廃案しかない、安保法制
(ラジオフォーラム#131)
■廃案しかない、安保法制
7月4・5日の毎日新聞の世論調査によると、第2次安倍内閣が発足してから初めて、不支持が支持を上回りました(支持する42%、支持しない43%)。不支持が増えた理由は、憲法学者による「安保法制は憲法違反」発言などが大きく影響しているようです。
果たして、今回の安保法制は何が問題なのか? 自衛隊法自体が違憲ではないのか? そもそも立憲主義とは何なのか? 戦後最長の国会延長の末、最後は強行採決が行われるのか?
弁護士の梅田章二さんをゲストに迎え、ジャーナリスト西谷文和がこの問題に迫ります。
・戦争法案を廃案に。おおさか1万人大集会
http://www.osaka-city-nakusantoite.net/
https://youtu.be/pyeU1j2Lm1A?t=15m58s
15分58秒~第131回小出裕章ジャーナル
避難指示解除は妥当か「きちっとした科学的な根拠に基づいて住民に伝えなければいけないはずなのですが、もう忘れてしまえというふうな方向でやってきているわけです」
http://www.rafjp.org/koidejournal/no131/
西谷文和:
5月に福島県の県民健康調査というのが発表されまして、それでなんと38万5千人の子ども達を調べたところ、甲状腺がんの子どもが103人手術が確定したとありますが、小出さん、これ聞いてどういうご感想をお持ちでしょうか?
小出さん:
それ自身は、私自身はあまり驚きませんでした。福島第一原子力発電所という非常に巨大な事故が起きたわけですし、大量の放射性物質が環境に噴き出されてしまって、人々は、子ども達が生きてる場所を汚染してしまったわけです。
そうなれば、どんなことが起きても、私は不思議でないと初めから思っていましたし、きちっと調査をすればするだけ、さまざまな病気が確認できるだろうと思ってきました。
甲状腺がんというのもチェルノブイリの事故の時もそうでしたが、一番表れやすい病気ですので、甲状腺ガンがどんどん増えてきたということ自体については、あまり驚きませんでした。
私が驚いたのは、これほど大量に子どもの甲状腺がんが出ているのに、原子力を進めようとしている国、あるいは福島県に職されている学者達が、放射線被ばくとの因果関係をはじめから否定すると、「原子力発電所の事故とは関係ない」というような意見を述べていることに大変驚きました。(`・ω・´)
西谷:
それは通常、甲状腺がんは10万人中3人ぐらいだとか、あるいは100万人中3人だという方もおられるんですが、38万人中103人も出たらですね、これはどう考えても因果関係あるというふうに思うんですが。
小出さん:
はい。私自身は、多分そうだろうと思います。百歩譲ってそうでない場合があるとしても、それはきちっと確かめるまでは因果関係がないなんてことを言ってしまってはいけません。
(#゚Д゚)
少なくともこれまでは、子どもの甲状腺がんというのは10万人に1人、あるいは100万人に1人、2人とかそうんなふうに言われていたわけで、今西谷さんがおっしゃって下さったように、たった38万人を調べて130人のがんが出てくるということは、やはり、これまでの常識からは異常に高いのですから、まずは因果関係をきちっと調べると。調べた上でものを言うというのが学問のはずなのですけれども、国の方の専門家はそうではなくて、「まずは、関係ありません」というところから始まってしまうのですね。(;`O´)o
甲状腺がん手術跡
西谷:
それはどういう根拠で因果関係がないと断定したんでしょうか?
小出さん:
彼らの言い分としては、これまでは甲状腺がんというのは積極的に調べなかったから、100万人に1人、あるいは10万人に1人とかその程度しか見つからなかったけれども、今福島の場合には、とにかく徹底的に調べようとして、とにかくしらみつぶしに調べてきた。だから、今までは見つからなかったような甲状腺がんも、今は見つかっているんだというのです。
でも、そういうのであれば、今までは少なくとも徹底的に調査をしたことがないと彼ら自身が認めているわけですから、まずは、徹底的な調査をするということが科学的な態度にならなければいけないと思います。
西谷:
基本的な知識を整理しますと、甲状腺がんは放射性ヨウ素を吸い込むことによってかかる確立が非常に高まるということですよね? 半減期は8日でしたっけ?
