http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-217217-storytopic-53.html
仲井真弘多知事は27日午後3時すぎから、那覇市の知事公舎で記者会見し、政府が米軍普天間飛行場の移設に向けて申請した名護市辺野古沿岸部の埋め立てを承認したことを正式に発表した。承認の理由について知事は「現段階で取り得ると考えられる環境保全措置などが講じられており、(公有水面埋立法の)基準に適合していると判断した」と説明し、承認への県民の理解を求めた。
その上で普天間の県外移設を求めていた自身の選挙公約との整合性に関し、「県外の既に飛行場のある場所へ移設する方が最も早いという私の考えは変わらない。辺野古移設を実行するにしても、暫定的であったとしても、考え得る県外移設案を全て検討し、(普天間飛行場の)5年以内の運用停止を図る必要がある」と強調した。
仲井真知事は「安倍内閣の沖縄に対する思いはかつてのどの内閣にもまして強い」と述べ、沖縄振興予算の増額などを高く評価。基地負担軽減策を含めた安倍晋三首相からの回答も踏まえ、承認に至ったとの考えを示した。
その上で知事は承認の責任を取って辞任する考えはないことも明らかにした。
琉球新報 2013年12月27日
仲井真沖縄県知事が米軍普天間飛行場の移設に向けて政府が申請した辺野古の埋め立てを承認しました。韓国銃弾提供→安倍首相靖国神社参拝→辺野古埋立承認と絶妙の?必然の?タイミング
で事がなされました。
これら総ては集団的自衛権行使ができる軍事国家化への布石でしょう。
韓国銃弾提供は武器輸出三原則の放棄を志向しているのであり、靖国参拝は戦後の国際秩序への挑戦(戦前の日本を取り戻す)であり、辺野古埋立承認をさせたのは米軍が新しく使いやすく機能強化した基地が軍事戦略上必要だからです。
第3次アーミテージレポートは武器輸出三原則についてこう書かれています。
米国は「武器輸出3原則」の緩和を活用し、日本の防衛産業の技術を米国向け、さらには豪州などの同盟国向けに輸出促進することを勧奨すべきである。米国は自国の時代おくれで妨害にもなっている対外有償軍事援助(FMS)の過程を見直す必要がある。
と提言している。また普天間に関しては
普天間
日本における米国軍の存在は、共同関係には留まらない。同盟は長年にわたり沖縄の米軍再編の詳細について非常に高い注意を払っている。結果として、三次的問題の普天間の海兵隊飛行場は、今後のための最適な軍編成計画に投資できたであろう時間と政治資金を使い果たしてしまった。過去の再編から生じる問題は、それがどのようなものであれ、我々が堅く未来に照準を合わせればより容易に解決できるものと考えている。
略
新しい役割と任務の見直しにおいては、日本は地域の有事における自国の防衛と米国との共同防衛を含めることで責任の範囲を拡大する必要がある。同盟国には、日本の領域をはるかに超えて拡張した、より堅牢で、共有され、相互運用の可能な情報・監視・偵察(ISR) の能力と運用が必要である。
略
在日米軍は日本の防衛に特定の責任を任命されるべきである。米国はより重要な責任と使命感を在日米軍に割り当てる必要がある。
と提言しています!さらに靖国参拝=歴史問題では
同盟国に最大限の可能性を示すためには、日本は韓国との関係を複雑にし続けている歴史問題を直視する必要がある。東京は、両国間の関係における長期的な戦略的見通しを考察し、根拠のない政治的発言をさけるべきである。三国間の防衛協力を強化するためには、東京とソウルは未決のGSOMIAとACSA防衛協定を締結し、三国間軍事協約を継続していく必要がある。
以上のように日米韓三国間の防衛協力を強化して壊すことのないようにと協調しているではありませんか!
つまり、靖国参拝の後に辺野古埋立承認発表の流れはアメリカへの謝罪もあるのでしょうね?
