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Channel: 私にとって人間的なもので無縁なものはない
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一度入ったら好きな時にチェックアウトは出来ても、根本的に逃れることは決して出来ない…のか?(´・

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イーグルスホテルカリフォルニア

http://youtu.be/NqaYruye_LA

Hotel California

On a dark desert highway,
Cool wind in my hair,
Warm smell of “colitas”
Rising up through the air,
Up ahead in the distance
I saw a shimmering light,
My head grew heavy and my sight grew dim,
I had to stop for the night.
There she stood in the doorway,
I heard the mission bell
And I was thinkin’ to myself :
“This could be heaven and this could be hell”
Then she lit up a candle,
And she showed me the way,
There were voices down the corridor,
I thought I heard them say

Welcome to the Hotel California,
Such a lovely place,
(Such a lovely place)
Such a lovely face
Plenty of room at the Hotel California,
Any time of year,
(Any time of year)
You can find it here

Her mind is Tiffany-twisted,
She got the Mercedes Bends,
She got a lot of pretty, pretty boys
she calls friends
How they dance in the courtyard,
Sweet summer sweat
Some dance to remember,
Some dance to forget

So I called up the Captain
“Please bring me my wine”
He said, “We haven’t had that spirit here
Since nineteen sixty-nine”
And still those voices are calling from far away,
Wake you up in the middle of the night
Just to hear them say:

Welcome to the Hotel California,
Such a lovely place,
(Such a lovely place)
Such a lovely face
They’re livin’ it up at the Hotel California,
What a nice surprise,
(What a nice surprise)
Bring your alibis

Mirrors on the ceiling,
The pink champagne on ice, and she said:
“We are all just prisoners here,
Of our own device”
And in the master’s chambers
They gathered for the feast,
They stabbed it with their steely knives,
But they just can’t kill the beast

Last thing I remember, I was running for the door,
I had to find the passage back to the place I was before,
“Relax,” said the night man, “We are programmed to receive,
You can check out anytime you like… but you can never leave”


ホテルカリフォルニア

暗い砂漠の高速道路で、涼しい風が髪をなびかせる
コリタスの温かい匂いが、あたりに立ち上ってる
頭を上げて見る彼方に、私は輝く光を見つけた
頭が重くなり、視力がかすんできたので
夜を過さなければならない
彼女が入り口に立っているところで
私は礼拝の鐘を聞いて
そして私は自分自身のことを考えた
「これは天国か、それとも地獄かもしれない」
すると彼女はろうそくを灯し、私に行き先を示した
廊下をおりるとの声がした
私は思った、彼らがこんなふうに言ってのが聞こえたと…

ようこそホテルカリフォルニアへ
なんて素敵な所
なんて素敵な所
なんて素敵な顔
ホテルカリフォルニアの部屋の豊富です
年中無休で
年中無休で
あなたはここで見つけることができます
あなたはここで見つけることができます

彼女の心はティファニーのねじれ
彼女はメルセデスの曲線を持っている
彼女は多くのかわいい、かわいい男の子を持っている
彼女が友人と呼んでいる
彼らは中庭でダンスを踊っている
甘い夏の汗
何人かは思い出すためにダンスを踊る
何人かは忘れるためにダンスを踊る

さて、私はボーイ長(給仕長)を呼んで頼んだ
「ワインを持ってきてください」
彼は言った
「私たちは1969年以来のスピリット(魂)をここには置いていないんです」
そして、まだ彼らの声が遠くから呼んでいる
あなたは夜中に目を覚ます
ほら聞こえるだろ、彼らが言っていることが…

ようこそホテルカリフォルニアへ
なんて素敵な所
なんて素敵な所
なんて素敵な顔
彼らはホテルカリフォルニアで生きてくのさ
なんて素晴らしい驚き
なんて素晴らしい驚き
あなたのアリバイを持ってきて

天井のミラー、
氷の上のピンクシャンパン
そして彼女は言った
「私たちはみんなここの囚人、私たちが作り上げた所」
そしてまた、支配人の部屋に、
彼らは祝宴に集まった
彼らは磨かれたナイフでそれを刺す
でも、彼らは獣を殺すことはできない

私が覚えている最後のこと、
私はドアに向かって走っていた
私は私が前に居た場所への通路を見つけなければならない
「リラックスして」と夜警の男たちは言った、
私たちは補助のための要員です。
あなたは、好きな時にチェックアウトできます、
しかし、あなたは二度と立ち去ることはできません!





