署名活動を展開する。その中核をなすのが、日本最大級の右派運動体「日本会議」である。安倍政権の間に国民投票を実現し、過半数の賛成を得て新憲法を制定する-。これが改憲派の戦略だ。
(三沢典丈、林啓太)

安倍政権の足元で勢いづく改憲派_1

改憲派荒い鼻息

別動隊続々「1000万人署名を」

 十六日、東京都新宿区の日本青年館で開かれた日本会議関東ブロック代表者大会。六百~七百人の出席者は高揚感に包まれていた。同会議埼玉県本部理事長の吉田弘氏はあいさつで「抑えることのできない熱気が満ちあふれている。『憲法改正いつやるの?今でしょ』という気持ちの人がた
くさんいる。安倍政権のうちに片付けてしまわないと、いつできるのか」とボルテージを上げた。
 基調講演したのは、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表の櫻井よしこ氏である。「憲法を改正しなければ、わが国がつぶれてしまう」「日本は米中に振り回されてはいけない。自主独立の気概こそが大事だ。そのまとめが憲法
改正だ」。櫻井氏が舌鋒鋭く訴えると、大きな拍手が起こった。

復古調の前文 自衛隊は軍隊

 国民の会は十月一日に発足した。櫻井氏のほか、日本会議会長の三好達氏と杏林大名誉教授で同会議代表委員の田久保忠衛氏が共同代表を務める。発起人にも同会議のメンバーが数多く名を連ねている。改憲勢力の幅広い結集が狙いだ。改憲の是非を問う国民投票の実施目標は、二〇一六年の次期参院選。それに向けて「賛同者一千万人」署名集めをスタートさせた。
 四十七都道府県に「憲法改正を実現する県民の会」を設立する方針も掲げている。一日には、第一号となる「神奈川県民の会」がスタートした。結成大会には、改憲派の地元出身国会議員を含む約四百人がはせ参じた。議員らのあいさつでは「護憲という感情が理解できない」「九条にノーベル賞というのは屈辱。九条がなければ戦争をする民族か」などと護憲派を敵視する発言が目立った
 その改憲内容は右派色が濃い。国民の会のリーフレットを見ると、九条については、「1項の平和主義を堅持する」とする一方、「2項を改正して、自衛隊の軍隊としての位置付けを明確にします」と日本軍の復活をうたう。前文は「美しい日本の伝統文化」を盛り込むなど復古調だ。
 ここに来て持ち出しているのは「大規模災害の緊急事態の対処の規定」(緊急事態条項)の新設だ。日本会議に賛同する国会議員懇談会が十二日に開いた会合では、保守派の論客として知られる百地章・日本大教授が必要性を強調した。大規模な自然災害などの発生時は、首相の権限を大幅に強化して物資などを統制する。災害対策名目であれば、国民の納得を得られやすいとの思惑もちらつくが、国民の人権を一時的に制限する強い権限

安倍政権の足元で勢いづく改憲派_2

安倍政権のうちに…勢力拡大加速

 改憲派が動きを加速させているのはなぜか。安倍晋三首相が政権を握っているからにほかならない。安倍政権のもと、解散前の衆院の与党勢力は、改憲の発議に必要な三分の二を超える。参院の与党勢力は三分の二に満たないものの、野党の改憲勢力を加えれば、三分の二の確保は不可能ではない。国民の会は「(三分の二は)確保している」と自信満々だ。
 国民投票では、有効投票総数の過半数が賛成すれば、改憲は成立する。国民の会は、過半数を三千万票と見込む。一千万人署名はこれを確保するための運動だ。
 今年六月、改憲に必要な手続きを定めた改正国民投票法が成立した。国民投票ができる年齢が四年後、現在の「二十歳以上」から「十八歳以上」に引き下げられる。一六年の参院選に合わせて国民投票を実施した場合、この改正内容が反映されないが、改憲勢力は待っていられないようである。
 運動が盛り上がりを見せていただけに、今回の衆院解散・総選挙は改憲派にも意外だったようだ。与党が、せっかくの三分の二を割り込む可能性がある。日本会議事務総長で国民の会事務局長の椛島有三氏は、解散前の与党勢力について「この宝は惜しい」と率直に評した。