安倍首相は当然一連の流れを作り利用してきたのであって、アメリカには狡猾奸佞な軍国主義者と言わなければなりませんね!(;`O´)o
「普天間代替施設」って、なあに?
(あつこばのブログ)
http://atsukoba.seesaa.net/article/67855417.html
今回は「普天間代替施設」または「普天間移設」という言葉について考えてみます。
時々テレビや新聞などで見かける「普天間代替施設」という言葉について「何のことだろう?」と思っている方がいると思います。
また、沖縄の「辺野古(へのこ)」での基地建設の問題を人に伝えたいのだけれど、テレビや新聞ではあまり話題になっていないなあと思っている人もいると思います。
■マスコミと一般とで異なる呼び方
実は「普天間代替施設」と「辺野古での基地建設」は、同じことを示しています。
ところが、普通は「辺野古」と呼ばれているのですが、テレビや新聞などや政治家たちは「普天間代替施設」と呼んでいます。
(最近、『報道STATION』などでは「辺野古」と呼ぶことも多いようです。)
私は「普天間代替施設」という呼び方には問題があると思っています。
米軍基地の多くはとても広くて、中には、住宅や学校、ゴルフ場、映画館等などがある場合があります。そういったものを総称して防衛省では「施設」と呼んでいます。
そういう意味では「施設」という呼び方には一理あるのですが、「施設」と呼ぶことで「軍事基地」であることをわかりづらくしているという側面もあります。
「普天間代替施設」という呼び方の問題点は、それだけではありません。
■世界で最も危険な基地
まずは「普天間代替施設」と呼ばれている理由を説明しましょう。
この画像は、沖縄島中部の宜野湾市にある米軍の普天間基地です。
(宜野湾市のWebサイトより http://www.city.ginowan.okinawa.jp/2573/2653/2678/1004.html )
ご覧のように街のど真ん中にある飛行場です。そのまわりには住宅や学校、病院などがあります。
米軍はここでヘリコプターの訓練を行なっています。騒音の被害や事故の危険性が指摘されていますが、2004年8月13日には実際に近くの沖縄国際大学にヘリが墜落・炎上しました。以下の画像がその痕跡です。
沖縄国際大学の「米軍ヘリ墜落事件」のページ
http://www.okiu.ac.jp/info/fall_incident/index.html
住宅街の真ん中にあり世界で最も危険だといわれている普天間基地を「移設」するために新たに作る基地が「普天間代替施設」と呼ばれているのです。
沖縄島の北部にある名護市辺野古がその候補地とされています。
(場所については以下に書いています。)
http://atsukoba.seesaa.net/article/45133566.html
■普天間基地の3つの機能を各地に拡散
実は、普天間基地の機能は3つあると言われています。
●1.「ヘリ基地」
これが辺野古で作ろうとしている「代替施設」の機能です。
しかし、現在計画されている新基地では普天間基地には無い機能も追加されています。
(この件に関しては後半で書きます。)
●2.「空中給油機の部隊の拠点」
戦闘機などに空中で給油する「空飛ぶガソリンスタンド」とも言えるのが空中給油機です。
現在、普天間基地を拠点にしていますが日米合意によると、岩国基地(山口県)、鹿屋基地(鹿児島県)、グアムの米軍基地に「ローテーション展開」することになっています。
(この経緯については以下に書いています。)
http://atsukoba.seesaa.net/article/42173108.html
●3.「緊急時の基地使用」
この内容は現在でもはっきりしていませんが、日米合意では築城基地(福岡県)、新田原基地(宮崎県)を使用することになっています。
つまり、普天間基地は辺野古に「移設」するだけではなく、各地に分散するのです。
辺野古で計画されている基地を「普天間代替施設」と呼ぶと、上記の「2.」と「3.」の件を見落としがちになります。
そこからも「普天間代替施設」という呼び方は適切ではないことがおわかりいただけると思います。
■基地を強化して被害を拡散
上記で普天間基地の機能を分散させることになっている築城基地、新田原基地、鹿屋基地は、自衛隊の基地です。岩国基地は米軍と自衛隊とが使用しています。
上記の「2.」と「3.」に関して、それぞれの基地で新しい設備を建設したり、訓練が行なわれると言われています。
さらに、2006年5月1日の日米合意の文書では、
----------------------------------------
民間施設の緊急時における使用を改善するための所要が、二国間の計画検討作業の文脈で検討され、普天間飛行場の返還を実現するために適切な措置がとられる。
----------------------------------------
とされており、米軍が民間の空港までをも使えるようにすることが明記されています。
つまり、それぞれの場所で施設や訓練などが強化され、基地による騒音被害等も拡散することになるのです。
■普天間基地には無い機能も!
