Quantcast
Channel: 私にとって人間的なもので無縁なものはない
Viewing all articles
Browse latest Browse all 450

誠実かつ率直に過去と向かい合うこと・・。 あなたはそれ相応の努力をしてますか?

$
0
0



心に刻む歴史「水に流してはならない」
―ドイツと日本の戦後50年―

ワイツゼッカードイツ大統領講演
1995年8月7日、東京虎ノ門ホール

より

 不信を解消していくことが大切ですが、不信が生まれたのは戦争に原因があることを年配のドイツ人ならばはっきりと覚えています。不信の解消に成功すること、これこそ現在および将来にわたる死活の関心事であります。これはアカデミックな論争だけに任せておいてよいテーマではなく、今日われわれの政治的責任なのです。

 自らの歴史と取り組もうとしない人は、自分の現在の立場、なぜそこにいるのかが理解できません。過去を否定する人は、過去を繰り返す危険を冒しているのです。このようにドイツにおきましては、歴史を心に刻み、それと取り組むことが、いつも現在の政策の本質的な構成要素のひとつであったのです。

 歴史はわれわれの記憶に重くのしかかるものであってはなりません。われわれの精神を啓発できるものなのです。心に刻んで記憶することができるというのは偉大な力であります。明暗双方をもつ過去の全遺産を受け入れ、ともに責任をもってこれを担うことこそ、ひとつの国民の本質を形作るのであります

 人間同士の個人的な付き合いの上での経験が、国と国の関係にも当てはまります。時には謝罪が必要ですが、嘘偽りのない謝罪でなければ効果がありません。心からの謝罪でなければ、むしろ止めておくべきでしょう。本気で表明するのでなければ、しない方がましです。

 人類が歴史から学べるという証拠はありません。しかしながら、誠実かつ率直に過去と向かい合うことは、遠近の隣人との、信頼にみち、国民としての利害にもっとも役立つ協力関係にプラスの作用をもたらすもので、このことをわれわれは経験で知っています。


戦前の大日本帝国軍隊の栄光を取り戻す!!

地球儀俯瞰外交 安倍施政方針演説

第2次安倍内閣の外交防衛政策
― 当面する主要外交防衛問題 ―
外交防衛委員会調査室 矢嶋 定則
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2013pdf/20131001003.pdf


The Great Dictator Globe Scene

The Great Dictator- Globe Scene

http://youtu.be/IJOuoyoMhj8
独裁者 (映画) - Wikipedia



安倍内閣「日本会議」が占拠
改憲タカ派議連から15人
「男女共同参画」に反対

しんぶん赤旗2014年9月6日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-09-06/2014090601_01_1.html
 安倍晋三首相を含めて第2次安倍改造内閣の19人の閣僚のうち15人が、日本の侵略戦争を正当化する改憲・右翼団体「日本会議」を支援するためにつくられた「日本会議国会議員懇談会」(日本会議議連)の所属議員であることが、本紙が入手した同議連の名簿などから明らかになりました。超タカ派・改憲勢力が政権中枢に躍り出た形で、まさに「日本会議」内閣です。

安倍内閣「日本会議」が占拠

 2013年2月現在の役員表によると、日本会議議連には安倍首相と麻生太郎副総理・財務相が特別顧問に就任。高市早苗総務相、菅義偉官房長官、下村博文文部科学相が副会長、山谷えり子国家公安委員長が政策審議会長、有村治子女性活躍担当相は政策審議会副会長を務めています。衛藤晟一、礒崎陽輔両首相補佐官、加藤勝信官房副長官らも役員に名を連ねます。

 自民党役員でも、谷垣禎一幹事長が同顧問、稲田朋美政調会長が政策審議会副会長を務め、また茂木敏充選対委員長も議連メンバーです。

 日本会議は「憲法改正をめざす国民運動」を進めるとして各地でフォーラムなどを開催。同議連や地方議員懇談会が、地方議会で「憲法改正の早期実現」を求める意見書を採択させる先頭にたっています。