小出さん:
そうです。
放射性ヨウ素の拡散状況(NHK)
国立環境研究所が公表した三次元化学輸送モデル
西谷:
ついでにちょっと確認しますと、セシウムというのが今度は筋肉に入るので、セシウム137でしたっけ?
小出さん:
はい。
西谷:
半減期が30年なので、まだまだセシウムはまだ残っているわけですよね?
小出さん:
そうです。大地その物に汚染が残っているのです。
西谷:
にも関わらず、政府は平成29年3月までに、双葉町の駅前等を含め、避難指示を解除するみたいなことを言ってるんですが、これは危険なんじゃないですか?
小出さん:
もちろん大変危険なことだと思います。西谷さんはもうご存知だと思いますが、日本に住んでいる人というのは、1年間に1ミリシーベルトを超えて、人工的な被ばくをさせてはいけないという法律があったのです。ただ今、日本の政府は、「1年間に20ミリシーベルトまで被ばくをするなら我慢しろ」と「その程度の所には、もう住民に帰れ」と「帰らなければ、補償を打ち切る」というようなことを言っているのです。
http://www.rafjp.org/koidejournal/no108/
1年間に20ミリシーベルトというのは、私のような放射線を取り扱って給料をもらってるという非常に特殊な大人に対して、初めて認められた被ばくの基準なのであって、そんなものを一般の人達に許す、特に子ども達に許すなんてことは、到底やってはいけないことだと私は思います。
西谷:
2年前に、私双葉町に入ったことがありまして「原子力、未来のエネルギー」というあの看板の所で計ったんですね。40マイクロシーベルトって出てましたわ。そういう所を解除するというのは、もうまさに住民を危険な所に戻すということですよね?
小出さん:
そうですね。私は、今年の3月末まで京都大学原子炉実験所という非常に特殊な職場で働いてきました。時には、放射能を取り扱う場所に入ります。それは、放射線管理区域というのですが、普通の方は入れない、私のような特殊な人間だけが入れる場所ですが、そこの場所であっても、1時間あたり20マイクロシーベルトを超えるような場所は、高線量区域としてまた立ち入りが制限されるというような場所なのです。
でも、今西谷さんおっしゃって下さった双葉町とかそういう所に行けば、もっともっと汚染の高い所があるわけで、私のような人間すらが近寄れないというような汚染が残っているのです。そんな所に人々を帰すなんてことは、決してやってはいけません。
西谷:
ちなみに、セシウムというのは筋肉に溜まると私申しましたけども、例えば心臓の筋肉にもし入り込めば、心臓発作ということも考えられるということでしょうか?
小出さん:
もちろんです。先程から聞いて頂いたように、被ばくというのは、どんなことでも引き起こしうると私は思っていますし、広島、長崎、原爆被爆者の方々をずっともうかれこれ70年近く調査をしてきたのですが、当初は白血病が増えるということが分かりました。
次に、さまざまながんが増えるということが分かりました。今は、今度は循環器系、いわゆる心臓まわりの病気などが多くなっているということがわかってきているという段階なのです。おそらく、セシウムで全身が被ばくをするというようなことになれば、さまざまなかたちでまた病気が出てくるんだろうと思います。
西谷:
わかりました。ほんとに、この事故で故郷がなくなって、もちろん人々は帰りたいと思ってる方多いと思うんですけど、科学的にしっかりと安全が確認されてからでないとダメですよね?
