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竜巻((((;゚Д゚))))

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竜巻発生 2013.9.2 埼玉県越谷市

http://youtu.be/uc4aXSZatFU

2013年9月2日に埼玉県越谷市等に被害をもたらした竜巻について(速報)
防災科学技術研究所
http://mizu.bosai.go.jp/wiki/wiki.cgi?page=2013%C7%AF9%B7%EE2%C6%FC%A4%CB%BA%EB%B6%CC%B8%A9%B1%DB%C3%AB%BB%D4%C5%F9%A4%CB%C8%EF%B3%B2%A4%F2%A4%E2%A4%BF%A4%E9%A4%B7%A4%BF%CE%B5%B4%AC%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6%A1%CA%C2%AE%CA%F3%A1%CB
概要
2013年9月2日14時過ぎに埼玉県越谷市,松伏町,千葉県野田市を中心に,突風により負傷者64人,住家損壊608棟の被害が発生した(3日10時現在)。9月2日午後及び3日に水・土砂防災研究ユニットでは被害調査を実施するとともに(鈴木 真一,清水 慎吾,出世 ゆかり),XバンドMPレーダーデータの解析(前坂 剛,櫻井 南海子,出世 ゆかり,岩波 越)を行った。多くの目撃情報,映像情報から突風の原因は竜巻と考えられる。
被害状況
図1に9月2日と9月3日に行った現地調査から建物や電柱などの被害が確認された場所を示す。越谷市しろこばと運動公園から野田市立北部小学校にかけて,西南西から東北東へ11.5 kmにわたって延びる連続的な被害を目視で確認した。電柱やフェンスが倒れたり,倒壊している家屋が見られたことから竜巻の風速は藤田スケール(Fスケール)でF2(風速50~69m/s;7秒間平均)と推定される。

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図1:9月2日と9月3日に行った現地調査で被害が確認された場所。背景地図は google map を使用した。
(この図は全ての被害を網羅してはおりません)

2013年9月2日調査
越谷市しろこばと運動公園から,桜井南小学校を通り北陽中学校にかけて,西南西から東北東方向に約5 kmにわたって調査を行った(報道などの情報によると,この範囲以外にも竜巻の被害は発生している)。聞き取り調査によれば,竜巻の発生時刻は14:05頃である。

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写真1:吹き飛ばされた建物

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写真2:倒壊した電柱

以下写真略

2013年9月3日調査
越谷市下間久里地区から北陽中学まで,越谷市大松地区(香取神社の北西)から大落古利根川を渡って大川戸地区まで,松伏町大川戸地区(金杉小学校の北)から県道80号線築比地交差点付近まで,野田市岩名地区から野田市立北部小学校までのそれぞれ直線上で,連続的な被害が確認された。特に被害が大きかった場所は,越谷市下間久里地区から北陽中学までの直線上であった。この直線上における被害の特徴としては,直線上の中心で被害が大きく,その北側よりも南側に被害が広がっていることが上げられる。
以下の写真は代表的な被害の状況である。電柱やフェンスが倒れたり,倒壊している家屋が見られたことから竜巻の風速は藤田スケール(Fスケール)でF2(風速50~69m/s;7秒間平均)と推定される。
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写真5