 一方、護憲派は危機感を募らせる。護憲団体「九条の会」事務局長の小森陽一・東京大教授は、最近の改憲派の動きについて「日本会議には戦争犯罪の否定伝統的な家制度女性差別の肯定など負の印象が付着している。国民の会など別組織を押し立てた方が市民への受けが良いと考えているのではないか」とみる。
 実際、日本会議関東ブロック代表者大会は、マスメディアの取材をシャットアウトした。冒頭に紹介した会議の様子は、出席者の話などから再現したものだ。
 「こちら特報部」が七月三十一日の紙面で日本会議を特集して以来、日本会議の右派的な主張への風当たりは強くなっている。
 もちろん、護憲派も巻き返しに必死だ。九条の会は二十四日、東京都千代田区の日比谷公会堂で全国集会を開き、約二千五百人が結集した。集会後のデモ行進では「九条守れ」「戦争反対」の声を響かせた。
 十月は、九条の会として初の「統一行動月間」だった。各地の七千五百の会に集会の開催や街頭活動の強化を呼び掛けた。統一行動は、安倍政権が七月に集団的自衛権の行使容認の閣議決定をしたことに対抗することが目的だが、偶然にも解散・総選挙の時期と重なった。十一、十二月は例年にも増してイベントがめじろ押しだ。

護憲派「総選挙は与党後退の好機」

 今回の総選挙は、改憲派が戸惑うのとは裏腹に、護憲派にとってはチャンスでもある。与党を三分の二未満に追い込めば、改憲の機運を後退させることができる。集団的自衛権の行使容認に伴う法整備や、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)改定にも影響を与えるかもしれない。九条の衾は、総選挙を「改憲の潮流にストップをかける好機」と位置付ける
 選挙戦では、九条の会として特定の候補は支援しない。「日本を戦争をする国にしない」という一点で、保革を問わず幅広い勢力の結集を模索する
 同衾事務局の高田健氏は「改憲の危険性を強く訴えることで、改憲派の候補者の力をそぎたい。立憲主義と民主主義に反する改憲運動を、阻止しなければならない」と力を込める。

 日本会議 1997年5月、保守系宗教団体などでつくる「日本を守る会」と、保守系文化人や旧軍関係者などを中心とする「日本を守る国民会議」が統合して結成された。現会長は元最高裁長官の三好達氏。「誇りある国づくり」を目指す運動方針では、皇室を尊び、同胞感をかん養する▽新憲法制定▽祖国への誇りと愛情を持った青少年の育成一などを挙げる。同会議によれば、会員数は約3万5000人。 47都道府県本部のほか、228支部がある。

安倍政権の足元で勢いづく改憲派_デスクメモ


非戦を選ぶ演劇人の会
http://hisen-engeki.com/
https://www.facebook.com/HisenEngeki


ガエル・ガルシア・ベルナル主演『NO』予告編

http://youtu.be/MNrkmfQUWKA
映画『NO』公式サイト - マジックアワー
http://www.magichour.co.jp/no/

小出裕章先生:高浜原発再稼働→随分異常なことだと思います / 菅原文太さん逝く…(´・ω・`)

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ヘイト活動の法律規制をどう考えるべきか(ラジオフォーラム#99)

http://youtu.be/lCwdexyRCts?t=16m33s
16分33秒~第99回小出裕章ジャーナル
特別検査で高浜原発1・2号機稼働延長か?「40年経ったのになおかつ、それを動かそうということ自体が私は随分異常なことだと思います」

http://www.rafjp.org/koidejournal/no99/
高浜発電所
石丸次郎:
今日は、関西電力の高浜原子力発電所の1号機、2号機の再稼働についてお話を伺いたいと思います。