小出さん:
そうです。住民の方々がはですね、もちろん自分の故郷に帰りたいと思っていると思います。そして、恐怖を抱いたままでは生活ができませんから、何としても汚染のことを忘れたいと、どうしても思ってしまうわけです。そういう時には、むしろきちっとした科学的な根拠に基づいて、住民に伝えなければいけないはずなのですが、今の政府は逆の方向で、「もう忘れてしまえ」「安全なんだ」というふうな方向でやってきているわけです。大変困った政府だと私は思います。
西谷:
はい、よくわかりました。小出さん、ありがとうございました。
小出さん:
はい、ありがとうございました。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2013/siryo18/siryo1.pdf
http://www.cpdnp.jp/pdf/002-07-yone002.pdf
上の二つの記事を見ると、多数の人が吸気被曝したのではないでしょうか?(´-ω-`)
20120714 小出裕章さん質疑 自然放射線と人工放射線の違い
http://youtu.be/_J9cCWfypMQ
ネットワークでつくる放射能汚染地図 2011年5月15日(日)
http://v.youku.com/v_show/id_XMjY5NTk3Njcy.html
福島原発事故は、周辺地域に未曾有(みぞう)の放射能災害を引き起こした。時間経過とともに拡大する避難エリア。住民たちが自分たちの村や町に、いつになったら帰れるのか、その展望は全く見えない。いま住民たちが求めているのは、被曝(ひばく)による人体影響と、今後の土壌汚染への対策を、客観的かつ冷静に考えてゆくための基礎となるデータ・放射能汚染地図である。
ETV特集では1954年のビキニ事件以来、放射線観測の第一線に立ち続けてきた元理化学研究所の岡野眞治博士の全面的な協力のもと、元放射線医学研究所の研究官・木村真三博士、京都大学、広島大学、長崎大学の放射線観測、放射線医学を専門とする科学者達のネットワークと連係し、震災の3日後から放射能の測定を始め汚染地図を作成してきた。観測チームは、周辺地域の土壌、植物、空気中の粒子を採取し放射線量を計測する一方、岡野博士が開発した計測機を自動車に搭載して、福島県内の道路2000キロを走破した。この計測器はビデオで撮った現場映像とともにGPS情報、放射線量、放射性核種のスペクトルを、同時記録してゆくことができる世界唯一の機器であり、チェルノブイリ事故での計測により国際的な評価を得ている。
一方、文部科学省や福島県、IAEA、アメリカエネルギー省も、独自に汚染の計測を進めており、その結果が公表され始めている。これらのデータと、独自収集データをつきあわせることで、原発周辺地域のきめ細かい土壌汚染のマッピングが可能になる。
番組は、放射能汚染地図を作成してゆくプロセスを追いながら、原発災害から避難する人々、故郷に残る人々、それぞれの混乱と苦悩をみつめた2か月の記録である。
ネットワークでつくる放射能汚染地図5
~埋もれた初期被ばくを追え~
http://v.youku.com/v_show/id_XMzY1OTk2MDg4.html
福島第一原発事故は事故初期に大量の放射能を環境中に放出した。中でもヨウ素131は、チェルノブイリでは、体内に取り込んだ子供の一部に、甲状腺がんが現れるなど、その危険性は国際的に認められている。
しかし、今回の事故では、住民にヨウ素131の影響がどれだけあったのか、その詳細はわかっていない。ヨウ素131は半減期8日と短い間に消失してしまうため、早期の測定、調査が必要とされてきた。しかし、国は、事故初期の現場の混乱などによって、ヨウ素131の動きを十分に捕まえることができず、住民の内部被ばく調査も行うことがなかった。
浪江町津島地区は事故初期から大量の放射能におそわれた。環境中に大量のヨウ素131があったと見られる時期も、多くの住民にその情報は届いてはいなかった。無防備なままヨウ素131にさらされた可能性がある住民の間では、子どもへの影響を懸念し、どれだけ被ばくしたのか知りたいという声があがっている。
どうすれば事故初期の被ばくの実態に迫れるのか。取材を進める中で、事故初期に独自の甲状腺調査が行われていたことや、これまで公開されていなかった原発周辺のデータがあることが判明。放射能測定の草分け岡野眞治博士や気象シミュレーションを行う研究者たちとネットワークを築き、その解明に挑む。
隠蔽か黙殺か ~封印された汚染マップ~
【テレメンタリー(2014年2月16日)】
http://dai.ly/x1co6h6
-放射線被曝とがんとの関連性-
(日本臨床検査薬協会)
http://www.jacr.or.jp/topics/09radiation/03.html
Q3. 放射線被曝と甲状腺がんの関係は?