以下写真略

気象状況
熊谷地方気象台は14:11に埼玉県に竜巻注意情報を発表し注意を呼びかけていた。
図2に防災科研及び電力中央研究所,国土交通省のXバンドMPレーダーで観測された竜巻発生前後の雨の強さと風向・風速の時間変化を示す。風向・風速は積乱雲の移動速度を差し引いて表示している。竜巻発生場所は主な降雨域よりも南側に位置する。14:05頃,積乱雲の南東側には高度1 kmで渦状の風(格子解像度500 mの解析で水平渦度の極大は0.8×10-2 /s程度)が見られるが,この水平循環の東側半分は雨が降っていないため観測されていない。この水平循環は徐々に明瞭になり,14:25頃に最も強くなった(1.6×10-2 /s程度)。最も強くなった時刻は越谷市における竜巻発生時刻の約20分後であった。
図3に同じ解析により得られた高度1 kmにおける風速の時間変化を示す。積乱雲の移動速度は十数メートル毎秒であったが,積乱雲が越谷市の北部を通過する際,その南東端で局所的な強風(30 m/s程度)が解析されている。竜巻はこの強風域付近で発生していたと考えられる。
図4に防災科研が行った特別観測(積乱雲の周囲のみを2分間隔で追跡観測)により解析されたレーダー反射因子の三次元分布を示す(動画はこちら;約3.9 MB)。白・青・赤の等値面はそれぞれ30 dBZ, 45 dBZ, 55 dBZのレーダー反射因子を示す。この値は雨粒,氷粒の量の大小に相当し,雨の場合,それぞれ2,25,100 mm/hの降雨強度に対応する。図中の矢印は高度10 kmの高さを示すスケールである。この積乱雲のエコー頂は最大で15 km程度であった。14:00より前の時刻では55 dBZ以上の強い降水のほとんどが高度3 km以上の上空に存在していた。このことは大きな降水粒子を支えることができる強い上昇気流の存在を示唆している。この強い降水は14:00過ぎに最盛期を迎え,地上へと落下し始めた。越谷市で発生した竜巻は,積乱雲が最盛期から衰退期へと移行するタイミングで発生していた。
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図2:防災科研及び電力中央研究所,国土交通省のXバンドMPレーダーで観測された2013年9月2日13:50から14:45(日本時間)までの降雨強度 (mm/h) と高度1 kmにおける風向・風速の時間変化。矢羽根は積乱雲の移動に相対的な風向・風速を示す(旗:10 m/s,長棒:2 m/s,短棒:1 m/s)。点線は防災科研による調査で被害が確認された場所(図1を参照)を示す。
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図3:防災科研及び電力中央研究所,国土交通省のXバンドMPレーダーで観測された2013年9月2日13:50から14:45(日本時間)までの風速 (m/s) の時間変化。点線は防災科研による調査で被害が確認された場所(図1を参照)を示す。

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図4:14:10(日本時間)に防災科研の2台のXバンドMPレーダ(神奈川県海老名市,千葉県木更津市)で観測されたレーダー反射因子の三次元分布。白・青・赤の等値面はそれぞれ30 dBZ, 45 dBZ, 55 dBZのレーダー反射因子に対応し,図中の矢印は高度10 kmの高さを示すスケールである。(動画はこちら;約3.9 MB)



Tornado hit the school! Panic video in Japan
栃木県矢板市の学校に竜巻が直撃 2013 09 04

http://youtu.be/Ctaz5XTZ-jY


パンフレット「竜巻等突風災害とその対応」
(内閣府・気象庁)
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/tornado/index.htm
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藤田スケール
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藤田哲也 ミスター・トルネードと呼ばれた日本人

http://youtu.be/00zvfUq88yk
アメリカにおいて、竜巻発生のメカニズム解明、予報システムの構築に最も大きく貢献したとされる人物(渡米した後に市民権を取得し、国籍は米国となっている。1998年没)。

竜巻のサイズを表す「F2」や「F4」といった単位は、藤田を中心に考案された、竜巻の威力を示す「Fujita Scale」の「F」。これは竜巻規模の国際的な指標として、アメリカをはじめ世界各国で広く用いられるようになった。


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国連総長、米をけん制 安保理経ない攻撃は違法(共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013090401000889.html
 【ニューヨーク共同】国連の潘基文事務総長は3日の記者会見で「武力行使が合法なのは自衛か、安全保障理事会が容認した場合のみだ」と述べ、安保理決議を経ないシリア攻撃は国際法違反になるとの立場を表明、米国、フランスによる武力行使の準備をけん制した。

 潘氏はこれまで「国連憲章の重要性を強調する」と間接的な表現をしていたが、一歩踏み込んだ形。

 会見で潘氏は「これは私からの訴えだ」とし、国際的な平和と安全の問題の「全ては国連憲章の枠組みで取り扱われるべきだ」と指摘した。武力行使が、自衛か安保理が認めた場合に限り合法になるのは「国連の固い原則だ」と強調した。