GDP大幅減
しんぶん赤旗日曜版2014年8月24日

 ”日本経済は崖から突き落とされた”-。米経済紙ウォールーストリートージャーナルも指摘する深刻な事態が起きています。消費税大増税で家計消費の落ち込みは戦後最大級。4~6月期の国内総生産(GDP)は年率換算で前期比6・8%減です。消費の現場では…。
 北村隆志記者

GDP大幅減

 東京都江東区の砂町銀座商店街。テレビでもよく紹介される都内屈指の元気な商店街の一つです。
 総菜屋の3代目・石塚貴之さん(28)は「増税直後よりも今のほうが厳しい。去年より売り上げは1割減だ」とこぼします。
 手芸店を営む堀内勝彦さん(61)も「消費税と景気と暑さのトリプルパンチ。お客さんの収入が増えなければ、引き締め気分は続く。政府の『想定内』との見通しは甘すぎる」と語ります。

全国各地で

 高知県・高知市商店街振興組合連合会の広末幸彦理事長も嘆きます。
 「中心街を外れれば、半分の店がシャッターを閉めた商店街もある。地方には給料を上げられるような大手企業はない。政府は7~9月期以降、持ち直すなんていうが、絶対に無理だ」
 長野県岡谷市の三枝(みえだ)路子さん(43)は夫と小中学生の子ども3人の5人家族。中小企業に勤める夫の給料は定昇据え置きの上、夏のボーナスも出ませんでした。
 「2月は1万円を切っていた消費税負担が、6月は1万6千円でした。ガソリンの値上がりも痛い。野菜を家で作ったりして節約していますがもう限界。消費税10%なんて生活できません。やめてほしい」

やはり給料が上がらなきやダメ

経済ジャーナリスト
荻原博子さん

 国内総生産の大幅マイナスは、日本経済の悪化を数字ではっきりと証明しました。
 もともと賃金が増えないのに物価が上がり、実質賃金の減少が続いていました。そこに消費税を増税したのですから、景気が落ち込むのは当然です。
 安倍政権は、円安で輸出が増え、大企業の利益が下請けや従業員に回る「トリクルダウン」(したたり落ちる)効果で、家計も潤うと言ってましたよね。例えば自動車大手は海外生産を増やし、為替差益でもうかっています。一方、四輪車の輸出台数は7ヵ月連続で減っています。
 親会社はもうかるんだけど、国内の下請け会社には利益が回っていかない。つまり、「トリクルダウン」は起きてないっていうことです。
 やはり、給料が上がらなきやダメだって話ですよ。給料を上げる政策を取ることが必要なのに安倍政権は、「残業代ゼロ」とか、もっと賃金を下げる政策を打ち出している。方向が逆です。10%への消費税増税などとんでもありません。

大増税が家計直撃
戦後最大級の落ち込み
実質賃金減に追い打ち

大増税が家計直撃

 内閣府が13日に発表した4~6月期の国内総生産(GDP)速報には、衝撃的な数字が並びました。家計消費は戦後最大級の落ち込みとなりました。
 実質GDPは前期比でマイナス6・8%(年率、以下同じ)。東日本大震災のとき(6・9
%滅)に匹敵する落ち込みです。
 GDPは国内の経済活動の大きさを金額で示します。それが減るということは、それだけ経済活動が縮小するということです。
 特にGDPの6割を占める家計消費は、実質19・2%(年率)も減少しました。下落率は前回消費税増税時(1997年4~6月期、13・3%減)を大きく上回り、過去20年で最悪。戦後最悪を記録した第1次石油ショック時(74年1~3月期、20%超の消費減少)に匹敵する戦後最大級の落ち込みです。
 家計消費が大幅に減少したことが、GDP全体を大きく押し下げました。

