原発推進の自民党への小出裕章さん怒りのメッセージ
http://youtu.be/smpGp8hMJIc
海外紙「日本人の半数は原発反対なのに、なんで自民党が勝つの?」(NewSphere)
http://newsphere.jp/world-report/20130710-2/
原発の安全性を判断するための新規制基準が、8日に施行された。これを受け、日本の電力会社4社は、5原発10基について、再稼働に必要な安全審査を申請した。北海道電力は泊原発1~3号機(北海道)、関西電力は大飯原発3、4号機(福井県)と高浜原発3、4号機(同)、四国電力は伊方原発3号機(愛媛県)、九州電力は川内原発1、2号機(鹿児島県)について、それぞれ申請書を提出した。
なお、震災の賠償に喘ぐ東京電力は含まれていない。東電は、柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働の意向を表明していたが、県知事の強い非難を浴び、8日の申請には至らなかった。
海外紙は、背景と今後の見通しについて報じている。
【新規制基準を満たせるのか?】
2011年の東日本大震災に伴う福島第一原発の事故を受け、国内50基の原子炉のうち、48基は稼働していない。
事故を受けて定められた新規制基準には、地震や津波対策の強化、テロ対策として「緊急時制御室」の設置、フィルター付きベント(排気)装置の設置が盛り込まれている。
今回申請された原子炉は、福島第1原発の沸騰水型より強度が高いといわれる、「加圧水型」と呼ばれるタイプ。大規模な設備改修が必要になるフィルター付きベント(排気)設備の設置が、5年間猶予されている。ほとんどの原子炉は、ベント設備も緊急時制御室もまだ準備されていないとガーディアン紙は指摘している。
【世論と選挙情勢にギャップ?】
安倍政権は発足以来、原発の再稼働を押し進めてきた。背景には、原発の代わりに火力発電を稼働させるため、燃料輸入が拡大し、貿易赤字を圧迫していることがある。電力業界にとっては、2012年度は1.59兆円の損失だったとウォール・ストリート・ジャーナル紙は指摘した。
今回の原発再稼働要請は、7月21日の参院選の選挙期間中に行われた。同紙は、5月と6月に行われた世論調査では、過半数が原発に反対しているものの、原発再稼働を進める自民党は圧勝する見込みであると報じている。
【安全性とコストへの言及】
原子力規制委の田中委員長が、安全文化を国際的な基準に高めるには「長くかかる」とコメントしたことを、ニューヨーク・タイムズ紙(ロイター転電)は紹介している。
また同紙は、新規制基準に適合するための改修には、業界全体で120億ドルほど要する、という試算を紹介している。
全体的に、原子炉再稼働に対する、海外紙の懐疑的な姿勢・懸念が浮き彫りになったといえる。
なぜ原発が選挙の争点にならないのか
http://youtu.be/Rct3B0yPz8U
マル激トーク・オン・ディマンド 第640回(2013年07月20日)
なぜ原発が選挙の争点にならないのか
ゲスト:武田徹氏(ジャーナリスト)
参議院通常選挙が21日に投票日を迎えるが、特に目立った政策論争もなく、ほぼ無風のなかで与党の優勢が伝えられている。各党とも公約を並べ懸命に支持を訴えてはいるが、なぜかどれも有権者に大きくは響いていないように見える。特に原発の問題は、有権者にとって社会保障や景気対策と比べて、遙かに優先順位の低い問題になっていることが、慶応大学の小林良彰教授の調査で明らかになっている。
原発が選挙戦の争点になっていないことを見透かしたように、電力各社は今週相次いで原発の再稼働を申請しているが、日本はまだこれから原発をどうするかについての選択はしていない。民主党政権の下で、2030年代末までの原発ゼロを目指すことが一旦は決定したが、その後安倍政権になってその政策は白紙撤回されている。しかし、自民党は今回の選挙で、「安全と判断された原発の再稼働については、地元自治体の理解が得られるよう最大限の努力する」と当面の方針を示しているだけで、これから原発をどうしていくかについての明確な道筋は示していない。ちなみに、2012年12月の衆院選における自民党の公約は、「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立を目指す」だった。