 また、日本会議は「男らしさや女らしさを否定する男女共同参画条例が各県で制定され、子供や家庭をめぐる環境がますます悪化」しているなどとして男女共同参画や夫婦別姓に反対。2010年3月の「日本の国柄と家族の絆を守るためストップ!夫婦別姓」と題した集会には、高市、山谷、有村、稲田各氏が参加して意見表明。同11月の集会では、山谷氏が「国民世論を無視している」と夫婦別姓に反対を表明しています。

 安倍内閣が憲法破壊と歴史修正を強引に推し進める根源に、これら極右グループの存在があります。

 今年2月に米議会調査局がまとめた報告書は「日本会議」を名指しで警戒。「安倍氏は、戦時中の行為について、日本は不当な批判を受けていると議論するグループと連携」とし、安倍政権の歴史修正の動きの背景に日本会議の存在があるとしました。

日本会議国会議員懇談会に加入する閣僚

 安倍晋三総理
 麻生太郎副総理
 高市早苗総務相
 岸田文雄外相
 下村博文文科相
 塩崎恭久厚労相
 望月義夫環境相
 江渡聡徳防衛相
 菅義偉官房長官
 竹下亘復興相
 山谷えり子公安委員長
 山口俊一沖縄・北方相
 有村治子女性活躍相
 甘利明経済再生相
 石破茂地方創生相

 日本会議国会議員懇談会 1970年代から改憲や元号法制化、夫婦別姓反対の運動を進めていた右翼改憲団体を再編・総結集し、97年に発足したのが「日本会議」です。「日本会議国会議員懇談会」は、「日本会議」発足の動きに呼応して同年5月に発足。日本の侵略戦争は「アジア解放」の「正義の戦争」だったと美化する「靖国」派の歴史観に立ち、「自主憲法制定」、天皇元首化のほか、国民に「国防の義務」を課すべきだなどの主張を展開してきました。自民党のほか、民主党、日本維新の会、次世代の党、みんなの党などの国会議員が加盟。同懇談会の資料によれば、2013年2月現在、231人の国会議員が加盟しています。



政権に巣食う改憲・右翼団体「日本会議」勢力
主張・言動に見る異常

(しんぶん赤旗)2014年9月7日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-09-07/2014090701_03_1.html
 安倍晋三首相を含む19人の閣僚のうち15人が、改憲・右翼団体「日本会議国会議員懇談会」(日本会議議連)に加盟している第2次安倍改造内閣。その日本会議と同議連が展開する主張や活動はどのようなものなのでしょうか―。

政権に巣食う改憲・右翼団体「日本会議」勢力

侵略戦争を 「正義の戦争」

 「諸悪の根源は、東京裁判史観」。日本会議議連の平沼赳夫会長(次世代の党党首)が日本会議設立10周年のさいに寄せたあいさつ文の言葉です。戦後、日本がサンフランシスコ条約で受諾し、国際社会復帰の基礎となった極東国際軍事裁判(東京裁判)が下した日本の侵略戦争に対する断罪を否定しようというのが、日本会議の根本思想です。

 日本会議は、過去の日本の侵略戦争を「アジア解放」の「正義の戦争」と美化してきた靖国神社への「二十万人参拝運動」を展開。天皇参拝実現に向け、歴代首相に参拝を強く要求してきました。


改憲目指して「愛国心」強制

 日本会議は、日本国憲法、とりわけ不戦と戦力不保持を定めた憲法9条への攻撃を続け、「国防体制」充実のための改憲を主張。日本会議議連や「靖国」派の地方議員でつくる「日本会議地方議員連盟」が地方議会で「憲法改正の早期実現を求める意見書」を採択させる先頭に立っています。3日の内閣改造を受け、「この日が憲法改正運動のスタートとなる」(日本会議大阪のフェイスブック)と改憲に期待を寄せています。

 日本会議は改憲に向けた世論構築のために「愛国心」教育強化などを求めてきました。

 女性活躍相に就任した有村治子氏は、昨年の参院選で日本会議推薦候補として当選。推薦を受け有村氏は「戦後の教科書からは、万世一系という言葉は消えました。そこから始めていかなければいけない」(日本会議の月刊誌『日本の息吹』13年6月号)などと天皇中心の「日本の国柄」を教育に持ち込む狙いを語っています。

