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小出裕章先生:日本の経営者という人達が、目先のことしか考えないという、 それが一番困ったこと

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石川知裕氏と振り返る陸山会事件(ラジオフォーラム#73)

http://youtu.be/Ppo33Bvl4dc?t=13m18s
13:18~
第73回小出裕章ジャーナル

原発のメリットについて、今一度考えてみよう「原子力にかけた夢は全てが幻ということでした」
http://www.rafjp.org/koidejournal/no73/
今西憲之:
安倍政権のもと原発再稼働の気運が高まってまいりました。 早ければ、今年の夏だとか秋に再稼働するのではないかというような事が 言われておるわけなんですが、ここで一度、改めて原発のメリット と言われることについて、整理してしっかりちょっと検証しておきたいというところで、 小出さんのお考えをお聞かせ頂きたく思っておりまして、 テーマとしては「原発のメリットについて、今一度考えてみよう」ということで お伺いしたいと思います。

小出さん:
私自身は、高校から大学に行くときに原子力というものは化石燃料がいずれ枯渇してしまうので、未来のエネルギー源だと聞かされまして、それを信じました。 そして、原子力発電というのは安全だし、もし発電ができるようになると 電気料金がタダのようになるほど安く発電できると。

今西:
タダのようになると当時言われてたんですか?

小出さん:
はい、電気料金が決められないほど安くなると言われていました。

今西:
小出さん、それってもう50年ぐらい前じゃないんですか?

小出さん:
そうですね。 日本で原子力というのに足を踏み込んだのは1954年なのですけれども、 その当時はもう電気代が付けられないくらい安くなる。 あるいは、そのある新聞では電気料金が2000分の1になるというような、 まあそんな期待だったのです。
東京新聞19551231

今西:
そうなんですかあ。 けども、日本の電気料金は世界一高いって言われてますよね。
電気料金の国際比較
※東電、利益の9割家庭から 大口単価は家庭の半値(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS23006_T20C12A5EB2000/

東電の電気料金は半額にできる

小出さん:
そうです。 ですから、全くの幻だったわけですし、安全だと言われた原子力発電所が 実は大変危険なもので、福島第一原子力発電所の事故のようなものも 起きてしまうということが既に事実として分かっています。

更に、私が期待した未来のエネルギー源になるかということも 地球上のウラン資源が大変少なくて、実は石油よりも石炭よりも 早くウランが無くなってしまうという、そんなものだったのです。 原子力にかけた夢は全てが幻ということでした
エネルギー資源の可採年数
原油生産の予測

今西:
そうすると、今も繰り返し言われる「原発はコストパフォーマンスに優れている」 というような話というのは、もう真っ赤なウソ、まやかしだと。

小出さん:
もちろんです。 今、進行している福島第一原子力発電所の被害、それを本当に賠償しよう と思うのであれば、東京電力が何十回倒産しても足りません。 日本の国だって倒産するというほどの被害が、もう既に出ているわけです。
日刊ゲンダイ20110413
それを知らぬ存ぜぬで逃げおおせようと、国も東京電力もしているわけですけれども、 本当に被害を受けてる方々の苦痛をちゃんと賠償しようと思うなら、 大変なお金がかかってしまうわけですし、原子力なんていうものは、 もう話にならないほど高いものということが既にもう分かってしまっています

もし、本当にその原子力を進めてる人達が「原子力が安い」というのであれば、 ちゃんとその経済原則に則って、原子力に関しても普通の民間の 保険を適用すればいいのですけれども、民間の保険会社、誰もその原子力なんかの保険を引き受けようとしませんし、 だからまあ今のように国が出てこざるを得ないということに なっているわけです
原子力保険の構造
福島第一原発 1200億円保険打ち切り

今西:
小出さん、それでですね今までの原発のコスト計算なんかを見ておりますと、使用済み燃料棒ですとか、いわゆる核廃棄物と言われるものの処理費用というのが キチンと計上されてたのかということで、非常に大きな疑念を 原発事故以降感じるようになったのですが、その辺は如何でしょうか?
※「原子力発電は安い」は嘘。その理由は?(大島堅一)
http://www.greenaction-japan.org/internal/101101_oshima.pdf#search='%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E3%81%A7%E3%81%AE%E5%AE%89%E3%81%84%E3%81%AF%E3%82%A6%E3%82%BD

小出さん:
今西さんが今おっしゃった通りでして、原子力発電所というのは仮に事故を起こさなかったとしても運転をしてしまえば膨大な放射性物質核のゴミを生み出してしまうわけです。そのゴミをいつか科学が進歩すればなんとかなるんだろうと思いながら、 ここまでやってきてしまったわけですけれども、 一向に手段が見えないままでして。

今西:
それはあれですか、小出さんも色々考えられたと思うんですが、 小出さんが考えてもどうにもならないんですか?
※放射性廃棄物の無害化に道? 三菱重、実用研究へ(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ040JJ_X00C14A4000000/

小出さん:
はい、もちろん自分達が生み出したゴミですから、 無毒化したいとみんな思ってきたわけです。 いずれなんとかなるとして研究を既に70年続けているのですけれども、 無毒化ということができないというのが現在の状況なのです