前述したように、普天間基地の機能のうち「ヘリ基地」の部分を代替する施設とされているのが、辺野古での基地建設の計画です。
しかし、辺野古での基地計画では、もともと普天間基地には無い機能もアメリカ側から要求されていることが明らかになりました。
ひとつは戦闘機に弾薬を積載するための装弾場です。これはすでに日米間で合意されているそうです。
もうひとつは全長214メートルの長さの岸壁です。米軍が要求している200メートルを超える長さの岸壁を作れば、輸送艦だけでなく潜水艦や天候次第では強襲揚陸艦エセックスも寄港できるそうです。
日本政府はこれらを隠してきました。環境アセスの「方法書」にも記載されていません。
【参考】
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200710241300_02.html
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20071029.html
http://blogs.yahoo.co.jp/okinawa_maxi/archive/2007/10/24
■米軍は新しく使いやすい基地が欲しい
普天間基地はかなり古い基地で老朽化しています。滑走路は波打っていて使いづらいそうです。
米軍としては「普天間代替施設」と言う名目で日本がお金を出して新しい基地を作ってくれるのであれば、こんなにおいしい話はありません。
さらに、米軍は日本にいれば「思いやり予算」を出してもらえますから、アメリカにいるよりも安上がりになるのです。
辺野古での基地建設計画は、実は1960年代からあった計画です。もともとあった計画を日本が受け入れるように変更して、日本のお金で作らせようとしているのです。
元の計画には、滑走路とともに軍港の機能も付いていました。
防衛省は現在の計画では「軍港としての機能を有する岸壁を建設する予定はない」としているそうですが、最近の国会答弁ではアメリカ側と検討中であることを認めています。
アメリカは「普天間代替施設」が完成しない限りは普天間基地は返還しないと言っています。
しかし、本来、危険な状態の普天間基地は辺野古での基地建設とは別に、すぐに閉鎖するべきです。
(この件に関しては、以下に書いています。)
http://atsukoba.seesaa.net/article/42880774.html
ジュゴン訴訟において米国防総省が提出した証拠文書
1 陸上部を飛ぶ
2 ヘリコプターや戦闘機に実弾を積む場所(普天間には無い)を作れ
3 214mの軍港が必要
4 故障した飛行機の移動方法を検討せよ
5 毎日、飛行機を洗浄する場所を示せ
6 シュワブ陸上、辺野古ダムの環境調査をすべき
7 騒音コンターはどうなっているか示すべき
2013/12/27
【沖縄】辺野古埋め立て承認に抗議する緊急アピール「県民は仲井真知事の裏切りを許さない!」県庁包囲行動(IWJ)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/118130
2013年12月27日(金)午前、沖縄県の仲井眞弘多(なかいま・ひろかず)知事が米軍普天間飛行場移設に向けた国による名護市辺野古の公有水面埋め立て申請を承認した。沖縄県那覇市の沖縄県庁周辺では12時より承認の撤回を求めて県庁を包囲する緊急行動が行われた。その後13時より、県庁ロビーを埋め尽くす人々が待ち受ける中、県議会4会派の議員団が知事に説明を求めたが、知事は面会に応じなかった。
沖縄県議会記者会見12/27 仲井真知事の辺野古埋め立て承認後 IWJ沖縄
http://youtu.be/l4ccZURebwM