「慰安婦」記述教科書を攻撃

 日本会議は、南京大虐殺や旧日本軍「慰安婦」問題での教科書の記述などを指して「わが国の歴史を悪しざまに断罪する自虐的な歴史教育」(「日本会議がめざすもの」=同会議ウェブサイト)などと攻撃しています。

 通常国会で「慰安婦」問題で旧日本軍の関与を認め公式に謝罪した「河野談話」(1993年)の検証や見直しを政府に求めたのは山田宏議員(当時=日本維新の会所属、現・次世代の党幹事長)ら、日本会議議連所属の国会議員です。

 今回入閣した山谷えり子国家公安委員長は12年5月、「慰安婦」記念碑を設置した米東部ニュージャージー州パリセーズパーク市を訪問し、同市市長らに記念碑撤去を求める行動に及んでいます。

「男女共同参画」に反対

 男女の社会的差別をなくす「ジェンダーフリー」の運動や教育が世界で広がっていますが、これを否定しているのも日本会議です。

 日本会議議連所属議員らも「性差別」の廃止をうたう政府や各県の「男女共同参画」の動きまで「男らしさや女らしさを否定する」ものと批判。10年3月に「日本の国柄と家族の絆を守るためストップ!夫婦別姓」と題して開いた集会には、今回初入閣した高市早苗総務相や山谷、有村両氏のほか、自民党政調会長に就任した稲田朋美氏が参加しました。



女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約 - Wikipedia

「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(女子差別撤廃条約)実施状況第7・8回報告書」に盛り込むべき事項に関する意見書2013年7月17日
(日本弁護士連合会)
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2013/130717_2.html



日本最大の右派組織 日本会議を検証
(東京新聞【こちら特報部】)2014年7月31日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014073102000168.html
 女性蔑視やじ、ツイッター上で差別的表現…。最近世間を騒がせた地方議員には、日本最大の右派組織といわれる「日本会議」の地方議員連盟メンバーが少なくない。その影響力は地方のみならず、政権中枢にも及ぶ。安倍晋三首相は、同会議に賛同する国会議員懇談会の特別顧問だ。憲法改正や集団的自衛権の行使、伝統的家族観の尊重などの主張は、首相の政治信条と重なる。知っているようで知られていない日本会議を徹底検証した。 (篠ケ瀬祐司、林啓太、佐藤圭)