もう仕方がなくて地面に埋め捨てにしてしまおうというのが、 日本の法律で既に決められてしまっているのですけれども、 埋め捨てにして一体何年間キチっとその場所にいてくれればいいかというと、 10万年とか100万年という時間の長さなのです。

そんなもの科学が保障できる道理がないわけですし、 2012年だったと思いますが、日本の学者の国会とも言われてる日本学術会議も ようやくにして今まで原子力を進めてきた人達がやろうとしてるその方策、 地面に埋めてしまうというようなことは一から見直せというような答申を出したのです。 これからほんとにどうやって出来るのか。 それすらも分かりませんし、本当にキチっとやろうとすれば、 それも一体いくらお金がかかってしまうか分からないというものなのです。
※高レベル放射性廃棄物の処分について(日本学術会議)
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-k159-1.pdf

小出裕章ジャーナル

今西:
はい。 それで、原発を推進する方のお題目のような言葉があります。 「電力の安定供給には原発は欠かせない」 けど、原発事故以降、ほとんど原発が動いてない中で電力は現在足りてるわけですよね。
需要の変化に対応した電源の組み合わせ
電気事業連合会・・(#゚Д゚)


小出さん:
そうですね。 みなさんは、何か「原子力発電を止めてしまうと停電する」と聞かされてきて、 それをどうも信用してこられたようなのですけれども、 実はそんなことは全然ないのです。
日本の発電設備容量
日本には、火力発電所と水力発電所が膨大にありまして、 それをキチっと動かすように準備さえしておくのであれば、 真夏の一番電気を使う日でも足りてしまうという状態が ずーっと続いてきたのです。
日本の発電設備はムダだらけ
福島第一原子力発電所の事故の後、例えば今だって日本では 原子力発電所一基も動いていないわけですけれども、 電力不足になったことなどありませんし、今年の夏だって十分いけると言って、 むしろ電力会社や国の方が言っているわけです。

原子力なんて即刻足を洗っても困らないということを 皆さんにちゃんと知っておいてほしいと思いますし、原子力が安定電源なんていうのは、むしろそれこそが間違えているわけで、 一カ所の原子力発電所で事故が起きれば、全部を停止しなければ いけなくなってしまうという、それほど不安定な電源だということが、 今回はっきりと分かってきたわけです

今西:
それで、もともと日本の原発というのは、アメリカから持ってきたわけなんですけども、 実は先日ちょっと英語の論文を読んでましたら、 アメリカの金融機関が、要するに原発関連の会社とか施設にお金を ほとんど融資することがなくなったというような事が書いてありました。

それは、それだけ原発には危険性が大きいというような判断を しているからだと思うのですよね?

やはり、日本の同盟国アメリカがそこまで決断し、 原発は少なくてももうこれ以上増やさない というような判断をしていると思うのですが、それはですね。 何で日本はそういう決断ができないんでしょうか?

小出さん:
愚かだからでしょうね。 もっとも米国の腰巾着、属国になってる国ですので、 米国の利益のためにむしろその日本という、 この国が働かなければならないわけです。
日本は原発推進の米国の代理人
米国では、世界の原子力を牽引してきたわけで、ゼネラル・エレクトリックとかウェスティングハウスとかいう 巨大な会社があって、ほとんど世界中の原子力のパテントを押さえているわけです。 そういう国が金儲けをしようと思えば、日本なんかにやらせておいて パテント料をせしめるというのが、もちろん資本主義という社会では 原則的なやり方なのであって、日本にはやらせておくという事にしているのだと思います
世界の原発メーカー
世界の原発メーカー
世界の原発メーカーの関係

今西:
なるほどねえ。 まあ、改めて原子力発電の矛盾さというのを小出さんのお話を聞いていて 痛感するばかりですが、にも関わらず、再稼働にまっしぐらという現状というのは、 ほんとに考えさせられるところがあるなあと思います。
東電清水元社長

小出さん:
はい、ほんとですね。 日本の経営者という人達が、ほんとに目先のことしか考えないという、 それが一番困ったことだと思います
米倉弘昌・経団連会長が原発ゼロを批判するワケ

今西:
分かりました。 ありがとうございました。

小出さん:
ありがとうございました。

ぼくも原発に反対です 手塚治虫

調査報告 原発マネー ~"3兆円"は地域をどう変えたか~

http://dai.ly/x1k10ec
2012年3月8日放送
3.11 あの日から1年
調査報告 原発マネー~"3兆円"は地域をどう変えたか~
福島第一原子力発電所の事故から1年。
東京電力は燃料費の高騰を理由に電気料金の値上げを予定している。
その前提となる現在の電気料金制度が妥当なのかどうか。政府は複数の有識者会議を設け、検証を進めている。
焦点の一つが、原発の建設・運転にともない自治体に入ってくる、国からの「交付金」、電力会社からの「寄付金」などの原発関連コスト、いわゆる“原発マネー”である。
私たちの税金や電気料金から賄われているが、どれだけのカネが何の目的で自治体に渡されたのか、今もよくわかっていないものが多く、その全貌は明らかになっていない。