 想定内のうそ

 安倍政権は「想定内」と繰り返しています。増税前の駆け込み需要で増えたものが増税後に減っただけだという主張です。
 しかし、4~6月期の家計消費は、増税前の駆け込み需要があった1~3月期の増加分(8・5%増)を差し引いても、10%以上のマイナス。単なる「反動減」でないことは明らかです
 なぜ、これほど家計消費が落ち込んだのか-。
 消費税増税前から、賃金が増えないのに円安で物価が上がり、実質賃金は連続で減少してきました。そこに消費税増税による物価上昇が追い打ちをかけ、実質賃金は4月以降、3%を超える大幅減少を続けています。
 賃金が増えた月でも小数点以下の増加率で、物価上昇より1ケタ小さい水準です。首相が強調する「経済の好循環」どころか、実質賃金下落の悪循環が起きているからです


 利益の行方は

 アペノミクスの恩恵は大企業と役員・株主に集中しています。昨年度決算で上位500社の利益はほぼ倍加。株主配当や役員報酬は増えましたが、肝心の従業員給与はほとんど増えていません。その一方で内部留保は1年で20兆円も増えています。(図)
 大企業の利益が増えても、お金が回るのは役員と株主だけ。あとは内部留保に積み上げられ、労働者の貨金には回らない-。ここにこそ、メスを入れるべき日本経済の最大の病理があります

海外経済紙も指摘
大企業の内部留保が問題

 英経済紙フィナンシャル・タイムズ社説(14日付)は「GDP収縮の最大の理由は消費税増税だ」と指摘。消費税10%への増税をめぐり「安倍首相は、資金力のある企業にもっと財政負担をさせ、家族の負担を軽くする方が賢明かもしれない」とのべています。
 税制以外の根本問題として、「企業が日本への信頼を欠き、新規設備投資でなく現金ためこみをしている」と内部留保の問題を取り上げました。
 また、多くの被用者の実質賃金がインフレに追いついていないことが需要を抑えている」問題にも言及。「実質賃金低下を逆転させることが特に重要だ」としています
 ◇
 米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル社説(13日電子版)は、「日本経済は4~6月期に崖から突き落とされた」と指摘しました。「突き落とされた」と表現したのは、「4月に消費税を5%から8%に引き上げたことがGDPの落ち込みにつながったからだ」とのべています。

息とまりそうな状況

元三菱総合研究所研究理事・顧問
高橋乗宣さん

 実質GDP、特に個人消費の減少は、実質賃金の大幅減の反映です。駆け込み需要の反動というのには落ち込みが大きすぎます。
 今の日本経済は、人間でいえば「息が止まりそうな」状況です。
 企業の設備投資は海外向けが主流です。いまや、海外の生産拠点から商品を供給する構造になっており、日本からの輸出が増える見込みはありません。つまり、消費だけでなく、従来の成長のエンジンが一つもなくなってしまった状況です
 アペノミクスは「異次元の金融緩和」と称し、為替を円安誘導しました。その結果は、ガソリンなどの価格高騰で国民生活を痛めつけただけです。新たな法人税減税を打ち出していますが、法人税を払える黒字企業は日本全体で3割。ごく一部の大企業が恩恵を受けるにすぎません
 こんな状況で消費税を10%にしたら、あの「リーマンーショック」より影響が大きくなるおそれがあります。今回は成長力がみな奪われてしまっているわけで、一時的な「ショック」とは違う。アペノミクスでは、経済が立ち直る見通しは立たないということです

増税中止と賃上げを

日本共産党副委員長
小池晃さん

 今回のGDPの大幅な落ち込みについて、米紙ウォールーストリートージャーナルは社説で「日本経済は崖から突き落とされた」とのべました。
 最大の原因は個人消費の急激な冷え込みです。その土台には国民所得の減少があります。約1年前から実質賃金が低下しているのに、過去最大の消費税増税を強行したからです。非常に深刻な事態です。来年10月に、消費税を10%に再増税することなど断じて許されません。増税中止の
決断を求めます。
 そして、賃金と雇用を緊急に立て直すことです。270兆円もの大企業の内部留保を今こそ活用し、抜本的な賃上げとともに、労働者派遣法改悪などを撤回し、正規雇用に転換することが必要です。