日本最大の右派組織 日本会議を検証_1

女性蔑視やじ、ツイッター物議・・・地方議連のメンバー

 今年六月の東京都議会で女性都議に「早く結婚したほうがいいんじゃないか」とやじを飛ばした鈴木章浩都議=自民党会派を離脱―は、日本会議の地方議連メンバーである。
 「(日本会議とは)いろいろな分野でおおむね方向が一緒だ」
 鈴木氏は「こちら特報部」の取材に淡々と語った。鈴木氏は二〇一二年八月、地方議連メンバーらとともに、政府が立ち入り禁止にしていた尖閣諸島(沖縄県石垣市)に上陸した。タカ派的な行動でも物議を醸した人物なのだ。
 女性蔑視やじほどには話題にならなかったが、北海道でも、地方議連メンバーが一騒動起こした。道議会の自民党会派に所属する小野寺秀(まさる)道議がツイッター上で、集団的自衛権の行使容認に反対する男性が東京・新宿で焼身自殺を図ったことについて「愚行」と発言、これを批判したコメントヘの反論で差別的表現を使った。自民党は今月三日、道議に口頭で注意した。
 ネット上では、小野寺氏‘を「ネトウヨ(ネット右翼)議員」と揶揄する向きもあるが、小野寺氏は「日本が好きで、次の世代にどう良い国を残すかという思いでやっている。ネット右翼と言われるのは不本意だ」と話す。
 そもそも日本会議とは何か。
 結成は一九九七年五月。保守系宗教団体などでつくる「日本を守る会」と、保守系文化人や旧軍関係者などを中心とする「日本を守る国民会議」が統合した。現会長は元最高裁判所長官の三好達氏だ。
 「誇りある国づくり」を目指す運動方針では、皇室を尊び、同胞感をかん養する▽新憲法制定▽祖国への誇りと愛情を持った青少年の育成▽安全を保障する防衛力を整備し世界平和に貢献-などを掲げる。
 その規模は、右派の民間組織としては国内最大級だ。同会議の広報によれぱ、会員数は三万五千人にのぽる。四十七都道府県本部のほか、二百二十八支部を擁する。
 中央政界とのパイプも太い。日本会議の発足と同時一に立ち上げた「日本会議国会議員懇談会」(会長・平沼赳夫衆院議員)は五月現在で二百八十九人が加盟する。役員には政権の主要メンバーが並ぶ。安倍首相と麻生太郎副総理兼財務相は特別顧問、幹事長は衛藤晟一首相補佐官だ。会員向けの月刊誌「日本の息吹」○九年九月号で紹介された加盟議員と照らし合わせると、安倍内閣の閣僚十九人のうち十三人が懇談会メンバー。「日本会議内閣」との声も漏れる。
 冒頭で紹介した地方議連は、会議設立十周年の○七年にスタートした。加盟議員は千六百人に達する。

日本最大の右派組織 日本会議を検証_2

国旗国歌法、改正教育基本法 首相の政治信条と重なる

 「日本の安全は守られるのかと考える若者は増えている。大手メディアの報道に疑問を持つ人が日本会議の門をたたいている」
 日本会議広報担当の村主(むらぬし)真人氏は、これまでの運動の成果に自信を見せる。
 実際、国旗国歌法(99年)や、第一安倍政権での改正教育基本法(06年)、尖閣諸島付近の中国漁船衝突事件を機に海上警察権が強化された改正海上保安庁法と改正外国船舶航行法(12年)などは、会議の主張に合致している。
 会報の8月号には「集団的自衛権行使、限定容認へ」の大見出しが躍った。「今後は、集団的自衛権行使の関連法案の成立を急ぐよう政界に働き掛けるとともに、憲法改正に向けた運動を全国で展開していく」(村主氏)
 なるほど日本会議は、日本の政治に強い影響力を持つにいたった。ところが、日本会議に関する研究はあまりない。数少ない「日本会議ウォッチャー」は現状をどう見るか。
 山口智美モンタナ州立大准教授(文化人類学)は「国会議員のみならず、地方議員や宗教関係者の動員力を駆使した運動は、教育基本法改正や首相の靖国神社参拝、選択的夫婦別姓導入の阻止など90年代後半からの右傾化の流れを確実にした」と強調する。
 山口氏は、共著『社会運動の戸惑い』の中で、日本会議の反フェミニズム運動を取り上げた。03年、東京都立七生(ななお)養護学校(日野市、現七生特別支援学校)の性教育を非難した都議には、のちに日本会議地方議連に加わった人もいた。「00年代前半、日本会議は集中的に反フェミニズム運動を展開した。その中心にいたのが安倍首相。都議会での女性蔑視やじの主が地方議連メンバーだったことは、伝統的家族重視という日本会議の方向性からして全く驚かない
 山口氏は、ヘイトスピーチ(差別扇動表現)が社会問題化している在日特権を許さない市民の会(在特会)などとの関連にも注目する。「在特会などの『行動する保守』は、日本会議などの主流保守運動を『きれいごと保守』として批判してきたが、慰安婦問題などの歴史修正主義排外主義のおおもとは、日本会議などの運動の中で培われたものだ