小出さん:
はい。

石丸:
関西電力が福井県にある高浜原子力発電所1号機、2号機。これは74年に稼働が始まりましたので、40年が経とうとしている原発ですけれども、これを特別検査を申請して、また再稼働させようとする動きが見えてますね

小出さん:
はい。

石丸:
現行の法律では、基本的に原発の寿命は40年。特別検査をして、合格すれば20年プラスして60年まで稼働が一応可能ということになっておりますが、やっぱり心配になるのは、相当老朽化してるんじゃないかと。40年も動かし続けてということが真っ先に頭に浮かびますけれども。これ、どうですか?40年という稼働の原発は、どう考えたらいいでしょうか?
原子力発電所の計画から運転までの法律
実用発電用原子炉施設の規制の流れ

小出さん:
皆さん、ご自分の周りのことを考えて頂きたいのですが、例えば自分が乗っている車、40年前の車であったとすれば使い続ける気がするでしょうか?

石丸:
なるほど。

小出さん:
あるいは、家庭の電化製品でもそうですけれども、40年前の物って、これからもずっと使っていこうと思うのが、むしろ不思議だろうと私は思います。原子力発電所というのは、特に安全性に十分な注意を払わなければいけない機械なわけですし、それがもう40年の寿命というか、40年経ったのに、なおかつ、それを動かそうということ自体が私は随分異常なことだと思います

石丸:
なるほど。

小出さん:
一番問題なのは、原子炉圧力容器と言ってる炉心を格納している圧力釜なのですが、それが中性子を被ばくしながら、どんどんどんどん劣化してきてしまっているわけです。
脆性破壊とは

石丸:
やっぱり、鋼鉄製でも劣化してくると?

小出さん:
はい、そうです。もちろん人間は被ばくをすれば、簡単に死んでしまうわけですけれども、鋼鉄も被ばくをすればするだけ劣化していくわけです。

皆さん、家庭で使ってる鍋とガラスでできているコップという物を考えて頂きたいのですが、普通、私達が生活している場所というか、温度ですね。気温10℃、20℃、或いはマイナス零下何℃になるということもあるかもしれませんが、普通、鉄は割れないのです。ガラスは簡単に割れますけれども、鋼鉄は割れません。トンカチで叩いても、例えば落としたって、ひしゃげたり曲がったりするかもしれませんけども、割れないという性質を持っています。
丸い金属棒の引張試験結果の分類
丸い金属棒の引張試験結果の分類
(a) 脆性破壊
(b) 延性破壊
(c) 完全な延性破壊


ただ、その鋼鉄もどんどんどんどん冷やしていくと、ある温度以下になると簡単に割れてしまう。つまり、ガラスのような性質になってしまうという温度が実はあるのです

それを私達は延性。普通、その鋼鉄が割れないというのを私達は「延性」と呼んでいるのですが、延びるのですね。金属というのは。それから、ガラスのように簡単に割れてしまう物を「脆性」と私達は呼んでいるのですが、温度が低いと大抵の物は脆性なのです。脆性から延性に変わる温度というのがあって、それを私達は「延性脆性遷移温度」と呼んでいます。
1MeV照射ステンレス鋼に生ボイドの電子顕微鏡写真
鋼鉄の場合には、それが通常だと零下何十℃という所で、それ以上の温度であれば延びる。つまり、簡単には割れないという性質を持っているのですが、原子炉が稼働して、鋼鉄が被ばくをするに従って、その温度がどんどんどんどん上がってくるのです。例えば、高浜原子力発電所の1号機の場合には、すでに脆性から延性に変わる温度が95℃という値がすでに数年前に得られています。
衝撃試験と脆性遷移温度

石丸:
これ、えらく低くなってるっていうことですね?

小出さん:
どんどんどんどん、その遷移する温度が高くなってきてしまっていて、95℃以上であれば、まだ金属の性質を持っているけれども、95℃以下、つまり普通、私達が生活している温度の状態では、もう高浜原子力発電所の原子炉はガラスなのです。ですから、何かコトがあれば、バリっと割れてしまうという、そういう危険な状態にすでになってしまっています。本当であれば、もうこういう原子炉は動かさないという判断をするのが妥当だろうと私は思います

小出裕章ジャーナル

石丸:
なるほど。脆くなる温度が上がってきたと?