一体この国はどうなる安倍政権の未来
日刊ゲンダイ2014年8月21日
一体この国はどうなる安倍政権の未来
 事故から3年以上も経つのに、福島第1原発の事故収束は、ますます手詰まり感が鮮明になってきた。地下トレンチにたまった高濃度汚染水をせき止めるための「氷のフタ」が、3ヵ月以上経っても凍らない。そうなると、汚染水封じ込めの切り札とされた凍土壁だって実現不可能だ。
 凍土壁は、もともと実現性に疑問符がつく対策だったのだが、安倍政権は。やってみないと分からない”と、見切り発車した。それがうまくいかず、東京電力はきのう(19日)、とうとう原子力規制委員会に泣きを入れた。凍結止水を断念し、別の工法を考えるという。320億円もの税金を投じる計画が、「やっぱりダメでした」。政府と東電は、今後どうやって事故を収束させるつもりなのか。それ以前に、収束は可能なのか、もはや完全にお手上げなのか。事故収束は、出口がまったく見えない。
 同じことは日銀の金融緩和策にもいえる。異次元緩和に踏み出したはいいが、果たして出口があるのかどうか。
 4~6月期のGDPが年率換算で6・8%ものマイナスになったことで、経済専門筋には激震が走った。異次元緩和で景気回復、経済成長によって財政健全化というアベノミクスのもくろみは完全に外れ、異次元緩和の「出口」シナリオを狂わせたからだ
 「日銀関係者から聞いた感触では、昨年4月に日銀の黒田総裁が異次元緩和を発表した時には、きちんと出口戦略を用意していたそうです。ところが、思ったように国内投資は増えなかった。それどころか、円安なのに、海外投資が増える一方。輸出も増えないし、市中に出回るお金
もたいして増えず、実体経済は少しも良くなっていない。誤算に次ぐ誤算で、当初想定していた出口戦略が実行不可能になってしまったのです」(RFSマネジメントーチーフェコノミストの田代秀敏氏)

 出口は「言わない」のではなく「ない」

 朝日新聞(14日付)の名物コラム「経済気象台」にも、こんなことが書かれていた。
〈金融緩和の成否は、物価目標の達成だけでなく、「出口」を成し遂げられるかどうかで決まる〉〈不思議なのは、日銀が「時期尚早」といまだに出口戦略を明らかにしていないことだ〉〈日銀はこれまで物価目標を掲げ、人々の「期待」に働きかけてきた。しかし、出口に関しては戦略を示さず、市場や国民に「期待」を抱かせないようにしている〉
 ドキッとずる指摘ではないか。抑制的な表現ではあるが、異次元緩和の失敗を告発しているのである。黒田総裁は出口を言わないのではなく、言えない。なぜなら、出口が「ない」からだ。
 慶大大学院准教授の小幡績氏が言う。
「今の国債市場は日銀が新規発行の7割という大量の国債を買っているから成り立っているわけで、出口に言及した瞬間に国債は暴落しかねません。だから、マーケットを刺激しないよう、黒田日銀は『時期尚早』と言い続けるしかない。出口を探るとすれば、国債の買い入れ量を徐々に減らし、国債保有残高を数年にわたって圧縮していくソフトランディングしかないが、景気の減速で、緩和縮小は難しくなっている。出口を見つけるのは至難の業です」
 日銀の資産循環統計を見ると、今年3月末の国債保有残高は過去最高の201兆円。前年比57・2%増と、狂ったようなスピードで買い増していることがわかる。それだけの国債を圧縮しようと思っても、問題は買い手がいないことだ。メガバンクはすでに保有残高を大幅に減らし姶めている。株価維持のため、GPIFの資金も国債から日本株に振り向けられ、購入余力はない。最後は海外投資家頼みなのだが、それは欧州危機の轍を踏むリスクが高まる。日本の財政赤字はギリシヤやスペインの比ではないからだ。
 異次元緩和は、出るに出られない袋小路にハマり込んでしまった。