右傾化「草の根で対抗を」

 「議員を通じて中央と地方の政治を動かしている」と指摘するのは、市民団体「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文事務局長だ。特に地方の動きを危惧する。
 俵氏の独自集計によれば、地方議連メンバーが4割を超える県議会は15に及ぶ。そのひとつの群馬県議会は今年6月、県立公園「群馬の森」(高崎市)の朝鮮人強制連行追悼碑の撤去を求める請願3件を採択した。紹介議員の南波和憲、狩野浩志両県議は地方議連メンバーだ。
 前出の村主氏は「団体として『歴史修正主義』『反フェミニズム』を見解や方針に掲げたことは過去に一度もない。批判のためのレッテル貼りだ。学校教育では、自国の歴史に対する理解と愛情を育むことを第一の目標とし、家族の問題では、自国の伝統や生活様式を尊重すべき」と反論する。
 日本の右傾化を憂う人たちからすれば、このまま放置はできない。
 俵氏は「9条の会のような草の根で対抗していくしかない」と訴える。
 歴史研究者らでつくる「日本の戦争責任資料センター」の上杉聡事務局長は「前身の『日本を守る会』は、旧満州(中国東北部)侵略を主導した将校らの思想的バックボーンとなった宗教右派の流れをくむ。同じく『国民会議』は右翼と結びついた組織だった。そうした日本会議の危険な実態をもっと知らせていくべきだ」と警鐘を鳴らした。

日本最大の右派組織 日本会議を検証 デスクメモ

七生養護学校事件 - Wikipedia

東京都教育委員会の都立七生養護学校の性教育に対する処分に関連する警告書要約版(東京弁護士会)
http://www.toben.or.jp/message/jinken/post-179.html




1939年ナチ党大会
雑誌ライフに掲載された、1938年ニュルンベルクで行われたナチ党党大会の様子



世界基督教統一神霊協会 - Wikipedia

国際勝共連合 - Wikipedia

現職国会議員128人の「勝共連合・統一教会」関係度








欧州なら即刻辞任
高市総務相らが「ネオナチ」とツーショット写真

(東京新聞【こちら特報部】)2014年9月12日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014091202000174.html
 高市早苗総務相や自民党の稲田朋美政調会長が、ナチス・ドイツを信奉する極右団体男性とツーショット写真を撮影していた。海外の主要メディアは「安倍政権のネオナチ関与疑惑」などと盛んに報じている。議員側は「人物像は知らなかった」と釈明するものの、もともと右翼的な言動で知られる政治家だ。日本の政界やメディアの反応は鈍いが、ナチスによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の惨禍を味わった欧州の基準では、即刻辞任モノの一大スキャンダルである。
(鈴木伸幸、上田千秋)

安倍政権ネオナチ騒動_1

 「ネオナチの写真が安倍晋三首相の頭痛の種」。英紙ガーディアン(電子版)が九日、こんな見出しで問題のツーショット写真を掲載した。「日本のネオナチ」を標ぽうする極右団体「国家社会主義日本労働者党」の山田一成代表と一緒に高市、稲田両氏が写っている。いずれも二〇一一年夏に議員会館で撮影された。
 高市氏の事務所によれば、雑誌の取材を受けた際に山田氏が補助員として現れ、取材後に写真撮影を求められた。稲田氏の場合も事務所によると、同様の経緯だったそうだ。両氏とも撮影時に山田氏の素性を把握しておらず、その後も接触はないという。
 同党は、ナチスと同じく国家社会主義反ユダヤ主義を掲げている。ホームページ(HP)には、ナチスのシンボル「かぎ十字」が躍る。英文の団体名は「National Socialist Japanese Wiorkers Party」。「Japanese」を「German」に入れ替えればナチスそのものだ。海外でのイメージはすこぶる悪い。
 ツーショット写真もHPにアップされ、今月三日の内閣改造前後からネット上で問題視された。現在は削除されている。ガーディアンは「両政治家が山田氏に共感しているかは、何の証拠もないが、安倍政権がより右傾化したという批判を勢いづけた」と論評した。
 ガーディアンの記事が話題になっているが、もともと口火を切ったのはAFP通信だった。八日に配信すると、欧米を中心に世界各地で大きく報じられ、ガーディアンも引用した。AFPの小澤治美記者は「偽造でないかを確認して記事化した。国際基準からすればニュース」と説明する。
 ここに来て高市氏が、ヒトラーの名前を冠した選挙指南書「ヒトラー選挙戦略」(一九九四年の出版直後に絶版)の広告に推薦文を寄せていたことも発覚。同氏の事務所は「本人が著者を知らず、推薦文について記憶がないのでコメントできない」としている。
 一方、日本のメディアは、ようやく共同通信が九日夜に配信したが、ガーディアンなど海外の報道ぶりを紹介しているにすぎない。国際基準では即刻辞任でもおかしくないスキャンダルだ。八八年には、ナチス肯定とも取れる発言で西ドイツのイエニンガー連邦議会議長が辞任している。ところが、日本のメディアの反応はすこぶる鈍い。
 国際ユダヤ人権団体「サイモンーウィーゼンタールーセンター」(米ロサンゼルス)のエーブラハムークーパー副所長は、「こちら特報部」に寄せたメールで「安倍首相はアジアで指導力を発揮しようにも、不幸な過去の歴史が邪魔をしている。今回のような事態は、日本への不信感を深めるだけだ。高市、稲田両氏はあらゆる機会を使って説明責任を果たすべきだ」と主張した。