小出さん:
そうです。はい。

石丸:
これは、中性子を浴び続けたせいなんですか?

小出さん:
そうです。まさにその通りです

石丸:
ということは、どんどんどんどん脆くなって、40年間脆くなってきた物を、でも使い続けざるを得ないわけですよね?交換はできないわけですもんね?

小出さん:
交換はできない。ですから、原子力発電所の寿命というのは、もともと40年ぐらいだろうと言われていたわけですけれども、それは、この原子炉圧力容器というものが交換できないし、それがどんどん中性子を被ばくして劣化してくるので、40年ぐらいで止めておくのが妥当だろうなと初めに考えたのです。その時期がもう高浜原子力発電所にはきているわけですし、私はもう止めるのが当然のことだろうと思います。

廃止措置規制に関する法体系の概略(原子炉施設

石丸:
なるほど。動機が経済的な動機、つまり欲ですよね?

小出さん:
はい、そうです。

石丸:
儲けたいということで、この安全の問題がまた二の次になるようなことって本当に困りますよね?

小出さん:
はい。 
衝撃の原発事故シミュレーション

石丸:
これも高浜の問題もですね、この脆性、脆くなる、ガラスのように脆くなるっていうこと。どれだけ検査で規制の方が検討するのかちょっと分かりませんけれども、注目していきたいと思います。

小出さん:
はい。

石丸:
小出さん、今日はどうもありがとうございました。

小出さん:
ありがとうございました。


MOX燃料製造データ改ざん
MOX燃料製造データ改ざん


原子炉の脆性破壊:井野博満

http://youtu.be/HrRE_ziN2so





高浜、大飯原発再稼働差し止め認めず 大津地裁
(中日新聞)2014年11月27日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014112790131300.html
 滋賀県などの住民らが、関西電力の大飯原発3、4号機(福井県おおい町)と高浜原発3、4号機(同県高浜町)=いずれも運転停止中=の再稼働差し止めを求めた仮処分申し立てについて、大津地裁(山本善彦裁判長)は27日、「原発再稼働が差し迫っているとはいえない」として、却下する決定をした。

 住民らは、大飯と高浜で過酷な事故があれば琵琶湖が汚染され、住民の生存権や人格権が侵害されると主張。原発の耐震設計の目安となる基準地震動を、関電が過去の地震動の最高値ではなく平均値に基づいて設定しているなどとして危険性を訴えていた。関電側は「安全性は確保されている」と却下を求めていた。

 対象になっている原発4基はいずれも、停止中。関電は昨年7月、再稼働を目指して新しい規制基準への適合性審査を申請し、原子力規制委員会が審査を進めている。

 仮処分は、通常の訴訟で争うと時間がかかるため、当事者の権利を守るために暫定的に行う手続き。

 大飯3、4号機をめぐっては、関西の住民が運転差し止めを求めた仮処分を大阪地裁に申し立てたが、地裁は2013年4月、「安全基準を満たしている」として却下。大阪高裁も今年5月、抗告審で「差し迫った必要性はない」として却下していた。

 一方、福井地裁は今年5月、大飯3、4号機の再稼働差し止めを命じる判決を下した。現在、名古屋高裁金沢支部で控訴審を係争中。



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妻文子さんのコメント【全文】

七年前に膀胱がんを発症して以来、以前の人生とは違う学びの時間を持ち「朝に道を開かば、夕に死すとも可なり」の心境で日々を過ごしてきたと察しております。
「落花は枝に還らず」と申しますが、小さな種を蒔いて去りました。一つは、先進諸国に比べて格段に生産量の少ない無農薬有機農業を広めること。もう一粒の種は、日本が再び戦争をしないという願いが立ち枯れ、荒野に戻ってしまわないよう、共に声を上げることでした。すでに祖霊の一人となった今も、生者とともにあって、これらを願い続けているだろうと思います。
恩義ある方々に、何の別れも告げずに旅立ちましたことを、ここにお詫び申し上げます。