A3. チェルノブイリ原発事故後、特に小児において甲状腺がんが増えました。
安倍首相、桃試食「ちょうど食べ頃」ミスピーチ来訪 2014年7月17日
çernobil
http://youtu.be/_LA_PnAQONo
チェルノブイリの小児病棟 ~5年目の報告~
http://dai.ly/xkema4
若い人たちに一言お詫びを申し上げたいと思います。
小出裕章(こいでひろあき)氏 「未来を担う子どもたちへ」
https://youtu.be/9KzmzlJ-J4I
みなさん、こんにちは。今日はヘレン・カルディコットさんの講演会にお出でくださって、ありがとうございました。
2014年3月になりました。ちょうど、福島第一原子力発電所で事故が起きてから、丸3年になろうとしています。この間、私は毎日を戦争のように過ごしてきましたし、振り返ってみると、あっという間の出来事でした。
ただ、3年経ったにも関わらず、事故はまったく終息していません。
未だに放射性物質が福島第一原子力発電所の敷地から、空へ、海へ、流れていっていますし、敷地の中ではたくさんの労働者たち、それも東京電力の社員ではない、下請け、孫請け、そのまた下請け、8次、9次、10次と続くような下請け関係と聞いていますが、最低賃金すらもらえないような労働者たちが、放射能と向き合って、事故をなんとか終息させようと苦闘を続けています。
しかし、残念ながら事故を終息させるまでには、あと何年かかるんだろうか、何十年かかるんだろうか、あるいは何百年なんだろうか、と思うようなことが今現在続いています。
そして、敷地の外では、10万人を越えるような人たちが、ふるさと、生活をすべて奪われて、流浪化してしまうということになっていますし、その周辺にも汚染地帯が広がっていて、この日本という国がもし法治国家だと言うのであれば、放射線の管理区域に指定して、一般の人々の立ち入りを禁じなければいけないというところが、おそらく1万4千平方キロメートルほど広がってしまっています。
東北地方と関東地方の広大なところを、もし法律を守るというなら、無人にしなければいけないほどの汚染なのですが、今現在、数百万人もの人々、子どもも赤ん坊も含めて、そういう場所に捨てられてしまっています。
私のような放射能を相手にして給料を貰っている放射線業務従事者という人間、そして、大人であれば、まだそういうところで生きるという選択はあると思いますけれども、今回の事故を引き起こしたことに何の責任もない子どもたち、そして、被曝に対して大変敏感な子どもたちが、 今現在も汚染地帯で被曝をしながら生活しています。
それを思うと、なんとも無念ですし、3年間一体何ができたのだろうかと、自分の無力さが情けなく思います。
しかし、これからもまだまだこの状況が続いていくわけで、今、私たちに何ができるかということは考えなければいけないと思います。
私が何よりもやりたいことは、子どもたちの被曝を少しでも少なくする、ということです。
そのために一番いい方策は、子どもたち、あるいは大人も含めてですけれども、汚染地帯から避難させるということです。ただ、人間というのはみんなそれぞれの土地で、それぞれ周りの人たちと一緒に生活を送ってきました。簡単に避難という言葉を使ってみても、なかなかできないし、やったところでものすごい苦難を背負うことになると思います。
本来であれば、この事故を引き起こしたことに責任がある東京電力、あるいは日本の国家が、人々をコミュニティごとどこかに移住させるということを私はやるべきだと思いますし、これからもそれを求めていきたいと思います。
しかし、今現在日本の国、自民党という政権がまた返り咲いたのですが、その政権はこれからも原子力を進めると宣言していますし、そのためには福島の事故を忘れさせてしまおうという作戦に出てきています。そういう日本の政権が、人々をコミュニティごと逃すというような選択は、おそらくあり得ないと思います。残念ですけれども、たぶんできないだろうと私は思います。
それならどうするかということですけれども、子どもたちをある一定の期間でもいいので、疎開させる、夏の一月でもいい、春の一週間でもいい、放射能の汚染の少しでも少ない場所に移して、そこで泥んこまみれになって遊べるようにする、草の上に寝そべってもいいというような環境を子どもたちに準備をするということが必要だと思います。