安倍政権ネオナチ騒動_2

中央も地方も右傾化する政界
国際社会の信用失う

 実は、高市、稲田両氏だけでなく、自民党自体も二〇〇〇年六月の衆院選直前、山田氏との関係が取り沙汰されたことがある。白民党広報本部が各事務所などに対し、山田氏が社長を務める会社が出版した単行本の購入を指示したと共産党の機関紙「赤旗」が報じた。単行本は共産党を批判する内容で、選挙戦に活用するつもりだったようだが、自民党報道局は「資料が残っていないほか、当時の担当者も辞めていて確認できない」としている。
 ツーショット写真騒動の背景には、自民党の右傾化がある。高市、稲田両氏は、右派政治家の筆頭格なのだ。日本最大の右派組織といわれる「日本会議」の国会議員懇談会の役員名簿(今年四月一日)によると、高市氏が副会長、稲田氏が政策審議副会長に就いている。
 八月十五日の終戦記念日には、両氏とも靖国神社参拝を欠かさない。今年の参拝時は、稲田氏が行政改革相、高市氏が自民党政調会長の要職にあった。稲田氏は参拝の際に「今の平和で豊かな日本が、国のために命をささげた方々の積み重ねの上に成り立っているという思いで参拝した」と胸を張った。
 もっと言えば、中央のみならず、政界全体で右傾化が進んでいる。ジャーナリストの安田浩一氏によると、ヘイトスピーチ(差別扇動表現)を繰り返す排外主義団体「在日特権を許さない市民の会(在特会)」などが主導するデモでは、保守系地方議員の姿を見かけることがよくあるという。
 在特会とは直接関係はなくとも、同じような考え方を持つ議員は少なくない。一例を挙げれば、金子肺之(やすゆき)・札幌市議はツイッターに「私が在特会のメンバーだとの風評があるようですが、そのような事実はありません。但(ただ)し、在日特権の見直しは必要だと考えます」と書き込んでいる。金子氏は「アイヌ民族なんて、いまはもういない」などのつぶやきが物議を醸し、所属していた自民党札幌市支部連合会を除名になった人物だ。
 安田氏は「地域に貢献すべき議員が、地域を分断するようなデモに加わったり、考えを持ったりするのは問題があるだろう。マイノリティーに対する差別や偏見、排外主義は草の根の社会だけではなく、政治の世界にも浸透していると言わざるを得ない」と懸念を強める。