そもそも景気のような「生活争点」については、どの党も景気がいいことが望ましいのが当たり前なため、選挙の争点にはなり難いはずだ。各党の政策にも明確な対立軸は見られない。むしろ原発政策のような「社会争点」こそが、「原発推進」と「脱原発」のような形で対立軸が明確になり、有権者にとっては政党を選ぶ判断材料になりやすい。にもかかわらず、原発が選挙の争点にならないのはなぜか。
ジャーナリストで原発をめぐるメディアや世論の動向に詳しい武田徹氏は、原発が選挙の争点にならない理由として、原発論争が「絶対推進」と「絶対反対」の二項対立の図式に陥った結果、どちらも実際にはあり得ない選択肢しか提示できなくなっていることをあげる。結果的に、原発に対して明確な意思表示をしていない自民党が有利に選挙戦を進め、他のほぼすべての政党が明確に原発に反対しながら、いずれも自民党の後塵を拝する形になっている。「このままでは、原発をどうするのか議論が深まらないまま、“何となく原発大国”への道が復活してしまう」最悪のシナリオになりかねないと武田氏は現状を危惧する。
武田氏はこの両者のかみ合わない議論の不毛さを、囚人のジレンマに喩えて解説する。囚人のジレンマとは、2人の人間が捕まった時、相手が先に自分を裏切るのではないかと疑心暗鬼に陥り、結局両方とも我先にと自白をしてしまうことを言う。双方が相手を信じ、どちらも最後まで自白をしなければ、2人とも無罪放免になるのに、という設定だ。最良の結果を望むなら、お互いが協力解を導き出すだろうという相互信頼が不可欠だ。そうなれば、推進側はこれまで固執してきた安全神話を捨て、より踏み込んだ安全対策や情報公開ができるようになるかもしれないし、反対派の方もただちにすべての原発を止めることを求めるのではなく、原発を漸減していく中で代替エネルギーに移行していくような妥協が成立できるはずだ。
しかし、現実の原発をめぐる対立では根深い相互不信の結果、お互いにとって一番避けたい事態に陥っているのではないかと武田氏は言う。それはつまり、反対派が全ての原発の即時停止を求め、そこには一切妥協の余地がない姿勢で反対運動に邁進するのに対し、推進派は反対派につけ込まれないようにするために、不毛な安全神話を掲げながら、十分な安全対策を取らないまま、原発推進の道を突っ走るというものだ。
福島の事故で、日本は原発の「残余のリスク」の大きさを十分に思い知ったはずだ。また、地震大国日本にとって、原発が更にリスクの高いものであることにも、異論を差し挟む余地はないはずだ。できるならば原発はないに越したことはないと思う人が日本人の大半を占めることも、各種世論調査からわかっている。
しかし、同時にこれまで国策として推進してきた原発をゼロにするためには、それに依存する地元経済の問題や、代替エネルギー源をどうするのか、再生可能エネルギーへの移行期間に電気代の高騰をいかにして防ぐか、国際協調や対米関係など、多くの解決しなければならない難問が横たわっている。そうした問題への解決策を何一つ提示せずに、単に脱原発を叫んでいるだけでは、原発ゼロなど到底実現できないばかりか、下手をすると原発推進に手を貸すことにさえなりかねない。
原発が選挙の争点にならない最大の理由は、原発の賛成、反対で議論が止まったまま、そうした数々の具体的な問題にどう対処していくかまで議論が至っていないところにあるのではないか。福島原発事故をきっかけに脱原発に舵を切ったドイツは原発の残余のリスクを科学的視点からだけではなく、倫理・哲学的な面からも徹底的に議論して合意形成をはかってきた。そして、何よりもドイツでは1990年代から電力の自由化を進め、それと並行して再生可能エネルギーを推進してきた。ドイツが脱原発に舵を切れたのは、単に原発反対の世論に押されたのではなく、脱原発を選ぶことで実際に生じる様々な問題に対する解決策が見えたからだったのだ。
われわれは原発をめぐる不毛な二項対立の構図を残したまま、「なんとなく原発大国」への道を選んでしまうのか。今回の選挙では原発について現実的な脱原発のシナリオを提示している政党や候補者はいないのか。われわれはそれをきちんと見極めた上で投票する用意があるか。ゲストの武田徹氏とともに、ジャーナリストの神保哲生を社会学者の宮台真司が議論した。