NHKスペシャル_“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料

http://dai.ly/xxf3n3
"核のゴミ"はどこへ~検証・使用済み核燃料~
2013年2月10日(日)午後9時00分~9時49分
再放送 2013年2月14日(木)午前0時25分~1時14分(13日深夜)

3つの建屋が爆発した、福島第一原子力発電所の事故。原子炉とともに危機的な 状況に陥ったのが、莫大な放射能を持つ使用済み核燃料の貯蔵プールだった。原 子炉の稼働によって生じる使用済み核燃料は、全国の原発などに貯蔵され、その 量は1万7千トンに達している。国が、使用済み核燃料を資源として貯蔵・再利 用する、核燃料サイクルを推進してきたためだ。しかし、サイクルの要となる青 森県六ヶ所村再処理工場は、トラブルの連続で操業開始を延期し続け、高速増殖 炉「もんじゅ」も、1995年の事故以来、ほとんど動いていない。さらに、再 処理に伴って生じる高レベル放射性廃棄物を埋設処分する場所も決まっていな い。国は、3兆円近い経済効果をうたってきたが、唯一名乗りを挙げた高知県東 洋町では、激しい反対運動が起こり挫折。原発事故後、さらに状況は厳しくなっ ている。こうした中、去年末に誕生した自公・安倍政権は、「前政権下の原発ゼ ロ政策の見直し」「核燃料サイクルの継続」を表明。使用済み核燃料、高レベル 放射性廃棄物が再び大量に増え続ける懸念が出てきている。もはや、使用済み核 燃料や廃棄物から目を背けることはできない私たちの社会。重い課題と向き合 う、世界各国の事例も交えて伝え、次世代に負担を先送りしない方策を探る。


原発導入のシナリオ ~冷戦下の対日原子力戦略~

http://youtu.be/EbK_OlzTaWU


原発導入の時代背景と経緯 - 正力松太郎 - 田中角栄

http://youtu.be/Hc5xati_ez4




極秘ファイルが暴く 原発の発電単価は13円 全然安いことおまへんで!(今西 憲之)
http://no-border.co.jp/archives/14283/
TEPCO
まいど、いまにしです。
8月20日に発売された、ワシの著書、原子力ムラの陰謀 機密ファイルが暴く闇 http://t.co/SfYJo99oHH
著書は300ページを超す内容。しかし、すべて書ききれたかというと、そうでもあらへん。
膨大な分量の西村ファイル。
小出先生からも、表紙帯へのお言葉をいただいた。その中で、書ききれなかったものがあるねん。1986年1月29日、日本原子力情報センターが主催で「原子力産業の将来展望」という、原子力ムラの勉強会の資料。
このセミナーで基調講演としてマイクを握ったのは、東京電力の豊田正敏副社長。豊田氏は、1Fの建設に当初からかかわり「福島第1原発の生みの親」と言われとる。 バリバリの原子力ムラの住人。1Fの事故後も、マスコミに登場している。豊田氏は、原子力発電開発推進上の今後の課題というテーマで講演をした。その際、配布された資料の中に、<わが国における原子力発電の現状と位置づけ>というタイトルの資料がある。
そこに、原電別発電単価という一覧表がある。かねてから、原発のメリットは、コストの安さ。1kW発電するための、コストが安いとされてきた。だが、一覧表では以下のようになっている。
原電別発電単価一覧表

データの出典は、資源エネルギー庁が1985年10月に調べたもや。建設単価では、石油火力の2倍以上も原子力が高い。発電単価は、原子力が13円。石油火力と比べて4円、石炭火力とは1円安い。燃料費比率というのは、1kW発電するのにかかる、燃料の割合。石油火力は石油が燃料なので、比率が高い。水力は水なので、ゼロという意味。原子力は、2・5割程度となっている。
しかし、ここには使用済燃料の処理費用などが計上されているような記載はない。
これまで、一般的に原子力発電のコストは5円、6円だとされてきた。1999年に経産省は5・9円と試算している。しかし、まったく違うがな。建設単価が高いことで、30年と言われた原発を長く稼働させなければアカンのは、このためよ。そうせんと、単価を下げることがでけへん。
要するに原子力発電は安いこと、あらへんねん。けど、安いと宣伝してまわる原子力ムラ。これを、安い、安い詐欺というんやなぁ。
原子力ムラの陰謀 機密ファイルが暴く闇には、もっとようさん原子力ムラの インチキ、デタラメ、書いてまっせ! 読んでよ、たのんますわ! http://t.co/SfYJo99oHH
内容がようわかる動画は 小出ジャーナル http://t.co/I6ft4geM8v
ざまぁ~くん動画 http://t.co/vG12NqDpj1
週刊朝日作成の動画 http://www.youtube.com/watch?v=r7HDxxHea_A

【ブログ「商売繁盛で笹もってこい!」より】
※Photo:TEPCO head office(Wikimedia Commons/Author:↑PON)





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