130830 報道するラジオ「集団的自衛権と憲法9条」

http://youtu.be/PmYXwnN_6gQ
2013年8月30日【金】 集団的自衛権と憲法9条
今夜の「報道するラジオ」は、再び集団的自衛権をテーマにします。集団的自衛権行使を­認めると、自衛隊は具体的にどんな行為ができるようになるのでしょうか。私たち国民に­とって、メリットがあるのでしょうか。素朴な疑問を、ゲストにぶつけます。
ゲストは、安倍首相の私的諮問機関「安保法制懇」のメンバーで京都大学大学院教授の中­西寛さんと、軍事ジャーナリストの前田哲男さんです。
お二人の見解のちがいを、じっくりお聞きください。


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汚染水処理より五輪招致。事故収束より原発営業。命より金儲け。安倍政権は真逆を突き進む!(秋葉龍一)
http://akiba1.blogspot.jp/2013/09/blog-post.html
原子力ムラ幹部「おい、アベくん。ちょっと中東で原発を売ってきてくれたまえ」
アベ「へい、がってん、承知いたしました」
そして、原発営業部のアベくんは、いそいそと外国へ出張セールスに出掛けましたとさ。
(「ニッポン現代ばなし」より)



ニッポン・ダンディ 汚染水で東電を告発 TPP交渉不満続出

http://youtu.be/3YowKkUiVdg
おしどりデイリー http://daily.magazine9.jp/m9/oshidori/
避難の権利署名 http://bit.ly/1cBUQ2E
STOP TPP!! http://stoptppaction.blogspot.jp
内田聖子Twitter https://twitter.com/uchidashoko


荻上チキSession22  「崎山敏也の原発関連ニュース」 2013.09.02

http://youtu.be/2e8daJPDMmY
2013年09月02日(月)
今日は「大飯原発『活断層なし』専門家の見解一致」というニュースを取り上げました。
メインパーソナリィ荻上チキ  アシスタント南部広美


「大飯原発敷地内に活断層は存在する」 ~渡辺満久東洋大学教授インタビュー(聞き手:ぎぎまき記者)(IWJ)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/99778
「評価会合は本質を見失いかけている」――。

 関西電力大飯原子力発電所敷地内にある断層について検討を重ねてきた、原子力規制委員会の有識者チームは9月2日、第6回にあたる評価会合で、議論の争点になっていた断層に限っては、「活断層ではない」という方向性を示した。有識者の一人である渡辺満久東洋大教授は、IWJのインタビューに応え、拙速に結論を出そうとする評価会合のあり方に警鐘を鳴らした。

 これまで有識者らは3回の現地調査を行い、昨年10月から5回の会合を重ねてきた。しかし、関西電力と有識者の間で見解が一致せず、約一年の間、決着が見られなかった。国内の6つの原発で進められている断層調査の中で、活断層の可能性を否定するケースは今回が初。大手メディアも一斉に「活断層ではない」という見出しで速報を出した。
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◇「大飯原発敷地内に活断層は存在する」◇

 第6回評価会合の翌日、渡辺教授の研究室を訪ね、見解をうかがった。教授はかねてから、敷地内の活断層の可能性を指摘してきた人物だ。

 渡辺教授はインタビューの冒頭、「一定の方向性、見解の統一は得られた」と述べ、「活断層ではない」という見解を否定はしなかった。しかし教授は、「色々な面でまだ意見の対立はある。完全に見解が統一されたわけではない」と付け加えた。

 この評価会合で争点となっていたのは、3、4号機用の非常用取水路の真下を横切る断層が活断層か否か。渡辺教授は破砕帯と呼ばれるこの断層が非常に柔らかく、手で掘れる状態だったことを現地調査で確認している。その結果からも、「断層活動が最近起こったことを示す可能性がある」という見解を持っていた。