 妄想首相が早める破滅のカウントダウン

 国債市場の動きを見ても、異次元緩和の限界が顕著になってきた。7月には、短期国債の8ヵ月物や6ヵ月物が業者間で”マイナス金利”で取引され、市場関係者に衝撃を与えた。
 金利を払ってでも短期国債を手にするのは、日銀の大量購入で確実に利益が期待できる投資対象だからだ。しかし、日銀が今のペースで国債の買い入れを続けると、あと数年で、市場から国債が枯渇し、国債市場が消滅してしまう。そうなる前に金融機関は保有する国債を売り逃げようとする。買い手が日銀しかいない状態は、禁じられた財政ファイナンスでもあり、国債への信認は失われ、国債暴落、通貨も暴落……。その先はハイパーインフレだ。
 前出の田代秀敏氏が言う。
「かといって、緩和を縮ふすれば、金利がハネ上がり、金融機関は立ち行かなくなってしまう。日銀の試算によれば、金利が1%上がっただけで金融機関の保有国債に7兆5000億円もの含み損が発生する。ニッチもサッチもいかない状態です。アベノミクスの楽観論はもはや通用しない。それは日銀もわかっていて、14年度実質成長率の見通しを1月に1・5%から1・4%に引き下げ、4月には1・1%、7月には1・O%と、どんどん下方修正している。とうとう黒田総裁は成長率には触れず、物価上昇率のことしか言わなくなりました。しかし、物価目標達成だけに固執するインフレターゲットは本末転倒。不況とインフレとが同時進行するスタグフレーションを引き起こす懸念が高まるばかりです」
 どう転んでも、出口が見えない状況は、イーグルスの代表曲「ホテルーカリフォルニア」を思い起こさせる。
〈出口を求めて走りまわっだ もとの場所に戻る道を見つけなければ〉という歌詞は、こう終わっている。〈受け入れるしかない。チェック・アウトは自由だが、永遠に出ることはできない……〉
 まるで黒田総裁の胸の内を歌っているようだ。

中央銀行が債務超過に陥る悪夢

 金利上昇による含み損は、日銀自体も直撃する。日銀のもくろみ通り2%の物価目標に達して、金融を引き締めようとすれば、当然、長期金利も2・〇%という水準を意識した数字になってくる。そのうえ、安倍政権が予定通り来年10月に消費税を10%に引き上げると、物価水準は異次元緩和スタート時から9%近くも上昇することになる。金利はあっという間に2・5%、3%とハネ上がっても不思議はない。
 日銀は200兆円以上の国債を保有している。仮に2・5%に上がれば、日銀の自己資本(5兆円)を割り込む可能性も出てくる。通貨を発行できる日銀の場合、札をジャンジャン刷れば債務超過に陥ることはないとしても、急速な通貨増刷はハイパーインフレを誘発する。
 「安倍首相が本気で経済第一と考えているのなら、人口減社会に適合するように産業構造そのものを変えるしかなかったのに、金融緩和という安易な方法に頼った。しかも、それが間違っていた。おかけで日本経済は深刻な事態に陥っている。一刻も早く方針転換しなければ、本当に後戻りできない地点に達してしまいます。それは半年後かもしれないし、3ヵ月後かもしれない。自分たちの過ちを認めたくないからといって、意固地になっている場合ではありません」(立教大教授・郭洋春氏=経済学)
 安倍が妄信して進めてきたアベノミクスが日本経済にもたらしたのは、破滅へのカウントダウンだ。それでもまだ「この道しかない」と言い続ける鉄面皮。本当に救いがたい。「愛国心」だの「日本を取り戻す」だの囗では言うが、やっていることは正反対だ。

資金循環統計(2014年第1四半期速報)
(日本銀行調査統計局)
http://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf
部門別の資金過不足

家計の金融資産
え?家計にこんなにあるの??(・・?
あるところにはあるんですね・・(;^ω^)

「家計の金融資産に関する世論調査」(平成18年)
(金融広報中央委員会)
http://www.shiruporuto.jp/finance/chosa/yoron2006/pdf/yoron06.pdf
家計の金融資産・借入金の状況
「貯蓄なし」世帯 3割の驚愕(゚д゚)!