菅原文太さん「命がけで戦争反対を!」~6.12日比谷集会

http://youtu.be/K_6Kby-Dobo


菅原文太 日本は真珠湾攻撃した時と大差ないよ


トラック野郎 故郷特急便 オープニング

http://youtu.be/jKYOQD0weUw

釜爺
千と千尋の神隠し - Wikipedia


菅原文太氏のスペシャルゲストあいさつ

http://youtu.be/8PFTMiaHXAc


菅原文太さん 脱原発を語る
(東京新聞【こちら特報部】)2011年11月21日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2011112102000028.html
 「生活様式を変えなくても、みんなが使っていない電気を消すくらいで、原発がなくても十分やっていけるんじゃないの」。そう話すのは、俳優の菅原文太さん(78)だ。数々の映画やテレビドラマで確固たる地位を築いた“国民的俳優”は、山梨県で無農薬の有機農業にいそしむ毎日。南アルプスを望む豊かな自然のもとで、脱原発への率直な思いを語ってもらった。
(鈴木泰彦)

菅原文太さん 脱原発を語る_1

 「昔、仕事で福井県の敦賀に行ったとき、街並みが普通と違っていて驚いたことがあった。映画のセットは瓦も木も、妙に新しいだろ? そんな人工的な、ピカピカした街のように感じた。聞くと『原発の交付金で(さまざまな施設や道路が)つくられた』と。奇異な感じだったね」
 代表を務める山梨県北杜市の農業生産法人「竜土自然農園おひさまの里」の事務所で、スタッフとの打ち合わせを終えたばかりの菅原さんは、首に手ぬぐいをまいたまま、ゆっくりと口を開いた。
 「ずっと、原発には賛成でも反対でもなかった。どちらかというと無関心だった。原発から離れたところで暮らしているとね。でも福島の事故で変わった。やめたほうがいい、危険物は。科学によってつくられたものが無謬であるはずない
 「ドイツは政府が脱原発で、20年後にすべてなくそう、自然エネルギーに変えていこうと明言している。イタリアもそう。なのに(原発事故を起こした)日本はいまだにはっきりしない。専門家は人によって全く違うことを言い、メディアも分かったような分からないような報道しかしない。国民は誰の何を信じていいか分からない。何という国なんだろうな
 福島第一原発事故を機に、原発への世間の関心は飛躍的に高まった。6月には東日本大震災の被災地支援事業の発表会見で「日本でも原発の是非を問う国民投票を」と発言した。だが、芸能界では原発の賛否すら明らかにしない人が多い
 「何で言いづらいんだろう。みんな東電にお世話になっているの? そんなことないだろう。芸能人だろうが、政治家だろうが、農家だろうが、個人として言いたいことを言わなきゃ。憲法が定めてくれているじゃないか、言論の自由を
 「夏の節電時、街は薄暗くなったけれど、俺には心地よいくらいだった。24時間こうこうとってのは、まともじゃない。昼は明るく、夜は暗い。子どものころはそうだった。20年くらい前まで家にはコンピューターもなかったし、その前は冷蔵庫やテレビもなかった。でも、それなりに暮らしていただろ? 女房と飯を食いながら、ちょうどいいねなんて話してたんだ。あのまま節電を続ければいいのに」
 農園では、若い従業員が数人住み込みで働く。つい最近、建物の屋根に太陽光発電用のソーラーパネルを設置した。
 「使う分くらいの電気は賄えそうだ。黙ってあぐらをかいてりゃ電気が来ると思ってきたけれど、ミニ水力(発電)とか、いろいろ工夫する人が増えているみたいだな。一人一人がそういう新しい認識を持つようになったら、電力会社からもらう電気は少しで済む。日本中がそういう方向へ行けばいいね