「1票の格差」全国で提訴 参院47選挙区の無効請求(共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201307/CN2013072201001123.html
「1票の格差」が是正されないまま都道府県単位の区割りで実施した21日の参院選は憲法違反だとして、弁護士グループが22日、47都道府県の選挙区について、選挙無効を求める訴えを全国14の高裁・高裁支部に起こす。全選挙区を対象とした提訴は初めて。
グループは二つあり、升永英俊弁護士らのグループが全選挙区の無効を求める。山口邦明弁護士らのグループは広島選挙区の無効を求めて広島高裁に提訴し、後日、東京高裁でも起こす予定。
投票日当日の有権者数によると、議員1人当たりの有権者数が最少の鳥取と最多の北海道の格差は4・77倍だった。
ほっしゃん。 - Wikipedia
【第23回参院選】共産大躍進について。- 2013.07.22
http://youtu.be/-mrKGASEBxU
【吉良よし子さん、おめでとう~!倍増確実!?】
共産、12年ぶり選挙区で議席獲得 東京で吉良氏当選
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/dbf7ce352817c48cf822c38cc99149f7
共産、12年ぶり選挙区で議席獲得 東京で吉良氏当選(朝日新聞)
辰巳孝太郎氏当選「自民と対決できるのは共産」 大阪(朝日新聞)
倉林氏が当選「京都の共産の底力を示した」(朝日新聞)
参院選:脱原発訴え山本太郎氏が初当選...東京選挙区(毎日新聞)
山本太郎氏が当選「いばら道はこれから」(日刊スポーツ)
「もう一人じゃない」=反原発訴え初当選-山本太郎氏【13参院選】(時事通信)
共産は現行制度で最多(共同通信)
改憲勢力、3分の2に達せず 参院で自民・維新・みんな(共同通信)
「改憲 もってのほか」 宮崎駿監督 いま声を大に(東京新聞)
ジブリ『熱風』7月号の憲法改正特集がPDFで緊急配信(ITmedia eBook USER)
ジブリ宮崎駿監督がミニコミ誌で「改憲反対」のなぜ(ゲンダイネット)
共産、12年ぶり選挙区議席確保の可能性(読売新聞)
【参院選】山本太郎氏当確 市民が国会に送り出した
(田中龍作ジャーナル)
http://tanakaryusaku.jp/2013/07/0007587
選挙を支えたボランティアと共に「当確」を喜ぶ山本太郎候補。至って冷静だ。=21日午後9時10分、高円寺 写真:山田旬=
ビリビリと窓ガラスを揺らす どよめき が起きた。午後9時10分、NHKの選挙速報が山本太郎候補の「当選確実」を告げた瞬間だ。東京・高円寺の雑居ビルに設けられた山本氏の選挙事務所は歓喜に包まれた。
「タロー」コールが響くが、当人は至って冷静だ。
山本氏の選挙を支えたのは1,000人超のボランティアだった。大政党のように組織に頼った選挙ではない。とりわけ民主党のように「市民運動」を抱き込み、労働組合に頼った選挙でもなかった。
原発のタブーに触れたため仕事を干された山本氏が訴える「脱原発」は鬼気迫るものがあった。「放射性物質を子どもたちに食べさせてよいのか?」「国会議員はどうして本当のこと言わないんだよ?」……
瓦礫の焼却反対集会や再稼働反対集会には、いつもと言ってよいほど山本氏の姿があった。
訴えは原発問題だけに留まらなかった。この国を滅ぼしかねない「TPP」「非正規労働問題」というテーマにも山本氏は斬り込んだ―
「発ガン性のある遺伝子組み換え食品が入って来て僕たちはそれを食べさせられるんですよ」
「このままじゃ企業に殺される。過労死防止基本法を一日も早く制定する必要がある」
身近な問題であるにもかかわらず大政党が触れようとしない事柄を、分かりやすく、そして熱っぽく語った。
山本氏の演説を聞こうと聴衆が集まり黒山の人だかりができた。動員なしで、だ。人々の目は真剣だった。「孫を被曝させたくないからね」と涙を流す老女性もいた。この光景を見た時、筆者は山本氏の当選を予感した。
大政党やマスコミにとって最も不都合な男が政治の表舞台に踊り出る。市民一人ひとりの手で送り出した国会議員が誕生したのである。
どこに行っても黒山の人だかりができた。太郎さんの到着前から大勢の聴衆が集まった。=15日、有楽町 写真:田中龍作=