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【これはオバマ民主党と共和党の代理戦争だ!?】
首相、米の意向無視 靖国神社参拝前に自制要請
(ぽぽんぷぐにゃん)
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/d11ea64af204963ebeeec8352ae8e430
安倍首相の靖国神社参拝問題について。- 2013.12.26
http://youtu.be/R_JDN4WkfSk
首相、米の意向無視 靖国神社参拝前に自制要請 - 47NEWS(よんななニュース)
>米政府当局者は26日、安倍晋三首相の靖国神社参拝について、オバマ米政権が「中韓両国の反発を招き、大きな国際問題になる」として、外交ルートを通じて首相に参拝を控えるよう求めていたことを明らかにした。米側の意向が無視された格好で米政府声明も「遺憾」などではなく、より批判的なトーンの「失望」を選んだとしている。
靖国参拝をめぐる日米間の温度差が浮き彫りになった。中韓との関係だけでなく、今後の日米関係にも影を落とすことになりそうだ。
へえ~。
オバマ民主党の意向を無視するというのが、安倍政権の意向というなら、安倍の背景にはやはりアメリカの共和党があると言っていいでしょうね。
石原都知事の尖閣国有化問題から、ずっと日中関係を煽りたい共和党が動いてる訳ですね。
安倍政権がアメリカのオバマ民主党と共和党の代理戦争のコマに使われているという事でしょう。
日中関係の危機を煽って得をするのは共和党、損をするのは親中政策を取るオバマ民主党という事ですね。
創価学会と靖国神社参拝問題について。- 2013.12.27
http://youtu.be/MMdF2cl3R28
【公明党もA級戦犯になりたいらしい!?】
<首相靖国参拝>公明、警戒感強める 「自制を」かなわず
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/2838ad1c84d9d358e85562fba8028b37
安倍首相:靖国参拝 公明代表「残念」(毎日新聞)
公明不快感「残念」(東京新聞)
<首相靖国参拝>公明、警戒感強める 「自制を」かなわず(毎日新聞)
首相靖国参拝、与党に不協和音 公明は不満強める(日本経済新聞)
公明、不満強める=自民保守派は評価-靖国参拝(時事通信)
【首相靖国参拝】公明・山口代表「今後の問題考えると残念」(MSN産経ニュース)
ロシア外務省が靖国参拝に「遺憾」表明(共同通信)
米政府当局者、首相の靖国神社参拝を批判(共同通信)
日韓関係「最悪に」=安倍首相の靖国参拝、「メガトン級悪材料」-韓国(時事通信)
「戦争する国」へ 暴走に次ぐ暴走
靖国神社参拝 安倍首相 言い分成り立たず
(しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-12-27/2013122702_01_0.html
就任から1年の節目となった26日、安倍晋三首相は日本とアジア・世界との間に大きな経済的・外交的な亀裂を生む靖国神社参拝の暴挙に打って出ました。「戦争する国」へとまい進する首相。参拝後の会見は、国際社会に通用しない侵略戦争の肯定・美化論で、歴史の事実の前におよそ耐えられません。(竹原東吾、中祖寅一)
「不戦の誓い」
侵略美化の宣伝センター
「二度と再び戦争の惨禍によって人びとの苦しむことのない時代をつくるとの決意を込めて『不戦の誓い』をいたしました」
安倍首相は参拝の意義をこう述べましたが、靖国神社は「不戦の誓い」にもっともふさわしくない場所です。