 しかし、破砕帯に見える構造に関しては、渡辺教授は専門ではない。「自分では判断はできなかったので、有識者の中で唯一、構造地質学の専門である重松紀生氏(産業技術総合研究所主任研究員)の意見を伺った」という。2日、重松氏は評価会合の場で、活断層の可能性を否定。渡辺教授は他の有識者と同様、重松氏の主張を尊重し納得をした、という流れだ。

 しかし、渡辺教授は疑問を呈する。

 「重要施設の真下に活断層がないという点では有識者は納得しました。ですが、『大飯に活断層がない』という報道は誤りです。大飯原発敷地内に活断層は存在します」

 評価会合では本来、敷地内を走る復数の断層が評価の対象となっていたが、いつの間にか、重要施設下を走る断層1点に問題が矮小化されていた。そのことを渡辺教授は強く懸念し、「責任を感じている」と語る。この点は後日、インタビュー映像と共に続報としてお伝えする。(IWJ・ぎぎまき)

【関連動画】
2013/09/02 大飯原発有識者会合、「活断層か否か」で意見割れるも、大手メディアは「『活断層ではない』で見解一致」と一斉報道 ――規制庁は報道を否定 「メディアの先走り」を疑問視する声も

2013/08/30 48時間で集めた約3000名のネット署名を持って原子力規制委員会へ要望書を提出 ~大飯原発破砕帯調査について署名提出と記者会見

2013/06/26 【IWJウィークリー第8号】規制委が「世界一厳しい」と豪語する原発の「新規制基準」の矛盾 [岩上安身のニュースのトリセツ(1/2)]

2012/11/13 岩上安身による渡辺満久東洋大学教授インタビュー


<福島第一原発汚染水問題・徹底分析特集!> 特集1. タンク漏洩事故を検証!~高濃度汚染水漏洩は「必然」だった!( IWJウィークリー第15号より)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/99413
◇1リットルあたり8000万ベクレル×300トン=24兆ベクレルの汚染水漏れ◇
 福島第一原発は、新たに「レベル3」の事故を迎えた。

「福島第一原発の事故は、収束どころか、事態はどんどんと悪化し、人類未踏の領野へと踏み込みつつある。これからも、さまざまな想定外の出来事が起こり続けることは覚悟しなくてはならない」――。


渡辺満久氏: なぜ規制委は大飯の活断層を認定しないのか(再掲)

http://youtu.be/87_VK3AzGHM



 これは、地下から毎日300トンの汚染水が漏洩していた件に言及した「IWJウィークリー14号 箕島望&原佑介式ツープラトン・ブレーンバスター」の中で記述した一文だが、発行から一週間も経たないうちに、「想定外の出来事」は発生した。

(IWJウィークリー14号 箕島望&原佑介式ツープラトン・ブレーンバスター http://iwj.co.jp/wj/open/archives/97827

 貯水タンクから300トンもの高濃度汚染水が漏洩していたのである。この高濃度汚染水は1リットルあたり8000万Bq。合計24兆Bqが漏洩した計算だ。ケタ違いすぎて、おそらく一般の日本国民の誰も、この汚染レベルを「実感」できないだろうと思う。

 今回の汚染水漏れ事故は、8月19日、「H4」エリアと呼ばれる当該タンクのエリア周辺の地表に、毎時約100mSvの表面線量を放出する水たまりができているのが見つかり、発覚した。東電は4トンの汚染水を回収したというが、残る296トンは現在も行方不明である。地中に染み込んだ汚染水を土壌ごと回収するとし、26日現在、13㎥の土壌を回収している。
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▲東電提供「タンク周辺のエリア図」

 原子力規制委員会は21日、漏洩量に鑑み、この事故を国際原子力事象評価尺度(INES)の「レベル3(重大な異常事象)」に該当すると判断した。
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<参考>2013年6月11日福島第一原発入構取材貯水タンク風景

◇溶接もしていない急造タンクは、これまでも疑問視されていた◇

 漏洩が発覚したタンクは「フランジ型」と呼ばれる、鋼板の板をボルトで留めるタイプだ。事故直後の2011年6月、汚染水対策を急いでいた東電は、製造に時間のかかる「溶接型」ではなく、この簡易タイプの「フランジ型」タンクを350基用意した。うち300基には、原子炉の冷却に使用した高濃度汚染水が入れられている。