https://twitter.com/magosaki_ukeru/status/358941106001551360
【共産・吉良よし子にブラック企業・ワタミを退治してもらおう!?】
渡辺美樹氏(自民)が当選 比例区(ぽぽんぷぐにゃん)
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/460213543430f5c95b32b72ac8e8a86e
https://twitter.com/magazine_posse/status/359013405673263104
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/359006672884219906
2013/07/21 【IWJブログ:スクープ証言! 超過酷労働により精神障害に~『ワタミの介護』元正社員が語る驚愕の実態】
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/92404
ワタミフードサービス株式会社に勤めていた当時26歳の女性が、入社してわずか2ヶ月というスピードで過労自死に追い込まれるという事件が起きたのは2008年。厚生労働省が定める過労死ラインは月80時間の残業だが、亡くなった女性が強いられたのは残業141時間。国は長時間労働が死に至ったと認定、労災を認めたが、親会社であるワタミ株式会社の渡辺美樹前会長は、未だに遺族との面談や謝罪にも応じていない。
◇長時間労働を強いて、若者を使いすてる「ブラック企業」問題
渡辺美樹ワタミ前会長が自民党公認でこの参院選に立候補したことで、この「ブラック企業」問題に、社会の注意がようやく向けられるようになり始めた。
そんな中、新たな証言が飛び出した。ワタミグループのひとつ、「ワタミの介護」(以下、ワタミ)の元正社員のAさんが、IWJの取材に応じて、想像を絶する過酷な労働について語った。
――ワタミはブラック企業などと批判されていますが、介護事業ではどうだったのか、労働環境について教えてください。
Aさん「『ワタミの介護』で働いていた時、私の労働時間は週40時間と残業が月間平均100時間でした。中には残業200時間をこなしていた同僚もいました。夜勤も月に10~15回が普通でした。この介護業界では、夜勤日は平均5回ほどだと聞きます。
欠勤する場合、ワタミでは自分で代理を探して初めて休むことが許されます。もし代わりがいなければ、40度の熱があっても出社しなければいけません。このルールは、契約前には知らされませんでした。休みが取りづらい上に長時間労働が続くと疲労がピークに達します。高齢者の命を預かっているという緊張感もあり、次第に睡眠不足になり、食も喉を通らなくなって、体重が5~6kg落ちました。同僚たちもみるみる痩せていきました。
従業員の入れ替わりも激しく、1年で20人以上が退職しました。『やっぱり何かおかしいのかな』と思うようになったのは、ブラック企業の報道を知ってからですね」
職場でまかり通っている「常識」を疑問視するようになったAさんは、退職を決意。すでにその頃には、心身ともに限界に達していたという。
Aさん「体調を崩しました。精神障害です。2ヶ月間病欠したあげくの退職です。今は新しい職場を見つけましたが、40代で再就職して新入社員の給料ですから、家族にも迷惑をかけています。家に居場所がありません。それが一番つらいですね」
――身体を壊す前に、改善はできなかったのですか。会社に相談はしましたか。
Aさん「ワタミでは月1回カウンセリグの場が設けられるのですが、そこで自分の症状を訴えました。それでも、『無理をしないように』と言われるだけでした。少ない人数でシフトを回しているので、上司もそう言うしかないのは理解できました。たいがい、『プレッシャーに弱い自分が悪いんだ』と、自分で自分を責めることで追い込まれていく人がほとんどです」
過酷な労働が美化され、それが内在化されてしまうと、そこから脱落する自分を責めてしまうようになる。退職した今、Aさんは症状が少しずつ改善しているが、今でも、自分の弱さを責める習慣が治らずに苦しむことがあると語る。
それでもAさんは、残っている仲間の労働環境が少しでも是正されれば、という思いから、取材に応じて実情を話そうと決意したが、同じく体調を崩し、退職した元同僚は、「会社は悪くないから」と「告発」を躊躇したという。