靖国神社は陸海軍が管理し、戦前・戦中、侵略戦争に国民を動員するための施設でした。戦後も日本の侵略戦争を「自存自衛」「アジア解放」の正義の戦争だったかのように肯定・美化する宣伝センターの役割を果たしてきた特殊な施設です。
安倍首相の靖国参拝は、侵略戦争を肯定・美化する立場に身を置くことを意味します。第2次世界大戦後の国際秩序は日独伊3国の戦争は不正・不義の侵略戦争だったということを共通の土台にしています。安倍首相の行為は「不戦の誓い」どころか、戦後の国際秩序・平和の流れに真っ向から逆らうものです。
だいいち、「不戦」を口にしながら、安倍首相の「1年の歩み」は「戦争する国」づくりそのものです。
重罰と身辺調査の網で国民の目・耳・口をふさぐ秘密保護法の強行成立、「戦争司令塔」となる国家安全保障会議(日本版NSC)の設置、集団的自衛権の行使に道を開く国家安全保障戦略の閣議決定…。国民の怒りや不安を顧みず暴走しています。「不戦の誓い」どころか、内外に「戦争国家」への決意を示してきたのが、安倍政権発足1年の姿です。
「戦犯崇拝は誤解」
首相自身が戦犯を免罪
「参拝は、いわゆる戦犯を崇拝する行為であると誤解に基づく批判があります」
首相はこういって批判をかわしますが、「誤解」ではなく「理解」に基づく批判です。
靖国神社は、旧日本軍兵士の武勲(戦争でたてた手がら)をほめたたえることを目的にすえているだけでなく、戦争を推進し、東京裁判で「平和に対する罪」などで裁かれた東条英機元首相らA級戦犯を合(ごう)祀(し)(1978年)しているからです。
靖国神社に建つ「遊就館」と呼ばれる軍事博物館は「アジア諸国の解放と共存共栄の新秩序を確立する」(「特別展 大東亜戦争七十年展II」・徳川康久宮司のあいさつ文)ことが戦争の目的だったと掲げるなど、戦前の理屈そのままに侵略戦争をまるごと肯定・美化し続けています。侵略戦争を推進したA級戦犯についても靖国神社は「形ばかりの裁判によって一方的に“戦争犯罪人”という、ぬれぎぬを着せられ、むざんにも生命をたたれた」方(「やすくに大百科」)だと説明していたのです。
なにより首相自身が、「英霊のために国の指導者が靖国に参拝し、尊(そん)崇(すう)の念を表するのは当然」と公言。「戦犯は国内法でいう犯罪者ではない」(自著『美しい国へ』)とも述べてきました。戦犯を免罪し擁護するものであることに「誤解」の余地などありません。
「中韓の気持ち傷つけない」
対話の道を土台から破壊
安倍首相は記者団に「中国、あるいは韓国の人々の気持ちを傷つける、そんな考えは毛頭ございません」などと厚顔に語りました。同日発表した談話でも、「中国、韓国に対して敬意を持って友好関係を築いていきたい」と述べています。
しかし、これほど欺(ぎ)瞞(まん)的で、中国、韓国の人々の歴史的感情を逆なでする言葉はありません。
中韓をはじめアジア諸国が、日本の政治家による靖国神社参拝に厳しい批判を続けてきたのは、同神社が侵略戦争への国民動員の精神的支柱の役割を果たした軍事施設であり、今なお侵略戦争の正当化を宣伝・普及することを目的とした存在だからです。どんなに言い逃れをしようとも、政治家の参拝自体が、客観的に侵略正当化の意味を持ちます。そのことへの批判を正面から受け止めるどころか、「傷つける気持ちはない」などとごまかすのは、内外を欺くものであり、戦後の国際秩序への挑戦です。
安倍首相は昨年の政権発足直後から河野談話、村山談話の「見直し」を公言し、歴史問題を再燃させて日中、日韓の対話に大きな障害をつくり出してきました。尖閣問題や北朝鮮の核開発問題で北東アジアの緊張が高まる中、日中韓3カ国の対話を求める声がそれぞれの国内はもとより、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国やアメリカからも強まっています。その中で、対話の最大の障害となってきた歴史問題をめぐり、安倍首相自らが靖国神社参拝を強行したことは、対話の道を土台から破壊する行為であり外交的自殺です。