平成25年 国民生活基礎調査の概況
(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/index.html
貧困率の状況



トマ・ピケティ氏「21世紀の資本論」 格差拡大の構造警告
(東京新聞【こちら特報部】)2014年8月17日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2014081702000126.html
 辞書のように分厚い経済専門書が欧米で異例のベストセラーになっている。パリ経済学院のトマ・ピケティ教授(四三)の著書、格差問題や不平等の構造を論じた「21世紀の資本論」だ。原語のフランス語版が昨秋に発売されると経済学の専門家の間で評判となり今春、英訳が出版された。米国での講演には大観衆が集まり、米メディアは「ピケティ現象」と書き立てた。どんな本なのか。
(鈴木伸幸)

ピケティ氏「21世紀の資本論」格差拡大の構造警告

「世界共通、資産課税を」

 「極めて重要な本だ。それは、私たちの社会や経済学への考え方を根本から変えてしまうだろう」。英訳版の出版と前後して米紙ニューヨークータイムズに掲載されたコラムで、ノーベル経済学賞受賞者でプリンストン大教授のポール・クルーグマン氏は絶賛した。「資本主義は放置すれば格差を拡大させる仕組み」と同書は分析し、富裕層への累進課税を主張していることから「保守層には脅威だ」ともあった。
 「資本論」といえば、カール・マルクスが一八六七年にドイツ語で出版した「Das Kapital」が知られる。「現代のマルクス」とも称されるピケティ氏だが欧米メディアの取材には「(マルクスとの比較は)ほとんど意味がない」と話している。「私がデータを集め始めたとき、どんな分析ができるか全く分からなかった。データを見れば、マルクスはもう少し別の考え方をしただろう」
 欧米や日本など二十カ国以上を対象に、各国の研究者の協力も得ながら十五年もかけて集めた膨大な税務データを研究の基盤としているという。データを統計学的に分析し、過去二百年以上にわたる「富と所得分配の変遷」を明らかにした。世界的な傾向として。
 「資本収益率経済成長率を常に上回る」という検証は大事なポイントだ。’
 資本収益率とは、不動産や株などへの投資によって増えた利益の割合のことで、いわぱ資本家の富の伸び率。検証によると、十九世紀から二十世紀にかけて資本主義国の資本収益率は平均4~5%。一方で経済成長率は1~2%の範囲だった。経済成長率は国民所得の増加率なので、少し粗くかみ砕けば、「資本家の富の伸び率は、労働者の賃金の上昇率を上回り、格差は常に拡大する」ということになる。
 ただし、例外的な時期があった。二十世紀前半に起きた二度の世界大戦大恐慌の時代だ。戦争で軍需産業が活性化する一方、戦闘による資産の破壊、富裕層への課税強化で、格差は縮小した。一九七〇年代以降は、再び格差が拡大する時代に入っている。
 もうひとつのポイントは、格差は親から子への資産相続にも影響することだ。ピケティ氏は「世襲資本主義」と表現する。
 フランスの文豪バルザックの一八三五年発表の小説「ゴリオ爺さん」で、法律家を目指す若者が、専門職に就くより銀行家の娘と結婚する方が、早く裕福になれると諭された。現代では、そこまで能力主義は否定されないが、何の手も打たないと富はますます偏在し、中間層は結果的に転落し、貧困は貧困を再生産すると、ピケティ氏は警鐘を鳴らす。