この続きは「IWJウィークリー」に掲載いたします。
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京都大学 小出裕章助教の第4回インタビュー
Powered byホワイトフード
http://youtu.be/PUUuIwmDVn8
http://item.rakuten.co.jp/food-connect/c/0000000240/
京都大学原子炉実験所 小出裕章助教さんに
こどもみらい測定所とホワイトフードのお客様から頂きました ご質問にお応えいただきます。
(1)吉田元所長の死について
震災当時福島原子力発電所の所長であった吉田さんが亡くなりました。死因は「食道がん」によるもので、震災後に浴びた放射線量総計は「70ミリシーベルト」と報道されました。東電によると、吉田元所長が食道がんで逝去されたことと、被ばくの関係については「あるとは言えない」、と発表されました。小出先生はこの東電の発表につき、どのように感じられましたか?
(小出先生の回答)
はい、厳密に科学的に言うならば、分からないとお答えするしかありません。
ガンというのは、皆さんご承知だと思いますが、被曝によっても起こりますし、被爆をしなくても様々な要因によってガンになるのです。
例えば私が京都大学原子炉実験所で働いておりますけども、私がガンになったところで、それが京都大学で放射能関連の仕事をしたためだと、実は証明できない。私の家系はガンの家系でして、私の親父もおふくろもガンで、親父は既になくなりましたし、おふくろもガンです。親族1等もガンです。多分私もガンで死ぬのですが、ガンが家系的な影響なのか、職場の影響なのかは決して証明できないのです。
吉田さんの被曝量も多いなと私も思いますし、公表された値ですね。70ミリシーベルとは多いと思いますし、実はもっと被爆していたかもしれないそういう疑いもあります。吉田さんのガンが被爆によって引き起こされた疑いを私はかなりもっていますが、ただ本当にそうだと断定することができません。
でも逆に言うなら、東京電力にしてもそれができないはずです。東京電力は食道がんは5年経たないと出てこないと言っていますが、それは元々正しくありません。そういうデータは広島・長崎の疫学調査に多くをよっているのですが、その疫学調査が始まったのが被爆後5年後からだったのであって、もっと早くからひょっとしたら出ていたかもしれないということなのです。チェルノブイリの原子力発電所の時もそうでした。原子力を推進してきた人たちは、被爆の影響は5年10年経たないと出てこないと言っていたわけですけども、チェルノブイリ事故の場合は事故直後から子供たちの甲状腺ガンの症状が現れてきてしまいました。
これまでの科学的な知見で証明できないとしても、それが事実がないということとは違いますので、東京電力が言っていること自体はまずは根拠がありません。
(2)内部被ばくが、妊娠のとき胎児にどれくらい影響を与えるのか、知りたいです。(女、30才、子ども無し、東京在住)
(小出先生の回答)
内部被曝というのは、とても嫌なんですよね。避ける事ができないというか、逃げることができないのですね。外部被爆とは汚染地帯にいる限りもちろん避けることはできませんけども、汚染地帯から出るとさけることができるのですが、内部被曝は放射性物質を体に取り込んでしまって起こる被爆ですので、どこ逃げても放射性物質と一緒に逃げるしかなくなって、逃げられないという意味で嫌な被爆です。
そして人間の体というのは、生物の体というものは複雑ですので、仮に1ベクレルという放射性物質を取り込んでも、どこにどれぐらい存在しているということも中々分からない。個性によっても違うということですので、内部被爆の量を評価するというのはとても難しいことです。
ただし、もしそれが正確に評価できるとすると、外部被曝も内部被曝も同じだと私は思います。そして一言でいうならば、1ミリシーベル被爆すると、ごく平均的に言って2500人に1人がやがてガンで死ぬ。ゼロ歳の子供は4倍~5倍、たぶん600人に1人ぐらいが1ミリシーベルトの被爆でガンで死ぬことを運命づけられる。内部被曝の場合も、もし正確に調べることができるとすると、今難しいと聞いて頂いた訳ですが、内部被曝によって1ミリシーベルトの被爆をしたとすると、大人であると何千人に一人がやがてガンで死ぬという危険をおうわけですし、ゼロ歳児であれば600人に1人、もし胎児であればそれよりも危険が大きいのではないかなと私は思っていますが、いずれにせよ数百人に1人が被爆によってガンを運命づけられるということだと思います。