米国政府が直ちに「失望」を表明し、中国、韓国両政府から厳しい批判の声が上がりました。
憲法否定・侵略戦争美化が突出
安倍首相は、「多くの首相が靖国神社を参拝している」として歴代首相の名をあげました。さも歴代首相と変わりがないかのように強調するものですが、これで安倍首相の靖国参拝が免罪されるわけではありません。
そもそも参拝した歴代首相も厳しい批判を受けてきました。しかも、安倍首相の憲法否定と侵略戦争美化の右翼的姿勢は突出しています。
安倍首相は、侵略戦争を肯定する「靖国」派・総本山「日本会議」と一体の日本会議国会議員懇談会のメンバーを閣僚や自民党中枢に抜てきしています。ある自民党議員は、「安倍首相のところには支持母体から、『靖国へ行け』と猛烈なプレッシャーがかかっている」と述べます。今回の行動の背景には、安倍首相が依拠する特異な足場があります。
政権1年 本性むき出し
安倍晋三首相は政権発足から1年にあたる26日、靖国神社を参拝しました。過去の侵略戦争と植民地支配を美化し、日本を再び「戦争する国」にする危険な安倍政権の本性を象徴する動きです。
「痛恨の極み」
安倍首相は、自民党総裁選の共同会見で、第1次政権時代に靖国参拝できなかったことを「痛恨の極み」と発言。2012年末の産経新聞のインタビューでは、日本の植民地支配と侵略に「心からのおわび」をのべた村山富市首相談話や、「慰安婦」問題で旧日本軍の関与と強制を認めた河野洋平官房長官談話を見直す意向を示唆しました。
4月には、春の例大祭にあわせて安倍首相が靖国神社へ真榊( ま さかき)を奉納。閣僚が参拝しています。
こうした安倍政権の言動には、韓国や中国、アメリカなどからも批判の声が相次いでいます。ところが、安倍首相は「どんな脅かしにも屈しない」と居直る始末。さらに、「侵略の定義は定まっていない」と国会答弁などで繰り返し、歴史逆行の動きを示しました。
9月には、国連総会への出席のために訪れたニューヨークで、安倍首相は、中国を念頭に「私を右翼の軍国主義者と呼びたいなら、どうぞ呼んでいただきたい」と挑発。「積極的平和主義」を標ぼうして、米国とともに海外で戦争をする国づくりに前のめりの姿勢を示しました。
悪法次々強行
臨時国会では、国民の目と耳、口をふさぐ希代の悪法である秘密保護法を国民の強い批判を無視して強行。国家安全保障会議(日本版NSC)設置法などと一体で、戦争への道を突き進もうとしています。
安倍首相は、憲法9条の明文改悪を狙いつつ、海外での戦争を可能とする集団的自衛権行使容認に向けて解釈改憲を画策。歴代政府が憲法違反としてきた解釈を覆すため内閣法制局長官を容認派にすげかえ、武器輸出を禁じた「武器輸出三原則」撤廃まで検討するなど、暴走を加速させています。
■首相と靖国(肩書は当時)
01年
8月13日 小泉純一郎首相が就任後初参拝。その後、首相在任中は毎年参拝
06年
8月15日 小泉首相が6回目の参拝。首相の8・15参拝は中曽根康弘氏以来21年ぶり
9月26日 第1次安倍内閣発足。以降、安倍晋三首相は辞任まで靖国神社参拝を見送る
07年
9月12日 安倍首相が体調不良を理由に「政権放り出し」
12年
9月14日 安倍氏は自民党総裁選の共同会見で「(第1次政権の)総理在任中に靖国参拝できなかったのは痛恨の極み」だと発言
12月26日 第2次安倍内閣発足
12月31日 安倍首相が「産経」インタビューで、アジアへの侵略と植民地支配を謝罪した「村山談話」と「河野談話」を見直す意向を示唆。米紙などが批判
13年
4月21日 安倍首相が春の例大祭に合わせて「真榊」を奉納。麻生副総理ら一部閣僚が参拝