菅原文太さん 脱原発を語る_2

 これだけの惨事が起きてもなお、財界は原発推進の姿勢を堅持する。
 「それは自分たちの都合だ。企業はいろんなモノを作り、それが山のように積まれている。でも、みな人間の暮らしを左右するほど重要なファクター(要因)なんだろうか。国民は何でも買いまくるのではなく、必要のないものは買わないようにすればいい。ないないづくしの時代まで戻る必要はないけれど、ちょうどいいところってあるはずだよな
 宮城県の実家は農家だった。山梨で農園を始めたのは、甲府市で開いた講演会で聴衆に「勤めばかりしないで農業をやれよ」と発言したのを聞き付けた山梨県知事から、「ではうちで農業をやってください」と頼まれたのが発端。
 2009年に北杜市で立ち上げた農園で、若者たちといっしょに無農薬のホウレンソウやトウガラシ、ミニトマト、ラディッシュなどを育て、都内のレストランやホテルなどに出荷している。今年は冷え込みが緩く、大根の出来があまりよくないそうだ。
 「3年目だけど、赤字続きだ。面積は二町五反くらい(約2・5ヘクタール)あるのかな。農業は奥が深くて、果てしない。はっきりした方法があるようで、ないんだ。土も地域によって違うしね。まだ試行錯誤の最中だよ」
 仙台市生まれで、宮城県栗原市で育った。有数の穀倉地帯で、原発事故で飛散した放射性セシウムで汚染された稲わらや肉牛が、そこから出回ったと報じられた。
 「なぜ原発からあんなに遠い栗原で、と気になって聞いたら、風で運ばれたんだと。静岡あたりにも飛んでいるというじゃないか。農薬と同じで、放射能も体内に入らないに越したことはない。でも、そもそもわらを作った人のせいじゃないんだよね
 幼少時代から身近だった農業だけでなく、菅原さんが思いを向けるいろいろなところに、原発は深刻なダメージを与えた。主役の会津藩士を演じた1980年放送のNHK大河ドラマ「獅子の時代」ゆかりの福島を思い、心を痛める。
 昭和一桁世代。父親の威厳にこだわり、「げんこつおやじの会」を立ち上げたこともある。映画で演じた役柄さながら、硬派を貫いてきたその目に、今の日本はあまり良く映っていない。
 「原発のために途方もないカネがばらまかれ、いやも応もなくからめ捕られてしまう。戦後、日本はカネばかり追い求めてきた。敗戦から立ち上がるにはそれしかなく、頑張ってきたのは確かだけど、あまりに偏りすぎたんじゃないのかな
 「財界人や政治家は『経済成長』とお題目のように言うが、それしかないのか、もっと大切なものがあるんじゃないのかと思う。国会中継を見ていても、とってつけたように復興の問題は出てくるが、増税がどうとかカネの話ばかりだ。そろそろ経済はいいじゃないか
 「この間、中国の人権活動家が『日本も人権問題で発言を』と求めたという記事を読んで、ああそうだな、と。人権とか自由とか、本当の意味の民主主義とは何なのか、言い合ったり考えたりしないよね。ここらで立ち止まって、暮らしとか自由とか権利とか、そういうところへ立ち返らないといけないね

<すがわら・ぶんた> 1933年8月、宮城県生まれ。58年、新東宝入社。松竹、東映などで多数の映画に出演し、シリーズ化された「仁義なき戦い」「トラック野郎」は大ヒットした。山梨県北杜市で遊休農地を借りて農業生産法人を設立、有機農業に取り組む。都会から農山漁村への移住を手伝うNPO法人「ふるさと回帰支援センター」顧問も務める。

<デスクメモ> 経済成長を最優先して弱者を切り捨てる政策は、小泉政権の十八番だったが、いまや野田政権も同じ道を進んでいる。政治の目標は成長ではない。弱者に手を差し伸べ、格差を是正し、国民が誇りを持てる国にすることではないのか。菅原さんの素朴な問い掛けに、国の姿勢や自分の生き方を考える。(立)

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