(3)海産物の汚染状況をもっと知りたい。どんな頻度で検査しているの?(女、39才、子ども無し、神奈川県在住)
(小出先生の回答)
私もそれが心配なのですが、データが少ない、残念ながら少ないです。
海産物というのはとても扱いにくくて、たとえば陸上は事故の後に放射性物質が降ってきて汚染されているのですね。福島県の東半分を中心にして東北地方、関東地方のかなり広大なところが汚染されていて、そこから取れる農作物、酪農物、畜産製品などが、濃度高く汚れている訳です。
ただ海というのは常に流れてしまっていて、海流であちこちに運ばれてしまっているわけです。東日本大震災の瓦礫なども既に米国までに達しているわけで福島原子力発電所からは今も毎日流れているわけですが、それも海流にのって流れてしまっているわけです。
そして魚自身もある土地の農作物のように、そこでじっとしているわけではなくて、たいていのもの海泳いで移動しているわけで、どの魚がどれだけ汚れているということを突き止めることがまずは難しいことですし、漁業の生産物の場合は水揚げされた港が生産地になってします。福島沖の魚をとったとしても北海道で水揚げすると北海道産になるわけです。そういったものをどうやってきっちりと測定できるかということを私は心配しております。
その上、陸上の場合は、セシウムだけに注力しているといいと私はずっと言い続けていて、皆さんはストロンチウムやプルトニウムという放射性物質はどうなんだとしきりに質問をしてくださるわけですが、陸上に関する限りそんなものは放っておけと私は言ってきた。ひたすらセシウムに注意をしてくださいと言ってきたわけです。
海産物に関してはそれではダメです。恐らくセシウムと同程度にストロンチウムで汚れているでしょうし、ストロンチウムはセシウムよりも動物的に毒性が高いので本当はストロンチウムに注意をしないといけない。ただ、ストロンチウムの測定は大変面倒です。1つの試料を測定するために、何日も1週間もかかってしまうというほど面倒な放射性物質ですので、中々データがでてこないという状態になっております。皆さんに私から皆さんにこんなことをいうのは申し訳ないけど、残念ながらデータは不十分ですし、皆さんとしては中々注意のしようも難しいだろうと思います。
(4)除染した放射能の処理について、今後どうなっていくのでしょうか?(女、36才、東京都在住)
(小出先生の回答)
処理ということばをご質問の方が使われましたが、放射性物質というのは人間が煮ても焼いても消すことができない、基本的には処理ができないのです。
何ができるかという、人々の住んでいる場所からどこかに移動させているということなのですね。
除染というのは汚れを取り除いているのではなく、汚れをただただ移動させているということに過ぎません。今日本の政府はそれぞれの県でどこか一箇所に汚染物を集める、それが処理であると言っているわけですが、集めることでなくなるわけではありませんし、それをこれからずっとおもりをしないといけないわけです。
今中間貯蔵ということばがありますが、中間である道理がないわけです。
今押し付けられてしまうと、それは永久に留まるということになると思いますし、それを永い年月にわたって、漏れでないようにおもりをすることが私達にできる唯一のことなのです。
私自身は汚染物を引き受けることはやってはいけないと思っています。元々汚染した物は東京電力の福島原子力発電所の原子炉の中にあったものですので、所有者に返す。元々東京電力の列記とした所有物ですので、集めたモノは東京電力に返すというのが正しいと思います。
それらの放射性物質は元々入っていた福島第一原子力発電所に返すことが良いと思いますが、今はそれができません。なぜなら福島第一原子力発電所では膨大な放射性物質を前に作業員が毎日被爆をしながら苦闘しているわけで、それをさらに放射性物質を返すということはできないと思います。