 フランジ型タンクの耐用年数は10年と言われているが、鋼版の板の継ぎ目に挟まれている「ゴムパッキン」と呼ばれる樹脂製の素材の寿命は5年とも指摘されている。このため、フランジ型の信頼性は疑問視されており、過去の漏洩も継ぎ目部分からのものであった。
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<参考>2012年2月3日東電提供写真淡水化装置濃縮水貯水槽フランジ部分

 事故直後、簡易型タンクが応急処置として使われるのは、まだ理解もできる。しかし、事故から2年半も経った今も簡易型タンクを使用しているのは、どういうわけか。

◇「なるべく金をかけないで安上がりに作った」◇

 さらに「東電の財務事情から安上がりにすることが求められていた」とも明かしており、「野ざらしで太陽光線が当たり、中の汚染水の温度は気温より高いはず。構造を考えれば水漏れは驚くことではなく、現場の感覚では織り込み済みの事態だ。現場の東電の技術スタッフも心配はしていた」と、劣化が早まる可能性は予想されていたと話しているという。

 (毎日新聞 2013年08月25日付汚染水漏れ:「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言
 http://mainichi.jp/select/news/20130825k0000m040091000c.html

 溶接式となれば、製造にかかるコストも違ってくる。簡易型タンクの調達費について、原子力立地本部長を務める相澤善吾(あいざわぜんご)東電副社長は、「1機について数千万円」だと述べ、具体的な金額については「回答を控えさせていただきたい」と濁している。

 事故によって途方もない損害賠償を抱えている東電は、いかにコストを削減していくかを常に計算しているのだろう。とはいえ、汚染が外部に拡大すれば、被害は甚大であり、取り返しがつかない。今回のタンク漏洩も、コスト削減が根本的な原因となっており、希望的観測でリスクを過小評価していたと言わざるを得ない。私企業としての東電の限界である。

(文責:岩上安身 取材:箕島望・大西雅明 記事構成:原佑介)

■関連記事
特集2.「アウトレット」のタンク2人でパトロールに走り回る東電
特集3.むしろ、これで漏洩しないわけがない「役立たずのストッパー」
特集4.漏れ続ける汚染水 実害と風評被害に揺れる地元漁業者の嘆き

<福島第一原発汚染水問題・徹底分析特集!> 特集5. 連鎖する危機 タンク事故は地下汚染水対策にも致命傷を与えるのか!?( IWJウィークリー第15号より)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/99465
◇豊かな水脈に「恵まれてしまっていた」福島第一原発の実態◇

 約300トン、計24兆ベクレルの高濃度汚染水流出事故は、本来、絶対に起こってはならない「最悪の場所」で発生した。

 漏洩したタンクの位置は、「地下水バイパス」のすぐ西、つまり、福島第一原発に流れ込んでくる地下水の「上流」にあたる場所なのである。

 福島第一原発の4号機下などには、建設以前はもともと「川」が流れていた。福島第一原発は、水の流れが非常に多い地域で、事故以前も、地盤の弛みを防ぐため、毎日850トンの地下水を汲み上げては捨てていたほどだ。

 現在、毎日300トンほど漏れ出ている「地下汚染水」も、山側から流入してくる莫大な量(一日800~1000トン)の地下水が主たる原因となっている。この原因を取り除くために、重要な役割を果たすのが「地下水バイパス」である。

 山側から流れてくるピュアな地下水は、原子炉建屋周辺の超高濃度汚染水と混ざることで、「地下汚染水」となってしまう。地下水バイパスは、地下水が原子炉建屋付近に到達して、汚染水となる前に汲み上げ、ピュアなまま海へ捨てようというものである。

 汚染水になってからでは、海に流出させることはできず、回収しなければならなくなる。タンク事情が逼迫(ぴっぱく)している現状を見ると、東電としては、何としてでも地下水バイパスを運用したいところだろう。