ピケティ氏「21世紀の資本論」社会の不安と合致

社会の不安と合致

第1次大戦前と同傾向 指摘も

 ピケティ氏は現在を「第二のベルエポック(良き時代)」と呼んでいる。ベルエポックとはフランス語で、第一次世界大戦前の戦争のない平和な時代。パリでは万博が開催されエッフェル塔が建てられ、米国では大量生産のT型フォードが登場した。だが、格差が社会不安につながり、世界大戦勃発の一因となった。
 格差が顕著な米国では、格差は既に大きな社会問題になっている。二〇一一年九月にニューヨークの金融街「ウォール街」で「Occupy Wall Street(ウォール街を占拠せよ)」を合言葉に抗議行動が始まった。スローガンの一つは「We are the 99%」。
米国では上位―%の富裕層はより裕福になり、取り残される99%が私たちだ-という主張だ。
 経済協力開発機構(OCDE)のデータによると、米国の上位1%の年間所得は、一九八〇年には国民総所得の8%だったが、二〇一二年には20%を占めるまでに増えた。階層の固定化は、才能と努力で出世できるという「アメリカンドリーム」の否定にもつながる。
 日本でも第二次世界大戦後、上位1%の年間所得は一貫して伸びていて一二年には全体の9%を占めた。一方で、高度経済成長期に急増した中間層は緩やかに減少しており、貧困層が増えている。ピケティ氏は少子高齢化が深刻な日本では今後、世襲による格差が拡大すると懸念している
 格差解消策としてピケテイ氏は、世界共通の資産への課税を提唱する。富裕層が活用する「タックスヘイブン(租税回避地)」をな
くし、資本を呼び込むための減免税といった措置を世界中で取れなくする。国際的な協調によって課税の抜け穴をなくすことが重要だという。
 格差拡大に多くの人々が不安を抱く中、問題点を的確に指摘したことで、「21世紀の資本論」はベストセラーになった。特に米国ではクルーグマン氏のほか、ノーベル経済学賞受賞でコロンビア大教授のジョセフ・スティグリッツ氏ら左派系とされる経済学者が高く評価し、人気に火が付いた。四月に訪米した際の歓迎ぶりを、米紙は「ロックスター並み」と報じた。
 保守色が強い英紙フィナンシャルータイムズから、「データの取り方が恣意的だ」という批判もあった。ピケティ氏は必要な部分を修正したが、検証の根幹は揺るがなかった。クルーグマン氏は「データを提示して、ピケティ氏の主張に反論できた経済学者はいない」と断言している。
 ピケティ氏の分析で不気味なのは、格差のバロメーターとする資本(富の蓄積)と所得の比率が徐々に第一次世界大戦直前に近づいていることだ。世界全体でみると、一九一〇年に資本は国内総生産(GDP)の七倍だったが、第二次世界大戦直後の五〇年には二倍まで縮小した。それが、最近では再び五倍以上に膨らんでいるのだ。
 ピケティ氏は四月のニューヨークの講演会で、資産課税の国際協調を「非現実的」と言う声が強いことを認めつつ、「格差が第一次大戦前の水準まで拡大する可能性はあると思う。不平等が行きすぎると、危険な社会的緊張が生まれてしまう」と警告した。

富の再分配 議論必要

 欧米で「21世紀の資本論」がベストセラーとなっていることについて、第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏は「日本で小林多喜二の「蟹工船(かにこうせん)』が売れたことと似ていると思う。格差や貧困問題が身近となり、将来を見通せない。そんな不安感は先進国に共通していて、特に中間層が意識している」と話す。「日本の場合、高齢者が持つ資産をどうやって若年層の所得に変えていくかが大きな問題で、まだ解決策は見えていない」
 経済評論家の山崎元氏は「世界的に格差は、政治が無視できないレベルに拡大している」と指摘する。「問題は富の再分配についての議論が不十分なこと。資本主義は株主総会と同じで出資額に応じて投票権は増えるが、民主主義では1人1票で平等。その意味で、格差問題は民主幸義が試されている。ピケティ氏の分析も参考に、再分配の仕組みについて日本も考えるべきだ」と話した。

ピケティ氏「21世紀の資本論」 デスクメモ


ベル・エポックの精神を表現したポスター

蟹工船
小林多喜二
http://www.aozora.gr.jp/cards/000156/files/1465_16805.html
「おい地獄さ行(え)ぐんだで!」


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