私としては、福島第一原子力発電所の南10kmのところに福島第二原子力発電所という広大な敷地をもった発電所があります。東京電力はその原子力発電所をまた再稼働させるということを言っているわけですが、とんでもないことだと私は思います。これだけ福島周辺の人に苦難をしいておきながら自分の発電所だけは無傷で残すことなど許すことはできませんし、私は福島第二原子力発電所を放射能のゴミ捨て場にするということが良いと思います。かなりの部分はそこで抑えこむことができると思いますし、もし福島第二原子力発電所で足りないというのであれば、東京電力はもう一箇所柏崎刈羽原子力発電所という膨大な敷地を持っておりますので、放射性物質のゴミ捨て場にする。処理はできませんが集中的に管理をするというのが良いと思います。
(5)全国都道府県において、放射能汚染についての、それぞれの対応について知りたいです。(女、26才、子ども無し、静岡在住)
(小出先生の回答)
細かいことを言えば、それぞれの自治体で緻密に調べているところもありますし、もう調べなくてもいいと言っている次自体もあるわけです。
でも基本的にいうと放射能問題はともてやっかいな問題なので、それぞれの自治体は国がこう言っているから、もうイイと言っているというのが基本的な姿勢なのです。例えば、食べ物は1kgあたり100ベクレルという基準を国が決めているわけです。私はそんなものは当然安心ではないし、安全でもないし大丈夫でもないと言い続けておりますし、もっときっちり調べなければならないと言っています。
元々事故が起こる前の日本のお米は0.1ベクレル/kgしか汚れていなかったわけですから、1kgあがり100ベクレルの汚染は事故前の1000倍なので、そんなものが安心だとは当然言えないし、せめて子供たちに汚染が少ないものを回したいとおもいますし、きっちと測定し、学校給食であれば汚染物質が少ないものをまわさないといけないということをやらないといけないと主張し続けておりますが、中々それに応えてくれる自治体はありません。国が1kgあたり100ベクレルという基準をきめたから、それでいいんだといいうのが殆どの自治体だと思います。
(ホワイトフード)「ありがとうございます。今回のご質問は以上になります。インタビューにお答えいただきましてありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。」
(小出さん)
こちらこそよろしく。
【895】 原爆は安全保障に不要 ... 原発必要論の一つの理由 / 武田 邦彦
http://youtu.be/XRx0ghdGq2o
原爆は安全保障に不要・・・原発必要論の一つの理由
http://takedanet.com/2013/07/post_5a8e.html
日本の原発必要論の裏に「日本は原爆を持つべきだ」という意見が強くあるのはよく知られたことだ。このように「日本の上層部」の常識が、NHKなどで報道されない理由は「重要なことは報道してはいけない」というタブー意識が強いからである。
上層部が「耳打ち」に弱いことはよく知られているが、これは日本のマスコミが重要な事は報道しないから、上層部は耳打ちで真実を知りたいと思う。
ところで、北朝鮮の原爆実験についてNHKをはじめとした日本の報道機関は口を極めて非難したが、私は「アメリカが1054回の原爆実験をしているのに、3回の北朝鮮を非難するには特別の論理がいる」と発言してきた。
この表に示したように、原爆の問題は「原爆実験をより多くした国が他の国を批判する」という奇妙で不誠実なことになっていて、NHKなどはその尻馬に乗って口を極めて北朝鮮を批判した。
アメリカとの関係が深く、お金の事を考えるとアメリカに背を向けられないという計算だろうが、日本人は誇りある民族だから、表現は穏やかでも、北朝鮮に触れずに「原爆はいずれに国のものでも廃絶すべき」ぐらいの論調は取れるはずだ。
先日、そのアメリカの軍部の最高ランクにいたパウエル元統合参謀本部長が「原爆は兵器として適当ではない。その理由はあまりに残虐だから使用できず、従って抑止力にはならない」と言っている。
私は「日本は経済力、技術力を高めておけば軍事はほどほどでよく、かつ原爆は不要」という考えだ。ようやく議論の緒につける感じがする。愛国日本人もアメリカの高官が行ったと言うことになると、ある程度、耳を傾けてくれるのではないか?