そのことは、今、日本の中ででも、たくさんの人たちがそれをやってくれて、これまでもやってくれてきましたし、これからもやってくれると思いますし、海外からもそういう支援の手が伸びていますので、少しでも多くの子どもたちを放射能から遠ざけて、そして、子どもらしく遊ばせるということをやりたいと思います。
でも、それもまだまだ限られたことでしかありません。
やはり、子どもたちも含めて汚染地帯で生きざるを得ない状況はこれからも続きますので、次にやるべきことは、汚染地帯の中で、特に強く汚染している場所があちこちにあります。ホットスポットとかマイクロスポットとかの場所が平均的に言えば、あまり汚染の強くない地域にも、そういう場所が存在していますし、子どもたちがそういうところで遊んでいることだってあるだろうと思います。
どんな場所がどれだけ汚れているかということを丹念に調べて、子どもたちが時を過ごすような場所からは汚染を除去するということが必要です。
今、日本では除染という言葉が使われて、除染をすれば環境がきれいになるという幻想がふりまかれていますけれども、残念ながら除染はできません。私たちが汚れと読んでいる正体は、放射能です。放射能は人間がどんなに手を加えても消すことができないのです。
除染など決してできません。
でも、子どもたちが放射能に触れてしまうのであれば、その放射能をとにかくどこかに移す、子どもたちの場所から移すということは必要だろうと思います。
つまり、放射能を除くのではなくて、移動させる、私はそのため移染という言葉を使っていますが、子どもたちの場所からとにかく放射能を移染するということを汚染地帯もそうですし、汚染が少ないと思って安心している場所でもホットスポット、マイクロスポットはありますので、移染という作業をしてほしいと願います。
次に重要なことは食べものです。
今現在、東北地方を中心にした食べものが汚染されています。日本の国は1キログラムあたり100ベクレル以下なら安全であるかのように言って、何の規制も無いまま、食べものを流通機構に乗せてしまっています。
しかし、この日本の国で、普通の食べものは、福島の事故がある前は、1キログラムあたり0.1ベクレル程度しか汚れていなかったのです。
1キログラムあたり100ベクレルというのは、事故前の1000倍もの汚染を安全だと言って、市場に出回らさせるとうことになってしまっているわけです。そんなことは到底私は許せないと思いますし、特にそんな汚染のものを子どもたちに食べさせることは許せないと思います。
子どもたちが食べる食べもの、例えば、学校給食、というようなものは、徹底的に汚染の少ないものを調べて、子どもたちに回すということを私はやりたいと思います。
え、そのためには日本の国家が本当は動かなければいけないのですけれども、残念ながら今の日本の国家、デタラメな国家ですので、子どもたちの学校給食を司っているそれぞれの自治体がやはり立ち上がって、子どもたちを守るということをやってほしいと思います。
最後に若い人たちに一言お詫びを申し上げたいと思います。
私は大きな事故が起きる前に、原子力発電所を止めたいと思って生きてきましたけれども、残念ながら私の願いは届きませんでした。大きな事故が起きてしまって、日本中、あるいは世界中に放射能汚染が広がってしまいました。
私には時間を戻す力はありませんので、この汚れた世界で生きるしかありません。ただ、私はあと10年、20年で死んでしまうと思いますけれども、若い人たち、これから人生を刻んでいく人たちに対しては誠に申し訳ないことだと思います。
皆さんが大きくなって大人になったときに、福島の事故を防げなかった責任というものをたぶん私たちの世代に問うだろうと思います。問われて仕方がないことを私たちの世代はやったわけですし、まずはお詫びをしたいと思いますし、残りの人生で何ができるかということを考えながら、私は生きたいと思いますし、将来の皆さんからどうやってお前は生きてきたかと問われたときに、私なりにできることはやったというように答えたいと思います。
ありがとうございました。
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小出裕章先生:(被ばくを無視する)大変困った政府だと私は思います
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