官房長官「責任ない」差別・偏見広がる懸念

 菅義偉官房長官は十一日の会見で、ツーショット写真について問われたが、高市、稲田両氏が山田氏の素性を知らなかったことを理由に「(責任は)全くないと思う」と突っぱねた。
 このまま幕引きとなってしまうのか。麻生太郎副総理兼財務相が昨年七月、「ナチスの手口を学んだらどうか」という趣旨の発言をしたにもかかわらず、結局うやむやになった「先例」もある。
 東京造形大の前田朗教授(刑事人権論)はこう警告する。
 「国連人種差別撤廃条約は、日本を含む加盟国の政府に差別撤廃を求めているが、高市、稲田両氏は逆の
ことをしている。(山田氏を)知らなかったでは済まされず、欧州などでは辞任を迫られるような事案だ。政治家の持つ影響力への自覚に欠ける。第二次大戦後、国際社会が一定の共通認識のもとに平和な世界をつくる努力をしてきたのに、日本は価値観を共有していないのかと思われてしまう。このままでは国際社会の信用を失う結果になる


安倍政権ネオナチ騒動 デスクメモ


「説得できない有権者は抹殺」
高市早苗推薦、自民党のヒトラー本が怖すぎる

(ite-ra.com)
http://lite-ra.com/2014/09/post-459.html

ヒトラー選挙戦略推薦文
候補者と認知された瞬間から始まる誹謗、中傷、脅迫。私も家族も苦しみ抜いた。著者の指摘通り勝利への鍵は「強い意志」だ。国家と故郷への愛と夢を胸に、青年よ、挑戦しようよ!
衆議院議員 高市早苗


ヒトラー冠した選挙本
批判続出で絶版に
自民東京都連の広報部長が著者

(朝日新聞)1994年6月14日
ヒトラー冠した選挙本 批判続出で絶版に
 自民党東京都支部連合会の広報部長が出版した選挙指南書『ヒトラー選挙戦略──現代選挙必勝のバイブル』(千代田永田書房)が13日、絶版にされることが決まった。著者は「ヒトラーを正当化するつもりはなかった」としているが、ヒトラーを肯定的に取り上げた内容に、イスラエル大使館などから批判が集中。
 「政府や自民党にも迷惑をかけた」と、著者、自民党都連、出版社で絶版を決めた。店頭の本もできるだけ回収するという。
 著者は小粥(おがい)義雄・自民党都連広報部長(45)。「来春の統一地方選挙を念頭に、あくまでも個人の考えとして、選挙戦に臨む心構えや戦略を示した」と話す。
 本は冒頭、「短期間に国論を統一、政権を奪取して第三帝国を建設したヒトラーは、現代選挙を考えるうえで、とても重要な教えを私たちに示している」 「大衆の側に立って、大衆の声を聞き、大衆の心に訴えた政治手法は、混迷の時代、大衆文化時代の今日、『ピタリ』とあてはまる政治戦略」とうたい、「ヒトラーの残した独裁政治、ユダヤ問題など歴史的評価は後世に譲る」としている。
 そして「後援会組織」「戦う運動員」「宣伝の役割」「女尊男卑の精神」「きれいな資金」などの章立てで、選挙の戦い方を解説。各章にヒトラーの著書『我が闘争』などからの引用文を掲載。ヒトラーのキャラクターイラストや、ハーケンクロイツ(カギ十字)をデザイン化したカットをちりばめている。
 4月20日付で数千部出版されたが、小粥氏によると、出版記念パーティーには自民党のほか、新生党、日本新党、連合の関係者も出席したという。
 これに対し、今月10日、イスラエル大使館のヤコブ・ケイダール参事官らが自民党都連を訪れ、秋葉信行都連事務局長らに不快感を表明した。
 さらに、ナチスの戦争犯罪を追及している在米のユダヤ人団体「サイモン・ヴィーゼンタール・センター」が、イスラエルの日本大使館に出版の中止を求める抗議文書を送付。
 ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストにも取り上げられ、国際問題に発展しかねない情勢になってきたため、絶版を決めたという。

「ナチ・エリート」「ヒトラーの抬頭」などの著者、山口定・立命館大学政策科学部教授の話 ヒトラーが民衆の味方だったと思わせかねない本だ。ナチスの選挙戦略は大衆宣伝と突撃隊による反対党への暴力の行使がセットになったものであり、大衆に対するエリート意識やゆがんだ人間観に基づいている。この本はその基本の部分を言わず、都合よく作っている。噴飯物だ。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 450

Trending Articles