(平成25年7月11日)
【896】 電気は火力発電で充分だ / 武田 邦彦
http://youtu.be/sbtZ8guS0mc
電気は火力発電で充分だ
http://takedanet.com/2013/07/post_40a9.html
原子力発電を止めれば再生可能エネルギーしかないというのはトリックである。
電気は火力発電で充分で、燃料としては天然ガス(豊富)、石炭(値段が安い)、それに若干の石油も使える。
もともと、原発も石油の代わりにウランを燃やすのだから厳密に言えば火力発電で、燃料が違うだけだ。
「原発を止めれば再生可能エネルギー」と言って、「再生可能エネルギーは非現実的」というような詭弁を弄してはいけない。日本の発展の妨げになる。
天然ガス、石炭の火力発電は原発よりコストが安い。大事故にはならない。石炭の環境技術は完成しているなど問題は無い。トリックを使って国民を騙すような政治家は信頼できない。
電力は火力発電をすれば充分足りるということを前提に原発の是非を論じるべきであり、天然ガスや石炭がなくなるといっているのは日本の一般人と政治家、マスコミだけで、エネルギーの専門家や海外で資源の枯渇を信じている人はいない。
(平成25年7月17日)
【899】 福島の甲状腺ガンの見方 / 武田 邦彦
http://youtu.be/H6Ji-wCT2YQ
福島の甲状腺ガンの見方
http://takedanet.com/2013/07/post_a9f6.html
小児甲状腺ガンには二つの大きな特徴があります。
1)通常の環境では、男児と女児では女児が平均的に3倍程度多いが、被曝による場合は、男児が増える、
2)通常の環境では、甲状腺ガンは8割が乳頭ガンであるが、チェルノブイリの事故後、ベラルーシの乳頭ガンは95%に上昇した。
これに対して福島の子どもたちの甲状腺ガン(0-18才)は、
1)男児と女児の比率が同じ(1:1)で、ハッキリと普通の状態と違う、
2)12人の子どもに甲状腺ガンが見られたが、全員が乳頭ガンで、被曝の影響が強く見られる。
これに対して福島医大は、「検査が厳しくなったから見つかった」と言っていますが、男児と女児の比率や、ガンの種類は検査を厳しくやったから変わるというものとは違う。
私はもし医師が「御用医師」になったら大変な事と思っていますし、これまで日本の医師が営々と、夜を徹して患者を助けてきた結果、尊敬され、日本の医療が信頼されているのに、一気に崩壊してしまうと心配しています。
医師は政府の言うことなど聞く必要はありません。医師会は政治団体だとあきらめている人もいますが、私はあきらめません。政府がなんと言おうと大切なのは日本人の命を助けること、健康を守る事であり、それを一途にやって始めて医師であると思います。
福島医大は考え直し、医師としての魂を取り戻してください。事態は緊急を要します!!
(平成25年7月18日)
20130706 小出裕章さん 講演会 座間市麦っ子畑保育園にて
http://youtu.be/YD27ysFUqSU
20130706 小出裕章さん講演会質疑応答 座間麦っ子畑保育園
http://youtu.be/U0P2NxU0wug
麦っ子ホームページ・表紙ギャラリー
http://www.mugikko.org/cgi-bin/viewengin.cgi?log_page=photo&log_name=photo&menu=0&log_max=8
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太郎ちゃん!やったね!!\(^o^)/
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