◇これまでも「風評被害」の観点から使用が許されなかった「切り札」◇

 地下水バイパスは、今年3月に完成した。4月から試運転を行い、汲み上げた地下水からは1リットルあたり0.22Bqのセシウム134と、0.39ベクレルのセシウム137が検出された。東電は、海への放出条件を、1リットル当たり1Bq未満の放射性セシウム137としている。

 原発事故で大量の放射性物質が広域にわたって飛散し、今もなお一日あたり2億4千万ベクレルの放射性物質が放出され続けている以上、地下水から一定量の放射性物質が検出されることは当然である。

 しかし、地下水のサンプリング結果は、東電の設けた基準を下回ったにも関わらず、地元漁業者からは風評被害を心配する声が噴出し、これまで「地下水バイパス」は使用されずにきた。

 東電は粘り強く説明し、理解を得たいと訴えてきたが、今回のタンクからの汚染水漏洩事故によって、地下水バイパス計画は破綻することになりかねない。なぜか。
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<参考>2013年8月23日東電プレス向け資料地下水バイパス位置と漏洩タンク位置

 上の図を参考にしていただきたい。向かって上が海側で、下が山側である。

 地下水は、山から海に、つまり、図の下から上に向かって流れる。地下水バイパスは、原子炉よりも山側に設置されているため、原子炉付近で汚染される前の状態で、地下水を汲み上げることができる計算になっている。

 しかし、タンクから地面に漏れた300トンの高濃度汚染水が、もし、地下水脈に到達していれば、地下水バイパスで汲み上げるはずの地下水は、決してピュアな状態ではなく、「汚染水」となってしまう。なぜなら、タンク汚染水の漏洩地点は、地下水バイパスよりも山側、つまり、地下水の上流にあたる場所だからだ。

 先述の通り、東電は、漏洩した汚染水を土壌ごと回収し始めているが、莫大な量の汚染水はすでに地面に浸透しており、しかも、漏洩してからどれほどの時間が経過したのかもわかっていない。今更、汚染水を回収できるのか、かなり怪しい。

 21日の会見で、IWJは、汚染水バイパスへの影響をどのように評価しているのかと質問したが、東電は「地下水バイパスは、地下汚染水を緩和する上での重要な施策」と認めながらも、「いずれにしても、バイパスで汲み上げた水は、放出する前に水質を確認するので、その原則は変わらない。(今回の事故が)どのように影響するかの評価はできていない。漁業者には、今後も丁寧に説明する」と回答した。

 しかし、タンクからの漏洩が発覚する前から、漁業者らは地下水バイパスへの理解を示してこなかった。ただでさえ理解を得られずにいたのに、今回の事故で、同意を得るのはより困難になったのではないか。

◇「ただの地下水を海洋に流出するといいながら、汚染水を流すのではないか」◇

 JF福島漁連指導部のAさんの意見は、こうだ。

「地下水バイパス計画については早く実施してほしいと思っている関係者と、そうではない者と意見が割れている。反対する理由は、東電を信用していないから。ただの地下水を海洋に流出するといいながら、汚染水を流すのではないかという疑いが拭えない」

「検査の結果、安全だったから流させてほしい」。東電がそう申し出たとしても、地元の漁業者が拒む可能性はないとはいえない。これまでの経緯を考えると漁業者の怒りももっともであると思う。

 東電は、自ら信頼を失った結果、東電自身の首を締めてしまっているのである。

◇レベル3◇

 今回のタンク漏洩事故を「レベル3」と評価するにあたって、原子力規制委員会では、「すでに最悪のレベル7と評価されている事故の中で、事故収束のための応急措置として設置された施設に対し、通常の原発と同様にINES評価を適用することがふさわしいか」といった議論もなされている。現在、IAEAの判断を待っている状態だ。

 しかし、日本政府は2011年12月16日、国内外に向け、福島第一原発事故の収束宣言を出している。都合よく「事故は収束した」「事故はまだ終わっていない」などと、使い分けられてはたまらない。収束宣言を出したのは当時の民主党・野田政権だったとは言え、安倍政権が正式に収束宣言を撤回したわけでもない。