4月23日 安倍首相が参院予算委員会で「侵略の定義は定まっていない」と発言。国際的に批判あびる
7月29日 麻生太郎副総理が講演で改憲問題に関連し「あの(ナチスの)手口に学んだらどうかね」と発言
8月15日 安倍首相が「玉串料」奉納
10月17日 安倍首相が秋の例大祭に合わせて「真榊」を奉納
11月27日 与党と民主、維新、みんなの賛成で国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案が成立
12月6日 政府・与党が秘密保護法成立を強行
12月17日 「国家安全保障戦略」を閣議決定。「愛国心」の強要盛り込む
12月22日 安倍首相がNHK番組で改憲について「私のライフワークだ。何としてもやり遂げたい」と発言
12月26日 安倍首相が就任後初参拝
政権1年 靖国参拝と「反アベ集会」
(田中龍作ジャーナル)
http://tanakaryusaku.jp/2013/12/0008476
同盟国アメリカは頭を抱え、近隣諸国は怒り心頭。サバサバしているのは安倍首相だけ。悲喜劇の構図が浮かびあがった。=26日 靖国神社到着殿 写真:田中龍作=
安倍政権発足からちょうど1年のきょう、安倍晋三首相は靖国神社を参拝した。筆者が「安倍参拝」を知ったのは岸田外相の記者会見の最中だった。首相は11時30分に靖国神社に到着するという。記者会見が終わったのがちょうど11時。筆者はそのまま靖国神社に走った。
要人の出入り口である「到着殿」前はマスコミで黒山の人だかりだ。靖国神社上空をヘリコプター数機が旋回する。
予定より5分遅れて安倍首相は到着殿に着いた。モーニング姿の首相はうつむき加減で緊張した面持ちだった。
靖国参拝は第一次安倍政権(2006年9月~2007年9月)で果たせなかった悲願だ。
近隣諸国との摩擦が懸念される。よりもより、きょうは中国建国の父・毛沢東の生誕記念日である。中国の反発は避けられないだろう。米大使館は「近隣諸国との緊張を悪化させる行動に失望している」との声明を発表した。
同盟国の憂慮、近隣諸国との関係悪化など、ものともせず。参拝を済ませた安倍首相の顔は入殿の際とは人が変わったように晴れ晴れとしていた。日の丸の小旗を振る支持者に手をあげる余裕だ。
女性(学校事務員・都内・30代)は、かつてデモ集会の類に参加したことはなかったが、秘密保護法反対運動から加わるようになった。死神と安倍首相の合成写真は自分でPCを使って作った。=26日夜、首相官邸前 写真:山田旬=
消費税を上げ、生活保護は減らす。知る権利を奪い、愛国心を強制する。戦争に道を開くのではないか、と多くの国民が恐れる。
近年の日本でこれほど庶民を踏みつけにする宰相も珍しい。安倍政権発足1周年のきょう、首相官邸前で「反アベ集会」が開かれた。「反アベ」を正面から掲げるのはこれが初めてだ。
呼びかけたのは「火炎瓶テツと仲間たち」。秘密保護法、原発などの反対運動を引っ張ってきたグループだ。立ち上がるべくして立ち上がったという感もある。
「年内に安倍内閣反対の声を官邸前であげる必要があった」。リーダーの火炎瓶テツさんは口元を引き締めながら話した。
安倍政権は来年、集団的自衛権を行使できるようにするものと見られている。原発も再稼働させる可能性が高い。共謀罪もセットアップされようとしている。
あえて「反アベ政権」としなくても“統一戦線”ができそうな政治・社会状況となりそうだ。
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安倍政権に屈した騙し討ち!(;`O´)o
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