 福島第一原発を視察した安倍総理は、「事故が収束したとは言えない」などとの感想を述べてはいたが、今後の原発再稼働を見据えれば、収束宣言を撤回して、事故をむし返すようなことは避けたいところなのだろう。

 今回のタンク漏洩を受け、菅義偉官房長官は26日午前の記者会見で、茂木敏充経済産業相に対し、「抜本対策を早急に進めるべく、今年度予算の予備費の活用も含め、財政措置もできる限りのことを行うよう指示した」と述べ、「国としても一歩前に出ていく」と強調したという。

 2年前に却下した山側の遮水壁設置工事を、海洋流出が発覚してから再検討する。2年以上前に用意した簡易型タンクから、汚染水の漏洩が発覚して、ようやく溶接式タンクへの交換を検討する――。

 これらのことは、コストさえ惜しまなければ、事故を起こす前にある程度クリアできた問題ではある。しかし、起こったことは取り返しがつかず、新たに噴出した問題を対処するのは、より困難をきわめる。もはや、コストをかければ解決する問題ではない。

 菅官房長官が「国としても一歩前に出ていく」と言うのであれば、ぜひ、見える形でその言葉を実行していただきたい。これは、新たな「レベル3」の原発事故であると肝に命じて。

(文責:岩上安身 取材:箕島望・大西雅明 記事構成:原佑介)


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霊魂と肉体: あの世とこの世を分かつもの【Part1】

http://youtu.be/Wnidhk337AA

霊魂と肉体: あの世とこの世を分かつもの【Part2】

http://youtu.be/z6bjgNLYCjY
マル激トーク・オン・ディマンド 第646回(2013年08月31日)
5金スペシャル
霊魂と肉体: あの世とこの世を分かつもの
ゲスト:矢作直樹氏(東大病院救急部・集中治療部部長)
 5週目の金曜日に特別企画を無料でお届けする恒例の5金スペシャル。今回のテーマは「憑依(ひょうい)」。
 8月はお盆にお墓参りや迎え火、送り火などで、ご先祖様に思いをめぐらす時期だ。また、8月の6日、9日は広島、長崎の原爆の日、15日は終戦記念日、そして12日は500人以上が犠牲になった日航機墜落事故の日でもある。このように「生と死」を意識する機会の多い8月の5金スペシャルは、人の生と死についてこれまでとはやや異なる視点から考えてみたい。
 東大病院の救急救命医として大勢の生死の狭間にある患者を診てきた矢作氏は、「人には見える部分と見えない部分がある」と言う。実際にわれわれが見たり触れたりすることができる肉体と、目には見えないが恐らく肉体よりも大きな存在である霊体のことだ。霊や魂などの領域は、一般には心霊や超常現象などと呼ばれ、非科学的なものとして一蹴されることが多い。しかし、自身が医師でもある矢作氏は、人間の霊性の理解なくして人間を正しく理解することはできないと言い切る。
 われわれはとても限られているものだけを見ている可能性がある。目に見える現象部分に働きかける西洋医学や科学には一定の意味はあるが、それだけでは根本的な治癒には至らない場合多いのではないかと、矢作氏は問いかける。矢作氏自身が、西洋医学とは別にスピリチュアルヒーリングを行っている理由もそこにあるという。
 矢作氏は救急救命医として勤務する中で、実際に別人の霊に乗り移られた患者を何人も診てきたという。搬送されてきた患者に、医学的な疾患だけではない何かが憑いた状態になっていることが多いと言うのだ。「憑依かどうかは見れば大体分かる」と言う矢作氏は、霊魂や霊性というものは一種の波動のようなものであり、目に見えないけれども、確実にそこに在るものだと解説する。そして憑依は、他者の霊と別の人間の波動が一致した時に起こるものだという。
 人間とは何なのか。あの世とこの世の境目とは。生、死、そして霊とは。普段はあまり考える機会のないこうしたテーマを、ゲストの矢作とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。




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